【新卒向け】半導体メーカーの志望動機のつくり方!評価される志望動機の書き方を例文を交えて解説!

【新卒向け】半導体メーカーの志望動機のつくり方!評価される志望動機の書き方を例文を交えて解説!

理系の就活生の中には、半導体メーカーを志望する学生も多いのではないでしょうか。

しかし、志望動機が思い浮かばず、手が止まってしまうことはないでしょうか。

そこで今回は、半導体メーカーに向けた志望動機の考え方について解説します。

半導体メーカーの志望動機をどう考えれば良いかわからない、志望動機を考えるコツが知りたい方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

この記事を読んでわかること  
  • そもそも半導体業界とは何か
  • 志望動機を作成するステップ  
  • 志望動機の内容  
  • 志望動機の構成
  • 志望動機の例文
この記事がおすすめな人
  • 半導体業界を志望する人
  • 志望動機の書き方がわからない人
  • 例文を参考に志望動機を作成したい人

【半導体メーカーの志望動機】企業が志望動機を聞く理由

続いて、企業が志望動機を聞く理由について考えていきましょう。

相手側の意図を汲み取って志望動機を作成できれば、より求めている回答を用意でき、良い印象を与えられます。

企業が志望動機においてどのような部分を重視して確認しているのか理解しましょう。

志望度や熱意の確認

多くの企業は志望動機について聞き、就活生の志望度の高さや熱意を確認しています。

ベンチャー企業はさることながら、そうでない企業でもモチベーションの低い就活生よりも、モチベーションの高い就活生を採用したいと考えています。

志望動機の内容に具体性や説得力があるか、企業研究をしっかり行っているかなどについて確認している場合が多いです。

企業は長期的に働いてくれる人を求めている

なぜ志望動機において熱意や志望度の高さを確認するのかというと、長期的に働いてくれる人を求めているからです。

もちろん、熱意がある人の方が活躍してくれる可能性が高いという理由もありますが、それ以上に、現在においては転職も珍しいことではなくなったため、長く働いてくれることも重視しています。

将来のビジョン、やりたいことなど、明確に伝えることでアピールにつながるため、自分が将来その企業で長く働き、貢献する意思があることを示しましょう。

【半導体メーカーの志望動機】半導体業界とは

そもそも志望動機を書く際に重要なことは、志望する業界のことや企業について知ることです。

志望する業界についての知識がなければ、どのような能力が必要とされ、どのような人材が求められているかがわかりません。

今回は半導体メーカーの志望動機の書き方についてご紹介するので、以下に半導体業界における現状と今後についてご紹介します。

業界や企業を知ることは自分のアピールの仕方に大きく影響するので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも半導体とは何か

半導体とはどのようなものなのかについて、再度おさらいしておきましょう。

その名の通り、金属と絶縁体の中間的な電気伝導性を持つ物質です。

電気を通すことも、通さないことも可能な特殊な物質であり、この電気伝導性を制御する能力が現代の電子機器や家電製品における半導体の重要な役割を担っています。

半導体の技術の進歩により電子機器の小型化や高性能化などが可能になり、パフォーマンスが高く、消費電力が低いデバイスの製造も可能になりました。

半導体業界とは

半導体業界には、「半導体材料メーカー」「半導体製造メーカー」「半導体製造装置メーカー」「半導体商社」の4つが存在します。

半導体材料メーカーは半導体の材料を提供する役割を担い、半導体製造メーカーはその名の通り、半導体の製造を行うのが主な役割です。

半導体製造装置メーカーは半導体の製造に必要な装置の製造を行い、半導体商社は半導体を用いた製品や機器を製造するメーカーに半導体を販売するのが仕事です。

半導体業界の現状・課題

続いて、半導体業界の現状や課題について一緒に確認していきましょう。

大きく分けて3つのトピックが存在します。

シェア率の低下

半導体業界はアメリカから始まり、80年代から90年代にかけて、NECや東芝などの日本企業の台頭が目立ちました。

しかし、貿易摩擦やバブル崩壊など様々な要因により現在はシェア率が減少しつつあるのが現状です。

変わって、アメリカや韓国がシェア率を伸ばしているため、今後、半導体業界が数年間で急速に成長するという予測は難しいです。

人材不足

人材不足も半導体業界において懸念されている問題の1つです。

高い技術が必要なため、慢性的に技術者が少なく、常に人手不足の状況が続いています。

さらに少子高齢化がこの流れに拍車をかけており、常に少ない人員で業務を回している企業がほとんどといえます。

しかし、逆の観点から見るならば、半導体を扱える人材は需要が高いということにもなります。

需要の拡大については後ほど紹介します。

半導体不足

半導体自体が不足しているということも見逃せないトピックの1つです。

新型コロナウイルスの拡大により、パソコンやゲーム機器など、自宅で活用する電子機器の需要が一気に増加し、さらに、国際情勢の悪化が追い打ちをかけ、半導体が非常に不足している状態が続いています。

人材不足も伴い、供給が追いついていない状態はしばらく続くと考えられています。

半導体業界のトレンド

現状や課題について確認し、半導体業界は本当に就職しても大丈夫なのだろうかと不安に思った人もいるかもしれません。

そこで、ここからはトレンドについて確認し、今後半導体業界で働くにあたり、どのような将来が予想されるのかについて考えましょう。

需要の拡大

半導体業界は業務効率化において注目されている産業ロボットや、将来、自動運転の実現、業務のAI化が期待されている自動車業界などにおいて広く用いられているため、需要がどんどん拡大していくことが予想されています。

技術革新に伴い、今後も需要が拡大することが予想されるため、半導体を扱える人材は多くの企業から引っ張りだこになる可能性も高いです。

遠隔医療の拡大 

遠隔医療が拡大しつつあるということも、半導体業界のトレンドを確認するにあたって見逃せないポイントの1つです。

医療用機器にも半導体は広く用いられており、特に遠隔医療においての活躍が大きく期待されています。

少子高齢化社会や医師の人材不足などの影響もあり、遠隔医療技術は今後も大きく進歩することが予想されるため、半導体の需要はさらに高まると考えられます。

【半導体メーカーの志望動機】半導体業界の職種

ここまで業界についてのご紹介をしました。

次に職種についてご紹介します。

半導体業界のおいて主な業種が3つあります。

それは「設計・研究開発」「営業」「資材調達」の3つです。

自分がどの職種に就きたいかを明確にし、その職種に必要とされる能力を志望動機においてアピールすると面接官から好印象になります。

以下で必要とされる能力もあわせて解説しているため、志望動機づくりの際にぜひ参考にしてみてください。

営業

電子製品を製造しているメーカーを中心にした既存の取引先に営業を行うルート営業が主な業務です。

そのため、メーカーが今何を必要としているのか常に最新のニーズを分析しておく必要があります。

メーカーが売り出している新商品からどのような半導体が必要かを考え、自社の半導体を提案します。

また、新規顧客を獲得するため新規営業を行うこともあります。

このように、営業とはいえ、単なる営業力だけではなく、その商品にあった半導体を提案するため半導体に関する知識も必要となります。

そのため、営業職に就きたい人は営業力だけではなく電気工学などの専門知識があることをアピールすることが重要です。

設計・研究開発

コンピューターの核であるメモリなどの商品を開発します。

顧客のニーズに合わせて商品をカスタマイズすることもあります。

そのため、その商品がどのような働きをし、どのように変えればニーズに応えられるのかを分析する必要があります。

また、最新技術を取り入れて新たな商品を開発することもあり、日々の研究の積み重ねが重要です。

設計士や研究開発職に就くためには新技術を生み出すための日々の研究という粘り強さが必要になります。

他にも、先ほど述べたように顧客のニーズに合わせて商品をカスタマイズするため、顧客のニーズを正確に理解する能力が必要です。

資材調達

半導体の開発のために必要な資材を集めることが主な業務です。

半導体の開発のためとはいっても、顧客からの低予算で高品質な素材がいいという要望があれば、高品質なものだけを探すのではなくコストも気にしなければなりません。

そのため顧客のニーズを正確に理解し、どれぐらいの予算を書ける資材なのかを把握することが重要です。

また、資材調達は海外から取り寄せるものもあるため、語学力が必要となります。

ニーズに応えるためには、海外に行ったり価格交渉を他の言語で行ったりするといった言語力とコミュニケーション能力が重要です。

【半導体メーカーの志望動機】半導体業界に向いている人物像

最後に、半導体メーカーで求められる人材についても理解を深めておきましょう。

半導体メーカーでは、トレンドに敏感で責任感のある人材が求められています。

仕事に対する強い責任感をもっていることも重要です。

また、何をするにおいても専門知識が必要です。

海外との関わりもある業界のため語学力も大切です。

志望動機には、こうした半導体メーカーが好ましいと考えていそうな人材像についても、触れておく必要があります。

自己PRする内容に「半導体メーカーが向いている」といった気質が感じられれば、面接官を惹きつける志望動機が書けるようになります。

トレンドに敏感な人

半導体メーカーで活躍できる人材にはトレンドに敏感な人があげられます。

ここで言うトレンドとは、半導体に対して世の中にはどのような需要があり、技術革新がどういった方向性で進んでいるかです。

そもそも、半導体とはすべてのIT技術の基礎を築くものです。

処理性能や小型化、軽微な不具合を起こさないといった、基本的な性能を高め品質が守られるよう、日夜研究が重ねられています。

確立された技術こそあるものの、常に革新が起こる業界であると言えるでしょう。

つまり、半導体メーカーで長きにわたって活躍にするには、こうした世の中の流れに敏感でなければなりません。

研究に没頭する熱意も欠かせませんが、業界全体を俯瞰的に見つめ、自分の携わる技術がどういった影響をおよぼすかについても、考える力を養っておくと良いでしょう。

責任感がある人

半導体メーカーでの仕事が向いている人には、責任感がある人という特徴もあげられます。

さまざまな製品の基盤に使われる半導体は、基本的な動作を正確にこなしイレギュラーがある場合でも、極力不具合を起こさないようにしなければなりません。

1つのミスが製品の故障へとつながってしまうことはもちろん、メーカーとしての信用を失墜させてしまうことにもなりかねないので、注意が必要です。

研究でなかなか思うような成果があがらないと、どうしても作業がなおざりになったり、仕事に対するモチベーションが低下したりするときもあるでしょう。

自分の携わった仕事がどれだけ小さくとも、メーカーや業界全体を巻き込む可能性もあると、気を引き締めて仕事にあたる必要があります。

単調な作業や研究開発が思うようにいかないときであっても、責任感をもって仕事にあたらなければならないのです。

専門知識がある人

ここまで半導体の設計士や開発者、営業職など様々な職種をご紹介しました。

どんな職種にも欠かせないものがあります。

それは電子工学や電気工学に関する専門知識です。

設計士や開発者には専門知識がなければ半導体の仕組みを理解したり開発したりする際に欠かせないものです。

また、営業職は設計士や開発者が必要とするまでの専門知識がなくとも、ある程度の知識は必要とされます。

そのため自分がどれだけ電気工学や電子工学について学んできたかアピールすることが重要となります。

専門知識があれば即戦力にもなり、企業から求められる人材になります。

語学力がある人

先ほど紹介したように資材調達という業務においては海外から取り寄せることもあるため語学力が必要です。

そして他にも、設計士や開発者にも必要な能力になります。

設計士や開発者は最新技術を取り入れる必要があるため、最新の情報を追う必要があります。

しかし、最新技術の情報はアメリカなどの英語圏発が多いため、英語での情報入手が必要となります。

もちろん日本語でも後々情報を入手できるのかもしれませんが、英語でいち早く情報を入手することが好ましいです。

このように資材調達をするという場面以外にも言語力が必要になる場面があり、半導体メーカーにとって必要不可欠な能力です。

【半導体メーカーの志望動機】志望動機を作成する準備

たとえば、学生が企業選びの際に考える要素は福利厚生の良さや、学業の延長線上にあるからなどさまざまです。

こうした働くうえでの条件面にフォーカスした志望動機は、学生にとっての本音ではあるでしょう。

しかし、志望動機としてはこれらの本音を書くと、学生の人材としての印象を下げてしまうため、あまり得策とは言えません。

企業は新卒の学生にフレッシュさや、仕事に対するやる気を求めているケースがほとんどです。

志望動機を考えるポイントについて解説するので、考えを整理するのに役立ててください。

1:就活の軸を決定する

志望動機を考えるためのステップ1つ目は、就活の軸を決めることです。

就活の軸とは、業界や企業選びの基準です。

志望動機では「なぜその業界で働きたいと考えたのか」や「なぜその企業でなければならないのか」といった理由が問われます。

半導体メーカー志望の場合、こうした就活の軸を設定するには、①過去のエピソードを深掘りする②学部を選んだ理由を伝えることが効果的です。

また、就活の軸が定まれば複数の企業にエントリーしても、どういった考えをもって就活を進めているか、自分自身を見失うこともありません。

価値観や判断基準がぶれにくいため、志望動機の内容もすっきりと整理できるでしょう。

志望動機を企業の求める人材像に合わせた内容とすることも容易になるため、就活の軸はなるべく早い段階で設定しておきましょう。

2:企業研究をする

志望動機を考えるステップ2つ目は、企業研究を進めていくことです。

企業研究とは文字通り、自分の志望する企業がどういった事業を展開しており、業界内にどういった立ち位置を築いているか事前に調べておくことを意味します。

この作業をすれば志望する企業の特徴や魅力がはっきりとするだけではなく、競合他社や課題についても見えてくるものがあるでしょう。

ポイントは、単純に企業の内情を調べるだけではなく、自分の就活の軸を満たしているかどうか確認することです。

自分の就活の軸を満たしてくれる企業はそれだけ相性が良いと考えられるため、志望動機でも並々ならぬ熱意を示せるでしょう。

どのような業務に携わりたいのか、将来的にどういったキャリアを築いていきたいのかなど、自分の理想とする働き方をしっかりとアピールしてください。

3:就活の軸と企業の接点を見つける

企業研究のラストは、1ステップ目で見つけた就活時の軸と、2ステップ目でつかんだ企業の特徴における接点を見つけることにあります。

自分という人材と志望する企業が、いかに相性良くマッチングしたかを伝えましょう。

このように、志望動機を考えるステップは、1つ目から3つ目まですべてつながっています。

漠然とした憧れやイメージだけで構成された志望動機は、どうしても他の半導体メーカーにも共通して言えるような内容になってしまいます。

説得力にあふれる志望動機を考えなら、半導体メーカー・企業・職種に対するなぜ選んだのかという理由は、明確にしておきましょう。

自分の働きたいという意欲と、企業の特徴や魅力に接点が見つけられれば、より論理的な志望動機が書けるようになります。

【半導体メーカーの志望動機】志望動機の内容

半導体メーカーに向けた志望動機には、就活の軸・企業で働きたい理由・入社後に実現したいことの3つを書きましょう。

詳細な内容は、前章で解説した志望動機を考えるための3stepを有効活用してください。

自分がどういった軸(考え)で就活に挑んでいるのか、企業に対してどういった魅力を感じていて、入社後のキャリアプランをどう考えているのかを書きましょう。

社会人としてどういった活躍をしたいかについて具体的にアピールできれば、志望動機の説得力が増します。

就活の軸

志望動機には具体的に、なぜその業界・企業・職種を選んだのかという、明確な理由に該当する就活の軸を必ず書きましょう。

就活の軸とは、就活をしていくうえで自分自身の考え方をまとめた企業選びや、仕事選びの基準を意味します。

就業経験のない学生が、どういった価値基準で仕事を選んだかを他者に説明するのは、相当ハードルが上がります。

しかし、企業としては自社に対して唯一無二の志望動機のある人材を採用したいと考えているため、学生がどのような判断軸で就活に臨んでいるかは、非常に興味のある部分なのです。

半導体メーカーに対する憧れやイメージだけではなく、どういった仕事に就き、社会人として企業や業界にどう貢献していきたいかを考えましょう。

難しければ、働くうえでの信条や目標とすることでもかまいません。

過去のエピソードを深掘ろう

就活の軸を決定するには、自身が過去に経験したエピソードを掘り下げなければなりません。

たとえば、今までで記憶に残るエピソードには、自分自身の気持ちが大きく動かされた経験とも言えます。

うれしかったことや悔しかったことのように、感情が大きく動かされた経験は、行動規範やモチベーションとも直結します。

自分が日々何を考えて生活しているかを意識することは難しいですが、過去エピソードを深掘りすれば、そういった行動力の源泉が見えてくるでしょう。

つまり、過去のエピソードを深掘りすれば社会人として抱く理想像や、仕事を通じて解決していきたい社会に対する問題意識を把握できるのです。

自分自身がまだよくつかめていないと感じる人は、まず過去のエピソードを思い起こしてみましょう。

学部を選んだ理由について考える

半導体メーカーの志望動機を考えるなら、学部を選んだ理由についても、一度自分の中で整理しておきましょう。

理系の学生は文系の学生よりも大学で学んでいた知識や、携わっていた研究が仕事に直結する場合があるかもしれません。

就活でも「自分が過去に学んできた知識や経験を仕事に活かしたい」と考える学生も多くなる傾向にあります。

つまり、記憶としては少々さかのぼりますが「自分がなぜその学部を選んだのか」という大学進学を考える時点まで原点回帰することも、志望動機を考えるうえで有効な手段と言えるのです。

学部選びにおいて将来の就職まで見据えていない場合でも、自分自身が興味関心のある分野を明確にさせられます。

自分の好きな分野を把握するだけでも、働く志望動機に活かせる内容は多分にあるでしょう。

半導体志望者の志望動機の例

半導体業界を志望する人に多い就活の軸を紹介します。

就活軸の例を自分の軸と照らし合わせて考えてみると、よりオリジナリティのある自分だけの軸が完成します。

なかなか思いつかないという人は考えるヒントにしてください。

半導体志望者の志望動機の例

・人々の生活を支えたい
・新たな技術で、社会問題を解決したい
・日本の技術革新に貢献したい
・新技術で人々の暮らしをより豊かにしたい

なぜ半導体業界なのか

志望動機では、なぜその業界を志望したのかという点が重要です。

半導体業界は、最新技術や最新の製品を開発したり、遠隔医療が可能になり医師が少ない地域でも医療サービスを行えるなどの特徴があります。

あなたが半導体業界で何を実現したいのか、半導体業界でないといけない理由は何かを過去経験などを交えつつ整理しましょう。

なぜその企業でないといけないか

志望動機に書くべき内容の中には、なぜその企業で働きたいのかという理由についても、きちんと説明しておく必要があります。

半導体メーカーという同一業界に属する企業であっても、大抵の企業には会社ごとに違った特色があります。

業界でどういった立ち位置を築いているメーカーなのか・競合他社はどこか・事業にはどういった特徴があるかなどを整理しておかなければなりません。

志望動機の内容が抽象的になってしまう原因の多くは、なぜその企業でなければいけないかの理由が不明確になっていることです。

企業ホームページや会社案内などから読み取れる内容とあわせて、自分が考えた就活の軸をしっかりと取り入れ、過去のエピソードを裏付けとして添えましょう。

入社後に実現したいこと

志望動機には、入社したあとに業務を通じて実現したいことも書いておきましょう。

一般的に、志望動機は会社に入るまでの熱意や、意欲を問われるものであると考えられているため、働いてからの活躍について触れる必要はないように感じます。

しかし、企業は志望動機から学生の仕事に対する熱意を読み取り、将来的にどういった活躍ができそうな人材化を見極めたいと考えています。

つまり、入社後のビジョンは志望動機の中でも重要な項目であり、面接官や採用担当者が高い興味関心を寄せている部分なのです。

特に半導体メーカーの志望動機なら、技術開発における興味関心や、将来的に企業や業界にどういった貢献をしたいかについて書けると理想的です。

自分自身を過小評価することもなく、等身大の強みや貢献したいビジョンを伝えましょう。

【半導体メーカーの志望動機】構成

ここまで半導体メーカーにおける業種や志望動機に書くべき要素などをご紹介してきました。

ここからは構成についてお話ししたいと思います。

志望動機における必要要素がわかっても、伝える順番が異なることで、面接官に対する印象も変わってきます。

まず、志望動機において最初に伝えるべきことは「結論」です。

初めに「結論」を伝えることで、後に続く文章の内容が一貫したものになります。

次に「エピソード」を伝え、他の就活生と差別化を図りましょう。

最後に「入社後にどう貢献するか」を伝えることで、入社意欲の高さをアピールしましょう。

以下で詳しく各構成を説明するのでぜひ参考に志望動機を作ってみてください。

結論

初めに結論という自分の最も伝えたいことを提示することで、後に続く文章の内容が一貫したものとなります。

なぜその企業で働きたいのかを簡潔に書きましょう。

企業の一員としてどのように企業に、そして社会に貢献したいのかを伝え、自社を選んだ理由を明確にしましょう。

結論を先に述べてから、そのあとになぜその結論に至ったかを述べるべきです。

今回の場合の結論は「そもそも半導体業界に興味を持ったきっかけ」、「半導体メーカーになりたいと思った理由」、「なぜこの企業を選んだのか」を述べましょう。

志望企業に対する熱意を伝えるために、いきなりこの企業を選んだ理由を話すのもよいですが、支離滅裂な文章になりそうであれば自然な流れになるように順序を入れ替えるのもいいかもしれません。

相手の心に響き、印象に残るような文章になるよう心がけてみてください。

エピソード

志望動機において重要な点はいくつかあります。

それは「志望業界への熱意」や「志望業界に対する理解度」などがあります。

そして、それに合わせて「あなたらしさ」が重要です。

企業は何千何万といった膨大な数の志望動機から選んでいます。

そのため、「あなたらしさ」を全面的に表し、採用担当者の印象に残るものにしましょう。

働きたいと思ったきっかけなどを説明する際に、志望する業界や企業に関するエピソードを添えると個性がうまれ、唯一無二の志望動機になります。

企業の特徴に惹かれたなど、他の就活生にも当てはまるような志望動機は採用担当者の印象には残りづらく、あまりいいものとは言えません。

どのようなエピソードが「あなたらしさ」を表すかを考えながら志望動機を書いてみてください。

入社後にどう貢献するか

半導体メーカーならではの業務をこなしたいとアピールし続けるのはあまりよくありません。

それではどの企業にも当てはまるものであり、自社でなくてもよいのでは?と評価されてしまうかもしれません。

そのため、その企業ならではの業務に言及することがよいでしょう。

また、企業が求める人材に合わせるように、この企業で自分の強みがどのように活かされるかアピールしましょう。

自分の能力だけをアピールしても、企業への再現性がなければ評価されません。

どのように貢献できるか、より具体的にアピールしましょう。

また、入社後の自分のビジョンを伝えることで入社意欲の高さを示すことができます。

【半導体メーカーの志望動機】半導体メーカーの志望動機の例文

半導体メーカーに向けた志望動機の例文を、技術職と営業職の2つに分けて紹介します。

技術職は主に技術発展につながるような研究がしたいという内容で、営業職は業界全体の先端技術の発展に貢献したいという内容です。

半導体メーカーに向けた志望動機では研究職への興味や、技術への高い関心をアピールしなければなりません。

自分オリジナルの志望動機が思いつかない人は、まず例文を参考に自分も思いや過去の出来事を整理してみてください

少しずつ自分の言葉に言い換えていくことで、伝わりやすく内容が整理された志望動機を書けるようになります。

例文1:技術職の志望動機

技術職の志望動機

私は、貴社の先端技術開発グループで、半導体業界の技術発展へ貢献できるような研究に携わりたいと考えています。

大学では研究室に所属し、化合物半導体に関する研究をしてきました。

化合物半導体は耐熱性に優れ、俊敏な動作や消費電力が少ないといったメリットがある反面、製品としての不具合を起こしやすいという難点があることに気づきます。

研究が好きなので「製品開発に携わる仕事が良い」と、漠然と考えていましたが、この経験をきっかけに半導体製造における技術が、より発展するような仕事へ就きたいと思うようになりました。

そこで、研究部門に大きな投資をして力を入れる貴社であれば、上質な半導体を作れ、市場全体の活性化につながる仕事ができると考えました。

自社製品が今よりももっと認知度を高めて浸透してくことはもちろん、上質な技術で作り上げた半導体を供給し、社会全体の需要に応えてきたい所存です。

例文2:営業職の志望動機

営業職の志望動機

私は、貴社の営業推進部で日本の先端技術の研究に貢献したいと考えています。

大学では研究室に所属しており、過去のケーススタディで半導体不足を契機に、国内の半導体産業の在り方について考える機会がありました。

台湾や韓国が台頭していて、日本の半導体産業は海外企業の勢いに押されており、このままでは国内の半導体業界が衰退の一途をたどると思いました。

おそらく主な要因は業界ニーズをつかめていない点にあるため、好奇心旺盛な自身の強みを活かして、これからの社会ニーズをつかんだ先端技術開発に携わりたいと考えています。

日本における半導体メーカー最大手の貴社で、海外企業に太刀打ちできる半導体作りに貢献し、日本の半導体メーカーの国際競争力を高めることに尽力したい所存です。

おわりに

日本製の半導体のシェアは一昔前に比べると落ち込み、海外企業との勢力争いは劣勢に立たされています。

志望動機にはこうした事前情報をふまえつつも、半導体メーカーで働きたい熱意や意欲を書きましょう。

理系の学生は、学部選びや進学先を考える段階で、自分自身の興味関心がある程度、固まっているケースが少なくありません。

自身の気持ちが大きく揺さぶられた過去の経験をもとに、仕事におけるやりがいを考えれば、おのずと理想とする将来像は見えてくるでしょう。

志望動機は働くことを具体的にイメージしてから作成に取り掛かることをおすすめします。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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