「サービス業界の志望動機を書きたいけれど、どのように書けばいいの?」と悩む就活生も少なくありません。
本記事では、サービス業界の全体像から、サービス業界の志望動機の書き方までをまるっとわかりやすく解説します。
- サービス業界とは
- サービス業界で必要とされる人物像
- 志望動機の構成
- 志望動機のポイントと注意点
- 業種別の志望動機の例文
- サービス業界を志望している人
- 志望動機を初めて書く人
- 例文を参考に志望動機を作成したい人
就職活動で、サービス業界を考えている人は是非この記事をチェックしてみてください。
目次[目次を全て表示する]
【サービス業界:志望動機】サービス業界の仕事内容
サービス業の領域は幅広く、農業や漁業などの第1次産業や製品の製造などの第2次産業を除き、その他のすべての事業が第3次産業としてサービス業に該当するほどです。
そのため、サービス業界への就職を希望して志望動機を作成する上では、エントリーしたい企業の事業内容や志望する職種の仕事内容をしっかりと理解した上で臨まないと、入社意欲が伝わらなかったり、仕事を理解していないと跳ねのけられたりしてしまうでしょう。
仕事内容について詳しくは以下の記事で紹介しています。
1.サービス業界の業務形態
1-1.情報を提供する
情報という目に見えないものを提供するサービスは、特に近年注目されているサービスです。
かつて日本では、「情報はタダ」という認識があり、わざわざお金を払って手に入れるものではないと考えられていました。
そのため、物を販売する手段として情報を無料で与える営業の一環として提供されていました。
ですが、今の時代はより良い情報や個別の専門的な情報を得るために有料サービスを利用する人も増えています。
結婚情報サービス、ファイナンシャルプランニングサービスを始め、各種のコンサルティングサービスなど、コミュニケーション力や提案力、専門知識が要求される仕事です。
1-2.物を提供する
飲食物を提供する飲食店や食料品店を始め、衣類販売や雑貨販売、家電販売など幅広く、物販のお仕事があります。
接客が基本の仕事ですが、何を提供するかでも対応の仕方は異なります。
1-3.快適さを提供する
ホテルやエステ、遊園地などのエンターテインメント業など幅広いサービスが該当します。
提供する快適さも異なり、対応力や必要な専門知識、ノウハウも異なる仕事です。
2.サービス業界に分類される業種
サービス業界の仕事内容を大きくまとめると、「無形のサービスを提供すること」ということです。
そのため、サービス業界には様々な業種が存在します。次は、数多くあるサービス業界の業種の一部を紹介していきます。
2-1.教育業界
教育業界は、その名前の通り教育を提供する業界です。
この業界では、学校や学習塾を通して人々に技術や勉強を教えていくことを仕事にしています。
また、教える内容も時代に応じて変化をしていきます。
たとえば、現在ではインターネットの普及により、子どもたちにプログラミングの教育を行う学習塾なども増えています。
2-2.人材業界
人材業界とは、企業に人材の派遣や紹介することを仕事とする業界です。
また人材業界では、人材派遣や紹介以外にも、求人広告や人材コンサルティングなども行います。
現在、日本のあらゆる業界では、労働力となる人材が不足していることが大きな課題です。
そのため人材業界の仕事内容も多岐にわたっており、今後も市場規模が拡大していく業界であると言われています。
2-3.飲食業界
飲食業界は、サービス業界の代表格とも言われる業界です。
飲食業界は、お客様に食事などを提供することを仕事内容としています。
飲食業界は、現在のコロナ禍で大きな打撃を受けています。
そのため現在では、テイクアウトやデリバリーなどを行い、新しい飲食業界の形をつくり上げようとしています。
しかし飲食業界は、私たちの生活になくてはならない業界です。
そのため、今後もその価値が下がることはないと言われています。
2-4.警備業界
警備サービスを提供する警備業界も、サービス業界に含まれます。
ひと昔前までは警備と言うと、企業や大きなイベントなどで必要とされるサービスでした。
しかし現在では、家庭向けの警備サービスが普及しています。
また高齢者の1人暮らしなどをサポートするために、医療との連携を取った新しいサービスも開始されています。
警備業界は、今後も新しいサービスが生まれる可能性がある業界の1つと言えるでしょう。
2-5.介護業界
介護業界では、生活の中で何らかのサポートを必要としている人を支援していくことを主な仕事にしています。
高齢化が進んでいる日本において、介護業界は現在注目されている業界の1つです。
また、他の業界と連携した新しいサービスの提供も始まっており、今後も成長をしていく業界であると言われています。
2-6.ブライダル業界
ブライダル業界は、結婚式を提供する業界です。
ホテル、結婚式場、ゲストハウスなど、働く場所は様々です。
また、結婚相手を紹介する結婚情報サービスもこの業界に含まれます。
ブライダル業界に就職すると、ウエディングプランナーやドレスコーディネーターとして活躍することができます。
またブライダル業界は一見華やかに見える業界ですが、お客様あっての仕事です。
そのため、休日出勤や残業が多い業界とも言われています。
3.サービス業界の特徴
サービス業界とは、お客様にいろいろな形でサービスを提供することを仕事内容としてます。
そしてその提供するサービスは、教育や福祉、飲食など様々あり、どれも私たちの生活に欠かせないものです。
そして、その様々ある業種の中でも現在成長しているのが情報を提供するサービス業です。
インターネットや携帯電話の普及により、特にIT系のサービス業界が成長しています。
3-1.サービス業界の今後の展望
サービス業界は今後も成長をしていく業界であると言われています。
また、今後も時代に応じた新しいサービスが生まれる可能性もあります。
一方で懸念されているのが、人手不足です。
現在、課題となっている労働力の不足をどう解決していくのかが、サービス業界の今後を左右するとも言われています。
4.サービス業界で働くことの魅力
サービス業界はお客様と直接的に接する機会が多い業界です。
それゆえに苦労やストレスを感じてしまうこともあるでしょう。
一方で、他の業界にはない魅力がたくさんある業界でもあります。
次はサービス業界で働くことの魅力について紹介します。
4-1.様々な価値観を知ることができる
サービス業界の多くの職種は、お客様に直接サービスをすることを仕事内容としています。
そのため、いろいろな人と話ができる仕事とも言えます。
いろいろな人と出会い、話をして仕事をすることで、様々な価値観を知ることができます。
働きながら、自分の人生を豊かにすることができるでしょう。
4-2.直接感謝の声を聞くことができる
サービス業界は、お客様あっての業界です。お客様の要望に沿って仕事を進めていかなければなりません。
一方で、お客様の要望にしっかり応えられたときには、直接感謝の声を聞くことができます。
「ありがとう」と言ってもらえることをやりがいに頑張れるのは、サービス業界の魅力の1つでしょう。
4-3.個人のスキルが直接評価されやすい
サービス業界の魅力として、個人の接客スキルが直接評価されやすいという点があります。
特に販売員や飲食業界などでは、個人の接客スキルで店の売上が変化することもあります。
お客様に評価してもらうことは、会社内で自分の評価を上げることにもつながるでしょう。
自分のスキルが直接評価に結び付く業界で働きたいという人には、サービス業界はとても魅力的な業界だと言えます。
【サービス業界:志望動機】サービス業界に必要とされる人物像
就職活動でサービス業界への志望動機を考える際、まずはサービス業界がどのような人物を必要としているかを考えましょう。自分の長所と照らし合わせながら志望動機を考えると、魅力的な志望動機を作成することができます。
次は、サービス業界で必要とされる人物像について紹介していきます。
1.臨機応変に対応できる人
サービス業界では、お客様を相手に仕事を行います。お客様によって、求めることが異なる場合もあるでしょう。そのため、サービス業界ではマニュアル通りに動くだけでなく、臨機応変に動ける人が必要とされています。
2.ニーズの察知能力がある人
サービス業界で提供されている多くのサービスは、時代に応じてその内容が変化していきます。サービス業界で活躍していきたいと考えている人は、お客様のニーズやその時代に何が求められているのかを察知できる能力があると良いでしょう。
そのため、流行や世の中の動向に敏感な人は、サービス業界に向いていると言えます。
3.協調性が高い人
サービス業界の中には、スタッフや社員同士で連携を取って仕事を進めていくような仕事もあります。そのため、協調性が高く、皆とコミュニケーションを取りながら仕事を進めていける人もサービス業界では必要な人材であると言えるでしょう。
4.体力がある人
サービス業界は他の業界に比べて、体力が必要な場面も多い業界です。たとえば、飲食業界やブライダル業界では立ち仕事も多いです。
また、教育業界では子どもたちに向けて仕事をするので、やはり体力が必要であると言えます。そのため、体力がある人やデスクワークよりも体を使って仕事をしたいという人は、サービス業界が向いていると言えます。
【サービス業界:志望動機】志望動機の構成
サービス業界で内定を得るためには、どのような志望動機を作成すれば良いのでしょうか。内容はもちろん大切ですが、伝え方も重要なポイントになります。
内定を得るためには、なぜ、その企業を志望するのか、あなたはどんな人物なのか、入社後にどのような貢献ができるのかを明確にし、自分を売り込むことが必要です。そのための構成として、PREP法がオススメです。
PREP法とはPOINT(結論)→REASON(理由)→EXAMPLE(具体例)→POINT(まとめの結論)という構成になります。
1.結論から始める
PREP法では、まず、POINT(結論)から始めます。これはなぜでしょうか。プレゼンなどに慣れていないと、最初に結論を述べることに抵抗があるかもしれません。
サービス業でアルバイトをしている人にとっては、お客様に何かを求められてお断りする際、「それはできません。」と結論から述べることは通常しないでしょう。
「大変申し訳ございませんが、」と前置きをつけたり、まずは事情から説明する理由から話をスタートさせたりするケースが多いはずです。
ですが、内定を得るための志望動機では結論からがベストです。1番伝えたいことを最初に明確にすることで、選考者が1番知りたいポイントである、なぜ自社を志望したのかを把握できるためです。
2.結論に至った理由を述べる
次に志望動機のポイントとなった点について、なぜ、その結論に至ったかの理由を述べます。
理由を述べる際には、ただ、その企業が好きだからとか、展開しているお店に愛着があるからといった、抽象的な理由や誰もが使い回せるような理由は避けましょう。ご自身の具体的な経験に基づき、志望するに至ったことをアピールするのがベストです。
サービス業界の場合は、ご自身がアルバイトでサービスを提供したことでお客様に喜ばれたなど印象に残った経験をしたことで生涯の仕事にしたいと思ったとか、自分が客の立場でサービスを受け、自分もこんなおもてなしができる人間になりたいと思ったなど、サービスの需給を通じた経験を挙げるケースが多いです。
3.エピソードを紹介する
3ステップ目としてエピソードを紹介します。これは、あなたがどんな人物であり、入社後にどんな活躍ができるかをアピールするために必要な材料です。
たとえば、あなたが「私は人への思いやり精神が高いので、サービス職に向いています。」とアピールしても、どれだけ思いやりの心があるのか、どうサービス職に向いているのかを明確にできません。言葉で伝えるだけなら、思いやりがない人でもアピールはできます。
そこで、あなたの人物像や人柄、できることや将来の活躍可能性を示すために、過去の経験談を示して、これだけ自分には能力がある、できることがあるとアピールするのです。
4.エピソードの中で直面した問題を紹介する
エピソードはあなたの人柄を示し、入社後にどのような活躍ができるかを証明するための材料となります。そのため、ただの昔話や思い出話に終始してはいけません。
私は○○というお店で接客のアルバイトをしていました。だから、貴社に入社しても即戦力として働けます。」といった内容で、即戦力となることが伝わるでしょうか。
接客のアルバイトをする学生は数多くいますし、アルバイトの中には仕事ができる人、動けない人がいるものです。即戦力と思わせるためには、あなたの活躍ぶりや仕事ができる点を証明しなくてはなりません。
そこで、エピソードでは経験において直面した何らかの問題を紹介することがポイントになります。それをどう乗り越えたかで、活躍ぶりをアピールするためです。
5.直面した問題に対する具体的な行動を紹介する
直面した問題はどんなことでもかまいませんが、あなたが具体的な行動に出て解決したり、乗り越えたりした問題であることが必要です。これによって、あなたが動ける人間であること、活躍できる人だと印象づけられます。
たとえば、アルバイトのエピソードを紹介するなら、お客様からクレームが入ったとか、自分や同僚がミスをしたといったトラブルなどが考えられます。
また、仕事をしていく上で非効率だった点を改善したとか、売上や集客で伸び悩んでいた状態を改善したといった内容でもかまいません。直面した問題に対し、あなたがどう考え、どういう行動に出たのかを具体的に説明しましょう。
自ら考えて能動的にアクションを取った経験であることが必要です。
6.行動に伴った結果を紹介する
行動に出ただけで結果が伴わないと、本当に活躍できるかはまだ疑問が残ります。そのため、直面した問題があなたの行動によって、どう変わったかを具体的に説明しましょう。
サービス業においては、お客様へのおもてなしや心遣いといったプロセスも大切ですが、お客様が満足する、納得するという結果を出すことも求められます。
いかにプロセスが良くても、顧客満足につながらなければ、リピートしてくれたり、たくさん利用してくれたりするようにはならないからです。
行動の結果まで伝えることができて、活躍できそうな人と思わせることができるのです。結果を伝える際には、「問題はすぐに解決しました。」とただ述べるのではなく、具体的なデータやビフォーアフターを示して、どのように解決されたのかをアピールしましょう。
7.全体のまとめとして結論を述べる
最後のステップとして、全体のまとめの結論を述べます。結びとして、紹介したエピソードで得られた経験を活かして、どのような貢献ができるかをアピールしましょう。
ただ「経験を活かして頑張ります。」と簡潔に済ませるのはNGです。それでは、どの企業でも使い回せるので、志望した企業への入社意欲の高さが示せません。
志望した企業でどう貢献できるかを、○○に入れて具体的にアピールすることがポイントになります。自分の強みとなる点をエピソードの行動と結果でアピールし、それで貢献ができることをしっかりアピールしましょう。
【サービス業界:志望動機】サービス業界の志望動機を書くときのポイント
サービス業界の志望動機で重要なポイントは3つあります。
これらは、内定を獲得した方々の志望動機の傾向を導いたポイントになりますので是非参考にしてみてください。
1.結論ファーストで伝える
まず、「私が貴社を志望する理由は〇〇です。」と最初になぜその会社を志望するかを伝える必要があります。
どんな小説でもあらすじを知っておけば、読み進めていく上でどんな展開なのかイメージがつきやすくなりますよね。それと同様に志望動機も冒頭で結論を伝えることにより、相手にどんな話なのかを最初の段階でイメージさせることができます。
伝え方だけを変えた同じ内容の志望動機をお見せいたします。2つの志望動機を見比べて、そちらがイメージしやすいか考えてみてください。
2.お客様への想いという点を重点的に置く
サービス業界ということで、「お客様のため」というところを重点的に置くことも志望動機において重要なポイントになってきます。サービス業界は、「お客様が目の前にいて、そのお客様の笑顔が見られる」ところがやりがいになります。
そのため、サービス業界はお客様のため、いわゆるForYou精神が重要とされております。※正直どの仕事もそうではありますが、特にサービス業界は顕著です。
さらに、競合他社の多いサービス業界では、お客様に満足してもらうにも工夫が必要になります。そのため、各企業は独自の工夫をこらして営業・販売を行っていきます。
その工夫に関してあなたが理解し、志望動機に盛り込むことができれば、「なぜその会社を志望しているのか」という点をよりアピールしやすくなります。
あなたもサービス業界を志望するというところで、しっかりとお客様のためにを連想させるような志望動機をつくるようにしましょう。
3.企業の理念に関することを盛り込む
最後は、志望する企業の理念に関して盛り込むことが重要です。企業理念とは、企業がビジネスをする上での軸となる部分を明記したものになります。そのため、社員全員がその企業理念に沿って働いてます。
さらに、企業理念は社長の想いでもあるため、この企業理念に共感した人を採用したいと考えております。なので、あなたの今までの経験と企業理念に関連する部分を探し出して、志望動機に盛り込むことにより、より良い志望動機をつくることができます。
これらのポイントを踏まえて、あなたも志望動機をつくってみてください。
4.企業の求める人材を知る
まずは企業が求める人材像を把握しましょう。どれだけ魅力的な人柄や経歴を持っていても、企業のニーズとの齟齬があれば意味をなしません。
どのようなことを重点的にアピールすべきか、企業のニーズから逆算してみましょう。サービス業界は顧客にサービスを提供する仕事です。自身の長所が仕事に活かせるかどうかを今1度確認する必要があるのです。
5.自分の人柄と結びつける
志望動機は自分の人柄を結びつけて伝えられると良いです。自分の〇〇な性格が貴社の〇〇なサービスに活かせると感じました。
など、性格と結びつけて志望動機をアピールすることで企業への熱意と自身の人柄がより有効に伝わります。自分の性格がどのようなところで活かせるのか考えてみてください。
6.具体的なエピソードを伝える
志望動機でアピールするエピソードは具体性が重視されます。量より質というわけです。
そのため用意するエピソードは1つでかまいません。企業との関連性やエピソードの濃さを重視しましょう。できるだけ掘り下げて、自身の魅力を十分に伝えられるよう工夫しましょう。
7.入社後のビジョンまで明確に
就活は内定をもらうことがゴールではありません。内定をもらったら実際に企業の一員として働くことになります。
志望動機は自分が入社後にどんな目標を持っているか、どんなことで企業に貢献していきたいかをアピールしましょう。但し、今の時点ではまだ目標が漠然としているかもしれません。その場合は漠然としていてもかまいません。
また、エピソードとつなげて、自分がなりたい人材像をイメージするのも有効です。入社後の見通しを持っていることを企業に伝え、魅力的な人材であることを積極的にアピールしましょう。
【サービス業界:志望動機】サービス業界の志望動機を作成する際の注意点
サービス業界の志望動機を作成するにあたって、どのような点を注意すれば良いのでしょうか。サービス業界特有の特徴を踏まえて、作成することを心がけなくてはなりません。
1.土日が休みでないなど働き方を確認しておく
志望動機で企業のワークスタイルや働き方改革への取り組みなどを取り上げたり、女性なら結婚や出産をしても、家庭との両立をしやすいからといった点を取り上げたりする人もいるかもしれません。
ですが、サービス業界においては基本的に土日が定休日になることはなく、ホテル業などを始め、365日対応でシフト勤務をするのが一般的です。
そうした勤務体制は十分に理解した上で、利用客に喜んでもらえるよう、誠心誠意サービスを提供したいことをアピールしましょう。
もっとも、近年はホテル・旅館でも定休日や長期休業日を設ける働き方改革の動きも推進されているので、そういったケースでは独自の取り組みをしっかり理解して臨む必要があります。
2.同業の会社と何が違うかを明確にして伝える
サービス業では同業他社の数も多いのが特徴です。そのため、なぜ、その企業を選んだのかを明確に伝えなくてはなりません。他社との違いや他社とは違う強み、差別化ポイントなどを理解して、エントリーした企業を選んだ理由を伝えましょう。
3.他のサービス業界の企業との違いを見つけておく
サービス業を志望する場合、自分も利用したことがあるお店などであるケースが多いです。そのため、志望動機が利用客としての感想に終始してしまう人もいます。
ですが、志望動機はサービスを提供する仕事をする側としての立場から考えを伝えるものであり、利用客として会社のサービスを褒めるものではありません。
もちろん、その会社のサービスのファンであることは重要ですが、その担い手となることに主眼を置いて、自分が利用客に対してどのようなサービスを提供したいのかを伝える意識を持つことが大切です。
4.人と話すのが好きという強みだけで作成しない
サービス業界を志望しているからといって、志望動機を「人と話すのが好きだから」といった漠然とした内容で終わらせることがないようにしましょう。「人と話すのが好き」だけでは、その人の具体的な強みがわからず、採用担当者の印象に残らない志望動機になってしまいます。
そのため、志望動機ではもっと具体的な自分の強みを書き、自分の良さを理解してもらえるような内容にしましょう。
【サービス業界:志望動機】6つの業種別!志望動機の例文
志望動機を1から自分1人で考えるのが難しいという人は、まずはインターネットなどに載っている例文を見てみると良いでしょう。ここでは、業種別に6つの例文を紹介します。
例文はあくまでも参考程度にとどめ、志望動機は必ず自分の言葉でまとめるようにしましょう。
1:教育業界の場合
私は、教育を通して素晴らしい人材を育て上げ社会に貢献をしていきたいと考え、貴社を志望しました。私は、貴社の子どもから大人までという幅広い世代に向けた外国語教育を、とても魅力的であると感じています。
私自身学生時代はアメリカに留学経験があり、自分自身の世界を広げることができました。貴社に入社した際は、私と同じように英語力を高めて夢をかなえたいと思っている人をサポートしていきたいと考えています。
2:人材業界の場合
私は貴社の人材派遣サービスを通して、あらゆる企業をサポートし、社会に貢献していきたいと考えています。私は貴社が様々な企業に人材を派遣し、社会を豊かにしているという点にとても魅力を感じております。
貴社に入社をした際には、多くの方々に仕事を紹介し、人々の生活を豊かにするお手伝いをしていきたいと考えています。
3:飲食業界の場合
私の将来の夢は、おいしい日本食を世界に届けることです。
私は以前から貴社が運営する日本食レストランの大ファンでした。また、学生時代に海外留学生を貴社のレストランに連れて行った際、とても美味しいと喜んでもらえたことがありました。そのときの友人の笑顔が、今でも忘れられません。
また現在、貴社は海外展開を視野に入れていると企業説明会で話を聞きました。私は貴社に入社した際は、貴社の海外事業に携わりたいと考えています。海外の人々に美味しい日本食を届けたいと考え、貴社を志望いたしました。
4:警備業界の場合
私は平和に暮らしている人々の安全を守りたいという思いから、貴社を志願いたしました。現在、世界でも安全な国と呼ばれている日本でさえ、個人の身の安全を脅かすような犯罪が多発しています。貴社は、家庭用の警備システムの最先端であると私は感じています。
私は貴社に入社した際は、時代の流れに応じた警備システムの開発や運営に力を注いでいきたいと考えています。社会の状況に臨機応変に対応し、多くの人々の平和な日常を貴社で守っていけたらと考えております。
5:介護業界の場合
学生時代は、4年間接客業でアルバイトを経験してきました。そのアルバイトを通して、将来は人のために何かできる仕事をしたいと考えていました。
また貴社の会社説明会に参加した際、貴社の企業理念にある「寄り添う」というフレーズにとても魅力を感じました。貴社に入社をした際は、生活のサポートが必要な方々の生涯にしっかり寄り添い、お手伝いをしていきたいと考えております。
6:ブライダル業界の場合
私が貴社を志望した理由は、人生の新しいスタートとなる結婚式をサポートする仕事をしたいと考えたからです。
私自身学生時代は、ホテルのレストランでアルバイトをしていました。その際、結婚式がそのレストランで挙げられており、そのときの新郎新婦や参列してる方々の幸せそうなお顔が忘れられませんでした。
その経験から、私もいつか結婚式という幸せな瞬間をつくるお手伝いをしたいと考えるようになりました。
貴社に入社した際は、結婚式を挙げられる方々のニーズをよく聞き出し、お2人にとって最高な思い出となる結婚式をつくるサポートをしていきたいと考えております。
【サービス業界:志望動機】企業別!大手から内定を獲得した6つの志望動機例
ここからは、大手企業の内定を獲得した方々も志望動機を紹介していきます。サービス業界も様々なジャンルにわかれており、それぞれの大手企業の志望動機をピックアップしました。これらを参考にし、あなたの志望動機に活かしてください。
1:株式会社エイチ・アイ・エスへの志望動機例文
私がエイチ・アイ・エスを志望する理由は、澤田社長の「もっと多くの人に世界へ飛び出してほしい、いろいろな物を見て、たくさんの人に出会ってほしい」という思いに共感したからです。
私の趣味は予定を立てずに海外に行くことです。海外旅行が好きで、2か月に1度くらいの頻度で海外旅行に行っています。
今まで様々な国に旅行したのですが、予定を立てていないため、現地の方々とコミュニケーションを取りながら予定を考えてました。すると、その国々での考え方や文化などを知ることで世界が広がり、私の人間としての成長を感じることができました。
成長する中で、世の中にはまだ知らない世界があるのに、閉じこもっている方々が多くいると考え始め、これは非常にもったいないと思うようになりました。
そこで私は、様々な文化を日本に広めていきたいと考えました。そんな中、貴社と出会い、多くの人々を世界へ飛び出させることを促進している考えを持たれていることを知り、1人でも多くの人に知らない世界を届けていきたいと考えたため、貴社を志望しました。
2:株式会社オリエンタルランドへの志望動機例文
私は、「貴社の様々な人の笑顔をつくること」に魅力を感じています。私は関わる人すべてを笑顔にしたいと常日頃から考えてます。皆が笑っているような楽しい環境が好きで、常に人を楽しませようと企画を考えてきました。
中学校、高校では、友達を笑顔にするためにサプライズパーティーの企画をし、大学ではハロウィンでただ仮装するだけでなく、笑顔にするために仮装しながらバーベキューすることなどを企画しました。
やはり、皆が笑顔だと私も笑顔になりますし、笑顔が嫌という人も絶対にいないと思っています。
そんな中、貴社は、ディズニーリゾートに来ていただいた人たちを笑顔にするために様々な企画をされています。たとえば、ディズニーリゾートで水遊びをする企画や仮装する企画など、私も参加して友達ととても笑顔で楽しむことができました。
この考えは、規模は全然違いますが、私の考えてきた楽しませ方の延長線上だと思います。年間3000万人というディズニーリゾートに来ていただく人たち全員をもっと笑顔にしていきたいと考え志望しました。
3:リゾートトラスト株式会社への志望動機例文
私は「楽しいにこだわってほしい」という社長の言葉を魅力に感じ、貴社を志望しました。学生時代、講義内で魅力的なビジネスモデルを展開している貴社について知り、興味を持ちました。
ホテル業界というくくりではありますが、お客様の満足度を求めてゴルフを楽しむ人向けやペットも一緒に泊まれるなど様々なお客様満足度を高める施策を実施しております。
さらに、お客様の人生を彩る点でも、他社と違った「楽しむ」を追求されているのではないかと考えております。
貴社が展開している会員制事業は、長期的なスパンでお客様を満足させないことには続かない事業だと思っており、お客様に「〇〇さんだからお願いするね」と言われる人になるという私の軸と重なりを感じました。
今まで私が体育会の部活で培ってきた強い精神力と体力で、1人でも多くのお客様の満足度を追求、さらにはより人生を豊かにするサービスを提供し、貴社の発展に寄与できるよう努力いたします。
4:株式会社ニチイ学館への志望動機例文
私の志望理由は、貴社の「すべての人たちの豊かな人生のためにサービスを提供しているところ」に魅力を感じたからです。
私はあるボランティアで1年間被災地に住む高齢者の方々に対しての介護体験に参加しました。そのときに、ある人から「明日も来てね。楽しみにしてるから。」と言葉をもらい、子どもだけでなくあらゆる人に未来があることに気づきました。
翌日、その人に会いに行くと、笑顔で「おはよう」と言っていただき、自分が関わることで相手が笑顔になってくれることにやりがいを感じるようになりました。
この経験で私は人の人生に関わる仕事に就きたいと考えるようになり、貴社に入社することで、すべての人の人生に寄り添う仕事ができると考えたため、貴社を志望しました。
5:株式会社ベネッセコーポレーションへの志望動機例文
貴社で「教育を通じて、多くの人の人生を変えていきたい」と思い志望しました。私は個別指導の塾で、中学生に受験勉強を教えるアルバイトをしていました。
アルバイトをしている中で、中学生の成長をサポートすることのやりがいや、自主的に勉強へ向かわせる難しさを知りました。さらに、中学受験までしか面倒が見られないため、それ以降のサポートをできないことに私は不甲斐なさを感じました。
そんな中、貴社は多くの人の一生を「教育」を通じて支えており、教育の根幹を担う企業として、日本国内だけでなく、海外の教育事業まで視野を広げられ、常に挑戦し続けられているところに私は共感いたしました。
今後、さらに教育業界は多様化するニーズに合わせ、最適なサービスの提供がより求められてくると考えております。
このニーズをすべて満たすサービスを実現できるのは、私の教育に対する思いと貴社の教育に関する高いノウハウや技術力にしかできません。私は貴社に入社し、より多くの方々のニーズを満たし、教育を通じてより良い生活を支えていきたいと考えます。
6:株式会社ティーガイアへの志望動機例文
私が貴社を志望する理由は、「未来を拓く、明日への飛躍〜CHALLENGE TOMORROW~」という理念が純粋に素敵であると感じたためです。
私は合同企業説明会に参加した際に、貴社のブースでお話を伺い、この企業理念は実は社員がつくったとお聞きし、貴社は社長にも声が届きやすい風通しの良い会社であると知りました。
さらに、企業理念の考えを社員が持っているということで、私の強みでもある飽くなきチャレンジ精神を、貴社で最大限活かせると確信しました。
また、貴社の求める人物像の中に貴社の根底を支えるスピリットは「挑戦」と書かれていることを知り、私のことではないかと確信しております。必ず、貴社に入社した際には私のチャレンジ精神をもとに挑戦し続けていきます。
【サービス業界:志望動機】志望動機でやってはいけないこと
ここまで、魅力的な志望動機の書き方について説明してきました。次は、志望動機のNGな特徴です。
採用担当者の目にとまらない志望動機には、いくつかの特徴があります。自分の志望動機を書き終えた際は、必ずこの特徴に当てはまっていないかを確認するようにしましょう。
1.どこでも使える志望動機を書いてしまう
汎用性のある志望動機は基本NGになります。志望動機は、「なぜその会社でないといけないのか」を伝えるものになるため、どこでも使える志望動機を書いてしまうと企業は「使い回しの志望動機だな」と考えてしまい、選考を通過する確率はガクッと下がります。
そのため、あなたがその会社じゃないといけない理由を志望動機として書くようにしましょう。
2.何が言いたいかわからない
何が伝えたいのかわからないような志望動機もNGです。伝えたいことがいっぱいありすぎるのであれば1つに絞る、話が長すぎるのであれば要点をまとめるなどして、わかりやすく端的な志望動機にすることを心がけてください。
もし、自分で読んでみてどこを直せば良いのかわからないと思うのであれば、友達などに相談してみるのも1つの手です。また、就活市場も就活アドバイザーがいますので、就活市場公式LINEからお問い合わせいただければと思います。
3.自分にベクトルを向けている
サービス業界は、自分に重きをおいた志望動機もNGになります。サービス業界はお客様のためという部分が大きく関係してくる業界になります。
そのため、自分に重きをおいた志望動機だと、お客様に迷惑をかけるのではと企業は考えてしまうため、選考の通過率は下がってしまいます。
そのため、自分に重きをおいた志望動機は基本NGで志望動機は書いてください。
【サービス業界:志望動機】サービス業界のNG志望動機例
では、志望動機として、どのような内容がNGとなりやすいのか、例文を紹介します。
これらの例文は、どれもそのサービスの利用者やファンの目線で書かれている傾向があります。これらのNGな傾向も、志望動機ではよく見られるので作成時には注意をしましょう。
1.仕事内容を理解しているのかわかりづらいNG例文
私は貴社が運営する遊園地が子どもの頃から大好きです。大学生になってからも年に最低3回は遊びに行っていました。大好きな場所が職場になったら、仕事が楽しくやりがいを持って取り組めると思い志望しました。
単なるファンに過ぎず、どのように働くのか、どのようにその企業に貢献できるのかがまったく示されていません。利用者としての表面的な感想に終始しており、実際の仕事内容を理解しているのかも伝わらないNG例です。
2.利用者としての感想になってしまっているNG例文
私は幼い頃から貴社運営のレストランで食事を楽しんできました。学生になってからは夜遅い時間でも空いているのが助かると実感しました。子どもから高齢者まで楽しめ、24時間営業している便利なサービスに魅力を感じて志望しました。
こちらも利用者としての感想に終わっています。実際にサービスの担い手となったとき、どのように接客を行い、お客さまにどのように過ごしてもらいたいのかなどを盛り込んだり、同業他社との違いをアピールしたりすることも必要です。
【サービス業界:志望動機】サービス業界への志望動機を考えよう
サービス業界の志望動機では、お客様のためという部分が重要になってきます。
他の就活生との差別化、なぜその企業でないといけないのかをしっかりと書くことによって内定獲得に近づくことができます。
あなたも本記事を参考にしてサービス業界の志望動機を考えてください。
他の人はこんな記事も読んでいます
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート