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はじめに
学生時代にバンドや吹奏楽サークルで活動したり、1人で路上ライブをしたりしていた方は、それぞれ目標に向かって濃密な時間を過ごせたことでしょう。
就職活動においても、がんばった音楽活動から志望企業へのアピール材料を探したいという方も多いのではないでしょうか。
ただ、音楽活動から良い自己PRがなかなか浮かばないと頭を悩ませている方もいるでしょう。
そのような方に向けて、音楽活動のなかで自然と培った力を企業にアピールするための例文や注意点を紹介します。
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吹奏楽での経験が活かせるアピールポイント
自己PRをする際に必要なことは自分のアピールポイントを明確にすることです。
理由としては自分が明確にできていないアピールポイントを面接官に伝えられるはずがないからです。
そこでまずは吹奏楽での経験が活かせるアピールポイントを4つご紹介します。
演奏を上達するために努力した「継続力」
音楽活動と就活にはあまり関係性を見出せない人も多いでしょう。
たしかに、音楽活動で演奏が上手になったことを就職活動で自己PRしても、音楽演奏に関係のない企業にとっては何の役にも経ちません。
演奏面でアピールするべきなのは、上達するまでにどのような努力をしてきたのかという点です。
軽音楽サークルに入るまではギターを触ったことがなかった人が、1年後にはバンドのギタリストとして目標だったライブのステージにも立つことができたという実績があったとします。
ここから自己PRとして作り出せる例文は
しかし、あきらめたくない思いから毎日4時間ギターを弾き続けた結果、指先が固くなり指の使い方もスムーズになりました。
ギターの練習を通じて養った、やり抜く力を社会人として発揮していきたいです。」
というような内容を含めて、継続力を語ることが大切です。
社会人に必要不可欠な「計画力」
社会人は計画的に仕事を進められる力が必要です。
このような「計画力」も音楽活動を通じてアピールできます。
たとえば、大学サークルで初めてギターを習った人が、3年時に目標だったライブハウスで演奏できたことをアピール材料にしたいとします。
これだけだとただの自慢で終わってしまうので、ライブまでの過程で挑戦してきた試みを紹介しましょう。
例文にするなら
月に1度駅前で路上ライブを開きCDを手売りしました。
目標通りライブを開くことができたのは、目標に向けてコツコツと努力し、積極的に動いた成果です」
というような内容を含めたいところです。
計画を実行するだけでなく、自分なりのアプローチでステップを踏むことができた点をアピールできると、より説得力が増すでしょう。
仲間との共同作業で果たした「行動力」
バンドや吹奏楽は、基本的にグループ単位での活動となるので、時には人間関係などで困難にぶつかった経験もあるでしょう。
メンバー同士の仲が急に悪化したり、問題を起こしたりして孤立するメンバーも出てきたかもしれません。
そんな問題が発生したときに、メンバーの一員としてどのような行動を起こして解決に導くことができたのでしょうか。
「対立するメンバー間の橋渡しをすることで互いの誤解を解いた」「リーダーとして問題のあるメンバーの指導やフォローをできた」といった自分の役割があったはずです。
強いリーダーシップや調整役など、グループのなかでメンバーそれぞれが発揮する個性は十人十色です。
グループのなかでどのような役割を果たしたのかをアピールすることで、志望企業に行動力を伝えることができるでしょう。
裏方として動いた「サポート力」
音楽活動を生かした自己PRは、楽器と向き合って得られることだけが成長とは限りません。
バンドを組んだり演奏会を開いたりする機会があったのであれば、開催日に向けて会場を探したり、予定枚数のチケットを売るために奔走したりした経験もあるでしょう。
そんなときに裏方役としてどのような考えで実務をこなしてきたでしょうか。
「適正規模の会場を選ぼうとくまなく探した」「少しでも安く借りるために会場側と粘り強く折衝した」といったアピール例文を作ることができそうです。
成果を披露するために、グループの裏方としてどんな役割を与えられ、実際に動いたときにどんな苦労があったのか。
そして、苦労をどう乗り越えてきたのかを語ることで、自分のサポート力をアピールできるのです。
吹奏楽での経験を生かした自己PRの構成
自己PRには魅力的に伝えることができる構成が存在します。
そこでここでは吹奏楽での経験を生かした自己PRの構成を3つに分けてご紹介します。
①結論
自己PRを書く際、まずは「私の強みはサポート力があることです。」のように必ず質問に対する答えを簡潔に述べるようにしましょう。
というのも、企業はその人が自社が必要とする特徴を持っているかどうかを知りたいと思っているからです。
勿体ぶらずに最初から自分の強みをアピールしていきましょう。
②具体例(エピソード)
結論を述べた後、必要になるのはその強みに説得力を持たせることです。
そのため結論を述べた後に自分の強みを実際に発揮したエピソードを述べるようにしましょう。
その際に大切なポイントは課題発生→行動→結果の流れを意識することです。
この流れを意識することによって論理的な文章になり、人事担当に良い印象を与えられます。
③貢献
最後に忘れてはならないのがその強みを企業に活かし、どのように貢献していくのかを述べることです。
これを述べることで企業は学生が実際に自社で働いている姿をイメージしやすくなります。
そのために、必ず自分が志望する企業でどのように働くのかをイメージしてから自己PRを書くようにしましょう。
吹奏楽での経験を自己PRで話す際の例文
吹奏楽部という音楽活動を通じて、協調性やストイックさ、コツコツと練習して努力する姿勢などをうまくPRしたいものです。
限られた時間内で内容の濃い話ができるように、上記で述べた自己PRの構成を意識するようにしましょう。
例文①
吹奏楽部は文科系の部活ではありますが、かなり肺活量や体力が必要です。
楽器を持つ前に、毎日学校の周りを5周走り、腹筋を30回行います。
私は痩せていて肺活量に自信がなかったので、みんなより1周多く走り、腹筋も40回するように追い込みました。
トレーニングのあと、休む間もなくひたすら練習します。
私はトランペット担当でしたが、休日も自宅近くの河川敷を走ったあと、演奏練習をしていました。
厳しい練習を積み重ねたおかげで、部員の足を引っ張ることもなく、2年生のときには部長にも任命されて納得できる演奏ができました。
入社後も、吹奏楽部で学んだストイックに頑張る精神を活かし、営業職に励みたいと思います。
例文②
吹奏楽部に所属していましたが、思うように演奏できず落ち込んでいる部員もいました。
吹奏楽は全員が団結しなければよい演奏はできません。
私は持ち前の明るさで、元気のない部員を励まし、モチベーションが上がるように場を盛り上げました。
練習不足のメンバーがいれば、休憩時間も一緒に練習をして励まします。
個人バラバラではダメなので、いつも全体を見るように気を配っていました。
吹奏楽部を通じて、協調性を学ぶことができたと思います。
御社ではチーム営業を希望しておりますので、吹奏楽部で得た協調性や場を盛り上げる性格が活かせると思っています。
例文③
3年間打ち込んだ吹奏楽部では、チームリーダーを任されていました。
男性が部長でしたので、女性では私がリーダーとして部長をサポートする役目でもありました。
運動部でも通用するような厳しいトレーニングについてこられず、弱音を吐く部員もいます。
体力のない部員にはその人に合ったレベルのトレーニングを考えなければと思い、部員一人ひとりのことを考えてトレーニング内容も立て直しました。
そうすることで、みんなが楽しく練習できるようになりました。
チームリーダーとして、自分自身はいつも笑顔を心掛けていましたし、時には言いにくいことを言わなければならない場面もあります。
頭で考え行動に移すことで、みんなも慕ってくれて、全国大会で入賞したこともあります
吹奏楽部で身に付けたリーダーシップ力を御社でも活かし、ゆくゆくは店長になりたいと思っております。
吹奏楽での経験を自己PRにする際の注意点
吹奏楽での経験を自己PRにする際には注意点も存在します。
そこでここでは注意点を2点ご紹介します。
ライバルとの差別化を意識する
練習面だけでなく、仲間との協調性や裏方としての支えなど、視点を変えると音楽活動はさまざまなアピール材料を見つけることができます。
音楽活動を自己PRに挙げる学生は少なくありません。
より自分らしいアピールにするためにもエピソードは根拠を添えて具体的に語り、ライバルとの差別化を図りましょう。
エピソードを詰め込みすぎない
自己PRを書く際に企業に自分の強みを知ってほしい、と思うあまりエピソードを詰め込みすぎてしまう場合があります。
そうなると自分の強みに対する説得力が弱くなってしまいます。
そのため、自分の強みがわかるエピソードを1,2個に絞って、伝えたい内容をより印象的にすることが大切です。
まとめ
吹奏楽での経験は自己PRに活かすことができます。
ただし、自己PRを書く前に必ず自分の強みを理解するようにしましょう。
また、きちんと構成を意識して魅力的な自己PRにしましょう。