資格を持っていないから履歴書(またはエントリーシート)の資格欄を空白で出すしかない、ただやっぱり空白だと不安だなと思っているそんなあなた!
実際に資格は就活の有利不利に関係してくるのでしょうか?
この記事をでは、資格がない場合にどれだけ就活に影響を与えるのかを紹介します。
- 資格を持っていなくて不安な方
- 資格が就活にどんな影響があるのか知りたい方
資格を持っていることが就活で有利だという声を多く聞くが実際のところどうなんでしょうか?
大学卒業後、大手人材会社に就職し、新人賞、MVPを受賞。その後、さらなるキャリアステップのため、ベンチャー企業にて人材コンサルティング事業部の立ち上げを行う。キャリアアドバイザー、採用コンサルタントを兼務し、1000名以上の学生と面談を実施し、100社以上の企業の採用コンサルティングを実施。また、就活セミナーの講師として、就活生に対して就活のノウハウも提供し、就活生、企業の目線から最適なアドバイスの提供を行う。
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資格なしでも就活は不利にならない
リクルートが2017年2月に公表した「就職白書2017」によると、採用において資格を重視する企業はわずかに9.5%しかありませんでした※1。
むしろ人柄や熱意、可能性が重視され、他を大きく引き離しています。中途採用とは違って即戦力よりも将来性を重視する傾向があるようです。このことから、資格がなくても就活が不利になることはありません。
資格を必須にする企業は少ない
実際に新卒の採用において資格を必須とする企業は少数です。資格なしでも内定をもらっている学生はたくさんいます。資格がなければできない仕事でも内定後や入社後の研修中に取得すれば十分に間に合うのです。
むしろ就活を有利にするために資格を取得しようと考えるのは非効率です。
その資格が実務に役に立つかは入社しないと分かりません。資格取得には時間がかかり、具体的な使い道が思い浮かばないとモチベーションを維持するのも大変です。さらにアウトプットがなければ忘れるのも早いでしょう。
そのため、就活で有利になるからというだけで資格を取るのはやめておきましょう。
資格を持っていることも悪いことではない
もちろん、まったく無駄というわけでもありません。業務に関する資格であれば、その企業に入社しようとする熱意は伝わるでしょう。またコツコツ努力できる証明にもなります。さらに、勉強する習慣も身につくはずです。
それでも就活における資格の重要性は低く、多くの企業では参考程度にしか捉えてくれません。資格なしで履歴書が埋まらなくても問題はないでしょう。
就活中に資格がなくても問題ない
就活で資格なしの場合の履歴書の書き方
資格なしで履歴書を書くとき、資格の欄は「特になし」でOKです。
特になしと記入しただけで選考に落ちることはまずないので、資格を持っていない場合は「特になし」と書くようにしましょう。
取得中の資格がある場合
今、資格の取得中である場合は、向上心をアピールするために「○○という資格取得の勉強中」と記入するのも1つの手です。実際に受ける試験日まで決まっているのであればそちらも記入するべきです。
ただし書くからには面接で必ず指摘されますから、なぜ取得しようとしているのかを説明できなければいけません。目的や努力の過程、活用方法など採用担当者が納得いくものであれば評価は上がるでしょう。
以下に記入例を紹介しますので、そちらを参考に取得予定の資格を記入してみてください。
資格が不利に働く場合も
就活中に取得した資格が不利になる可能性もあります。例えば持っている資格に方向性がなく、数だけ多いのは「資格マニア」だと思われてしまうでしょう。
履歴書に「資格なし」と書くのは寂しいですが、入社後のほうが本当に必要とされるものを取得できます。
むしろ就活ではアルバイトのような実務経験のほうが優遇される傾向があるので、そちらに力を入れましょう。先ほどのリクルートの就職白書2017でも重視する企業は20.1%と資格の倍以上です。
資格なしなのに見栄を張って嘘を書くのは厳禁です。簡単にバレてしまいますし、他が良くても嘘をつくだけで一気に印象が悪くなって不採用になるでしょう。どこの企業も嘘には厳しいのです。
資格なしでも、見栄をはらずに素直に答えるようにしましょう。
資格はなくても問題ないが、就活でプラスに働く資格とは?
就活中は特に資格はなくても不利になることはありませんが「入社後を見据えて資格を取得した」などはあなたの意欲をアピールすることができます。そのため、ここでは取得しているとプラスに働く資格を念のため紹介いたします。
TOEIC
英語の能力をスコアで表す検定で、海外にマーケットがある企業では重視されます。就活の際に語学力をアピールできるだけでなく、入社後の昇進や昇格にもスコアが大きく影響するでしょう。目安は就活の時点で550~600点ですが入社後は700点以上を目指したいところです。
▼さらにTOEICが就活にどのように関係してくるのかを知りたい方は、こちらも参考にしてください。
⇒TOEICって本当に就活に有利になるのか?
簿記
企業活動におけるお金やもの(資産)の流れを記録するのが簿記です。経理の業務では必須の知識なので、事務職を目指すならどの企業でも役に立ちます。同時に決算書や財務諸表を読めるようになるため、営業職など他の業務でも活用できるでしょう。
取得するなら最低でも2級です。商業簿記だけでなく工業簿記も範囲に含まれており、中小企業の経理なら十分にカバーできます。
▼簿記がどんな資格なのかをさらに詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてください。
⇒簿記は就活に本当に役立つの?
ITパスポート
本来は「情報処理技術者試験」の第一歩という位置づけですが、むしろ企業でITに携わる人向けの資格になります。
いまやどの企業もIT化が進み、仕事もパソコン頼みです。操作方法を知っているのはもちろん、トラブルが発生したときも自分で解決できるようになれば時間のロスを防げます。ITパスポートはそのような知識を備えられる試験です。
ただ、IT業界ではこの資格は初歩過ぎるため、正直取得してもほとんど評価されません。
MOS(Microsoft Office Specialist)
書類の作成はWord、表やグラフはExcel、プレゼンテーションをするならPowerpointと多くの企業ではマイクロソフト社のアプリケーションを利用しています。MOSはOfficeを使いこなせることを証明する資格です。
これらのソフトは多機能で、使いこなせばあらゆる文書を簡単に作成でき、ビジネスに役立ちます。入社してから操作方法を覚えるよりも、ずっと早く仕事をこなせるようになるでしょう。
▼やっぱり資格で就活を有利にしたいと考えている方はこちらの記事も参考にしてみてください。
⇒エントリーシートに書くべき資格ってなんだろう?
資格よりもあなた自身の将来性をアピールしよう
せっかく資格を取得しても、就活で評価してくれる企業は多くありません。本当に役立つのかも入社してみないと分かりません。資格なしで就活しても問題はないといえます。代わりにアルバイトなどを通して実務経験を増やしたほうが有利でしょう。
わざわざ就活のために資格を取得するなら、目的をはっきりさせるのが大事です。それが就活の熱意につながれば企業も評価してくれるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。