エントリーシートでは志望動機や自己PRだけでなく、ガクチカを聞かれることが多くあります。
ガクチカは「志望動機・自己PR」と並び、就職活動における頻出質問の一つです。
本記事では、ガクチカの書き方を詳しく解説していきます。
本記事を参考に企業から評価されるガクチカの作成を目指し、志望企業の選考対策に役立ててみてください。
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【文字数別ガクチカの書き方】そもそもガクチカとは
ガクチカの書き方を解説する前に、そもそもガクチカとは何なのかを確認していきましょう。
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと・学生時代に頑張ったこと」を略した就活用語です。
実際の選考では「学生時代に最も打ち込んだことは何ですか?」「学生時代に挑戦したことは何ですか?」など、質問の質問の仕方は違えどほとんどの企業で質問される項目になります。
面接官はガクチカで学生の経験を知り、その過程を通じて知れる人柄や価値観を重視しています。
そのためガクチカでは、結果ではなく、「その活動になぜ取り組んだか?」「その活動においてどのような目標を掲げ、どんな工夫をしてきたのか」が大切だということになります。
【文字数別ガクチカの書き方】企業がみるポイント
「ガクチカ」とは何かがわかったところで、次にエントリーシートを通して企業はどんな点を評価しているのかを明確に把握しておきましょう。
ここでは、「文章構成・情報伝達の能力があるかどうか」と「企業が求める人材であるかどうか」の2点を紹介します。
文章構成・情報伝達の能力があるかどうか
ビジネスにおいて非常に求められる能力として、「文章によるコミュニケーション能力」が挙げられます。
企画書や提案書、報告書といった具合で、様々な場面で文章構成能力が求められます。
エントリーシートを通して、「わかりやすい文章を構成し、的確に情報を伝えることができるかどうか」を判断しています。
エントリーシートを作成する際は、「質問に対して的確に回答しているか」「文章の構成は論理的で内容が伝わりやすいか」といったポイントを意識しましょう。
企業が求める人材であるかどうか
採用担当者は、エントリーシートに書かれている「過去経験」や「自己PR」などの内容から、その学生のモチベーションや価値観を読み取り、自社の企業理念や求める人材にマッチしているかどうかを判断します。
「ガクチカ」を含む、エントリーシートにおける基本情報以外の項目については「応募先企業の理念や社風にマッチする内容かどうか」という点に注意して提出しましょう。
【文字数別ガクチカの書き方】ガクチカの文章の作り方
ここからは、ガクチカの文章の作り方を解説していきます。
「エピソードが見つからない」「どの部分に注意して書けばいいのか分からない」という就活生は、ぜひ目を通してみてください。
以下、ガクチカの文章の作り方一覧になります。
- エピソードを考える
- アピールすることを考える
- 目標と課題を考える
- 解決策と具体例にした行動を考える
- 結果や変化を考える
エピソードを考える
いざガクチカ作成に取りかかろうとしても、「ガクチカの見つけ方が分からない」と頭を抱えてしまう人は多いのではないでしょうか。
まずは、これまでの人生で体験した出来事をひとつひとつ丁寧に書き出してみましょう。このとき、モチベーショングラフを利用するとまとめやすくなります。
モチベーショングラフとは、幼少期から現在までの出来事のモチベーションを書き出すことです。
自分の人生を可視化することで、ガクチカの根拠となるエピソードを見つけることができます。
自分ではガクチカのテーマが思いつかない、決められないという場合は、友人や家族など周囲の人に相談するのも良いでしょう。
自分とは違う視点から評価してもらうことでエピソードを見つけることができます。
アピールすることを考える
エピソードを決めることができたら、次はエピソードの中からどれをアピールするのか決めましょう。
エピソードの過程が分かりやすく伝えられていても、それが何に対するものなのかが明確でないとアピール力が弱まってしまいます。
ガクチカでは、エピソードの内容だけでなく、物事を考える力・物事に対する行動力などの過程を通じて知れる人柄や価値観を評価しています。
これらのポイントが押さえられていることを確認しながら何をアピールするのか決めていきましょう。
また、ガクチカでは「その経験から得られた学びが、志望企業の仕事内容で活かせるものであること」を意識してアピールする部分を考えましょう。
目標と課題を考える
次に、自分がそのエピソードの中で抱えていた課題感や掲げた目標を考えましょう。
ここでのコツは、数字や明確に誰でもわかる目標を用いることです。定量的に示した目標を記述することで、文章に説得力や具体性を持たせることができます。
面接官がみたいのは「課題解決に向けてどんな目標を立てて施策を打ったか」です。なので、より内容が分かりやすくなるよう数字や固有名詞をいれるようにしましょう。
解決策と具体的にした行動を考える
目標と課題を決めることができたら、次は目標達成するための解決策やその解決策を実行した具体的なことを考えましょう。
ガクチカで最も重視するべきは「具体的にした行動」の部分となります。
課題に対する解決方法はひとつではありません。
同じ課題に直面しても、課題解決のために取る行動は人によって異なります。
このときに取る行動で一人ひとりの性格や課題に向き合う力がわかるため、できるだけ具体的に数字などを使って説明することが大切です。
自分なりに工夫した行動は何か、なぜその行動で課題解決ができると思ったのか、などを深掘りしてみましょう。
結果や変化を考える
次に、行動を通じて自分が残した結果を考えましょう。
結果は抽象的な表現ではなく、数字を使って定量的に解説をしたり、行動前後の比較によってどれだけの影響があったのかを伝えるとより面接官がイメージしやすくなります。
自分が起こした行動の結果、生まれた結果や結果がもたらした変化を述べることが重要となります。
また、自分が起こした行動によって学んだことや気づいたことを伝えられると良いです。
仕事を活かせるかを考える
最後に、その経験が仕事にどう活かせるかを志望している会社の仕事内容や企業の理念なども考慮して考えましょう。
ガクチカで「何を頑張った、どう乗り越えた」を伝えるだけでは、自己完結となってしまいます。
そのため、経験から学んだこと、失敗から得たことを記載するだけでなく、企業側の立場に立って「ガクチカから学んだこと」を会社にどう貢献できるかを伝えることが大切です。
会社の方向性や求めているものと「ガクチカから学んだこと」がマッチしているかを確認するようにしましょう。
【文字数別ガクチカの書き方】ガクチカ作成のポイント
ガクチカを作成する際はどのようなことを意識するべきなのでしょうか。
以下のポイントが挙げられます。
- 周りの就活生と差別化できている
- 論理的な説明ができている
- やる気や人柄が内容に示されている
- 経験や実績にインパクトがある
- 企業で活用できる学びを得ている
また文章を構成する際に、おすすめなのが「PREP法」になります。
よりよい文章を構成するのに有効な「PREP法」について、以下の記事で詳しく紹介しています。
質の高いガクチカを作成したい就活生の方はぜひ参考にしてみてください。
【文字数別ガクチカの書き方】ガクチカの文字数を企業が設定する意図
ガクチカの文字数を企業が設定する意図について、2通りのパターンで解説します。
200字の場合でも600字のケースでも、企業が見ているのは文章能力と会社にマッチした人材であるかどうかです。
200字の場合
文字数を200字と企業が設定している場合は、ガクチカの概要と活動内容をまとめる力があるかどうかを見ています。
200字は書ける内容が限られてしまうため、アピールしたいことを書ききれず悩むこともあるでしょう。
まずは自分が企業にどの内容を最も伝えたいのか、優先的なものから書いてみてください。
すべて書こうとして支離滅裂になったり、違和感があったりする文章にならないようにすることが大切です。
600字の場合
文字数を600字と企業が設定している場合は、ガクチカの詳しい内容を把握し、事前に以下について知ろうとしています。
- 強み
- 人柄
- 仕事の姿勢
面接の際は、ガクチカでは分からなかった他の質問をして、あなたの応用力や個性を引き出そうと採用側は考えています。
600字は200字より文字数が増えますが、冗長にならないよう注意も必要です。
伝えたいことは具体的に、同じ話が重複しないように気を付けて書きましょう。
【文字数別ガクチカの書き方】文字数別の対策
企業から指定される文字数が違えば、文章の構成を変えていく必要があります。
そのためガクチカの文章の作り方やポイントを理解できた人は、「どれくらい文字数を変えれば良いのか?」「どのように文章をまとめたら良いのか?」を確認していきましょう。
以下、文字数別の対策一覧となります。
- 200文字の場合
- 600文字の場合
文字数の指定がない場合
エントリーシートに文字数の指定がないことで制限がある場合と比べると自由度が高くなりますが、一方でどんな内容をどこまで書けばいいのか悩んでしまうという学生もいるでしょう。
文字数の指定がない場合は、300文字から400文字程度で書くようにしましょう。
文字数の指定がないからといって文章が長ければ長いほど良いということはありません。
だらだらとした文章ではかえって内容がわかりにくくなり、評価も下がってしまいます。
ガクチカを300から400文字程度にまとめることで、一番読みやすく、必要最低限の情報を伝えることができます。
200文字の場合
ESの記入欄に200字のガクチカの項目があり、うまく書けずに悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
200字は書ける文章の量が少ないので、記載する情報を精査する必要があります。
すべてを伝えようとするのではなく、より重要度の高い情報に絞って作成することがコツです。
200文字のガクチカを作成する際、初めから短文にまとめようとすると必要な情報が抜けてしまったり、どの情報を入れ込もうか迷ったりしてうまく進みません。
まずは字数制限を気にせずにガクチカを作成してみましょう。
文字数制限なしのガクチカを作成することができたら、次に「何が必要で何が必要でないか」を精査していきましょう。
この作業があることで、より良い200字のガクチカを作ることができます。
また、使った言葉を別の言葉に言い換えて文字数を減らすことができるので、類語を調べてみるのも重要です。
600文字の場合
次に600文字の場合について解説していきます。
600文字の場合は、200文字のときと同様に通常のガクチカを作成し、そこから文字数を増やしていきましょう。
文字数を増やすときの注意点は冗長にならないようにすることです。
文字数を増やすときに同じようなことを何度も書いてしまうことが多いですが、面接官にはバレるので、文章内で言いたいことを重複しないようにしましょう。
文字数を増やしやすいのはエピソードの部分です。
具体的に記載することでイメージしやすくなります。
取り組み等で行ったことがいくつかある場合は、「1つ目は〜、2つ目は〜」等と記載すると面接官がエピソードを理解しやすくなります。
【文字数別ガクチカの書き方】ガクチカがない場合
ガクチカの作り方を理解しても「過去にガクチカに書けるような経験が本当にない」と思う就活生もいるのではないでしょうか。
本当にガクチカがないという就活生は今からガクチカに書くエピソードを作ることも重要です。
他の記事でより詳しく紹介しているので、こちらの記事を参考にしてください。
【文字数別ガクチカの書き方】ガクチカで使えるテーマ例
「エピソードは実際にどんなものを書けばいいの?」「人と違うエピソードがない」と悩んでいる人は、こちらを参考にテーマを探してみましょう。
ガクチカで使えるテーマ例として、アルバイト・サークル・部活・学業・ボランティア・インターン・課外活動・資格などが挙げられます。
他の学生もよく使うテーマとなるので、文章の流れが整っていなかったり、具体性がなかったりするとマイナスの評価になりやすくなる可能性があります。
しかし、テーマはだいたい他の人と被ってしまうので、被ることを気にせず、まずは自分の人柄が分かるかどうかを意識して書くようにしましょう。
1.学業
ガクチカで使えるテーマ例の一つとして、学業があります。
具体的なものとして、以下が挙げられます。
- 授業への取り組み
- 取得した資格
- ゼミ活動
あなたがこれまで特に力を注いできた学業を、面接官に積極的にアピールしましょう。
資格取得に関して伝える場合は、ただ取得したことや苦労したことを述べるのではなく、挑戦しようと思った理由を書いてください。
取得までにあなたが工夫した勉強法や意気込みを伝えるとよいです。
企業に全く関係ない資格よりは、関連したものを述べる方が好印象に映るでしょう。
2.アルバイト
ガクチカで使えるテーマ例には、アルバイトも挙げられます。
アルバイトの例は以下のとおりです。
- 接客業
- 事務職
- 長期インターン
他にも居酒屋や喫茶店など、あなたが一生懸命働いてきたアルバイトの経験を述べてみてください。
「2年間カフェの接客をしてきました。」とあなたがガクチカとしてアピールした場合、面接官は長く働いてくれそうと安心します。
何かを継続できることはそう簡単にできることではないため、自信を持ってアルバイトのエピソードを書きましょう。
失敗した際やトラブルが起きた場合は、どう対応したのかも述べられるとよいです。
あなたが就職した後、忍耐力のある前向きな姿を面接官は想像しやすくなります。
3.サークル
サークル活動も、ガクチカで使えるテーマ例の一つです。
サークル長や副サークル長としてメンバーをまとめた経験や、会計係として財務関係を管理してきたことをアピールしましょう。
あなたがチーム内においてどういった役割を担ってきたか自己PRすることで、どのような性格であるかわかります。
どのポジションもすべて欠かせない大事な役割のため、胸を張って書いてください。
あなたがサークルの一員として頑張ってきたことをありのままに伝えることで、採用側にあなたの人柄を告げられるはずです。
4.部活
ガクチカで使えるテーマ例には、部活動もあります。
主に、部活動では以下のようなアピールが可能です。
- 体力
- 精神力
- 問題解決能力
部活動における経験は、組織の中でどのような役割を果たしたのかアピールできるメリットがあるといえます。
大会という大きな目標を目指して取り組んできた過程や工夫、成果なども述べられます。
集団生活の中で活動してきたため、人間関係の構築も良好に築けると好感触を抱かせられるはずです。
仕事においてコミュニケーション能力は必須のため、高い評価を得られる可能性は十分にあります。
5.ボランティア
ガクチカで使えるテーマ例の一つに、ボランティアが挙げられるといえます。
ボランティア活動では、普段かかわることのできない人と交流でき、多くの経験を得られます。
培ったスキルや経験から、希望する仕事にどのように活かせるか伝えられることで、ガクチカとして効果的に自己PRが可能です。
ボランティアをやるきっかけや、成長できた部分も述べるとよいでしょう。
具体的な動機は重視されるため、ありふれたきっかけでも伝えることが大切です。
問題にぶつかったことがあった場合はどうやって乗り越えたのか、しっかりとアピールする必要があります。
6.長期インターン
長期インターンも、ガクチカで使えるテーマ例の一つです。
長期インターンとは、実際に入社して業務を経験することであり、就職活動の一環としての短期インターンではありません。
仮に既に興味のある業界が決まっている際は、長期インターンを経験しておくことをおすすめします。
自分のやりたい仕事であるのかを知れたり、強みを活かせるのかどうか把握できるためです。
もし思っていたものと違った場合でも、長期インターンの経験で得られた学びや成果を伝えられ、採用側の印象に残せます。
7.資格
ガクチカで使えるテーマ例に、資格が挙げられます。
資格取得のアピールのみにならず、過程や行なった勉強法の工夫を伝えましょう。
資格取得に向けてあなたがどのような行動を起こしてきたのかが、重要視されているポイントです。
挑戦的で勤勉な姿から、入社後も業務に真面目に取り組んでくれるに違いないと面接官は思うはずです。
しかし、簡単すぎたり、業務に役立たなかったりする資格はアピールとしては弱くなる可能性があります。
できるだけ業務に近い内容の資格を述べ、あなたの必要性を企業側に感じさせましょう。
【文字数別ガクチカの書き方】テーマ別・例文を紹介
ここからはテーマ別に、ガクチカの例文を紹介していきます。
今回取り上げるテーマは就活生にとってなじみ深いテーマで参考になりやすい「学業」「アルバイト」「サークル」の3つを紹介します。
テーマ:学業
文字数別のガクチカの書き方として、学業のテーマから見ていきます。
200字の場合
私は、ゼミでインターネット依存症について研究した。
スマホ依存に苦しむ人はどの程度いるのか知りたいと思ったからだ。
同世代のインターネット依存度を知ることを目標にした。
まず、大学内の生徒にアンケートを取り、調査をまとめた。
他大学と共同で調査も行ない、より多くの人数のインターネット使用状況の実態を分析した。
その結果、スマホ依存症の割合は半々という形になった。
この経験から、テーマについてもっと深く掘り下げ、細かく調査する必要があると学んだ。
600字の場合
私はゼミで、インターネット依存症について研究した。
スマホ依存に苦しむ人はどの程度いるのかを知りたいと思ったからである。
もしかしたら、私自身が依存症なのかもしれないと思った部分もあり、この題材にしたのだ。
そもそも、自分でスマホ依存だと気づける人は私も含めていないのではないかと思った。
近年は高いインターネットの普及率から、高齢者がスマホ操作をしていても珍しくはない。
また、高校生でやっと与えられていた携帯、スマホが、今では小さい子供時代から使用していることも多い。
調べる前にインターネットばかり見ることで起こる弊害として、コミュニケーション能力低下や視力低下、姿勢の悪さが考えられた。
