はじめに
就職活動を始めている、もしくはこれから就職活動を始めるという方は、誰でも必ず履歴書を提出する機会があります。
履歴書を郵送で提出する際は、封筒に入れて提出しなければなりません。
封筒にも書き方のルールがあり、企業側は応募してきた人の意欲を見るポイントにもなります。
履歴書を自ら持参して面接に行く場合は、どのように持参したらよいのかという疑問もあると思います。
できるだけ先方からの印象をよくするためにも、このような小さなところにも気を配ることが大切です。
履歴書を入れる封筒には何を書く?
郵送で履歴書を提出する場合は、表面に郵便番号、宛名、宛先の住所を書きます。
そして封筒の左側、やや下のほうに赤字で「応募書類在中」と記載しましょう。
文字の説明だけだとわかりづらいと思います。
参考画像を見ながら、説明を読むと把握しやすいです。履歴書を入れる封筒には何を書く?
こちらの説明文と照らし合わせて、頭のなかでイメージを固めてみてください。
実際に記入するときは、画像を確認しながら進めるのもおすすめです。
手渡しの際は、郵便番号と氏名、宛先は書かなくて大丈夫です。
裏面には提出日の記載と、差出人である自分の郵便番号、住所と氏名を書きましょう。
裏面の文字は表面の文字よりも小さく書きます。
これは手渡しの場合も忘れずに記載してください。
履歴書を入れる封筒に記入する前の準備
封筒の書き方にもいろいろな例があります。
今回は企業に履歴書を送る場合の、封筒の書き方について紹介しましょう。
まずは封筒を作成するためにも、封筒やそのほか筆記用具などのツールをそろえる必要があります。
たとえば、封筒に書いた文字が簡単に消えてはいけないので、使用するペンにも気をつけましょう。
おすすめなのは油性のフェルトペン、ボールペンであれば1.0~1.6ミリのもの、フェルトペンは中字か細字のものです。
黒色インクのものと、赤色インクのものをそろえておきましょう。
ボールペンであっても、消せるボールペンの使用は控えてください。
熱で消えてしまうので、書いた文字が消えてしまう恐れもあります。
同様に、履歴書へ記入する際も、消せるボールペンなどの消えやすいペンを使用するのはやめましょう。
履歴書は100円ショップやコンビニ、ホームセンターなど身近な場所で簡単に購入できるようになりました。
さまざまなサイズのものが販売されています。
大きいサイズのほうが文字を書きやすく、おすすめです。
どのサイズの封筒を選んだらよいのか、書き方のルールなど、先方からの印象がよくなるポイントをまとめました。
封筒の選び方
履歴書を購入する際に、封筒が同梱されている場合もありますが、必ずサイズを確認してください。
履歴書を入れる封筒は、履歴書を折らずに入れられるサイズが好ましいとされています。
市販の履歴書のサイズは半分に折った状態で、B5かA4サイズのものが基本です。
そうすると封筒のサイズは、角形A4号か角形2号が適切です。
長形の封筒だと3つ折りにしなければ履歴書が収まらないので避けてください。
また、封筒には茶封筒と白封筒があります。
印象がよいとされるのは白封筒です。
白封筒は透けやすいため、厚めのものを選びましょう。
そして、雨などで履歴書が濡れてしまうことを防ぐために、透明のクリアファイルに履歴書を入れます。
封筒もクリアファイルも100円ショップなどで購入できるので、あわせてそろえましょう。
履歴書を入れる封筒に必要事項を記入する際のポイント
書き方ですが、横書きでも縦書きどちらでも問題ありません。
一般的なのは、日本語がきれいに見える縦書きです。
特に決まりはないので、自分の書きやすいほうで書きましょう。
ただし、縦書きであれば縦書きで、表面も裏面も統一して記入しましょう。
鉛筆で下書きをしてから、ペンで清書する方もいますし、直接ペンで書く方もいます。
バランスをとりやすいように、定規で文字の中心線を引いたりするとよいかもしれません。
では、封筒に書く項目の詳細について確認していきましょう。
郵便番号
まず、〒のマークは手書きでは書かないようにしましょう。
郵便局の機械で読み込む際に読み取りが難しくなってしまうためです。
郵便枠がない場合は、自分で枠を書かないでください。
空いている空間に郵便番号を記載するだけで問題ありません。
また、郵便番号を書く際にハイフンを入れるかどうか迷う方もいると思います。
すでに郵便番号を記載するための枠が印刷されていて、そこにハイフンが入っているのであれば気にしないで大丈夫です。
しかし自分で手書きする際には、ハイフンは入れないようにしましょう。
これも機械が読み取りづらくなってしまうためです。
たとえば、「123-4567」という郵便番号だった場合、「1234567」と記載しましょう。
住所
都道府県や番地は省略せずに、正式名称を正しく記載してください。
住所が長い場合は無理して1行で収めようとせずに、改行して対応しましょう。
どこで区切ったらいいかわからない場合は、一度鉛筆で下書きしてみるのがおすすめです。
最初からペンで書き始めてしまうと修正ができないので、先に文字のバランスを確認しておくことが大切です。
また2行目に入ったら、書き出しを1段下げるようにしましょう。
これだけで非常に読みやすくなります。
縦書き、横書きどちらの場合でも数字は算用数字を使用します。
番地の書き方ですが、「12-345」と記載するよりも、「12番地345丁目」と記載する方が丁寧です。
ビル名やマンション名も略さずに正式名称で書きます。
宛先
宛先は一番目立つ項目なので、間違いがないように丁寧に記載しましょう。
会社名はインターネットや資料などで正式名称を調べておきます。
一般的に知られている社名がローマ字表記でも、正式名称がカタカナ表記という会社もあります。
採用担当者の氏名がわかる場合は、漢字の間違いなどがないように気をつけましょう。
宛先の記載で特に難しいのが「御中」や「様」の使い方です。
基本的に、提出先の担当者の氏名がわかる場合は「御中」は使用しません。
担当者名に「様」をつけるか、役職名の「部長」などを使用します。
たとえば、「〇〇会社 山田太郎様」というように記載します。
「〇〇会社御中 山田太郎様」という記載は間違いです。
会社宛てに出すのであれば「〇〇会社御中」とだけ記載しましょう。
「御中」は会社や部署に向けて使い、個人宛ての場合に「様」を使うのが正しいルールです。
採用担当者の名前がわからない場合は「採用担当者様」と記載する方法もあります。
応募書類在中の書き方
赤い文字で封筒の左下に「応募書類在中」と記載し、定規を使って文字の周りを赤い枠で囲みます。
市販のスタンプもあるので、それを利用しても問題ありません。
これを記載する理由は、先方に届いた際に一目で履歴書が入っていることがわかるためです。
採用担当のもとに早く届けば、選考もスムーズに進みます。
持参する場合は郵便番号や宛先は記載しなくて大丈夫ですが、応募書類在中は記載しておきましょう。
「履歴書在中」と記載する方もいますが、それは封筒の中身が履歴書と送付状、添え状だけの場合です。
履歴書以外に職務経歴書、ポートフォリオなどその他書類が入っている場合は、応募書類在中と記載します。
提出日
提出日は封筒裏面の左上に算用数字で記載します。
月と日だけでなく、和暦、もしくは西暦も書きます。
できれば履歴書に記載してある日付と同じ日付であるようにしましょう。
郵送の場合は発送日を、手渡しであれば面接の日を書きましょう。
これは記載しなくても問題ないですが、何かトラブルがあったときや、採用担当者がいつ面接したか確認したいときに役立つかもしれません。
逆にいうと、書くだけで印象がよくなる可能性のある項目なので、忘れずに記載したいです。
履歴書を入れた封筒を郵送する前に確認
封筒に履歴書を入れ、宛名などの記載がおわったら郵送の準備です。
履歴書の提出には期限日を設けている場合がほとんどです。
締め切り日の当日に郵送していたら間に合いません。
履歴書の記入や封筒の準備にもそれなりに時間がかかるので、計画的にできるだけ早めに郵送できるようにしましょう。
特に履歴書や封筒の作成に慣れていない方は、時間の余裕があるときに少しずつでも進めておくといいかもしれません。
郵送の準備をするにあたって、知っておきたいポイントについて確認していきましょう。
封筒に入れる書類の順番に注意
書類を入れる順番としては、まず一番上に送付状が来るようにしましょう。
これでなんの書類が届いたのかが、封筒を開けてすぐにわかります。
続いて履歴書、その下に職務経歴書を入れます。
そのほか書類があればさらにその下に入れておきましょう。
封筒に入れる際は逆さに入れないように気をつけてください。
クリアファイルに入れておく
先述のとおり、封筒に入れる前はクリアファイルに入れておくと印象がよいです。
折れたり、水濡れになってしまったりしたら相手側に悪い印象を与えてしまいます。
履歴書などの書類は封筒に入れる前にクリアファイルに入れておきましょう。
企業に届く前に中身が折れたり、汚れたり、濡れたりするリスクを防ぐことができます。
書類がきれいなまま志望先の企業に届くよう、クリアファイルに入れてから封筒にしまいましょう。
履歴書を入れた封筒はしっかり綴じる
封筒が途中で開いてしまわないように、封筒はしっかりとじましょう。
封筒をとじるのにおすすめなのは液体のりです。
はがれにくく、一度はがしたら跡が残るので、開封したことがわかります。
ただし、液体のりは多く塗りすぎると紙が歪んでしまうので気をつけてください。
液体のりの出が悪く、思わず出しすぎてしまうことがあります。
貼りつける場所両面にのりを薄く伸ばして塗ると、しっかり貼りつきます。
スティックのりやセロハンテープだと、はがれてしまう危険があるので、できれば避けましょう。
もとから封筒にのりやテープがついているタイプの場合は、そのまま貼りつけてしまって問題ありません。
貼りつきが弱いと感じたらのりで貼り直しましょう。
封筒を開けていない証明を
自分が封をしてから誰も開けていないという印を封筒に書いておきましょう。
封筒をしっかりとじたら、封をした場所に「〆」か「封」と書きます。
のりが乾かないうちに書いてしまうと、にじむことがあるので必ず乾いてから書いてください。
手渡しで封筒を渡す場合は、封筒はとじずに渡して大丈夫です。
余裕を持って準備をしよう
再三言っていますが、封筒に必要事項を記入する作業や中身の書類に漏れがないかを確認する作業をはじめとして、郵便局にそれを提出してから志望先に届くまで、意外と時間がかかります。
一般的に、企業が書類を受け付ける期間には限りがあります。
そのため、郵送の途中でトラブルが起こる可能性も加味して、余裕をもったスケジューリングが大切なのです。
ギリギリで提出することは避け、準備は丁寧に時間をかけて行いましょう。
履歴書を郵送する際のルール
履歴書を郵送で送るには切手を貼らなければなりません。
しかし、多くの方は料金がわからず悩むと思います。
まず、履歴書を送るのに使用する「角2サイズ、角4サイズ」の封筒は定形外郵便です。
コンビニなどで切手を買って送る場合、少額切手を大量に貼りつけることはやめましょう。
料金があっていたとしても、マナーが悪く、印象はよくありません。
郵送料の目安として、角2封筒に「送付状、履歴書、職務経歴書2枚、クリアファイル」を入れて送る場合、100グラム以内で140円です。
郵送中の事故が心配な場合は、簡易書留で送るのがおすすめです。
追跡システムがあるので、今どこに書類があるのか確認でき、相手側に届いているかどうかもわかります。
書留の場合は日曜休日も配達しており、事故があった場合の補償もついています。
郵便局で出すのがオススメ
履歴書を入れた封筒は、郵便局の窓口で提出することをオススメします。
勿論、自分で履歴書をいれた封筒のサイズから計算して必要な分の切手を購入することもできます。
しかし、その場合、計算が間違えていたなどのトラブルがあって自分の元に書類が返ってきてしまうかもしれません。
自分で切手を貼って送ってもいいのですが、料金不足になる場合があるので、できれば郵便局で出しましょう。
郵便局で提出するとその場で重さをはかってもらい、必要な分の切手を購入することができますから間違って自分の元に書類が返ってくるリスクを軽減できます。
履歴書を入れた封筒を持参する際のマナー
履歴書を手渡しで渡す場合、どうやって渡したらいいのかわからなくて不安な方がいるかもしれません。
名刺を渡す際にもルールがありますし、ビジネスマナーを全く知らない状態で面接におもむくのは不安だと思います。
以下に、封筒を渡すシチュエーションによって、どのように渡したらいいのかを紹介します。
面接で少しでも緊張が解けるように、前もって採用担当の方と対面したときのイメージをしておくことは大切です。
こちらを参考にしてリラックスして面接へ行けるように備えましょう。
受付で渡す場合
会社に到着したらまずは受付の方がいるかと思います。
まずは名前を名乗って、面接に来た旨を伝えましょう。
受付の方がいなかった場合は、ほかにスタッフがいないか探してみて、見当たらなければ待ってみましょう。
受付で先に履歴書だけを提出するように言われた場合は、そのまま封筒を受付の方に渡します。
渡すときには、相手側が表面を読めるように渡しましょう。
相手が読みやすいようにと、考えればわかることですが、慌てていると忘れてしまうこともあります。
落ち着いて丁寧に「よろしくお願いします」と一声かけて両手で渡しましょう。
面接官に渡す場合
面接が始まってから、面接官の方に履歴書を直接渡す場合は、封筒から取り出して渡します。
封筒も履歴書の保管に利用するかもしれないので、一緒に渡します。
封筒を下に、履歴書などの書類が入ったクリアファイルを上にし、相手が見やすい向きにしましょう。
最初に履歴書を確認するはずなので、一番上に履歴書を置いておきます。
先ほどと同じように、これも落ち着いて両手で渡すように心がけましょう。
どんなに緊張していても、とにかく相手に誠意が伝われば問題ないので頑張ってみてください。
まとめ
社会人として過ごしていくと、当たり前のように身についていくこういったルールも、最初は誰もがわからないものです。
わからないことを恥ずかしいと思わずに、聞ける人が周囲にいるのであれば聞いてみるのもおすすめします。
特に新卒の方であればスタートラインはみんな同じはずです。
気負わず、少しずつ慣れていきましょう。
自分から吸収しようと思わなければ、触れる機会のないマナーですので、根気強く学んでいきましょう。
今回は学校では教えてもらえない封筒の書き方や、そのほかに必要と考えられる点を詳細に解説しました。
これを読んでおけば、履歴書を入れる封筒については網羅できると思います。
ただし文字だけでは伝わらないこともあるかと思うので、読んだあとに参考画像を探してみるのもいいかもしれません。
簡単に知識をいれておけば、参考画像を見るだけでイメージがしっかり固まります。
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