就活の面接やエントリーシートでは、「仕事をする上で大切にしていることは何ですか」という質問が頻繁に登場します。
この質問への回答は、自分自身の考え方を伝える場であり、同時に企業とのマッチ度を測られる機会でもあります。
したがって、抽象語だけではなく具体的なエピソードと入社後の活かし方までを含め、自己分析と企業研究を組み合わせて準備することが成功の近道です。
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【仕事をする上で大切なこと】面接やESで聞かれる理由
企業がこの質問を投げかける理由は単なる雑談ではなく、応募者の価値観や将来像を知るためです。
企業が知りたいこと
- 社風とマッチするかを見極めるため
- 入社後の活躍ビジョンをイメージするため
- 仕事への意欲を知るため
「大切にしていること」が明確な学生は、入社後も自分の行動の軸を持ち、安定したパフォーマンスを発揮しやすいと考えられています。
一方で、自分の価値観を言語化できていない学生は「自己理解が浅い」と判断される可能性があります。
したがって、この質問は単なる人柄把握にとどまらず、将来的な成長や活躍を見極めるための重要な指標となっているのです。
社風とマッチするかを見極めるため
企業は、応募者が自社の社風や価値観に合う人物かどうかを確認したいと考えています。
いくら優秀なスキルを持っていても、組織の文化やチームの空気に馴染めなければ長期的な活躍は難しいからです。
たとえば「挑戦を大切にしている」という価値観を持つ学生は、ベンチャー企業や成長志向の強い組織と親和性が高くなります。
一方「安定性や協調性を重んじる」学生は、堅実で組織力を重視する企業で力を発揮できるでしょう。
自分の回答を通して「社風とマッチする」ことをアピールできれば、面接官に安心感を与えることができます。
入社後の活躍ビジョンをイメージするため
面接官は応募者の価値観を通して、入社後の働き方や将来像をイメージします。
「大切にしていること」が具体的であればあるほど、面接官は応募者の配属や成長の方向性を描きやすくなります。
たとえば「チームワークを大切にしたい」と回答した学生は、協調性を活かしてプロジェクト運営や顧客対応に貢献できる姿を想像させやすいでしょう。
逆に抽象的な回答では、入社後の活躍イメージが湧かず評価が下がってしまう可能性があります。
そのため、エピソードと将来への結びつきを意識して回答することが重要です。
仕事への意欲を知るため
「仕事で大切にしていること」を問うことで、応募者がどのような姿勢で働こうとしているかを確認できます。
積極的に挑戦したい、仲間を支えたい、成果を追求したいなど、回答内容にはその人の意欲が反映されるため、熱意の有無を見抜かれる質問でもあります。
また、この質問に対してしっかり答えられる学生は「自分の目標や理想像を持っている」と評価されやすくなります。
逆に「なんとなく働きたい」という姿勢が透けて見えてしまうと、志望度の低さや成長意欲の薄さを疑われる危険があります。
したがって、回答には自分なりの「仕事への前向きなスタンス」を盛り込むことが必須です。
【仕事をする上で大切なこと】似ている質問とは?
本質的には応募者の価値観や考え方を確認する意図を持つため、似ている質問の意図を理解して準備しておくことが重要です。
どれもあなたの考え方や価値観を確認する質問ですが、見られているポイントや評価される点が異なります。
設問ごとの違いを理解し、それぞれの対策を行いましょう。
「大切にしている価値観」
「あなたが大切にしている価値観は何ですか」という質問は、仕事観や人生観を通じて人柄を知りたい意図があります。
この質問に答える際は、家庭やプライベートにおける価値観ではなく、社会人としての姿勢やビジネス場面に結びつく内容を選ぶことが大切です。
例えば「責任感」「協調性」「挑戦心」など、社会人としてプラスに作用する価値観を挙げると評価されやすくなります。
また、価値観を単独で伝えるのではなく、エピソードを交えることで説得力を高めることができます。
「あなたにとって仕事とは?」
「あなたにとって仕事とは?」という質問は抽象度が高いため、準備が不十分だと答えに詰まりやすい設問です。
この質問の意図は、応募者が仕事に対してどんなスタンスで向き合っているのかを把握することにあります。
「自己成長の場」「社会貢献の手段」「仲間と成果を出す機会」など、前向きでポジティブな解釈を軸に答えると好印象です。
さらに、具体的な経験を通じて「そのように考えるようになった背景」を説明すると、独自性と納得感が生まれます。
「入社後にどんな社会人になりたいか」
この質問は「仕事をする上で大切なこと」を未来志向で問う形といえます。
つまり応募者が入社後にどんなスタンスで仕事に取り組みたいのか、将来像を描けているかを確認するための設問です。
回答する際は「責任感を持ち、仲間に信頼される社会人になりたい」「改善意識を持って成果を高める人材になりたい」など、具体的かつ成長を感じさせる表現を意識しましょう。
入社後に実現したい姿を伝えることで、企業に貢献できる人材であることを効果的にアピールできます。
【仕事をする上で大切なこと】大切なことを見つける方法
「自分にとって大切なことは何だろう」と悩む学生も少なくありません。
無理に作り出す必要はなく、過去の経験や将来の理想から自然に導き出すことが大切です。
以下の3つの視点を活用すれば、自分らしい回答を見つけやすくなります。
過去経験を深掘る
これまでの経験を振り返ることで、自分が自然に大切にしてきたものが見えてきます。
部活動、アルバイト、ゼミ活動など、頑張れた理由や工夫した点を思い返すと、自分の軸を発見しやすいです。
例えば「仲間と協力して成果を出すことにやりがいを感じた」なら、それが大切にしていることになります。
このように過去経験を材料にすることで、説得力ある答えを作成できます。
将来ビジョンから考える
「将来どうなりたいか」という視点から逆算して考える方法も有効です。
5年後・10年後の自分の理想像を思い描き、そのために必要な価値観を設定すると一貫性のある答えができます。
例えば「将来リーダーになりたい」と考えるなら、「人をまとめる責任感」や「信頼関係」が大切にしていることとして導けます。
ビジョンに基づく回答は説得力が高まり、将来の活躍を期待させます。
企業の求める人物像から考える
応募企業が掲げている「求める人物像」を参考にするのも効果的です。
企業理念や採用ページに書かれている価値観を把握し、それと自分の考えを重ね合わせることでミスマッチを防げます。
ただし、迎合するだけではなく、本当に共感できる部分を選ぶことが大切です。
「企業研究」と「自己分析」を掛け合わせた回答は、面接官に好印象を与えます。
【仕事をする上で大切なこと】回答する際のポイント
回答を作成する際は、ただ自分の考えを述べるだけでは不十分です。
「ポジティブさ」「企業との関連性」「具体性」の3点を意識することが評価を高めるコツです。
ポジティブな内容を伝える
ネガティブな言葉ではなく、前向きな表現を使うことが重要です。
「失敗を避けたい」ではなく「挑戦を大切にしている」と表現すると、同じ意味でも印象が大きく変わります。
面接官は意欲的な姿勢を評価するため、常に建設的な回答を意識しましょう。
具体性を持たせる
回答では抽象的な表現を避け、必ず具体的なエピソードを交えて伝えることが大切です。
例えば「チームワークを大切にしています」とだけ答えても説得力は弱く、印象に残りにくいものです。
一方で「ゼミ活動で役割を分担し、進捗を報告し合うことで発表を成功させた」というように、具体的な場面や行動を交えて説明することで、実際の人物像がより鮮明に伝わります。
抽象的な価値観を具体的な体験に落とし込むことで、伝えたいポイントに説得力が生まれ、競合する就活生との差別化が可能になります。
応募企業に関連のある内容を伝える
自分の大切にしていることが応募企業の方針と関連していれば、大きなアピールにつながります。
「人との信頼関係を重視している」と伝えれば、顧客志向の企業では強い魅力として伝わります。
ただし、企業に無理やり合わせるのではなく、自分の本心と重なる部分を抽出することが大切です。
【仕事をする上で大切なこと】面接で回答する際の注意点
面接で「仕事をする上で大切なこと」を答える際には、どれだけ自分の考えを明確に伝えられるかが評価につながります。
ただし、自分の考えを押し付けたり、冗長に話したりすると逆効果になるため注意が必要です。
ここでは面接で回答する際の3つの重要な注意点を解説します。
長く話しすぎない
面接での回答は、つい熱意を伝えようとして話が長くなりがちですが、時間を意識して簡潔にまとめることが重要です。
2〜3分程度で要点をまとめることを意識すれば、聞きやすく印象的な回答になり、集中して話を聞いてもらえるでしょう。
聞かれたことに簡潔に答える
面接官の質問意図を理解し、それに沿った回答を心がけることが大切です。
例えば「仕事をする上で大切なことは?」と聞かれた場合、自分の価値観をただ並べるのではなく、1つに絞って具体的に答える方が伝わりやすくなります。
複数の要素を語ってしまうと焦点がぼやけ、結局何を伝えたいのか分からない印象を与えかねません。
質問に対してシンプルかつ的確に答える姿勢は、ビジネスシーンでも重要視されるスキルであり、評価ポイントにつながります。
自然体で自分の言葉で伝える
面接では、暗記したような回答よりも、自分の言葉で自然に伝えることが評価されます。
背伸びをしたり、用意したフレーズを機械的に読み上げたりすると、誠実さや信頼感に欠けてしまいます。
企業は「人柄」や「価値観の一致」を重視しているため、素直に自分の考えを表現する方が効果的です。
自然体で自分の価値観を伝えることは、信頼関係を築く第一歩であり、採用担当者に好印象を与える要素となります。
【仕事をする上で大切なこと】面接で回答する際の文章構成
説得力のある回答を作るには、構成を意識する必要があります。
結論から入り、理由、具体的なエピソード、学びや成果、未来への活かし方という流れを守ることで、論理的かつ印象的な自己表現が可能になります。
それぞれどのようなポイントがあるか、詳しく解説していきます。
結論
まず最初に「私が仕事をする上で大切にしていることは〇〇です」と簡潔に伝えます。
結論を最初に示すことで、面接官はスムーズに話を理解できます。
この設問に限らず、結論ファーストでの話し方は選考においても社会人としても重要な力です。
結論から簡潔に話すように意識しましょう。
理由
次に、その考えを持つに至った背景や理由を述べます。
「なぜその価値観を大切にしているのか」を説明することで回答に厚みが増します。
しかし、この設問ではあくまでも「その価値観を持っているあなたがどのように行動をするのか」が重要です。
過去のきっかけについては冗長にならないよう、簡潔に伝えることを意識しましょう。
具体的なエピソード
実際に体験した出来事を紹介し、自分の価値観が行動に表れていることを示しましょう。
エピソードがあることで説得力が大きく高まります。
具体的なエピソードを用いる際には以下のような点に注意するようにしてください。
- 自分の立場を明確に示す
- どのような価値観を持っていたのか示す
- 価値観をもとにどのような行動をしたのかを示す
学び・成果
具体的なエピソードを示したら、その経験から得た学びや成果についても伝えましょう。
学びや成果を言語化することで、自己成長を示せます。
ただの体験談で終わらせず、「だからこそ今もその価値観を大切にしている」と繋げることが重要です。
入社後の活かし方
最後に、応募企業に入社した後その価値観をどう活かすのかを伝えます。
あなたの価値観を入社後にどう活かすことができるのかを言語化してを伝えることで、あなたの価値観が伝わるだけでなく、企業に対する理解も伝えることができます。
ここまで言及できると「入社後の活躍イメージ」が面接官に明確に伝わり、高評価につながります。
【仕事をする上で大切なこと】回答例文16選
ここからは「仕事をする上で大切なこと」を面接やエントリーシートで伝える際に役立つ具体的な例文を紹介します。
それぞれの例文は300字前後でまとめ、面接官に伝わりやすいように構成しています。
加えて解説では、なぜ良い回答なのか、どのような意図を込めると効果的かを200字以上で説明しています。
自分の経験や志望企業に合わせてアレンジして使用してください。
時間管理
私が仕事をする上で大切にしていることは、限られた時間を有効に活用する「時間管理」です。
大学時代は学業とアルバイトを両立させるため、授業やシフトのスケジュールを常に整理していました。
特に試験期間には一日の計画を細かく立て、優先順位を明確にすることで効率的に勉強と仕事を進めることができました。
この経験から、どんなに多忙な状況でも冷静にタスクを管理し、期限を守ることの重要性を学びました。
入社後も計画的な時間管理を徹底し、確実に成果を出せる社会人を目指します。
この例文は「時間管理能力」を軸に据えています。
採用担当者にとって、時間を守れる人材は信頼感が高い点が評価ポイントです。
また「大学生活の具体的なエピソード」から導入しているため説得力があります。
仕事に直結する「タスク管理」や「期限厳守」の姿勢は、多くの企業に通じる強みとして活かせます。
他社貢献
私が大切にしているのは「他者に貢献する姿勢」です。
ゼミ活動では後輩への学習支援を積極的に行いました。
特に統計の授業で理解が追いつかない学生に対して、自分なりに噛み砕いた解説資料を作り、学習会を開いたことで理解度が向上しました。
結果としてゼミ全体の研究成果が高まり、仲間から感謝の言葉をいただいた経験があります。
入社後も同僚や顧客のために、自ら行動して周囲の成長や成果に貢献していきたいです。
この回答は「貢献意欲」を前面に出しています。
他者を支える姿勢はチームワークや顧客志向に直結し、多くの職場で重視される要素です。
単なる自己満足ではなく、ゼミ全体の成果に結びついた点が強みになっています。
社会人としても「自分だけでなく周囲の成長を支援する」という姿勢は大きな魅力として評価されます。
信頼関係
仕事をする上で私が最も大切にしているのは「信頼関係を築くこと」です。
アルバイト先の接客業では、常連のお客様から名前を覚えていただけるよう意識的に声掛けをしました。
困っている様子のお客様には先回りして提案するなど小さな気配りを積み重ねた結果、売上にもつながりました。
信頼関係は一朝一夕で築けるものではありません。
だからこそ日々の小さな積み重ねを意識し、入社後も顧客や同僚との信頼を大切に働いていきます。
「信頼関係」を軸にした例文は、営業や接客だけでなくあらゆる職種で有効です。
面接官は「誠実さ」「責任感」を感じ取りやすく、安心して任せられる人材という印象を持ちます。
また実際のエピソードが「売上」という成果に結びついているため、単なる理想論ではなく現実的な行動力を示せています。
思いやり
私が大切にしていることは「思いやりのある行動」です。
大学のサークル活動で、新入生がなじめるようにイベント前後で声をかけたり、交流の場を企画した経験があります。
その結果、退部率が減少し、サークル全体の雰囲気が良くなりました。
思いやりは人間関係を円滑にし、組織の力を高めるものだと感じています。
社会に出てからも周囲への配慮を忘れず、安心して働ける環境づくりに貢献したいです。
この例文では「思いやり」を基軸にしています。
人間関係を円滑にする姿勢は、特に協調性や人間力を求める企業に効果的です。
具体的に「退部率の低下」という成果を盛り込むことで、優しさが結果につながることを示しています。
単なる優しさのアピールで終わらない点が高評価につながります。
責任感
仕事で大切にしていることは「責任感を持って物事をやり遂げること」です。
ゼミ研究では代表を務め、発表準備の遅れがあった際も自ら率先して作業を進めました。
周囲を巻き込みながらスケジュールを立て直し、最終的には無事に学会で発表できました。
この経験から、自分の役割に責任を持ち、最後までやり遂げる大切さを学びました。
社会人としても責任感を持ち、結果を出す姿勢を貫きます。
この回答は「責任感」を中心に置いた内容です。
責任感はあらゆる企業が重視する要素であり、信頼を勝ち取るための必須条件です。
また、ただ頑張っただけでなく「学会発表成功」という成果を示している点が説得力を高めています。
エピソードに「困難を解決した行動」を入れている点も好印象です。
主体性
私が大切にしていることは「主体性を持って行動すること」です。
大学のグループワークでは議論が停滞することが多く、私は自ら議題を整理して進行役を買って出ました。
その結果、メンバー全員が意見を出しやすくなり、発表の内容も高評価を得ました。
主体的に動くことで組織に活気を与え、成果につながることを実感しました。
社会に出てからも受け身にならず、自ら課題を見つけ改善に向けて行動する姿勢を貫きます。
「主体性」を示す例文は、多くの企業で高く評価されます。
特に若手社員に求められる「受け身ではなく動ける力」を端的に表現できている点が強みです。
停滞した状況を変える行動はリーダーシップ要素も含んでおり、採用担当者に成長性を感じさせます。
協調性
私が仕事をする上で大切にしていることは「協調性」です。
大学のサッカー部では、チームの士気が下がったときに自ら声をかけ、全員が意見を言える環境を作りました。
意見を尊重し合うことでチームワークが改善し、公式戦でも結果を残せました。
協調性は単に仲良くすることではなく、全員が力を発揮できる環境をつくることだと学びました。
社会人になっても周囲と連携し、組織全体の成果に貢献します。
この例文は「協調性」を軸にしています。
組織は必ずチームで成果を求められるため、協調性のある人材はどの職種でも必要不可欠です。
チームの士気向上や成果につながった具体的な事例があることで、説得力が増しています。
傾聴力
私が大切にしているのは「傾聴力」です。
ゼミ活動では議論の際に発言が少ないメンバーに積極的に質問し、意見を引き出すことを心がけました。
その結果、多様な視点を取り入れた発表内容が完成し、教授からも高い評価を得ました。
傾聴は相手を尊重し、信頼関係を築く第一歩です。
今後も相手の声に耳を傾け、信頼される社会人を目指します。
この回答は「聞く力」を前面に出している点が特徴です。
面接官にとって「傾聴できる人材」は、将来的に顧客対応やチーム内調整で強みを発揮できる存在と映ります。
実際のエピソードが「成果」に結びついている点も評価されやすいポイントです。
改善力
私が大切にしているのは「改善力」です。
飲食店でのアルバイトでは、ピーク時に業務が滞る課題がありました。
そこで私は作業動線を見直し、役割分担を明確化する提案を行いました。
結果として待ち時間が短縮され、売上にも貢献できました。
小さな改善でも継続することで大きな成果につながることを学び、社会人としても業務効率化に挑みたいと考えています。
この例文は「改善力」を強調しています。
多くの企業が生産性向上を課題としているため、「現状を分析し改善に結びつける力」は即戦力としてアピール可能です。
アルバイトの事例でも売上や効率化という成果が示されており、納得感のある構成になっています。
向上心
私が大切にしているのは「向上心」です。
英語力を高めるため、毎日30分の勉強を3年間継続しました。
TOEICのスコアは当初から200点以上伸び、国際ゼミでも積極的に発表ができるようになりました。
この経験から、努力を積み重ねれば成果は確実に出ると実感しました。
社会人になってからも学びを止めず、常にスキルアップを目指します。
この回答は「成長意欲」を前面に出しています。
企業にとって、若手社員が継続的に成長していくことは非常に重要なポイントです。
資格やスコアなど「数字」で成果を示しているため、信憑性と説得力が増しています。
謙虚さ
私が大切にしているのは「謙虚さ」です。
ゼミでの研究活動では、教授や先輩からの指摘を素直に受け入れ、改善につなげる姿勢を心がけました。
その結果、最終的な論文の完成度が大幅に高まり、学会でも高い評価をいただきました。
謙虚さは成長のために欠かせない姿勢です。
今後も学ぶ姿勢を忘れず、社会人として成長を続けていきます。
この例文は「謙虚さ」を軸にしています。
謙虚さは「素直さ」と「成長意欲」の裏返しでもあり、企業が安心して育成できる人材という印象を与えます。
実際に論文の成果につながった事例を挙げているため、説得力のある構成になっています。
笑顔
私が大切にしているのは「笑顔」です。
アルバイト先のカフェでは、忙しいときでも笑顔を絶やさず接客をしました。
その結果、お客様から「また来たい」と言っていただけることが増え、リピーター獲得につながりました。
笑顔は場の雰囲気を明るくし、相手の安心感を生みます。
社会人になっても周囲に良い影響を与えられるよう、常に笑顔を心がけます。
この例文は「笑顔」を大切にする姿勢を示しています。
笑顔は接客だけでなく、社内の人間関係構築や営業など幅広い場面で効果的です。
リピーター増加という成果を示しているため、単なる心がけではなく実績に基づいた主張になっています。
挑戦
私が大切にしているのは「挑戦する姿勢」です。
大学時代、英語スピーチコンテストに未経験ながら挑戦しました。
練習を重ねることで入賞を果たし、大きな自信となりました。
挑戦は成長のきっかけであり、困難を乗り越える力を養うと考えています。
社会に出てからも現状に満足せず、積極的に新しい課題に挑んでいきたいです。
「挑戦心」をテーマにした例文は、向上心や成長意欲を伝えるうえで有効です。
企業は変化に対応できる人材を求めているため、挑戦姿勢は強力なアピール要素になります。
実際の成果(入賞)を提示することで説得力を増していますが、努力の過程があればより良い文章になりそうです。
生産性向上
私が大切にしているのは「生産性の向上」です。
ゼミ活動では資料作成に時間がかかりすぎる課題があり、私はフォーマットを作成して効率化しました。
結果として作業時間を大幅に短縮でき、研究に充てる時間を増やすことができました。
限られた資源で最大の成果を出すことが重要だと学びました。
社会人としても効率を意識し、成果に直結する仕事を心がけます。
この例文は「効率性」を強調しています。
生産性向上はあらゆる企業で求められる要素であり、即戦力として期待される資質です。
具体的な改善方法を提示しているため、再現性のあるアピールになっています。
チームワーク
私が大切にしているのは「チームワーク」です。
大学の文化祭実行委員では、企画から運営までメンバー全員が協力することが必要でした。
私は役割分担を調整し、全員が無理なく参加できる体制を整えました。
結果として来場者数が前年より増加し、成功に結びつけることができました。
チームワークは成果を最大化する力であり、社会に出ても重視していきたいと考えています。
この例文は「チームワーク」を中心に据えています。
組織で働くうえでチームワークは不可欠であり、協働姿勢を示すことは採用担当者に安心感を与えます。
成功という成果が具体的に示されているため、信頼性の高いアピールになっています。
【仕事をする上で大切なこと】NG回答例
面接やエントリーシートで「仕事をする上で大切なこと」を聞かれた際、答え方によってはマイナス評価につながることがあります。
特に、内容が浅かったり、企業が大切にしている価値観と大きくずれていたりすると、採用担当者にネガティブな印象を与えかねません。
就活生の中には「正解が分からないから」といって曖昧な返答をしてしまう人や、逆に人として当然すぎる内容をそのまま答えてしまう人も見受けられます。
避けるべきNG回答パターンを理解しておくことで、より効果的な自己表現につなげることができます。
NG回答1:わからないと答えてしまう
特に考えたことがないので、仕事をする上で大切なことはわかりません。
「わからない」と答えてしまうと、準備不足や自己分析不足と判断されやすいです。
企業は完璧な答えを求めているのではなく、自分の経験をもとにした「考え抜かれた答え」を期待しています。
自分の経験から、主観的でも構いませんのでどんなことを大切にしてきたか、振り返ってみましょう。
考える際にヒントになる経験は、以下のようなものがあります。
- 何か重要な決断をしたとき
- 何かをやり遂げたとき
- ミスや失敗をしたときにどのように向き合ったか
- 後輩のマネジメントにおいて気を付けていたこと 等
NG回答2:企業の大切にしているものに反した回答
私は一人で黙々と作業をすることが一番大切だと思っています。
応募企業の社風や価値観と真逆の回答は「協調性がない」と判断されやすく、評価を大きく下げます。
選考においてみられている「自社との相性」という観点でも、大きなマイナスになりかねません。
事前に企業研究を行い、応募先が大切にしている要素と自分の価値観を重ねる工夫が必要です。
NG回答3:人として当たり前すぎる回答
嘘をつかないことが仕事をする上で大切です。
当たり前の回答は具体性や差別化に欠け、面接官の印象に残りません。
「嘘をつかない」という基本を前提にした上で、経験を踏まえた独自の回答を用意することが効果的です。
また、余りにも当たり前のことを回答してしまうと、それ以上に大切にしていることがないのか、常識がないのではないかという懸念をされる可能性があるため、注意しましょう。
【仕事をする上で大切なこと】ESと面接の書き分けチェックリスト
同じ内容でも、ESと面接では伝え方と情報量が異なります。
ESは読み手が静的に評価するため論理の一貫性と過不足のない説明が重要で、面接は相互対話で評価されるため要点の即時理解と追加質問への拡張性が鍵になります。
ここでは、文字数別テンプレートとチェックリストを用意し、提出直前の抜け漏れを防ぐ実務的な観点を提示します。
ES(文字数別テンプレ:200/400/600字)
200字:結論(何を大切にするか)→理由(行動原則)→具体(1シーン)→入社後活用(1文)。無駄を削り、名詞と動詞を強くします。
400字:200字構成に「役割・工夫・成果(数値)」を1要素ずつ追加します。読み手が再現性を判断できるレベルまで具体化し、抽象語は一度だけ使います。
600字:400字構成に「学びの転用先(職務/顧客/チーム)」「企業との整合(理念/評価制度のどちらか)」を足し、論理の完結度を高めます。
面接(一次/最終の話し方の違い)
一次:30〜60秒でCR-EFM(結論→理由→エピソード→学び→マッチ)を一周させ、追問で具体を足します。数値・役割・工夫のいずれか1点は必ず入れます。
最終:意思と整合性が焦点です。志望動機・価値観・入社後の貢献が矛盾なく接続しているかを示し、部署配属の想定と短期・中期の成果イメージまで触れます。
チェックリスト:主語のブレはないか/抽象語に定義が付いているか/数字・固有名詞は入っているか/入社後の再現可能性を言い切れているか。
【仕事をする上で大切なこと】30秒/60秒で伝える面接テンプレ
口頭は“圧縮しても意味が抜けない”型で準備するのが最強です。
以下はそのまま練習に使えるテンプレートです。自分のエピソードに置換して仕上げてください。
30秒版(約120〜150字)
私が大切にしているのは〇〇です。理由は、△△という場面で□□の行動を徹底し、◇◇の成果を得たからです。入社後はこの姿勢を活かし、貴社の▽▽で貢献します。
ポイント:名詞化で短く、成果は一つに絞る。最後は「どこでどう効くか」を一言で言い切ります。
禁則:背景を長く話す/抽象語を連発する/「頑張る」「大切にしたい」だけで締める。
60秒版(約250〜300字)
私が仕事で最も大切にしているのは〇〇です。△△の活動で、私が担った役割は▽▽でした。特に□□の課題に対し、▲▲という工夫を行った結果、◇◇(数値/具体成果)を実現しました。この経験から、〇〇は行動の軸として再現できると確信しています。入社後は、貴社の××(理念/方針)に沿って、まずは□□領域で〇〇を発揮し、短期的には〜、中期的には〜の形で価値提供します。
【仕事をする上で大切なこと】志望動機・自己PRとの整合の作り方
価値観(大切なこと)・強み(自己PR)・志望動機の3点が同じ方向を向くと、合否の判断は一気にプラスに傾きます。
逆に、価値観は「チーム重視」なのに自己PRが「個人成果のみ」、志望動機は「社会貢献」とバラバラだと、一貫性が崩れて評価が落ちます。
ここでは3点を一本線で繋ぐ具体手順を提示します。
三点接続の手順(価値観⇄強み⇄動機)
①価値観:行動原則を一言で定義(例:顧客視点)。②強み:その価値観が発揮された事実(役割・工夫・成果)を一つ。③動機:企業の事業/顧客/職務どれに刺さるかを言い切る。最後に「入社後の最初の貢献領域」を具体化します。
整合チェック:名詞が揃っているか(顧客・現場・品質など)/数字と固有名詞が混じっているか/“だから貴社”の根拠が理念か事業か評価制度か明確か。
ズレの修正は「語の置換」より「エピソードの再選定」。言い回しで辻褄を合わせるより、事実の選び直しが最短です。
【仕事をする上で大切なこと】よくある質問
選考現場で頻出の疑問に先回りで答えます。
不安が残ると回答が抽象化しやすいため、ここを読んでから例文に手を入れると完成度が上がります。
Q. 複数挙げても大丈夫?
基本は一つに絞り、面接の追問で補助的に二つ目を触れるのが安全です。ESに複数を書く場合は「主軸1+補助1」の関係を明示し、評価が割れないようにします。
主軸の定義・根拠・再現性が弱いと、複数提示は“逃げ”に見えます。まずは主軸の解像度を上げてください。
Q. ネタがバイト・サークルしかない…
問題ありません。役割・工夫・成果(できれば数字)で再現性を示せば十分です。固有名詞や規模感、改善前後の差分を明記し、社会人の文脈に橋渡しをすれば評価されます。
注意点は「頑張った感」だけで終わらせないこと。相手(顧客/メンバー/上司)への価値に変換して伝えます。
Q. 会社の価値観とズレているかも…
迎合ではなく“重なる部分”を探します。理念・事業・評価制度のどれで重なるかを一つ選び、その範囲で言い切りましょう。ズレは配属志向の明示で回避できます。
どうしても重ならない場合は志望先の整理が必要です。ミスマッチ入社は双方にとって不幸です。
Q. 最終面接で深さを出すコツは?
「なぜ今はそれを大切にしているのか」をもう一段深掘りします。原体験→価値観→行動→成果→学び→入社後への転用の因果を、面接官の言葉を借りつつ再構成します。
相手の質問表現を復唱し、論点を合わせてから答えると伝達ロスが減ります。
Q. 抽象語しか出てこない…
抽象語に自分の定義を付けてから、定義が可視化されたエピソードを一つ選びます。定義→具体→成果の順に置くと、短時間でも伝わります。
例えば「挑戦=未経験領域に期限とKPIを置いて完遂すること」のように、自分基準でOKです。
【仕事をする上で大切なこと】まとめ
面接やエントリーシートで「仕事をする上で大切なこと」を問われるのは、価値観の確認や入社後の活躍を見極めるためです。
回答する際には、過去の経験をもとにした具体的なエピソードを交え、ポジティブで応募企業に関連する内容を選ぶことが大切です。
また、文章構成を意識し「結論→理由→エピソード→成果→未来への活かし方」の流れで答えることで、採用担当者に納得感を与えられます。
本記事を参考に、面接官に刺さる回答を作成しましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート