- 業界を決めることの意味
- 業界の正しい選び方
- 業界が決まらない時にやること
26卒の就活では、特に業界の選び方が大切だと言われています。
就職活動において、業界を決めることは、就職活動を潤滑に進めるとても有効な方法のひとつです。
正しい選び方で業界を決めることで、企業選びがしやすくなり、就職活動の効率化にもつながります。
この記事では、業界を決めて就活がしたい!という方に向けて、業界の選び方から業界を決めることの重要性、業界を決めるコツまで徹底解説いたします!
【業界の選び方】そもそも業界とは
就活において業界という単語をよく耳にしますが、意外と業界の意味を知らない学生も少なくありません。
業界とは、企業が扱う製品や商材の内容による分類であると考えるとわかりやすいです。
例えば、不動産業界は、土地や建物を取り扱う職種のことをいいます。
土地を開発するデベロッパーや、マンションの賃貸管理、売買仲介などすべて、不動産に直接関連する仕事は不動産業界と呼ばれます。
このように、商材や製品に関連した仕事を分類したものが業界と呼ばれます。
【業界の選び方】業界を決める重要性
業界を決める重要性としては、大きく以下の2つが挙げられます。
ここではこの2点について詳しく解説します。
企業選びがしやすくなる
業界を決めることで、その業界に属する受ける企業を絞り込むことができます。
そのため、企業研究にかかる時間や労力を削減することができます。
また、就職活動を進めていくにつれ、様々な企業の説明会に行くことになるため、業界への理解も深まります。
特に、第一志望の企業が大手で、選考が情報解禁後という方は、早めに業界を絞って、業界研究もかねて色々な企業の説明会や選考に参加してみましょう。
就職活動の効率化につながる
業界を決めることで、自己PRや志望動機などのES対策、面接対策もしやすくなります。
また、業界ごとに採用ニーズや選考基準が異なるため、業界を決めることで、より効果的な選考対策を行うことができるようになります。
就職活動において、受ける企業の業界の選考傾向を知ることはとても重要です。
どんな学生を欲している業界なのか、どんな受け答えが求められる業界なのか、という点の理解は、業界を絞ったほうが圧倒的に深められるでしょう。
業界を決めることで、その業界における就職活動はとても有利になります。
ですがその反面、他の業界のことを知らないまま就職活動を進めることになったり、軌道修正に時間がかかってしまったりするデメリットも存在します。
【業界の選び方】業界を決めるための方法
業界を決めるための方法は、以下の3つが挙げられます。
どれか一つではなく色々試して、最終的に自分に最も合う業界を見つけましょう。
ここではこの3点を重点的に解説していきます。
自己分析
まずは、自分の興味や価値観、将来やりたいことを整理するために、自己分析を行いましょう。
自己分析をすることで、自分がどのような業界で働きたいのかを明確にすることができます。
自分がこれまでやってきたこと、今やっていることから、将来やりたいことを導き出し、それが叶う業界はどこかという視点で受ける業界を探していきましょう。
自己分析については以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
業界研究
次に、興味のある業界について、詳しく調べましょう。
業界研究を行うことで、業界の特徴やトレンド、企業の規模や事業内容などを理解することができます。
イメージだけで「この業界が良さそう」などと考えていると、いざ説明会に参加したとき、最悪の場合、就職してから自分の理想とのギャップを感じ、離職に繋がってしまうことすらあります。
この業界研究は就職活動において最も大切なフェーズになるため、業界を絞る人も絞らない人も、受けたい業界の研究は徹底的に行うようにしましょう。
業界研究については以下の記事も参考にしてください。
合同説明会への参加
業界を決める上では、合同説明会に参加することをおすすめします。
特にマイナビやリクナビなどが主催する合同説明会は、多くの企業が一堂に会する場となります。
これにより、特定の業界に絞ることなく、幅広い業界や企業を一度に見学できるため、非常に効率的です。
また、複数の企業のブースを回り、説明してもらうことで自分の興味や関心がどの業界に向いているのかを具体的に把握することも可能です。
さらに、各企業の説明会では企業の理念や事業内容、職場環境についての具体的な情報が提供されることが多いため、企業選びの参考になること間違いありません。
合同説明会に参加することで、視野を広げ、自分に合った業界を見つける手助けになるでしょう。
インターンシップ
インターンシップに参加して、実際に業界や企業の仕事を体験してみるのもおすすめです。インターンシップに参加することで、業界や企業の雰囲気を肌で感じることができ、仕事内容や働き方などについて具体的なイメージを膨らませることができます。
また、人事の方やその業界で実際に働いている社員の方に話を聞くことができる機会もあり、業界理解を深めるのにも役立てることができます。
OB訪問
OB訪問は業界を決めるためのもう1つの重要な選択肢です。
過去にその企業や業界で働いていた卒業生や元社員の人に話を聞くことで、説明会では得られない詳細情報を得られます。
OB訪問では企業の見学やセミナー形式、個別面談など様々な方法で情報を収集することも可能です。
OBからは実際の業務内容や職場の雰囲気、キャリアパスなどリアルな体験に基づいたアドバイスを得られます。
OB訪問を通じて、企業や業界に関する具体的なイメージを持つことができ、自分がその業界で働くことを想像しやすくなります。
積極的に行い、自分の最適な業界を選ぶための貴重な情報源としましょう。
【業界の選び方】業界を決める際のポイント
業界を決める際は、以下のポイントを押さえましょう。
上記3点は、就職活動はもとより、実際にその業界で働くことになってから重要なポイントにもなってきます。
イメージで就活をしていると、実際に就業した際にギャップから早期離職につながるケースも多く、就職活動の時点からしっかりと上記を抑えて業界を決めていくことが大切になります。
どんな点を重視して業界を決めれば良いか、ここで解説します。
自分の興味や価値観
自分の興味や価値観に合った業界を選ぶことが大切です。
自分の興味や価値観に合っていない業界を選んでしまうと、仕事にやりがいを感じにくく、長続きしない可能性があります。
自分の興味や価値観については、先に解説した自己分析やインターンの参加経験などを元にして判断していくとよいでしょう。
将来やりたいこと
将来やりたいことを実現できる業界を選びましょう。
将来やりたいことが明確な場合は、その実現につながる業界を探しましょう。
将来やりたいことがまだ漠然としている場合は、業界研究やインターンシップを通して、さまざまな業界や企業を経験して、自分に合った業界を見つけましょう。
また、就職活動では選考の中で「将来のビジョン」を聞かれることも多いです。
将来やりたいことをしっかり持った上で、そこが志望理由の根拠の部分につながるととても良いですね。
仕事内容や働き方
仕事内容や働き方も重要なポイントです。
仕事内容や働き方が自分に合っていないと、仕事にストレスを感じやすくなります。
また、興味や価値観に合っていて、将来やりたいことを実現できる業界であったとしても、企業によって仕事内容や働き方は様々です。
業界研究やインターンシップを通して、実際に仕事内容や働き方を体験してみるとよいでしょう。
業界の将来性
業界の将来性も考慮しましょう。
業界の将来性が不安定な場合は、将来的に就職先がなくなってしまう可能性があります。
例えば、今現在AIに取って代わられるのでは?と言われる職業も多くあります。
全てがAIになることはもちろんありませんが、それでも、自分がやれると思っていた仕事が将来的にその業界から消えていくこともあるかもしれません。
業界研究を通して、業界の将来性や展望について調べておきましょう。
複数の業界を比較する
1つの業界に最初から絞る必要はありません。
複数の業界を比較してみることで自分に合った業界を見つけることができます。
最初から1つに絞るのではなく、最初はある程度広い視野を持って興味のある業界以外も積極的に目を向けてみましょう。
自分の興味や価値観、将来やりたいこと、仕事内容や働き方、業界の将来性の4つのポイントを抑えることで、将来就業してから困らない業界選びをすることができます。
必ずどれか一つでもひっかかっていないか注意して受ける業界を決めるようにしていきましょう。
【業界の選び方】業界を選ぶ時の注意点
これから就活を控えている人は、すでに業界選びを始めているかもしれません。
しかし、業界選びにはさまざまな注意点があります。
ここでは、就活初心者のために、何をどのように注意しなければいけないのかを3つに分けて紹介しましょう。
業界選びを始めている人はもちろん、これから取り組もうと考えている人も、ぜひ確認しておいてください。
業界を絞りすぎない
まず大事なのが、あまり業界を絞りすぎないようにすることです。
人によっては思わず1つだけに絞ってしまうこともあるかもしれませんが、業界を絞ることによって選択肢が大幅に減ってしまいます。
つまり、場合によっては気になる企業が見つけにくくなってしまい、最終的に妥協で応募してしまうことも出てくるのです。
就職はその後の人生に大きく影響することですので、業界は絞りすぎない方が良いでしょう。
そうすれば、思わぬ魅力的な企業を見つけられる機会も出てくる可能性があります。
視野を広げればその分就活も楽しくできるようになりますので、もし納得のいく選択肢が見つかっていない場合は、他の業界にも積極的に興味を持つようにしてみてください。
2つ以上にまたがる企業に注意
近年では、業界の区別がなくなりつつあるのをご存知でしょうか。
特にIT系の企業になってくると、さまざまな業界とのつながりを持つことが多くなるため、入社する場所によっては思いもよらない仕事をすることになります。
例えば、EC事業を展開しているようなところであれば、お客様とのやり取りはもちろんのこと、商品のピッキングや梱包作業などの仕事も、業務の一部として入ってくるようになるでしょう。
つまり、最初のイメージとは異なる結果を招く可能性があるのです。
だからこそ、どの企業で働くのかを考える際には、1つ1つの企業がどんな業界とつながりがあって、どのようなビジネス展開をしているのかを、きちんと調べておかなければいけません。
そうすれば、入社後にギャップを感じることもなくなるでしょう。
業界を無理に決めない
就活を進める上で、どの業界にすれば良いのかを先に考えてしまう人も多いはずです。
業界選びは自分のやりたいことを実現するためにも、確かに重要なことだといえます。
しかし、だからといって無理に業界を絞る必要はありません。
なぜなら、自分のやりたい仕事内容によっては、どの業界を選んだとしても変わらないからです。
例えば、パソコンを使った事務作業は、どの業界でも必ず存在する仕事だといえるでしょう。
また営業職に関しても同様に、どの業界でも物やサービスを売るという点においては同じです。
そのため、就活を効率的にしたい人ほど、無理して業界選びからする必要はありません。
むしろ自分のやりたい仕事が本当にできるのかどうかを、重要視した方が良いでしょう。
【業界の選び方】人気の業界6選
ここからは人気の業界について説明していきます。
学生に人気の業界は以下の通りです。
IT業界
IT業界は近年特に人気を獲得しています。
技術の進歩により、さまざまな場面でITの活用がされています。
さらに、文系や初心者でも学べるという点も人気の理由です。
進歩が著しく、需要も高いため受け口が多く、今勢いに乗っている印象が強いです。
また、リモートワークなどを積極的に採用している企業が多く、働く環境も良好な場合が多いです。
金融業界
金融業界は例えば銀行などです。
銀行内にも、営業や事務などの仕事がさまざまあります。
金融業界は絶対に受容がなくなることのない、インフラです。
そのため、働く上での安定性は非常に高いのです。
しかし、近年職種によってはAIに代替される業務について懸念があります。
金融系の企業については成長性や業績、職種などをよく精査することが重要です。
商社
商社といっても、この言葉自体には幅広い意味があります。
そのため、商社と聞いてもあまりピンとこない人も少なくないでしょう。
簡単にいうと、商社は他の企業が自社商品やサービスをお客様に向けて提供する際に、お客様と結びつける役割を果たす存在です。
具体的には「総合商社」と「専門商社」の2種類がありますが、総合商社は幅広い分野で活動する商社に対し、専門商社は文字通り特定の分野において活動している商社になります。
いずれにしても、基本的なビジネスモデルはトレーディングや事業投資です。
つまり手数料によって利益を得たり、事業投資によって利益を得ることになるのが特徴だといえるでしょう。
もし商社を志望する場合は、以下の記事で商社対策のアドバイスをしているので、ぜひチェックしてみてください。
メーカー業界
メーカー業界は製造業を行っている企業群のことを指し、製品の設計開発から始まり、工場での生産ラインでの製造加工を経て、市場に製品を供給するまでの一連のプロセスを担っている業界です。
自動車や家電、化学製品、食品などあらゆる製品がこの業界で生み出されています。
メーカー業界では技術の革新と製品管理が極めて重要です。
各企業は競争力を維持するために研究開発に多大な投資を行い、製品の性能やデザイン、コストパフォーマンスを向上させることに努めています。
また、サプライチェーンの効率化や環境への配慮もメーカー業界が取り組むべき課題です。
これらの努力により、高品質な製品が消費者に届けられ、社会の発展に寄与しています。
小売業
小売業は皆さんご存知の通り、商品やサービスを消費者に直接提供する業態を指し、スーパーマーケットや百貨店、専門店などが挙げられます。
小売業の主な活動は商品を仕入れ、店舗やオンラインストアで販売することです。
消費者のニーズを的確に把握し、適切な商品を適正な価格で提供することが重要です。
また、競争優位性を保つために顧客サービスの質を高めることも求められます。
近年ではインターネット通販の拡大や消費者のライフスタイルの変化に対応するために、デジタル技術を用いた新しい販売手法も注目されています。
マスコミ業界
マスコミ業界は大衆向けに情報を提供することを主な目的とする企業やメディアの集合体のことを指す言葉です。
テレビやラジオ、新聞、雑誌、インターネットメディア、ソーシャルメディアなどが含まれます。
マスコミ業界の役割はニュースやエンターテインメント、教育的なコンテンツを通じて社会に影響を与えることです。
情報の信頼性と速さが求められるため、ジャーナリズムの倫理観も重要な要素となります。
さらに、デジタル化の進展に伴い、インターネットやスマートフォンを利用した情報発信が増加しており、従来のメディアと新しいメディアが共存する時代となっています。
これにより、情報の取得方法が多様化し、視聴者や読者のニーズに応える柔軟性が求められているのです。
サービス業
サービス業は物品の製造や販売ではなく、主にサービスの提供に特化した産業を指す言葉です。
サービス業には宿泊業界や飲食業界、観光業界などが含まれます。
この業界の特徴は顧客や消費者と直接的な接触が多く、サービスの質が企業の成功に直結する点です。
サービス業では顧客満足度を高めるためにホスピタリティや専門知識、技術の向上などが求められます。
また、サービスの提供方法や内容も多岐にわたり、個別のニーズに応じたカスタマイズが重要です。
さらに、インターネットやデジタル技術の進展にともない、サービスの提供方法が革新されており、オンライン予約やデジタルサービスなどの新しい形態が生まれています。
コンサルティング業界
コンサルティング業界は企業や組織の課題を解決する仕事です。
企業は常にさまざまな問題を抱えています。
業績を向上させたい企業もあれば、人材不足に困っている企業もあります。
それらの問題を解決するためには論理性や課題解決力が求められます。
保険業界
保険業界とは、世の中のさまざまなトラブルに対する保険のサービスを取り扱う業界を指します。
厳密にいうと「生命保険会社」や「損害保険会社」さらに「保険代理店」の3つに分けることができ、それぞれ異なる役割があるのがポイントです。
例えば、生命保険会社の場合は、契約者から保険料をもらった上で、契約内容によって定められた保険金を渡します。
また、もらった保険料で資産運用をするのも仕事の1つになるでしょう。
そして、損害保険会社は事故や災害による損害査定を行い、そこから保険金を支払う手続きをするのが主な仕事です。
保険代理店は、上記2つの保険会社と契約をして、それぞれの保険会社の代わりに契約業務を代行する形になります。
人の集まる場所へ足を運び、その場で見込み客を集めて契約まで促すのが仕事です。
人材業界
人材業界は主に、人材を欲する企業と就活をおこなう学生や再就職活動を行っている人のマッチングを行います。人手不足に困る企業は多くあります。
また、就活に難しさを感じる人も少なくありません。
それらを繋げることで、企業から報酬をもらう仕組みです。
営業やキャリアアドバイザーなど、職種はさまざまあります。
インセンティブ制をとっている企業も多いため、自分の実力が他よりも評価されやすい傾向にあります。
【業界の選び方】26卒の方は情報収集を!!
就活を控えている人の中で、特に26卒を予定している人は、今から徹底的に情報収集することが重要です。
人によってはすでに志望する業界に目星をつけているかもしれませんが、その業界が必ずしも自分にとって合っているとは限りません。
そのため、どの業界だったとしても、しっかり情報収集をして自分なりに分析することが大切です。
また同じ業界内にある企業についても、それぞれ比較しておいた方が良いでしょう。
情報収集こそ周りと差をつけるために重要なポイントなので、しっかり力を入れておいてください。
【業界の選び方】本当に選べない時には
どうしても業界を決められない場合は、第三者に相談するのがおすすめです。
第三者に相談することで、自分一人では見えてこなかった自分の長所や興味のある分野が見えてくることも多いです。
また、自分のことをよく知っている人とあまり知らない人の2人以上に相談してみるのがよいでしょう。
そうすることで、偏見のない意見も同時に得ることができるため、自分の将来の解像度がグッとあがります。
就活エージェントに頼るのもおすすめ
本記事では、就活エージェントに頼るのをおすすめします。
就活エージェントは、業界や企業に関する豊富な知識と経験を持ち、一人ひとりの学生の適性や希望に応じて、業界選びのサポートをしてくれます。
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オファー型採用を利用する
オファー型採用を利用するのも選択肢の1つです。
企業が興味を持った学生に対してオファーする採用形式であり、代表的なサイトとしてはOfferBoxなどがあります。
様々な業界からオファーが来るため、就活の可能性が広がるため、ぜひ利用してみましょう。
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【業界の選び方】まとめ
業界を決めることは、就職活動の第一歩です。
業界を決めることで、企業選びがしやすくなり、就職活動の効率化にもつながります。
業界を決める際は、自分の興味や価値観、将来やりたいこと、仕事内容や働き方、業界の将来性などを考慮して、慎重に決めるようにしましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート