【例文2選】住友商事のES対策｜住友グループの特徴とともに解説！

【住友商事のES】はじめに

住友商事は、5大商社の一角としてグローバルに事業を展開しながらも、「住友事業精神」に根ざした誠実で堅実な経営姿勢を大切にしている企業です。

長い歴史の中で培われた信頼と革新性を兼ね備え、安定と挑戦が共存する稀有な企業風土を持っています。

本記事では、住友商事の特徴や企業文化を踏まえ、ES（エントリーシート）作成に役立つ視点を解説していきます。

【住友商事のES】住友商事の特徴

住友商事は、変化を先取りしながら新たな価値を創造し、社会に貢献することを掲げるグローバル企業です。

三井・三菱と並ぶ三大財閥の一つである住友グループに属し、その中でも最も古い歴史を誇ります。

起源は別子銅山の経営にあり、住友電気工業や住友化学など工業系に強みを持つ企業を多く抱えています。

「結束の住友」とも言われる通り、グループ全体の信頼関係と連携力が高く、専門性と組織力の両立が特長です。

住友グループの経営理念

住友商事の根底には、「健全な事業活動を通じて豊かさと夢を実現する」という企業使命と、「人間尊重を基本とし、信用を重んじ確実を旨とする」という経営姿勢が息づいています。

これは住友家初代・住友政友が説いた商売の心得「文殊院旨意書」に基づくもので、単なる営利ではなく、社会的責任を重視した事業運営が代々引き継がれてきました。

社員一人ひとりにもこの精神が浸透しており、目先の利益ではなく、長期的かつ誠実な視点から価値を提供する姿勢が企業文化に根付いています。

こうした理念に共感し、実直に努力を重ねる人材が住友商事では求められています。

事業内容

住友商事は、金属・輸送機・インフラ・不動産・エネルギーといった基幹分野に加え、メディア・デジタル領域においても存在感を高めています。

中でも、J:COMと連携したケーブルテレビ事業や、AI・DXを活用した新規事業の創出が進んでおり、変化する社会ニーズに対応し続けています。

2019年には創立100周年を迎え、「次の100年」を見据えた持続的成長を掲げ、社会とともに歩む企業像を明確にしています。

伝統を守りながらも常に時代の一歩先を見据えるこの姿勢は、総合商社としての柔軟性と革新性を体現しており、ES作成においても志望動機の軸として活用できます。

企業文化

住友商事の企業文化は、長年受け継がれてきた住友事業精神のもとで形成された安定感と、「活力に溢れ、革新を生み出す」姿勢が融合しています。

社員一人ひとりの主体性が重視され、若手であっても挑戦が歓迎される環境が整備されています。

たとえば、新規事業や海外案件に積極的にアサインされる若手社員も多く、実力に応じた成長の機会が提供されています。

また、人材育成にも力を入れており、信頼関係を基盤としたチームワークの中で、自ら考え動く力を養う風土が醸成されています。

個人の挑戦を後押ししつつ、組織全体で革新を推進する住友商事の文化は、変化の激しい時代において大きな魅力です。

【住友商事のES】選考フロー

住友商事の選考は、インターンシップと本選考で構成されており、いずれも短期間でスピーディーに進行します。

インターンでは録画面接やWEBテストを経て面接が2回、本選考ではエントリーシート提出後、3月中旬に集中して複数回の面接が行われ、早ければ3月中に内定が出ます。

限られた接点の中で自分らしさを正確に伝える準備が求められます。

インターンシップ

住友商事のインターンシップ選考は、エントリーシート、録画面接、WEBテスト、そして2回の面接という構成で、約1か月の短期間で実施されます。

ESでは、経験や実績以上に「なぜその行動をとったのか」という思考の背景や仮説が重視され、録画面接でも論理的かつ端的に伝える力が求められます。

対面の一次・二次面接では、チームでの役割や困難な状況にどう対応したかを深掘りされる傾向があり、学生の価値観や人柄を見極める姿勢が強く感じられます。

インターン選考を通じて見られるのは、「将来ともに働く仲間」としての素養です。

丁寧な準備と、納得感のある自己理解が突破の鍵になります。

本選考

住友商事の本選考は3月中旬に一気に進行し、ES提出から四次面接・内定までが短期間で完了します。

短期間で複数回の面接が続くため、エントリー段階で伝えた価値観や志望動機が面接全体を通して一貫していることが非常に重要です。

選考の中では、過去の経験に基づく思考プロセスや、組織の中で果たした役割について深く問われ、表面的な受け答えでは対応しきれません。

また、回数を重ねるごとに質問の深さも増し、柔軟に対応する即応力や、自己理解をもとに軌道修正できる力も評価対象となります。

住友商事の選考では「論理」と「人間性」の両方が試されるため、ぶれない軸と冷静な対応力が内定への鍵となります。

【住友商事のES】住友商事のESはなぜ難しい？就活生がつまずく3つの理由

住友商事のエントリーシート（ES）は、単なる自己PRや志望動機では評価されにくく、「住友商事らしさ」を理解したうえでの論理性と誠実さが求められます。

他商社との差別化や価値観との接続、一貫したストーリー構成、そして人柄とビジネス視点の両立が必要であり、それが多くの学生が壁を感じる要因となっています。

①住友商事らしさの壁

住友商事は「人間尊重」「信用を重んじ確実を旨とする」といった独自の価値観を長年大切にしてきた企業であり、他商社と比べてもその文化へのこだわりが非常に強いです。

そのため、どこでも使えるような汎用的なESや、形式的な志望動機では見抜かれてしまいます。

たとえば「グローバルで働きたい」「大きなプロジェクトに関わりたい」といった表面的な内容だけではなく、自分の経験の中で、どのように住友商事の価値観と重なる部分があるのかを言語化する必要があります。

住友商事に対する理解と自分自身の軸との接続こそが、他の就活生との差を生む最大のポイントです。

②なぜ住友商事かの一貫性が問われる設問

住友商事のESでは、志望動機、学生時代に力を入れたこと、キャリアビジョンなど、複数の設問を通じて「なぜ住友商事か」という問いに一貫性を持って答えることが求められます。

個々の回答がバラバラになってしまうと、「軸がない」「志望度が低い」と判断される可能性が高くなります。

たとえば、自分の価値観や行動原理が学生時代の経験から現在の志望動機、そして将来の目標にまで一貫してつながっていることが伝わると、説得力が大きく増します。

また、他商社ではなく「住友商事である理由」が具体的に語られているかどうかも重要な評価ポイントになります。

③人柄とビジネス感覚の両立

住友商事のESでは、「人間尊重」の理念に基づいた誠実さや協調性といった人柄面の評価が重視される一方で、総合商社としてのビジネス的視点も同時に問われます。

単に「頑張った」「仲間と協力した」というだけでは不十分であり、自分がどのように価値を創出したか、なぜその行動をとったのかという仮説思考が求められます。

この両立が非常に難しく、どちらかに偏ると評価を落としかねません。

エピソードの中で、人との信頼関係を築きながらも、状況を見極めて合理的な判断を下した経験や、課題に対して主体的に解決策を考えたプロセスを語れると、住友商事らしい人物像として高く評価されます。

【住友商事のES】住友商事ESの設問一覧と意図の読み解き

住友商事のES設問は、志望理由や配属希望などの表面的な情報を問うだけでなく、その背後にある価値観やキャリア観を深く探る構成となっています。

インターンと本選考の両方に共通して、「なぜ住友商事なのか」「なぜその部署なのか」といった一貫した論理と意志が問われます。

インターンシップ

インターンシップの設問は一見シンプルですが、配属希望の部署を選び、その理由を200字で述べる中で、「住友商事らしさ」を理解しているかどうかが見極められます。

選んだ部署の役割や社会的意義を的確に捉え、自身の経験や価値観とどう接続するかを簡潔に伝える必要があります。

また、単なる興味関心や知識習得への意欲ではなく、「なぜその部署で働きたいのか」「将来的にどう関わっていきたいのか」といった視点があると、深みのある回答になります。

文字数が短いため要素を詰め込みすぎず、最も伝えたい意志を一つに絞って明確に述べることが重要です。

本選考

本選考の設問では、まず「あなたのWILL（意志）」を問うことで、就活生の価値観や人生観、働く目的を深く理解しようとしています。

次に、そのWILLと初期配属希望の部署選択をどのように結びつけているのかを400～500字で記述するよう求められます。

この2問はセットで設計されており、WILL→部署→成し遂げたいこと、というストーリーに一貫性がなければ評価されにくくなります。

また、部署の役割を正しく理解していること、そしてそこを選ぶ理由に自己の過去の経験が裏付けられていることが重要です。

抽象的な夢ではなく、社会に対する価値提供の視点を持ち、自分がどう貢献できるのかまでを論理的に示す必要があります。

【住友商事のES】住友商事らしさとは？

住友商事の企業文化は「人間尊重」を核とし、誠実さや調和を重んじる姿勢が特徴的です。

また、「三方よし」の理念に基づく全体最適の価値創出を目指し、単なる利益追求にとどまらず、社会や関係者全体の利益を考慮しています。

加えて、慎重で堅実な実行力と、グローバル市場での積極的な挑戦という二面性が共存している点も、住友商事らしさの大きな柱です。

人間尊重を重んじる企業文化

住友商事の企業理念の中心には「人間尊重」があります。

これは利益追求の過程で人を犠牲にしないことを意味し、社員間だけでなく取引先や地域社会との信頼関係を重視する姿勢です。

こうした誠実さや調和を大切にする文化は、他の商社と比べても特に強く根付いています。

この価値観は、長い歴史のなかで培われた住友の事業精神の一環であり、ビジネスを行ううえでの倫理的な基盤となっています。

誠実さを重視するため、社会からの信頼を獲得し、持続可能な成長につながっています。

全体最適での価値創出を重視

住友商事は「三方よし」の精神を受け継ぎ、売り手・買い手・社会の三者すべてにメリットがあるビジネスを追求しています。

単に自社の利益を追求するだけでなく、社会やステークホルダー全体の利益を考慮し、持続可能な価値創出を目指す姿勢が特徴です。

これにより、長期的に安定した成長を実現し、関係者からの信頼を獲得しています。

全体最適を意識することで、単発的な利益ではなく社会課題の解決にも貢献し、住友商事のブランド力を高める原動力となっています。

実行力と慎重さの共存

住友商事は派手さを追わず、堅実さと誠実さを企業文化の根幹に据えています。

社内外との信頼関係を大切にしながら、一つひとつの事業を丁寧に推進する姿勢が特徴です。

しかしその一方で、グローバル市場での非資源分野やデジタル・メディア領域など、成長が期待される分野には積極的に挑戦しています。

リスクを過度に取ることなく慎重に計画・実行しつつも、新技術や市場動向を先読みして事業展開を進める攻めの姿勢が同時に存在しています。

こうした「実行力と慎重さの共存」は、住友商事の安定的かつ持続的な成長を支える重要な要素です。

社員一人ひとりが誠実に取り組み、かつ挑戦を恐れない風土が形成されていることが、同社の競争力と信頼性の源泉となっています。

【住友商事のES】住友商事を選ぶ理由について伝える方法

①理念に共感し、自身の価値観と重なった

②総合力と連携を生かして、社会課題に向き合えるフィールドがある

③現場主義と挑戦の文化が、自分の成長志向に合っている

【住友商事のES】住商で評価されるポイント

住友商事のESで評価されるポイントは、「人間尊重」を基盤とした信頼関係の構築、組織全体への貢献意識、そして困難に直面しても諦めずやり抜く姿勢の3点に集約されます。

単なる個人の成果だけでなく、周囲との関わり方や組織の成功を意識した行動が求められます。

さらに、華やかな成功ではなく地道な挑戦を続けた経験も高く評価されるため、これらを踏まえた具体的なエピソードを示すことが重要です。

どのように人と向き合い、信頼関係を築いたか

住友商事の企業理念「人間尊重」を体現するためには、単なる成果だけでなく、人とどのように向き合い、信頼関係を築いてきたかが重要です。

たとえば、学生時代のチームプロジェクトでは、メンバー一人ひとりの意見を丁寧に聞き、対話を重ねることで相互理解を深め、チーム全体の信頼を高める努力をしてきました。

困難な状況でも、感情的にならず冷静に相手の立場を尊重しながら調整役を担い、皆が協力できる環境作りに注力しました。

このような経験は、住友商事が重視する「人間尊重」の価値観と合致し、単なる結果以上に信頼の積み重ねが大切であることを示しています。

ESや面接では、この信頼形成の具体的エピソードを語ることで、企業文化にフィットした人材であることを強くアピールできます。

自分の行動が組織全体にどう貢献したか

住友商事では、個人の成果のみならず、チームや組織全体への貢献意識が高く評価されます。

私も学生時代のグループ活動において、自分の役割を果たすだけでなく、メンバー間の意見調整や情報共有を積極的に行うことで、プロジェクト全体の進行をスムーズにしました。

たとえば、メンバー間の意見が対立した際には、双方の立場を理解しつつ、全体の目標達成に資する妥協案を提案し、チームの結束を強めることができました。

このように個々の成果を超え、組織としての成功を見据えた行動は、住友商事の「結束の住友」という精神と重なり、自分の価値観と企業文化の一致を示すことができます。

ESや面接で具体的に伝えることが重要です。

困難を前にしてもやり抜いた経験があるか

住友商事が求める人材は、誠実に、かつ粘り強く困難に立ち向かう姿勢を持っています。

私もこれまでの経験で、困難に直面しても諦めずに挑戦し続けることの大切さを学びました。

例えば、アルバイトで業務改善を提案する際、初めは周囲の理解が得られず苦労しましたが、根気強く説明を重ね、実際の効果を示すことで徐々に賛同を得ました。

華やかな成功体験ではありませんが、こうした地道な努力の積み重ねが、結果として業務効率化につながり、信頼関係の構築にも寄与しました。

この経験は住友商事が掲げる「人間尊重」と「誠実な挑戦」という価値観に合致し、ESや面接で語ることで自身の人柄や仕事に対する姿勢を印象づけることができます。

【住友商事のES】住友商事らしさが伝わるES例文

住友商事らしさが伝わるESでは、「人間尊重」の理念を体現した対話や信頼の構築、組織全体の成果に貢献する姿勢、そして挑戦に誠実に向き合う実行力が重要です。

学生団体のマネジメント経験やESG関連インターンでの課題解決を通じ、相手の価値観を尊重しながら全体最適を追求し、困難を乗り越えた実績が住友商事の企業文化に合致しています。

具体的な行動と理念の結びつきを示すことが評価につながります。

学生団体

ESGに関する長期インターン

【住友商事のES】まとめ

住友商事のESでは、「人間尊重」の理念に基づき、相手の価値観を尊重し信頼関係を築く姿勢が求められます。

学生団体のマネジメントやESGインターンでの挑戦を通じ、組織全体の成果向上や全体最適を追求した経験が評価されます。

困難にも誠実に向き合う姿勢を具体的に伝えることが、住友商事らしさを効果的に示すポイントです。

監修者

柴田貴司

明治大学院卒業後、就活メディア運営｜自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート