TG-Webってどんなテスト?出題内容や対策のコツまで徹底解説!

TG-Webってどんなテスト?出題内容や対策のコツまで徹底解説!

はじめに

就活ではエントリーシートや面接のほかに、適性検査が行われます。

なお、Webテスト形式で実施されるケースが増えており、ペーパーテスト形式で実施する企業は少なくなりつつあるのが現状です。

Webテストにも、さまざまな種類があり、それぞれ内容や受検場所が異なり、個別に対策しておかなければなりません。

今回は、Webテストのなかでも導入する企業が増加しているTG-Webについて解説するので、受検を控えている方はぜひ参考にしてください。

TG-Webとは

TG-Webは、Webテストの一種であり、採用選考の一環として就活生に受検を課している企業が増えています。

似たようなものにSPIや玉手箱があげられます。

TG-WebがほかのWebテストと異なる点は、旧型と新型の2種類があり、言語と計数分野の問題において出題形式に違いがあるため、それぞれに特化した対策が必要であるところです。

もし受検するのであれば、両方のパターンについて準備しておかなければなりませんが、英語の問題には新旧の違いはありません。

また、計数分野の図形問題では、SPIなどには見られない独自の問題も出てきます。

そして、どの分野においても難易度が高く、対策なしで受検するのは危険であることも、TG-Webの大きな特徴の1つです。

なお、受検場所は、自宅受験型とテストセンター型の2つに分かれています。

TG-Webの出題内容

TG-Webの出題は、言語・計数・英語の3つの分野に分かれており、性格適性検査も同時に行われます。

どの分野においても出題数があまり多くないにもかかわらず、各設問の難易度が高いため、全体的な難易度が高くなっていると言えるでしょう。

また、高校や大学で受けてきたテストとは異なる問題も多く出され、なじみのない問題にとまどっていると、時間切れになってしまうことも予想されます。

ただし、あらかじめ解き方を覚えておけば恐れるようなものではありません。

旧型

旧型では、普段なじみがないうえに、比較的難易度の高い問題が出されます。

特に、計数分野の暗号や展開図は、ほかの適性検査ではあまり見られず、はじめて目にした方は焦ってしまうかもしれません。

言語分野においても、長文読解の文章が専門的もしくは抽象的であるなど、大学入試に匹敵するようなレベルとなっています。

単純計算で言語分野は1問1分、計数分野は1問2分で解かなければならず、難易度が高いうえにスピードを求められるという大変さが、旧型TG-Webの特徴です。

【言語】

言語分野は、問題数が12問、制限時間は12分で行われます。

1問あたり1分で解かないとすべてに解答することはできず、1つの問題になるべく時間をかけずに、手早く解答していかなければなりません。

出題内容は、空欄補充(熟語・接続詞・二語補充)や文の並べ替え、長文読解と趣旨把握です。

文章をじっくり読み込んでいる時間はありませんが、一見難しそうな文章でも読めば必ず解ける問題ばかりです。

普段文章を読むことにあまり慣れていない方は、空欄補充を早めに終わらせ、読解問題に時間を使うようにすると良いでしょう。

先に選択肢の文に目を通しておくと、問題文におけるキーワードを見抜けるため、それを本文中から探して前後をしっかり読み込むと、スピードアップにつながります。

【計数】

計数分野は、問題数は9問と少ないですが、制限時間は18分しかありません。

こちらも1問につき2分しか与えられていないことになり、スピード勝負となるでしょう。

9問中4問が図形・パズル形式の出題で、残りの5問を推論形式の問題が占めています。

なかでも特に難しいのが、複雑な図形の展開図についての問題です。

正方形を折ってさらに切る問題などは、これまでに見たことがない方も多いのではないでしょうか。

SPIなどでは見られないタイプの問題については、別個に対策しておかなければなりませんが、解法さえ覚えてしまえば、過度に心配する必要はありません。

推論形式の問題については、ほかの適性試験の問題とあまり変わらないものもありますが、前述した暗号などは、不慣れだと苦戦する可能性もあります。

ただし、暗号問題を解くのに数学的な知識は無用であり、数学が苦手な方や文系でしばらく数学から遠ざかっていた方でも、パズル感覚で解けるのでご安心ください。

【英語】

