就活生が新たな一歩を踏み出そうとするとき、どのような志望動機にしようかと考えておくことはとても重要です。
志望動機によって企業に与える印象が大きく左右されるため、合格の鍵となる可能性もあります。
まだ準備がこれからの学生でもわかるように、企業は優秀な人材を求めていることは言うまでもないでしょう。
そのうえで、志望動機はその企業に本当に合っているかどうかを示す、大切な要素の一つです。
それを踏まえると、家が近いことを志望動機にすることに対しては、賛否が分かれるかもしれません。
しかし、どのようにアプローチするかが鍵となります。
あらかじめ企業の特性や文化をよく理解し、自身の強みや価値観と結びつけることが重要です。
そのため、家が近いことをどのように活かして、企業に貢献できるかを明確にする必要があります。
そこでここからは、家が近いことを志望動機にするのはアリなのかという疑問について、掘り下げていきます。
受かるための志望動機を作成するポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- そもそも志望動機はなぜ聞かれるのか
- 家が近いからということを志望動機にする際の注意点
- 家からの近さを志望動機に活かすためのポイント
- 地域貢献など家から近いことをメリットにした志望動機の例文
- 家から近いことを志望動機にしたい人
- なぜ志望動機を聞かれるのかがわからない人
- そもそもどのようなことをアピールすればいいのか理解が浅い人
- 例文を参考にしながら志望動機をまとめたい人
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そもそもなぜ志望動機は聞かれる?
志望動機は、面接や応募書類で聞かれる主要な質問の一つです。
その理由は、企業は採用者が仕事に本気で取り組む意欲や適性を確認したいからです。
なぜその企業を選んだのか、その企業のどういった文化や価値観に共感したのかを述べなければなりません。
さらに、自分が成長できる機会や学びがあるという点を強調し、長期的なキャリア目標に合致することを示すことも大切です。
こうした背景を理解していれば、単に家が近いからというだけで、熱意や適性を示すのは難しいと理解できるのではないでしょうか。
- 企業や業界に興味や関心があるかチェックするため
- 応募者がやりたいことと事業内容がマッチしているか見極めるため
- 応募者の人物像や性格を把握するため
企業や業界への興味・関心をチェックするため
志望動機は、応募者の企業や業界への興味や関心を測る重要なポイントです。
この質問に対する答えは、企業や業界に本当に興味を持っているかどうかを示すチャンスでもあり、志望動機を語る際には自分の興味や関心を率直に表現しましょう。
たとえば、業界のトレンドや企業のビジョンについてリサーチすれば、それに共感したことを強調できるでしょう。
さらに企業の特徴や文化について、あるいは具体的なプロジェクトや価値観に触れることで、なぜその環境で働きたいのか、なぜその場所で貢献したいのかを伝えられます。
それによって、企業や業界へ深い関心を持っていること、入社してからのキャリアを真剣に考えている姿勢をアピールでき、採用担当者にしっかりと好印象を与えられるでしょう。
応募者のやりたいことと事業内容がマッチしているかを見るため
採用担当者は志望動機を通じて、応募者が企業でどのようなことを成し遂げたいのか、どれだけ情熱を持っているのかを把握しようとします。
したがって、志望動機を述べる際には、自身の目標を明確に伝えることが大切です。
どのような仕事に興味があって、将来どのような役割を果たしたいのかを具体的に説明しましょう。
企業とのマッチングをアピールすることも重要です。
企業の事業内容や価値観と、自分の志向がどれだけ合致しているかを強調しなければなりません。
さらに、自身のこれまでの経験や身につけているスキルを通じて、応募先の企業でどのように貢献できるかをできるだけ具体的に説明しましょう。
過去の成功体験やプロジェクトから学んだことを伝えることで、企業にとって価値のある候補者であることを示せます。
応募者の人物像や性格を把握するため
意気込みや熱意だけではなく、人事担当者は志望動機を通じて、応募者がどのような人物であるか、内面や性格を把握しようとします。
言葉遣いから誠実さを、内容の具体性からは計画性をと言うように、内面を読み取れるような多くの要素が一つの文章に詰まっているからです。
さらに、志望動機を表現するスキルも材料の一つです。
表現力やコミュニケーション能力が志望動機を通じて評価され、丁寧な文章や語尾からは応募者の礼儀正しさがうかがえます。
そして志望動機を作成する過程で、しっかりと真面目に取り組んでいるかという態度についても見逃されません。
たとえば、誤字や脱字があったり、誤った情報が書かれていたりすれば、信頼性や誠実さに疑念を抱かせる可能性があることも心にとどめておきましょう。
志望動機に「家から近い」は使ってOK?
結論から言えば、基本的に志望動機が「家から近いから」はNGと言えます。
なぜなら、事業内容や自分のやりたいことを志望動機としている人に比べて、評価が低くなってしまうからです。
志望動機は基本的に、その企業でなくてはならない理由が含まれるものでなくてはいけません。
また、企業分析や自己分析が足りず、自分の魅力も十分に伝わらないでしょう。
以下において、これらの理由について詳しく解説します。
「家から近いから」を志望動機にしている人は、別の動機を考えましょう。
- 熱意がないと思われる
- 中身がないと思われる
- 他の企業でもいいのではないかと思われる
- 軽率だと思われる
熱意がないと思われる
まず「家から近いから」が志望動機の人は、熱意がないと思われることがあります。
この後の「受かる志望動機を作成するポイント」で紹介しますが、採用において熱意は重要な事項だからです。
家から近いだけでその企業を志望するのは、どうしても消極的なように映ってしまいます。
「それじゃあ、家から遠かったら働きたくないの?」と聞かれたときに答えられません。
それならば、多少会社から遠くても、どうしても働きたいという熱意のある人を採用しようと考えるでしょう。
中身がないと思われる
また、「家から近いから」を志望動機に書いてくる人は、中身がないと思われるかもしれません。
その人が入社してから実現したいことや、成し遂げたい目標が伝わりにくいからです。
企業からすればできるだけ活躍してくれそうな、志を持っているような人を採用したいと考えることでしょう。
「家から近いから」が志望動機の人は目標がなく、企業で活躍できなさそうと思われる可能性が高くなります。
どこでも良いから働きたいならば別ですが、やりがいのある仕事はもらえないかもしれません。
他の企業でもいいのではないかと思われる
「家から近いから」が志望動機だと、ほかの企業でも良いのではないかと思われるかもしれません。
志望動機を作成する際には、ほかの企業と差別化することが重要になるからです。
このため、就活生の多くは自己分析や企業研究を行い、その企業でなくてはいけない動機を作っています。
一方で「家から近いから」だけでは、あなたの家から近いほかの企業と差別化できていません。
この場合、その企業の事業内容などを確認して、自分がそこで働きたい本当の理由を見つけましょう。
軽率だと思われる
「とりあえず、近いからこの企業もエントリーしておくか」という浅はかな気持ちでエントリーしたと思われるかもしれません。
一時的な思い付きではないことを話すことで、逆に、この人は就職したくないのではないか、と生半可な気持ちを隠そうと必死になっているかのような演出のように見えてしまう可能性もあります。
「家から近い」という志望動機は採用条件になりうる
ここまで「家から近い」ことは志望動機に書かないほうが良いという内容を伝えてきましたが、家から近いことが志望動機であることは、100%良くないことだとは言い切れません。
「家から近い」ことは、企業によっては利点だと考えられることがあります。
では、どう伝えれば利点と捉えてもらえるのか、見ていきましょう。
家が近いことはポジティブな要素
まず、家から近いというのは、単純に、社員の通勤の負担が少なくて済みます。
通勤費用が他の人に比べてかからなかったり、体力を温存しながら出退勤できます。
また、家と会社が近いことは、家族がいる人にとって、家族との時間を長くつくることができて、リラックス・リフレッシュできてストレスが軽減できたり、交通遅延や災害時のトラブルなども、大きく影響しないでしょう。
その結果、家から近い社員の作業効率は上がり、会社に還元されます。
このように、家から近いことは、企業にとっても利点となります。
企業の考え方の違いから避ける方が良い
しかし、企業によって受け取り方は違います。
近い距離をポジティブに捉える企業がある反面、家から近いからという理由を全面的に押し出してしまうと、新たな社員からの刺激や情熱、フレッシュさなど、革新的なものを求める企業には、不向きだと考えられるかもしれません。
また、このような企業の考え方の違いは明示されていないため、避けた方がリスクは少ないです。
企業の考え方の違いから避ける方が良い
例えば、テレワークを積極的に推進している企業の場合、「家から近い」という理由はあまり意味がありません。
企業がどのような取り組みをしているのか、どのような考えを持っているのかを把握した上で、志望動機に組み込んで良いかを考えましょう。
「家から近い」よりも志望動機で伝えるべきこと
結論として、「家から近い」という理由は志望動機において絶対に書いてはいけないというわけではありませんが、最優先事項ではありません。
それよりも伝えなければならない重要なことはより多く存在しているため、以下のポイントを確認した上で、文字数が余った場合は家から近いことも話しましょう。
業界への興味関心をもったきっかけ
まず、業界への興味関心を持ったきっかけについては必ず詳しく説明する必要があります。
企業のどこに引かれたのかについて伝えることはもちろん大切ではありますが、企業選びをするにあたってまずどのように業界を選んだのかについても話すようにしましょう。
企業に感じた魅力について説明するばかりだと、まず業界へのモチベーションが伝わらず、なぜその業界で働きたいのかについて不明瞭なまま話が進んでいってしまう可能性があります。
企業を選ぶ前のステップにあたる部分であり、土台的なもの、つまり軸が何であるのかについて説明できればよりあなたという人物についての理解も深まるはずです。
その企業に就職したい強い気持ち
企業はモチベーションが高い人材を採用したいと考えています。
これはベンチャー企業に多い傾向であるため、一般的な企業の場合はそこまでモチベーションが重要視されていないのではないかと思う人も多いでしょうが、全くそんなことはありません。
例えば学歴や能力がほとんど同じ人材が2人いる場合、企業はモチベーションが高い人材を採用します。
なぜその企業が自分にとって好ましいと思ったのか、なぜその企業でなければならないのかを説明しましょう。
入社してからのモチベーションにもつながる重要な部分であるため、その企業に就職したい理由について詳しく話せるようにしましょう。
入社してからどのように貢献するか
入社してからどのように貢献するかは、志望動機を作成する上で最も重要なポイントの1つであると言えます。
なぜならば、企業はやる気がある人物、そして活躍してくれる人物を採用したいと考えているからです。
いくらやる気があって性格がよく一緒に働いて楽しい人であったとしても、仕事ができなければ採用した意味がありません。
1人で3人分働くなど、並外れた能力が求められているわけではありませんが、どのように活躍できるのかについてはイメージを与えることが重要です。
あなたがどのような能力を活用し、どのように企業に貢献するのか、採用ページなどの求められる人物像をもとに自分の長所と照らし合わせてアピールしましょう。
受かる志望動機を作成するポイント
「家から近いから」は、志望動機としてふさわしくないことを理解いただけたかと思います。
しかし、今から別の志望動機を作ろうとしても、途方に暮れてしまう人もいるかもしれません。
そこで、受かる志望動機を作成するうえでのポイントを3つ紹介するので、チェックしておきましょう。
企業から評価してもらうには、担当者が志望動機から何を見ているのかを押さえることがポイントです。
すでに志望動機を作っている人も、以下の要素が含まれているかを確認しましょう。
- 熱意
- 人柄
- 適性
熱意
受かる志望動機を作成するうえでは、熱意を示すことがまずは重要になってきます。
熱意がある人は企業のために積極的に働いて、長く在籍してくれるという印象を抱くからです。
昨今の風潮的に根性論などは見なおされつつありますが、仕事に対する熱意は大切になります。
会社の事業を拡大させ、少しでも社会の役に立ちたいと考えている人の方が評価されやすいでしょう。
消極的な理由だけでその会社を志望していないか、注意して見なおす必要があります。
人柄
志望動機では、あなたの人柄が企業や組織の雰囲気にあっているかも見られています。
人柄や性格は企業で働くうえで重要な要素であり、後から変えることが難しいからです。
会社で行う業務は1人で完結することはほとんどなく、誰かしらと連携することになるでしょう。
また、企業には、職場ごとに特有の文化や風土、仕事のスタイルが存在します。
そんな会社の雰囲気に馴染めるような人柄かどうかは、とても大切です。
事前に募集要項などをチェックして、企業が求める人物像を確認しておきましょう。
適性
志望動機では、あなたがその企業で活躍できる素質があるか、適性も見られるポイントでしょう。
仕事は業種や職種、役職などによって向き不向きが必ず存在するからです。
たとえば、営業職ならコミュニケーション力、開発職なら専門知識が求められます。
また企業の社風によっては、挑戦的か、堅実かなど性格の適性もあるでしょう。
いくらその企業で働きたくても、自分にあっていない企業で働いていてはつらいだけです。
事前に自己分析などによって、その企業への適性は確認しておきましょう。
志望動機には3つの要素を含めよう
以上で挙げた3つの要素を志望動機に絡めることが、受かる志望動機を作成するポイントです。
重要なのはどれか1つに集中しないように、3つの要素にバランス良く振り分けることでしょう。
熱意、人柄、適正は互いに関連しているので、どれか1つを取り立てて語ることは難しいからです。
企業側から見て総合的に高い評価を得るには、しっかりとした企業研究・自己分析が欠かせません。
一貫性のある志望動機になるよう、ときには他人にチェックを受けてもらうことも重要でしょう。
家からの近さを志望動機に活かすポイント
ここまで、受かる志望動機を作るポイントについて解説してきました。
それでは、家から近いことを志望動機に入れてはいけないのか?と言うとそうではありません。
家から近いことだけを志望動機の軸にしてはいけませんが、むしろ家から近いことはメリットになりえます。
志望動機にうまく盛り込めば、企業との距離感を縮め、親しみやすさを感じてもらえるでしょう。
ここでは、そんな家からの近さを志望動機に活かすポイントを2つ紹介します。
- 近所に住んでいるからこそわかることを志望動機に含める
- その企業を深堀りしてみる
近所に住んでいるからこそわかることを志望動機に含める
企業が家から近いことを活かすポイントは、近所に住んでいるからこそわかることを志望動機に含めることでしょう。
これによって、その企業との距離感を縮められるうえに、企業への理解があると思ってもらえるからです。
たとえば、「私も◯◯という地域に住んでいるのですが、貴社の◯◯という地域の特性に応じたサービスを展開している点が素晴らしいと感じました」といったように書けます。
このように地域に密着した企業を志望する場合、近所に住んでいることは大きなアピールポイントになるでしょう。
その企業を深堀りしてみる
たとえ志望したきっかけが「家から近かった」の場合でも、その企業を深掘りしてみると良いでしょう。
家から近い企業の中でも、何か魅力を感じたことによりその企業を志望しているはずだからです。
その企業のことをより深く調べて、魅力に感じた点を整理してみましょう。
たとえば家から近いことは、その企業に触れる機会が多いことになります。
小さい頃からその企業の製品・サービスを利用していて、愛着を感じているからかもしれません。
このように考えていけば、あなただけの「その企業でないと行けない理由」が見つかるはずです。
また、競合他社の情報を調べて、志望する企業と比較することで差別化も可能になります。
その企業の業界内でのポジションがわかれば、自分の強みが活かせる点もわかりやすくなるでしょう。
志望理由を補足するために使う
基本的に家からの近さを志望動機にする際は、補足するために用いることが重要です。
先ほども話したように、一番の志望理由として家から近いことをあげるのはあまり良い印象を与えられません。
適当に企業研究を行っている、やる気のない人物であると思われるでしょう。
しかし、文字数が余った場合などは「また、家からも近く...」など補足的な使い方をするのは問題ではありません。
志望企業への家が近いときの注意点
家が近いことを志望動機にすることは、特定の状況において妥当な選択と言えますが、注意が必要です。
それが本当にその企業への魅力であるなら、率直に伝えるのもいいかもしれませんが、自身のキャリアやスキルとの関連性を示さなければなりません。
その企業に対する情熱や共感を表現し、熱心な貢献意欲をアピールしましょう。
志望動機は個人の状況や価値観によって異なりますが、誠実さと説得力を大切にし、企業との良いマッチをアピールできるよう工夫しましょう。
- 家が近いという理由だけで志望しない
- 企業や業界、職種への興味関心をしっかりアピールする
- 家が近いことのメリットはしっかり伝える
家が近いという理由だけで志望しない
家が近いことは確かに魅力的な要素ですが、志望動機を考える際にそれだけを強調することは避けるべきです。
通勤時間の短縮や、効率的な働き方を可能にする点でプラスの要素と言えますが、それだけでは企業への熱意や適性をアピールするのに不十分でしょう。
なぜその企業を志望しているのか、ビジョンや文化について調査して、具体的な理解を示すことが重要だからです。
ただし、家が近いことをアピールする際に、通勤のしやすさを強調するのではなく、違ったアプローチをすることで有効な場合もあるでしょう。
たとえば、地域社会への貢献や地元企業とのつながりを強く示すことにより、地元でのネットワークを通じて、企業との相性をアピールできるからです。
いずれにしても、過去の経験や興味を通じて、自身がその企業で活躍する理由を説明しましょう。
企業や業界、職種への興味関心をしっかりアピールする
志望理由を述べる際には、家が近いことを唯一の理由にせず、企業や業界、あるいは職種への興味や関心をしっかりアピールしなければなりません。
家が近いことはプラス要因ですが、それだけでは不十分です。
なぜその業界に興味があるのか、その業界の将来性やトレンドについて具体的に語りましょう。
さらに、なぜその企業が他の企業よりも魅力的であると感じるのか、その企業のビジョンや価値観に共感している点を説明しましょう。
そのためには、企業について研究をしっかりと行い、その特徴を把握しておかなければなりません。
家から近いことは追加の利点として取り上げられますが、それだけでなく、自身の強みや専門知識を入社してからどう活かせるのかを強調しましょう。
家が近いことのメリットはしっかり伝える
これまで見てきたように、近さだけを理由にするのは良くありませんが、単なる事実だけでなく強みとして明確に伝えられれば、熱意と適格性をアピールすることも可能です。
メリットの一つは通勤時間が短いため、天候や交通の影響を受けにくく、確実にオフィスに出勤できます。
これにより、適切なタイミングでチームと協力し、プロジェクトに対するコミットメントを実現できるでしょう。
さらに通勤時間の短縮は、その時間を業務に充てられるという点でも大きなアピールポイントです。
通勤に費やす時間を最小限に抑えることで生産性を向上させ、業務に集中できるでしょう。
家が近いことで出勤数を増やしやすく、通勤時間を短縮してその時間を業務に充てられるといったメリットを伝えられれば、長期的には企業にとって利益につながると示せます。
家からの近さを言い換えた志望動機
それでは次に、家からの近さを言い換えた志望動機として、代表的なものを2つ紹介します。
どうしても思い浮かばない人は、次章の例文と合わせて参考にしても良いでしょう。
ただし、これから紹介する志望動機や例文の内容をそのまま使うことはおすすめしません。
自分の体験やエピソードにもとづいた志望動機でないと、企業側に熱意が伝わらないからです。
なぜそのような志望動機になったのか、自分なりの理由も含めて語れるようにしておきましょう。
- 地域に貢献したい
- 企業理念に惹かれた
- 健康を維持しつつ、貴社に長く役立ちたい
地域に貢献したい
家からの近さを活かした志望動機として、地域に貢献したいというのが代表的なものの1つでしょう。
その地域で生まれ育って愛着を持っていれば、早期退職のリスクも低く、企業から高評価だからです。
また、大学の授業やアルバイトなどの経験から学んだ、地域に密着することの大切さを志望動機に絡めると良いでしょう。
加えて、あなたが地域にどう経験できるかも含められるとさらに好印象です。
地域のことをよく知っている、愛着があるからこそのあなたなりのビジョンを述べましょう。
企業理念に惹かれた
志望する企業に社員のプライベートの充実を目的とした理念や制度がある場合、そのことを志望動機に絡めると良いでしょう。
家から近くの企業を志望する理由として、仕事とプライベートを両立したいというのは自然に感じやすいからです。
ただし、ただプライベートを優先したいからというだけでは、志望度が弱いと捉えられるかも知れません。
なぜその理念・制度に惹かれたのか、あなたが企業にどう貢献できるのかをまとめて志望動機に書くようにしましょう。
健康を維持しつつ、貴社に長く役立ちたい
家から近いと、通勤時間が短くなり、確保できる毎日の睡眠時間が長くなります。
また、会社に行きたくないと思う日があっても、他の社員が遠くから通勤しているのを見て、私は他の社員たちより楽に出社できているのだから頑張ろう、と腰が軽くなると思います。
他にも、満員電車に毎日乗る場合、通勤時間が短い方がストレスも軽減されますよね。
日々の積み重ねが健康な身体作りに影響しています。
健康を維持することで、貴社に貢献できることをアピールしましょう。
ワークライフバランスをとりやすい
ワークライフバランスを取りやすいことは、志望動機において活用しやすい言い換えの1つです。
家から近いという方通勤時間が短いということで、仕事と私生活のバランスが取りやすいことを伝えます。
私生活の豊かさは仕事の効率化にもつながるという考えを持っていることを伝えましょう。
しかし、ワークライフバランスの話ばかりする人はあまりモチベーションが高くないとみなされてしまう可能性があるため、必ず「仕事の生産性を上げるために、ワークライフバランスが重要である」という考え方を強調しながら話すようにしましょう。
家からの近さを志望動機にした例文
ここからは、実際に家からの近さを活かした志望動機の例文を紹介します。
志望動機を書く際には構成も重要になるので、その点にも注意が必要でしょう。
企業には数多くのエントリーシートが送られてくるので、その中で印象に残らなくてはいけないからです。
まっとうな志望理由・志望動機であっても、きちんとした構成でなくては伝わりません。
読み手が読みやすく、なおかつ熱意が伝わるような構成を心がける必要があります。
しかし、ある程度決まった構成があるので、それを守っておけば心配ありません。
おすすめの構成は、①結論(志望する理由)②結論根拠③どう貢献できるかの3段落構成です。
以下の例文においては、志望理由だけでなく、構成にも注目してみてください。
- 例文1:地域に貢献したい
- 例文2:企業理念に共感した
- 例文3:家から近いアルバイト
例文1:地域に貢献したい
私が貴社を志望したのは、幼い頃から生まれ育った地元であるこの地域に貢献したいという動機からです。
貴社は、○○という部門において、長年この地域で評価されて愛されてきました。
私も幼い頃から貴社のサービスに触れて育ってきたので、以前からよく存じております。
また、最近では○○という技術を取り入れた商品を開発していることにも注目しています。
この地域の問題である、○○という課題の解決に有効だと考えているからです。
私は生まれ育ったこの地域に愛着を感じており、今よりも暮らしやすい街になってほしいと考えています。
そこで、○○のアルバイトで培ったコミュニケーション力を活かして、お客様一人ひとりに寄り添い、よりいっそう地域に愛される企業にしていきたいと思います。
例文2:企業理念に共感した
私が貴社を志望したのは、貴社が掲げる「お客様に寄り添う」という企業理念に共感したからです。
学生時代に私は飲食店でアルバイトを行っており、そこで多くのお客様に喜んでいただいた経験があります。
マニュアルを遵守するだけでなく、お客様一人ひとりに寄り添った接客を心がけたことが、やりがいを感じるようになったきっかけです。
そのときに、お客様に笑顔になってもらうことを考えて接客することの大切さを学びました。
また、貴社はお客様だけでなく、社員のプライベートも充実させられるような福利厚生を導入しています。
そんなやりがいを感じられる企業で、お客様に寄り添った商品紹介をするとともに、来て良かったと思える接客を心がけたいと思います。
例文3:家から近いアルバイト
(設定:志望する勤務先は家から近い定食屋のホール担当で、面接のとき)
私が御社を志望する動機は、幼いころから大好きなこの店舗で働きたいと思ったからです。
定食がおいしくて居心地が良くて、小さいころから私もここで働きたいとずっと思っていました。
特にアジフライ定食は、揚げたての衣のサクサク感が、大好きです。
私は誰とでも話すことが得意なので、積極的にお客様や従業員の方々と笑顔でコミュニケーションをとりたいと思っています。
また、ここへは家からの距離が近く、シフトに柔軟に対応することができます。 長期にわたって勤務したいと考えています。
よろしくお願いいたします。
アルバイト・パートの志望動機「家から近い」でもアリ?
就職と違ってアルバイトやパートの志望動機として家から近いことを挙げても良いのでしょうか。
答えはOKです。
では、就職活動と違ってなぜ良いのか、見ていきます。
企業側の利点
アルバイトやパートだと、交通費支給を条件として掲示しているところは多いです。
家から勤務先まで近いということは、会社が負担しないといけない交通費も減ることになります。
そのため、家から勤務先まで歩いて行けたり、自転車で通える人は、交通費0円で、電車などの交通トラブルの影響を受けないことから、企業が雇うハードルが下がります。
別の根拠があればそれを優先する方が良い
しかし、やはり家が近いからという理由を最初に挙げると、他の近隣の企業でも良いのではないかと思われます。
そのため、その業界を選んだ理由など、その企業ではないといけないということを最大限に伝えることが、大切だと言えます。
家からの近さ以外の志望動機を考えるポイント
ここまで、家から近いことを志望動機に含めるときのポイントを紹介してきました。
しかし、実際にはそんなに都合良く、家の近くに行きたい企業などないという人がほとんどでしょう。
また、家から近くに行きたい企業がある人も、そのほかの企業を受ける必要があるかもしれません。
そこで最後に、家からの近さ以外の志望動機を考えるポイントを紹介します。
家から近い企業の志望動機を見なおす際にも、きっと参考になるはずです。
いくつかの方法や選択肢があるので、自分にあった方法を試して見つけてみましょう。
- 自己分析をする
- 業界分析をする
- 企業分析をする
自己分析をする
これは家から近い企業を志望するときにも言えることですが、必ず自己分析をしましょう。
家からの近さだけで志望企業を決めても、やりがいを持てないなどの理由で早期退職することになってしまうかもしれません。
まずは、あなたの過去の経験などから、あなたが大切にしたいことや好きなことを整理しましょう。
ときには、自分をよく知る友人などに自分の長所などを聞いてみても良いかもしれません。
それらを就活の軸として、企業探しや業界探しを進めていきましょう。
なぜ家から近いところがいいのかを深掘りしよう
自己分析をする中では、まずあなたがなぜ家からの近さで企業を選んでいるのかを深掘りしてみましょう。
多くの場合、効率を求めている、プライベートを重視している、満員電車が嫌だなどの理由が見つかります。
そして、その原因をさらに深掘りしていくことで、代替手段が見つかり、選択肢が広がるかもしれないからです。
たとえば満員電車が嫌なのであれば、自動車通勤や時差通勤を導入している企業を選ぶ手があるでしょう。
自己分析や原因の深掘りの際には、以下の記事も参考にしてみてください。
業界分析をする
自己分析や原因の深掘りができたら、その結果を踏まえてあなたがしたいことを実現できる業界を見てみましょう。
業界分析のときにはいきなり1つの業界に絞らず、3~5つほど選択肢を残すことをおすすめします。
業界的には少しズレていても、社風や理念によっては魅力的な企業が見つかる可能性もあるからです。
まずは広く業界を見て、その中でとくに興味のある業界が見つかったら、さらに深く見ていくと良いでしょう。
業界分析をする際には、以下の記事も参考にしてください。
企業分析をする
気になる業界をいくつかピックアップできたら、その業界に属する企業を調べて行きたい企業を絞っていきましょう。
調べる際には、業界の規模感を調べたうえで、各企業が「何を」「どんな目的で」「どうするか」を中心にまとめることがポイントです。
また、業務内容だけに注目するのではなく、求める人物像などもチェックする必要があります。
企業分析には、「企業研究ノート」を作ってまとめておくと見返すのに便利です。
企業研究ノートの作り方は、以下の記事を参考にしてください。
就活エージェントを利用する
自分なりに業界・企業分析をするだけでなく、他人の意見も参考にしたいという人は就活エージェントの利用がおすすめです。
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【志望動機に「家が近い」はアリ?】まとめ
この記事では、家から近いことが志望動機なのはアリか?という疑問に答えると同時に、志望動機を作るポイントを紹介しました。
結論から言えば、家から近いことだけを理由にするのは好ましくありませんが、志望動機に含めるぶんには問題ありません。
ただし、自己分析や業界分析を行い、熱意や人柄、適性などが伝わるような志望動機を作成する必要はあります。
この記事では、志望動機の例文も掲載していますので、ぜひ作成時には参考にしてください。
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