コミュニケーション能力の低下からますますインターネット依存が加速する恐れもあるのではないかと思った。
私自身視力が悪いため、視力が悪くならない程度のスマホの使用頻度も知りたいと思った。
そして、同世代の人たちは自分と同等の頻度の使用率なのか、依存症の割合はどの程度なのか気になり、同世代のインターネット依存度を知ることを目標にした。
スマホ依存であるかどうかのアンケートを作成し、大学内の生徒に、スマホを見る時間や用途内容などのアンケートを取り、調査をまとめた。
さらに他大学と共同で調査も行ない、より多くの人数のインターネット使用状況の実態を分析した。
その結果、スマホ依存症の割合は半々という形になった。
この経験から、テーマについてもっと深く掘り下げ、細かく調査する必要があると学んだ。
テーマ:アルバイト
文字数別のガクチカの書き方として、アルバイトをテーマにした例文を見てみましょう。
200字の場合
私は大学生の頃、飲食店のアルバイト業に力を入れていた。
最初はお金を稼ぎたい気持ちから始めたが、仕事を続けるうちに効率をよくしたいと考えるようになった。
一人で接客や簡単な調理をすると、どうしても焦りや緊張が出てしまい、クレームを生み効率が下がる。
私は、焦りや緊張こそ効率が悪くなる点と気づき、落ち着いた態度を意識した。
するとお客様からのクレームが徐々に減っていった。
アルバイト経験から、精神力や課題解決できる意識を学べたと考えている。
600字の場合
私は大学生の頃、サービスエリア内にある飲食店のアルバイト業に力を入れていた。
最初はお金を稼ぎたいという気持ちや、友人が始めたという理由から始めた。
しかし、仕事を続けるうちに効率をよくしたいと感じるようになっていった。
私が働いていたアルバイト先は多くて3人で動くことが多く、少ないときは1人で働くこともあった。
焼き鳥や貝類の串焼きなど、生ものの食品に火を通し、タイマーをはかり、その間にお金の受け渡しを終わらせるという流れだ。
人数が多いときはそれぞれの持ち場につくため、トラブルやミスは発生することはほぼないが、一人のときはクレームがあった。
例えば、「火が通ってない」や「作業が遅いのではないか」という内容だ。
お客様がずらりと並んだ状態で一人で接客と簡単な調理をするということは、多少なりとも焦りや緊張が出てしまいクレームを生んだ。
このままではいけないと思い、一人の場合でも焦ったり緊張したりすることをしないように心がけた。
焦ってしまうと、どうしても調理にミスが起きたり、商品を渡す人を間違えたり、大きなミスが起こってしまうからだ。
焦りや緊張こそ、効率が悪くなってしまう点だと気づいたのだ。
すると、お客様からのクレームが減り、自分自身も落ち着いた対応が自然とできるようになっていった。
このアルバイト経験から、精神力や課題解決できる意識と実行力を学べたと考えている。
テーマ:サークル
文字数別のガクチカの書き方として、サークルをテーマにした例文を確認してみましょう。
200字の場合
私は、大学時代の4年間生徒会に所属していた。
昔から誰かの役に立てることが好きだったからだ。
ある時大学祭を開くことになり、より多くの人に学生のステージや屋台を楽しんでもらいたいため、他大学を訪問した。
資料やチラシなどを渡し、自分の大学の魅力をしっかりと伝えた。
すると、大学祭当日に訪問先の学生が訪れ、賑わいある大学祭を行なえた。
この経験から、責任感を持つことの重大さや、サポートすることのやりがいなどを学べた。
600字の場合
私は、大学時代の4年間、生徒会に所属していた。
昔から会議を開いて話したり、誰かの役に立てる働きをすることが好きだったからだ。
人のサポートが好きだと感じたきっかけは、高校生の頃体験した介護学習からだ。
実習で介護施設を訪問した際、おばあさんに「ありがとう」と言われ、嬉しさを感じたのだ。
人とかかわる仕事は難しく大変だと思うが、その反面やりがいや大きな嬉しさもあるのだと知った。
そのため、何か人の役に立つことをやりたいと思い、大学で見つけた生徒会に迷わず参加した。
そんな生徒会では自分自身を含め、すべての学生にとって大学生活をよりよいものにしたいと感じ、多くの試みをしてきた。
しかし、生徒会に入った当初は自分の思っていた以上にやることが多かった。
各サークルのお金の管理や他大学との交流など、本当にこなせるのかという不安もあった。
始めは他大学の人との顔合わせすら緊張していたが、先輩の姿を見よう見まねしながら、次第に多くのことがこなせるようになっていった。
例えば、ある時大学祭を開くことになり、より多くの人に学生のステージや屋台を楽しんでもらいたいため、他大学を訪問した。
資料やチラシなどを渡し、自分の大学の魅力をしっかりと伝えた。
すると、大学祭当日に訪問先の学生が訪れてくれ、賑わいある大学祭を行なえた。
大変と感じることも多かったが、誰かが笑顔になれるよう動ける役割は幸せだと感じた。
この経験から、責任感を持つ重大さやサポートすることのやりがいなどを学べた。
テーマ:部活
文字数別のガクチカの書き方として、部活動をテーマにした例文は以下のとおりです。
200字の場合
私は大学生の頃、茶華道部に所属していた。
きっかけは、友人に誘われたからだ。
しかし、次第にもっと精進したい気持ちが高ぶっていった。
お茶の立て方や、畳に最初に踏み入れる足の動きなど、厳しい教えに落ち込むときもあったが、部員たちと協力し合い成長していけた。
その後、私たちの代で初めて三渓園という人前の場でお茶を出す機会が設けられた。
部活動経験から、どんな課題もチーム全員で乗り越えていく大切さを学んだ。
600字の場合
私は大学生の頃、茶華道部に所属していた。
きっかけは美味しいものが食べられるという理由と、友人に誘われたからだ。
少しだけ参加して様子を見ようくらいの気持ちで茶華道部を訪れていたため、始まりは成り行きの要素が多かった。
しかし、次第に茶華道部員としてもっと精進したいという気持ちが高ぶっていった。
最初は、茶道自体したことがなかったため、苦労の連続だった。
週に一度訪れる茶道の先生に、お茶の立て方から、畳に最初に踏み入れる足の動きまで徹底した指導を受けた。
そのたびに辛く、同時に茶道の大変さを知った。
厳しい教えと何度しても覚えられない作法に落ち込むときもあったが、部員たちと協力し合えたことで、次第に成長していけた。
皆のやる気を感じ、私も一丸となって一緒に頑張りたいと思った。
お茶の他にも琴の演奏を覚えたり、生け花を行なったりし、茶華道部員としての磨きに手を抜かない取り組みをした。
その後、私たちの代で初めて三渓園という人前の場でお茶を出す機会が訪れた。
茶華道部を通して、何かに本気で頑張って取り組むことの楽しさや困難を知れ、他の何にも譲れないよい経験値になったと思った。
また、チーム皆で切磋琢磨して一生懸命取り組むことの素晴らしさを知ることができ、茶華道部に入って本当に良かったと思った。
部活動経験から、どんな課題もチーム全員で乗り越えていく大切さを学んだ。
テーマ:ボランティア
文字数別のガクチカの書き方として、ボランティア活動をテーマにした例文は以下のとおりです。
200字の場合
私は大学時代、ゴミ拾いのボランティア活動に注力した。
大学でボランティア部員募集を見かけ、やってみようと思ったからだ。
ゴミ拾いで気づいたことは、誰かがゴミを捨てるとまた元通りになる恐れがあることだ。
私はポイ捨て禁止のポスターを作成し、街に掲示した。
すると、少しずつではあるが、ゴミのポイ捨てが減っていった。
ボランティア活動の経験から、課題を考えるだけでなく、解決への取り組みも大事だと学べた。
600字の場合
私は大学時代、ゴミ拾いのボランティア活動に注力した。
偶然大学内のチラシでゴミ拾いのボランティア部員を募集しているのを見かけ、やってみようと思ったことがきっかけだ。
元々、自分の部屋やお風呂を掃除して綺麗になる様子を見ることが好きであったため、ゴミ拾いにも興味が湧いた。
そして毎週土曜日の朝、ボランティアの部員で数十人ほど集まり、街のゴミを拾っていく活動が始まった。
ゴミを拾っていて気づいたことは、一つゴミが落ちているところはほぼ高確率で他のゴミもあるということだ。
反対にゴミが落ちていない箇所を歩いていると、長い間ずっと綺麗な状態が維持されていることが多かった。
この現象から、人は元々ゴミがないところにはゴミを出さないが、誰かがポイ捨てしていることに気づくと、自分もしていいかと思いがちなのではないかと思った。
振り返って考えると、トイレでも同様な働きが作用されると感じた。
綺麗にされているトイレは維持しなければならないと考える。
しかし、私たちが例え街全体を綺麗にしても、仮に誰かがゴミを一つ捨てるとまた元通りになってしまう恐れがある。
そのため、私はポイ捨て禁止のポスターを作成し、街にいくつか掲示した。
すると、少しずつではあるが、ゴミのポイ捨てが減ってきていることを感じた。
ポイ捨てがなくなることで、街や空気が綺麗になり、社会全体が清潔感に溢れることができるとよいと思った。
ボランティア活動の経験から、課題を考えるだけでなく、解決するための取り組みも大事であると学べた。
テーマ:長期インターン
長期インターンをテーマにした、文字数別のガクチカの書き方を見てみましょう。
200字の場合
私は、お弁当工場で働く長期インターンに参加した。
仕事内容に興味があり、取り組んでみたいと感じたからだ。
ある時稲荷寿司の酢飯を詰めて欲しいと言われ、作業をこなした。
しかし、「入れすぎ」と指摘され、やり直しする結果になった。
このことから、指示されたことをただこなすのではなく、疑問を自ら発見しそれを自ら質問する姿勢が大事だと感じた。
長期インターンの経験から、仕事に向き合う姿勢を学んだ。
600字の場合
私は、お弁当工場で業務を行うという長期インターンに参加した。
内容自体に興味があり、取り組んでみたいと率直に感じたからである。
勤務初日は、ミスせず高い集中力を持って行なう作業にやっていけるかどうか不安を抱いた。
工場のレーンの前にはそれぞれ違った役割を持った人がずらりと並び、一定のスピードで流れてくるお弁当容器に正確に入れていかないとならない。
誰か一人が入れ逃したり、間違った箇所に入れたりすると、商品として成り立たなくなったり、ミスが連鎖してしまう。
また、ミスをするとレーンを止められ、作業に当たる全員に迷惑をかけることになり、非常にプレッシャーであった。
そのため、余計なことを考えず集中して作業を行なうことに尽力した。
その過程を通過すると、今度はポテトサラダやひじきなどの料理を、素早く一定の数値になるよう測り、容器に入れる作業に変わった。
最初は難しかったが、だんだんと同じグラム数で測れるようになった。
そして今度は、稲荷寿司の酢飯を詰めて欲しいと言われたため、これまでと同様黙々と作業をこなした。
しかし、「入れすぎ」と指摘され、すべての稲荷寿司をやり直しする結果になった。
このことから、指示されたことだけをただこなすことが重要ではないと気づいた。
まず疑問を自ら発見し、またそれを自ら質問して聞く姿勢が大事なのだと感じた。
長期インターンの経験から、仕事に向き合う姿勢を学んだ。
テーマ:資格
文字数別のガクチカの書き方として、資格をテーマにした例文は以下をご覧ください。
200字の場合
私は、大学時代にITパスポートの資格を取得した。
元々IT分野に興味があり、将来的にもIT系の仕事に就きたかったためだ。
勉強中、計算問題があることに気づき、すぐに苦手意識を覚えた。
ITに興味関心はあったが数学は苦手だったため、友人と学習したり、ゼミの教授に指導してもらったりし、勉強に励んだ。
すると、だんだん問題が解けるようになり、無事資格取得に成功した。
この経験から、挑戦することや勤勉であることの大切さを学べたと考える。
600字の場合
私は、大学時代にITパスポートの資格を取得した。
元々IT分野に興味があり、将来的にもIT系の仕事に就きたかったため、資格取得を目指した。
IT分野に興味を持ったきっかけは、日頃行なっている趣味からだ。
自分が楽しんでいるゲームや動画視聴などの娯楽はすべてインターネットを使用していると分かり、そこから関心を抱き始めたのだ。
しかし、ゲームを作るためにはプログラミングスキルが必須であり、並大抵の興味だけでは到底無理だと感じた。
そんな時、大学の教授に「ITパスポートという資格がある。
取得を目指してみる気はないか」と告げられた。
参考書を見てみると、ITに関する知識が問われる問題が多く、率直にやってみたいと感じた。
落ちてしまうかもしれないという不安はあったが、落ちたらもう一度受けるための練習だと思えばよいと考えた。
早速参考書を見ながら勉強していると、計算問題があることに気づき、すぐに苦手意識を覚えた。
ITに興味関心はあったが数学は苦手だったため、分からなかった計算問題は何度も解いて理解を深めることに徹底した。
友人と学習したり、ゼミの教授に講義後に指導してもらったりし、ひたすら勉強に励む日が続いた。
するとだんだん問題が解けるようになり、資格取得の望みが出てきた。
こうした取り組みにより、数学や計算に対する苦手意識が消え、無事資格を取得することに成功した。
資格取得の経験から、挑戦することや勤勉であることの大切さを学べたと考える。
【文字数別ガクチカの書き方】よくある質問
次にガクチカ作成に関してよくある質問について回答していきます。
実際にガクチカを作成していく際に「これでいいのかな」と疑問に思うこともあると思います。ここからは、就活生がガクチカを書くときによくある質問について答えていきたいと思います。
以下、よくある質問一覧となります。
・文字数に足りない場合はどうすればいいのか
・文章を作ることができない場合はどうすればいいのか
手書きで枠内に入りきらない場合はどのようにすればいいのか?
手書きでガクチカを作成する際、文字数が超過したり、文字が大きすぎたりして枠内からはみでてしまうこともあるでしょう。
枠からはみ出して記載していると、まとめきる能力がないと判断され、評価を下げられる可能性があります。
また、細かい点に注意を払う気配りが足りないと思われる場合があるため注意が必要です。
枠内に入りきるようにするには、書く文字の大きさを小さくすることが手っ取り早いですが、読みづらくなってしまうため文字数を減らす方が良いです。簡潔に書くようにしましょう。
文字数に足りない場合はどうすればいいのか
ガクチカにおいて指定された文字数に大きく足りていない文章だと採用担当者から「やる気がない」と思われてしまう可能性があります。
ガクチカに文字数指定がある場合は指定された文字数の90%は書くようにしましょう。
ガクチカの文字数が少ない場合はエピソード紹介の部分を増やすのが良いです。
具体的な経験や当時の感情・考えを書くことでその状況をよりイメージしやすくなります。
また、ガクチカで得た学びを企業でどのように活かすか具体的に書くのも良いです。
具体的に書くことで就活生の強みや志望度をさらに伝えられる文章にすることができます。
文章を作ることができない場合はどうすればいいのか
ガクチカで使うエピソードなどを見つけても、実際に文章を作り始めるとうまくいかないという就活生もいるでしょう。
文章を作ることができない場合は、いきなり文章で書こうとするのではなく、まずは単語で書き出すようにしましょう。
次にその単語をPREP法のどこに当てはまるか分けて、並べてみましょう。
PREP法とは、結論・理由・具体例・結論の流れで伝える方法のことです。
PREP法に並べることができたら、各ポイントごとに単語と単語をつなぎ合わせて文章にすることで、文章を作ることができます。
ガクチカの深掘りはすべき?
深堀りされることを想定しておくことは必ず必要です。
例えば、留学経験をガクチカのエピソードとして取り上げた場合、「語学力が身についた」や「コミュニケーション能力が向上した」などというアピールになりがちですが、さらなる深堀りをしてみましょう。
- 日本語は表現力が豊かであることを発見した
- 日本だけでは気が付けない価値観を感じ、視野が広がった
などというようにより詳しい内容を話せるように対策をしておきましょう。
複数用意すべき?
エピソードを複数持っておくことで、損をすることは全くありません。
むしろ多くあればあるほど、引き出しが広がり、志望する企業に合わせてエピソードを選択することも可能になります。
学業面と部活やサークルそれぞれ分けて聞くというように、面接では異なる聞き方で「力を入れてきたこと・努力したこと」を聞かれるケースもあります。
いろいろな場合を想定して、事前に対策しておくことで内定を勝ち取ることへ大きく近づくことができます。
【文字数別ガクチカの書き方】まとめ
エントリーシートのガクチカはどう書くべきなのか解説していきましたが、いかがでしたか。
「学生時代に頑張ったこと」がない人はいません。
ガクチカは結果や成果を伝えるのではなく、課題を達成するためにどのような努力をしたのかという過程を伝えることが重要です。
嘘をついたり無理によく見せたりせず、自分の言葉で伝えるようにしましょう。
さらに、文章の構成や文字数なども意識して魅力的なガクチカを作成しましょう。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。