「ガクチカって何のために必要なの?」 「履歴書にガクチカを書くためのポイントは?」
このように、ガクチカを履歴書に書く上でどのように書けば良いのかわからないと困っている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、ガクチカの書き方についてポイントや注意点、面接でどのように伝えれば良いのかなどを紹介しています。
ガクチカは、何も目立ったものでなくても構いません。経験から得た出来事を効果的に書き、企業が求める人物であることをアピールできるガクチカを書いてみましょう。
- ガクチカとは何か
- ガクチカで伝えるべき要点
- ガクチカを書くポイント・注意点
- ガクチカの例文
- ガクチカをはじめて書く人
- 履歴書にはじめてガクチカを書く人
- ガクチカの書き方がわからない人
- ガクチカに何を書けばいいかわからない人
目次[目次を全て表示する]
【ガクチカの書き方】ガクチカとは?
ガクチカとは、学生時代に力を入れて取り組んだことや、学業の他に力を入れた活動を意味する略語です。ガクチカは履歴書やエントリーシートで就職活動者を評価する上で、重要な項目となります。
人事担当者はガクチカを見聞きすることから、人柄や、課題解決能力、伝える力などを見極めています。ガクチカを自分のポテンシャルとして、人事担当者に適切に伝えるにはコツが必要です。
ガクチカの書き方のポイントをさまざまな角度から詳しく解説していきます。
【ガクチカの書き方】ガクチカを聞かれる3つの理由
ガクチカは、自分の魅力を人事担当者にアピールし、企業にどのように役に立てるのかを伝えるツールとなります。人柄、伝える力、課題解決力、説得力などが明確に伝わるような創意工夫が必要です。
ガクチカが履歴書に必要な理由を3つにまとめたものを、それぞれ紹介していきます。
- 人柄を判断するため
- 伝える力を把握するため
- 課題解決力を見極めるため
1:人柄を判断するため
企業が就職活動でガクチカを問う理由は、学生時代に力を入れて打ち込んだ背景にある熱意を知り、その人の人柄などを判断するためです。
学生時代の経験で培われた、感謝の気持ちや仲間との絆、物への愛情、向上心など、強い思いと行動力をアピールし、自分の人柄をより正確に表現することが求められています。
2:伝える力を把握するため
ガクチカが人事担当者にわかりやすく伝わることで、伝える力が優れていることが評価されます。自分の実績や成果の根拠を具体的に盛り込み、わかりやすくガクチカを説明できるよう工夫が必要です。
また価値観が企業とマッチしているのかもポイントになるため、事前に企業理念や経営方針をリサーチしておくと良いでしょう。この記事の後半ではガクチカを書くためのコツも紹介しているので参考にしてください。
3:課題解決力を見極めるため
人事担当者は、学生時代に課題を克服するためにどのような行動をしたのかに注目してガクチカを見ています。ガクチカからわかる課題解決力で、その人がどのように社会で活躍できるのかを見極めようとしているためです。
ガクチカのエピソードを通して、企業に相応しい課題解決力がアピールできるように、問題を解決したアプローチ方法の詳細を盛り込んで明確に書くことが重要です。
【ガクチカ:履歴書】ガクチカを履歴書に書く際の6つのポイント
ガクチカを書く際は、いくつかのフレームワークを活用し論理展開していくと、より良い仕上がりになります。読みやすい文章構成にすることで、人事担当者に内容をよりわかりやすく伝えられるよう論理的に書きましょう。
ここでは、ガクチカの書き方のポイントを6つにまとめたものをそれぞれ解説していきます。
- 結論から書き出す
- 1つのエピソードを掘り下げる
- 過程を詳細に書く
- 差別化できる内容を選ぶ
- 求める人物像を意識する
- 経験から学んだことを書く
1:結論から書き出す
ガクチカをわかりやすく論理的に伝えるには、まず結論から書きはじめるのが良いでしょう。
起承転結の起に結論、承に動機や目標、転に対策や結果、そして結びに何を学んだかを書くことで、読み手に明瞭なガクチカになります。
2:1つのエピソードを掘り下げる
ガクチカのエピソードは1つに絞り、そのエピソードを具体的に掘り下げることが重要です。複数のエピソードが盛り込まれたガクチカは、読み手にとってアピールポイントが不明瞭になり、自分の熱意や思いが伝わりにくくなってしまいます。
エピソードが複数あっても、企業理念や経営方針に相応しいエピソードを取捨選択し1つに絞ってエピソードを掘り下げましょう。
3:過程を詳細に書く
ガクチカは結論から書きはじめ、さらにその経験で何を学んだかという過程がしっかりと盛り込んであることが重要になります。
より詳細に過程を書くには、数字などを使い具体性を示すことも効果的です。ガクチカが魅力のあるものとして人事担当者に伝えるために、結論そのものにこだわり過ぎず過程を重点的にまとめると良いでしょう。
4:差別化できる内容を選ぶ
ガクチカで重要なのは、結果につながった事実をもとに、自分の個性を伝えることです。
ガクチカの要点は結果や場所などの客観的に差異の少ない内容と、モチベーションなどの人と差別化ができる内容にわかれます。
履歴書に書くガクチカは、自分の考えや価値観を明確に表現することで、自分の強みや性格をアピールし差別化できるツールになります。
5:求める人物像を意識する
面接でのガクチカの問いかけは、人柄や性格などを見極め、企業に相応しい人物像なのかを確認している作業でもあります。
リーダー経験者の中でも、上から引っ張るリーダーシップタイプと、下から支えるフォローシップタイプとの違いがあります。企業が求める人物像はどのようなタイプなのかを理解し、具体的に自分の経験を伝えることが重要です。
読み手が理解しやすいガクチカにするために、履歴書には起承転結を意識した構成も必要になります。
6:経験から学んだことを書く
企業はその人がどのように入社後に会社に貢献できるのかを知りたいので、自分が経験から学んだことが社会にどう活かせるのかを書きましょう。
人事担当者はガクチカから特別な経験や面白い話だけを高く評価するのではなく、学生が何をどう頑張ったか、その経験から何を学んだかを見極めようとしています。
事実のみではなく、具体的な状況や解決するために何をしたのか、その結果から何を学んだのかを伝えることが重要です。
【ガクチカ:履歴書】ガクチカを履歴書に書く際の6つの注意点
ガクチカを書く際の注意点は、読み手の人事担当者に伝わりやすいのかを意識することが重要です。
エピソードは1つに絞り、その1つをより具体的にわかりやすく、そして誇張しすぎない、という絶妙なバランスが必要になります。履歴書にガクチカを書く際の注意点を6つにまとめたものをそれぞれ解説してきます。
- 嘘を書かない
- 誇張しすぎない
- エピソードは1つに絞る
- 浅い内容にしない
- 反社会的なテーマにしない
- エントリーシートと内容を変える
1:嘘を書かない
ガクチカのエピソードは真実を伝えることが大切です。エピソードが思い浮かばずに、盗用や空想のエピソードを履歴書に記載するのはやめましょう。
人事担当者に掘り下げて質問された時に、うまく返答できずに、嘘が見破られてしまいます。エピソードは正直にありのままの自分の経験を話しましょう。
2:誇張しすぎない
ガクチカは経験したエピソードを、自己分析をしながら、自分らしく書きだしていくと自然な仕上がりになります。その中で具体的にエピソードを深掘りすることは必要ですが、誇張しすぎてしまうと逆効果になってしまいます。
ガクチカのエピソードを過度に誇張すると、人事担当者に不信感や違和感を与えてしまうので注意が必要です。
3:エピソードは1つに絞る
ガクチカに求められる文字数はそれぞれの企業で規定があるため、複数のエピソードを書くと読み手に伝わりにくい文章になってしまいます。企業に評価されるようなガクチカにするためには、エピソードを1つに絞って具体的に書くのがポイントです。
ガクチカで目標を達成するために実行したことや、ガクチカの原動力となった思いを書き足すことで人事担当者に、伝わりやすいガクチカとなります。
4:浅い内容にしない
ガクチカの内容が浅いものは、目的意識が伝わりにくいので、エピソードが深掘りされていることが重要です。端的に伝えることは必要ですが、内容が浅いと人事担当者の目にとまりにくいガクチカとなってしまいます。
ガクチカの内容がネガティブなものでも、深堀りしていくと、ポジティブな印象に変わる場合もあります。
5:反社会的なテーマにしない
ガクチカのエピソードとして悪い印象を連想するものは、好ましくありません。犯罪を連想させるようなエピソードや、反社会的なテーマを用いる人材は企業として信頼できないと判断されてしまうためです。
人との差別化をはかるために行き過ぎたトピックを選ばないように適切な取捨選択が必要です。自分の良さがアピールできる内容でも、反社会的なことはテーマに選ばないようにしましょう。
6:エントリーシートと内容を変える
エントリーシートの自己PRからは、どのような能力で自社に貢献できるのかを人事担当者は見極めているといわれています。その一方でガクチカは、能力値の他にもモチベーションの有無を見抜くための評価項目ともいわれています。
そのためガクチカではエントリーシートと内容を変えて、活動に至る経緯や動機、目標、その結果から学んだことなどを具体的に盛り込み、自分のモチベーションを明確にしましょう。
【ガクチカ:履歴書】ガクチカの8つの例文
履歴書に書くガクチカにはサークルや、アルバイト、ゼミ、部活動などでの経験エピソードが使われています。自分らしいエピソードになるように、経験したことを深掘りして、自分の思いや学びを明確にしましょう。
実際に内定者の書いた履歴書の例文を参考に、ガクチカの要点をまとめたものを紹介していきます。
- サークルの経験
- 部活の経験
- アルバイトの経験
- インターンシップの経験
- ゼミの経験
- ボランティアの経験
- 留学の経験
- 趣味
1:サークル活動の例文①
学生時代、アカペラサークルでチームの結束力強化に力を入れました。
所属するサークルでは、数名でグループを組んでそれぞれが活動しており、チーム全体としての結束が弱く、退部者も多い状況でした。
そこで私はメンバーの帰属意識を高めることが必要だと感じ、大学祭でサークル全員での模擬店出店を提案しました。
当初は参加に後ろ向きなメンバーもおり苦労しましたが、個々のスケジュールやモチベーションをふまえて一人ひとりに合った参加の在り方を考え、メンバーを説得しました。
その結果、当日は50名全員が参加し、協力しながら模擬店運営を行ったことで全体の結束力を強めることができ、その年は退部者も出ませんでした。
この経験から、チームのまとまりを生み出すリーダーシップを養いました。
1:サークル活動を書くときのポイント
上記の例文では、チームとしての課題に対して、自分自身が考えたこと・取った行動を具体的に伝えることで、人柄や能力をアピールしています。
サークル活動などチームとしての活動を題材とする際は、チーム全体の取り組みの紹介になってしまいがちです。
採用担当者が知りたいことは「あなた個人としての人柄や能力」なので、チームの中での自身の役割や意識にフォーカスを当てアピールしましょう。
2:サークル活動の例文②
私が学生時代に力を入れたことはボランティアのサークル活動です。
私たちのサークルは、所属人数こそ多いものの、活動自体への参加率が非常に低いことが課題でした。
そこで、全員が楽しく活動に取り組めるよう、拾い集めたゴミの種類や重さごとに点数を設け、最も高い点数を獲得したメンバーを表彰し、その表彰をSNSに投稿することにしました。
これにより、ゲーム感覚で取り組めるメンバーが増え、参加率が30%から80%まで大きく向上しました。
この経験を活かして、メンバーに対して強制するのではなく、自発的に参加してもらえる工夫ができるようになりました。
貴社においても、将来的にはリーダーを目指し、メンバーに強制するのではなく、自然とやる気が出るような環境作りを行いたいと考えています。
2:サークル活動を書くときのポイント
この例文は目的と課題、そして解決策が非常に分かりやすく説明されているため、面接官が読んだ際にも情景が浮かびやすい文章となっています。
ガクチカにおいて重視されるのは、どのように工夫をしたのか、そしてその経験を通して何を得たのかであるため、自分がどのように活動を通じて成長したのかについて分かりやすく書かれているのも良いポイントと言えます。
3:部活動の例文①
学生時代はバレーボール部の活動に力を入れ、他者へ貢献する喜びを知りました。
私はもともと個人競技の経験が長く、チームとしての協調性を養いたいという思いでバレーボール部に入部しました。
未経験からのスタートだったため、当初は自分の練習や課題克服に必死で、他の部員を気にかけることができませんでした。
しかし、周囲からのアドバイスやサポートに助けられる中で、私も皆に貢献したいという思いが強くなりました。
部の目標である地区大会優勝に向けて、私ができることは何か考え、部全体の練習がスムーズに進むための準備や雑務、他校の分析などに率先して取り組みました。
レギュラーとしての大会参加は叶いませんでしたが、チームは優勝し、仲間と達成感を共有できたことに心から感動しました。
この経験から、チームの中での役割意識や協調性の大切さを学びました。
3:部活動を書くときのポイント
上記の例文は、ストーリー性をもって考え方や行動変化のプロセスを具体的に記載することで、成長が伝わる例文になっています。
ガクチカでは、素晴らしい経験や輝かしい功績そのものを評価されるわけではありません。
事実や結果だけでなく、その背景にあった考え方や行動などのプロセスを詳細に書くことで、自分の人柄や能力を伝えることができます。
4:部活動の例文②
私はバスケットボール部のマネージャーとして分析業務に力を入れました。
私が所属していたバスケットボール部はスキルの高いメンバーが揃っていたものの、いざ試合になると連携が悪く、得点が取れず、失点を重ねていました。
そこで、試合の映像を一つひとつ分析し、どのような場面で連携が取れていないのか、どのような場面が比較的良かったのかについて言語化するようにしました。
これを週に一度ミーティングで共有することで連携を強化し、チームは県大会でベスト4にまで進出することができました。
この経験を通じて、分析力と的確に物事を伝える能力を身につけました。
貴社においても、データ分析の領域において的確に分析を行い、その結果を他のメンバーに分かりやすく伝えることで貢献したいと考えています。
4:部活動を書くときのポイント
上記の例文は、部活動においてどのような点が問題であったのか、そしてそれを解決するためにどのように取り組んだのかについて非常に分かりやすく説明されています。
また、どのような能力を身につけたのか、そしてその能力を入社後、どのように活用するのかについても因果関係がわかりやすく説明されているため、入社後の活躍が期待できる例文と言えます。
5:アルバイトの例文
飲食店のアルバイトに力を入れ、お客様にとっての心地よい接客を目指しました。
勤め始めたころは目の前の仕事を決められた通り進めることに精一杯で、お客様に気を配ることができず、店長から配慮不足の指摘を受けてしまいました。
私は、接客でお客様に心地よさを届けたいという入社時の思いに立ち返り、まず目の前のお客様一人ひとりにしっかりと目を向けることから心がけました。
そこからさらに視野を広げ、店内のお客様の目線や表情にも気を配り、求めていることは何かを想像して、先回りの行動をするよう意識しました。
するとお客様から感謝のお声をいただくことが増え、店長からは気配りと責任能力を評価いただき、時間帯責任者を任されました。
この経験から、広い視野をもってお客様第一で行動する大切さを学びました。
貴社に入社後は営業職として、広い視野と細やかな気配りでお客様からの信頼獲得に尽力します。
5:アルバイトを書くときのポイント
上記の例文では、接客に対する考え方やお客様への心がけを丁寧に記載することで、「お客様のために働きたい」という顧客志向の強さが伝わってきます。
加えて、この経験から得た能力や学びを、入社後どのように活かしていくのかに結び付けて記載し、入社後の活躍イメージが湧きやすい文章となっています。
このように、自身の価値観や入社後の展望を表現し、人柄や活躍するイメージが伝わるガクチカにしましょう。
6:インターンシップの例文
1か月間のインターンシップに参加し、メンバー全員の力が発揮できるチーム構築に尽力しました。
私は、社会人として自身に足りない能力を実践の中で身につけたいと思い、夏休みを利用して1か月間のWeb広告会社のインターンシップに挑戦しました。
内容は、6チームに分かれて広告の企画を練り、最終日に役員にプレゼンし優勝チームを決めるというものでした。
さまざまな部署の社員の方とのコミュニケーションを通して礼儀作法を学びながら、私はリーダーとして、メンバーの個性に応じた役割を割り振ること、全員に質問を投げかけチーム全体の意見を汲み取ることを大切にしました。
各々が意見し合える関係性となり、社員の方からのアドバイスも吸収して全員が納得のいく企画ができたことによって、チームは優勝することができました。
この経験から、ビジネスにおける企画制作の視点、チームでの信頼関係の重要性を学びました。
6:インターンシップを書くときのポイント
インターンシップでは、学生生活では味わえない社会人としての経験や、ビジネスに必要な能力や学びを得ることができます。
インターンシップを題材としたガクチカでは、そういったビジネスの視点や実践的なスキルアップなど、現場を体感したからこそ得られた成長を伝えることで、企業に入ってからのイメージも伝わりやすくなるでしょう。
7:ゼミの例文
社会学のゼミ活動に力を入れ、説得力の高い卒業研究を目指しました。
私の大学では、4年生の春に行われる学内ゼミ大会に向け、半年間をかけて卒業論文の研究を行います。
私は、これから自分たち自身が社会人としての働き方を考えるヒントに繋げられるという理由から、「世代による働き方の価値観の違い」を研究テーマとしました。
実際に異なる世代の社会人にインタビューを行うことで説得力のある情報を集めたいと考え、アルバイト先の社員や部活動の先輩などに積極的にインタビューを行い、情報を集めました。
また、インタビュー項目はさまざまな角度から考え、各世代の価値観や将来に対する考え方の違いが分かるよう工夫を凝らしました。
学生にとって関心の高いテーマと直接集めた説得力のあるデータに評価をいただき、私はゼミの代表に選ばれ、ゼミ大会で発表を行うことができました。
この経験を通して、多角的な視点で物事を捉えることや、自分の目と耳で集める情報の大切さを実感しました。
7:ゼミを書くときのポイント
上記の例文は、ゼミの個人研究を題材にしています。
ゼミ活動をガクチカとする場合は、ゼミとしての取り組み内容や研究結果など、事実の説明が中心になってしまう、といったことが起こりやすいです。
先述した通り、採用担当者が知りたいのはあなた個人としてのアピールなので、研究活動の中で自分が工夫したことや考えたことなど、あなたの人柄や能力が伝わるよう意識しましょう。
8:ボランティア活動の例文
私が学生時代に力を入れたことはボランティア活動です。
大学周辺にあまりにもゴミのポイ捨てが多く、治安が悪くなっていたため、清掃活動を始めました。
ゴミ拾いを続けることで、おのずとゴミを捨てる学生も減り、最終的にはゴミ拾いをする必要がなくなりました。
この経験から、行動で示すことの重要性を学びました。
貴社の業務においても、ただ言葉で周りを鼓舞するのではなく、自分が積極的に取り組む姿勢を示して皆のモチベーションを引き出したいと考えています。
8:ボランティア活動を書くときのポイント
ボランティア活動について書く時は、何を学んだのかについて詳しく話すようにしましょう。
ボランティア活動は特に社会貢献という側面がある以上、取り組んだこと自体について積極的に話したいと思う人が多いです。
しかし、ガクチカの題材はあくまでもその経験を通じて何を学んだのか、どのような能力を身につけたのかです。
したがって、活動の部分にあまり文字数を割いてしまうと、最も重要な部分である経験について話すことができないため、特にそれを通じてどのようなものを得たのかについて詳しく話すことを心がけながら作成しましょう。
もちろん、ボランティア活動自体の内容や試み自体が素晴らしいものであることには変わりません。
積極的に話したいところですが、特に文字数の指定が少ない場合は経験を通じて何を得たかを優先して書きましょう。
9:留学の例文
私が学生時代に力を入れたことは、カナダ留学の締めくくりとして、日本とカナダの文化の違いについてプレゼンで説明することです。
カナダの文化に魅力を感じたと同時に、日本についてももっと知ってもらいたかったからです。
3分間という短い時間でプレゼンをする必要がありましたが、伝えたいことがあまりにも多かったため、台本を自分で作り、完全に暗記して臨むことにしました。
その結果、多くの人が楽しんでプレゼンを聞いてくれ、日本に旅行に行きたいと言ってくれるようになりました。
この経験から、難しい課題を達成するためには徹底的な準備が必要であると学びました。
貴社は難しいプロジェクトに取り組むことが多いと就職説明会で聞きましたが、それらを乗り越えるためにも徹底的な準備を行い、時には長時間の残業も厭わず、準備をして貢献したいと考えています。
9:留学を書くときのポイント
留学について書くときのポイントとしては、コミュニケーション能力や語学力をアピールするだけでなく、その能力が具体的にどのように役に立ったかについても話しましょう。
留学に行くということはほとんどの人がその現地の言葉をある程度話せるようになるということであり、そして現地の人々と交流することでコミュニケーション能力を身につけている可能性が高いです。
したがって、そのような能力を身につけているということは大前提であるということを忘れてはいけません。
能力が身につけられたという話だけでなく、その能力が具体的にどのように役に立ったか、将来的にどのように活用できるのかについて話す必要があります。
企業は活躍してくれる人材を求めているため、留学を通じて身につけた能力が将来的にどのように活用できるのかについて、分かりやすく説明しましょう。
10:趣味の例文
私が学生時代に力を入れたことは趣味の料理です。
両親が共働きで非常に忙しく、家事をする時間がなかったため、私が料理を担当することになりました。
毎日晩御飯を用意するのはもちろん、週末には1週間分の作り置きを行い、父と母のお弁当も手作りしました。
その結果、体調を崩しがちだった母は風邪をひきにくくなり、太り気味だった父は5kgのダイエットに成功しました。
この経験を通じて、「この人がやらなければならない」という固定観念にとらわれず、余裕のある人物が取り組むことの重要性を学びました。
貴社はベンチャー企業であり、様々な業務に取り組む機会があると思いますが、私も余裕があれば他の部門のサポートを行い、企業全体の円滑な業務遂行や成長に貢献したいと考えています。
10:趣味を書くときのポイント
趣味を書くときのポイントとしては、自分らしさをアピールすることが大切です。
趣味はあくまでも自分が楽しんで長時間取り組んでいるものであるため、目に見える成果が出づらいことがあります。
しかしその分、自分がなぜそれに取り組んだのか、どのような点を重視して取り組んでいたのかについては非常に話しやすいです。
したがって、動機の部分などを特に明確に話すことをおすすめします。
もちろん、どのような結果が得られたのかについては、せめて一言程度でも触れる必要はあります。
しかし、取り組みを通じてどのような経験が得られたのか、どのような動機で取り組んだのかについて話すことができれば、十分に趣味についてのガクチカはクオリティの高いものとなるはずです。
11:資格の例文
私が学生時代に力を入れたことは英検準1級に合格することです。
英語はこれまで苦手な科目だったのですが、貴社をはじめとした商社で働くことを目指すにあたっては不可欠なスキルであると自覚し、勉強を始めました。
当初は苦手な科目ということもあり、学習は苦痛でしたが、毎日30分間は必ず机に向かうことを徹底した結果、1年半で合格することができました。
この経験を通じて、継続力と、苦手なことにも取り組み続ける忍耐力を身につけることができました。
貴社においては、英語力はもちろんのこと、粘り強く取引先と交渉することなどを通じて、業績の向上に貢献したいと考えています。
11:資格を書くときのポイント
上記の例文は「苦手であることを継続できた」という点を強調しているだけでなく「商社に入るために英語を頑張った」という目的意識がわかりやすく伝わる非常に良い例文です。
また、どのように苦手を克服したのかについても説明されているため「再現性が高い」と判断してもらえるでしょう。
さらに、この経験を通じて身につけた能力を英語力とアピールするだけでなく、継続力や忍耐力も加えて説明することで、より活躍が想像しやすくなっています。
12:学業の例文
私が学生時代に力を入れたことは、学業でGPAを4.0以上にすることでした。
大学最初の2年間は家業の手伝いと祖父母の介護があり、全ての授業に出席することができませんでしたが、その分徹底的に授業の振り返りを行い、質の高いレポートの提出と試験での高得点の獲得を目指し、毎晩3時間学習を続けました。
これにより、2回から3回程度欠席してしまった授業においてもS評価を得ることができ、さらに全授業に出席できるようになった3年生以降はGPAを4.5にまで伸ばすことができました。
この経験を通じて、困難な状況でも乗り越えるために工夫する能力と、継続して学習する能力を身につけました。
貴社においても、困難なプロジェクトに直面した際に工夫して乗り越え、そして常に知識のアップデートを続けることで、常に最前線で活躍できる人物を目指します。
12:学業を書くときのポイント
上記の例文は、どのような点が問題でどのように工夫をしたのかが非常にわかりやすく説明できています。
また「3年生以降は全ての授業に出席できるようになった」と加えることで「就職後にそれらの事情で仕事を休むことがあるのではないか?」という疑問も解決できています。
また、経験を通じて身につけた能力を具体的に説明し、どのように活用できるのかについてもわかりやすく説明できている点も良いポイントと言えます。
【ガクチカ:履歴書】ガクチカを面接で伝える際の要点
ガクチカは、単に学生時代に力を入れたことの報告にならないようにしてください。ガクチカを通して、あなたという人材を雇用した後に、企業側が求めているような働きをしてくれる人材だと感じてもらえるように伝えましょう。
雇用したいと思わせるガクチカにするためにはポイントがあります。以下に紹介するポイントを押さえ、ガクチカで得た経験をどのように仕事に活かしていけるのか、人事担当者にアピールしましょう。
説得力があるか
ガクチカで得た経験を伝えるためには、エピソードだけでなく、実際に得た結果や成績なども一緒に伝えることで説得力が出てきます。
目標を達成するためにどのようにアプローチしたのかをアピールした上で、それが結果につながったことを書くことでガクチカがより具体的になります。
事前に理念や経営方針を調べておき、企業が求めている人物像に合うように伝えると良いでしょう。
プロセスが伝わるか
ガクチカを書く際は、問題や目標に対して、どのように解決や達成するために考え、実行したのかというプロセスが大切です。
同じ目標でも、単に「頑張りました」と伝えるより、目標を達成するためのプロセスを具体的に伝えることで、面接官に物事を順序立てて考えられる人物であることなどをアピールできます。
社会でどう活かせるか
ガクチカで得た経験は、結果報告だけで終わらせないようにしましょう。ガクチカから得られた経験をどのように社会で活かしていくのか、人事担当者に伝えられるような構成がおすすめです。
企業側は、ガクチカを通して得た経験が入社後にどのように活かされるのかを見ています。
経験をどのようなことに活かし、また反省点なども改善点としてどのように活かしていくのかなどを具体的に伝えましょう。
【ガクチカ:履歴書】履歴書に書けるガクチカがない場合の6つの対処法
履歴書に書けるガクチカがないと思っていても、じっくりと掘り出していけば、ガクチカに該当するエピソードが見つけ出せるものです。
学生時代に好きでやってきたことや、それが1番に力を入れていなくても、「頑張りの質」が伝わることが大切です。ガクチカが自分で探せない場合の対処法を6つ紹介していきます。
- ありきたりな内容でもOK
- 本気で取り組んだことを思い出す
- 日記などを読み返す
- 周囲の人に聞いてみる
- 先輩の意見を参考にする
- 自己分析ツールを使う
1:ありきたりな内容でもOK
エピソードが普通でも、その原動力が明確に掘り下げてあれば、適切な評価対象となります。
ガクチカではめざましい実績やインパクトの強いエピソードが求められているわけではなく、目的のために起こした行動やその時の思いなど、プロセスがより評価されていることを意識しましょう。
2:本気で取り組んだことを思い出す
ガクチカが見つからない場合は、本気で取り組んだ何かを糸口に考えてみると良いでしょう。今までに1番時間を割いてきたことなど、本気で取り組んでいる情熱が伝わるエピソードは、仕事にも真摯に向き合えることを印象づけます。
それが漫画を読むことであれば、豊富な知識量や、発想力が優れていることなどが評価対象となります。
3:日記などを読み返す
ガクチカが見つからない場合は、自分の日記やブログを読み返すのが効率的です。
すぐに思い出せないことでも、日記やブログには、日々の生活で感じたことや、熱中していたこと、時間を使って頑張っていたことが書いてあるものです。日記やブログを読み返して、ガクチカのエピソードに相応しいトピックを探してみましょう。
4:周囲の人に聞いてみる
ガクチカが見つからない場合は、家族や友人に自分が過去に取り組んでいたことを具体的にフィードバックしてもらいましょう。
自己評価では見つからなかったガクチカでも、家族や友人からの他者からのフィードバックを参考に、客観的な視点からガクチカにふさわしいエピソードが聞けることがあります。
5:先輩の意見を参考にする
ガクチカが見つからない場合は、先輩の意見を参考にして、エピソードを書き出すきっかけにすると良いでしょう。
先輩はひとりに絞らずに、社会で活躍する複数人の先輩にガクチカを聞くことで、自分の持つエピソードから、企業に相応しいトピックを見つけ出す糸口につながります。
6:自己分析ツールを使う
ガクチカが見つからない場合は、自己分析ツールを使い自分では気が付かなかった自分の強みを見つけ、ガクチカを書く糸口にしていきましょう。
ガクチカを思い付かないケースの大半は、自己分析が足りていないことが原因にあげられます。ガクチカは優秀な成果や特別な経験だけが高く評価されるわけではありません。
自己分析をじっくり行い、自分で気が付かなかった人柄や、強みを見つけてアピールすることが大切です。
【ガクチカ:履歴書】ガクチカを履歴書に書いてアピールしよう
履歴書にガクチカを書く際に大切なのは、ありのままの経験から自分の人柄を伝えることです。特別な成果や、珍しい経験でなくても、頑張って取り組んだという事実は、周りから的確に判断されるので、面接での評価にもつながります。
嘘や虚像でエピソードを偽るのではなく、自分の言葉を使って、具体的にガクチカで学んだことを伝えることが大切です。この記事を参考に就職活動の輝かしいゴールに自分を導いていきましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート