商社で働きたいと考えているものの、なかなか志望動機が思いつかないという人も多いでしょう。
そこで今回は総合商社と専門商社のそれぞれの志望動機の書き方について詳しく紹介していきます。
構成の方法はもちろんのこと、商社の業務内容や商社が志望動機を聞いてくる理由などについてもわかりやすく説明していくので、商社について分からないことがないというほど詳しくなれる記事です。
- 商社の志望動機の作り方
- 志望動機の構成
- 商社で求められること
- 商社に入りたい人
- 志望動機の書き方が全くわからない人
- 就活の軸について知りたい人
【商社の志望動機】そもそも商社とは
商社とは、主に他社の製品やサービスを買いたい企業に販売する業務を行う会社のことを指します。
簡単に言うと、企業間の売りたい側と買いたい側をマッチングさせる仲介役と言えます。
そして、取扱商品によって総合商社と専門商社の2つにわけることができます。
総合商社とは
総合商社とは、世界のあらゆるモノを商材として取り扱ってビジネスを行う会社のことを指します。
総合商社は、原料や加工品、サービスといった幅広い分野の商材を扱い、売りたい側と買いたい側とを結び付けて、取引の仲介を行います。
また、扱う商品やサービスについては、「カップラーメンからミサイルまで」と言われているくらいまで、多岐にわたるのが特徴です。
物流ネットワークなどを含む、国際的なプロジェクトを手がけることも多いです。
総合商社の特徴
総合商社は、身近な食料品から天然ガスといった資源まで、幅広い商材を扱います。
取り扱う商品は3万種類以上とも言われ、天然ガスや石油などの資源や、自動車をはじめとする機械類、また金融や宇宙開発まで細かいジャンルに縛られず、幅広いのが特徴です。
総合商社は日本独自のあり方であるため、海外では「Sogo shosha」と表されます。
その一方で、国内で総合商社というと5大商社である「丸紅」「三菱商事」「三井物産」「伊藤忠商事」「住友商事」に加え、「豊田通商」と「双日」を合わせた7大商社に限られます。
専門商社とは
専門商社とは、その名の通り専門的な商品を扱う商社のことを指します。
どういった製品を専門に扱うのかというのには、専門商社毎の特色があります。何かを扱う職に就くのであれば、当然自分が興味を抱いているものを扱いたいと思うのが普通ですが、それを選択でき、そこに特化しているのが専門商社の魅力だと言えるでしょう。
専門商社を志望する際には、先ず自分の興味を突き詰めてから、そこに特化した専門商社が存在するかを探してみるのがオススメです。その方が志望動機を考える際にも気持ちが乗りますし、働いてからのミスマッチも最低限に抑えることができます。
総合商社とは違い、限定的な知識に特化してしまうということをプラスに考えるかマイナスに考えるかは人によって異なりますが、自分の将来も考えた上でどのような専門商社を選択するのかというのが重要になってきます。
専門商社の特徴
専門商社に分類されるのは、売上の50%以上が特定商品となる商社です。
基本的に卸売となることが多く、日本国内の産業を全体的に支える産業となっています。
取り扱うものは機械や食品などが多いですが、様々な分野の企業からなくてはならない存在として非常に重要視されています。
業界売上も安定していますし、今後も急激な縮小などは考えにくいといえるでしょう。
商社の規模はマチマチですが、創業100年を超えるような老舗もあり、ノウハウが蓄積されていれば長く続けられる業界でもあります。
ただ変化があるとすれば、昨今のグローバル化で海外に拠点を持ち、現地で安価な品質の良い製品を大量に製造し、自社内で販売まで完結する企業が増えている点が挙げられるでしょう。
場合によっては専門商社を通さずに直接取引を行う企業が増える可能性もありますので、専門商社としては今まで以上の付加価値を生み出す工夫が必要です。
たとえば現地との取引を充実させ、ビジネスをバックアップするような体制づくりも必要でしょうし、人員一人ひとりがさらに専門特化した知識を身に付ける必要もあるでしょう。
ものづくりの国日本は製造業が活発ですから、これからのIT社会を見据え、電子部品など機械関連の知識をさらに充実させ他社にはない新たなノウハウを持つ専門商社などが求められます。
また、食品や医薬品もグローバル化していますし、アパレルや化粧品もグローバル化しています。
そうした特定分野に非常に強いのが専門商社の特徴であり強みでもありますので、その一員として働きたいなら、事業分野での高い専門知識を勉強する意欲が必要です。
人脈を築けるスキルやきめ細かな顧客対応ができるコミュニケーションスキルも必須ですし、総合商社ではできないフットワークの軽さも必要です。
ネックとなるのは業績の半分が特定の商材ですから、取り扱うものの業界や市場動向がダイレクトに業績に影響することです。
小規模で小回りが利く反面、グロスではメリットをなかなか出せませんし、いきなり分野外の商材に手を広げることもできませんので、そこはしっかり認識しておきましょう。
【商社の志望動機】商社の主な職種
商社の業務内容について紹介していきます。
就活や転職する際は、営業職だけが見えてしまいがちですが、営業職の他にも多くの業務があります。
業務内容を知り、より自分に合った商社を見極めて転職活動を行うことが大切です。
- 事業企画職
- 営業職
- 事務職
事業企画職
活躍の場が幅広く、マーケティングとしての役割を担っているのが事業企画職です。
進出する分野に合わせて取引先を選別したり、新事業を立ち上げるために必要となる事業企画を提案を行います。
また、経営支援業務も事業企画職の業務であるため、他企業への投資に関する提案なども行います。
コンサルティング業務に携わることが多いのも事業企画職の特徴であり、例えば経営に関する問題解決のため経営戦略や経営企画を考えることなどがあげられます。
そのため、事業企画職には将来性を見極めながら広い視野を持って市場を観察し、問題解決のために新しい提案をして行ける人材が求められます。
営業職
企業の業績を左右する花形ともいえる営業職ですが、当然商社でも重要な立ち位置となってきます。国内外を問わず営業を行う場合も珍しくなく、海外に支社がある場合は、海外赴任を行うというケースも覚悟しておいた方が良いでしょう。
大きな金額を扱うことになるので、やりがいを期待できる反面、日本国内で働きたい人や、転勤をあまりしたくないという人には不向きな職種でしょう。
事務職
もう一つの職業は事務職で、事務作業全般を担います。
細かい業務は企業によって違いますが、共通していえるのは高い事務能力を求められるということです。一般職なので転勤などがないのが魅力で、腰を据えて働きたいという人には向いているかもしれません。
また、別の業界でも事務職ならば転職に有利となることもあるので、そういう意味でも人気の職種です。ただし、重要な書類を扱うことも多いので、責任感を求められる仕事でもあります。
【商社の志望動機】企業が志望動機を聞く理由
就職活動の面接の際に、必ずと言っていいほど志望動機を聞かれるでしょう。
企業の採用担当者が、面接で志望動機を聞くのには理由があります。 企業の本音としては、面接という限られた時間の中で、大切な情報を引き出したいからです。
特に志望動機を聞くことで、応募者の考え方や価値観などが自社とマッチしているか確認できるため、重要視されています。
企業が面接で志望動機を聞く主な理由は、以下の3点です。
- 熱意の確認
- 社風に合っているかの確認
- 貢献してくれるか
以下でそれぞれについてくわしく解説します。
熱意の確認
1つ目は、熱意の確認です。
採用には時間とコストがかかります。
仮に内定を出しても辞退される可能性もあるため、企業はより入社意欲の高い熱意ある人材を欲しています。
その反面、就活生は何社も応募していて、そのうちの1社としてしか考えていない場合もあるでしょう。
そのため、志望動機を確認して業界研究や企業研究の完成度や、どんな目標や目的をもっているのかから熱意を確認しています。
採用担当者は何人も学生を見ているため、志望動機を見れば、ある程度は応募者の自社に対する熱意を見抜けるので、手を抜かずに考えましょう。
社風に合っているかの確認
2つ目は、社風に合っているかの確認です。
志望動機にはあなたの人柄が出ます。
どれだけ手を抜かずに業界研究や企業研究をしたうえで志望しているのか、用意した原稿を読んでいるだけではなく自分の言葉で伝えられているかなど、志望動機から多くの情報を得られます。
前述の通り、採用担当者は何人もの学生を見ている採用のプロです。
本気で挑まないとすぐに見破られてしまいます。
採用担当者は、志望動機から人柄を見て社風に合っているかを判断することがあるため、入社後のミスマッチを防ぐためにも取りつくろわず本気で臨みましょう。
貢献してくれるかの確認
3つ目は、自社に貢献してくれるかの確認です。
熱意や意欲がどんなに高くても、スキルや適性がなければ残念ながら企業に貢献することは難しいです。 どんなにやる気があっても、能力がなければスポーツ選手にはなれないように、企業はあくまでも自社の利益に貢献できる人材を求めています。
そのため、志望動機からスキルや適性を確認して、自社でそれが活かせるかどうかを見定めています。
逆にスキルがあっても、志望する企業に入社したいという意思表示がないと内定は難しいため、どちらもバランス良く志望動機に盛り込みましょう。
【商社の志望動機】志望動機を考える前にやっておきたいこと
志望動機を考えるヒントがいくつかあります。
まず、志望動機を考えるには、事前に企業や自分のことをよく知っておく必要があることを理解してください。
企業のことだけにくわしくなっても、自分の経験や思いと絡めて伝えられなければ意味がありません。
逆に自分のことをよく理解していても、企業のことがわからなけらば志望理由を考えられないのです。
そのため、どちらもバランス良く理解する必要があります。 以下で志望動機を考えるためのヒントを紹介しているので、参考にしてみてください。
- 就活の軸を作る
- 企業が求める人物像を把握する
- 自身と志望企業のマッチポイントを見つける
就活の軸を作る
就活の軸を作るのも、商社を志望するにあたって非常に良い選択肢の一つと言えるといいでしょう。
就職活動において非常に重要な対策の一つなので、さまざまな企業を受ける人におすすめできる対策の一つです。
応募企業や応募職種を選ぶ際の譲れない条件のことを就活の軸と言います。
就活の軸についてしっかりと定めることができた場合、どのような会社で働きたいか、そしてどのような仕事をしたいかといった目先のポイントだけではなく、どのようなキャリアを積んでいきたいかといった長期的な目線で就活に取り組むことができるようになります。
つまり、先を見据えている就活生であると高く評価される可能性もありますし、そもそも自分がどのようなキャリア、どのような人生を歩みたいかについても確認することができるので、自分にぴったりの企業を見つけやすくなるでしょう。
詳しい就活の軸の作り方についてはこちらの記事を確認してください
自己分析をする
とにもかくにも、自己分析をすることが就活においては非常に重要であり、当然ながら商社を目指す人にもしっかりと行ってほしい対策の一つです。
就活の軸を見つけるにあたっては自分の人生を決める価値観を可視化することができる自己分析を行うことが重要です。
自己分析には自分史やモチベーショングラフを用いることが非常におすすめであると言えます。
今までの人生の中で自分が大切にしてきたことについて、文章で分かりやすく説明できるようにしてみましょう。
モチベーショングラフや自分史についての記事はこちらなので、自己分析をより詳しく行いたい方はぜひ確認してみてください。
他己分析も有効
自分について、自分でしっかり分析するのは就活において非常に重要なポイントではあるのですが、他の人に自分の長所や特徴について聞いてみるのも選択肢の一つでしょう。
なぜならば、自分では自分のことを100%客観的に見ることはできないからです。
家族や友人に自分の特徴について聞いてみましょう。
長所や短所についてしっかりと聞くことで自分では気づかなかった一面が見つかるかもしれません。それが就活においてアピールできることである場合非常に有効な対策の一つであると言えるでしょう。
企業が求める人物像を把握する
企業が求める人物像を把握するというのも、商社を目指す上で非常に大切なポイントの一つであると言えます。
せっかく良い志望動機ができたとしても、商社が求めている人物像とは多少異なるものをアピールしてしまった場合、採用につながりにくくなってしまいます。
そのため、事前に企業の求める人物像を把握しておく必要があると言えるでしょう。
それに沿って話すと、良い印象を与えることができるはずです。
企業に対して対策をしっかりしているというアピールにもなりますし、無理やり寄せているわけではなく、自分の長所の中で商社が求めているものをアピールしているということが伝われば、企業研究をしっかり行っている人材であるということも判断してもらえる可能性が高いです。
企業が求める人物像については下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ時間に余裕のある方は併せて確認してみてください。
自身と志望企業のマッチポイントを見つける
自身と志望企業のマッチポイントを見つけるのも非常に重要なポイントの一つであると言えます。
自身の経験やスキル、就活の軸はもちろんのこと、志望企業のビジョンや文化、業務内容などがどのようにマッチしているのかについて明確にしていくことが非常に重要であると言えます。
なぜならば、企業は可能な限り自社とマッチしている人材を採用したいと考えており、マッチしていない人材を採用してしまった場合、いざ仕事を始めてから合わないと感じ、早期離職につながってしまう可能性もあるからです。
志望動機において「なぜうちなのか」ということは必ず聞かれるポイントの一つなので、企業とのマッチポイントを見つけておくことで、その企業でなければならない理由を準備でき、説得力を持って説明することができるでしょう。
【商社の志望動機】商社が求める人物像
続いては商社が求める人物像について詳しく紹介していきます。
下記の5点は多くの商社が求めている能力なので、自分に当てはまるものがある場合は、それらを積極的にアピールして企業に対して良い印象を与えましょう。
- コミュニケーション能力
- 協調性
- 分析力
- 主体性
- グローバルな視点
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は商社が求める人物像の中でも最も重要なものの一つと言えます。
商社は仕入れ先と販売先の仲介役を行うのがメインの業務内容であるため、両者の要望を汲み取れる高いコミュニケーション能力が非常に重要となってくるのです。
既存の顧客との関係を構築するだけでなく、新規の取引先も獲得しなければならない非常に多岐にわたる業務を行う必要があり、どの業務においてもコミュニケーション能力は必須と言えるでしょう。
そのため、傾聴力やプレゼン力など、「話す」「聞く」両方の力があるということを積極的にアピールしていきたいところなので、コミュニケーション能力は多くの商社に良い印象を与えられる能力の一つであると言えるでしょう。
下記にコミュニケーション能力について説明している記事を紹介しておくので、気になる方はぜひ確認してみてください。
協調性
協調性がある人材も多くの商社に求められていると言えるでしょう。
商社の仕事は多岐に渡るため、複数の部門やチームが協力して成果を上げることが非常に重要であると言えます。
そのためにはどのような人とも円滑なコミュニケーションが取れる協調性が非常に重要であると言えるでしょう。
これまであなたが協調性を発揮して何かを成し遂げた経験、もしくは身につけた経験があるならば、積極的に自己PRや志望動機などに含めていきたいところです。
自分が協調性を持っているということが伝われば、企業の採用担当者はより良い印象を持ってくれるはずです。
協調性については下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひそちらも併せて確認してみてください。
分析力
分析力も多くの商社が求めている能力の一つなので、自信のある方は積極的にアピールしていきたいところです。
商社では市場の流れを読むなど、先のことを見据えた選択を求められる回数が非常に多いからです。
そのため、情報を要素に分解して構成を明らかにし、問題を特定する分析力が重要視されると言えます。
また、分析力は商社以外にもどのような企業においても求められている能力の一つなので、もし商社以外の企業を受ける場合でも、商社で分析力をアピールした文章はどこかにストックしておくと良いでしょう。
これにより就活をよりスムーズに進めることができるはずです。
分析力については下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひこちらも確認してみてください。
