【インターンシップの志望動機】研究職で大切な3つのポイントを紹介

【インターンシップの志望動機】研究職で大切な3つのポイントを紹介

一口に『研究職』と言っても企業の分野は様々です。

インターンシップに応募する際には、食品や日用品メーカー、化粧品メーカーなどの中から、研究してきたスキルを活かすことができる企業はどこなのかを良く検討してみましょう。

また同じ研究職でも業務により基礎研究から応用研究、また開発に携わることもあります。

技術系の研究職などの分野もあり、自身の研究能力も考えながら就活していきたいものです。

そこで、企業に熱意が伝わる志望動機のポイントをおさえておきましょう。

研究職も就活の基本はしっかりおさえよう!

インターンシップの志望動機のポイントは、研究職も一般の総合職も基本になるところは同じと言ってもいいでしょう。

志望動機には自分の強みや性格が、しっかり入っていることが大切です。

企業は学力だけを選考の基準にするわけではありません

『忍耐力』は仕事を継続する上で大切な要素なので、具体的なエピソードを入れてアピールしましょう。

また『コミュニケーション能力』は研究職でも大きいウエイトを占めるもの。

研究をする上での解決策の提案や話し合いなど、人との対話は必要になってきます。

このような基本的なアピールは、研究職でも選考の際には重視されています。

この機会に自分を知るために自己分析をしておくことは、これから送る社会生活にも役立つことでしょう。

【研究職の志望動機】志望動機の構成

研究職の志望動機を効果的にアピールするためには、どのように作成すれば良いのでしょうか。

それには書くべき内容をしっかり検討して充実させるだけでなく、構成もカギを握ります

結論、理由、具体例、まとめの結論という流れ、いわゆるPREP法を用いるのがベストです。

PREP法とはPOINT(結論)→REASON(理由)→EXAMPLE(具体例)→POINT(まとめの結論)の流れで、アピールしたい内容がより明確となり説得力が増す方法です。

結論:私は〇〇という点で貴社を志望しました

志望動機の最初は結論からスタートさせます。

数ある企業の中から、なぜその企業を選んだのか、ポイントを端的に述べます。

結論からスタートさせることで、志望動機の一番重要な点が最初に明確になるからです。

理由や前置き、経験などからスタートさせてしまうと、いったい何の話なのかがわかりにくくなることや志望動機がなんなのかが、伝わりにくくなってしまいます。

そのため、まずは最初に志望動機を明確にし、その後に理由やエピソードなどを紹介していくようにしましょう。

志望するポイントは、他の企業との差別化ポイントや他の企業にはない強みなどを挙げ、その企業でなければならない理由を端的に伝えられるとベストです。

理由:なぜならば、〇〇という経験で〇〇と考えたためです

結論の後に、その企業を志望するに至った理由を具体的な経験を挙げて述べます。

なんとなく興味があった、有名な企業だから、優れた開発をしているからといった、漠然とした理由や抽象的な理由ではなく、具体的な経験をもとに述べるのがポイントです。

志望するに至った理由が自分の経験がきっかけであることを示すことで、他社ではなくその企業を選んだことへの説得力が増します。

ある経験があったからこそその企業を志望したと伝えることで、入社意欲の高さもアピールできるのがメリットです。

企業では就活生の多くが、複数の企業の面接に臨んでいることを了解しています。

だからこそ、入社意欲がどれくらい高いのかは大きな関心事なのです。

エピソード:私は〇〇で〇〇ということをしていました

志望動機の構成の3ステップ目として、あなたが経験したエピソードを紹介します。

一般的な職種であれば、エピソードのジャンルは問わず部活動やサークル、学園祭やアルバイトやボランティア経験、海外留学での出来事などでも良いのですが、研究職の場合は大学で取り組んだ研究について紹介するのが基本です。

最初の面接の段階では研究現場の担当者ではなく、人事担当者との面接となる機会が多いため、あまりに専門的になりすぎず誰もがわかるような言葉を用いて、取り組んだ内容を簡潔に説明するのがオススメです。

問題:その経験で〇〇という問題に直面しました

一般的な職種を志望する際には、経験において直面した問題について紹介しますが、研究職の場合は大学における研究を取り組むに至った課題や研究をしていく中で直面した問題について取り上げると良いでしょう。

研究というプロセス自体が常に課題や問題を解いていく取り組みになるため、何に焦点を当てるかは悩めるところです。

研究に取り組むきっかけとなった問題をはじめ、研究の転換点となった新たに生じた問題、その企業を志望するに至るきっかけとなるような問題であると、面接官の興味も増し、あなたの取り組みを強くアピールできます。

どのような問題であったか、わかりやすく状況を説明してください。

行動:そのため、私は〇〇を行いました

直面した問題や課題に対して、どのような研究に取り組んだのか、行動を具体的に説明しましょう。

研究内容がわかりやすいように簡易な言葉を用いて説明するのがポイントです。

現場の担当者などが面接官になった際には、志望動機を伝えた後で質問などが入りますので、それに応じる形でより専門的な回答をすれば十分です。

研究内容を説明するにあたり、専門的な技術名や機械や設備の名称を出す必要がある場合は、専門名を出した後で簡単な注釈説明を加えると伝わりやすくなります。

研究職の面接官であっても、研究分野が異なると畑違いでスムーズな理解ができないため、なるべく誰もがわかりやすいように説明しましょう。

結果:その結果、〇〇になりました

研究に取り組んだ結果、どのような成果が得られたか、どのような技術や知識が身についたかを説明しましょう。

一般的な職種の志望動機では、直面した問題を自分の行動を通じて解決したといった結果を具体的に説明するのが基本となります。

ですが、大学での研究では、企業における研究とは異なり、製品として実用化できるといった例は稀です。

また、学生の成果ではなく、ゼミでの共同研究のもと、教授の成果となるのが基本です。

そのため、結果は問題を完全に解決したという内容でなくてもかまいません。

大学生としての研究成果として、出せた結果までを丁寧に伝えましょう。

結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております

志望動機の最後のステップとして、まとめの結論を述べます。

ここでは紹介したエピソード、つまり大学で取り組んだ研究内容やそこから得た知見やノウハウといった経験をどのようにその企業に活かしていけるのかを具体的にアピールすることが大切です。

取り組んできた研究を通じた自分の強みを、企業のどのような事業や研究に活かせるのか、具体的に伝えてください。

そのためには企業研究をしっかりと行い、企業がどのような研究や事業を実施し、どのように取り組んでいるのか、その取り組みを行うためにどのような人材を求めているのかを把握しておくことが大切です。

【研究職の志望動機】志望動機を書く3つのポイント

研究職を目指す方が志望動機を書く場合、PREP法に基づく志望動機の構成を踏むとともに、その中身についても押さえておきたいポイントがあります。

次の3つのポイントを押さえ、しっかりアピールできるようにしましょう。

研究職においてはこれまでの研究内容や実績が重要なアピールポイントになるとともに、それをどのように志望する企業で活かせるかをアピールすることが大切です。

今の研究内容との関連性を書く

志望する企業で研究、開発が進められている事業内容とご自身の研究内容との関連性をしっかりとアピールしましょう。

完全に分野が一致するケースもあれば、やってみたい研究の分野にチャレンジすべく志望される方もいるかと思います。

とはいっても、全く未知の領域ではなく、研究した内容やそこで身につけた知識や技術、ノウハウが活かせるはずです。

それについて、しっかりと関連づけをして、どういった点が志望企業において取り組みたい研究に活かせるのかをアピールしたいところです。

ご自身が取り組んできた研究内容を企業が取り組んでいる研究内容と照らし合わせながら、具体的かつわかりやすく説明することがポイントになります。

現場の研究者が面接官であれば専門的な用語も使ってかまいませんが、人事担当者などの場合、専門職ではないので、ある程度かみ砕いて誰もがわかりやすい形で説明できるとベストです。

入社後、何を取り組んでいきたいかを書く

入社後に、具体的に何に取り組みたいかをしっかり伝えましょう。

実際に配属されるかどうかは別として、自分が取り組みたいこと、チャレンジしたいことをアピールします。

なぜそれに取り組みたいと考えたのか、理由を具体的なエピソードなどを示しながら説明することがポイントです。

大学での研究内容と直結した分野に取り組みたい場合には、大学時代になぜその研究を選んだのかの説明や経験とリンクさせることができます。

一方、大学での研究内容とは直結しない類似分野や関連領域の場合や新たなチャレンジをしたい場合には、どうしてその研究に取り組みたいのか、理由を具体的に説明しましょう。

単に面白そうだからといった抽象的な理由ではなく、より具体的であることが大切です。

なんらかの経験を通じてその研究が重要であると気づいた、現在の状況や社会が抱える課題を解決するために自分の見識やノウハウを活かしていきたいと考えたなど、具体性を持たせることがポイントです。

企業の事業内容や独自の強みに対してどんなところに興味があるかを書く

企業においては他にはない独自の研究をしているケースもあれば、似たような研究を行っているライバル関係にある企業もあります。

研究職を募集している数ある企業の中から、なぜその企業を志望するに至ったのか、具体的に伝えましょう。

そのためには、企業研究をしっかり行うことが欠かせません。

どんな事業内容でどんな研究を行いどのような成果を出してきたのか、現在力を入れている研究や将来的に成果を上げたいと考えている研究はなんなのかもしっかりチェックしましょう。

過去の実績を理解することも重要ですが、現時点や将来、成果を上げたい研究はまさにあなたが入社して取り組むことになるかもしれない内容です。

過去の研究成果ばかりに焦点を当てるのではなく、企業が今後重点的に取り組みたい課題を取り上げ、自分がどのように貢献できるかをアピールすると効果的です。

他の企業の研究成果や研究スタイルと混同しないよう、各企業の強みや差別化ポイントもしっかり整理しておきましょう。

就活中は企業研究をしっかり!

インターンシップに応募する企業が決まったら、研究職希望の人もその企業についてしっかり研究をしましょう。

企業の仕事の内容や社風などを研究することで、企業が求めるのはどんな人か分かってきます。

インターンシップの選考の際の面接では『あなたの研究テーマと研究が、どのように会社の事業に関連するか』という質問をされることが多々あります。

これには前もってよく考えて準備しておき、はっきりした回答ができるようにしておきましょう。

入社後にどのように活躍できるのか、企業の選考はこのポイントに重きをおいていると言えます。

企業が求める即戦力をアピール!

研究職のインターンシップ選考の基本は一般総合職と同じと言えますが、何と言っても一番大きなポイントは研究スキルにあると言っても過言ではないでしょう。

どんなスキルがあり入社後にどんな活躍ができるのか、企業は重視しているのです。

時代の変化とともに、企業は即戦力を求める傾向が強くなっていることを理解して、志望動機をアピールしましょう。

そのためには、企業の事業分野や仕事の内容などを良く知っていることが前提です。

そして企業にどのように貢献できるのか、将来のビジョンはどうかについても、しっかり考えておくことをおすすめします。

研究職の志望動機の例文を参考にしよう!

研究職の志望動機は基本的には同じですが、ある程度は技術系や医薬品業界、化粧品や食品メーカーなど企業の業務内容により変わってきます

例えば医薬品業界では『大学での研究の成果を伝えてから、自己分析によりインターンシップで得たいコミュニケーション能力スキルなどをアピール』、化粧品メーカーでは『企業の理念や魅力、社風への共感を示す』『開発を希望し、将来の展望を伝える』などの具体的な内容の志望動機が効果的です。

また、日用品メーカーでは『専門にしている研究で、人の暮らしや健康に役立つ製品の開発職を希望』『企業の基盤研究重視の姿勢に共感』などの志望動機が伝わりやすいと言えます。

【研究職の志望動機】志望動機の例文

志望動機を効果的にアピールするためにオススメの構成と志望動機に盛り込みたい3つのポイントを見てきました。

そこで、基本構成と盛り込みたいポイントを押さえた例文をご紹介します。

構成やポイントはわかったけれど、まだイメージが湧かない方はぜひ参考にしてください。

例文を参考にご自身の研究内容と志望する企業に合わせ、効果的な志望動機が作成できるよう検討しましょう。

例文①

私は調理家電の開発に携わりたいと考え、次々に独自の調理家電を生み出している御社を志望しました。

なぜなら、私は料理が好きですが、研究で忙しい中、時短調理ができる家電に助けられたからです。

私は大学で機械工学を学び、センサー機能とAIの研究をメインに取り組んできました。

研究に取り組んでいる中、調理家電は多機能で便利である反面、高齢者や機械に弱い人には使いこなせていない現実に直面したのです。

そこで、AI機能を用いた音声ガイドやオススメメニューの案内ができるようにしたいと考え、研究に取り組み、卒論で成果を発表しました。

研究は道半ばで卒業することになりましたが、御社ではセンサーを使った調理機能やAIガイドで先駆けた開発を行っています。

自分が理想とする、誰もが使いこなせる調理家電の研究開発ができると考え、御社を志望しました。

ポイント

結論、理由、具体的なエピソードを挙げながら、自分が取り組んできた研究内容と、その企業の事業内容をリンクさせ、どのような研究開発に取り組みたいのかをアピールしています。

大学の短い研究期間と設備や技術では、実際の開発には至らなかったものの、それを実現できる場として志望したことをアピールし、貢献したい気持ちを押し出しているのがポイントです。

例文②

私は未病の解決と疾病予防に役立つ漢方に興味を持ち、御社を志望しました。

なぜなら、12種類もの薬の処方を受けていた祖父が体調がすぐれず、漢方医に相談したところ、飲む薬を減らして漢方を併用したことで元気が戻ってきたからです。

私は農学部で植物を交配して新たな野菜を作る研究に取り組んでいました。

温暖化により栽培環境が変化しており、耐候性がある野菜の開発が問題となっていました。

2年がかりで耐候性の高いブロッコリーの開発に取り組みましたが、残念ながら実用化には至っていません。

御社を志望したのは、漢方薬の原料になる生薬を安定的に確保するためには、植物の構造と栽培法について研究してきた私の経験が活かせると考えたためです。

生薬の品質や収穫量は天候に大きな影響を受け、地球環境の変化も影響すると考えるため、私の経験を活かして安定供給に貢献したいです。

ポイント

結論、理由、具体的なエピソードを挙げながら、自分が取り組んできた研究内容を踏まえて、どのような研究に取り組みたいのかをアピールしています。

漢方薬の研究といえば、薬学部出身者が多いと考えられますが、農学部からのチャレンジです。

漢方薬の成分である生薬は植物由来であるため、植物の研究に取り組んできた自分の研究が活かせると考えられています。

企業の事業内容をしっかりと理解しているからこそ、自分の研究が活かせると気づけた好事例です。

例文③

私はアレルギーがある方も安心して食べられる無添加食品に魅力を感じ、御社を志望しました。

なぜなら、祖母から昔は砂糖や塩、醤油だけで保存ができたと話を聞いたからです。

私は大学で食品成分の研究をしており、添加物をいかに上手に使って食味をアップさせるかに取り組んできました。

アレルギーを持つ姪を育てている姉に研究について話したところ、添加物の入っている食品は食べさせられないと言われる問題に直面しました。

それからは化学的な成分を使わず、天然由来の成分で化学成分の代用ができないかと、植物や果実からの成分抽出と分析に取り組んだ他、昔ながらの砂糖や醤油などを使って保存性を高めながら、現代人の味覚に合う量に抑えるにはどうすべきか研究し、独自の配合バランスを見出すことができました。

この経験を活かし、御社にて誰もが安心して食べられる無添加で美味しい食品の研究開発に貢献したいです。

ポイント

結論、理由、具体的なエピソードを挙げながら、自分が取り組んできた研究内容と企業が取り組む事業の魅力を照らし合わせ、貢献できることをアピールしています。

自分の身近なところで起こった経験をもとに研究に取り組み、その経験を安心な食品の研究開発に広く役立てたいとアピールしているのがポイントです。

熱意を伝える工夫を!

研究職のインターンシップの志望動機は、自分の熱意を企業にいかに明確に伝えるかを工夫することが大切です。また、就活には自己分析をしっかりすることが必要でしょう。

自分を掘り下げてみることで、効果的なアピールができるようになります。自己分析に自信がないときや不安があるときには、他人から客観的にチェックしてもらったり、ジョブコミットの就活サービスなどを利用したりすることをおすすめします。

自分を知ることは、将来的に研究職をする上でもバランスのとれた、より良い研究ができるようになると言えます。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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