【例文6選】製薬会社の志望動機ってどう書けばいい?ポイントや注意点を解説

【例文6選】製薬会社の志望動機ってどう書けばいい?ポイントや注意点を解説

製薬会社は毎年多くの学生が志望する業界であり、そのため非常に倍率も高くなっています。

その製薬会社から内定をもらうためには製薬会社専用の対策をしなければなりません

しかし、製薬会社の選考は他の業界と比較したときに少し特徴的であるため、気をつけなければなりません。

この記事ではどのような点で特徴的なのか、それに対し、どのような対策が必要なのかを説明します。

この記事を読んでわかること  
  • 製薬会社の主な職種の仕事内容
  • 製薬会社の志望動機の書き方のポイント
  • 製薬会社の志望動機を書く際の注意点
  • 製薬会社のよくある志望動機
  • 製薬会社の志望動機の例文

目次目次を全て表示する

【製薬会社の志望動機】製薬会社とは

製薬会社とは、医薬品の開発、生産、販売までを担っている会社のことです。

志望動機を作成するにあたって、まずは製薬会社の現状と将来性をしっかりと押さえておきましょう。

製薬会社の現状

製薬会社は上述の通り、医薬品の開発・生産・販売という一連の流れに携わっています。

医薬品は、医療用医薬品、要指導医薬品、一般用医薬品の大きく3種類に分かれており、注力している分野は製薬会社によって異なります。

中でも医療用医薬品の価格は、製薬会社の資料などをもとに国が定める「公定価格(薬価)」といわれており、この薬価が高いこともあり、製薬会社は得られる利益が非常に大きいという特徴があります。

一方で、昨今では薬価を引き下げて医療費を抑制する動きもあり、日本の医薬品市場は成長が抑えられているため、海外展開を進めている企業も多くあります。

また、医薬品を開発してから実用化するまでに長い年月がかかる、ということも製薬会社の特徴の一つです。

製薬会社の将来性

次に、製薬会社の将来性をみていきましょう。

近年では、安価で生産でき、本来の薬と成分や効果が変わらないジェネリック医薬品が製薬会社の売り上げ向上に貢献しています。

これらに注力していくことで、今後もさらなる売上を上げることができるという考え方もあります。

また、海外展開も製薬会社の将来を左右するポイントの一つです。

さらに、上述した薬価の引き下げという動きを受け、製薬会社ではコスト削減の必要性が高まっているということもあり、DX化が求められています。

デジタル技術を活用したバリューチェーンの改革、オンライン遠隔医療への対応など、製薬業界が取り組まなければならないDX課題は数多く存在しており、DX推進も将来性を握る大きなカギとなっています。

【製薬会社の志望動機】医薬品の種類

製薬業界が取り扱う医薬品には大きく分けて2つの種類があります。

志望企業がどれを対象としたメーカーなのか理解しておくことで、面接などで業務内容の理解を問われた際もより詳しく答えられます。

一般用医薬品

一般用医薬品は病院で処方される医薬品とは異なり、医師の診察や処方箋なしで購入できる医薬品のことを指します。

OTC医薬品とも呼ばれるものです。

風邪薬や解熱剤、胃薬、ビタミン剤などが含まれます。

多くの製薬会社が一般医薬品の開発や生産、販売を行っており、消費者はドラッグストアや薬局で簡単に入手できます。

安全性が高く、副作用のリスクが低いことが重要であり、成分の含有量や使用方法が厳しく規制されています。

パッケージには使用方法や注意事項が明確に記載されており、消費者が自己判断で適切に使用できるように配慮されています。

ジェネリック医薬品

ジェネリック医薬品は後発医薬品とも呼ばれ、新薬、つまり先発医薬品の特許が切れた後に製造販売される医薬品です。

先発医薬品と同じ有効成分を含み、同じ効果を持ちますが、価格が低く設定されていることが特徴です。

これにより医療費の削減や患者の経済的負担の軽減に大きく寄与しています。

なぜ安く提供できるのかというと、すでに製造されている薬と同等の品質、有効性、安全性を確保するための試験以外は特に行わなくて良いからです。

イチから薬を作ることと、すでに製造されている薬を元にして同じものを作ること、どちらがコストがかかるかは明確でしょう。

これにより安く薬を製造し、多くの人に提供できているのです。

OTC医薬品

有名な企業一覧

製薬会社の中でも有名な企業については、いくつか覚えておきましょう。

目指す企業を決める、もしくは増やすにあたって覚えておきたい企業ですし、どのような取り組みを行っているのか知っておけば、面接で有名な企業について話を振られた際もスムーズに回答できます。

医薬品業界の有名企業
  • 武田薬品工業
  • アステラス製薬
  • 第一三共
  • エーザイ
  • 大塚ホールディングス
  • 興和

【製薬会社の志望動機】製薬会社志望動機は職種への理解が重要

製薬会社は職種ごとで業務が異なり、必要な力も異なってくるため、職種別採用の割合が多いです

また、職種別採用でなくても、面接などで職種について言及されることがあります。

一方で他の多くの業界は、採用後に職種を人事が決定し配属されるケースが多いため、必ずしも自分の希望する職種になることができないことがあります。

そのため、製薬会社とそれ以外の業界を併用して受ける場合は、異なった対策が必要となります。

しっかりと対策しましょう。

本記事で解説する製薬会社の職種
  • 研究職
  • 開発職
  • 生産食
  • 営業職
  • マーケティング職
  • 事務職

研究職

研究職は、理系採用がほとんどです。

研究職の具体的な業務内容として、医薬品の分析、配合などを繰り返し、新しい医薬品を作る研究などがあります。

人の命、暮らしを支えるきっかけを作ることができる職種であるため、非常にやりがいのある仕事の一つとして定評があります。

しかし、それ故に人気な職種でもありますし、これらは化学的知識がかなり必要となります

そのうえ、研究職はかなり狭き門のため、難しいといえるでしょう。

ちなみに、採用される就活生の多くは薬学部出身の方が多いようですが、生物学系や化学系の方でもしっかりと対策をすれば、採用されるので安心してください。

ただ、文系の学生はそもそもに研究職や開発職の応募資格がなかったりと、文系学生にとって厳しい実情はあります

開発職

開発職は、研究職が作った医薬品が実際に世間に出せるかテストする職種です。

この職種の業務内容としては、主に、臨床試験、製造販売承認を得る仕事の2つがあります。

その過程で、臨床試験を行った医療機関から論文をまとめたりなど、非常に頭を使う必要があるため、頭を使うことが好きな人には向いている職種かと考えられます。

また、新薬が世間に出るまでのハードルは非常に高く、10年以上の期間を要するケースもあります

そのため、限られた人数で根気強く業務を進めていく必要があります。

ちなみに、開発職も研究職と同様に募集人数が少ないため、かなり倍率が高くなることがありますので、しっかりと選考の対策をしましょう。

生産職

生産職は、市場に出ている医薬品の安全性を保ち続けるのが役割です。

主な仕事は品質管理と品質保証になります。

特に製薬会社では人間の体に直接的な影響を与える医薬品を扱うことから、衛生面において様々な基準を満たしておく必要があります。

また、生産職では、品質管理と品質保証以外にも生産効率を上げるために、生産ラインの改善や、コスト、納期、生産量などといったニーズにも応える必要があることから、多くのことに目配りができ、環境に応じて柔軟な対応ができる人が向いていると言われています。

また、生産職は研究職や開発職、他の職種の方とのパイプ役となれることから、様々な職種に対する知見を深めることができますし、ニーズに応えることで大きなやりがいを得られることもできます

これらは生産職ならではのメリットだといえるでしょう。

営業職

営業職は、病院などの医療現場に自社の医薬品をおいてもらえるよう営業するのが仕事です。

そのため、医薬品に関する知識はもちろんのこと、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、学び続けることができる忍耐力が求められます。

製薬会社の営業はMR(Medical Representative)と呼ばれ、これは日本語で「医薬情報担当者」のことを示します。

MRは医薬品に関する専門的な知識を持っている必要があることから、「MR認定試験」を受ける必要があり、それに合格すると「MR認定証」が発行されます。

多くの製薬会社でMR認定証の取得は義務付けられており、実際にそれを持っていないと病院に営業で入れないなどもあったりするそうです。

ちなみに、営業職は文系採用の割合が6割を占めており、製薬会社を目指す多くの文系学生が営業職を希望します。

そのため、倍率も高くなっているので差別化された志望動機を書くことや、OB・OG訪問などを積極的に行うことが重要です。

マーケティング職

マーケティング職は、自社の製品をどう売り出すかをマーケティングする仕事になります

具体的に、マーケティング職は、自社製品の製品価値を最大化させる必要があり、そのために徹底的な市場の分析・調査を行う必要があります。

そのため、製薬会社のマーケティング職は、どの業界に転職しても困らないスキルと経験を積むことができます。

たとえ転職を考えていなかったとしても、市場価値を上げるに越したことはないため、多くの就活生が将来的なことを考えて、この職種を選びます。

それゆえ、倍率も非常に高い職種となっています。

仕事内容に関しては、どの製薬会社も同じですが、製薬会社によって製造している医薬品が異なるため、その会社が製造している医薬品についての知識を身につける必要があります。勉強はやはり必須です。

事務職

事務職は、人事や広報、経理などの薬にはあまり携わらないが、企業経営に欠かせない重要な役割を持つ一般的な職種とされています。

事務職も文系の学生が目指す職種の一つであり、倍率は高くなっています。

製薬会社は他の業界に比べて、職種によっては就職段階でより専門性を身につけている必要があるため、そのような人材の採用に携わる人事では、会社に必要な人材を見極める力が付きます。

【製薬会社の志望動機】志望動機で見られるポイント

ここからは、志望動機の作成についてみていきます。

まずは製薬会社に限らず、志望動機において企業が見ているポイントを押さえておきましょう。

志望度

志望動機では、第一に志望度の高さが見られています。

企業には、応募者が実際に入社したあとも長期的かつ意欲的に活躍してほしいという思いがあります。

志望度が低いまま入社してしまうと、仕事への活力も湧きにくく、強みや特性を最大限発揮することが難しくなります。

そして、そのまま早期退職をしてしまう可能性も考えられます。

また志望度が低い場合には、選考の途中で辞退をされる、ということもありえます。

企業はコストをかけて採用活動を行っているため、選考通過者や内定者からできる限り辞退者を出したくないと考えています。

そのため、志望度の高さは選考通過を左右する重要なポイントの一つといえます。

企業とマッチしているか

志望動機を通して、応募者が持っている志向性や強みなどが、企業とマッチしているかどうかも見られています。

いくら優秀な人であっても会社の社風や働き方などに合わなければ、早期退職につながってしまう恐れがあります。

早期退職は、応募者にとっても企業にとっても大きなデメリットです。

また、応募者の強みとマッチしない環境や仕事であると、入社後の活躍や成果に結びつきにくく、これも応募者・企業双方にとってのデメリットになってしまいます。

早期退職を防ぐため、そして企業で活かせる強みを持っており貢献できる人材を確保するために、企業とのマッチ度を重視しています。

応募者の人柄

企業は志望動機から、応募者の人柄も見ています。

応募者が志望動機で語る企業の魅力に感じた点やこれまでの経験談などから、応募者がどんな性格で、どんな価値観を持っているのかを見極めようとしています。

なぜなら人柄は、仕事を円滑に進めるための大きな一要素となるからです。

人柄が、職場の環境や周囲の社員の人柄とマッチしていることで、社内コミュニケーションも活発になりやすく、業務の質が上がったり、生産性の向上に繋がったりする可能性も高くなります。

そのため企業は一緒に働きたいと思える人を採用したいと考えており、応募者の人柄が企業の価値観や働いている社員と合うかどうかを、志望動機を通して判断しています。

【製薬会社の志望動機】志望動機に書くべきポイント

これまで述べてきたように、製薬会社は専門的な知識・経験が必要であったり、部門採用が実施されていたりなど、とても特徴的です。

では、そのような特徴的な採用をしている製薬会社に提示する志望動機に書くべきポイントとは、どのようなものなのでしょうか。

以下で確認していきましょう。

志望動機に書くべきポイント
  • なぜ製薬業界なのか
  • なぜその企業なのか
  • どの職種を志望するのか
  • 入社後の展望

なぜ製薬業界か

なぜ製薬会社に入ろうと思ったのか、理由を述べましょう。

製薬業界は、「製薬業界で働きたい」という気持ちが大切です。

他の業界でもできると思われる内容では印象を上げることはできません。

製薬業界は人の命に関わる仕事であり、責任重大な仕事です。

もちろん他の業界においても責任重大であることは変わりありませんが、製薬業界は激務で精神的にもきつい仕事でもあります。

そのため、業界への強いこだわりがなければ、きつくてやめてしまうことが多いのです。

企業側も採用の時にそこを確認しています。

理系は専門性とのマッチがあるかなど、就活生は業界を絞るのは簡単であり、企業側の評価の指標は文系色に比べると簡単ではありますが、特に文系は専門性などでアピールすることが難しいです。

ですので、文系は就職のため他の業界も志望すると思いますが、なぜ製薬業界にしたか、他でダメな理由は何かまで考えられると良いでしょう。

なぜその企業か

製薬業界の中にも、企業は多くあります。

先ほど述べた制約業界でなくてはならない理由を述べた上で、なぜその企業を選んだのかをしっかりと言語化できるようにしておく必要があります。

製薬業界の企業は業務内容が似ており、「差別化が難しい」業界ではありますが、どの企業においてもその企業でしかできないことが必ずあるので、「その企業だからこそできて他社ではできないこと」を見つけると企業からも高評価を得られるでしょう。

その際に参考にすると良いのは企業のHPや内定者のESなどです。

企業側も他社と差別化するために、その企業独自の取り組みをHPに記載していることが多いです。

また、内定者のESはそのような点をうまくかい摘んで記載されているため、真似するのではなく着眼点を参考にすると良いでしょう。

また、製薬業界の企業の多くがOB・OG訪問を実施しているため、積極的に自ら機会を作ることが内定獲得の決め手になり得ます。

どの職種につきたいか

職種へのこだわりを示せると良いでしょう。

述べてきたように、製薬会社は専門性が問われる職種が多く存在するため、就活生に希望する職種を聞くことが多いです。

その点、理系は職種ごとに専門性が活かせるので差別化しやすいですが、文系は難しいです。

文系の仕事、営業やマーケティング、事務職はどこでもできる仕事です。

そのため、「文系で製薬会社で働きたいけど、できる職種が限られているから選んだ」という理由では、そもそもその業界でしかできないことのこだわりが示せていないため、ダメです。

職種にこだわる理由をしっかりと明確にして述べましょう

入社後の展望

先ほど述べたように製薬業界は激務で精神的にきつい仕事です。

それを乗り越えた先に自分がどのようになっていたいのかを示しましょう。

たとえば、企業理念や企業の今後の展望に共感した旨を伝え、その環境の中で自分がどのように働き、どのような役割を担いたいのかを社内、世間の両面で考え、述べると良いでしょう。

企業側も製薬業界が激務で精神的にきつい仕事であるということを認識しています。

その前提にたった上で、その環境で我慢して働く姿勢を見せるより、誠意を持って楽しみながら働く姿勢を見せれば、高評価を得られるでしょう。

自分の人生設計を明確にした上で、それにマッチしているから選んだと堂々と言える方が、企業への入社の思いが示しやすいです。

【製薬会社の志望動機】製薬会社の志望動機の注意点

これまで、製薬会社の志望動機のポイントについて述べてきましたが、以下からは、注意点について説明します。

製薬業界は倍率が100倍になったりと、多くの就活生が受ける業界です。

そのため、一生懸命考えた志望動機では物足りない結果になりかねません。

そうならないためにも、日々のブラッシュアップはもちろん必要になります。

志望動機の注意点
  • 企業の視点を入れる
  • 「多くの人を救いたい」では不十分

他の業界も志望する就活生にとっても必見の内容となっておりますので必読です。

企業の視点をしっかり取り入れる

製薬会社は、民間会社であり、人の命を守ることも大切ですが、一番大切なのは自社の利益です。

なぜなら、会社がなくなればそもそも人の命も守れないからです。

繰り返しますが、薬で多くの方を助けたい、社会貢献したい、という思いも大切ですが、それだけでなく、企業にどう貢献するか、どう利益を出すかを考えられると良いでしょう

製薬業界では、多くのニーズに答える必要があり、未来を見通した進化が必要です。

その分、理系職では専門的な知識と新たな発明、徹底された生産管理などが求められますし、文系職は営業でのノルマや自社製品を正しく営業先に伝えたり、魅力を世間に広めたりする必要があります。

ですので、志望動機を書く際に、自分の経験が会社にどのように役立てることができるか、論理的に書きましょう。

感情論よりも、実績に感情論を付加価値として加えて書くと良いでしょう。

「多くの人を救いたい」では足りない

製薬会社の志望動機で「多くの人を救いたい」ということを使う人が多くいます。

しかし、それは製薬業界を志望する人なら誰でも言えてしまいますし、薬である必要性もありません。

このような抽象的な文言は、企業は採用活動をすると数えきれないほど出会うそうです。

ですので、より具体的な説明をすることを心がけましょう。

1行目は、面接官が1番はじめに読むところなので、ある程度インパクトを残さないといけません。

ポイントは、結論ファーストで書くことです。

たとえば、「病気の子供に夢を見させるため働きたい」といったように、なぜ薬である必要があるのかを明確にした書き方ができるように心がけましょう。

多くの就活生が陥りがちなのは、結論を最後におき、過程をダラダラと長く書いてしまうことです。

この場合、なぜ病気の子供に夢を見させたいと思ったのかは端的に述べるようにしたら良いでしょう。

【製薬会社の志望動機】志望動機の構成

志望動機で見られているポイント、そして製薬会社の志望動機において書くべきポイントを押さえたところで、伝えたい内容を的確に伝えるために重要な志望動機の構成について確認しましょう。

志望動機の構成として、PREP(プレップ)法という書き方をご紹介します。

Point(結論)

はじめに、結論を簡潔に書きましょう。

結論から始めることで、今から伝えることの要点を読み手側がすぐにつかむことができます。

読み手にとって文章の読みやすさ、理解のしやすさに繋がり、伝えたい内容が的確に伝わりやすくなります。

また、質問に対して回答がずれるといったことも防ぐことができます。

具体的には「私は〇〇のため、貴社を志望しております。」というように書き出しましょう。

Reason(理由)

結論を書いたら、次にその根拠を述べます。

なぜ興味を抱いたのか、どうしてこの業界・企業に入りたいのか、どういった点に魅力を感じたのか、など理由やきっかけを書きましょう。

具体的には「理由としては、〇〇のためです。」など、理由を述べていることが分かりやすいような表現で書くことがおすすめです。

Example(具体例)

次に、結論と根拠に納得感を与えるための具体例を書きます。

流れとしては起承転結を意識するとよいでしょう。

ここで重要なポイントは、自分自身の考えや経験と絡めた具体的なエピソードを書くことです。

企業が知りたいのは一般論ではなく、あなた自身が志望した理由です。

あなた自身の思いや経験談をふまえて、企業を志望するに至った理由を述べることで、オリジナリティのある志望動機になるでしょう。

また、エピソードはできるだけ具体的に書くことで、企業側のイメージのしやすさ、志望理由の理解度・納得度の高さにつながります。

Point(結論)

締めとして、再び結論を書きます。

冒頭で述べた結論とずれがないように注意しましょう。

それに加えて、企業にどう貢献できるのかも書くとよいでしょう。

先述の「志望動機に書くべきポイント」で述べたように、入社後の展望を志望動機に含めることで、仕事のイメージができていることや、企業への入社の思いを伝えることができます。

これまでの経験やスキルをふまえて、企業に入社後貢献できることをアピールし、企業側に入社への思いや入社後の活躍イメージを与えましょう。

【製薬会社の志望動機】よく使われる製薬会社の志望動機

志望動機を他の就活生と差別化するため、自分の志望動機に磨きをかけるために、以下からはよく使われる志望動機を列挙していきます。

  • 「多くの患者のQOLを向上させ、笑顔を作りたい」
  • 「がん患者の父親を見てきたので、薬の力で立ち向かいたい」
  • 「必要とされている薬を必要な場所にしっかり届けたい」
  • 「薬で体と心の健康両方支えたい」

などというような志望動機がよく使われます。

「社会貢献」「患者の笑顔のため」という軸の志望動機が多いです。

志望動機はオリジナリティを出せた方が良いので、参考程度にしてください。

過去の経験などとマッチする志望動機を作ることができれば、説得力も増し良いでしょう。

志望動機でオリジナリティを出すコツ

志望動機では上記のようなテーマを参考に考えていくとよいですが、さらにオリジナリティを出すためには、志望動機を誰かに添削してもらうことがおすすめです。

自分以外の人に見てもらうことで、自分では気が付かなかった要素を組み入れることができたり、読み手がどう受け取るかを客観的に知ることができたりします。

そうして内容に磨きをかけていくことで、他の就活生が作れないような、オリジナリティのある志望動機が作れるでしょう。

志望動機の添削方法については、こちらの記事がとても分かりやすいです。

【製薬会社の志望動機】基本的な書き方と流れ

続いて、製薬会社の志望動機を書く際の基本的な書き方と流れを覚えておきましょう。

以下の3つのポイントは、製薬会社だけでなく、どのような企業を目指す場合においても活用できるものです。

複数の業界を同時に志望している人はぜひこの記事で理解し、実際に取り組んでみてください。

自己分析をする

就活をスムーズに進めるためには、何と言ってもしっかりと自己分析をすることが重要です。

自己分析を行い、これまで自分が時間をかけて取り組んできたことや、自分の中でターニングポイントとなった出来事などについて振り返ることが可能です。

これにより、自分がどのような点にモチベーションを抱くのか、何が得意で、何が苦手であるのか、将来どのような人物になりたいのかなどについて明確にできます。

就職活動は自分という人材を売り込む営業活動のようなものであるため、企業側に採用するメリットをうまく伝える必要があります。

したがって、自分の良い部分はもちろん、悪い部分やどうすればうまく活かせるのかなどを明確にしておきましょう。

志望理由を言語化する

自己分析が完了したら、志望理由を言語化することも忘れてはいけません。

面接やESにおいて志望動機を回答する際は、長々と説明してしまっては相手の理解を妨げるだけでなく、文字数や時間をオーバーしてしまう可能性もあります。

自分がなぜその企業に入りたいと考えているのか、一言で簡潔に伝えられる言い回しを考えてみましょう。

キャッチフレーズなどを用意できれば理想的です。

これにより、ESの指定文字数が少ない企業や面接の時間が短い企業を受ける際にも問題なく対応できるようになります。

基本的に志望動機などのESは結論ファーストで述べることが重要であるとされているため、志望理由を一言で言語化し、最初に述べるようにしましょう。

入社後のビジョンを明確にする

入社後のビジョンを明確にするのも、志望動機を作成する上では絶対に欠かせないことの1つです。

なぜならば、志望動機を聞かれた際にその企業の魅力についてだけ話しているだけでは、自分の魅力を伝えることができないからです。

企業の採用担当者は、当然ながら入社後長く活躍してくれる人材を採用したいと考えています。

そのような状況で「貴社は〇〇だから入りたいです」としか話さない就活生は、「入社後どのように働いてくれるのか」のイメージを与えることが全くできず、採用したいと思う担当者は多くありません。

企業が求めている人材がどのようなものであるのか、企業研究をしっかりと行い明確にした上で、自分がその人物像に合致しており、入社後活躍できる人物であるということを積極的にアピールしましょう。

【製薬会社の志望動機】書く際に気をつけるポイント

就活は総合的なポイントで判断されるものであるため、良い印象を与えることや、なぜその企業に入りたいのかを伝えることばかりに注力してしまい、マイナスイメージを避けることを忘れてはなりません。

製薬会社を目指す就活生の方には、以下の3つのポイントを気をつけながら作成するようにしましょう。

自分本位な書き方は避ける

志望動機を作成する際は自分本位な書き方を避けることが非常に重要です。

企業は自分の利益だけを追求するのではなく、チームの一員として協力して会社全体の目標達成に貢献できる人材を求めています。

例えば、「自分が成長できるから入りたいと考えています」や、「給与が高いから応募しました」といった表現は、自分の利益を優先しているようにしか見えません。

このような書き方では、協調性が無く、自分勝手な人であるという印象を与えてしまう可能性が非常に高いです。

そこで、企業のビジョンやミッションに共感し、それに対して自分がどれに貢献できるかを具体的に述べましょう。

例えば、「〇〇事業に大きく共感し、自分の〇〇のスキルを活かして貢献したい」といった形で書くと、企業に対する共感、意欲や協調性を示せます。

具体的な表現を心がける

志望動機を書く際には具体的な表現を心がけることも大切です。

漠然とした表現や不正確な内容では、論理的思考力がないと判断される可能性もあります。

例えば、「貴社の革新的な技術に興味があります」とだけ書いても、その興味が具体的にどのような問題があるのか全く伝わりません。

具体的なエピソードや実績を交えて、自分がどのように貢献できるかを明確に示すようにしましょう。

具体的な表現を用いることで、自分の経験、スキルがどのように企業に役立つかを明確に伝えられます。

例えば「大学のゼミのプロジェクトで〇〇の技術を活用して〇〇の成果を上げました。

この経験を活かし、貴社の〇〇プロジェクトに貢献したいです」といった形で書くと、具体的な経験に基づいた信頼性のあるアピールができます。

一貫した内容にする

志望動機を作成する際は一貫した内容にすることが重要です。

話の内容がブレてしまうと、面接官に対して一貫性のない印象を与えてしまい、分かりやすく伝える能力がないと判断されてしまう可能性があります。

志望動機の文章が一貫していることで、面接官に対して明確にメッセージを伝えられます。

一貫した内容を保つためには、最初に述べたテーマや主張を最後まで貫くことが大切です。

例えば、事業内容に共感し、自分の能力を活かして貢献したいと思っている場合はそのテーマを中心に具体的なエピソードで実績を話すようにしましょう。

また、これは志望動機に限らず、自己PRやガクチカなどにおいても内容を一貫させる必要があります。

例えば、志望動機で「コミュニケーション能力を生かして貢献したい」と言っているにもかかわらず、自分の弱みについて聞かれた際に「人見知りである」などと話してしまっては、一貫性が無い、嘘をつく人物であるとみなされることがあります。

必ず、全てのESが一貫しているか確認してから提出するようにしましょう。

【製薬会社の志望動機】職種別の志望動機例文

以下からは、志望動機の例文を紹介します。

ただ、こちらも参考程度にお願いします。

ストーリーそのものよりも、ストーリーの展開に注目してみましょう。

いずれにしても、結論ファーストで書かれています。

志望動機を書くときは、「結論→理由(具体的経験)→入社後の展望」の順番で書くことを意識したら良いでしょう。

研究職

研究職志望の例文

私は「手軽に薬で病気を治す」という理念を実現するために貴社の研究職を志望しました。

私は以前、入院していた経験があります。

入院中に多くの方々とお話していく中で、治療の方法が見つからず病院から出られない患者や、長い時間をかけて痛みを感じながら治療している患者が大勢いることがわかりました。

私自身入院していた時はとても苦しい思いをしましたが、私より苦しんでいる方や、何年も病院から出られない方が大勢いること知り、このような方々を救いたいと思うようになりました。

そこで、私に何かできることはないかと考えた結果、自身の大学での研究を新たな医薬品の研究に役立たせ、ただ治療するのではなく、手軽に治せる治療方を研究し、多くの人を救うきっかけを作ることの必要性を感じました。

そんな時、貴社のことを知り、私が実現したいこととマッチしていると考え、貴社を志望します。

入社後は、研究職で手軽に治療できる薬を作りたいです。

開発職

開発職志望の例文

私は、臨床試験で薬を早く市場にだす重要性を感じ、開発職を志望する。

私は、大学時代の病院実習で多くの患者や高齢者とお話する機会があったのだが、多くの方が持病に悩まされていた。

その方々とはよく、こんな薬があればという話をした。実際に患者が話している薬は未発明であることや、臨床試験途中であることが多くあった。

そこから、新たな薬が発明されて、市場に出るまでの期間の長さに課題を感じるようになった。

この経験から、薬は作られたけど当分許可が下りないという状況を打破して、画期的な薬をいち早く届けたいと考えました。

貴社に入社後は臨床の実際の現場を学び、どのような課題があるのかを考え、自分自身が薬の許可をいち早く取れるようにすることで、現在持病に悩まされている多くの患者を助けたい。

生産職

生産職志望の例文

薬の品質管理の重要性を感じ、常に質の良い薬を出し続ける貴社で働きたいと思い、貴社の生産職を志望します。

製薬業界は多くの人の命を守るために常に新たな挑戦をしている業界だと認識しています。

その業界の中でも貴社は研究職、開発職の関係性が良いと感じ、また、私の志望する生産職もそれらの職にとって重要なパイプラインとなり、責任を持って働かれている印象を持っています。

実際に製薬業界の多くの企業でOB・OG訪問を行ってきましたが、特に貴社は常に質の良い薬を市場に出すために全職種の方々が総動員で仕事をしている点に感銘を受けました。

私自身、製薬業界を志望する上で、人の命を守る仕事をするならば、職種関係なく意見し合える環境で働きたいと考えていたため、貴社と非常にマッチしていると感じましたので、貴社を強く志望します。

貴社に入社後は生産職として厳しい視点を持ちながら、責任感を活かした仕事をしたいと考えます。

営業職

営業職志望の例文

私が営業職を志望したのは、「薬を必要なところに多く届ける」という目標を持っているからです。

私の祖父は持病を持っており、昔はよく祖父の通院につきそっておりました。

祖父は薬のおかげで、元気に生活することができ、病院にいつも感謝しておりました。

この経験から、当初はいつか病院で働き、患者を助けたいと思っていたのですが、祖父がよく服用していた薬を開発している会社が貴社であるということを知り、貴社に入社後は祖父のように持病で困っている人を貴社の薬で救いたいと思うようになりました。

私は研究や開発に携わることはできませんが、「人の生活に寄り添う」という理念を掲げる貴社が開発する薬を、持ち前のコミュニケーション能力を活かし、病院の声、患者の声を正確に聞きつつ的確に多くの方に届け、貴社の利益に貢献したいです。

マーケティング職

マーケティング職志望の例文

私が貴社のマーケティング職を志望したのは、必要な薬を多くの方に知らせるためです。

今の製薬事情では、良い薬があっても消費者が知らないという状況があると認識しており、私はそれを打破したいです。

私はインターンでマーケティングを行っており、そこでは、宣伝方法が昔とは大きく変化しているということを学びました。

たとえば、これまでテレビを持つことは当たり前とされてきましたが、動画配信サイトの発達により、テレビ離れが進んでおります。

そのため、より多くの方に貴社の薬を知らせるためには、刷新された宣伝をする必要があると強く認識しております。

私はマーケティングを通じ、人に多くの情報を届け、さらに人の命を助ける仕事に貢献したいと考えていたため、マーケティングに力を入れている貴社にマッチしていると感じ貴社を強く志望いたします。

貴社に入社後はインターンで培ったマーケティングスキルを活かし、貴社の利益に貢献したい。

事務職

事務職志望の例文

私は、製薬をサポートする事務職につきたいと考え、貴社の事務職を志望しました。

私自身、子供のころは病気がちであり、薬を服用していたので、薬の必要性をとても感じました。

その経験から、製薬会社で働きたいと思い、製薬業界を第一志望に就活をしております。

多くの製薬会社の中でも貴社を第一志望にした理由は2点あります。

1点目、貴社の「〇〇」という理念に共感したから、2点目がOB・OG訪問を行った際、貴社の社員の方々が一番仕事に対する情熱と真剣さを持っていると感じたからです。

私は、仕事に熱意と責任を持って取り組みたいと考えていたため、貴社の働き方にとても感銘を受けました。

私は、大学時代〇〇サークルで〇〇の役職についていたので、その時に培ったスケジュール管理能力、臨機応変い対応する力を活かし、製薬現場で働く社員をサポートする形で、貴社の利益に貢献していきたいと考えております。

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おわり

以上、製薬会社の志望動機はどう書けば良いか、ポイントなどは理解できましたでしょうか?

大手の製薬業界は毎年倍率が50〜100倍とかなり高くなっているため、内定を獲得するのはとても難しいです。

しかし、以上に述べたポイントを意識し、しっかりと自分がしたい仕事を明確にでき、それを言語化できていれば十分にチャンスはあります。

理系の方も文系の方も、自分がこれまで出した成果や、その経験を通して得たスキルなどをどのように活かすか、その会社でしかできないということは何かを明確にし、志望動機を考えてみてください。

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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