【例文3選】金融系IT企業の志望動機の書き方や構成・注意点まで徹底解説!

【例文3選】金融系IT企業の志望動機の書き方や構成・注意点まで徹底解説!

金融系IT企業を目指すうえで志望動機作成に困ったときは、事前に書き方のポイントや構成を押さえておきましょう。

前もって対策を万全にしておけば、金融系IT企業志望ならではの志望動機を作成でき、高評価につなげられます。

そこで今回は、金融系IT企業の志望動機の書き方について、重要なポイントや注意点などを解説していきます。

金融系IT企業志望の学生で、志望動機の書き方がわからない人は、ぜひ参考にしてみてください。

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【金融系ITの志望動機】金融系IT企業とは?

金融系IT企業の志望動機を書く際は、まず、金融系IT企業とはどのような企業のことを指すのか整理しておきましょう。

金融系IT企業とは、金融業界向けのシステム開発やITサービスを提供する企業を指しています。

大まかに分類すると、金融系IT企業は以下の種類が挙げられます。

種類
  • SIer
  • SaaS系のIT企業

SIerとは銀行・証券会社向けのシステムを開発・構築する企業であり、それに対して、金融関連のITソリューションを提供する企業がSaaS系企業も存在します。

上記の企業は金融業界のIT活用・DXを支える重要な役割を持っており、新たな価値創出に貢献していることが特徴です。

では、それぞれの企業の特徴を紹介していきます。

SIer

SIer(エスアイアー、システムインテグレーター)は、銀行や証券会社などの金融機関向けに、大規模な業務システムを開発・運用する企業にあたります。

顧客ごとのニーズに合わせてオーダーメイドのシステムを構築するため、カスタマイズ性の高い開発が求められることが特徴です。

高い要件定義力やプロジェクト管理能力が必要とされ、責任が伴う一方で、大きなやりがいを感じられることが重要なポイントです。

テクノロジーによって業務のシステム化・効率化を促す重要な役割を担うため、規模によっては、業務そのもののあり方を大きく変革させるシステムの開発に携わる場合もあります。

それだけ現在は金融業界でも積極的なIT活用が求められており、DX(デジタルトランスフォーメーション)の流れはさかんといえます。

SaaS系のIT企業

SaaS(サース)系のIT企業は、クラウドサーバー上で運用できる金融機関向けサービスを開発・提供する企業です。

SIerと比べて大規模な業務システムを開発・運用したりするわけではありませんが、クラウドサービスは低コストで導入しやすく、一部業務を迅速化・効率化させたりコスト削減したりするうえで大きく貢献しています。

最新の技術を活用できるため、新しい技術を取り入れることに柔軟な姿勢・考え方を持っている人、勉強熱心な人などに適性があると言えるでしょう。

近年注目されているフィンテック系の企業も多く、AIやビッグデータを活用した革新的なサービスを積極的に展開していることが特徴です。

そのため、さまざまな利便性や特徴を持つサービス開発に携われることが、SaaS系IT企業の魅力と言えるでしょう。

【金融系ITの志望動機】募集職種

金融系IT企業には、システム開発やコンサル、営業などさまざまな部門・職種があることが特徴です。

そのため志望動機を書く際は、主な募集職種をチェックしておきましょう。

主な募集職種は、以下の通りです。

主な募集職種
  • システム開発職
  • エンジニア職
  • ITコンサルタント
  • 営業

具体的な職種によって求められるスキルや役割、向いている人の特徴、活かせる強みなどは異なります。

そのため、まずは自分の適性を理解したうえで、志望動機に反映させることが大切です。

それぞれの職種の特徴をまとめていきます。

システム開発職

金融系IT企業の募集職種といえば、システム開発職が挙げられます。

銀行などの金融機関を主なクライアントとして、システム設計やプログラミングを担当することが特徴です。

要件定義から運用まで幅広くプロジェクトに関わるため、総合的なプログラミング知識はもちろんのこと、提案力やコミュニケーション能力、セキュリティリテラシー、高速処理技術などさまざまなスキルが必要とされます。

システム開発職は、金融系IT企業の中核を担う、メインの職種にあたります。

優秀な開発者がいなければシステム開発・運用は成り立たず、金融業界のデジタル化を支えることはできません。

そのため、システム開発職が担う役割と抱える責任は非常に大きいといえますが、その分やりがいを感じやすい職種であることも確かです。

エンジニア職

金融系IT企業で募集されている職種には、エンジニア職も挙げられます。

エンジニア職は、クラウドやAIなどの最新技術を活用し、金融サービスの最適化を支援していきます。

エンジニアといえばシステム・サービス開発をメインで行うイメージも強いですが、企業やポジションによってはインフラ設計やデータ分析などを担う場合もあります。

そのため、IT関連の知識と技術については、より豊富に持っているに越したことはないでしょう。

専門知識と技術を活用しながら活躍する職種であるため、システム開発職と同様に、その専門性の高さがやはり採否を左右するポイントになります。

また、エンジニアはプロジェクトに携わる際に多くの関係者とやり取りするため、コミュニケーション能力や状況判断能力などもあわせて求められます。

ITコンサルタント

金融系IT企業の職種には、ITコンサルタントも挙げられます。

ITコンサルタントは、金融業界の課題解決や新たなサービス創出のために、IT戦略の立案やシステム導入を支援していきます。

ビジネスとIT技術の両方を理解し、最適なソリューションを提案する力が求められるため、ITコンサルタントも専門性の高い職種と言えるでしょう。

金融業界にはどのような課題があり、そして何を目指すべきなのかを的確に見極めたうえで、それを実現できるIT技術をクライアントにはスムーズに提案していかなければなりません。

昨今のIT活用の流れにより、システム導入や大規模な業務改善に積極的な企業は多いものの、具体的に何をすれば良いのかわからない…というケースは少なくありません。

ITコンサルタントは、エンジニアとはまた違ったポジションの有識者として、金融業界のデジタル化をサポートする重要な役割を担っているのです。

営業

金融系IT企業の募集職種といえば、ほかに営業職が挙げられます。

営業職は、金融機関向けに開発されたシステムやサービスを積極的に案内し、契約につなげることで企業の売上を支えていきます。

そのうえで、クライアント企業の導入サポートを全面的に担当するケースも多いため、企業によっては一定のIT知識・技術が求められる場合があります。

営業職は、顧客の課題を深く理解したうえで、最適なソリューションを提案するコミュニケーション能力・ヒアリング能力などが必要不可欠となります。

そのため、人とのコミュニケーションに自信がある人は、営業職の適性は高いと言えるでしょう。

なお、技術者系の職種は基本的に専門技術を持つ理系学生がほとんどですが、営業職などは文系学生も内定を勝ち取れる可能性があります。

【金融系ITの志望動機】志望動機で企業が見ているポイント

金融系IT企業を目指す際に志望動機を作成するなら、具体的な対策として、企業が志望動機を見るうえで主にチェックしているポイントを整理しておきましょう。

企業が重要視しているポイントを把握しておけば、採用担当者の意図や狙いがわかるため、より魅力的な志望動機を作成できる可能性があります。

志望動機で企業が見ているポイントは、以下の通りです。

ポイント
  • ITスキルや技術への関心
  • 金融業界への理解と適性
  • キャリアビジョンと企業とのマッチ

金融系IT企業を志望するため、もちろんITスキルや技術への関心は重要といえます。

ほかにも金融業界そのものの知識やキャリアビジョンなども重視されるため、それぞれの重要なポイントを見ていきましょう。

ITスキルや技術への関心

企業は志望動機をチェックする際に、学生がどの程度ITスキルや技術に関心を持っているかを重視しています。

技術的な学習を実践し、積極的に自己研鑽に励んでいるかどうかで、IT企業への適性は自然と見えてくるからです。

金融系IT企業で働く際は、単純にITが好き・新しい技術に興味があるというだけでは、重要な役割を果たすことはできません。

自ら興味関心を寄せたうえで積極的に技術を磨いていけることが、金融系IT企業で働くうえで重要なポイントになります。

そのため、金融系IT企業の志望動機を作成する際は、ITスキルや技術への関心を強くアピールすることが大切です。

実際にどのような研究や勉強を重ねてきたのか、将来的にどのようなシステム開発に携わりたいのかなどを示し、働く熱意をアピールしましょう。

金融業界への理解と適性

企業は志望動機をチェックする中で、金融業界への理解と適性も評価しています。

IT企業とはいえ、開発や販売に携わるソリューションは、金融業界に関連するものです。

そのため、金融系IT企業に勤めるうえでは、単なるITスキルだけでなく金融業界への知識や関心も求められます。

金融の仕組みや業界ならではの課題、今後の展望などに目を向け、積極的に知見を深めようとする意識が必要不可欠といえます。

そのため、金融系IT企業の志望動機を作成する際は、ITのことにばかり触れないように注意が必要です。

「それなら普通のIT企業のほうが良いのでは」と思われる原因になり、適性が低いと判断されてしまうため、ITだけでなく金融の領域にも強い興味関心と知識を持っていることをアピールする必要があります。

キャリアビジョンと企業とのマッチ

志望動機をチェックする際に、企業は、自社と本人のキャリアビジョンがマッチしているかどうかを見ています。

特に金融系IT企業の場合は、技術的な成長にあわせて、業界のニーズに応じて行動できることがスキルの一つとして重要視されます。

自分の短期的・長期的なキャリアを描いたうえで、それが企業の提供する環境や成長機会とどのように一致するかを示すことが重要といえるでしょう。

例えば「技術的なスキルを活かすことで、将来的には金融システムの開発プロジェクトでリーダーポジションを担いたい」という具体的なビジョンが語ったうえで、そのビジョンが企業の戦略や教育体制に合致しているかどうかが、評価が分かれるポイントになります。

【金融系ITの志望動機】求められる人物像

ここからは、金融系IT企業を志望するうえで、企業から求められる人物像を整理していきましょう。

具体的な人物像を把握しておけば、その人物像やスキルを踏襲しながら志望動機を作成できるため、良い評価にはつながりやすくなります。

金融系IT企業で求められる人物像といえば、以下が挙げられます。

求められる人物像
  • 論理的思考力がある人
  • 金融とITの両方に興味がある人
  • 変化に適応できる人

このように金融系IT企業では、論理的思考をもって変化に柔軟に適応できること、そして

金融とITの両方に興味を持てることが重要視されます。

では、詳細を以下から見ていきましょう。

論理的思考力がある人

金融系IT企業では、まず、論理的思考を持つ人が求められます。

なぜならシステム開発やコンサル業務では、複雑な問題を整理し、論理的思考をもって解決策を考える力が常に必要とされるからです。

そのため、物事を考えるうえで「なぜなのか」という根拠をしっかりと整理できる人、事象を表すうえで根拠・理由を明確に示すことを欠かさない人は、金融系IT企業に向いているといえます。

これまでの経験において、課題を解決したり目標を達成したりするうえで、論理的思考をもって原因や対処法を考えてきたかどうかが重要なポイントになります。

その意味では、論理的思考を発揮できる人は、課題解決能力・目標達成能力があるともいえます。

常にロジカルシンキングを大事にしている人などは、その姿勢や価値観を志望動機に盛り込むことで、適性の高さをアピールできます。

金融とITの両方に興味がある人

金融系IT企業では、金融とIT、両方に興味を持てる人が積極的に求められます。

金融系IT企業は、名前の通り金融とIT、2つの領域を複合的に取り扱う企業です。

仕事に従事する際は、否が応でも両方の知識を求められるため、積極的に興味を持って業務に取り組める人でなければ仕事は務まりません。

例えば「ITに興味はあるが金融には興味がない。入社後、必要なときだけ金融を学ぶつもり」という考え方では、知識のアップデートが追い付かず、目まぐるしく変化するトレンドについていけないでしょう。

金融とITは、どちらもトレンドの変化が激しいため、常に新しい分野や技術の勉強が必要になります。

両方の領域に面白味を見いだせる人は、積極的に知識を更新しながら自己研鑽を続けられるため、企業からも高く評価されるでしょう。

変化に適応できる人

金融系IT企業を目指す際は、変化に適応できる人ほど評価につながりやすいため、積極的にチェックしておきましょう。

なぜなら金融業界は技術革新や規制の変更が多く、常に考え方を変化させる必要があるからです。

従来のやり方やそれまでの常識にとらわれず、現状のルールや価値観を重視し、それに忠実になれることが重要です。

また、技術革新やルールの変更が著しいということは、それだけ常に勉強の姿勢が求められるということです。

新しい知識を吸収し変化することに抵抗を見せていては、企業は競争力を維持できないでしょう。

そのため、金融系IT企業に積極的に貢献するうえでは、変化に適応する姿勢は重要といえます。

志望動機では、柔軟な考え方や適応力などの強みを盛り込み、適性の高さをアピールすると効果的です。

【金融系ITの志望動機】他業界との違いから見る金融系ITの魅力

他の業界との違いを確認してみることで、金融系IT企業の魅力をより深く理解できます。

一般的なIT企業と金融機関、そしてIT系コンサルはどのような違いがあるのかについて詳しく紹介するため、面接対策の参考にしてください。

一般的なIT企業との違い

金融系IT企業の大きな特徴は、社会インフラの一部としての役割を担っている点にあります。

一般的なIT企業がWebサービスやアプリ開発などで、比較的短期スパンでの成果を重視するのに対して、金融系のITは銀行や証券会社などの基幹システムを支えるミッションクリティカルな領域での開発が中心です。

これらのシステムは一度止まると大きな社会的混乱を招いてしまうため、高い安定性と信頼性が求められます。

また業務範囲が広く、長期的なプロジェクトも多いため、継続的な成長や運用力も重視されます。

金融という社会に強く影響を与える分野をITの力で支えるという責任感とやりがいを感じられるのが、この業界の魅力です。

金融機関との違い(ユーザー企業との違い)

金融機関がエンドユーザーとして自社のサービス提供を主眼に置くのに対して、金融系IT企業はその裏側を技術的に支える役割を担っています。

つまり、直接お金を扱うのではなく、金融機関の業務を円滑に進めるためのシステムやインフラを設計・構築・運用する側です。

このため、個別の業務知識はもちろんのこと、業務間の連携や全体の最適化を意識した視点が求められます。

また、金融業界全体の構造理解や法規制、セキュリティ要件などにも精通することが求められます。

ユーザーの声を間接的に拾いながら技術を通じて業務改善に貢献できる点が、このポジションならではのやりがいであると言えるでしょう。

IT系コンサルとの違い

ITコンサルは上流工程での提案や課題発見に強みを持ちますが、実装や長期的な運用に関しては海外ベンダーに委託するケースがほとんどです。

それに対して、金融系IT企業は要件定義から設計・開発・保守・運用まで、システムライフサイクル全体に深く関与することが多いです。

特に金融業界のように慎重な姿勢が求められる分野では継続的に改善を重ねながら信頼性の高いシステムを育てていくことが評価されます。

短期的な成果だけでなく、長期的な視点でクライアントと関係を築きながら技術的な深さや専門性を高めていける点が、金融系IT企業の魅力です。

【金融系ITの志望動機】志望動機を書く際のおすすめ構成

金融系IT企業の志望動機を書く際は、内容のわかりやすさが重要になるため、おすすめの構成を事前に学んでおきましょう。

構成に従って文章を組み立てれば、なぜ志望したのか、どのような点で適性を見いだしているのかなどの要点がわかりやすくなります。

具体的な構成は、以下の通りです。

構成
  • なぜ金融系IT業界を志望するのか?
  • なぜこの企業を選んだのか?
  • 自分の強みをどう活かせるのか?
  • 入社後のキャリアプラン

事前に構成を把握しておけば、初めて志望動機を書く人でも、わかりやすく魅力的な内容に仕上げられるでしょう。

では、ステップごとに詳細を見ていきます。

なぜ金融系IT業界を志望するのか?

まずは、なぜ金融系IT業界を目指しているのか、志望動機を簡潔に述べましょう。

結論として志望動機を最初に明らかにすると、話の全体のテーマがわかりやすくなります。

自分がどのような思いを持っており、そして何に興味関心を寄せているのか、そのようなポイントに焦点を当ててアピールしましょう。

なお、いきなり自分が金融系IT業界に興味関心を培ってきたエピソードを伝えると、志望動機という結論が何なのかがわかりにくくなるため要注意です。

どのような志望動機でも、「なぜ志望したのか」というポイントは、最初に触れるべき結論としてわかりやすくしなければなりません。

はじめからダラダラと思いを伝えるのも、採用担当者がわかりにくいと感じる原因の一つになるため、なぜ志望したのかは簡潔に述べましょう。

なぜこの企業を選んだのか?

金融系IT業界を目指す志望動機では、次に、なぜその企業を選んだのかをアピールしていく必要があります。

なぜなら、業界を選んだ理由のみでは、多くの競合他社に当てはまってしまうからです。

その企業でなければならない理由にはならないため、採用担当者は、アピールとして弱いと感じてしまいます。

同じ金融系IT業界の企業でも、企業によって扱う事業は異なるうえに、企業文化や理念、価値観も違います。

そのため、なぜその企業なのかを明確に示すうえでは、その企業特有の文化や取り組み、サービスなどに触れていく必要があります。

したがって、なぜその企業なのかをアピールするためには、事前の企業研究が必要不可欠です。

どのような企業風土の会社なのか、事業内容としてどのようなソリューションを扱っているのかを明らかにし、自分の強みや興味関心と絡めていくことが大切です。

自分の強みをどう活かせるのか?

金融系IT業界の志望動機を伝える際は、あわせて、自分の強みをどう活かせるのかを説明していくことが大切です。

企業側は、自社にマッチする人材か、どのように活躍・貢献してくれるのかを重視したうえで人材を厳選しています。

そのため、自分が持つ強みや経験、能力などをアピールしたうえで具体的な活かし方を述べれば、採用担当者は活躍・貢献の形をイメージしやすくなります。

具体的には、「論理的思考を活かして複雑な要件を整理しながら、効率的なシステム設計を行いたい」「アルバイトで培った顧客志向に基づいて、ユーザー視点のUX改善につなげたい」などの強みの活かし方が挙げられます。

このように自分の経験と絡めながら具体的なアピールをすると、企業は強みの再現性を感じ、採用に前向きになります。

入社後のキャリアプラン

金融系IT業界の志望動機では、最終的に、入社後のキャリアプランも伝える必要があります。

入社後にどのようなキャリアを築きたいかを述べることで、自分の成長意欲と、企業での長期的な活躍イメージを示すことができます。

キャリアプランは具体的であるほど熱意や伝わりやすくなるため、どのようなステップで成長したいのか、詳しく説明することが効果的です。

例として、「初めは開発・運用業務を通じて金融業務や技術に精通し、将来的にはプロジェクトマネージャーとして上流工程にも携わりたい」などのアピールが挙げられます。

このようにステップの詳細を述べれば、自分自身でキャリアプランを描きながら将来設計をしていることがわかるため、成長性に期待を持ってもらえます。

なお、その際は、企業の方向性や価値観と合ったビジョンを示すようにしましょう。

【金融系ITの志望動機】志望動機を書く際の注意点

金融系IT企業の志望動機を作成する際は、前もって注意点に目を向けておくことも必要です。

志望動機を書く際は、知らず知らずのうちに失敗を重ねてしまうことがあり、その場合はせっかくのアピールが台無しになる可能性があるため注意が必要です。

そのため志望動機作成の際は、以下3つの注意点をチェックしておきましょう。

注意点
  • 抽象的な表現を避ける
  • 企業ごとの特徴を踏まえる
  • 金融業界特有のルールや変化に対応できることを示す

いずれも重要な注意点といえるため、失敗を避けるうえではしっかりとチェックしておきたいポイントになります。

では、以下から注意点の詳細をまとめていきます。

抽象的な表現を避ける

金融系IT業界の志望動機を作成する際は、抽象的な表現をなるべく避けるようにしてください。

例えば「社会に貢献したい」「ITで人を支えたい」などのあいまいな表現だけでは、ほかの就活生との差別化が難しくなります。

具体的にどのような貢献・活躍を望むのかも見えてこないため、全体的に、インパクトの弱い志望動機になってしまいます。

そのため志望動機では、自分の経験を交えながら、何に興味を持ちどのような強みを活かしたいのかを明確に言語化することが重要です。

また、「さまざまな場面で」「たくさんの業務において」などの抽象的な言葉を用いるのもやめましょう。

あいまいな表現が多いほど、総合的に薄っぺらさが目立つため、企業・業界研究と自己分析を繰り返しながら、具体性と説得力のある志望動機を書きましょう。

企業ごとの特徴を踏まえる

金融系IT業界の志望動機を書くときは、企業ごとの特徴を踏まえることが大切です。

まず、同じ金融系IT業界に属する企業でも、扱うソリューションや開発しているシステムなどには大きな違いがあります。

また、企業ごとに強みや方針、大事にしている価値観なども異なるため、どの企業にでも当てはまってしまうような志望動機は評価されません。

そのため志望動機では、「競合他社ではなく、なぜこの会社なのか」をきちんと伝えることが不可欠です。

「業務知識とITスキルの両方を磨ける環境がある」「若手でも上流工程に関われる点に魅力を感じた」など、徹底的な企業研究に基づいて具体的な理由・選んだ背景を盛り込むと、志望度の高さが伝わります。

金融業界特有のルールや変化に対応できることを示す

金融系IT業界の志望動機を作成するなら、志望の理由とあわせて、金融業界特有のルールの変化に対応できることも述べましょう。

金融業界は、お金を扱うという性質上、厳格なセキュリティや法規制があります。

それらのルールは時代によって変化する可能性があるうえに、金融業界は、全体的に急速なデジタル化の波にもさらされています。

そのような環境では、技術力だけでなく、変化に柔軟に対応しルールを順守しながら課題解決できる姿勢が求められます。

そのため志望動機では単に「ITが好き」「金融に興味がある」だけでなく、「ミスが許されない環境でも丁寧かつ正確に業務に取り組める」「変化に応じて新しい知識を学び続けるることができる」など、業界特有の特性を踏まえた自分の適性や意識を伝えましょう。

【金融系ITの志望動機】志望動機のおすすめ構成

続いて、おすすめの志望動機の構成についても紹介します。

以下の構成に沿って作成すれば、金融系ITであろうが他の業界であろうが、どのような企業を受ける際にも、質の高い志望動機がスムーズに出来上がるはずです。

汎用的に活用できるものであるため、この記事で頭の中に叩き込んでしまってください。

理由

志望動機の構成においてまず最初に伝えるべき部分は、なぜその業界・職種に関心を持ったのかという部分です。

自分の原体験や興味の芽生えとなった出来事を伝えることで、志望動機にリアリティと納得感を持たせることが重要です。

「昔から〇〇に興味があった」といった抽象的な表現ではなく「いつ」「どんな場面で」「どのような気持ちになったのか」まで具体的に描写することで説得力が高まります。

また、その関心が一過性のものではなく、これまでの学びや行動につながっていることを強調すれば、面接官に熱意が伝わりやすくなるでしょう。

自分の経験や強み

次に、自分の経験や強みを述べて、なぜ自分がその業界や職種に適しているのかを説明しましょう。

ただスキルをアピールして終わるのではなく、エピソードと結びつけながら伝えることが大切です。

アルバイト、ゼミ、インターンなどでの経験からスキルや価値観を取り上げて、それがどのような場面で活かされたのか具体的に述べましょう。

また、成果だけでなくプロセスを通じて得た学びや気づきを盛り込むことで、人柄や行動特性をアピールすることも可能です。

このパートでは自分にしか語れない経験をもとに、職種との親和性やポテンシャルをアピールすることを意識してください。

貴社の特徴

最後に、その企業に対する理解と共感を示しながら、入社後どのように貢献できるのかを述べましょう。

ここでは企業の特徴や理念、注力している事業領域などをよく研究した上で、経験とどのように重なるかを丁寧に紐付けることが大切です。

ただ「共感しました」と述べるだけでは不十分で、どの部分に惹かれたのか、また、なぜ他社ではなく、その企業でなければならないのかを明確にしましょう。

その上で、自分の強みを活かしてどのように力を発揮したいか具体的に伝えることで、志望動機の完成度が高まります。

丁寧な企業研究を行っていることも同時に伝えられるでしょう。

【金融系ITの志望動機】例文3選

金融系IT企業を志望する際は、具体的な志望動機の例として、先に志望動機の例文を見ておくと良いでしょう。

例文を事前に参考にすれば、どのような流れ・表現が適切なのかがわかりやすくなります。

そのためここからは、以下のパターンに分けて、金融系IT業界の志望動機を紹介していきます。

金融系IT業界の志望動機
  1. システム開発職を志望する場合
  2. ITコンサルタントを志望する場合
  3. 営業職を志望する場合

自分の志望に近いパターンの志望動機例文をチェックし、具体的にどのような志望動機だと効果的なのかを整理しておきましょう。

例文1:システム開発職を志望する場合

例文

私は、金融業界のデジタル化に貢献したいという思いから、貴社のシステム開発職を志望しました。

大学では情報工学を専攻し、特にデータベース設計やAPI開発に関心を寄せてきました。

そのためゼミでは、現在も、金融系データの処理システムについて研究を行っています。

研究を進める中では、正確性と効率性が求められる金融システムの難しさを実感するとともに、大きなやりがいを感じました。

入社後は、貴社の〇〇システムの開発に携わり、信頼される金融インフラを支えるエンジニアとして技術を磨き続けたいと考えています。

将来的には、ユーザー視点を大切にしながら、金融の利便性と安全性の向上に貢献できる存在を目指します。

例文2:ITコンサルタントを志望する場合

例文

私は、ITを活用して金融機関の課題を解決する仕事に魅力を感じたため、貴社のITコンサルタントを志望しました。

大学では、情報系の学びの中で特にデータ分析に興味を持ち、実際に地元の金融機関の業務改善をテーマとしたプロジェクトに参加しました。

現状の課題を可視化し、データをもとに改善提案を行う中で、ITとコンサルティングの両軸から価値を提供できるITコンサルタントに強い関心を抱きました。

貴社の〇〇事業は、テクノロジーと業務知見の両方を活かして顧客と長期的な関係を築いており、私の目指す姿と重なります。

入社後は、金融業界の変革を支えるパートナーとしてクライアントに寄り添いながら、課題解決力と提案力を磨いていきたいと考えています。

例文3:営業職を志望する場合

例文

私は、ITを活用した金融ソリューションの提案を通じて企業の課題解決を支援したいと考え、貴社の営業職を志望しました。

大学時代の長期インターンシップでは、SaaS型金融システムの提案業務を経験し、業界や企業ごとに異なる課題に対し柔軟にアプローチする提案力の重要性を学びました。

また、クライアントとの信頼関係構築が成果に直結することも学んだため、営業職ならではのやりがいも実感しました。

貴社は高度なIT技術と金融知識を融合させたサービスで、多くの企業の業務改革を支えており、私もその一員として課題解決に貢献したいです。

入社後は提案力と専門性を磨き、顧客のパートナーとして信頼される営業を目指します。

【金融系ITの志望動機】よくある質問

金融系ITの企業を受けようと思っている方が、志望動機作成にあたって悩むことが多いポイントについて紹介します。

就活エージェントを運営するにあたって、金融系ITを目指している方からよくいただく質問を紹介するため、この記事を読んでくださっているあなたも気になっているポイントがいくつかあるはずです。

ぜひ参考にしてみてください。

金融知識が十分でないことを不安に感じる方も多いかもしれませんが、知識が浅くても、現段階では問題ありません。

特に新卒の採用では入社後の成長ポテンシャルや意欲が重視される傾向にあります。

もちろん、全く無知なままでいるのではなく、業界用語や基本的な金融の仕組みなどを事前に学んでおくことは大切です。

日経新聞や企業のIR資料を通じて業界の構造や課題に触れることで、志望動機に深みを持たせることもプラスの要素にはなります。

とはいえ、専門知識よりも「どう貢献していきたいのか」といった姿勢の方が評価されるため、学ぶ意欲と、現時点で何をしているかを具体的に語れれば十分です。

プログラミングやシステム開発の経験がないことを懸念する方も多いですが、ITスキルがなくてもチャレンジ可能な職種も少なくありません。

特に文系の方でも活躍できる営業職やコンサルタント職ではIT技術そのものよりも論理的思考力、問題解決力、顧客対応力などの素養が重視されます。

志望動機においても「完璧なITスキルがあります」と言う必要はなく、むしろ「技術を理解しようとする姿勢」「わからないことを吸収しようとする姿勢」の方が高く評価されます。

「未経験だからこそ、どう向き合っていくのか」という姿勢を説明できれば問題ありません。

金融系IT企業を目指す人にありがちな失敗として「安定していそうだから」「専門性がありそうだから」といった漠然とした理由だけを述べてしまうケースが挙げられます。

これでは他の業界や企業でも該当してしまい、志望動機として説得力がありません。

面接官が知りたいのは「なぜ金融業界なのか」「なぜITなのか」そして「なぜこの会社なのか」という3点を踏まえた上でのあなたの考えです。

そこで、実際に興味を持ったきっかけがインターンや勉強会での経験など、自分の体験と絡めて語ると納得感が生まれます。

具体的な業務内容や企業の特徴を挙げながら、自分の価値観や将来像とどのように重なるかを丁寧に説明することが成功の鍵です。

他の業界と迷っている状態であっても、志望動機を書くこと自体は全く問題ありません。

むしろ、比較検討した上で最終的に金融系ITを選んだという経緯を伝えることで、説得力のある志望動機に仕上げられます。

ただ、注意したいのは「迷っている」と書いてはマイナスな印象を与えてしまうことです。

「比較した結果、最も自分に合っていると感じた」や「他の業界では得られない社会的なインパクトや技術の奥深い魅力を感じた」といった形で、最終的に金融ITに惹かれた理由を語ることが大切です。

志望動機に将来のキャリアプランを盛り込むことは、成長意欲を伝える上で非常におすすめです。

しかし、キャリアプランは無理に詳細まで書き込む必要はなく、方向性や興味・関心の範囲を明確にする程度でも十分です。

「将来的には金融領域で培った知識を活かし、新たなサービスの企画に携わりたい」や「システム開発に携わり、数年後にはプロジェクトマネジメントを任される存在を目指したい」といった内容で、具体性と柔軟性のバランスが取れていれば、企業側も前向きに受け止めてくれます。

重要なのは、企業が提供する環境で自分の成長ビジョンがどのように結びついているかを丁寧に説明することです。

無理に狭いキャリア像を固定するよりも「こうなりたい」という方向性と、その理由をしっかり語ることで、将来性と意欲の両面をアピールできます。

【金融系ITの志望動機】まとめ

金融系IT業界・企業を目指すうえで、志望動機がうまく書けないときは、事前に書き方のポイントを勉強しておくことが大切です。

金融系IT業界は、IT活用がさかんになったことで生まれた、比較的新しいタイプの領域です。

どのような企業があり、そしてどのような職種があるのかを整理したうえで、採用担当者に響く志望動機を作成することが重要といえます。

その際は企業とのマッチ度の高さや自分の熱意をアピールすること、わかりやすい構成でアピールすることなどが必要不可欠となるため、ポイントを押さえたうえで内定獲得につなげましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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