webテストの定番「玉手箱」ってどんな問題が出題されるの?対策方法は!?

webテストの定番「玉手箱」ってどんな問題が出題されるの?対策方法は!?

SPIと並び、webテストの代表ともいえるのが「玉手箱」です。多くの人気企業の採用試験として使われているため、就活生としてはその対策は避けて通れません。そして対策をするためにはどんな問題が出題されるのかをしっかりと理解しておく必要があります。

本記事では玉手箱の特徴と出題範囲についてしっかりと解説してゆきます。さらには玉手箱の対策方法についてもご紹介。これから玉手箱対策をするという人は、対策に入る前にぜひ本記事をチェックしてみてください。それだけで対策効率がグッと上がりますよ。

そもそも玉手箱ってどんなwebテストなの?

SPIとならびwebテストの第定番である「玉手箱」。そもそもどんなテストなんでしょうか。運営しているのは日本エス・エイチ・エル株式会社です。イギリスを拠点とする人材コンサルティングファームの大手で、事業の一環としてwebテストを実施しています。パートナー企業はマイナビなど。ここからもその規模感がわかるかと思います。

現在のようにwebテストが主流となる前から紙ベースの採用試験を提供しており、採用試験業界の言わば老舗です。それゆえに大手企業をはじめとして様々な会社で使われています。採用試験の対策をする上で、玉手箱の対策は欠かせないものの一つとなっています。

玉手箱の問題、3つの特徴とは?

続いては玉手箱の問題に関する3つの特徴についてご紹介していきたいと思います。特徴をおさえておけば、対策も具体的になってくるものです。

様々な範囲の問題が出題される

一つ目の特徴が出題範囲が広いということ。そして問題ごとに難易度も様々です。とある問題はサラリと解けたと思ったら、次の問題は見た事も内容な問題でちょっと手こずり、次の問題はまた簡単で…などと緩急をつけてくる感じです。それゆえに玉手箱に慣れていないと妙に疲れてしまいます。

企業ごとに様々な組み合わせがある

玉手箱の英語には「論理的読解」と「長文読解」という2つのパターンがありますが、必ず両方が出題されるという訳ではありません。企業によっては「論理的読解」のみが出題される事もありますし、そもそも英語が出題されない事もあります。

そのため「論理的読解」は苦手だけど「長文読解」でカバーしようなどと考えていますと、本番で痛い目にあう事も…。どのジャンルが出題されるかはわからないので、各ジャンル共にくまなくカバーしておく事が求められます。

パターンに慣れると解きやすい

範囲が広くて、難易度も様々という事で、げんなりしている人も多いかもしれませんが、朗報もあります。それは「玉手箱の問題はパターンに慣れると解きやすい」という事です。

ある程度の練習を重ねておけば、それだけで明らかに点数が上がります。問題に慣れるまでの辛抱ですから、頑張って対策するようにしてください。

玉手箱の出題範囲

続いては玉手箱の出題範囲について解説してゆきたいと思います。先ほどご紹介した通り、ここに挙げているすべてが出題されるのではなく、企業ごとに範囲を組み合わせて独自の試験とする事が多くあります。とはいえ、何が出るかはわからないため、全ジャンルについての対策は必須です。

計数理解テスト

計数理解テスト(数学)で出題されるのは以下の3つです。

  • 四則逆算:9分(50問)

  • 図表の読み取り:15分(29問)

  • 表の空欄の推測:20分(20問)

計数理解テストでは計算機や計算用紙の仕様が可能ですから、必ず用意しておきましょう。

言語理解テスト

言語理解テスト(国語)では以下の3つのジャンルから出題されます。

  • GAB形式の言語(論理的読解):15分(32問=8長文×4問)

  • IMAGES形式の言語(趣旨判定):10分(32問=8長文×4問)

  • 趣旨把握:10問/12分

GAB形式の言語とは600字程度の文章を読んだあと、それに関する問題文が出題されます。その問題文が先の文章から「論理的に正しい」のか「論理的に正しくない」のか「どちらともいえない」のかを選択してゆく形式です。

一方のIMAGES形式の言語ではやはり600字程度の文章を読んだあと、文章に関連する問題文が出題されます。それが「著者の最も訴えたいこと」なのか「文章中で触れられているが訴えたい事ではないこと」なのか「本文とは関係ないこと」なのかを選択してゆくスタイルです。

趣旨把握では、1,000文字程度の文章を読み、4つの選択肢中最も文章の意見に近いものを選ぶというもの。いわゆる国語のテストのような問題です。

英語

英語には以下のように2ジャンルが用意されています。

  • GAB形式の英語(論理的読解):10分(24問=8長文×3問)

  • IMAGES形式の英語(長文読解):10分(24問=8長文×3問)

英語に関してもGAB形式とIMAGES形式となっています。日本語で書かれた文章がそのまま英語になっています。単語や文法のレベルは高校程度です。英語をそれなりに勉強してきた人や日頃からTOEICなどを受験している人であれば問題ありませんが、受験以来英語は…という人にとっては早めの対策が求められます。

性格テスト

そして最後に行われるのは性格テストです。「エネルギッシュだ」といった設問に対し、YesかNoで答えてゆきます。性格テストのポイントは「深く考えず、直感的に答える」という事と「自分を偽らない」という事です。対策をすすめる人もいますが、基本的にはありのままの自分で答えて問題ありません。

むしろ、自分を偽って答えていますと問題をこなしてゆくうちに矛盾が生じてくるものです。性格テストでは解答の矛盾度も見られますので、下手に偽るとむしろマイナスの効果を出してしまいます。

よほど「性格に難あり」という場合を除いて、性格診断で落とされる事はありません。考えすぎずありのままの自分でサクサクと答えてゆきましょう。なお性格テストは制限時間を超えても解答する事ができますが、制限時間内に済ませておいた方がベターです。「決断力が無い」と判断されてしまいます。

玉手箱の対策方法はコレ!

玉手箱の対策方法は、大きく分けて以下の3つがあります。

1.対策本一冊を何周も解いていく

2.苦手な分野に集中して、多数の問題をこなす

3.パソコン上で実施される模擬試験を体験する

採用試験の定番である玉手箱は、出題範囲が広く、対策に時間がかかる試験です。

同時に、出題パターンが決まっており、準備しておくことで着実に成績が伸ばすことができる試験でもあります。

まずは出題傾向やパターンを掴むために、対策本一冊をこなしたうえで、苦手な分野を把握しましょう。

苦手を潰しながら、何周も対策本をこなすことで、問題に慣れて解答ができるようになります。

ある程度問題に慣れてきたら、より実践的なステップとして、パソコン上で実施されている模擬試験に挑戦しましょう。

対策本一冊を何周も解いていく

玉手箱対策で重要なことは、まず全出題範囲をこなし、問題の傾向を理解することです。

初めのうちは、「まず1冊こなす」ということを念頭に置いてチャレンジしましょう。

そのうえで、重要なのは苦手ジャンルの克服です。

間違えた問題をピックアップし、苦手な範囲を集中的に取り組むことで対策を行います。

苦手な問題は、とにかく問題の数をこなして慣れることが大切です。

苦手なジャンルの中でも、どの分野が特に苦手なのかを自己分析し、早めに取りかかるようにしましょう。

とはいえ、すべてを1から理解し直す必要はありません。

苦手なジャンルをすべて基礎からやり直す、と考えると行き詰まってしまいやすく、時間も足りなくなってしまいます。

あくまでも、玉手箱対策のゴールは「採用試験を通過すること」ですから、玉手箱の問題傾向に慣れることが大切です。

苦手な分野の中でも、玉手箱によく出題されるものに焦点を絞り、効率的に学習しましょう。

また、玉手箱対策として、時間配分も考える癖を付けましょう。

玉手箱は、短い時間で多くの問題をこなす必要があるテストですから、素早く解答するリズムを掴むことが大切です。

慣れないうちはわからない問題があると考え込んでしまいがちですが、1分考えてわからなければすぐに答えを見るようにして、手が止まってしまわないように心がけましょう。

つまずいてわからなかった問題は、解答した後に見直し、理解が足りていない箇所を把握し、克服するようにしましょう。

玉手箱は、問題形式1種類につき複数問出題されるのが特徴です。

つまり、出題パターンを把握すれば続けて解答できるため、苦手な科目でも対策をしていれば解きやすくなります。

苦手な範囲は、成長を実感しやすいジャンルでもあると捉えることができます。

苦手な科目も、取り組む時間やページを決めるなどして、続けられるペースで向き合い、克服してうまくモチベーションにつなげていきましょう。

例外として、苦手な科目が英語である場合は、別の対策が必要です。

英語は、単語力や文法の理解など、これまでの積み重ねが試される科目であり、短時間の付け焼刃でどうにかなるものではないからです。

英語に関しては、早めに諦めてほかの苦手を潰す方法を取るか、早いうちから時間を取って地道に取り組んでいくかの二択となります。

あなたのスタイルに合った方法を選ぶようにしましょう。

オススメの対策本

玉手箱には、以下の対策本が効果的です。

必勝・就職試験! 【玉手箱・C-GAB対策用】8割が落とされる「Webテスト」完全突破法[1]【2021年度版】

同書は、2003年に日本初の「玉手箱」の対策本として刊行された歴史があり、玉手箱対策の定番として好評を博しています。

受検画面を再現した模擬テスト形式が特徴で、実践的な学習を行うことができます。

1日10分、「玉手箱」完全突破! Webテスト 最強問題集'21年版

同書は、豊富な問題数と人気企業の出題内容や最新の過去問題を忠実に再現しているのが特徴で、より実践的な演習を行うことができます。

また、わかりやすい解説付きで、数学のブランクがある方でも理解しやすいように作られているのです。

公式を覚える

得点アップにつながるオススメの対策は、公式を覚えることです。

1種類の問題形式につき複数問出題される玉手箱では、一つの公式を覚えていることで複数の問題を解答することができるため、効率良く得点を稼ぐことができます。

ただ公式だけを暗記しようと思っても頭に入りにくいため、公式に慣れて定着させるためにも多くの問題をこなすことが必要です。

実際の問題の中で公式を使って答えを出すことを繰り返し、公式に慣れていきましょう。

実際にテストを体験する

ある程度問題をこなし、苦手を潰し慣れてきたら、いよいよ最終仕上げです。

パソコン上で実施される模擬試験にチャレンジし、時間が限られた状態でのテストを体験しておきましょう。

模擬試験に取り組むことで、本番の緊張感に慣れることができますし、時間配分もイメージしやすくなります。

問題を解ける力があったのに、ペース配分を間違えて全問解けなかった、という結果になってしまっては悔やんでも悔やみきれません。

これまでの積み重ねの集大成として、必ず模擬試験を行いましょう。

また、パソコン操作に慣れておく必要があるため、日頃タブレットしか使ったことのない人はパソコンにも慣れておくようにしましょう。

パソコン上の模擬試験を実施して、制限時間内に解答し、ある程度得点が取れるようになったら玉手箱対策は完了となります。

制限時間内に解答ができなかった場合や苦手なジャンルが見つかった場合は、改めて自己分析を行い、理解できていない箇所を把握したうえで、克服できるようさらに問題をこなしましょう。

玉手箱を体験できるサイト

実際に玉手箱を体験できるサイトもあります。

以下のサイトでは、玉手箱の解説や対策方法も公開されているため、試験対策の参考になるでしょう。

一般常識一問一答.com

同サイトは、一問一答のクイズ形式によるWeb問題集です。

主な出題レベルは義務教育~一般教養レベルを扱っています。

約10万個以上の圧倒的ボリュームの問題数を網羅しており、多くの問題をこなして回答のコツを掴むにはうってつけのサイトとなっています。

大人のための数学教室大人塾

同サイトは、2011年に開校した、数学が苦手な大人の方向けに作られた算数・数学教室です。

SPIやGABなどの各種試験対策講座やビジネス・趣味の数学講座、やり直し数学など幅広い講座が揃っています。

小学校の算数から学び直すことも可能で、個別指導のため周りを気にせず自分のペースで学習することができます。

玉手箱の問題は様々なので早めの対策が求められる

ここまで見てきた通り、玉手箱で出題される問題は様々です。そのため付け焼刃的対策では望ましい結果は生み出せません。一方で採用活動は進めば進むほど忙しくなってゆきます。業界研究、企業研究に始まり、志望する企業ごとにエントリーシートの作成、OB・OG訪問、さらには面接対策など時間はいくらあっても足りないような状態です。そこで玉手箱の対策ができるかというと…。どうしても中途半端な対策になってしまいます。

一方で、採用試験は通過できないと、絶対に内定にはたどり着けません。せっかく時間をかけて志望動機を考えても、これぞという自己PRを書き上げても、玉手箱を通過できなければ全てが無駄になってしまいます。そこに使った貴重な時間はかえって来ません。それが焦りにつながって、他の企業のエントリーシート作成が雑になり、書類選考を通過できず、さらに焦りに…なんて悪循環に陥ってしまう事も考えられます。

SPIや玉手箱は様々な企業で採用されているテストです。どこかで一度は受ける事になる試験ですから、就職活動が本格化する前、早めの段階から試験対策を実施しておきましょう。それが心の余裕につながって、就職活動が上手くゆくことにつながるものです。

まとめ:問題の特徴を知れば玉手箱も恐れるに足らず!

採用試験の超定番である「玉手箱」について、その特徴や問題の内容、そして対策方法についてご紹介してきましたが、概要はつかめましたか?玉手箱は出題範囲が広く、対策に時間が必要な試験です。けれどしっかりと対策を取っておけば、着実に成績が伸びる試験でもあります。

玉手箱の出題範囲や問題の特徴をしっかりと抑え、着実な対応を実施してください。対策を済ませれば、玉手箱も恐れるに足らずです。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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