STAR法で自己PRを作ろう|就活で使える書き方と例文をわかりやすく解説

STAR法で自己PRを作ろう|就活で使える書き方と例文をわかりやすく解説

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【STAR法で自己PRとは】就活でよく使われる自己PRの型を知ろう

自己PRをうまくまとめる方法として、多くの就活生が取り入れているのがSTAR法です。

STAR法はSituation・Task・Action・Resultの頭文字を取ったフレームワークで、経験を順序立てて整理できるのが特徴です。

学生生活の部活やバイト、ゼミなどの経験も、この流れに沿えばわかりやすく伝わります。

STAR法を使うことで、面接官が聞きやすく、就活生も話しやすい自己PRを作ることができます。

ストーリー形式なので自然な流れでアピールでき、論理的に説明する力も伝わるため、多くの企業で高評価につながりやすい方法です。

【STAR法で自己PRの作り方】4つの流れでまとめるのがコツ

STAR法の自己PRは4つの要素を順番にまとめることで完成します。

最初に状況を示し、課題を説明し、自分の行動を語り、最後に結果や学びを伝えることで、シンプルで説得力のある自己PRが完成します。

以下で4つのステップを詳しく見ていきましょう。

Situation(状況):どんな場面の話かを短く伝える

自己PRの最初はエピソードの背景を説明します。

部活動、研究、アルバイトなど、経験した状況を短くまとめましょう。

ここで大切なのは、だらだら説明しないことです。

簡潔に「どんな場面での話か」を伝えるだけで十分です。

状況をはっきりさせることで、聞き手もイメージしやすくなります。

STAR法の自己PRでは、状況説明は一文か二文でまとめるのがコツです。

背景に時間を使いすぎると、肝心の行動や結果が伝わりにくくなります。

聞き手にとって必要な最低限の情報だけを意識しましょう。

Task(課題):その時に自分にどんな役割や課題があったか

次に「その場での課題」や「自分の役割」を伝えます。

ここを明確にすることで、後の行動や成果がより具体的になります。

例えば「部活の練習メニューを改善する役割」「アルバイトで売上を上げる目標」「ゼミで研究発表を成功させる責任」など、自分に求められたことを端的に言葉にしましょう。

課題を具体的にするほど、面接官は「この学生がどんな状況で力を発揮したか」を理解しやすくなります。

あいまいな表現を避け、数字や目標を入れると説得力が増します。

Action(行動):課題を解決するために自分がどう動いたか

自己PRの中心となる部分が「行動」です。

課題に対して自分が何を考え、どのように動いたのかを具体的に伝えます。

この時に注意したいのは「自分がやったこと」をしっかり示すことです。

チームで取り組んだことでも、自分の工夫や主体的な行動を強調しましょう。

STAR法では「行動の工夫や努力」を具体的に話すことで、主体性や問題解決力が伝わります。

表現はシンプルで構いませんが、聞き手に「あなたが動いた姿」が浮かぶようにしましょう。

Result(結果):その行動の結果どうなったのか、何を学んだのか

最後に「結果」を伝えます。

成果を数字で表すことができればベストですが、結果に加えて「その経験から何を学んだか」を話すことが重要です。

数字が出しにくい場合でも「チームの雰囲気が良くなった」「後輩から感謝された」などの定性的な成果も十分伝わります。

STAR法での自己PRは、結果と学びをセットで伝えることで「成長できる人材」という印象を与えます。

面接官は成果だけでなく、その後の姿勢や考え方も評価している点を意識しましょう。

【STAR法で自己PRの例文】大学生活の経験を使ったサンプル

ここからは実際の例文を見ていきます。

大学生活で多くの就活生が使う4つの題材(部活動・学業・アルバイト・インターン)をSTAR法で自己PRに落とし込んだサンプルを紹介します。

部活動を題材にしたSTAR法自己PR例文

私はサッカー部で副キャプテンを務め、練習方法の改善に力を入れました。

チームは県大会で勝てない状況が続いており、課題は練習の効率の悪さにありました。

そこで私は選手一人ひとりの課題を共有し、週ごとの改善点を設定する仕組みを導入しました。

具体的には動画を撮影し、翌日の練習でフィードバックするサイクルを作りました。

その結果、個人の課題が明確になり、短期間でチーム全体の動きが改善しました。

最終的に大会ではベスト4という結果を残すことができました。

この例文ではSTAR法の流れに沿って「状況(大会で勝てない)」「課題(練習の効率の悪さ)」「行動(動画を使った改善サイクル)」「結果(ベスト4進出)」が整理されています。

STAR法を使うと自分の役割や工夫が明確になり、面接官に「主体的に動ける人材」という印象を与えることができます。

学業・研究を題材にしたSTAR法自己PR例文

私はゼミ活動において研究発表のリーダーを担当しました。

当初はメンバー全員が資料作成に苦戦しており、期限内にまとめることが難しい状況でした。

そこで私は役割分担を見直し、進捗を週ごとに確認するミーティングを設定しました。

さらに理解度に差がある部分は私が補足資料を用意し、全員がスムーズに作業できる環境を整えました。

その結果、締切に間に合うだけでなく、発表では教授から「論理的でわかりやすい」と高評価をいただきました。

この経験を通じて、チームをまとめる力と問題を解決する力を培うことができました。

この例文は「課題(期限内に資料を完成させる)」「行動(役割分担や補足資料の用意)」「結果(発表で高評価)」が明確に整理されています。

STAR法を使うと、学業の経験もただの「努力」ではなく「成果につながった行動」として伝えられます。

アルバイトを題材にしたSTAR法自己PR例文

私はカフェでアルバイトをしており、売上の改善に取り組みました。

当時は平日の来客数が少なく、店全体の売上に影響が出ていました。

そこで私は常連客の注文データを参考に、平日限定のセットメニューを提案しました。

さらにSNSを活用して情報を発信し、新規のお客様にも来店していただける工夫をしました。

その結果、平日の売上が以前より20%上昇し、店長からも高く評価されました。

この経験で、課題を分析して具体的に改善策を考える力を身につけることができました。

アルバイトの経験は多くの学生が使いますが、STAR法を意識することで「具体的な行動」と「成果」がしっかり伝わります。

数値や事実を入れると、ただのエピソードではなく「ビジネスに活かせる行動」として評価されやすくなります。

インターンを題材にしたSTAR法自己PR例文

私は短期インターンで、営業チームの資料作成を担当しました。

最初は情報がバラバラで、営業担当者からも「使いにくい」と言われていました。

そこで私は過去のデータを整理し、誰が見てもすぐに使えるフォーマットを作成しました。

また、実際に営業担当者へヒアリングを行い、現場で必要とされる情報を反映させました。

その結果、資料の使用頻度が増え、営業チームから「業務がスムーズになった」と感謝されました。

この経験を通じて、主体的に改善し、周囲に貢献できる行動力を学びました。

インターンのエピソードは企業にとって特に評価されやすいものです。

STAR法を使うと「現場で求められる力にどう対応したか」を明確に伝えられ、実践力をアピールできます。

【STAR法で自己PRのNG例】やってしまいがちな失敗パターン

STAR法は便利ですが、正しく使わないと効果が半減してしまいます。

特に就活生がやりがちな失敗を3つ紹介します。

それぞれのNG例と改善のポイントを確認して、伝わる自己PRを作りましょう。

話の結論がなく、アピールが伝わらない例

NG例文

私はゼミ活動でプレゼンを担当しました。

チームはなかなか意見がまとまらず、作業も遅れていました。

そこで私は意見を整理する役割を担い、会議を進めました。

その結果、発表をやり遂げることができました。

この例は「結局何をアピールしたいのか」が伝わりません。

STAR法を使うときは「自分の強みがどう発揮されたのか」を最後に明確にすることが大切です。

話が長くて途中で飽きられる例

NG例文

私は大学でテニスサークルに所属していました。

練習は週に3回で、参加人数はいつも20人ほどでした。

その中で私は部費の管理も担当し、年間の予算を考える役割でした。

大会に向けての練習メニューも考えたり、交流会の運営も担当しました。

さらに新入生勧誘のポスターも作成し、SNSでの広報も行いました。

結果的に新入生は例年より多く入りました。

説明が細かすぎて、どこに強みがあるのかが分かりません。

STAR法では背景を長くせず、課題・行動・結果を中心に話すことで聞き手に伝わりやすくなります。

「自分の行動」が弱く、成果がぼやける例

NG例文

私は学園祭の運営に参加しました。

実行委員の一員として、模擬店の準備や当日の運営に取り組みました。

みんなで協力し合った結果、学園祭は成功しました。

この例では「自分が何をしたか」が見えてきません。

STAR法を活用する際は「チームの一員」ではなく「自分の役割や工夫」を必ず示す必要があります。

【STAR法で自己PRとPREP法の違い】自己PRに使いやすいのはどっち?

就活でよく使われるフレームワークには、STAR法のほかにPREP法もあります。

PREP法は「結論→理由→具体例→結論」という流れで、端的に話すのに向いています。

一方でSTAR法は「状況→課題→行動→結果」とストーリーを語る形式で、自己PRやガクチカで使いやすい特徴があります。

簡潔に伝えるならPREP法、経験をしっかり伝えたいならSTAR法と使い分けると効果的です。

面接やESの場面に応じて使い分けを意識しましょう。

【STAR法で自己PRを面接で話すコツ】短く・分かりやすく伝える方法

STAR法をそのまま面接で話すと長くなりがちです。

そこで要点を整理して、聞き手にとって分かりやすい形にまとめることが大切です。

STAR法をそのまま話すと長い?要点を削る工夫

面接ではエピソードを細かく話すよりも、要点だけを伝えるのが効果的です。

背景や状況は短く、課題・行動・結果に時間を使うことで印象的に伝わります。

STAR法を「SとTは短く、AとRを詳しく」と意識するとバランスよく話せます。

数字やエピソードを入れると説得力が増す

行動や結果を話すときには、数字や具体的な変化を加えると説得力が増します。

例えば「売上が20%上がった」「参加者が50人増えた」などの表現です。

面接官は成果の大きさよりも、再現性のある行動を評価します。

数字や具体例を交えて、誰にでも伝わる形にしましょう。

面接官の反応を見ながら柔軟にアレンジする方法

面接では、面接官がうなずいたり質問を挟んだりすることがあります。

その反応を見ながら話を短くまとめたり、詳細を補足したりする柔軟さが大切です。

STAR法は型にはめすぎず、会話のキャッチボールを意識して話すとより印象が良くなります。

【STAR法で自己PRのよくある質問】就活生の悩みを解決

STAR法を使った自己PRに関して、就活生がよく抱く疑問をまとめました。

不安を解消して自信を持って活用できるようにしましょう。

STAR法を使うと堅い印象にならない?

STAR法は論理的に整理できる反面、形式的になりすぎると堅い印象を与えることがあります。

結果や学びの部分で「自分らしさ」を伝えると、自然で柔らかい印象に仕上げられます。

エピソードが思いつかない時はどうする?

部活やゼミだけでなく、アルバイトやボランティアも立派なエピソードになります。

小さな経験でもSTAR法で整理すれば、立派な自己PRに変わります。

「自分が工夫したこと」や「誰かに貢献できたこと」を中心に考えるとエピソードを見つけやすいです。

ESと面接で同じSTAR法の自己PRを使っていい?

同じエピソードでも問題ありませんが、書き方と話し方は変える必要があります。

ESは文字で伝えるので簡潔に、面接は会話なので補足を加えながら柔らかく伝えるのがポイントです。

同じSTAR法でも場面に合わせて調整することが評価につながります。

【STAR法で自己PRのまとめ】整理して話せる就活生になろう

STAR法は自己PRを論理的かつ分かりやすく伝えるためのフレームワークです。

「状況→課題→行動→結果」の流れに沿って整理するだけで、自分の強みを相手に伝えやすくなります。

エピソードを効果的に伝えられる就活生は、面接官に「一緒に働きたい」と思わせる力を持っています。

ぜひSTAR法を活用して、自分の経験を自信を持って語れるように準備しましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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