テストセンターの所要時間はどのくらい?試験時間や検定時間のまとめ

テストセンターの所要時間はどのくらい?試験時間や検定時間のまとめ

新卒採用で使われる適性試験では、SPIを使って学生の適正を試す企業が多いです。そこで今回はSPIの受験方式の中でも主流であるテストセンターをメインにお話しします。

テストセンターとは?

テストセンターとは適性試験で使われるSPIの受験方式の1つです。テストセンターは全国の主要都市のリクルートの試験会場で行き、そこのパソコンで受験する方式です。

他の受験方式には就活生が自宅などのパソコンで受験するWEBテスティングサービス、募集企業内のパソコンで受験するインハウスCBT、マークシート方式のペーパーテストがあります。

全部で4つの受験方式がありますが、最も多くの企業で採用されているのはテストセンターです。

他のSPIとテストセンターの時間の違いは?

テストセンターの試験は性格検査・能力検査の2つに大別されます。それぞれ約30分、約35分で合計約65分のテストを受けます。

テストセンターの利用手順として、まず自宅や学校などで性格検査を受け、その後テストセンターを予約できるようになるため予約し、指定された日にテストセンターへ向かって能力検査を受けるという流れです。

能力検査・性格検査ともに制限時間はありますが、性格検査は場所を問わないためリラックスできる場所で受けると緊張感が多少和らぎます。パソコンとインターネットが使える環境であればどこでも受けられるため、自室や学校など行き慣れた場所で受けると普段どおりの環境で受験できます。

ちなみに、WEBテスティングサービス・インハウスCBTでも同様に性格検査30分、能力検査35分の合計65分の解答時間です。一方、ペーパーテストでは性格検査が 40分、能力検査が70分(言語30分、非言語40分)です。

テストセンターで受けるメリット

SPIの受験方式にはここで紹介したテストセンターのほかにも志望企業で受験するペーパーテスティング、自宅などでパソコンを使っていつでも好きな時に受験できるWEBテスティングなどがあります。

受験方式の違いによって出題される問題の傾向や難易度が異なりますし、拘束される時間も異なるので、自分がどの方式でSPIを受験するのかをしっかりと理解して、その受験方式に合わせた対策を行うことが重要です。

ここではSPIをテストセンターで受験することのメリットやデメリットについて詳しく見ていくことにします。

前回の受験結果を使い回すことができる

SPIをテストセンターで受験することのメリットの1つは、一度受験すれば、その結果を複数の企業で使い回すことができるという点です。

就職活動がスタートすれば何枚もの履歴書やエントリーシートを記入したり、OB訪問を行ったりと何かと忙しくなります。

その中で何度もSPIを受験するというのは時間の無駄遣いであり、できれば避けたいのもです。

その点、結果の使い回しができるテストセンターであれば一度の受験で済むので、就活を効率的に行うことができます。

ただし、テストセンターの有効期限は前回の受験時から1年以内となっているので、期限が切れた結果については使い回すことができません。

また、志望する企業によってはSPI以外の適性検査を導入しているケースもあるので、応募先企業がどの適性検査を導入しているのかをしっかりと確認しておく必要があります。

ネット上で予約・変更ができる

SPIのテストセンターはネット上で簡単に予約ができるというのも大きなメリットと言えるでしょう。

企業にエントリーを行うとSPIを受験する期間が指定されるので、その中で都合の良い日時をSPIテストセンターのサイトから選んで予約を行います。

予約はパソコンやスマホから行うことができますが、いわゆるガラケーや電話での予約はできないので注意しましょう。

また、予約の変更もネットから行うことができます。

一度予約したにもかかわらず急用ができて受験できなくなってしまった時でも、ネットから手続きを行えば予約の取消や変更が可能です。

予約は試験開始の1時間前まで受け付けているので、座席に余裕があれば今日予約してその日のうちにテストセンターで受験するということもできます。

拘束時間が短い

SPIは学生の国語力や算数力など知的能力を測定するための「能力検査」と、性格や人となりなどを知るための「性格検査」の2つから構成されています。

SPIの中でもペーパーテスティングやWEBテスティングの場合は能力検査と性格検査を続けて受験しなければなりません。

そのため、受験のために拘束される時間が長くなってしまうのがデメリットです。

一方、テストセンターではSPIに申し込むとまず最初に自宅のパソコンなどから性格検査を行うことになり、性格検査が終了すると適性検査の本エントリーが可能になるというシステムになってします。

そのため、適性検査と性格検査の受験日は基本的に別々となり、拘束時間も短くなるというメリットがあります。

テストセンターで受けるデメリット

ここまで紹介してきたようにテストセンターでSPIを受験することにはさまざまなメリットがあり、基本的にはおすすめの受験方式と言えるでしょう。

特に、効率的に就活を進められるというところは学業と就活を並行して行わなければならない学生にとっては大きなメリットでしょう。

ただし、ほかの受験方式と比べてデメリットと感じられることがあるのも事実です。

受験するにあたっては、どのようなデメリットがあるのかについてもしっかりと理解しておくと良いでしょう。

予約が取れない場合がある

SPIを受験する期間は企業によって指定されますが、通常は大学3年生の3月~大学4年生の5月頃がピークとなっているので、この時期はSPIを受験する学生が集中します。

特にテストセンターの場合はネット上で簡単に予約できるなどほかの受験方式と比べて便利なため多くの学生で受験会場が混雑します。

その結果、自分の都合の良い日時で予約が取れないというケースも珍しくありません。

場合によっては最寄りの会場ではなく、少し遠い会場で試験を受けなければならないということにもなりかねません。

また、今年はコロナウイルスの影響で試験会場でもソーシャルディスタンスを確保するために定員が減らされています。

できるだけ早めに予約を入れるように心がけましょう。

忘れ物をするリスクがある

自宅で受験できるWEBテスティングであれば万が一にも忘れ物をしてしまうという心配は必要ないわけですが、受験会場で行われるテストセンターの場合は忘れ物をするというリスクがつきまといます。

もしも受験に必要な持ち物に不備があれば最悪の場合受験できないということになってしまうので、事前に持ち物のチェックを行うようにしましょう。

ちなみに、SPIをテストセンターで受験する際に必要となるのは「受験票」と「身分証明書」の2点です。

受験票というと申込先から郵送されてくると思いがちですが、SPIの場合はパソコンやスマホで受験票をダウンロードして印刷する必要があるので注意が必要です。

また、身分証明書は顔写真が付いているものが必要なので、こちらも注意しましょう。

雰囲気に緊張することも

テストセンターの受験会場では就職活動本番でライバルになるかもしれないたくさんの学生と一緒に試験を受けることになるので、入学試験などとは異なる一種独特な緊張感にあふれています。

しかも、SPIの結果は就活の足切りに使われるなど選考のための重要な資料ともなるので、緊張するなと言っても無理かもしれません。

このような独特の緊張感に負けて力を出し切ることができなかったということがないためにも、事前のSPI対策がとても重要になります。

前もってどのような問題が出題されるのか、難易度はどれくらいか、ということを知っておくだけでも緊張感を和らげることができます。

周囲の雰囲気に飲まれることなく常に平常心を心がけて試験を受けるようにしましょう。

まとめ

SPIにはいくつかの受験方式がありますが、中でもテストセンターは最も受験する学生が多い受験方式となります。

その理由としては、ネットで簡単に予約や予約の変更ができること、前回の受験結果を使い回すことができるので何度も受験する必要がないこと、試験の拘束時間が短いことなどが挙げられます。

一方で、試験が集中する時期には予約が取れないことがある場合や受験票などの忘れ物のリスク、受験会場の独特の雰囲気による緊張感など、人によってはデメリットになってしまうこともあります。

テストセンターの所要時間は?

テストセンターでの受験は能力検査が35分ですが、その中で言語分野と非言語分野が出題されます。言語は国語で、非言語は数学です。出題される問題数は受験者の回答によって変わるため、一律何問出題されるというものはありません。

性格検査は300問あり30分で解かなければならないためスピードを意識する必要があります。あまり深く考えすぎず、自分に正直に回答すると時間通りに進みます。空欄があると時間配分ができない就活生として見られたり自己分析がうまくできないのだろうと思われたりするため、最後まで解き切ろうとする姿勢が大切です。

テストセンターを時間内に終わらせるには?

テストセンターを時間通りに終わらせるには、事前に問題に慣れておく必要があります。過去問を問題ごとに10回分程度解くと感覚が掴めてきます。本番で焦ってしまうことを想定すると、制限時間の90%以内で解けるようにしておくと安心です。

また、テストセンターでも受験を時間内に終わらせるためには問題の研究が不可欠です。ここでは言語分野と非言語分野、そして外資系など一部の企業で課せられる英語の合計3つに分けて説明します。

言語分野

言語分野では二語関係の対策が大切です。提示された二語の関係と同じ関係のものを答えなさいという問題が出されます。対立関係や役割関係といった日常生活でよく使うものが出題されるため、あまり難しく考える必要はありません。

例えば、「著者」「執筆」だと著者が執筆する、という役割の関係であるといえます。これと同じ構成ものを探すだけなので主語・述語・目的語などの判別ができれば問題ありません。

熟語や文法問題も頻出です。普段良く使うけれど細かい定義はあまりわからないというような熟語も出るため、なんとなくできそうとは思っても案外取れません。語彙力が試される部分ですがやはり対策は必須です。ただ、問題集でいくらでも対策可能のため苦手に感じる人はとにかく回数をこなしましょう。

もし時間に余裕があれば、類語辞典を引いてみると似た意味を持つ単語の語彙が蓄積されるのでおすすめです。時間がなければ問題集を解きましょう。

空欄補充や文の並べ替えは一般的な現代文の理解力があれば難しくありません。大学受験を突破したのであれば文のつながりを読み取る力は十分かと思われます。問題集を解いたり、あるいは小説を読んだりすると綺麗な文の流れが見えてきます。

空欄補充・並べ替えで必要な論理的な思考力はすぐに身につくものではないため、何度も反復練習をしましょう。

長文読解は高校の現代文と同じようなレベルなので極端に難しいということはありません。ただ、評論のテーマが難しいものを扱っていることがあり、内容を理解するのが難しい場合もあります。

普段から評論を読む人はそうそういないでしょうし、対策としては問題集を何度か解けば十分です。長文読解は時間がかかりますが、急いで読もうとせずに落ち着いて読めば頭に入ってきやすいです。時間に追われているときこそじっくりと腰を据えて問題を解くことが大切です。

非言語分野

続いて、非言語分野です。基本的に計算が絡む問題が多いのですが、推論(発言の正誤)や推論(対戦)、推論(命題)は計算不要の分野です。論理パズルのようにこういう条件のもとでこれが成り立つ、というような問題が推論です。

数学なのでよりロジカルにものごとを考えられる人にとっては得意分野になりうる分野です。推論(位置関係)では、Aの隣にはFがいて、それぞれ正しいものを選べ、というタイプの問題です。

空間把握能力が問われる出題で、論理的な思考というよりは状況の整理ができるかを当問題となっています。計算は基本的に無いため、文系でも解きやすい問題ではあります。

一方、確率や割合の問題は完全に計算問題となっています。文系の就活生にとっては難しく感じるかもしれませんが、中学~高校の数学レベルなので対策すれば解けるようになります。事前に練習をしておくことで解き方を一通りマスターしておきましょう。

英語

言語と非言語は全員受けなければなりませんが、英語を課す企業もあります。英語は特段難しい問題が出るわけではありませんが、語彙力が問われる問題が多く出されます。経済や社会、ビジネスなどにまつわる基本的な単語はしっかりと頭に叩き込んでおきましょう。センター試験9割レベルの語彙力があると安心して試験を受けられます。

同義語や対義語はもちろん、英単語・熟語を英語で説明する英英辞書の問題もてるため、とにかく語彙を増やすことから始めましょう。

英語でも長文問題は出題されます。日本語の長文のようなレベルではなく標準的なものとなっていますが、長文はすぐに読めるようになるものではないので、日頃から英語を読む練習をしましょう。

言語や非言語と異なり、英語はそこまで難しくなく差がつきにくい科目です。なのでもし英語で失敗すれば取り返しのつかない自体になりかねません。得点源にするつもりで練習しましょう。

性格検査

能力検査とは別に性格検査も実施されます。SPIの結果が企業に提出される際に職務適応性、組織適応性、性格的特徴の3つが注目されます。SPIの分析手法はかなり細かく、背伸びした回答をしても失敗することがあります。

そのため、企業に、また採用に都合の良さそうな回答をするよりも自分に正直に答える方が矛盾が生じにくくより信頼性の高い結果を出せます。

仮に自己を偽って背伸びしすぎた性格検査の回答によって就職が決まった場合、その企業の雰囲気と本来のあなたの性格がマッチしない可能性が非常に大きくなります。そうなった場合早期離職などを引き起こすことがあり、結果として企業にとってもあなたにとってもプラスになることはありません。むしろマイナスの側面が強すぎます。

したがって、性格検査では多少の誇張は致し方のない部分はありますが、基本的に自分に正直に回答しましょう。

ただ、試験中に突然自分の性格を見つめ直そうと思ってもなかなか難しいです。そのため、試験前に自分の強みはどういったところにあるのかを把握できるようにしておきましょう。

能力検査には正しい答えがありますが、性格検査にはそれがありません。性格の優劣というよりは企業に入社したあとのマッチングを図るものなので、もちろん対策はしなければなりませんが肩の力を抜いてリラックスして受験しましょう。

テストセンターは時間を気にして解くことが大切

テストセンターはペーパーテスト異なり、時間に余裕がありません。解答した問題をさかのぼって解きなおすこともできないため、慎重さとスピードが同時に求められます。1問あたり1分程度で解けると安心できるラインなので、まずは短時間で解けるように練習しましょう。

性格検査では余程じっくり悩まない限りはすべての問に答えることができますが、能力検査はテンポよく解かなければどんどん飛ばされてしまいます。時間配分をしっかりと考慮に入れ、効率的に点が取れるような勉強をしましょう。

この記事では何度も書いていますが、テストセンターでの試験の一番の対策は問題集や過去問の反復練習です。SPIは出題範囲こそ広いものの、出題傾向は毎回大きく変わるわけではありません。そのため、時間が無いのであればまず問題集を解き、つまずいた箇所を徹底的に洗い出して復習するというやり方を採用するのがおすすめです。

時間があれば言語分野対策として小説や新聞を読んだり類語辞典を引いたり、英語では英英辞書や英単語帳を使ったりして学習すると効果的です。

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