英語分野は、問題数10問、制限時間が15分です。

全部で長文が2本出題され、それぞれの長文に対して5つ問題が用意されています。

それぞれの設問の内容は、空欄補充・語句の言い換え・内容一致などです。

大学入試の英語と同じような作りになっているため、はじめて見る出題パターンはないでしょう。

しかし、長文に関してはかなりのスピードで読み進めていく必要があり、たとえTOEICなどでハイスコアを出している方でも、初見では苦戦することもあると予想されます。

大切なのは、英文を読むスピードと高校レベルの簡単な文法知識です。

空欄補充に関しては、文法知識だけで解ける問題もあり、ぱっと見で単語の意味がわからなかったとしても諦めてはいけません。

新型

新型TG-Webは、旧型と比較すると問題の難易度自体は下がっていますが、問題数が増え、解答時間が減っています。

いっそうスピード感が重視される内容となっていると言えるでしょう。

それこそ問題を目にしたら瞬間的に解かなければならない問題も出されています。

そして、一番忘れていはいけないことは、新型があるからといって、すべての企業が新型を採用しているわけではないということです。

名前は同じTG-Webでも、新型と旧型のどちらが出題されるかまではわかりません。

【言語】

新しくなったTG-Webの言語分野は、問題数が34問、制限時間が7分と時間が大幅に短縮されました。

問題数は約2倍になっているにもかかわらず、制限時間は半分になっているため、従来と同じような取り組み方では乗り切れない可能性があります。

新型TG-Webは、時間との戦いになると意識することが、選考突破のカギです。

空欄補充・文章の並べ替え・長文読解・趣旨把握が出題されるのは従来のタイプと変わりません。

しかし、同義語や対義語、そしてことわざなど、語彙の知識を問う問題が出るようになりました。

ただ、難解な言語の知識が問われているわけではなく、社会人であれば常識といったレベルです。

語彙については、SPIの出題とも重なる部分があり、対策自体は講じやすいでしょう。

【計数】

計数分野は、問題数が36問、制限時間は8分になりました。

こちらも問題数は4倍に増えていますが、制限時間は半分近くに減らされており、1問あたりに使える時間が13秒ほどと、こちらも時間的にタイトな検査となっています。

出題内容は、図表の読み取りに6問、残りの30問は四則演算の問題に変わりました。

図表の読み取り問題は、問題自体は簡単ですが、解答に必要のないデータの部分まで目を通している時間はありません。

解答に必要なデータを素早く見つけ、必要があれば計算スキルを身につけましょう。

四則演算に関しては、中学受験の算数や中学1年生レベルの数学ができれば、解法に関してはまったく問題ありません。

計算スピードを上げられるよう、トレーニングをしましょう。

【英語】

英語に関しては、旧型と新型に違いはなく、問題数10問に対して制限時間が15分のままです。

2本の長文に対して、それぞれ設問が5個あるのも変わりません。

したがって、対策の方法も大きく変わらず、基本的な文法と速読力を高めることが、選考突破へ向けた一番の近道です。

文法に関しては、不定詞や動名詞、受動態などの中学校から高校基礎レベルを見直しておくと良いでしょう。

大学入試の英語の問題を解けば良いトレーニングになり、英語が苦手な方は高校入試から高校初級程度の問題を解くところから始めましょう。

読解に関しては、本文合致の問題を出題されますが、文章の大意が取れていれば大丈夫です。

精読する必要はないので、とにかくたくさんの英文を読んで速読力を強化しましょう。

TG-Webとほかのテストの見分け方

ここまで、TG-Webについての解説を続けてきましたが、自分がどの適性検査を受けるのかわからないことも多いでしょう。

TG-Webはほかのものより難易度が高く、それなりの対策を必要としますが、もし受検しないのであればその手間や時間が無駄になってしまいます。

決して何かの片手間に対策できるような難易度の検査ではありません。

TG-Webとほかのテストを見分けるには、企業から送信されたWebテストのURLを見てみましょう。

「http://assessment.c-personal.com/」や「http://assessment.e-gitest.com/」で始まっていれば、TG-Webである可能性が高いです。

ご自分がどの適性検査を受けることになるのか知っておくことは、採用選考の突破にも欠かせません。

URLが送信されてきたら、TG-Webかどうか確かめておきましょう。

TG-Web対策のコツ

TG-Webは、適性検査としては比較的難しい部類であり、志望企業の選考を突破したいのであれば、きちんと対策しておかなければなりません。

しかし、就活中はエントリーシートの作成や連日続く面接に追われることとなるため、適性検査の準備に費やせる時間には限りがあります。

したがって、コツをつかみ、短時間で成果をあげなければなりません。

以下で、TG-Webを突破するためのコツを紹介します。

受検する方は、しっかり準備したうえで本番に臨んでください。

問題形式に慣れる

対策用の問題集が発売されているので、それを購入して問題を繰り返し解きましょう。

TG-Webに限らずすべての適性検査に言えることですが、問題を見てから解法を考え出すような思考力が必要とされる問題は出ません。

問題を見て、それを解くのに必要な解答パターンが思い出せれば良いのです。

頻出している出題形式を理解し、その解法を覚えておくためには、類似問題を数多くこなすのが一番でしょう。

ただし、前述したように旧型と新型の問題があるので、問題集は最新版を用意してください。

中古品を購入したり、先輩からもらったもので済ませたりしようとすると、新型の練習問題まで網羅されていないおそれがあるからです。

慣れれば素早く解けるようになるので、ひたすら練習問題に取り組みましょう。

企業の出題傾向を確認

適性検査はTG-Webだけでありません。

企業によって、採用選考に導入しているものが異なるため、志望企業ごとに対策を講じなければならないのです。

どれか1つの準備に集中して、ほかの対策をおろそかにはできません。

したがって、自分の受ける企業が何を採用しているのかを把握し、志望企業それぞれに対して広く浅くにならないよう、中止する必要があります。

特に難しいとされているTG-Webは、対策をしないで受検してもうまくいかないでしょう。

逆に、志望している企業がTG-Webを採用していないのであれば、その企業が行っている適性検査に合わせた対策を講じたほうが良いに決まっています。

就活において、志望企業の出題傾向のチェックは欠かせません。

電卓や筆算に慣れておく

専攻分野によっては、高校卒業後はあまり計算の必要がなかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もし、していても整数の四則演算ばかり、しかもスマートフォンのアプリしか使っていないという方もいるはずです。

TG-Webでは基本的な四則演算を正確しかもスピーディーに行う必要があるため、電卓や筆算にも慣れておきましょう。

スマートフォンのアプリでも良いのですが、ここは気持ちを切り替えるためにも電卓の使用をおすすめします。

なお、テストセンターでは電卓の使用が禁止されています。

そうなると、筆算しかないのですが、小学校で習ったような筆算でも、久しぶりにやってみると思うように手が動かないものです。

筆算についても、事前にしっかり練習しておきましょう。

TG-Webを採用している企業の一例

TG-Webを採用選考に導入している企業が増えているといっても、一体どのような企業が導入しているのでしょうか。

実は、業界を代表するような大手企業でも採用しているところはたくさんあります。

まさに国内外のリーディングカンパニーともいうべき企業で多く使われるということは、今後も導入する企業が増えていくでしょう。

ここでは、コンサル・シンクタンクと金融、そしてメーカーの3つの業界に分けて、どういった企業がこれまでにTG-Webを導入しているのかご紹介します。

コンサル・シンクタンク

コンサル・シンクタンク業界で、TG-Webを就職希望者に課している企業には、日本の企業では日本総合研究所があげられます。

また、外資系企業でも導入しているところは多く、デロイトトーマツコンサルティングやローランド・ベルガーなどがそのうちの1つです。

日本総合研究所は東京都に本社を置く、三井住友ファイナンシャルグループのシステムインテグレーターです。

デロイトトーマツコンサルティングは、世界最大規模の会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツの主要メンバー企業として知られています。

ローランド・ベルガーは、ドイツに本拠地を置き、欧州最大のコンサルティング会社として日本国内でも有名です。

いずれも毎年多くの就職希望者が殺到し、内定を得るのは至難の業となっています。

金融

金融業界では三菱UFJ銀行や三井住友銀行、社日本政策金融公庫などがTG-Webを採用選考に導入しています。

また、外資系で導入している企業の一例が、モルガン・スタンレーです。

三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、どちらも東京に本店があり、日本におけるメガバンクの1つとしてその名を知られています。

日本政策金融公庫は、2008年に設立された財務省所管の特殊会社であり、日本の政策金融機関の1つです。

モルガン・スタンレーは、世界的な金融機関グループとしての知名度を誇り、リーグテーブル上位の名門投資銀行といわれ、アメリカ・ニューヨークを本拠地としています。

どちらも就活生からの人気が高く、採用選考は大変な狭き門と言えるでしょう。

メーカー

メーカーでも多数の企業が、TG-Webを採用選考の一環として導入しています。

サントリーホールディングス・キリンホールディングス・味の素など、誰もが知っている食品メーカーはもちろん、資生堂・ライオン・大塚製薬・花王なども導入企業の1つです。

サントリーホールディングスは、日本有数の飲料メーカーであり、ここの商品を手にしたことがある方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

資生堂も、国内シェア第1位を誇る化粧品メーカーで、世界シェアでも堂々の5位となっています。

いずれもメーカーを志望している就活生の間で人気があり、毎年たくさんの就職希望者が採用選考に集まります。

内定を得るためには、面接やエントリーシートだけでなく、Webテストも手を抜けません。

おわりに

就活を始めたばかりだと、わからないことはたくさん出てきますが、Webテストについても同じことが言えるでしょう。

落ちたくない気持ちはあっても、実際に何から準備すれば良いのか迷ってしまうのも当然です。

TG-WebはWebテストの中でも難しいことで知られていますが、実際は多くの有名企業で採用されています。

独自の出題傾向もありますが、きちんと対策すれば早く正確に解けるようになるはずです。

自信をもって解けるようになるまできちんと準備して、テスト本番に備えましょう。

RECOMMEND この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます

広告掲載をご検討の企業さまへ