主体性
主体性も商社において非常に重要視される能力の一つであるということを覚えておきましょう。
商社においては新規事業の提案を行ったり、企業によっては未知の場所で仕事をしたりすることもあります。
その場合、チャレンジ精神を持って仕事に取り組み、失敗をしても、その失敗を糧にして自分の成長につなげる主体性が非常に重要であると言えます。
自分が主体性を持って業務に取り組んできた経験があるならば、積極的にアピールし、商社にぴったりの人材であるということを伝えられるような文章を作成することが非常に重要です。
グローバルな視点
商社はグローバルな現場で働くことも多いので、自分がグローバルな視点を身につけている自信のある方は積極的にアピールしていきたい能力の一つです。
グローバル展開をしている商社においては海外とのやり取りが当然にあるので、グローバルな視点が非常に重要であると言えるのです。
語学力は当然のことながら、異文化への理解がある人は積極的に採用したいと思われることでしょう。
入社前の段階で語学力や異文化への理解があると周囲との差別化にもつながりますし、積極的にTOEICの点数や留学経験などについてアピールすることができれば、より良い印象を与えることにつながる可能性が高まります。
【商社の志望動機】総合商社の志望動機を作る際のポイント
総合商社は、人気が高く志望者も多数いることが予想されるため、ライバルとどれだけ差をつけることができるかが大きなポイントになります。
書類選考や面接において、多くの志望者がいる中で内定まで勝ち進むには、どのような志望動機を作ればよいのかしっかりと考えていく必要があります。
そのポイントについてご紹介します。
- 総合商社を選んだ理由を明確にする
- その企業を選んだ理由を明確にする
- 総合商社に適性がある理由を記載する
- 総合商社に入社した後の将来のビジョンを伝える
総合商社を選んだ理由を明確にする
まずは、他にもたくさんの業種や職種が選べる中で、なぜ商社を選んだのかという理由を具体的に伝えることが必要です。
なんとなくやりがいを感じられそうだから、グローバルに活躍できそうだから、楽しそうだからといった抽象的な理由では、他のライバルたちに埋もれてしまいます。
志望動機を考える際は、総合商社が行っている事業内容や商社が担っている社会的な役割をしっかりと理解したうえで、キッカケや理由をアピールしましょう。
その企業を選んだ理由を明確にする
総合商社といってもいくつかの企業がある中で、その会社を選んだ理由はなぜなのかを明確に示す必要があります。
総合商社の中でも大手は応募者が多く、共通している点も多いです。
なぜ、同じような特徴を持つA社ではなくB社を選んだのかという理由が明確になっていなければ、第一志望ではないようだ、他社も志望しているのだろうなどと思われてしまう可能性が高いです。
その会社の企業理念や事業内容、そして今後の成長戦略といった点などをしっかりとリサーチしたうえで、その会社でないといけない理由を明確にしておく必要があります。
また、たとえ複数の総合商社にエントリーしている場合であっても、それぞれの会社にその会社でないといけない理由を考えておくことが大切です。
もし第一志望でない会社であっても、必ず第一志望として書くことがポイントです。
総合商社ではなく専門商社である理由を記載する
商社というと、あらゆる商品や材料を扱い、海外でのプラント建設などの事業も手掛ける総合商社志望の方も少なくありません。
そのため、なぜ、総合商社ではなく、特定のカテゴリーや特定の商品に特化した専門商社を選んだのか、その理由も明確にしなくてはなりません。
製品へのこだわりを述べよう
製品へのこだわりを述べましょう。 専門商社は総合商社よりも製品や企業へのこだわりが重要となります。
なぜなら、専門商社では特定の分野での製品を扱っており、明確に競合となる商社が存在するからです。
そのため、ほかの商社との差別化して伝えることが重要となります。
また、あなたが製品をどのように広めていきたいかなどを述べると効果的です。
単に製品について理解しているだけでなく、自分が入社したらどのように製品に関わっていくかを考えましょう。
入社後のイメージができていると面接を有利に進められます。
総合商社に適性がある理由を記載する
自分が総合商社に適性がある理由を説明しましょう。
たとえば、総合商社の志望理由としてよくあるのが「新規ビジネスをおこしたい」や「異なる価値観や様々な特色を持つ仲間たちと一つの目標を成し遂げたい」などです。
このような志望理由に対して、自身のこれまでの経験とつなぎ合わせることで、より説得力のある志望動機になります。
また、その経験から得られた知識が、応募している総合商社でどのように活かせるのか伝えましょう。
総合商社に入社した後の将来のビジョンを伝える
その企業を選んだ明確な理由を伝えることができたら、あなたがその会社に勤めることでどのようなメリットをもたらすことができるのかを説明できる必要があります。
特に総合商社の場合、営業や事務、総務といった多岐にわたる職種があり、専門商社では得られないような経験を積むことができるでしょう。
たとえば、営業は日本全国だけでなく世界中で営業活動を行い、円滑に提案を進めるためには高いコミュニケーション能力が必要になります。
ライバルとの差別化をアピールし、より自社に有利になるようあらゆる角度からの提案能力も欠かせません。
どんな仕事を通してどのようなスキルを身につけ、どのように成長していきたいのかという未来のビジョンを明確に伝えることが大切です。
もし、その企業では実現できないような将来ビジョンを伝えてしまうと、その会社を理解できていないことになってしまうため注意しましょう。
将来のビジョンの考え方や作り方についてはこちらの記事を確認して下さい
【商社の志望動機】商社の志望動機の構成
専門商社に限らず、志望動機を構成するには一定のフレームワークを利用するのがベストです。
基本的にはビジネス文書のセオリーに従い、最初に結論を書きます。
説得力を持たせるためエピソードなどを盛り込み、その業界の志望理由とその企業の志望理由の2点を意識して組み立てると良いでしょう。
結論は端的に、エピソードは具体的に書くことを心がけます。
それではこの構成に従い、専門商社の志望動機を組み立ててみましょう。
結論:私は〇〇という点で貴社を志望しました
例:私は食品の輸出入に強いという点で貴社を志望しました。
書き出しは結論を端的に述べます。
そのうえで、業界をきちんと調べ、その企業が強みとする事業を理解していることもアピールすると良いでしょう。
たとえば上記の書き出しを読むだけで、この学生は応募先企業が食品を専門としており、輸出だけでなく輸入事業にも力を入れていることを理解していると判断できます。
学生の中にはそもそも商社と専門商社の違いを理解していない人もいますから、きちんと業界研究も企業研究も行ったうえで応募していることが一文でわかります。
理由:なぜならば、〇〇という経験で〇〇と考えたためです
例:なぜならば、大学時代にイギリスへ1年半留学した経験で、「食の選択」は人が生活するうえで非常に重要だと考えたためです。
次に、冒頭の結論に達した理由を述べます。
例で言えば、なぜ食品の輸出入に興味を持ったのか、その理由を挙げるフレームです。
この学生はイギリス留学という経験で、何らかの食に関することで深く気づいたことがあるとわかります。
またその結果、食品という切り口だけでなく、食の選択の重要性に気づいたことに触れているため、読み手が興味を持って読み進めてくれるキッカケづくりにもなるでしょう。
数ある応募書類の中から読む相手が何らかの興味を持ってくれる志望動機を構成するには、意図して組み立てていくのがテクニックです。
エピソード:私は〇〇で〇〇ということをしていました
例:私は留学中、かねてより興味を持っていたロンドンのカフェでアルバイトをしていました。
ここでは理由で挙げた内容を裏付けるため、具体的なエピソードを挙げます。
この学生は留学中に食に関する気づきがあったことを志望理由にしていますので、カフェという飲食店でのアルバイト経験を挙げるのは納得のいく内容です。
また、飲食店をアルバイト先に選んだということで、もともと食関連には少なからず興味を持っていたことがわかります。
絶対とは言いませんが、やはりアパレル業界なら服飾関連、IT業界ならWEB関連などのエピソードの方が、流れを作りやすいのは確かです。
就活で突然その業界を選んだわけではなく、昔から何らかの興味を持っていたというのは良い流れでしょう。
問題:その経験で〇〇という問題に直面しました
例:その経験で、ヨーロッパ人がコーヒーの飲み方やサンドイッチの具などに非常に強いこだわりがあり、注文が細かくリスニングが難しいという問題に直面しました。
メニュー自体は少なかったので安心していたのですが、1つのメニューに何通りものオーダーがあることを知ったときには大変驚きました。
エピソードにおいて直面した問題や課題を挙げるフレームです。
この問題や課題が、のちに仕事について深く考えるキッカケになるわけですので、その後の流れも考えて選ぶ必要があります。
この例では、現地の文化として日本人以上に食にこだわりが強いという事実を知ったことや、自身の語学力の足りなさに気づいたことが問題として挙げられています。
行動:そのため、私は〇〇を行いました
例:そのため、私はメニューの料理に使われている食品について詳しく調べ、ヨーロッパ人の食の好みについてもネイティブスタッフにヒアリングし、語学と併せて日々勉強を続けました。
前述の問題に対して状況を打開するために、何を行ったかを述べるフレームです。
この学生は、オーダーをうまく聞き取れないのは語学力だけでなく、現地の食文化についての知識が足りないのだと考えました。
双方の問題を同時にクリアするため、周りのスタッフも巻き込んで積極的に行動を起こしている点は大変評価できます。
結果:その結果、〇〇になりました
例:その結果、オーダーが素早く理解できるようになっただけでなく、積極的にリコメンドもできるようになり、同時に現地の食文化や食に対するこだわりを知ることができました。
留学が終わり帰国することを告げたとき、カフェのスタッフが「店の戦力が落ちる」と非常に残念がってくれたことをうれしく覚えています。
エピソードで直面した問題を乗り越えた結果、何を得たかを述べるフレームです。
この学生は単に語学力が上がっただけでなく、ヨーロッパ人の食に対するこだわりや好み、食文化も同時に学べたことを成果として挙げています。
またそれを踏まえ、自分から積極的にリコメンドができるようになったことも大きいでしょう。
結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております
例:この経験で私は、人は毎日の食を選択することに大きな生活の喜びを見出していることを学びました。
これはヨーロッパ人に限ったことではなく、日本はもちろん、世界中の人にとって同じことだと考えます。
貴社ではヨーロッパの食品を輸入することで日本食の選択の幅を広げる業務や、日本の素晴らしい食品を世界に発信する業務に携わり、業績アップと人の幸せのため貢献していきたいと考えております。
結論では、エピソードで得た経験を入社後にどのように活かしたいかを述べます。
この学生は、学んだ語学力とヨーロッパの食品の知識、ヨーロッパ人の食の傾向などを踏まえ、食品の輸出入業務で貢献したいと締めくくっています。
この人物なら、おそらく入社して大いに活躍してくれるだろうと感じられる文章です。
志望動機としては理想的な構成と言えるでしょう。
【商社の志望動機】総合商社の志望動機例文
総合商社の選考を通過するためには、どのような志望動機を書けば良いのでしょうか。
ポイントは、総合商社だからこそ得られる経験や成し遂げられる目標など、総合商社だからこそできるという点に注目して書くことです。
やり遂げたい目標を掲げ、なぜそう考えたのか明確な理由を、具体的なエピソードとともに紹介します。
そして、そのエピソードから得た経験や知識、気持ちの変化などを、どのようにその会社で役立てることができるのか、または活躍できるのかを述べていきます。
例文1:経済を活性化させたい
「私は人と人、または企業と商品を繋げることで経済を活性化させたいと思い、総合商社を志望しました。
私は大学時代に組んだ研究チームで地域の活性化について学び、その研究をしていく中で気づいたのは、地域の活性化には人手が必要だということでした。
経済を活性化させるためには、人と人とのつながりが重要なのです。
総合商社のなかでも多岐にわたる事業を展開し、世界中の人とのつながりを大切にし、そのつながりを拡大させ続けている貴社で活躍することで、経済の活性化に貢献できると感じています。
私は貴社で多くの人のつながりに触れ、ネットワークを築き上げていくことで経済をさらに活性化したいと考えています。
研究チームの一員として得た知識や経験を活かして一人でも多くの人や企業と繋がり、そのネットワークを拡大せさながら活躍していきたいと考えています。」
こちらは、人や企業のつながりを拡大させることで経済を活性化したいという志望動機になっています。
志望する企業の総合商社という特徴や、多くの人とのネットワークを持っているということを踏まえて志望動機につなげていくことで、理由の根拠付けができている志望動機の例文です。
例文2:グローバルに活躍したい
「私は世界中でグローバルに活躍をしたく、総合商社を志望しました。
海外旅行が趣味であるため、インドやスリランカなど多くの国を見てきました。
そこには、日本で作られた商品を目にする一方で、私が大好きな紅茶などが、この国の人たちの手によって生産され、世界中に渡っているのだと感じる機会もたくさんありました。
総合商社は世界中のあらゆる商品をつなげ、その商品を通じて人々の生活をより豊かで価値あるものにするとともに、生産者・製造者の生活を支える役割もを果たすことができます。
海外旅行を通して感じた商品のネットワークに、英語と中国語、ヒンディー語の3か国語を習得したスキルを活かして働きたいと考え志望しました。」
世界中の商品をつなぎ、消費者と生産者の生活を豊かにする仕事を総合商社に見出し、グローバルに活躍したい方の例です。
趣味である海外旅行経験をキッカケとしつつ、インドやスリランカなど先進国以外にも興味があることもわかります。
海外旅行経験とあわせて、語学力というスキルを活かし、グローバルな仕事に取り組みたいという気持ちがよく伝わる志望動機です。
例文3:問題解決をしたい
「私は、世界で起こっている問題を解決したいため、貴社への入社を志望致します。
私は学生時代に海外を20か国以上渡り歩き、現地の人々の生活やビジネス、文化などを観察してきました。
その中で、世界のあらゆる国において起こっている貧困格差など問題を目の当たりにしてきました。
最も印象に残っているのは、フィリピンへ訪問した際、都心部と郊外での貧困格差を痛感した経験です。
そこでは低賃金で郊外へ働きに出されている人が多いことや、生活を豊かにする商品が行き届いていない実態を目の当たりにしました。
私はこれらの問題を解決し、日本はもちろん世界中の人々を支えるために、総合商社で働くことで得られる幅広い知識や経験を積むことが必要だと考えています。
そして、その経験をより深く学ぶためには、最も影響力がある貴社に入社し最前線で活躍していくことが最善です。
貴社の成長に貢献するとともに、日本をはじめとした世界の問題解決への貢献を実現するため、貴社への入社を志望します。」
こちらは、海外で実際に肌で感じた経験をもとに問題を解決のために活躍したいと志望している方の例文です。
課題感や責任感を強く感じていることも伝わってくるとともに、その企業の影響力の強さアピールしていて、その企業でなければならない理由もしっかりと伝わっています。
例文4:暮らしに貢献したい
「私が貴社を志望した理由は、世界中の人々の暮らしに貢献したいと思ったからです。
貴社は他の総合商社に比べ、海外へのインフラ事業の拡大に積極的に取り組んでおり、着実に前に進み続けています。
そのため、長い歴史で築きあげてきた人と人とのつながりや知識が深く、事業の促進に大きく影響を与えていると感じます。
そんな貴社で働くことができれば、世界中の人々がより豊かな生活を送るための事業に関わり貢献できると確信し、入社を志望いたしました。」
この例文では、自分が総合商社で成し遂げたいことを明確に伝えるとともに、企業研究で得たその会社の強みと組み合わせながら、志望動機をつくりあげています。
そのため、たくさんある総合商社の中でも、なぜその企業を選んだのかという理由をしっかり伝えてアピールできるため、良いイメージを残すことができるでしょう。
例文5:新規市場の開拓に携わりたい
私は御社の仕入れ調達部門で、海外における新規市場の開拓に携わりたいと考え志望いたしました。
私は異なる文化に触れコミュニケーションの多様性を学ぶため、アメリカの大学に1年間留学した経験がございます。
そこで語学力を磨くとともに様々なネイティブと交流し、国を超えた人脈づくりの難しさや大切さ、将来性を学びました。
御社は現在アメリカ市場をメインに商材を輸入されていますが、成長戦略として新たな市場の開拓を計画されているとお伺いしております。
自身の経験を活かし、ぜひ御社の新しい戦略の一端を担いたく、御社を志望いたしました。
こちらは入社後自分の経験をどのように活かして働きたいか、具体性を持ってアピールしているのが評価できるポイントです。
この志望動機であれば、少なくとも採用担当者はこの人物が入社後、どのような活躍をしてくれそうかイメージできます。
当該企業が新しく打ち出している成長戦略にも触れていることから、企業研究も行っていることが推測できます。
商社ならどこでも良いと考えているわけではないことが、きちんと伝わるでしょう。
自分の強みを活かし、どのように貢献するかもアピールできています。
例文6:ある業界におけるスペシャリストになりたい
私は御社においてアパレル業界のスペシャリストになりたいと考え、志望いたしました。
衣・食・住において最も重要である「衣」の業界において、御社は輸入のみならず積極的に輸出にも取り組んでおられます。
製品OEMだけでなくブランドビジネスも手掛けられ、今後も新しい市場を開拓できる強い企業だと確信しております。
OB訪問で何度かお伺いした折、尊敬できる先輩方からたくさんの貴重なお話をお伺いすることができ、御社の企業風土にも大変魅力を感じております。
御社が展開するアパレルビジネスにおいて、人の生活を支える業務に携わりたいと考え、志望いたしました。
こちらの例文はアパレル業界ですが、食品業界や医療業界などでも同様の展開ができます。
ポイントは業界研究がしっかりできていて、志望する商社がどのような位置にいるかを捉えていることをアピールしていることです。
社員から活きた情報を得る努力もしていて、社風を理解している点も評価できます。
本人が実際にそこで働くことがイメージできていると、話を聞いた側も同じように仲間としてイメージすることができますので、非常に好印象となります。
どの企業もミスマッチは避けたいですから、齟齬がないことは重要です。
例文7:自分の強みを活かしたい
「私は御社の機械製品企画業務に携わりたいと考え、志望いたしました。
私は大学の経済学部でマーケティングを学んでおり、ゼミにおいても市場動向調査を専攻し、新商品企画に関して研究を進めてきました。
御社は業界でも高いリサーチ力を活かし、機械関連において幅広く製品企画やブランディングをされています。
御社のように国内製品業界に大きな影響力を持っておられる企業で、環境保全にも配慮した新しい機械製品を提供することで社会貢献したいと考え、志望した次第です。」
企業研究をしっかり行っていることが読み取れます。
事業内容や経営方針に賛同する形で志望を出していますので、入社後のミスマッチも起こりにくいと面接官は考えるでしょう。
このように、専門商社の中にはトレーディング以外にも特徴的な事業展開を行っているところが少なくありません。
志望動機においてそうした事業へアプローチを行うことで、自社を理解している人材であると捉えてもらえます。
そのほかの例文
こちらの記事でも、商社の例文を紹介しています。
志望動機の例文を沢山見たい、という書き方はこちらもご覧ください。
【商社の志望動機】商社の志望動機ではNGとなる例文
商社の志望動機を考えるうえで、ダメな例文に触れることも大切です。
自分一人で机に向かって志望動機を作成していると、行き詰まってしまうこともあるでしょう。
そういう時は、他人がどんな志望動機を書いているのか見てみるのも一つの手です。
ここでは、商社の志望理由としてNGとされる例文をいくつか紹介します。
- 商社全体への志望動機になってしまっている
- 応募企業に対する志望動機になっていない
- 採用した場合のメリットがわかりにくい
- 企業研究が不十分で漠然としている
商社全体への志望動機になってしまっている
「私は商社で働きたいと思い、貴社を志望しました。 数ある総合商社の中でも高い業績をあげ、グローバルな事業も展開している貴社に魅力を感じています。
また、世界を相手に活躍できる場が幅広く、研修内容も充実しているためスキルを伸ばしやすい環境であることも特徴です。
私は、学生時代に喫茶店の店員をしており、コミュニケーション能力には自信があります。貴社に入社した暁には、この強みであるコミュニケーション能力を活かして、積極的に案件獲得を狙っていきたいと考えています。」
こちらの例文は、商社で働きたいことが志望動機になっています。
商社であればどこでも良いのではないか?という印象を与えてしまうため、なぜ総合商社なのか、なぜその企業なのかといった具体的な理由が必要です。
応募企業に対する志望動機になっていない
「私が貴社を志望する理由は、学生時代に身につけた得意な英語を活かして仕事ができると思ったからです。
総合商社である貴社は、世界中の企業の取引があり、グローバルな仕事をすることができます。そしてグローバルな取引を円滑に進めるためには、英語のスキルが必要不可欠です。
貴社に入社した際には、得意とする英語力を活かし、国内だけにとどまらず海外での事業にも積極的に参加していきたいと考えています。 自分の最大のスキルである英語を通して、貴社の業績に貢献していきたいと思います。」
こちらの志望理由の例は、応募企業に対しての志望動機になっていません。
内定を勝ち取るためには、しっかりと応募先の企業の特色を踏まえたうえで、なぜその企業でないといけないのかという確固たる理由を考える必要があります。
採用した場合のメリットがわかりにくい
「私は生まれ育った日本の経済に貢献したいと思い、貴社を志望しました。
貴社は総合商社として○○という全く新しい事業を立ち上げ、人々の生活を豊かにするビジネスの先駆けを担っています。私も日々新しいビジネスにチャレンジすることで、日本の経済成長に貢献したいと思い、貴社を志望しました。」
こちらの例文は、その企業で活かせる自身のスキルや経験などが述べられていません。
自分自身を採用することで、会社にどんなメリットがあるかを印象付けることが必要です。
その企業との接点を関連付けるような具体的なエピソードを紹介すると、自分自身の強みをアピールできるので意識してみましょう。
企業研究が不十分で漠然としている
「私が貴社を志望する理由は、日本最大の総合商社である貴社で働くことで、日本と海外の企業の架け橋になり、グローバルに活躍したいと感じたからです。
貴社は、グローバルなビジネスをいち早く取り入れ、海外でのビジネスを展開し、成果をあげてきた実績があります。
グローバルに活躍できる場がある貴社で働くことで、日本だけにとどまらず海外との架け橋となり、企業とともに自分自身も成長していけるるのではないかと考えております。」
こちらの例文は、グローバルに働きたいという意志だけが先行してしまい、その企業においての具体的なビジョンが書かれていません。
志望理由を考えるときは、その企業についての研究を入念に行い、行っている事業や取り組み内容をしっかり把握しておくことが重要です。
【商社の志望動機】商社向けの志望動機が書けない時の対処法
志望動機は就活において重要なポイントですが、書けないと悩む方は少なくありません。
「なんとなくかっこいいから」または、「安定していそうだから」という漠然とした理由で商社を選んでしまうと、行き詰ってしまいます。
ここでは、そんな時の対処法を紹介していきます。
- きっかけを深掘りする
- 通過したエントリーシートを参考にする
- 応募するのをやめる
- 就活エージェントを頼る
きっかけを深掘りする
就活の軸を作り、自分が求める理想の仕事がわかっても、その企業でなければならないと言えるほどの志望動機には結び付かないこともあるでしょう。
その場合、志望する企業に興味を持ち、応募してみたいと思ったきっかけを深掘りしてみるのが有効です。
その企業を初めて知った時に立ち返り、何に魅力を感じたのかを思い出してください。
就活を始めるより前に専門商社で扱う商品の技術に感銘を受けたケースや、広告で見たグローバルなイメージに憧れを抱いていたケースもあるでしょう。
きっかけとなる出会いがわかったら、その時にどのような魅力を感じたのか、具体的に深く考えてみてください。
表面的なきっかけでは、採用担当者の心に響く志望動機とはなりません。
志望するきっかけを深掘りして、自分の経験やエピソードを交えた、説得力のある志望動機を書いてみましょう。
通過したエントリーシートを参考にする
完璧主義者の気質がある方であれば、応募する会社ごとに一言一句異なる志望動機を書かなければならない、と考えてい場合があります。
しかし、この考え方では思うように志望動機が書き進められせん。
そんな時は、通過したエントリーシート参考にしてみてはいかがでしょうか。
応募先の企業同士でエントリーシートを共有することはないので、たとえ同じような志望動機が書かれていたていたとしても、全く問題はありません。
テキストを入力して下さい
応募するのをやめる
就活の軸を作り、きっかけを深掘りしても志望動機が思い浮かばないのであれば、応募するのをやめることも考えましょう。
志望動機が書けないということは、単に思い浮かばないのではなく、志望度が低いということを意味するケースもあります。
自分にとって本当に魅力ある企業だからこそ志望したのではなく、「なんとなく」や「とりあえず」で選んでしまうと、志望動機は見つかりません。
その企業でやりたいことやその企業に感じた魅力がないならば、それは、志望すべき企業ではないでしょう。
就活では、応募先企業ごとに志望動機やアピールポイントが大きく変わるため、そうした準備を整えるためにも、少しでも無駄な時間を省く必要があります。
自分の中に志望動機がないと感じたならば、応募をやめることについて、早めに決断しなくてはなりません。
就活エージェントを頼る
専門商社への就職を希望するならば、就活エージェントを頼るのもおすすめの方法です。
専門商社には、それぞれ動向・業務内容・職種など、異なる特徴があります。
企業は、そうした自社の特徴にマッチする考えの学生を採用したいと考えているため、選考過程で志望動機を深く追及されるケースも珍しくありません。
そこで頼りになるのが、専門商社が求める学生像に精通している就活エージェントです。
就活生一人ひとりの条件や悩みを丁寧にヒアリングし、面接対策を実施してくれる就活エージェントならば、自分でも見えなかった新たな志望動機が見えてくるかもしれません。
志望動機が書けない方はもちろん、書いた志望動機に自信がない方は就活エージェントで悩みを相談してみましょう。
総合商社と専門商社の志望動機を書く方法を理解しよう
商社への志望動機は、適当に書くと落ちる可能性が非常に高いです。
人気業種だからこそ、多くのライバルとの差別化をしっかりと考え対策して書かなければなりません。
はじめのうちは思うように上手く書けなくても、コツを掴めば誰でも書けるようになります。
そのためには、総合商社と専門商社それぞれで書く方法を理解しておく必要があります。
企業研究と自己分析を何度も重ね、努力を継続していければ、採用担当者に響く志望動機が書けるようになります。
決して諦めずに頑張りましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート