面接で自己紹介を伝える際のポイント|例文や練習のコツもあわせて紹介

面接で自己紹介を伝える際のポイント|例文や練習のコツもあわせて紹介

「自己紹介と自己PRって違うもの?」 「自己紹介で何を話せばいいかわからない」 就活を控えているもしくはされている方は、上記のような疑問や不安を抱えているのではないでしょうか。

大学入試や就活、転職などの面接の場では、自己紹介や自己PRを求められることがほとんどです。中には面接の中で自己紹介と自己PRのそれぞれを質問されることもあります。

この記事では、面接で聞かれることの多い自己紹介と自己PRの目的の違い、さらに解答の例文や練習のコツも交えて面接のポイントをお伝えします。

この記事を読むことで自己紹介と自己PRそれぞれの質問の意味や目的を理解し、面接の中で自分のことを端的にアピールできるようになるでしょう。

これから面接を控えている方はぜひこれを読んで、自分や面接官にとって有益な面接の場になるよう、面接で大切なポイントをチェックしてみてください。

自己紹介と自己PRの相違点

自己紹介と自己PRは似ているようでも、目的が違います。面接官は目的に応じてこれらの質問を投げかけているため、質問の目的や質問される理由を理解して、面接に臨みましょう。

自己紹介と自己PRの違いが分かれば、自分が何を答えればいいかもわかってきます。

自己紹介をする目的

自己紹介とは、自分のことをよく知らない人や初対面の人に対して、自分の名前や職業、趣味などを伝えることです。面接官は、あなたの人柄や性格も自己紹介の場でみています。

また、自己紹介は面接を始めるにあたっての導入となることが多いため、わかりやすく簡潔に伝えるようにしましょう。

自己PRをする目的

自己PRとは文字通り、自己の長所をアピールすることです。いままでの経験を通して自分ができることや得意なことを伝え、自分が相手にとって必要な人材であるかをアピールしましょう。

自分の長所がどのように活かせるかを交えて伝えると効果的です。

自己紹介の基本的な項目

自己紹介で伝える内容はおおよそ決まっています。自分のプロフィールや学歴、職歴など、自分が何をしてきたのかを簡潔に伝えましょう。

自分のプロフィールを話すとき、生い立ちまで長々と話すとまとまりのない話になってしまうため、必要なポイントを押さえて伝えます。

プロフィールについて

自己紹介は自分のプロフィールを伝えることから始めます。最初に自分が何者かを相手に伝えることが必要です。省略して苗字だけを言うことが多い自分の名前ですが、まずはきちんとフルネームで相手に名前を伝えましょう。

学生時代の活動について

部活動やアルバイト、サークル、ボランティア活動など、高校時代や大学時代に取り組んできた活動を伝えます。学業で取り組んだことを伝えても構いません。

とくに高卒、新卒、既卒の状況で面接に臨むときは、学生時代に力を入れてきた活動を中心に話すといいでしょう。

職務経歴について

転職活動での面接の場合は、自己紹介のときに職務経歴も伝えておきましょう。どのような仕事や役職を経験してきたかを話せば、自分のスキルが面接官に伝わりやすくなります。

いま志望している職種や業種と関連する職歴があれば、その職歴について具体的に話してみましょう。自分と志望する企業の関連性が見えて、採用に対する具体性が出てきます。

挨拶

自己紹介の最後には、面接の機会をいただいたことに感謝の意を込めて、一言お礼の挨拶を入れます。一言も無しに、「以上です」と話を終えてしまうとあまりいい印象を持ってもらえません。「どうぞよろしくお願いいたします」というように簡単に締めの挨拶を加えましょう。

面接で自己紹介を求められる理由

面接のときに面接官からみられていることは、志望者が自社で活躍するのにふさわしいか、ということです。大学受験であれば、学業への意欲や人間性がみられます。

また、面接はしばしばお見合いに例えられます。自分を知ってもらい、企業や学校とあなたとの双方の理解が進めば、採用したいと思ってもらえるでしょう。

面接で自己紹介を伝える際のポイント

面接での自己紹介はおおよそ30秒~1分で、要点をまとめて簡潔に行います。あまりにも長く、ダラダラ話してしまうと話の印象が悪くなってしまうため、注意が必要です。

ただし、面接によっては3分ほどの自己紹介を求められるケースもあるため、長めのパターンの回答も用意しておくといいでしょう。

では、実際に面接での自己紹介のポイントを紹介しますので、本番の面接に向けてチェックしておきましょう。

自己紹介は、はじめましての挨拶代わりにもなります。自分のことを伝えるなら、印象に残ったり、興味を持ってもらえる自己紹介をしたいものです。

いい印象を持ってもらう自己紹介にするために、ポイントを押さえて事前に回答を作ってみましょう。

  • 第一印象を意識する
  • 要点を簡潔に伝える

第一印象を意識する

第一印象は数秒で決まると言われているのはご存じでしょうか?人は見た目が9割とも言われます。

第一印象を決めるのは3つの要素だと考えられており、これをメラビアンの法則と言います。3つの要素は、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%を占めており、第一印象を決めるのに視覚情報がもっとも優先して認識されるのです。

第一印象をよくするために、まずは身なりを整えたり笑顔で話したりすることが大切です。とくにオンラインでの面接の場合は表情が固くなりやすいため、表情も意識しつつ話してみましょう。

しかし、見た目が9割と言えど、見た目だけで第一印象が決まるわけではなく、コミュニケーションより見た目が大切ということでもありません。

メラビアンの法則の視覚情報、聴覚情報、言語情報を意識して身なりや態度、言葉遣いを場にふさわしいものにすることが大切です。

要点を簡潔に伝える

30秒~1分の短い時間の中で、伝えたいことを簡潔にまとめて話す必要があります。自己紹介しているうちにどこまで話せばいいかわからなくなり、そのまま自己PRや意気込みを話してしまうなどというケースも多くあります。

自己紹介と自己PRを切り離して考え、自己紹介では自分の経歴を簡潔に伝えましょう。自己紹介文を作るときに、基本項目をそれぞれパート分けして要点を絞るのも、話がまとまりやすくなる方法の一つです。

自己紹介で話すことがない場合の対処法

力を入れて取り組んできたものや部活、アルバイトの経験がないから話すことがない、と不安に思う方もいます。しかし自己紹介は自分の人柄や性格を知ってもらう場です。

趣味でやっていることや特技、学業で得意なことなど、自分を知ってもらえるような一言を付け加えてみましょう。ここでは嘘のない情報を伝えることが大切です。

自己紹介の例文

わたくしは○○と申します。○○大学○○学科で英語教育分野を専攻しており、卒業論文では日本の英語教育をテーマに研究を進めています。

趣味は旅行で、とくに海外旅行に行って異なる文化に触れることが好きです。専攻での英語学習を活かして、外国人とコミュニケーションを取ったり、その地域の博物館で歴史を学んだりすることに興味があります。

本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

自己紹介では、自分のプロフィールと趣味や行っている活動を話し、最後に挨拶で感謝の意を伝えてみましょう。

面接でよく聞かれる質問と回答例

面接でよく聞かれる質問はいくつかあります。ここからは具体的な解答例を交えて紹介します。事前に解答を考えておくと面接のときにスムーズに話したいことを伝えられるため、ぜひ実際の面接の参考にしてみてください。

「職務経歴について教えてください」

第二新卒や中途採用の面接の場合は、必ずと言っていいほど聞かれるのが職歴です。

【解答例】 わたしは○○総合病院で3年間、医療事務として勤務しておりました。繁忙期には、来院者数○○人の窓口対応と、それと並行してレセプト業務に携わっていました。迅速な対応と正確な作業が必要とされる医療事務の業務において、同僚と意見を出し合い業務マニュアルの見直しをして、チームでミスなく業務を進められるよう改善した経験があります。

【ポイント】 ・分かりやすく回答する ・具体的に回答する ・入社後に活かせる業務成績などを付け加える

「前職の退職理由について教えてください」

退職理由はなかなか話しにくいものです。ですが、この質問も必ずと言っていいほど聞かれる質問です。解答例を参考にきちんと対策しましょう。

【解答例】 前職は個人で提案し、営業販売を進めることが基本でした。仕事をするにあたってチームで意見を出し合い、チームみんなでゴールに向かって進める環境に身を置いてみたいと考え、退職を決意しました。

前職では、どのように提案すればお客様の興味を引けるかを自ら考え、実行することで、提案力や工夫していく力が身に付きました。それを周囲と意見交換しながら進められれば、より提案力が高まるのではと考えています。そのため、コミュニケーションの場を大切にしている御社を志望いたしました。

【ポイント】 ・ポジティブに伝える ・退職理由と志望動機に一貫性を持たせる ・嘘をつかない ・自責の念を持つ

ネガティブな退職理由をそのまま伝えれば、面接でマイナスな印象につながってしまいます。今後の仕事はどうしていきたいかをポジティブに伝えるのが面接の鉄則です。

「あなたにとって仕事とは何ですか?」

抽象的な質問ですが、この質問では仕事に対する姿勢や価値観をみられています。面接官は、企業の社風や価値観とマッチしているかを図ろうとしているのです。

【解答例】 わたしにとって仕事とは、誰かの力になるためのものです。大学生のときに宅配アルバイトとして働いていました。身体を使う仕事で疲れを感じることも多かったのですが、お客様から、いつもありがとう、の言葉をもらえると元気になることを体験しました。

そのアルバイト経験によって、仕事というものは誰かのためになったり、力になったりするものなのだと感じました。御社に入社した後もお客様の力になれるよう、お客様第一の気持ちで接客していきたいと思っております。

【ポイント】 ・自分の価値観を伝える ・そう思った経緯や体験を伝える ・入社後にはその価値観を仕事にどう活かしていきたいかを伝える

「当社の志望理由について教えてください」

志望理由は、熱意の高さや社風に合う人物なのかを見極める判断材料です。そのため、志望する企業が大切にしている価値観や今後の展開と自分の強みがリンクするように話しましょう。

解答例 現職では、営業職をしております。営業の中で、製造業の方から仕事の話を聞く機会がありました。自分が作った製品が世の中で活躍していたり、誰かの役に立っていたりすると思うとやりがいを感じるという言葉が印象に残り、技術職に興味を持ちました。そして、御社では未経験でも活躍している方が多いと知り、技術職に応募いたしました。営業の仕事では、お客様にわかりやすく伝えたり、お客様の真の目的を会話からくみ取ったりする力が必要です。業務の中で、相手が求めるものがなにかを考えたコミュニケーション力を身につけました。これは、製品を作るときの仕様検討においても、客先とコミュニケーションをとる際に活かせると考えております。

【ポイント】 ・就活の軸を明確にする ・応募先企業を志望したきっかけを伝える ・応募先企業に興味を持つまでの過程を伝える ・応募先企業に興味を持つきっかけとなった理由を伝える ・応募先企業に入社後、どう活躍したいのかを伝える

自己紹介の練習のコツ

面接も練習や経験を積むことで慣れてくるものです。練習をせずに本番となると自分の伝えたいことが伝えきれず後悔する可能性もあるため、事前練習することをおすすめします。

想定される質問の答えを文章にして書き出したら、一度声に出して読み上げてみましょう。声に出すことで文章のミスに気づけたり、話すスピードを見直すきっかけになったりします。

機会があれば、友人や家族に面接官役になってもらい、実際に人を前にして話してみるのもとてもいい練習になります。

面接で緊張してしまったときはどうする?

どんなに練習を積んできても、本番の面接は誰しも緊張するものです。面接官にいい印象を持たれたいという気持ちから、逆に緊張が高まってしまうこともあります。

面接は履歴書やエントリーシートなどの書面上だけではわからない、性格や人柄を見る場です。いいところを見せようと思い過ぎず、ありのままの自分の良さを伝えてみましょう。

緊張を和らげるには、「緊張していますが」と素直に伝えるのも一つの手段です。

緊張して頭が真っ白になると暗記した受け答えの文章がとんでしまうこともあります。暗記したものをただ伝えるのではなく、目の前にいる相手とのコミュニケーションを意識して返答してみましょう。

面接での自己紹介のポイントを知ろう

面接は企業や学校とあなたのマッチングの場です。自己紹介のタイミングではぜひあなたの人柄や性格が伝わるような内容を話してみましょう。プロフィールや経歴などを簡潔にまとめて伝えることが自己紹介のポイントです。

また、面接では第一印象も意識してみましょう。身なりを整えたり、表情が固くならないよう笑顔を作ったり、ほんの少し自信をもって振舞ったりしてみるとグッと印象もよくなってきます。

この記事で紹介した回答の例文も参考にして、あなたなりの言葉であなたの魅力を伝えましょう。面接での大切なポイントを押さえられていれば、きっと面接官にもいい印象であなたのことが伝わるでしょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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