短期留学経験をガクチカでアピールする方法!ポイントも解説【例文あり】

短期留学経験をガクチカでアピールする方法!ポイントも解説【例文あり】

短期留学をガクチカの題材にする際は、「短期留学はガクチカとしてOK?」「アピールするには何を意識すれば?」などと悩むことは多いでしょう。

ガクチカに短期留学を選ぶ学生は少なくなく、ガクチカとして頑張ったことの内容を上手にアピールすれば、さまざまなポテンシャルを企業に伝えられる可能性があります。

短期留学中は多くのことを学ぶことができ、人としてさまざまな成長を遂げられるため、ガクチカには積極的に選びたいところです。

しかしどのような内容のガクチカも、アピール方法・文章の流れなどを誤ると、わかりにくくなる恐れがあります。

そこで今回は、短期留学をガクチカで魅力的にアピールする方法を解説していきます。

アピールできる具体的なスキルや伝えるときの注意点、例文なども紹介していくので、短期留学のガクチカの書き方に困っている就活生は、ぜひ参考にしてみてください。

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短期留学経験はガクチカでアピールできる?

結論として、短期の留学経験でもガクチカとしてアピールすることは十分に可能です。

しかし、あまりにも期間が短く、もはや「旅行」と表現した方が的確であるような経験はアピールが難しい可能性もあります。

したがって、最低でも1ヶ月以上の留学経験はあった方が良いでしょう。

それ以下である場合はアピールできないこともありませんが、具体的にどのような取り組みをしたのかや、どのように成長したのかについて明確な数字を用いて説明しなければなりません。

特に数字で説明できず、具体的なエピソードも存在しない場合は、1ヶ月以下の短期留学はガクチカの主題とはしない方が良いでしょう。

【短期留学のガクチカ】短期留学ガクチカでアピールできるスキル

ガクチカでは、選んだ題材や取り入れるエピソードの種類によって、さまざまなスキル・強みがアピールできます。

では、短期留学をガクチカにした場合は、具体的にはどのようなスキルをアピールできるのでしょうか。

主にアピール可能なスキルは、以下が挙げられます。

アピール可能なスキル
  • 語学力
  • 異文化コミュニケーション能力
  • 自己成長力

いずれのスキルも、グローバル化が著しく進む昨今のビジネス環境において、重要といえるスキルです。

短期留学で上記のスキルを積極的に磨いてきた自信がある人は、ガクチカを通じてぜひアピールしたいところです。

では、それぞれのスキルについて、大事なポイントを解説していきます。

語学力

短期留学をガクチカにするなら、まずアピールできるスキルの一つとして、語学力が挙げられます。

短期留学では、ある程度限られた期間とはいえ、現地の言葉を理解するために猛勉強を重ねる必要があります。

生活・授業で支障をきたさないように、常に現地の言葉に触れていくため、語学力は飛躍的に伸びるでしょう。

特に苦手とする人が多い「話す力」「聞き取る力」が養われ、より実用的なスキルが向上するのが特徴です。

そのため短期留学をきっかけに語学力が向上した人は、ガクチカを通して、積極的に語学力を自分の強みとして積極的にアピールしてみましょう。

なお、資格取得など、具体的に語学力のレベルがわかる指標があればさらに良いでしょう。

グローバル志向の企業は近年増えているため、高い語学力があれば、それだけで高評価につながります。

異文化コミュニケーション能力

短期留学をガクチカにすれば、異文化コミュニケーション能力も積極的にアピールできます。

異文化コミュニケーション能力は、異なる文化・価値観を持った人と、積極的にコミュニケーションを取ろうとする能力・姿勢を指します。

また、異なる文化・価値観に対して偏見を持たず、理解を示そうとする能力ともいえるでしょう。

グローバル社会と積極的に関わっていく企業では、非常に重宝されるスキルです。

短期留学で異文化コミュニケーション能力を磨いてきたことをアピールすれば、現代ならではの多様性を尊重し、その中でも円滑にコミュニケーションを取っていける人材だと評価してもらえるはずです。

また、異文化コミュニケーション能力があるということは、柔軟性があり多角的に物事をとらえられる姿勢も備わっているということです。

ほかには視野の広さや多様性に対する理解力なども、高く評価してもらえるポイントになります。

自己成長力

短期留学のガクチカでは、自己成長力をアピールできる場合もあります。

留学中は自分自身を客観的に見つめ直し、新しく目標を見つけるきっかけになります。

そして新たに設定した目標をクリアし、さまざまな能力を高めてきた人は、自己成長力があることをアピールできるでしょう。

海外で過ごす間は、良い意味で自分の中の常識を覆されるタイミングがいくつもあります。

その都度、自分の持つ考え方を改め、総合的な人間力向上につなげてきた人は多いはずです。

社会に出たあとも、働く環境は学校生活とは大きく異なるため、そこから多くの学びを経て成長していく必要があります。

だからこそ学びを自分の成長に変えていける、自己成長力のある人は、あらゆる業界で評価されるでしょう。

自分自身でも成長を楽しみながらあらゆるスキルを伸ばしていけるため、いち早く業務でも活躍できるようになります。

【短期留学のガクチカ】そもそもガクチカとは?

短期留学を題材にしたガクチカを書くときは、そもそもガクチカについて、改めて理解を深めておきましょう。

ガクチカとは「学生時代に力を入れてきたこと」の略称で、近年就活生の中では頻繁に使われている言葉の一つです。

就活の面接やESでは、ガクチカは定番のアピール項目・質問項目の一つでもあります。

そのためガクチカ作成の対策は、ほぼ必須といえるでしょう。

多くの企業はガクチカをヒアリングすることで、本人の興味関心・人柄・価値観・スキル・長所などを細かくチェックしていきます。

自分自身の強みや人柄を明確に伝えられるように、ガクチカでは具体的なアピールが重要です。

ガクチカで求められている意味を理解しよう

ガクチカを書く際は、ただ頑張ってきたこと・集中してきたことを述べるのではなく、大前提として求められている意味を理解する必要があります。

ガクチカを聞く意味・ガクチカで求められていることを理解しておけば、企業がガクチカを通じて知りたいと感じていることを、よりダイレクトにアピールできるからです。

採用担当者に刺さるガクチカを書くポイントになります。

求められている意味・ガクチカを聞く理由の詳細は後述していきますが、意味を事前に勉強しておけば、企業が求める人物像にマッチしたガクチカを用意できるでしょう。

反対に求められている意味がわかっていなければ、ガクチカがただの自慢話で終わってしまうなど、的外れなアピールになる可能性があります。

採用担当者から高評価をもらうためにも、求められる意味・理由は、前もってチェックしておきましょう。

自己PRとの違い

エントリーシートでガクチカを伝えるだけではなく、自己PRを伝えることもあります。

しかし、この2つを同じような意味に捉えてしまう人もいるかもしれません。

実は同じように見えて、まったく異なるものです。

例えば、ガクチカの場合は文字通り学生時代に力を入れたことを伝えるのがポイントですが、自己PRでは自分の長所となる部分を伝えるのがポイントです。

つまり、明確に違いがあるといえます。

そのため、ガクチカと自己PRについては、差別化をしながら内容を考えることが大切です。

どちらも面接で聞かれることは多々あるため、いつでもスムーズに答えられるようにしておいた方が良いでしょう。

【短期留学のガクチカ】ガクチカを聞く理由

では、ここからは、企業がガクチカを聞く理由を紹介していきます。

ESや面接でガクチカを効果的にアピールするには、聞く理由を整理しておくことが重要です。

事前にポイントを押さえておけば、企業のニーズに合致するアピールができるでしょう。

企業の採用担当者がガクチカを聞く理由は、主に以下の6つが挙げられます。

ガクチカを聞く理由
  1. 学生の人間性や価値観を知りたい
  2. 人柄を知りたいから
  3. 企業とマッチしているか知りたいから
  4. モチベーションの源泉を知りたいから
  5. 論理的思考能力を見るため
  6. コミュニケーション能力を知りたいから

このように、ガクチカからは本人の具体的なスキルや強み、人となりについてさまざまなことが読み解けるのが特徴です。

企業はあらゆる質問を通じて就活生一人ひとりのことを理解し、自社とのマッチ度を考慮したうえで採否を判断していくのです。

では、ガクチカを聞く理由を詳しく見ていきましょう。

1. 学生の人間性や価値観を知りたい

企業はガクチカを聞くことで、学生の人間性や価値観を知りたいと考えています。

ガクチカでは本人が熱中してきたこと、積極的に興味関心を寄せてきたことがわかり、そこからは一人ひとりの人柄に関わるさまざまな要素が読み解けるからです。

人の興味関心はそれぞれ異なり、価値を見いだすポイント、物事のとらえ方も違うものです。

企業はガクチカから、どのようなことに価値を見いだして行動するのかチェックし、自社に対する適性や社風へのマッチ度を整理しています。

学生一人ひとりにそれぞれ違った特徴が見られるように、企業も、一社ごとにさまざまな特徴・傾向が見られます。

そのため企業は自社の特徴を踏まえ、今後も大事にする理念やコンセプトを崩さないで組織を維持していけるように、新卒採用の際は相性を重視します。

学生との相性を測る判断材料の一つとして、本人の人間性や価値観などがわかるガクチカは、非常に有効な質問ということです。

2. 人柄を知りたいから

企業には、ガクチカを聞くことで学生それぞれの人柄を知りたいという意図もあります。

基本的にほとんどの仕事は組織を意識して動くものであるため、組織の中でどのような動きをする人物なのか、企業はしっかりと把握しておく必要があります。

学生は学校生活を通じて、さまざまな団体行動を取ることになり、チームワークを意識しなければならないポイントは頻繁に訪れます。

ガクチカの中でも、今までに経験したチーム内での行動について触れることもあるでしょう。

ガクチカを通じてそういった団体行動の中の動きを聞けば、企業は、学生が組織の中でどのような立ち回りをする人なのか理解しやすくなります。

立ち位置や周りとの関わり方から判断できる人柄をチェックし、自社で実際に働いている社員との相性を測っているのです。

事業内容的に、チームワークやコミュニケーションがより一層重視される場合は、人柄のチェックは企業にとって必要不可欠となります。

3. 企業とマッチしているか知りたいから

企業はガクチカを聞くことで、自社とマッチしているか確かめようとしているともいえます。

企業には、新卒採用にあたって、積極的に求めている人物像があります。

一つひとつの業務を円滑に進めるには、業務・組織に合った人物で組織を編成することが重要となります。

だからこそ企業にとっては、就活生と企業のマッチ度は大事なものになります。

もし、求めている人物像から大きく逸脱している人材を採用すれば、早期離職などのネガティブな結果につながってしまうでしょう。

早期離職は企業と学生、両方にとってマイナスの結果でしかないため、お互いにとって避けなければならないことです。

そのため企業は新しい人材を採用する際に、ガクチカなどをヒアリングすることで本人の価値観やスキルをチェックし、マッチ度の高さを測っていきます。

4. モチベーションの源泉を知りたいから

企業はガクチカを聞くことで、本人のモチベーションの源泉を知りたいと考えています。

モチベーションの源泉を知れば、そこから総合的に判断できる人柄、事業内容への適性、組織内での動き方などさまざまな点がわかるからです。

モチベーションの源泉とは、モチベーションを高める際に必要なきっかけや、それに関する事象のことです。

社会人になれば多くの壁に直面するため、そんな中でどのようにモチベーションを高めて成長していけるのか、企業は積極的に知ろうとします。

ガクチカを聞けば、直面してきた課題と課題に対して取ってきた行動がわかるため、その姿勢・行動からは入社後の振る舞いが推測できるでしょう。

企業は、困難にも臆せずに立ち向かい、自身の成長につなげていける人材を求めています。

モチベーションの源泉は、入社したあとの働き方をイメージするうえで重要なポイントになるため、それがわかるガクチカは企業にとって大事な質問なのです。

5. 論理的思考能力を見るため

企業はガクチカを聞くことによって、本人の論理的思考力を測っています。

論理的思考力は、立派な社会人として、一つひとつの業務にあたるうえで重要なスキルだからです。

論理的思考力があれば、問題一つひとつを冷静に分析したうえで、解決のために必要な施策を考えることができます。

また、論理的思考力は主体性を持つうえでも、大事な能力といえるでしょう。

社会に出たあとは、他責の考え方ではなく自主的に物事を判断し、行動に移していけることが重要です。

ほかにも、論理的思考力はあらゆることをわかりやすく伝えるスキルにもつながっていきます。

このように、さまざま業務と向き合ううえで、論理的思考力は大前提として必要になります。

ガクチカからは論理的に考えて必要な行動を取ってきたことがわかるため、企業は主体性や行動力、伝える力などさまざまなスキルを見るうえで、論理的思考力をチェックしているといえます。

6. コミュニケーション能力を知りたいから

企業はガクチカから、本人のコミュニケーション能力を測っているともいえます。

最低限のコミュニケーション能力は、仕事をするうえでどのような業界でも必要とされるからです。

ガクチカから読み解けるコミュニケーション能力は、具体的には以下の2つがあります。

  • ガクチカを具体的かつわかりやすく伝える能力
  • ガクチカのエピソードからわかるコミュニケーション能力

ガクチカは具体的なエピソードも踏まえながら内容を詳しく説明するため、わかりやすく相手に伝える力が必要となります。

また、人との関わりが関係するエピソードを取り上げた場合は、そこからもコミュニケーション能力の高さを読み解くことができるでしょう。

企業で働くことは、つまり組織の中で輪を乱さずに行動していくことなので、企業はガクチカを含むさまざまな質問でコミュニケーション能力を評価していきます。

【短期留学のガクチカ】短期留学を効果的にアピールするメリット

短期留学をガクチカとしてアピールする際は、ガクチカにして良いのかなど迷うこともさまざまあるでしょう。

結論からいうと、短期留学をガクチカにしてアピールすることには多くのメリットがあるため、ガクチカの題材に選ぶことはおすすめです。

主なメリットは、以下の3つです。

メリット
  • 行動力と積極性をアピールできる
  • 柔軟性と適応力をアピールできる
  • 課題解決能力をアピールできる

上記のメリットは、企業に自分のスキルや強みを売り込むうえで重要なメリットといえます。

いずれも多くの企業から重宝されるスキルのため、効果的にアピールすれば、高評価につながる可能性には期待できます。

では、メリットを詳しく整理していきましょう。

行動力と積極性をアピールできる

短期留学をガクチカにすれば、行動力や積極性をアピールできるため、企業には魅力的なスキルを持っていることを伝えられるでしょう。

短期留学は、限られた時間の中で目標を達成するためにさまざまな行動を起こす必要があり、時間を無駄にしないためには積極性も求められます。

そのため留学中は、短い期間とはいえ、行動力や積極性を大きく高めることができます。

いずれのスキルも社会人として不可欠なスキルのため、ガクチカを通じてアピールすれば、多くの企業から良い評価を獲得できるでしょう。

行動力・積極性のある人には、入社後も主体的に業務に取り組んでくれるだろうという期待感があります。

特に自分で考えて行動することを姿勢として重視する企業では、高い評価に至りやすいため、ガクチカとしてアピールする際は行動力・積極性が鍛えられたことに触れると良いでしょう。

柔軟性と適応力をアピールできる

短期留学をガクチカにする際は、柔軟性や適応力をアピールできるメリットも感じられるでしょう。

短期留学では、短い期間の中で慣れない環境に適応する必要があります。

その中ではさまざまな文化・バックグラウンドを持つ人とコミュニケーションを取るため、柔軟な考え方を持つきっかけにもなったでしょう。

だからこそ、自然と柔軟性と適応力は鍛えられ、人間力を高める良い機会になったはずです。

柔軟性・適応力は、社会に出てからも重宝されるスキルです。

柔軟な考え方で物事を考え、環境に適応していけば、組織内でもスムーズに業務を進めることができます。

近年はグローバル化が進み、業務環境は業界問わず目まぐるしく変化しているため、柔軟性や適応力は常に求められているといえるでしょう。

そのため短期留学のガクチカを書く際は、これらの能力を鍛えてきたことを意識的にアピールするのもおすすめです。

課題解決能力をアピールできる

短期留学のガクチカには、課題解決能力をアピールできるメリットもあります。

課題解決能力は、直面した課題を冷静に分析し、必要な対策を実行できる力を指しています。

留学中は毎日のようにさまざまな壁に直面するため、課題解決能力は、否が応でも鍛えられるものです。

どのような課題があり、それに対してどういった対策を取ることで突破してきたのか、具体的なエピソードを伝えれば課題解決能力を伸ばしてきたことをアピールできます。

課題解決能力も、社会人として持っておきたい重要なスキルといえます。

仕事も課題の連続のため、課題解決能力や恐れずに挑戦できるチャレンジ精神を持っている人は、会社から積極的に重宝されるでしょう。

ガクチカの中で課題を解決してきたことを具体的にアピールできれば、「こういう人に入社してもらいたい」と思ってもらえるはずです。

グローバル企業に強くアピールできる

留学経験といえば、もちろん海外で過ごした経験をアピールできることになります。

その経験は、決して誰にでも当てはまるようなエピソードではありません。

だからこそ、それだけでもライバルと差別化しやすいですし、何よりグローバル企業に対して積極的にアピールすることによって、自社で即戦力になることをイメージしてもらいやすくなるでしょう。

もし自分が留学で訪れた場所で事業をおこなっている企業があれば、そこから入社を検討してみるのもありかもしれません。

そうすれば、就活で失敗することなく効率的に内定をもらうことができるようになるでしょう。

【短期留学のガクチカ】期間によってアピールポイントを変える

学生時代に力を入れたこととして留学経験をアピールする際は、期間によってアピールポイントが異なります。

あなたが何ヶ月間留学していたかに応じて、以下の文章を参考にしながら魅力的なガクチカを作成できるように取り組んでみてください。

1ヶ月の留学経験

1ヶ月間の留学経験をアピールする際には、短期間であることを逆に強みとして活用することが重要です。

限られた時間でどれだけ多くのことを学び、どれだけ適用できたかを具体的に説明しましょう。

短期間で異文化に触れ、その文化に適応した話や、現地の生活習慣やマナーを素早く学び実践した話などができれば、柔軟性や適応力の高さをアピールできます。

また、集中力を発揮し、短期間で集中的に学習を進めたならば、その方法や成果を具体的に示すことで、限られた時間を有効に活用する能力を示すことも可能です。

このように、適応の速さをアピールできれば、就職後早い段階で活躍できる即戦力としてのポテンシャルをアピールできます。

3ヶ月の留学経験

3ヶ月の留学経験をアピールする際は、一定の期間を通じて学んだことや挫折を通じた成長を強調しましょう。

文化の適応やコミュニケーション能力の向上を説明することをおすすめします。

また、初めての海外生活で直面した文化の違いや言語の壁を克服する過程でどのように精神力や問題解決能力を養ったのかについて話しても良いです。

語学力の向上について説明する人も多いですが、可能な限り具体的なエピソードを交えて説明しましょう。

例えば、「授業でのディスカッションやプロジェクトを通じて実践的なスキルを磨いた」などと説明できれば、その情景が相手にも浮かびやすいです。

また、ホームステイ先での生活や現地の人々との交流を通じて異文化理解を深めた経験などを具体的に示せれば、国際的な視野が広がったこともアピールできます。

6ヶ月の留学経験

6ヶ月という比較的長い留学経験においては、長期間にわたる学生生活を通じて得た成果を具体的に数字を用いて示すことが重要です。

例えば、英語力がどのくらい向上したのか、数値を用いて説明しましょう。

TOEICやTOEFLのスコアがどれくらい上がったのかを具体的に示すことで語学力の成長を客観的に証明できます。

また、授業だけでなく、現地でどのような活動をしたのか、どのような経験ができたのかについても話せると良いでしょう。

これにより自分が海外に適応できる人材であることや、いろいろな人とコミュニケーションを円滑に取れる人材であることをアピールできます。

【短期留学のガクチカ】構成

続いて、短期留学のガクチカで重要な構成を解説していきます。

ガクチカを書く際は、わかりやすい文章を作成するうえで大事な構成を意識する必要があります。

構成があると、どのような内容も論点やテーマ、その根拠などが伝わりやすくなり、文章も書きやすくなります。

具体的な構成は、以下の流れのとおりです。

構成
  1. 結論
  2. 理由や動機
  3. 目標や成し遂げたいこと
  4. 困難や課題
  5. 行動
  6. 結果や成長
  7. 学びと企業でどのように活かすのか

このような流れに沿ってガクチカを書けば、短期留学のエピソードやそこから得た学び、アピールしたい強みなどが明確に伝わります。

採用担当者はあなたの経験に初めて触れるため、説明は基本的にすべてわかりやすさを意識することが大事です。

では、一つひとつ重要なポイントを整理していきましょう。

1. 結論

短期留学のガクチカを書くときは、基本的にまず結論をはっきり述べる必要があります。

結論とはつまり、何を頑張ってきたのかというガクチカの内容と、それをもとにどのような貢献ができるのかというアピールです。

短期留学の場合、短期留学に力を入れてきたことを伝えたうえで、たとえば語学力を活かして海外の顧客とも円滑にコミュニケーションを取っていきたいなどの意思表示をする流れになります。

はじめに結論をしっかり述べることで、ガクチカのテーマを一言で把握できるようになるため、採用担当者は話の流れをつかみやすくなるのがポイントです。

もしここで、エピソードからいきなり話し始めると、何を伝えたいのか把握しにくくなります。

「内容がわかりにくい」という評価につながりやすくするため、最初は、結論部分を明らかにしましょう。

2. 理由や動機

短期留学を題材にしたガクチカを書く場合、最初にガクチカの内容と貢献したいことを結論として述べたうえで、理由や動機を伝えることが大切です。

短期留学の場合は、短期留学に行きたいと考えた理由・動機・きっかけなどが該当するでしょう。

もともと海外志向で強い興味があった、語学力を磨きたかった、何か大きなチャレンジをしたかったなど、短期留学を決めた動機は人によってさまざまでしょう。

そういった理由・動機の部分からも、それぞれの人柄や価値観は読み解けるため、包み隠さず素直に書くことが大切です。

動機が思いつかない・思い出せない場合は、自己分析が足りていない可能性があるので、これを機に自己分析を実践することも考えましょう。

なお、理由や動機も基本的にはわかりやすさを意識して書くことが重要なため、「留学に行きたいと思ったきっかけは〇〇です」などのように、簡潔に述べましょう。

3. 目標や成し遂げたいこと

短期留学の理由・動機について書くときは、あわせて、最初のうちに掲げた目標や成し遂げたいことに触れることも重要です。

その目標・成し遂げたいことをベースに、以降のエピソードをまとめる必要があるからです。

短期留学では、短い期間とはいえ、さまざまな目標・目的をもって勉強や課題に取り組んでいきます。

企業は本人がどのような意識で短期留学に臨んだのかチェックしているため、目標・成し遂げたいことの内容も、具体的に書くことが大事といえます。

ここからは、本人の目的意識や成長意欲などが読み解けるため、企業にとっては本人のポテンシャルや人柄を知るうえで重要になります。

なお、目標を達成できなかった場合でも問題はありません。

ガクチカでは努力した過程が重視されるため、達成できなかったときは、以降の部分で過程や学びを具体的に書いていきましょう。

4. 困難や課題

短期留学中の目標や成し遂げたいことを伝えたあとは、直面した困難や課題に触れていきます。

どのような目標や成し遂げたいことにも、困難や課題はつきものなので、どのような内容の問題に困ったのかをまとめましょう。

たとえば語学力向上のために留学したものの、聞き取れないせいで周りとまったくコミュニケーションが取れなかった場合は、その意思疎通が難しかったという状況が課題に該当します。

何が難しかったのか、どの課題を受けてどのように感じたのかなど、困難・課題に関しても具体的に述べることが重要です。

内容が具体的でなければ、その後の行動や対策が適切だったのか、どのくらい困難な状況だったのかが伝わりにくくなるため注意が必要です。

5. 行動

短期留学のガクチカでは、エピソードを述べる中で具体的な課題・困難を伝え、次に課題解決のために自分が取った行動を伝える必要があります。

その行動からは、本人の人柄や課題解決能力の高さ、組織におけるポジションなど、その他のスキルなどさまざまなことが読み解けます。

よって、課題に対する行動について触れる部分も、ガクチカでは重要なポイントになるでしょう。

行動の内容についても、目標や課題について述べたきたときと同様に、具体的に詳細を伝えることが欠かせません。

自分は何を思ってその行動を取ったのか、なぜ必要だと感じたのかという点も含め、課題解決のための行動内容を示しましょう。

なお、行動内容や施策の詳細がわかりにくかったり抽象的だったりすると、「本当にその行動で良かったのか」「嘘なのではないか」などの疑念が生まれるため注意してください。

6. 結果や成長

短期留学のガクチカを書く際は、そのエピソードを経てどのような結果につながり、どのような学び・成長があったのかをまとめていきましょう。

課題→行動ときて、その結果を書いたうえで、自分自身で成長したことや学んだことを書く流れです。

たとえば行動を書くのみで結果について何も触れていないと、「行動した結果、どうなったのか」という疑問が生まれる要因になります。

エピソードを聞くうえでのモヤモヤが残るため、成長や学びがわかるガクチカとはいえなくなってしまいます。

また、結果を事実として伝えるのみではアピールとして弱い場合が多いため、最終的に何を学んだのかまとめることは非常に重要です。

ガクチカでは頑張った経験を通じ得た学びや成長が重視されるので、結果・成長の部分は忘れずに書くようにしましょう。

なお、行動した結果失敗した場合は失敗したことを率直に書き、そのうえで学びを伝えることが重要となります。

7. 学びと企業でどのように活かすのか

ガクチカで短期留学について書くときは、最終的な結びとして、学んだことや培ったスキルをどのように企業で活かしたいのか再び述べることが大切です。

どのような文章でも、最初に結論を述べて論点をわかりやすくしたうえで、最後に再び結論を伝えて締めくくることが基本の構成となります。

留学経験を活かして得た学び、経験を通じて成長したことはさまざまあったでしょう。

それらをまとめたうえで、入社後にどう活かしたいのか、どのような人材として活躍したいのか、具体的に伝えていきましょう。

もちろん、アピールは企業にとって刺さるものでなければならないため、企業のニーズを大前提に考える必要があります。

企業の求める人物像や期待する働き方を考慮し、マッチした活かし方・貢献の仕方を示していきましょう。

【短期留学のガクチカ】短期留学のガクチカを効果的にアピールするポイント

短期留学のガクチカでは、アピールできることがさまざまありますが、効果的な伝え方をするにはいくつかのポイントを知る必要があります。

ポイントを意識せず感覚的にアピールすると、伝えるべき要素が漏れてしまい、せっかくの良い内容が台無しになってしまう可能性があります。

そのため、短期留学のガクチカを作成する際は、以下のポイントを整理しておきましょう。

ポイント
  • 具体的なエピソードを書く
  • 企業との関連性を見つける

上記のポイントを押さえて短期留学のガクチカを作成すれば、より魅力的なアピールにつながります。

企業から好印象を持ってもらうきっかけにもなるでしょう。

では、それぞれの重要な点を解説していきます。

具体的なエピソードを書く

短期留学のガクチカでは、具体的なエピソードに触れることが大切です。

ガクチカで重視されるのは経験そのものではなく、その中で得た学びや課題をクリアする過程だからです。

したがって、短期留学の経験自体が評価されるわけではありません。

短期留学を通じて何を経験し、何を学び、どんな課題を突破してきたのか…そういった具体的なプロセスが評価の対象となります。

ガクチカを書く際は、最初に「力を入れたことは短期留学です」と述べたうえで、具体的なエピソードを伝えましょう。

たとえば留学先の大学の授業のこと、ホームステイ先のこと、参加した国際交流イベントのことなど、経験したことはさまざまあるはずです。

留学中はまさに試練の連続なので、どのような経験を切り取っても、ガクチカのエピソードとしてアピールできることはあるでしょう。

基本的には自分の力で考えて行動し、課題をクリアした経験を選び、事細かに内容を話すことが大切です。

企業との関連性を見つける

短期留学のガクチカでは、企業との関連性を見つけることが重要です。

短期留学で得た経験自体は魅力的なものが多く、アピールできる強み・スキルなどもたくさんありますが、最終的には企業のニーズと合っていなければ意味がないからです。

もし業務で直接的に活かせないスキルをアピールした場合は、採用担当者からは「なぜうちを選んだのか」という疑問を持たれてしまいます。

また、企業研究が十分にできていないというマイナス評価につながることも考えられるでしょう。

そのため短期留学のガクチカを書くときは、企業研究を経て企業のことをよく知り、企業の求める人物像に合うアピールをしましょう。

たとえば、グローバル社会で活躍できる人材を求めている企業なら、短期留学のガクチカで語学力や異文化理解力などをアピールするのが望ましいです。

留学経験がその企業で働く際にどう役立つのかを考え、しっかりマッチしたアピールを実践しましょう。

【短期留学のガクチカ】短期留学のガクチカを効果的にアピールする際の注意点

短期留学のガクチカを効果的にアピールするには、知らず知らずのうちにアピールを台無しにしてしまわないように、複数の注意点もチェックしましょう。

ガクチカの題材として短期留学が魅力的で、実際にさまざまなスキルがアピールできるというメリットがありますが、伝え方を誤ると内容がわかりにくくなる場合があります。

特に以下の注意点には気をつけましょう。

注意点
  • 留学期間の長さ
  • 内容の薄さ
  • 嘘をつかない

いずれも重要な注意点なので、ガクチカを書く際は事前によく確認しておきたいところです。

では、一つひとつの注意点の詳細を整理していきましょう。

留学期間の長さ

短期留学は確かに魅力的な経験になりますが、実際のところは、留学に行っていた期間にもよります。

特に長期留学と比べると、経験できることもそこまで多くないため、アピールできる内容も限られてくるでしょう。

そのため短期留学をガクチカにする場合は、短い期間の中でどのような成果を上げてきたのか、「短期ならでは」のアピールをすると効果的です。

たとえば「時間が限られているからこそ、貴重な経験を無駄にしないようにたくさんの人に話しかけた」などの努力をした場合は、それが短期留学ならではの経験になります。

そのため短期留学をガクチカにする際は、具体的な留学期間を考慮したうえで、アピールできる要素を整理すると良いでしょう。

内容の薄さ

短期留学のガクチカを作成する場合、内容が薄くなってしまうこと、抽象的なエピソードしか挙げられないことには注意が必要です。

内容が薄かったり抽象的だったりすると、具体的な強みや困難に対する行動などが伝わらないため、あまり良い評価は得られません。

留学とはいえ、特に短期の場合は、わかりやすい成果を上げられなかったという人も少なくないでしょう。

「環境に適応する前に留学が終わってしまったので、正直何もできていない…」という苦い経験もあるかもしれません。

しかしガクチカでは、エピソードの内容からわかる経験の過程が重視されるため、目立った評価を上げられなくても実際は問題ありません。

大事なのは学びや自分なりに実践した行動なので、エピソードは具体的に述べつつ、その経験を通じて得られた学び・気づきにしっかり触れるようにしましょう。

嘘をつかない

短期留学のガクチカを書く際は、嘘をつかずに、事実をありのままに述べる必要があります。

嘘はバレる可能性が高く、実際にバレれば大きく信頼を失うことになるからです。

短期留学は長期留学と比べると、確かに得られる学び・経験は少ないかもしれません。

しかしだからといって、まるで長期留学をしてきたかのような書き方をして内容を誇張すると、どこかで矛盾が生じる可能性があります。

結果として嘘かもしれないと疑われれば、良い結果には当然結びつかないでしょう。

大きな成果を上げられなくても、失敗しても、経験や学びはそのまま書くことが大事です。

繰り返しになりますが、ガクチカで大事なのは成果や経験そのものの素晴らしさではなく、過程です。

成果がなくてもガクチカによって努力した過程がわかれば、評価にはつながります。

自分の言葉でしっかり語れるように、嘘は控えましょう。

【短期留学のガクチカ】例文

次に、ガクチカで短期留学について述べる際の例文を紹介していきます。

ガクチカを書くときのポイントは理解していても、なかなか書けない…と悩むことは少なくありません。

特に文章を書くことが苦手な人は、具体的な流れや表現方法などに困ってしまうものです。

その際は、まず、例文を参考にしておきましょう。

今回紹介する例文は、以下のような内容をそれぞれアピールできる例文です。

例文のタイトル
  • 多様な価値観への適応力
  • 積極的なコミュニケーション能力
  • 課題解決能力

例文を参考にしたうえでガクチカを書けば、最終的にはオリジナルのガクチカが書けるようになります。

ガクチカの書き方に困っているときは、ぜひ以下をチェックしてみてください。

多様な価値観への適応力

例文

私は学生時代に短期留学の経験に力を入れてきたため、その際に培った多様な価値観への適応力を活かし、御社で活躍したいと考えています。

私は高校生の頃から海外の文化に興味があり、その興味関心を活かして、将来は海外の人々とたくさん接することができる仕事に就きたいと考えていました。

そのため大学では短期のアメリカ留学に参加し、現地学生とのグループワークで、異文化理解に関するディスカッションを行いました。

グループ内には多種多様なバックグラウンドを持つ学生がいたため、最初こそコミュニケーションに戸惑いましたが、私はとにかく相手の伝えたいことを文化も含めて理解することに注力しました。

結果、どのような意見にも柔軟に耳を傾けることができ、ディスカッションの発表では多様な価値観を取り入れた意見が素晴らしいという評価をいただきました。

私はこの経験を通じて、お互いを尊重し、理解し合うことの大切さを実感しました。

御社に入社した際は、培ってきた適応力と多様性を理解する姿勢を活かし、初めて接する海外のお客様とも積極的にコミュニケーションを取っていきたいと考えています。

積極的なコミュニケーション能力

例文

私は大学生活の中で短期留学に力を入れてきたため、積極的にコミュニケーションが取れることに自信があり、この強みは貴社の海外事業で役立つと考えています。

私は幼少期に海外に暮らしていたことがあり、多少の日常会話レベルであれば英語を理解できたため、大学進学を機にさらなる英語力向上を目指して短期留学を決めました。

留学中は現地学生と国際交流イベントに参加し、文化紹介の企画を担当しました。

当初、イベントにはさまざまな国籍の学生が集まっていたため、コミュニケーションには苦労することが多々ありました。

そこで私は、恐れずにコミュニケーションを取っていくことの大事さを考え、自分から話しかけていくことを徹底しました。

結果、多くの学生とスムーズに企画を進めることができ、企画自体も成功に導くことができました。

今回の経験を通じて、私は自分から動いて能力を向上させていくことの大切さを学ぶことができ、結果として英語力も向上したためTOEICでは念願の800点を取ることができました。

入社後も積極的なコミュニケーション能力と英語のスキルを活かし、海外事業成功のために貢献したいと考えています。

課題解決能力

例文

私は短期留学に力を入れてきたため、入社後はそこで鍛えられた課題解決能力を活かし、新規事業に貢献したいと思います。

短期留学を決めたのは、社会人になる前に人間力を総合的に高めたいと考え、何らかのチャレンジがしたいと感じたことがきっかけでした。

留学先のオーストラリアでは、現地学生の協力のもと、地球環境問題について研究・プレゼンを行いました。

最初はコミュニケーションが取りにくいことが課題でしたが、原因は全体的に準備が不足している点にあると私は考え、現地学生に調査協力を頼む際は頼みたい内容を事細かにノートにまとめるようにしました。

これがきっかけで、拙いながらも英語で調査に関するやり取りはスムーズに運ぶようになり、プレゼンもしっかり調べることができている点を先輩に褒めていただきました。

私はこの経験から、課題解決のために冷静に必要なことを見極めて行動する大切さを学ぶことができました。

御社に入社した際は、課題解決能力を積極的に活かし、一つひとつの課題と丁寧に向き合ったうえで新規事業を成功に導きたいと考えています。

ガクチカの例文をさらに知りたい人はこちらを参考にしてください。

様々な例文を見てイメージを膨らませることでより良いガクチカを書くことができます。

【短期留学のガクチカ】まとめ

短期留学のガクチカでは、さまざまな魅力的なスキル・経験をアピールできるため、上手にアピールすれば良い評価を獲得できるでしょう。

そのためガクチカの一つとして、短期留学は非常に適しているといえるでしょう。

しかし、伝え方があまりに抽象的だったり文章の流れがわかりにくかったりすると、どれだけ魅力的なスキルをアピールしても良い評価にはつながりにくくなります。

ガクチカを効果的に伝えていくには、ポイントや注意点を前もって押さえておくことが重要です。

短期留学をガクチカの題材にする際のポイント・注意点・具体的にアピールできるスキルなどを整理し、より良いガクチカを作成していきましょう。

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柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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