就職活動を成功させられるか失敗に終わるかの違いは、エントリー(およびプレエントリー)の数によるといわれることがあります。
最も希望する企業1社に対してエントリーして採用されるのが最も良いですが、それはなかなか簡単なことではありません。
それならば、興味のある企業を複数見つけておき、採用してくれる企業のなかで最も良いところを選ぶのが一番です。
では、そのためにはいつからエントリーの準備を始めなければならないのでしょうか?
目次[目次を全て表示する]
エントリーシートはいつから作成すべきなのか
- 9月~12月は秋冬インターンへのエントリーシート提出
- 1月~3月は本選考に向けてエントリーシート作成と準備
- 4月~は本選考でのエントリーシート提出
現在大学3年生の就活スケジュールは、企業によって違いがあるものの、早い企業では翌年の3月からエントリーが開始されます。
エントリー直前になって慌てて準備をした場合や用意をしても良いエントリーシートを提出することはできません。
人気の企業や大手企業では、例年多くの就活生がエントリーします。
ライバルに差をつけて内定を勝ち取るには、魅力的なエントリーシートを提出するのはもちろんのこと、自信を持って就活を進められるように明確な就活スケジュールをしっかりと把握しておくことがかかせません。
エントリーシートの提出時期を知るのはもちろんのこと、さらにエントリーシートを作成する準備期間を設けることや余裕を持って一つひとつの準備や用意ができるよう入念に計画を立てておくと良いでしょう。
9月~12月は秋冬インターンへのエントリーシート提出
就活の情報解禁まで何もしないという学生もいますが、エントリーシートの作成で慌ててしまうことがないように、できるだけ早く準備しておくと安心です。
外資系企業では、大学3年生の秋頃からエントリーを受け付けることも多いため、早めにスケジュールを組み対策しておくことがかかせません。
エントリーシートを作成する際には、まずは自己分析を行うだけでなく志望する企業の情報を集めなければいけません。
自己分析と企業研究を行っておくとエントリーシートもスムーズに作成できるようになります。
春に本格的に就活が始まった後にエントリーシートを用意するとなると余裕がなく、とても大変です。
人によっては、時間に追われ納得のいくエントリーシートを作成することができなかったと後悔している方もいるので、慌ててしまうことがないように前もって準備を進めておきましょう。
1月~3月は本選考に向けてエントリーシート作成と準備
3月には、就活の情報が一気に解禁されるため、遅くとも1月~3月までの間には、エントリーシートの準備や作成を始めておくと良いでしょう。
エントリーシートの内容によって内定を得られるかが決まると言っても過言ではないかもしれません。
エントリーシートには、志望動機や自己PRのほかにも趣味や特技などを記載しなければならず、じっくりと自己分析をしなければ魅力的な内容を書き出すことはできません。
エントリーシートをもとに採用担当者から面接で質問を投げかけられることもあるので、興味を持ってもらえるような内容をエントリーシートに記載することを心がけるのはもちろん、どんな質問をされても明確に回答できるエピソードを盛り込んでおくと良いでしょう。
4月~は本選考でのエントリーシート提出
就活の情報が解禁されるのは、3月~になります。
特に4月になると多くの情報が提供されるため、就活生が一気に動き出します。
この時期に就活を進めることを怠ってしまうとライバルに差をつけられてしまうだけでなく、必要な情報を逃してしまうかもしれません。
情報が解禁される春まで待っているのではなく、できるだけ早く動き出し、しっかりと必要な情報を集められるかが内定を勝ち取る秘策と言えます。
もちろん、この時期に解禁された就活の情報をできるだけ多く集めることが大切ですが、万全な体制で就活をスタートしたいのであれば春前から志望する企業の情報を集め、OBに相談するなど、情報解禁前であっても怠ることなく、できる対策をしておくと安心です。
4月には、多くの企業でエントリーシートの受付が始まるため、時間に余裕を持って用意しておきましょう。
徐々に選考が始まってきます。
選考を受け始めると、どうしても選考にばかり頭がいってしまいますが、忘れずに並行して対策も進めていきましょう。
エントリーシート作成は夏休み明けからでも間に合うのか
結論として、エントリーシート作成は夏休み明けからでも間に合います。
なぜ間に合うのか、そして何に向けてまずは取り組まなければならないのかについて、詳しく紹介します。
ぜひ参考にしてください。
まだ間に合うのか?
- 今から始めても間に合います
- 秋冬インターンに向けて動く
今から始めても間に合います
結論として、エントリーシート作成は今から始めても間に合います。
夏休みまでに対策をしていなかった場合でも、この時期からしっかりと準備を進めることで、就職活動の成功に導くことは十分に可能です。
実際、多くの企業が秋以降にエントリーを受け付けることがあり、これからが本格的な選考の時期となる企業も多くあります。
焦って準備を進めるよりも、自己分析や業界研究をしっかりと行い、自分に合った企業や職種を見極めてエントリーシートを作成することが重要です。
この時期までにエントリーシートを用意していない状況は決して珍しいことではなく、多くの学生が夏のインターンシップに集中していたり、具体的な選考対策は秋以降に本格的に進めたり、部活などに取り組んでいた結果、今から作成するという人も少なくありません。
秋冬インターンに向けて動く
今から対策を始める場合、秋冬のインターンシップに向けて準備を進めることが重要です。
秋冬インターンは夏のインターンよりも実践的な業務体験ができることが多く、企業も本選考に向けた重要な選考ステップとして位置づけることが多いです。
このため、秋冬インターンに参加することで企業とのマッチングや、本選考でのアピールポイントを見つけることができ、非常に有利なスタートを切ることができます。
秋冬インターンに参加するためにはプレエントリーを済ませ、その後エントリーシートの提出が求められます。
夏休み明けにエントリーシートを作成する際には、夏の経験を活かして自己PRや志望動機を具体的に書き上げることがポイントです。
例えば、夏の間に参加したボランティア、サークル活動、またはアルバイトの経験を踏まえて自己分析を深め、その経験がどのように企業で役立つのかを明確にアピールすることが必要です。
インターンのエントリーシートを作成する際のポイントなどについては、以下の記事で詳しく紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
就活でエントリーシートを早めに提出するメリット
ここからはエントリーシートを早めに提出するメリットについてわかりやすく紹介していきます。
皆さんすでにご存知のものも多いかもしれませんが、改めてなぜエントリーシートを早めに提出しなければならないのかについて考えていきましょう。
- 締切に遅れない
- 丁寧に書くことができる
- 選考に有利になる可能性がある
締切に遅れない
これは当然のことですが、締め切りは必ず守るようにしましょう。
エントリーシートは何社にも出すものなので、気がついたら締め切りを過ぎているなんてことも少なくありません。
特にアルバイトやゼミ、サークルなどにも併せて取り組んでいる、忙しい人の場合、タスク処理ができないことも多いでしょう。
全企業に対して早めに動き、対策をし、提出することで保険にもなり、また、締め切りに遅れてしまうというリスクを避けることもできます。
当然ながら締め切りに遅れてしまうとかなり高い確率で選考から落とされてしまうので、しっかりと対策をすることが大切なのです。
丁寧に書くことができる
早めに準備をしておけばおくほど、丁寧に早く書くことができるようになります。
時間をかければかけるほどエントリーシートのクオリティは上がります。
また一度、書いたものを一日程度置いて再度確認することで、新たな間違いを発見することにもつながります。
また、早めに作成してしまえば、友人や就職エージェントの担当者などに確認してもらうことも可能です。
書き方のコツやおすすめの構成を紹介している記事はこちらなので、ぜひ参考にしてみてください。
選考に有利になる可能性がある
選考に有利になる可能性があるというのも、エントリーシートを早めに提出する理由の一つです。
エントリーシートを早めに提出することで、他の就活生よりも先に読んでもらえる可能性が高まります。
ほとんどの就活生が同じとは限りませんが、多くの就活生は締め切りギリギリに提出してくるので、締め切りが近くなると、まとめて大量のエントリーシートが届きます。
そうなると、一つひとつを吟味している時間はありません。
しかし、早めに提出すれば企業の採用担当者も余裕があるので、時間をかけて読んでもらえることでしょう。
そこで、志望度の高い企業にはエントリーシートを早め早めに準備して提出することが重要なのです。
就活でエントリーシートの提出が遅い場合のデメリット
本記事では先にエントリーシートを早くに提出した場合についてお話しました。
それでは反対に、エントリーシートの提出が遅いと選考にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
エントリーシートの提出が早い分好印象を与えるなら、エントリーシートの提出が遅いと印象が悪くなるのでしょうか?
以下、エントリーシートの提出が遅い場合に懸念されることを説明しています。
- 選考の順番はES提出順
- 合否を迷ったときに落とされてしまう可能性が…
- きちんと読まれないかも
選考の順番はES提出順
選考の順番は基本的にエントリーシートの提出順になる可能性が高いです。
エントリーシートの提出が遅くなればなるほど選考の順番も遅くなります。
選考が早いほうが有利とは限りませんが、企業からの印象的に早いに越したことはありません。
大抵の場合、企業はエントリーシートの提出締め切りを段階に分けています。
場合によっては一次締め切りまでに定員に達してしまうと選考が受けられないこともあります。
そのためよく注意してください。
エントリーシートを提出する早さと選考の早さが伴っていることをよく知っておきましょう。
合否を迷ったときに落とされてしまう可能性が…
エントリーシートを提出するのが遅いと場合によっては合否に影響が出ます。
先にも述べた通り、就活では志望する企業にいかに興味があるのか働く意欲があるのかを示す必要があります。
そのため、エントリーシートの提出が遅いと企業への志望度が低い印象を与えてしまいます。
内容がどれだけよく書けていても、提出が締め切りのギリギリになると不利になります。
企業側があなたの合否を迷ったとき、採用してもらう確率をあげるためにエントリーシートはできるだけ余裕を持って提出することをオススメします。
きちんと読まれない可能性もある
これはエントリーする企業の規模や職種によります。
募集が多い大企業などにはエントリーシートが大量に届きます。
そのためどうしてもエントリーシート1枚1枚に丁寧に目を通すのは難しいです。
こうした場合、余裕のあるスケジューリングでエントリーシートを提出しておけばせっかく作成したエントリーシートを読まれない可能性を避けられます。
企業の規模によっては提出が遅いとエントリーシートを読まれないリスクもあることをよく知っておきましょう。
エントリーシートを早めに提出するためのポイント
ここまで、エントリーシートの提出は早いほうがいいと伝えてきました。
それでは、実際にエントリーシートを早く提出するにはどのようなことを意識すればいいのでしょうか?
エントリーシートが早く提出できるように以下のことを意識してください。
- 就活解禁日の前からエントリーシートの準備を始めよう
- スケジュール管理が大切
- よく聞かれる項目は回答を考えておく
1.就活解禁日の前からエントリーシートの準備を始めよう
2017年度や2018年度のように3月に就活が解禁される場合は選考期間が短縮されるので、1日で何社にエントリーできるか、またその準備を進められるかが重要となります。
自己PRに記載する自身の体験部分のようにいくつかの個所は、複数のエントリーシートで使用することができますが、志望動機に記載する文章は企業ごとにきちんと変えることが必要です。
このため、エントリーシートの作成はなかなか骨の折れる作業で、短時間でできるものではありません。
そこで、志望動機や自己PRのように多くの企業で決まって尋ねられることについては、説明会の1〜2カ月前から準備をしておいた方がいいでしょう。
2.スケジュール管理が大切
エントリーやプレエントリーするにあたっては、きちんとスケジュールを管理して、書類の出し忘れを防がなければなりません。
手帳でスケジュール管理をすることもできますが、手帳の不便なところは自分で確認しなければ忘れてしまう可能性があることです。
アプリなどには、設定しておけばスケジュールを前日に教えてくれる機能をもったものもあります。
大切な予定が迫っている人やスケジュールを忘れてしまいがちな人はそうしたアプリを利用してみるといいかもしれません。
手帳と同様に携帯アプリであれば外に持ち出すこともでき、簡単に確認することができます。
3.よく聞かれる項目は回答を考えておく
エントリーシートでよく求められる項目は先に回答を考えておきましょう。
エントリーシートで求められる項目とは、例えば、
- 自身の強み(長所・短所)
- 志望動機
- ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)
などが挙げられます。
これらの質問はほぼ確実にされます。
そのため事前にある程度回答を用意しておくことが可能なのです。
これらの回答をある程度考えておくとエントリーシートの作成が大幅に楽になります。
早めに準備できるかどうかが選考通過のカギ
エントリーシートを提出する際の注意点
続いて、エントリーシートを提出する際の注意点についても紹介します。
以下のポイントを踏まえた上で、企業にマイナスな印象を与えないよう心がけましょう。
- エントリー締切が早い企業に注意
- インターンは先着順の場合があるので注意
- エントリーシートの記入ミスに注意
エントリーシートの記入ミスに注意
エントリーシートを提出する際には、記入ミスに十分注意が必要です。
エントリーシートは応募企業に対して自分をアピールするための重要な書類であり、ここでのミスは応募者に対する企業の評価を大きく左右するものです。
基本的にエントリーシートは一度提出してしまうと後から修正することはできないため、提出前に何度も確認を行いましょう。
特に名前や連絡先の誤字脱字、文法の間違いなどは、企業に対して不注意かつ不誠実な印象を与えてしまう可能性があります。
また、エントリーシートの内容に関しても、自己PRや志望動機が的確に伝わるかどうかを確認する必要があります。
企業ごとに求めるスキルや人物像が異なるため、企業に合わせた内容が書かれていない場合、評価が下がってしまうこともあります。
エントリー締切が早い企業に注意
先ほど就活スケジュールで述べた外資系企業を始め、ベンチャー企業やIT企業、テレビ局などの一部マスコミ業界はエントリーが早いとされています。
というのもこれらの企業は選考時期自体が他の業界よりも早いとされているからです。
これらの業界は夏や冬のインターンが選考に直結する場合が多いです。
早くからエントリーシートの準備をするように心がけましょう。
インターンは先着順の場合があるので注意
皆さんこれはあまりご存知でないかもしれませんが、インターンは先着順の場合があるので注意しておく必要があります。
特に人気の企業の場合、先着制を採用していることも多いので、注意する必要があると言えるでしょう。
エントリーシートを提出して応募する場合は、特に早めに対策をしておくことが重要です。
インターンで提出したエントリーシートは本選考でも使われる場合があるので、丁寧に作成する必要があります。
経験を積むだけが目的で、就職する可能性は低いと思ってる企業でも、いざインターンに参加すると非常に魅力的で、「ぜひここで働きたい」と思う可能性もあります。
そうした際に後で後悔しないためにも、エントリーシートは丁寧に作成することが重要なのです。
エントリーシートは早めに準備できるかどうかが就活において選考に通過する鍵の一つであると言えるでしょう。
志望企業の採用活動が本格化する前に準備を始めていくことが重要なのです。
これにより、余裕を持ってエントリーシートを作成することができますし、いろいろな人に確認してもらえるので、さらにブラッシュアップすることもできるでしょう。
締め切りの1ヶ月前くらいに、一度簡単に、下書きでも良いので作成してみると良いです。
一度書いてみることで、誰かに添削を依頼する時間もできますし、自分でどのような点が問題なのかについても振り返ることができます。
26卒の就活の特徴を理解しておこう
続いて、26卒の就活の特徴についても紹介します。
以下のポイントについて理解を深めた上で就活に取り組むことで、よりスムーズに、そして的確に対策ができることでしょう。
- 就活の早期化
- インターン参加が前提となる
- 対面での選考が復帰する
就活の早期化
26卒の就活は、特に早期化が進んでいる点が大きな特徴です。
これまでの就活に比べて、本選考の解禁日よりも前に企業が内々定を出すケースが増えており、優秀な学生を早期に確保しようとする動きが活発化しています。
経団連のルールが緩和されていることから、多くの企業が早期にインターンシップや選考を開始し、インターン期間中に学生の適性を見極めて正式な選考前に内々定を提示するケースが増えているのです。
そのため、26卒の学生は早い段階から就職活動に取り組む必要があり、3年生の夏頃から業界研究や自己分析を始め、インターンシップに参加しておくことが求められると言えるでしょう。
インターン参加が前提となる
26卒の就活においては、インターンシップの参加が本選考の前提条件となる傾向が一層強まっています。
インターンシップを通じて学生のスキルや適性を把握し、本選考での評価材料としている企業も多いです。
特に、大手企業や人気企業ではインターンシップに参加しなければ本選考に参加する機会が得られない場合もあります。
このため、インターンシップに参加することで、就活において大きなアドバンテージになるだけでなく、企業からの内定獲得を得られる可能性が高まると言えます。
また、インターンシップでは実際に業務に携わることが多いため、学生自身もその企業で働くことが自分に合っているかどうかを判断する良い機会となるでしょう。
対面での選考が復帰する
25卒までの就職活動は新型コロナウイルスの影響によるオンラインでの選考が多くありましたが、26卒の就活では対面での選考が徐々に復帰してくる見込みです。
コロナ対策が緩和されているため、多くの企業がオンライン選考から対面での面接や選考会を再開する動きが見られています。
これにより、企業や学生は企業のオフィスを訪れ、実際の職場環境や働いている社員と直接会話する機会を得ることができ、企業文化をより深く理解できるようになります。
また、対面選考が復活することで、オンライン面接では伝わりにくい表情や身振り、対話のスムーズさなど、対面でこそ評価されるポイントが増えるため、対面での選考に向けた入念な対策が必要となるでしょう。
まとめ
いつからエントリーシートを作成し始めるべきかという質問に対する最も適切な答えは、「なるべく早い段階から」です。
回答が曖昧になってしまうのはインターンや本選考、自分が受ける企業の選考実施時期によって作成するべきタイミングが異なるからです。
基本的には夏のインターンに参加する場合は3年の春までに、冬のインターンに参加する場合は3年の夏までに、本選考に参加する場合は遅くとも4年の3月までには作成し始めるようにしましょう。
ただ、自分の将来について考えるのに早すぎることはないため、エントリーシートを作成し始めるのはいつからなのかと悩む必要はありません。
基本的には遅くても、エントリーシートを提出する1〜2カ月前には始めるようにしておくといいでしょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート