はじめに
就職活動が本格的に始まるとエントリーシートの提出に追われることになります。
その中でも多くの就活生が躓く項目がガクチカです。
「何をアピールしたらいいのか分からない」「どう書けば効果的に伝わるのか分からない」と毎年多くの就活生を悩ませています。
そこでこの記事では、そもそもガクチカとは何かから企業がガクチカを聞く理由、ガクチカに求めるものなどを説明していきます。
その後、企業から評価されるためのポイントや注意点、具体的な構成の方法などを順番に説明し、最後に例文とガクチカがない時の対処法を説明します。
【ガクチカを聞く理由】ガクチカとは
まずはそもそも「ガクチカとは」何かについて説明していきます。
ガクチカとは、あなたが学生時代に力を入れて取り組んだことの略称です。
学業や部活動、サークル活動やアルバイトなど人によって様々なガクチカがあるはずです。
他にはボランティア活動や資格取得、筋トレなどの趣味でもガクチカに十分なり得ます。
ガクチカに「これは書いてはダメです」と言った決まりはないため、あなたが本当に力を入れて取り組んだことを書き、存分にアピールしていきましょう。
企業がガクチカを聞く理由がわかっていることが大切
あなたがガクチカを組み立てる際、「企業がガクチカを聞く理由がわかっていることが大切」です。
エントリーシートで頻繁に聞かれるのが、自己PR、志望動機、そしてガクチカです。
それぞれの項目で企業の採用担当者が「何を知りたいと思っているのか」を把握しておくことで、回答がブレずに芯の通った内容にすることができます。
また、本来の目的をしっかりと把握せずにガクチカを組み立てると、ただの思い出話になってしまう場合もありそれは避けたい状況と言えます。
そのため、ガクチカを組み立てる際は、必ず企業がガクチカを聞く理由を事前にしっかりと把握しておく必要があります。
それでは、その「企業がガクチカを聞く理由」を詳しく確認していきましょう。
【ガクチカを聞く理由】企業がガクチカを聞く理由
ガクチカを組み立てる際にとても大切になってくるのが「企業がガクチカを聞く理由」です。
これが正確に把握できていないと、的外れな回答をしてしまったり、ただの思い出話になってしまったりする可能性を高めてしまいます。
ここでは企業がガクチカを聞く理由として「1:どのような価値観を有しているか知りたいから」「2:人柄を知りたいから」「3:企業とマッチしているか知りたいから」「4:人材のスペックやスキルのレベルを知りたいから」「5:自分で考える力があるか知りたいから」「6:コミュニケーション能力を知りたいから」の6つの項目に分けて説明していきます。
1:どのような価値観を有しているか知りたいから
企業がガクチカを聞く理由の1つ目は「どのような価値観を有しているか知りたいから」です。
あなたが学生時代に力を入れて何に取り組んだのか、どのような姿勢で取り組んだのかを企業の採用担当者は見ています。
その内容から、あなたの価値観や人生観を汲み取ろうとしています。
例えば「この学生はチームスポーツで結果を残しているということは、自己犠牲の精神がありそうだな」などです。
ガクチカからあなたの全てを解き明かすことは難しいですが、大体の価値観は把握できます。
その汲み取った価値観と、企業の価値観である企業理念や将来のビジョンとの相性が良いのかを判断しています。
そのため、ガクチカではあなたのことがより伝わるようなエピソードを選ぶ必要があると言えるでしょう。
2:人柄を知りたいから
企業がガクチカを聞く理由の2つ目は「人柄を知りたいから」です。
よく勘違いされがちなことは、「企業の採用担当者は就活生のスペックばかり見ている」と言われていることです。
実際、学歴で足切りしている企業もあるかもしれませんが、多くの企業ではそんなことはありません。
むしろこの人柄をよく見極めるためにエントリーシートで聞いたり、何度も面接を行ったりしているくらいに企業の採用担当者はあなたの人柄を知りたいと思っています。
あなたの性格や好きな物だけでなく、問題に直面した時にどう対処するのかなどの情報から、正確にあなたの人柄を把握しようと努力しています。
そのため、ガクチカではあなたの本来の人柄がよく伝わるエピソードを選ぶ方がアピールに繋がりやすいと言えます。
3:企業とマッチしているか知りたいから
企業がガクチカを聞く理由の3つ目は「企業とマッチしているか知りたいから」です。
ここでいうマッチとは、人柄や価値観もそうですが、企業との相性という点でのマッチ度だと考えて下さい。
「それはどうゆうこと?」と疑問に思う就活生も多いと思いますが、簡単に言えばあなたの強みやスキルが最大限活きる環境かどうかだと考えて下さい。
企業は公式ホームページや採用ページに求める人物像というものを掲載しています。
そこで求められているのはスキルや能力だけでなく、価値観や人柄も全て含まれています。
それらを総合的にまとめたのが求める人物像であり、企業の採用担当者はそれに近い人材を確保するために就職活動を行います。
そのため、あらかじめこの求める人物像をしっかりと把握しておく必要があります。
4:人材のスペックやスキルのレベルを知りたいから
企業がガクチカを聞く理由の4つ目は「人材のスペックやスキルのレベルを知りたいから」です。
先ほど人柄や価値観、相性がとても大切と説明しましたが、今のあなたのスペックやスキルのレベルを把握しておく必要は当然あります。
どんな資格を持っているのか、どのような強みがあるのかを把握することで、入社してから活躍できそうかを判断しています。
また、学業や部活動、サークル活動にはどのように取り組んでいるのか、アルバイトの経験はあるのかなども見られています。
その理由は、どのような経験をしたのか、その経験から何を得たのかなど、学んだ経験を評価するためです。
そのため、ガクチカでは過去の経験だけでなく、そこから得た学びにも触れる必要があります。
5:自分で考える力があるか知りたいから
企業がガクチカを聞く理由の5つ目は「自分で考える力があるか知りたいから」です。
業界問わず企業の採用担当者は主体的に考え、行動できる人材を求めています。
そのため、ガクチカのエピソードからあなたに自力で考え問題を解決することができる行動力があるかどうかを判断しています。
この主体性、思考力、行動力をアピールするためには、何か問題に直面しそれを自分の力で打開し乗り越えた経験を伝えるようにすると効果的です。
また、グループやチームで何かに取り組んだ際に、あなたが問題定義をして成果に繋がったエピソードなども大きなプラス評価に繋がる可能性が高いと言えるでしょう。
6:コミュニケーション能力を知りたいから
企業がガクチカを聞く理由の6つ目は「コミュニケーション能力を知りたいから」です。
業界・企業問わずこのコミュニケーション能力は仕事をする上で必須の能力と断言できます。
その理由は、一見一人で黙々とこなしているように見える仕事でも、クライアントをはじめ社内外の人と連携を組みながら仕事を行っているためです。
そのため、多くの人と関わり円滑に仕事を行うためにはこのコミュニケーション能力が必須という訳です。
ガクチカのエピソードでは、チームやグループで何か一つの目標に向かって取り組んだ経験があると、コミュニケーション能力をアピールしやすいと言えます。
しかし、誰もがそのようなエピソードを持っている訳ではないため、ないからと言って無理に作ったりする必要はありません。
【ガクチカを聞く理由】企業がガクチカに求めるもの
企業がガクチカを聞く理由が少し分かったところで、次は「企業がガクチカに求めるもの」を説明していきます。
ここでは特に企業が求めている要素として「主体性」「課題解決能力」「継続力」「協調性」「論理的思考力」「コミュニケーション能力」の6つに焦点を当てて説明していきます。
ガクチカではこれら6つの能力があると判断されれば効率的にアピールすることができます。
そのため、あらかじめその能力についてしっかりと確認しておきましょう。
主体性
企業がガクチカに求めるものの1つ目は「主体性」です。
この主体性はとても重要な能力の1つであり、社会人として働いていく上で必須の能力とも言えます。
あなたはまだ学生であり、何事も教えてもらうことから始まります。
もちろん社会人として働き出す時には、先輩社員や部署の方々が同様に仕事について教えてくださりますが、ずっと教えてくれる訳ではありません。
一通りのことを教えればあとはあなた自身でその都度必要なことを教えてもらうために行動する必要があります。
そのため、この主体性がないと判断された場合、「この学生は成長しないのでは?」と思われる傾向にあり、伸び代がないと判断されてしまいます。
それを防ぐためにも、ガクチカのエピソードでは主体的に行動した経験を述べるように意識しましょう。
課題解決能力
企業がガクチカに求めるものの2つ目は「課題解決能力」です。
入社し、実際に働くようになると日々様々な問題に直面しますし、問題が転がってきます。
そのため、それら大小様々な問題を一つずつ解決していくための課題解決能力が必要になってきます。
また、同じような問題や課題に対して違う目線や角度からアプローチできることも大切であり、この能力があれば大きなプラス評価に繋がりやすいと言えます。
そのため、ガクチカでは目標達成や問題解決のために、あなたが工夫して取り組んだことを積極的にアピールしていきましょう。
その際、他の人と協力して取り組んだエピソードを選ぶとコミュニケーション能力も一緒にアピールでき一石二鳥と言えるでしょう。
継続力
企業がガクチカに求めるものの3つ目は「継続力」です。
たまに「継続力は大きなアピールに繋がらないのでは?」と考えている就活生がいますが、それは大きな間違いです。
継続力とは、何かの目標に向かって努力し続けることができることであり、向上心や粘り強さもアピールできるため、大きなプラス評価に繋がりやすい能力です。
世の中には「三日坊主」という言葉があるように、何事も続けることが大事と分かっていながら想像以上に難しいものです。
「たまに早起きするだけでも辛いのに、これを毎日するなんて」と思ったことはないでしょうか?
その辛いこと、つまりは努力を続けることができるということは、入社してからも努力をし続ける姿を想像させることができ、とても大きなアピールに繋がる傾向にあります。
協調性
企業がガクチカに求めるものの4つ目は「協調性」です。
先ほどのガクチカを聞く理由の項目でも説明しましたが、業界・企業問わず1人で完結する仕事はありません。
そのため、大小様々なグループやチームに所属し、その中で円滑に業務を回し遂行する必要があります。
社内外様々な周りの方々と協力して仕事するために協調性はなくてはならない能力であると同時に、部署の雰囲気もこの能力の有無で大きく変わってきます。
しかし、この協調性をアピールするためのエピソードには必ずしもグループやチームで取り組んだ経験がないといけないことはありません。
あなたの性格や人柄から協調性があると判断できる場合もありますし、面接時に直接会ってアピールすることも可能です。
論理的思考力
企業がガクチカに求めるものの5つ目は「論理的思考力」です。
論理的思考力と書くと一見難しそうに感じるかもしれませんが、物事を筋道立てて考え結論に至ることができるかどうかということです。
最近よく目にする「すぐ行動することが一番大切だ!」という文字、確かに間違っていませんが、この文字だけを見て判断するのは少し不用意かもしれません。
この文字の本当の意味も、「正しく物事を把握しそれに対する一番効果的な方法を考えてから行動することが大切」という意味です。
何もアテもなく行動しても成果には繋がりません。
きちんと結論から逆算して物事を考え、行動できる能力がないと仕事で成果を出すことは難しいと言い切れます。
そのため、しっかりとした論理的思考力があるとアピールできるガクチカを組み立てていく必要があります。
コミュニケーション能力
企業が求めるものの6つ目は「コミュニケーション能力」です。
この項目でも説明しましたが、仕事をする上でこのコミュニケーション能力は必須能力であり、ないと判断されれば次の選考には辿り着けないと断言できます。
このコミュニケーション能力を「自分のことを話す能力」と多くの就活生が思っていますが、それだけではありません。
相手の話を聞くこと、そして理解しそれに対して的確な回答をすることなども含まれています。
よく聞く「聞き上手な人」もコミュニケーション能力に長けた人ということになります。
人と人とが良好な関係性を保つために必須の能力であるため、得意とまではいかなくても決して「苦手です」と言わないようにしましょう。
仮に本当に苦手な場合は、面接練習を何度も行うなどして克服する努力は絶対にするようにしましょう。
【ガクチカを聞く理由】企業から評価されるためのポイント
企業がガクチカに求めるものがざっくりと把握できたところで、次は「企業から評価されるためのポイント」を説明していきます。
求めるものが分かり、あなたも「これをアピールしようかな」と考えている頃かと思います。
しかし、効率的なアピール方法が分からないため、尻餅をついているのではないでしょうか。
そんな時は評価されるためのポイントとして「具体的なエピソード」「課題と解決策」「結果と学び」「企業への貢献度」を意識してみましょう。
具体的なエピソード
企業から評価されるためのポイント1つ目は「具体的なエピソード」を意識することです。
もし仮にあなたが「私には部活動をやっていたので〇〇力があります。
」とだけ書いていたとしたら、それでは全くダメです。
企業はあなたのガクチカから価値観や人柄、企業とのマッチ度を判断しようとしています。
そのため、ガクチカで書くエピソードは具体的である程良いとされており、あなたもこれは意識する必要があります。
具体的に書くためにはガクチカを書く前の準備がとても重要になってきます。
それは自己分析です。
自己分析をしっかりと行うことでより具体的なエピソードを書くことができ、ガクチカ全体の説得力を高めることができます。
課題と解決策
企業から評価されるためのポイント2つ目は「課題と解決策」を必ず書くことです。
あなたが学生時代に力を入れて取り組んだことが、全く問題がなくスムーズに目標達成できていた場合は、他のエピソードを選ぶ方が良いと言えます。
その理由は、この課題と解決策がないガクチカでは、課題解決能力や論理的思考力を十分にアピールすることができないためです。
目標や課題を達成するために、解決策を自分で考え工夫し実行することで乗り越えることができた経験があればそのエピソードを優先的に選ぶようにしましょう。
企業の採用担当者は得られた結果よりもその過程に注目しており、この部分がガクチカで一番大事な部分と言っても過言ではありません。
結果と学び
企業から評価されるためのポイント3つ目は「結果と学び」の両方を述べることです。
先ほど結果はさほど重要ではないと説明しましたが、エピソードの説得力を高めるためには軽く触れておく必要があります。
ここで大切なポイントは、結果を一番のアピールポイントにしないことです。
確かに「甲子園優勝した」「全国大会に出場した」「プレゼン大会で優勝した」などの輝かしい結果は大きくアピールしたいところです。
しかし、ガクチカで大切なことは結果ではなくその過程であり、その経験からあなたが何を学んだのかです。
そのため、結果についてはできるだけ簡潔に書き、経験から学んだことに比重を置いて述べるように意識していきましょう。
企業への貢献度
企業から評価されるためのポイント4つ目は「企業への貢献度」をアピールすることです。
「まだ入社していないのに企業への貢献度ってどうやったら分かるの?」と思っている就活生も多いと思います。
企業への貢献度は確かに入社してからでないと分かりませんが、あなたがどのようにして強みや能力を活かして活躍できそうかは伝えられるはずです。
これをアピールするためには求める人物像とのマッチ度だけでなく、入社してからの業務内容を把握しておく必要があります。
そのため、事前にしっかりと業界・企業研究を行う必要があります。
これを怠ると具体的に貢献する方法が書けず、プラス評価に繋がりにくくなってしまいます。
貢献する方法は企業によって様々なため、受ける企業によって内容を変える必要があると言えます。
【ガクチカを聞く理由】ガクチカの注意点
ガクチカで評価されるポイントを説明しましたが、当然「ガクチカの注意点」もあります。
知らず知らずのうちに書いてしまい、自分で評価を下げてしまっている可能性もあるため、必ず確認しておきましょう。
ここでは特に注意したいポイントとして「嘘を書かない」「企業に関係のない内容は避ける
」「長々と話さない」「ネガティブな内容は避ける」の4つに絞って深掘りして説明していきます。
嘘を書かない
ガクチカの注意点1つ目は「嘘を書かない」ということです。
これはガクチカに限った話ではなく、自己PRや志望動機でも嘘を書くことはやめましょう。
理由は単純ですが、嘘はバレるからです。
取得している資格や部活動での戦績、サークルで出場した大会での成績なども調べれば分かりますし、嘘を突き通すのは難しいと言えます。
また、嘘をついていることでガクチカのエピソードに辻褄が合わない部分があったり、面接で深掘り質問された時に答えることができない事態に陥ります。
そうなってしまうと、「この学生は嘘をついているのでは?」と疑われてしまいますし、その後の受け答えの全てが嘘ではないかと思われてしまいます。
この状態で選考を通過するのはどう考えても難しいため、嘘は最初から書かないと決めてガクチカに取り組みましょう。
企業に関係のない内容は避ける
ガクチカの注意点2つ目は「企業に関係のない内容は避ける」ことです。
これはエントリーシートだけでなく面接時も同様ですが、文字数制限があるように面接にも持ち時間があります。
その枠の中でいかにあなたが企業にとっても有益な人材であるかをアピールする必要があるため、できるだけ企業に直接関係のない話はやめておきましょう。
また、募集している職種と違う職種で活かせる能力やスキルをアピールしたり、同業他社の話に終始するのも印象として良くはありません。
企業の採用担当者が求めていることに対して真っ直ぐ正確な情報を届けることを意識し、話の脱線はできるだけしないように心掛けておきましょう。
長々と話さない
ガクチカの注意点3つ目は「長々と話さない」ことです。
面接でもエントリーシートでも同様ですが、伝えたい内容は端的に述べるようにすることで、論理的思考力やコミュニケーション能力をアピールすることができます。
そのため、エピソードは具体的かつ端的に、定量的に伝えることを意識すると良いでしょう。
たまに、集団面接で自分が一番多くの時間面接官と話をした、ということを自慢気に話している就活生がいますが、それは何のアピールにもなっていません。
むしろ、「この学生は話が長いな」「論理的思考力がないな」と思われている可能性の方が高いと言えます。
面接ではできるだけ端的に話すことを意識し、長々と話すことがないよう注意しておきましょう。
ネガティブな内容は避ける
ガクチカの注意点4つ目は「ネガティブな内容は避ける」ようにしましょう。
ここでいうネガティブな内容とは過去の失敗談なども含まれているため、全てのネガティブな内容を避けるべきとまでは言いませんが、その伝え方には注意が必要です。
仮に過去の失敗談から〇〇の必要性を学んだというエピソードにしたとします。
その場合最後は、それを学んだお陰で次の結果が良くなったなど、ポジティブな方向へ着地することを意識しましょう。
過去の失敗談をそのまま引きずったままであったり、克服できていない場合そのエピソード
を選ぶのはやめておきましょう。
ガクチカではできるだけポジティブなエピソードを選ぶことで、前向きな人材であると判断されるため、ネガティブな着地のエピソードは避けるようにしましょう。
【ガクチカを聞く理由】ガクチカの構成
ガクチカの注意点が把握できたところで、ここからは具体的な「ガクチカの構成」を説明していきます。
評価されるポイントや注意点だけを把握していてもガクチカを組み立てることはできません。
しかし、0から自力で組み立てるのも難しいのも事実です。
そこでここではガクチカを構成するためには「PREP法がおすすめ」としてガクチカの組み立てを説明していきます。
安心して下さい。
そもそも「PREP法とは」何かも説明してから詳しく順番に構成を見ていきます。
PREP法がおすすめ
ガクチカを構成するには「PREP法がおすすめ」です。
その理由は企業の採用担当者に伝わりやすい文章を作ることができるためです。
また、テンプレートのような構成になっているため、企業によって内容を変える必要がある場合も柔軟に対応しやすく便利です。
このPREP法はガクチカだけでなく自己PRや志望動機でも使うことができるため、早めに習得していくと後々効果的です。
結論→理由→具体例→結論という構成は実に頭に入ってきやすい組み立てとなっており、あなたの伝えたいことが正確に伝わる精度を高めることができます。
それに加え、結論を最初に述べることで結論迷子になることを防ぐことができ、文章も自然と端的に書くことができるはずです。
PREP法とは
ざっくりとおすすめな理由を説明しましたが、そもそも「PREP法とは」何かについてもう少し深掘りして説明していきます。
PREP法とはPoint:結論、Reason:理由、Example:例、Point:結論の頭文字を取った略称です。
その順番通りに文章を構成することで、相手に伝わりやすいガクチカを組み立てることができます。
つまりPREP法とはテンプレートやフレームワークのようなものであり、効率的に文章を作ることができる方法ということです。
結論だけでなく、理由と具体例を一緒に構成することで文章の説得力を高め、信憑性の高いガクチカにすることができます。
このPREP法はエントリーシート作成時だけでなく、面接にも応用が可能なため早めに習得しておきましょう。
Point:結論
PREP法はまず「Point:結論」から書き始めるようにします。
ガクチカの結論とはつまり、あなたが学生時代に力を入れて取り組んだことです。
例えば「私が学生時代に力を入れて取り組んだことは部活動です。
」「私が学生時代に力を入れて取り組んだことはアルバイトです。
」などの部分です。
しかし、これだけでは少し物足りないと感じる企業の採用担当者もいるため、ここにもう少し具体的に頑張ったことを足してみましょう。
「私が学生時代に力を入れて取り組んだことは、部活動で全国大会に出場するという目標を達成することです。
」
などオリジナリティある言葉をプラスすればより臨場感を持たせることができます。
ここは企業の採用担当者をあなたのエピソードに引き込むためにとても大切な部分なので、しっかりと考えて書いていきましょう。
Reason:理由
Point:結論が書けたら次はなぜそれに取り組んだのかという「Reason:理由」を述べていきましょう。
部活動で全国大会出場をなぜ目標にしたのか、なぜその研究を行ったのか、なぜ熱心にアルバイトに打ち込んだのかを簡潔に伝えるようにしましょう。
ここの部分はあなたの価値観や考え方が浮き彫りになる部分なので、できるだけポジティブで前向きな理由を書くようにしましょう。
「今まで誰も成し遂げていなかったため」「世の中の役に立つと思ったため」「もっとお店に貢献したかったから」など理由は様々あります。
ここの内容をより具体的に表現したい場合は、その当時の感情を一緒に書くと良いでしょう。
「悔しかったから」「悲しかったから」「楽しかったから」などの感情は、その当時のあなたに伝えるための一番有効な表現方法と言えます。
Example:例
Point:結論、Reason:理由が書けたらそれをより具体的にするために「Example:例」で補足していきましょう。
取り組んだこと、それをしようと思った理由の次は、何をしてどのような結果と学びがあったのかを述べる必要があります。
そのため、ここの部分では「何をしてどうなったのか、そこから何を得たのか」を具体的に書いていきましょう。
具体的に書くためのポイントとしては、数字で表せることは全て定量的に書くということです。
〇〇人中◯位、〇〇チーム中優勝、毎日〇〇時間勉強した、大学◯年生の時など、数字で書くことができることは意識して数字で書きましょう。
そうすることで、エピソードの信憑性を高めることができるだけでなく、企業の採用担当者に想像させやすくなり効果的です。
Point:結論
PREP法の特徴は最後にもう一度「Point:結論」を書くということです。
しかし注意が必要なのは、最初のPoint:結論と全く同じ内容を書くということではないということです。
ここでは結論として、あなたが力を入れて取り組んだことから得られた強みや能力、スキルを活かし入社後にどのようにして活躍していきたいかを伝えるようにしましょう。
ここの入社後の活躍の仕方は具体的であればある程評価されるため、事前に業界・企業研究をしっかりと行っておきましょう。
この部分の内容の彩度が高ければ高い程、志望度が高いということをアピールすることができるため、とても重要な部分と言えます。
最後まで気を抜かずに、しっかりと考えて組み立てるようにしましょう。
【ガクチカを聞く理由】例文
ガクチカを構成するためのPREP法が理解できたところで、いよいよ自分でガクチカを組み立てていく段階に入ってきました。
しかし、0から組み立てるのは想像以上に難しいため、「例文」を3つ用意しました。
ここではガクチカの代表例とも言える「1:サークル活動」の例文や、アピールしたい能力「2:協調性やコミュニケーション能力」に焦点を当てた例文、多くの就活生が経験したであろうアルバイトから「3:販促活動」についての例文を紹介していきます。
1:サークル活動
私が学生時代に一番力を入れた事はサークル活動です。
私はサークルの代表としてリーダーシップを発揮し、フットサルサークルの活性化を実現しました。
代表の役割としては、メンバーとの円滑な連絡を図り、幹事業務やイベント企画・運営にも積極的に関わりました。
サークルの活性化のためにまず取り組んだのは、新入生の継続率が良くないという課題の解消です。
定期的なイベントの企画や運営を通じて、メンバー一人ひとりとのコミュニケーションを密にし、満足度を高めることに努めました。
その結果、途中で辞めてしまう人の数を昨年より80%減らし、さらに参加率を上昇させることに成功しました。
この経験から、私は主体的に行動し、積極的に周囲と協力することで目標達成できることを学びました。
入社後も主体的に行動して、周囲と協力しながら困難な状況でも諦めることなく努力していきます。
2:協調性やコミュニケーション能力
私が学生時代に最も力を入れたことは、ゼミでの活動です。
以前から地域貢献に興味があり、大学で研究することにしました。
しかし、地域貢献の研究には膨大なアンケート調査が必要です。
人見知りだった私は、街中に出て初対面の人にアンケートの調査を依頼できずに苦労しました。
そこで私は人見知りを改善するために、まずは先輩や後輩と積極的にコミュニケーションを取るようにして対話に慣れていきました。
さらに研究室のメンバーにも依頼して調査に協力してもらいました。
結果、初対面の人への依頼も円滑に行えるようになり、目標のアンケート数を達成することができました。
このことから「コミュニケーション能力」の大切さを学びました。
相手と会話をする際は、相手の立場になって考えることが必要だと実感しました。
社会人になってからも、上司やお客様の立場に立って考え、コミュニケーションを大切にながら業務に臨んでいきたいと考えています。
3:販促活動
アパレルでのアルバイトで、新商品の売り上げ向上を目指した販促活動に力を入れました。
導入された新商品の売り上げが期待に反して伸び悩んでいたため、私はこの課題に対処するための取り組みを開始しました。
まず、新商品の特性の理解を高め、ターゲット市場を徹底的に分析しました。
商品の魅力がどの顧客層に最も求められるのかを理解するため、年齢層や購買傾向、ライフスタイルなどさまざまな角度から分析を行いました。
その結果を基にして、ターゲット層に特化した販売促進の施策を企画しました。
これらの施策の結果、新商品の売り上げは前月比で180%増と大幅に向上させることができました。
この経験から、商品の特性と市場を理解し、ターゲットに合った効果的な販促活動を行うことの重要性を学びました。
貴社においても、これらの経験を活かし、商品の販売促進やマーケティング活動などに貢献できると考えています。
【ガクチカを聞く理由】ガクチカがないときの対処法
最後にどうしても「ガクチカがないときの対処法」を説明していきます。
ガクチカと言えば学業や部活動、サークル活動やアルバイトを想像する就活生が多く、それ以外の内容は書いたらダメだと思い込んでいる人もいるようです。
しかし、実際はそうではなくボランティア活動や地域の取り組み、読書や料理、登山や筋トレなどの趣味でも構いません。
このような経験から上記で説明した主体性や協調性、継続力や問題解決力などに結びつくエピソードがあればガクチカとして十分アピールすることができます。
筋トレなどは一見ただの趣味と思われがちですが、ボディビルの大会に出場した経験やキツイ減量の経験などは良いガクチカのエピソードになります。
読書やガーデニングであっても、継続力がなければ多くの本は読めませんし、花を咲かせることもできません。
あなたらしいエピソードでしっかりアピールできるように、工夫して考えるようにしてみましょう。
もう少しガクチカの見つけ方を詳しく知りたい方は、下記のリンク記事を参考にしてみて下さい。
困ったら就活エージェントを使おう
それでも「困ったら就活エージェントを使おう」
就活エージェントとは言わば就職活動のプロです。
ガクチカなどのエントリーシート対策はもちろんのこと、その後の面接対策だけでなく受ける企業の選定までもサポートしてくれます。
就職活動は長くて困難かつ孤独です。
そんな時になんでも相談できる存在が1人いるだけで心強く、辛い就職活動を乗り越えることができるはずです。
少しでも気になったら「就活エージェント」と検索してみて下さい。
きっとあなたのお役に立ってくれるはずですよ。
【ガクチカを聞く理由】まとめ
就職活動のエントリーシートで見ない時がないガクチカですが、それを聞く理由は明確にあり、それをしっかり把握しておくことで自然と書くべき内容が固まるはずです。
しかし、企業によって求める人物像や職種などが違うため、受ける企業ごとに書き換える必要があります。
そこでPREP法というフレームワークを駆使することで、効率的にガクチカを書き換えながら組み立てることができます。
そもそもガクチカの題材に何を書こうかと悩んで進まない場合は、就活のプロである就活エージェントに頼ってみることをおすすめします。