はじめに
インターンシップは、社会に出る前に仕事内容や企業の雰囲気を知る絶好の機会です。
しかし、そのチャンスを掴むためには、多くの場合、面接という選考を突破しなければなりません。
この記事では、インターンの面接でよく聞かれる質問とその意図、そして具体的な回答例を詳しく解説していきます。
就活を始めたばかりの学生さんにも分かりやすく、面接対策の第一歩として役立つ情報が満載です。
本記事を参考に、しっかりと準備を進め、自信を持って面接に臨みましょう。
【インターンの面接質問】本選考との違いは?
インターンの面接と本選考の面接は、評価されるポイントに違いがあります。
本選考では、即戦力となるスキルや経験が重視される傾向にありますが、インターンの面接では、学生の将来性や学習意欲、人柄といったポテンシャルがより重視されます。
企業は、インターンという機会を通じて、自社にマッチする可能性のある人材を早期に発見したいと考えているのです。
そのため、現時点での能力以上に、今後の成長を感じさせる前向きな姿勢をアピールすることが重要になります。
やる気を確認するため
企業がインターンの面接で特に注目しているのは、学生のやる気や熱意です。
インターンシップは、学生に業務を体験してもらうだけでなく、企業文化や仕事の進め方を学んでもらう場でもあります。
そのため、企業は自社のプログラムに積極的に参加し、多くのことを吸収しようとする意欲的な学生を求めています。
質問を通して、その学生がどれだけ本気でこのインターンに参加したいのか、そして仕事に対してどのような姿勢で取り組むのかを見極めようとしています。
将来のキャリアに対する考えや、この経験から何を得たいのかを具体的に伝えることで、あなたの成長意欲や前向きな姿勢を効果的にアピールできるでしょう。
質問内容は本選考と変わらない
インターンの面接はポテンシャル重視とはいえ、質問される内容自体は本選考と大きく変わらないケースがほとんどです。
自己PRや志望動機、学生時代に力を入れたことといった定番の質問は、インターンの面接でも頻出します。
これらの質問を通して、企業はあなたの基本的な人柄や価値観、コミュニケーション能力などを把握しようとしています。
本選考の練習と捉え、一つひとつの質問に対して、自己分析に基づいた説得力のある回答を準備しておくことが大切です。
インターンの段階からしっかり対策しておくことで、その後の就活本番でも自信を持って臨むことができるでしょう。
【インターンの面接質問】準備しておくべきポイント
インターンの面接を突破するためには、事前の準備が欠かせません。
ただやみくもに回答を暗記するのではなく、なぜその質問がされるのかという意図を理解し、自分自身の経験と結びつけて語れるようにしておくことが重要です。
質問の意図を把握し、自己分析を通じて自分の経験を棚卸しし、インターンへの参加目的を明確にすることで、一貫性のある説得力のある回答が生まれます。
ここからは、面接前に押さえておくべき3つの準備ポイントについて具体的に解説していきます。
質問の意図を押さえておく
面接官がする質問には、必ずその裏に知りたい意図が隠されています。
例えば、志望動機を聞くのは、単に会社を選んだ理由を知りたいだけでなく、あなたの企業研究の深さや業界への関心度、そして入社意欲の高さを測るためです。
また、学生時代の経験を問う質問は、あなたの強みや人柄、課題解決能力などを具体的なエピソードから把握しようとしています。
このように、質問の裏にある企業の意図を理解することで、的外れな回答を避け、面接官が求める情報を的確に伝えることができます。
それぞれの質問が、自分のどのような能力や側面を評価するためのものなのかを意識して準備を進めましょう。
自分の経験の棚おろしをしておく
説得力のある回答をするためには、自己分析が不可欠です。
まずは、これまでの学生生活を振り返り、部活動、サークル、アルバイト、学業など、様々な経験を書き出してみましょう。
そして、それぞれの経験の中で、自分が何を考え、どのように行動し、その結果どうなったのか、どんな学びがあったのかを深く掘り下げていきます。
この作業を通じて、自分の強みや弱み、価値観が明確になり、自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の具体的なエピソードが見つかります。
この経験の棚卸しこそが、あなただけのオリジナリティあふれる回答を作るための土台となるのです。
参加目的をはっきりさせておく
なぜ数ある企業の中から、このインターンシップに参加したいのか。
その目的を明確にしておくことは非常に重要です。
目的が曖昧だと、志望動機や自己PRに一貫性がなくなり、面接官に熱意が伝わりにくくなります。
例えば、業界への理解を深めたい、特定の職種の仕事を体験してみたい、社員の方と交流して社風を感じたいなど、自分なりの参加目的を具体的に言語化しましょう。
その目的と、企業の事業内容やインターンのプログラム内容を結びつけて話すことで、あなたの回答に説得力が増し、企業側もあなたを受け入れるメリットを感じやすくなります。
【インターンの面接質問】よく聞かれる質問
ここからは、インターンの面接で実際にどのような質問がされるのかを見ていきましょう。
多くの企業で共通して聞かれる頻出質問が存在します。
それは、自己紹介、自己PR、志望動機、そして逆質問です。
これらの基本的な質問に加え、長期インターンの場合は、勤務頻度や継続期間といった、より実務的な内容を確認されることもあります。
それぞれの質問に対して、自信を持って答えられるように、あらかじめ回答の骨子を準備しておくことが、面接成功への鍵となります。
自己紹介
自己紹介は、面接の冒頭でほぼ必ず求められます。
面接官との最初のコミュニケーションであり、あなたの第一印象を決める重要な場面です。
ここでは、長々と話すのではなく、1分程度で簡潔にまとめるのが基本です。
大学名、学部、氏名を名乗った上で、学生時代に力を入れたことや、インターンシップへの意欲などを簡潔に伝えましょう。
あなたの人柄や熱意が伝わるような、ポジティブで明るいトーンを意識することが大切です。
ここで面接官に興味を持ってもらうことで、その後の質疑応答もスムーズに進みやすくなります。
自己紹介は、あなたという人間をプレゼンテーションする最初の機会だと捉え、しっかりと準備しておきましょう。
自己PR
自己PRは、あなたの強みや長所を企業にアピールする絶好の機会です。
ここでは、単に自分の長所を述べるだけでなく、その強みが企業のどの部分で活かせるのかを具体的に伝えることが重要になります。
まずは、自己分析で見つけた自分の強みを一つ選び、その強みが発揮された具体的な経験(エピソード)を話せるように準備しましょう。
その際、どのような課題に対して、自分がどう考え、行動し、結果としてどのような成果に繋がったのかを論理的に説明することがポイントです。
あなたの強みが、入社後にどのように貢献できるのかを面接官がイメージできるように、説得力のある自己PRを作成しましょう。
志望動機
志望動機は、面接官が最も重視する質問の一つです。
なぜ他の企業ではなく、うちの会社のインターンに参加したいのか。
その理由を明確に伝える必要があります。
そのためには、徹底した企業研究が欠かせません。
企業のウェブサイトや採用ページを読み込むことはもちろん、事業内容や企業理念、業界での立ち位置などを深く理解しましょう。
その上で、自分の将来の目標や学びたいことと、その企業の強みやインターンの内容がどのように結びついているのかを具体的に説明します。
自分の言葉で、その企業でなければならない理由を情熱を持って語ることで、あなたの本気度が伝わります。
逆質問
面接の最後には、学生側から面接官へ質問をする逆質問の時間が設けられることがほとんどです。
これは、あなたの入社意欲や企業理解度を示す絶好のチャンスです。
何も質問しないのは、企業への関心が低いと見なされる可能性があるため避けましょう。
事前に企業のウェブサイトなどを調べた上で、さらに深く知りたいと思った点や、社員の方の働きがい、インターンで成果を出すために必要なことなど、意欲的な姿勢が伝わる質問を準備しておきましょう。
ただし、調べればすぐに分かるような内容や、給与・福利厚生に関する質問は、この段階では避けるのが無難です。
勤務頻度
特に長期インターンの選考において、勤務頻度は必ず確認される項目です。
企業側は、学生が学業と両立しながら、どれくらいの頻度で業務に参加できるのかを具体的に把握したいと考えています。
週に何日、1日に何時間程度勤務できるのかを明確に答えられるように準備しておきましょう。
もし、テスト期間などで出勤が難しい時期がある場合は、正直にその旨を伝えることも大切です。
正直に伝えることで、企業側もシフトを調整しやすくなります。
自分のスケジュールを事前に確認し、無理のない範囲で、かつ意欲が伝わる勤務頻度を提示できるようにしておきましょう。
継続期間
勤務頻度と合わせて、長期インターンでは継続可能な期間についても質問されます。
企業は、できるだけ長く貢献してくれる学生を採用したいと考えています。
そのため、どのくらいの期間インターンシップに参加できるのかを具体的に伝えることが重要です。
3ヶ月、半年、1年以上など、現時点で想定している期間を正直に答えましょう。
もし卒業までの期間、継続する意欲があるなら、その旨を伝えることで、強い熱意をアピールできます。
将来の就職活動の状況など、不確定な要素がある場合は、その点も正直に伝えた上で、できる限り長く続けたいという前向きな姿勢を示すことが大切です。
【インターンの面接質問】回答例文
これまで頻出質問の内容と準備のポイントについて解説してきました。
ここからは、より具体的にイメージできるよう、それぞれの質問に対する回答例文を紹介します。
これらの例文はあくまで一例です。
丸暗記するのではなく、自分の経験や言葉に置き換えて、あなただけのオリジナルの回答を作成するための参考にしてください。
自分自身の経験に基づいた言葉で語ることこそが、面接官の心に響く回答を作る上で最も重要なことです。
自己紹介
学生時代に頑張ったこと(自己PR)
志望動機
逆質問
【インターンの面接質問】意識すべきこと
インターンの面接では、質問に対する回答内容はもちろんのこと、あなたの話し方や表情、態度といった非言語的な部分も総合的に評価されています。
どれだけ素晴らしい内容を話しても、自信がなさそうだったり、暗い表情だったりすると、面接官に与える印象は半減してしまいます。
逆に、ハキハキとした話し方や明るい表情は、あなたの熱意や人柄をより魅力的に伝えてくれます。
ここでは、面接中に意識すべき3つのポイントを解説します。
結論ファーストで話す
面接官は、多くの学生と面接を行うため、要点を簡潔に話すことが求められます。
そこで有効なのが、結論から先に話す結論ファーストの話し方です。
まず質問に対する答え(結論)を述べ、その後に理由や具体的なエピソードを説明します。
例えば、自己PRであれば、私の強みは〇〇ですと最初に言い切るのです。
この話し方をすることで、面接官はあなたの話の全体像をすぐに理解でき、内容が頭に入りやすくなります。
PREP法(Point:結論、Reason:理由、Example:具体例、Point:結論)を意識して、論理的で分かりやすい説明を心がけましょう。
笑顔や明るい表情を意識する
面接という緊張する場面では、つい表情が硬くなりがちですが、意識的に口角を上げて笑顔を心がけることが大切です。
明るい表情は、あなたにポジティブでコミュニケーション能力が高いという印象を与えます。
面接官の目を見て、相槌を打ちながら話を聞く姿勢も重要です。
これにより、相手の話を真剣に聞いているという意欲を示すことができます。
もちろん、終始笑顔でいる必要はありませんが、入室時や自己紹介、面接官からの質問に答える際など、ポイントで笑顔を見せることで、場の雰囲気が和み、あなたの人柄の良さが伝わるでしょう。
積極的に質問をする
面接は、企業があなたを評価する場であると同時に、あなたが企業を理解する場でもあります。
逆質問の時間はもちろんのこと、面接の会話の中で疑問に思ったことがあれば、積極的に質問する姿勢を見せましょう。
もちろん、話の腰を折るようなタイミングは避けるべきですが、〇〇という点について、もう少し詳しく教えていただけますでしょうかといった形で質問することで、あなたの強い興味や関心を示すことができます。
受け身の姿勢ではなく、主体的にコミュニケーションを取ろうとする態度は、入社後の活躍を期待させるプラスの印象に繋がります。
【インターンの面接質問】自己分析のやり方
インターン面接で説得力のある回答をするためには、自分自身を深く理解する自己分析が不可欠です。
自己分析を行うことで、自分の強みや価値観が明確になり、志望動機や自己PRに一貫性を持たせることができます。
しかし、いざ自己分析をしようと思っても、何から手をつければ良いか分からないという学生も多いでしょう。
ここでは、初心者でも始めやすい具体的な自己分析の方法を3つ紹介します。
これらの方法を組み合わせることで、より多角的に自分を見つめ直すことができます。
自分の経験を振り返ろう
まずは、これまでの人生を振り返り、印象に残っている経験を時系列で書き出すことから始めましょう。
小学校から大学まで、部活動、アルバイト、学業、ボランティア活動など、どんな些細なことでも構いません。
それぞれの経験について、なぜそれに取り組んだのか(動機)、何を目指したのか(目標)、どのような課題があり、どう乗り越えたのか(行動)、そしてその経験から何を得たのか(学び)を深く掘り下げていきます。
この作業を通じて、自分がどのような時にやりがいを感じ、どのようなことに強みを発揮できるのかが見えてきます。
モチベーショングラフや自分史を作成するのも有効な方法です。
周囲の人に自分の印象を聞いてみよう
自分一人で自己分析を進めていると、どうしても主観的になりがちです。
そこで、家族や友人、大学の先輩など、あなたのことをよく知る第三者に、自分の印象や長所・短所について聞いてみましょう。
自分では気づかなかった意外な一面や強みを指摘してもらえることがあります。
これは他己分析と呼ばれ、客観的な視点を取り入れることで、自己理解をより深めることができます。
お願いする際は、就職活動の自己分析のためと目的を伝え、率直な意見をもらえるようにお願いすると良いでしょう。
複数の人から意見を聞くことで、より客観性の高い自己像を掴むことができます。
エージェントを利用しよう
自己分析に行き詰まったら、就活のプロであるエージェントに相談するのも一つの有効な手段です。
就活エージェントは、数多くの学生のキャリア相談に乗ってきた経験から、自己分析を深めるための的確な質問を投げかけてくれます。
専門のキャリアアドバイザーとの面談を通じて、自分では気づけなかった強みや適性を発見できる可能性があります。
また、客観的な視点から、あなたに合った業界や企業を提案してくれることもあります。
一人で悩まず、専門家の力を借りることで、効率的かつ効果的に自己分析を進めることができるでしょう。
【インターンの面接質問】よくある疑問
面接の準備を進める中で、回答内容以外にも服装や髪型など、細かい点が気になってくる学生も多いのではないでしょうか。
特に初めての面接では、何が正解なのか分からず不安に感じることもあるでしょう。
ここでは、就活生が抱きがちな面接に関するよくある疑問についてお答えします。
事前にこれらの疑問を解消しておくことで、余計な心配をせず、万全の状態で面接に集中することができます。
服装はスーツがいいのか?
企業から服装自由や私服でお越しくださいといった指定がない限りは、リクルートスーツを着用するのが最も無難です。
特に、金融や公的機関など、堅い業界の場合はスーツが基本となります。
アパレルやIT、ベンチャー企業などでは、ビジネスカジュアルが推奨されることもありますが、判断に迷う場合はスーツを選んでおけば間違いありません。
大切なのは、清潔感です。
スーツにしわがないか、靴は汚れていないかなど、細部まで気を配り、相手に不快感を与えない身だしなみを心がけましょう。
髪型は?
服装と同様に、髪型も清潔感が最も重要です。
男女ともに、顔がはっきりと見えるように、前髪が目にかからないようにセットしましょう。
髪の色については、業界や企業の文化にもよりますが、基本的には黒やダークブラウンといった落ち着いた色が好まれます。
特に、金融やメーカー、公務員といった業界を目指す場合は、派手な髪色は避けるのが賢明です。
寝癖などは直して、清潔感のある髪型で面接に臨むことが、誠実な印象を与える上で大切です。
おわりに
インターンシップの面接は、就職活動の第一歩であり、自分自身を成長させる絶好の機会です。
今回ご紹介した頻出質問や回答例を参考に、しっかりと準備を進めることで、自信を持って面接に臨むことができるでしょう。
大切なのは、自分自身の経験を振り返り、自分の言葉で熱意を伝えることです。
面接官は、完璧な回答よりも、あなたの将来性や仕事に対する前向きな姿勢を見ています。
この記事が、あなたのインターンシップへの挑戦を後押しできれば幸いです。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート