【例文15選】就活の「将来像」とは?見つけ方と回答のポイントを解説!

【例文15選】就活の「将来像」とは?見つけ方と回答のポイントを解説!

今回は、面接で良く聞かれる将来像について解説していきます。

過去の経験を振り返るのにも大変なのに将来なんて考えられないといったお考えがあるのも理解できます。しかし、しっかり将来像を見据えることができると自分に合う会社やファーストキャリアはどのように積むべきなのかが見えてきます。

そうすれば、少しずつでも自分の将来にワクワクできるのではないでしょうか?

この記事を読んでしっかり将来像を固められるように準備していきましょう。

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就活における「将来像」とは?

就活における「将来像」とは自分が将来的にどのような姿を目指しているか、そのビジョンを意味します。これは自分自身の理想のキャリア、成し遂げたいこと、将来のライフスタイルなどを具体的に描くことで形成されます。

就職活動においては企業側が応募者の将来像を知ることで、その人が自社のビジョンや方針とどれほど一致しているかを判断する材料となります。したがって、将来像が明確でない場合、選考の過程で自分の志望理由や目標が曖昧に見えてしまい、企業側に良い印象を与えられない可能性があるでしょう。

将来像が就活で重視される理由は採用担当者が入社後の定着率や長期的な貢献を見極めたいと考えるからです。例えば、将来の目標が企業の成長や事業内容と一致していれば、企業に対して具体的にどのように貢献できるかを説明しやすくなります。

また、採用担当者に対して自分がどの役割を担い、どのように成長したいかを伝えることで、入社後のモチベーションや適性についてもポジティブな印象を与えることが可能です。

 
 

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就活で企業が将来像を質問する意図

就活で企業が将来像を質問する意図
  • 企業とのマッチングを知りたい
  • 学生の人柄が知りたい
  • 成長意欲が知りたい
  • キャリアのスピード感覚を知りたい

面接では本当に将来像について多く聞かれます。特に突破が難しくなる高次の面接程、将来像にしっかり深掘りしてきます。

ここでどうして面接で、就活生の将来像を聞くのでしょうか?その質問の意図が理解できていれば、もし将来像が描けなかったとしても準備はしていけると思います。

以下で、企業が将来像を質問する意図を解説していきます。

企業とのマッチングを知りたい

企業が就活生に将来像を質問する意図の1つは、応募者が企業とのマッチングをどの程度意識しているかを知ることです。将来像は入社後のモチベーションや働く姿勢に大きく影響を与えるため、企業はそれが自社の求める人物像と合致しているかを確認したいと考えています。

もし学生の将来像が企業の方向性やビジョンと一致していない場合、入社後にモチベーションの低下や業務への不適応が発生し、早期離職やパフォーマンスの低下につながるリスクがあります。企業はこの質問を通じて、自社が求める方向性と学生の目指す将来像がどれほど合っているかを見極めているのです。

したがって、自分の将来像を描く際に企業研究を十分に行う必要があります。企業の公式サイトや会社説明会での情報をしっかり確認し、自分のキャリアプランとどのように結びつけられるかを考えることが大切です。

学生の人柄が知りたい

企業が将来像を聞くのは、学生の人柄を知りたいという意図もあるためです。その人が将来活躍したい場所や活かしたい能力、具体的な働き方などをヒアリングすれば、一人ひとり異なる価値観やものの考え方は自然と見えてくるでしょう。

企業はそれぞれの適性を考慮したうえで配属先や担当業務を考える必要があるため、採用にあたって人柄を確かめることは欠かせません。

また、将来像を通じて人柄がわかれば、自社が社員に求めるキャリア形成に合う人か判断しやすくなるでしょう。企業が理想とする形でキャリアを築いてくれる人あれば、仕事内容や社風が本人が望む将来像の妨げになることはなく、むしろ企業はその将来像を手に入れるための絶好の場を用意できます。

つまり学生と企業の相性の高さを確かめられる良いきっかけになるため、企業は将来像を質問し、学生の人柄をチェックしているのです。

成長意欲が知りたい

企業が将来像を聞く意図には、成長意欲を知りたいという狙いも関係しているでしょう。自分の将来を見据えて真面目に就活している学生は、将来的に成長し、積極的に会社へ貢献してくれる可能性が高いといえます。

企業はそんな学生の真面目さや意欲を買ったうえで採否を考えるため、より成長意欲が高い学生かどうか見極める必要があるのです。

「もっと学びたい」「苦手を克服して新しい自分になりたい」という姿勢が見えれば、成長意欲の高さを感じられるため、将来の貢献度の高さに期待が持てるでしょう。

本人の語る将来像からは、そういった学ぶ姿勢や成長に対して貪欲な姿勢が見えるものです。そのため将来像をアピールする際は、自分自身の具体的な成長意欲の高さが伝わるように意識することが大切です。

キャリアのスピード感覚を知りたい

企業が将来像を聞く理由には、キャリアのスピード感覚を知りたいという心理もあるといえます。一人ひとりキャリアのスピード感覚は異なりますが、成長したい姿勢を強く持っている学生は、早いうちにキャリアアップし第一線で活躍することを望むものです。

企業は、そういった主体性や積極性を持つ人を採用したいと考えています。主体性や行動力にあふれる学生を採用すれば、どんどん必要なことを吸収して伸びてくれるため、自社に明確に貢献してくれる日も近いでしょう。

反対に「のんびりゆっくり成長できればいい」というスピード感覚の学生は、大きな伸びに期待できないため、採用を見送る傾向にあります。自社が理想とするスピード感覚でキャリアを形成していける人か知るためにも、企業は学生に将来像を聞いているのです。

就活において将来像が必要な理由

就活において将来像が必要な理由
  • 自分が本当にやりたいことが明確になるから
  • いま就活で何をすべきかがわかるから
  • 就活の軸が定まるから
  • 面接対策になるから

続いて、就活において将来像を考えなければならない理由について紹介します。

以下の4つの理由をしっかりと理解しておけば、将来像を考えてから就活に取り組もうという気持ちになることでしょう。

自分が本当にやりたいことが明確になるから

将来像を考えることは、自分が本当にやりたいことを明確にするために必要なプロセスです。

自分がどのような仕事に情熱を持ち、何を大切にしているかを深く理解していないと、就活は「表面的な選択」で終わってしまいます。その結果、入社後に自分が本当に求めていた環境ではなかったと感じたり、早く転職したいと思ってしまう可能性が高まるのです。

自分が何をしたいのかを明確にすることで、選択肢を絞り込み、自分に合った企業や職種を見つけやすくなります。例えば、チームでの協力が好きな人と、個人のスキルを活かして仕事をしたい人では選ぶべき企業の特徴が異なるでしょう。

将来像を描くことで、自分の価値観や理想の働き方が具体化し、応募先の選定基準を明確にできるでしょう。

いま就活で何をすべきかがわかるから

将来像を考えることは就活中に自分が何をすべきか明確にする手助けにもなります。

自分が将来どのようになっていたいのかを考えると、目指す自分になるために何が足りないかが明確になるはずです。しかし、将来像が定まっていないと、業界研究、自己分析、企業研究、エントリーシートの作成、面接対策など、様々なタスクがすべてバラバラに感じられてしまい、何を優先すべきかも分からなくなってしまいます。

そこで、ゴールとしての将来像を設定し、やるべきことを効率的に整理して順序を立てて進めることが求められるのです。例えば、自分の将来像が営業職でキャリアを積むことであれば、営業職に求められるスキルや経験を調べ、それに基づいて自己分析を行いましょう。

また、営業職が活躍する業界や企業を重点的に調査し、それに沿ったエントリーシートを作成することで、選考対策も効率化します。このように、今就活で何をすべきか分からないという人こそ、将来像について考える必要があるのです。

就活の軸が定まるから

将来像を考えることは就活の軸を定めるためにも欠かせない対策です。就活の軸とは自分が企業や職種を選ぶ際の基準であり、これが定まっているかどうかで就活の進め方は大きく変わります。

軸がない場合、自分の判断基準が曖昧になってしまうため、企業選びに迷いが生じ、選考対策にも一貫性が欠けてしまいます。

一方で、軸が明確であれば、自分が本当に応募したい企業を特定しやすくなり、効率的かつ効果的に就活を進めることができるでしょう。例えば、自分が「チームで協力して大きな目標を達成したい」という軸を持っている場合、その軸に基づいてチームワークを重視する企業文化を持つ会社を選ぶことができます。

同時に、自分がその軸に基づいてどのように企業に貢献できるかを明確に伝えることができ、採用担当者にも強い印象を与えられるでしょう。

面接対策になるから

将来像について考えることで面接対策になります。あらかじめ回答内容を作成しておくことで焦らずに対応できるからです。

その場で考えながら話すことは不可能ではありません。しかし、考えながら話すことで言葉に詰まったり、最悪の場合思いつかなかったりするでしょう。

一方であらかじめ自分で決めた回答であれば事前に練習ができます。自宅で何度も復唱しておくことで、スラスラ将来像について語れるでしょう。その結果、志望動機や成長意欲のアピールが可能です。

「将来は海外支店の立ち上げに携われる人材になりたいです」など、自分なりの将来像について説明できるように対策しましょう。

将来像を決めずに就活を進めるリスク

将来像を決めずに就活を進めるリスク
  • 企業とのミスマッチ、早期離職に繋がる
  • 選考通過率が下がる
  • 入社後に成長が遅れる
  • 必要のない不安やストレスが溜まってしまう

続いて、将来像を定めずに就活を進めるリスクについて紹介します。

以下の要素を把握しておかないと、将来像を定めずに「なんとなく」で就活を進めてしまうことにつながってしまいます。必ず納得して就活を成功させるために、まずは明確に将来像を定めましょう。

企業とのミスマッチ、早期離職に繋がる

将来像を定めずに就活を進めると、企業とのミスマッチが発生しやすくなり、その結果として早期離職につながるリスクが高まります。

企業選びにおいて明確な軸がないと、自分がなぜその企業を選んだのかという点に自信が持てなくなります。例えば、表面的な条件だけで企業を選んでしまうと、仕事内容や職場環境が自分の価値観や目標に合わず、働き始めてから違和感を感じるケースが少なくありません。

自分の将来像が曖昧なままだと、企業研究や志望動機作成の段階でも深く掘り下げることが難しくなり、企業が求める人物や仕事の内容を理解しないまま選考に臨むことになり、採用担当者に熱意や適性を伝えきれないこともあります。

つまり、早期離職につながるだけでなく、まず内定を得られない可能性すらあるのです。しっかりと将来像を定め、ミスマッチや早期離職を避けましょう。

選考通過率が下がる

先ほども少し触れた部分でありますが、将来像を決めずに就活を進めると、選考通過率が下がるというリスクもあります。

面接やエントリーシートでは採用担当者が応募者の目指す姿や志望動機を深掘りする質問をしてきます。しかし、自分の将来像が曖昧だと、これらの質問に対して具体的かつ説得力のある回答をするのが難しくなってしまうのです。

その結果、志望度や適性が低いと判断され、選考で不利になる可能性が高まります。

例えば「5年後や10年後にどのような社会人になりたいですか」と問われた際、将来像が曖昧だと、抽象的な回答しかできず、採用担当者に具体性や熱意を伝えることができません。一方で、自分がどのようなキャリアを築きたいのかを明確に持っていると、仕事を通じて達成したい目標や身につけたいスキルについて具体的に説明できます。

このような回答は企業側に「この人は入社後も積極的に成長しようとしている」といった印象を与えることができ、内定も近づきます。

入社後に成長が遅れる

将来像を決めずに就活を始めると、入社後の成長が遅れてしまう可能性があります。

仕事をする上で、自分が何を目指しているのかが明確でないと、日々の業務での目標が定まらず、成長のスピードが鈍化してしまいます。将来像は働く上でのモチベーションや指針となるものであり、それがないと迷いながら仕事を進めることになりやすいのです。

例えば、自分がどんなスキルを身につけ、どのような役割を目指しているのかを考えていないと、日々の業務の中で何を優先すべきかわからなくなります。その結果、ただ「言われたことをこなすだけ」になり、自発的に学びや挑戦をする機会を逃し続けてしまうでしょう。

また、キャリア形成においても具体的な方向性がないと、必要なスキルの取得や役割の拡大が遅れる可能性があります。将来像が明確であれば、業務の中で必要なスキルや経験を意識しながら働くことができるため、将来像を設けてから入社することが重要です。

必要のない不安やストレスが溜まってしまう

将来像を考えずに就活を始めると、必要のない不安やストレスが溜まる原因にもつながるでしょう。

自分が将来的にどのような姿を目指しているのかが曖昧な状態では、何を基準に企業を選べば良いのか分からず、選考を進める中で焦りや迷いが生じることが多々あります。就活ではエントリーシートの作成や面接対策など、多くのタスクをこなさなければならないため、方向性が定まっていないと精神的な負担が増大してしまいます。

選考が進む中で「自分はこの仕事が本当に合っているのだろうか」「この企業で良いのだろうか」といった迷いが生じると、負のループに陥ってしまうでしょう。

このような迷いは、将来像が明確であれば未然に防ぐことが可能です。就活開始が遅れて、焦りを感じている方はすぐにESを作成しようとしてしまいますが、まずは将来像を設けてから就活対策を始めることが大切です。

就活における将来像を作成する手順

就活で将来像を描くことは、自分に合う企業を見つける羅針盤になります。

まずは「自分を知る」自己分析からスタートし、理想の働き方や価値観を明確にしましょう。

そこから、その理想がかなう業界や企業を探します。

次に、理想の実現に必要なスキルを具体的に洗い出し、いつまでに何を身につけるか計画を立てます。

最後に、その計画に無理がなく、本当に自分の「なりたい姿」と一致しているかを確認する、という流れで進めていきましょう。

1.自己分析を深めて理想像を作る

将来像を描く第一歩は、何と言っても自己分析です。

なぜなら、自分自身が何を大切にし、どんな時にやりがいを感じ、何が苦手なのかを理解していなければ、ぼんやりとした「憧れ」以上の具体的な将来像は描けないからです。

自分の「軸」がわからないままでは、他人や社会の基準に流されてしまいます。

まずは自分とじっくり向き合い、「自分は将来どうありたいか」という核となる理想像を見つけることが、将来像作成の土台となるのです。

マインドマップを作成する

自己分析を深める具体的な方法として、マインドマップの作成が非常に有効です。

まず、紙の中央に「理想像」といったメインテーマを書きます。

そこから連想されるキーワード(例えば「好きなこと」「得意なこと」「価値観」「避けたいこと」など)を線でつなげながら放射状に書き出していきましょう。

頭の中にある考えを視覚化することで、自分でも気づかなかった本音や、大切にしたい価値観のつながりが見えてきます。

思考が整理され、理想像が具体的になるはずです。

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2.理想象をかなえられる業界・企業を探す

自己分析で自分の理想像や大切にしたい価値観(キャリアアンカー)が明確になったら、次のステップは、それを実現できる環境探しです。

具体的には、どの業界やどの企業であれば、あなたの描く将来像に近づけるのかをリサーチしていきます。

「成長できる環境か」「ワークライフバランスは取れるか」「自分の価値観と社風が合うか」など、自己分析で見えた「軸」と照らし合わせながら、企業研究を進めましょう。

この段階で、理想と現実のすり合わせが始まります。

理想象から業界・企業を絞る具体例
  • 稼げる業界→商社・コンサル・海運
  • 役職に就く→ベンチャー
  • リモートOK→IT業界・金融業界・保険業界
  • 残業が少ない→月平均残業20時間以内/li>
  • 外国向けスキル→言語・プログラミング
  • 海外のクライアントと関われる→商社・貿易・メーカー・金融・IT
  • 課題解決→コンサル
  • 商品開発→メーカー・IT

業界をIT・企業をベンチャー・職種をITコンサルタントに絞る

最終的な将来像を「お客様の課題解決ができる技術力のあるITコンサルタント」に決定!

3.必要な能力やスキルを洗い出す

行きたい業界や企業の姿が見えてきたら、今度は「理想の将来像」を実現するために、具体的にどんな能力やスキルが必要になるのかを洗い出します。

例えば「5年後にプロジェクトリーダーになる」という理想像なら、「リーダーシップ」「課題解決能力」「専門知識」などが必要かもしれません。

現時点の自分に足りないもの、そして入社後に身につけるべきものを具体的にリストアップすることで、入社後の目標設定も明確になり、説得力のある志望動機にもつながります。

お客様の課題解決ができる技術力のあるITコンサルタントに必要なスキル

システムエンジニアとしてのスキル

  • 幅広い技術知識とアーキテクチャ設計能力
  • プロジェクトマネジメント能力
  • 技術的課題解決能力

 

コンサルタントとしてのスキル

  • 論理的思考力 (ロジカルシンキング)
  • 仮説構築・検証能力
  • 高度なコミュニケーション能力

 

一般的なビジネススキル

  • ドキュメンテーション・プレゼンテーション能力
  • クライアントの業界・業務知識
  • ファシリテーション能力

4.時系列順に整理する

必要なスキルや能力が洗い出せたら、それらを「いつ」「どの順番で」獲得していくかを時系列で整理しましょう。

これが、あなたのキャリアロードマップになります。

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5.一貫性があるか・実現可能かをチェックする

最後に、これまでに作成した将来像と、そこに至るまでのロードマップ全体を見直します。

チェックすべきポイントは二つです。

一つは「一貫性」。

自己分析で見えた「大切にしたい価値観」と、目指すキャリアパス、必要なスキルが、きちんとつながっているかを確認しましょう。

もう一つは「実現可能性」です。

計画が理想論になりすぎて、現実的に無理がないか、少し背伸びすれば届く目標になっているかを客観的にチェックします。

必要であれば修正し、納得のいく将来像を完成させましょう。

 
 

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将来像はこれでいいのかな・・

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インターンや本選考前に面接対策をしたい・・・

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面接官にバッチリ刺さる将来像の答え方

面接官にバッチリ刺さる将来像の答え方
  • 「結論」ファースト
  • なぜそう思ったのかの「動機」
  • そのためにはどんな「行動」が必須なのか述べる
  • 企業に入社したら「実現したいこと」
  • 短期的な目標と長期的な目標を伝える

ここまで将来像の考え方について記載しました。しかし、どんなに素晴らしい将来像を掲げていたとしても、それが相手に伝わらなかった場合は無意味に等しいです。

ここでは将来像にかかわらず他の分野でも活用できる面接官にバッチリ刺さる答え方について解説していきます。

企業が設けているキャリアパスや先輩社員のキャリアを参考にする

将来像を具体的に描く第一歩は、企業研究です。

その企業がどのようなキャリアパスを用意しているか、説明会やWebサイトでしっかり確認しましょう。

また、OB・OG訪問やインタビュー記事などで、先輩社員が実際にどのようなキャリアを歩んでいるのかを知ることも非常に有効です。

彼らの歩みは、あなたがその企業で活躍する未来をイメージするための、最もリアルな道しるべとなります。

具体的なモデルを見つけることで、あなたの将来像も地に足のついたものになります。

役職や部門など仕事内容を具体的に伝える

「頑張ります」だけでは、あなたの熱意は伝わりません。

「いつ、何を、どうしたいか」を明確にすることが重要です。

例えば、「入社5年目までに〇〇部門でリーダーとしてプロジェクトを牽引し、10年後には〇〇の分野で専門性を高め、新規事業の立ち上げに貢献したい」といった具合です。

具体的な役職や部門名、仕事内容を盛り込むことで、本気度と入社後の活躍イメージを強く印象付けられます。

ただし、あまりに非現実的な目標は避け、企業研究に基づいた実現可能なプランを簡潔に伝えましょう。

「結論」ファースト

実際の面接を受けた方や面接練習をした方、面接対策のセミナーに参加した場合にどこでも言われることが、どのような質問でも結論ファーストで答えろということです。

結論ファーストで答えることができれば、ダラダラ答えられるよりも聞く側が先に結論を知っていた方が理解しやすいからです。

先に理由から入ってしまうと、面接官は「結局何が言いたいのだろうか」と話よりも結論を考えながら話を聞くことになります。

それではせっかくの文章が頭に入りません。面接では結論ファーストをとにかく意識してみましょう。

なぜそう思ったのかの「動機」

将来像を答えると、聞いた側はなぜいろんな目指したい姿がある中で、その将来像を選んだのか気になります。結論ファーストで答えた後には、そう思った動機を自身の考え方や過去経験をもとに深掘りした上で、説明できる状態を作って下さい。

面接の場では、結論で答えた後に、このなぜそう思ったのかの動機を答えるので、ここは簡潔すぎなくても大丈夫です。

しかし、長すぎず短すぎず、相手に自分の動機が刺さるように答えられるようにしましょう。

そのためにはどんな「行動」が必須なのか述べる

将来像の動機を伝えたら、次はそうなるためには入社後にどのような行動を起こすことが必要なのかを述べられると、この就活生は自分のなりたい姿を実現するためにやることが明確で、しっかり考えられていると印象をもってもらえます。

それに加えて、企業研究ができていることもアピールできます。社内にはどんな部署があって、どんな制度があるかなどを知った上で述べているので、説得力のある将来像のアピールになります。

短期的な目標と長期的な目標の双方に対して具体的な行動計画を示すことで、面接官に対してあなたの計画が現実的であり、着実に達成に向けて努力する姿勢があることを印象付けられます。

特に、目標達成に向けたステップを細かく分け、どの段階で何を行うべきかを明確にすることで、面接官に具体的なイメージを持ってもらうことが大切です。

自分の計画の中でどのスキルや経験が不足しているのかを認識し、それを補うための具体的な行動も示すと、より現実味が増します。

また、自分の成長と会社の成長がどのようにリンクするかを意識し、相手に納得感を与えることもポイントです。

企業に入社したら「実現したいこと」

会社に入社してから実現したいこと、叶えたいことまで具体的に話すことができるとより面接官も入社後の姿をイメージしやすいです。また、将来像と併せて企業に入社してから実現したいことを述べられると強い入社意欲も面接官に伝えることができます。

将来像も大事ですが、企業は入社意欲を感じない就活生を取りたいとは思わないと思うので、将来像に加えてしっかり入社意欲もアピールしていきましょう。

短期的な目標と長期的な目標を伝える

短期目標と長期目標の両方を伝えることで、面接官に効果的なアピールができます。入社意欲と成長意欲の2つが同時にアピールできるからです。

10年後の目標だけでは現実味のないアピールになるでしょう。そのため、短期的な目標も伝えることで具体性のあるアピールになります。

例えば「10年後はマネージャーになるのが目標です。そのため3年以内にチームリーダーに昇格するつもりです」と長期と短期の両方を伝えましょう。長期から短期に移ることで10年後の目標達成に向けて、現在努力するべきことが明確になっているアピールにもなります。

将来像を説明する際は、短期目標と長期目標を合わせて伝えるようにしましょう。

〇〇年後の姿の作成ポイントと例文

面接やESで頻繁に聞かれる「〇〇年後の姿」。

これは、あなたのキャリアプランと企業とのマッチ度を見るための重要な質問です。

漠然とした夢ではなく、具体的な目標設定がカギとなります。

ここでは、年数ごとのビジョンを明確にし、面接官に「この人と働きたい」と思わせる答え方のポイントを、例文を交えて解説します。

3年後の姿の作成ポイント

入社3年後は、多くの企業で「独り立ち」が期待される時期です。

この段階では、「〇〇のスキルを習得し、プロジェクトの中核メンバーとして自走できる状態」など、具体的な業務やスキルを明確にしましょう。

背伸びしすぎず、かといって低すぎない、現実的かつ少し先を見据えた目標がベストです。

「スキルを磨き、経験を積んで着実に成長したい」という意欲的なビジョンを伝えることが大切です。

5年後の姿の作成ポイント

5年後は、部門の主力メンバーとしての活躍が求められます。

単に業務をこなすだけでなく、「リーダーシップを発揮し、後輩の指導をしながらプロジェクトを主導する」といった、一つ上のステージを意識しましょう。

ここでは、自分がどう成長するかだけでなく、その成長によって「会社の〇〇事業の拡大に貢献できる」という、企業への貢献まで含めた具体的なビジョンでアピールすることが重要です。

10年後の姿の作成ポイント

10年後は、キャリアの大きな節目です。

「〇〇分野のスペシャリスト」や「チームを率いるマネージャー」など、より大きな目標を語ることが許される時期です。

3年後、5年後からの成長の軌跡を踏まえ、あなたが目指す具体的な理想像を描きましょう。

その際、自分がどうキャリアを発展させるかだけでなく、「その専門性や経験をもって、企業の将来の発展にどう寄与できるか」という、会社全体を見据えた視点で語ることが求められます。

OO年後を含む26卒の実際の例文

ここでは、ITコンサルタントを志望する学生が面接のために用意した実際の例文を紹介します。

Q.あなたの理想像とその実現のためのプロセスを教えてください

私の入社後の理想像は、お客様に真に価値ある提案ができるITコンサルタントへと成長することです。その実現には、コンサルティングスキルだけでなく、システム開発の現場を知るエンジニアとしての経験が不可欠だと考えています。なぜなら、開発のコスト感や技術的な実現可能性への深い理解がなければ、提案が机上の空論となり、お客様の真の課題解決につながらないリスクがあるからです。この理想像を実現するため、入社後3年目まではシステムエンジニアとして開発の基礎と技術力を徹底的に磨き、現場感覚を養います。続く5年目までには、PM(プロジェクトマネージャー)としての経験を積み、プロジェクト全体を俯瞰する視点を養います。それと並行してコンサルタントとしての基礎知識も習得し、エンジニアリングとマネジメントの両面からスキルを高めていきます。そして、多様な案件に積極的に携わり実践経験を積むことで、10年後には、上流の戦略立案から下流の開発・運用までを一気通貫で理解し、技術的知見に裏打ちされた最適な提案ができる、一人前のITコンサルタントとして活躍したいと考えています。

理想像別!将来像の例文7選

理想像別!将来像の例文7選
  • 例文①: 営業成績で1位になりたい
  • 例文②: 自分の開発した製品を世に出したい
  • 例文③: 誰からも信頼されるような人材になりたい
  • 例文④: 常に成長し続け、市場価値を高めたい
  • 例文⑤: 技術を極めたスペシャリストになりたい
  • 例文⑥: 頼れるマネージャーになりたい
  • 例文⑦: 後輩の教育に携わりたい

ここまで将来像を考えるメリットや面接官にバッチリ刺さる伝え方などを解説してきました。少しは、将来像を考えられるようになったのではないでしょうか。

しかし、漠然としすぎてまだまだ本番の面接では答えられないと考えている方も多いと思います。以下で、例文をいくつか紹介しますので、参考にして頂ければと思います!

例文①: 営業成績で1位になりたい

私は、営業成績で1位になりたいです。大学まで空手を続け、どのような大会でも2番だったので、1番に対して、強い執着心があります。
入社後に営業成績で1位を取るためには、営業で結果を出している人に教え乞ったり、分析を行ったり、誰よりも汗水垂らして仕事に従事していきます。
また営業成績で1位を取った後には、営業部長になり、結果のでる営業方法を他者にも伝播していきたいです。

例文②: 自分の開発した製品を世に出したい

私は、自分の開発した製品を世に出したいです。
私の父がエンジニアとして働いており、父が開発した製品が世の中の人に役立っている光景を見て、自分でもそれを成し遂げたいと思いました。
入社後に自分の開発した製品を世にだすためには、開発スキルを向上させることはもちろんのこと、製品開発のリーダーになって先導していきたいと思っています。まずは、同期の中で1番の開発スキルを習得し、御社の開発中の新製品に少しでも関わりを持ちたいです。

例文③: 誰からも信頼されるような人材になりたい

私は、誰からも信頼されるような人材になりたいです。高校時代の部活動の顧問の先生が誰にも分け隔てなく接し、誰からも信頼されている様子を見て、かっこいいと思いました。
入社後に誰からも信頼されるような人材になるためには、与えられた業務で結果を出し続けることと結果のだせるチームのリーダーになり周りを先導していきたいと思っています。
まずは、入社後にアポ獲得数1番をとりたいと考えています。

例文④: 常に成長し続け、市場価値を高めたい

私は、常に成長し続け、市場価値が高い存在になりたいです。
私の尊敬している人である有名人Nさんの誰もマネできない唯一無二な存在として活躍している姿を見て、私も社会から必要とされながらも唯一無二な存在でありたいと思うようになりました。
入社後に、成長し続け、市場価値を高めていくためには、様々な業務をやらせて頂いて、スキルを磨き、たくさんのスキルを掛け合わせる必要があると考えています。
まずは、営業職でどんな人にも売れるような能力をつけ、その後に他のスキルも身につけていきたいです。

例文⑤: 技術を極めたスペシャリストになりたい

私は、技術を極めたスペシャリストになりたいです。私は、サッカーが好きで海外サッカーをよく見るのですが、何かに卓越したスキルをもっている選手が活躍しているのを見て、自分も何かに特化した人材になりたいと思いました。
入社後は、自分の適性を見定め、その分野に詳しい人からスキル構築・向上のために積極的に吸収していきたいと思います。
まずは、様々な業務に携わらせて頂き、自分にどのような適性があるのか見極めたいと思っています。

例文⑥: 頼れるマネージャーになりたい

私は将来、頼れるマネージャーになりたいです。 これは、単に組織内で昇進することだけでなく、後輩が困っているときや挫折したときに経験者として具体的なアドバイスやサポートすることのできる存在になることです。
過去の経験や成功例を通じて、チーム全体が共有するビジョンや目標を明確にし、メンバーがそれに向かって働けるような環境を作り上げることが大切だと考えています。
そのためにも、積極的にリーダーシップスキルを磨き、たくさんの業務を経験し、スキルを向上させていきます。
さらに、柔軟性と適応力を備え、変化する状況にも迅速に対応できるようにしていきます。
組織やチーム全体がより一体感を持つことで、共に成長できるようなリーダーシップを発揮していき、企業に貢献をしていきたいです。

例文⑦: 後輩の教育に携わりたい

私は、後輩の教育に携わっていきたいです。
後輩の教育に携わりながら、成長できる環境を提供し、彼らが自分の力を最大限に発揮できるようにサポートしたいです。
私は自らの経験や知識を共有し、後輩たちがスキルや専門知識を習得しやすいノウハウや企業が大切にしていることを伝えられる存在でありたいと考えています。
その他にも、単なる知識の伝達だけでなく、問題解決能力やコミュニケーションスキルの向上にも焦点を当て、実践的なスキルを身につけられるようなプログラムを構築していきます。
これが、社員として一丸となって目標を目指す組織づくりに大切だからです。
後輩たちが成功に向かって進む姿を見ることが、私の喜びであり、そのために貢献していきたいです。

業界別!志望動機の例文7選

業界別!志望動機の例文7選
  • 例文①:コンサル業界の例文
  • 例文②:金融業界の例文
  • 例文③:IT業界の例文
  • 例文④:商社業界の例文
  • 例文⑤:食品メーカーの例文
  • 例文⑥:インフラ業界の例文
  • 例文⑦:人材業界の例文

例文①:コンサル業界の例文

私は将来、顧客から「あなたでなければ解決できない」と言われるパートナーへと成長し、日本企業のグローバル展開を支援したいと考えています。そのために、入社後3年間はアナリストとして徹底的なリサーチ能力と論理的思考力を磨き、誰よりも早く質の高いアウトプットを出せるよう尽力します。その後はプロジェクトマネージャーとして、チームを牽引しながら複雑な経営課題の解決に挑みます。将来的には、特定の産業領域における第一人者となり、クライアント企業の海外進出や新規事業立ち上げを成功に導くことで、日本経済の活性化に貢献できるコンサルタントになりたいです。

例文②:金融業界の例文

私は、地域の中小企業経営者から最も信頼されるパートナーとなり、地域経済の発展に貢献したいです。そのために、入社後は法人営業として財務や税務の知識を貪欲に吸収し、お客様の潜在的なニーズを汲み取るヒアリング力を磨きます。単なる融資の提案にとどまらず、事業承継やM&Aなど、企業のライフステージに合わせた多角的なソリューションを提供できるバンカーを目指します。将来的には支店長として、地域全体の産業活性化をリードし、多くの企業を成長させることで、「この銀行があってよかった」と心から思っていただける存在になりたいと考えています。

例文③:IT業界の例文

私は、ITの力で企業の業務効率化を推進し、人々がより創造的な仕事に注力できる社会を実現したいです。入社後はシステムエンジニアとして、プログラミングや設計の基礎を徹底的に身につけ、質の高いシステム開発に貢献します。その後は、技術的な知見を活かしつつ、プロジェクトマネージャーとして大規模な開発案件をリードしたいと考えています。顧客の真の課題を引き出し、最適なITソリューションを提案・構築することで、企業のDXを成功に導くことができる、技術とビジネス双方に精通した人材を目指します。

例文④:商社業界の例文

私は将来、世界の食糧需給の不均衡を解消し、食の安定供給を支えるビジネスリーダーになりたいです。入社後は、食料部門にてトレーディングの実務を経験し、世界の市場動向や物流の仕組みを肌で感じながら学びます。その後は海外駐在に挑戦し、現地の生産者やパートナー企業と信頼関係を築き上げたいと考えています。将来的には、新興国での新たな食糧生産プロジェクトを立ち上げ、調達から加工、販売までの一貫したサプライチェーンを構築することで、日本のみならず世界の人々の豊かな食生活に貢献したいです。

例文⑤:食品メーカーの例文

私は、「食」を通じて人々の健康寿命の延伸に貢献し、笑顔あふれる食卓を増やしたいと考えています。入社後は営業職として、現場の最前線でお客様のニーズや市場のトレンドを敏感に察知し、小売店様に対して売場作りの提案を行います。そこで得た知見を活かし、将来的には商品企画に携わりたいです。特に、高齢化社会に対応した、美味しくて健康に良い介護食や機能性表示食品の開発をリードし、食べる喜びと健康を両立できるようなヒット商品を生み出すことで、人々の豊かな生活を支える存在を目指します。

例文⑥:インフラ業界の例文

私は、鉄道事業を通じて沿線地域の価値を向上させ、住み続けたいと思える街づくりを実現したいです。入社後は、駅業務や運行管理を通じて、安全・安心というインフラの根幹を担う責任感を養います。その後は、鉄道事業の枠を超え、駅周辺の都市開発プロジェクトに携わりたいと考えています。駅を単なる通過点ではなく、地域のコミュニティの核となる場所へと進化させ、商業施設や住宅の開発を通じて人の流れを生み出すことで、10年後、20年後も活気に満ちた沿線地域を創造するリーダーになりたいです。

例文⑦:人材業界の例文

私は、求職者一人ひとりの可能性を最大限に引き出し、企業と人のベストマッチを創出することで、日本全体の労働生産性を向上させたいです。入社後はキャリアアドバイザーとして、求職者の表面的な希望だけでなく、潜在的な価値観や強みを引き出すカウンセリング力を磨きます。将来的には、企業の人事戦略にも深く入り込み、採用要件の定義から入社後の定着支援までを一貫してサポートできるコンサルタントになりたいです。雇用のミスマッチをなくし、誰もが生き生きと働ける社会を実現する一翼を担いたいと考えています。

将来像が全く思いつかない時は?

将来像が全く思いつかない時の対処法
  • 就活のプロに相談する
  • 周囲の大人を見てみる
  • 志望企業の先輩に聞いてみる

就活は自分1人で対策する必要はありません。自分以外の力を借りることで効率よく準備できるでしょう。

将来像が頭に思い浮かばない人は以下の文章で解説する方法を試してください。自分でもマネできそうと思った方法から挑戦してみましょう。

就活のプロに相談する

まずは、就活のプロに相談しましょう。就活に必要な情報を網羅しているからです。

就活生の中には就活は何から始めればいいか、わからない人もいるでしょう。就活エージェントに相談することで自分に必要な対策が明らかになります。

とくに面接対策が効果的です。自己分析は専用ツールで簡単にできます。企業分析も公式ホームページを見ることで情報収集が可能です。しかし、面接対策は相手が必要になります。

そこで就活エージェントを活用しましょう。実際の面接を想定した対策ができます。

就活のプロに見てもらうことで判明する改善点もあるでしょう。就活エージェントをうまく活用し、効率よく面接対策してください。

周囲の大人を見てみる

次に周囲の大人を見てみるのもおすすめです。身近にいる人を参考にすることで具体的な将来像が作成できます。

まずは自分の両親や大学の先輩の働き方を調査しましょう。さまざまな働き方を知ることで、自分の理想が見つかるかもしれません。

また、近しい間柄であれば質問してみましょう。直接聞くことで発見できることがあります。

現在の日本では働き方の多様化が進んでいます。必ずしも9時出社の18時退勤がベストとは限りません。在宅ワークやフレックスタイムを利用することで、より柔軟な働き方が可能になりました。

将来像が思いつかない就活生は、一度自分の周りにいる大人を観察してみましょう。

志望企業の先輩に聞いてみる

最後は志望企業の先輩に聞いてみましょう。実際に働く人の意見を知ることで、自分の価値観との相性が確かめられるからです。

OBOG訪問に参加できそうな就活生は質問してみましょう。

OBOG訪問は人脈が大切です。部活の先輩や大学のキャリアセンターに相談することでチャンスが巡ってくるでしょう。

また、その場で考えて質問するのは効率が悪いため、あらかじめ疑問点をまとめておくことをおすすめします。先輩社員に対して入社意欲があることのアピールになるでしょう。

他にもインターンシップも効果的です。業務内容を体験しながら先輩に質問ができます。企業の公式ホームページや就活情報サイトだけではわからない情報が得られるため、積極的に活用しましょう。

将来像で気をつけるべきNGポイント

将来像で気をつけるべきNGポイント
  • 内容が企業とマッチしない
  • プライベートすぎる
  • 漠然としている
  • 事実を誇張してしまう
  • 実現性のない将来像を言う
  • 特にないと言う

ここまで就活で用いる将来像について様々な角度から解説してきました。

しかし、将来像を考えることや面接で、将来像を伝える時には、気をつけるべき注意点やNGポイントがいくつか存在しますので、それを理解した上で、将来像の見直しや本番の面接に臨んで頂きたいと考えています。

内容が企業とマッチしない

就活生本人の目指すものが、自社で叶えられないと面接官が判断した場合には、面接で落とされる可能性が高くなります。

これには賛否両論あります。入社後のミスマッチを回避できたとも考えられますし、逆にすごく行きたかった会社の場合には、しっかりと企業分析をした上で自分が本来考えていた将来像を変更しなければならない状況が生まれてしまいます。

筆者としては、前者でいてほしいなと思っています。

就活は自分の将来像を叶えるための手段でしかないので、自分の目指すべき姿を曲げてまで、入社すると入社後がしんどいと思います。等身大の自分を受け入れてくれる会社を探す方が中長期的にハッピーな社会人生活を送れている自分が想像できるのではないでしょうか。

プライベートすぎる

プライベートな願望を話しすぎてしまうと、仕事のイメージができていないのかと思われがちなので良くないです。就活は、企業と就活生両方に選ぶ権利が与えられていますが、どうしても育成や入社後のサポートなどでコストがかかるのは企業なので、企業の方が立場が高くなりがちです。

なので、個人的なプライベートばかり述べていると、他に企業に貢献しようとしてくれる就活生はごまんといるので、落とされる可能性が高くなってしまいます。

しかし、個人的なプライベートも述べすぎるとダメなだけで、少々述べるぐらいなら大丈夫です。

漠然としている

将来像は、夢ではありません。

自分が立てた将来像の実現可能性がしっかりあることを筋道を立てて、面接官に伝える必要があります。

そのためには、しっかりと未来と過去の自己分析が必要となります。過去経験をもとに大事な価値観や考え方を洗い出し、こんな価値観や考え方を大事にしているから将来はこんなことがしたい、こんな風になりたいと自分だけでなく、相手にもイメージがわくように伝えなければいけません。

事実を誇張してしまう

面接でよくありがちなことですが、事実を誇張してしまうことは控えましょう。将来像の動機として、過去経験を用いる場合、事実からかけ離れてしまうと面接官の深掘りに対応できない場合があります。

面接なので、少しくらい盛ることは許容範囲だと思われますが、誇張しすぎると、例え目の前の面接を突破できたとしても入社後に居づらくなるケースも考えられますので、事実からかけ離れ過ぎずに将来像を考えていきましょう。

実現性のない将来像を言う

実現性のない将来像を話すことはNGです。例えば「入社3ヶ月で営業売り上げ1位を達成したい」といった目標は現実味がないと捉えられることが多いです。

入社後は通常、数ヶ月間の研修期間が設けられており、その間に業務の基礎や社内のルール、製品知識などを学ぶ必要があります。そのため、実務に本格的に携わるのは研修が終わってからとなり、数ヶ月で成果を上げるのは実質、不可能です。

また、すでに活躍している先輩社員がいる中で「短期間でトップに立つ」という発言は、業界の知識や経験の不足を露呈するだけでなく、先輩に対して非常に失礼です。面接官に「口だけの人間」「自己分析不足」といった印象を持たれるでしょう。

企業側は新卒の人材に対して「即戦力」としての活躍よりも「着実に成長し、長期的に貢献できること」を求めています。したがって、将来像を話す際には、自分の成長の過程を踏まえた現実的な目標設定を心掛けることが重要です。

特にないと言う

特にないと言うのは避けましょう。面接官から自己分析ができていないと判断されるからです。

就活は自分の価値観をきちんと理解することが大切です。

面接官は、就活生の回答から自社との相性を確かめています。他にも現在持っているスキルより仕事に対する意欲や将来性が重要視されます。そのため、特にないと発言することで面接官にマイナスな印象を与えるでしょう。

質問に回答するために嘘をつく必要はありません。まずは自己分析を通して自分の将来について考えてみましょう。

また、将来像について年数に指定がない場合は身近な目標から考えるのもおすすめです。1年後の姿を想像するだけでも将来像の作成につながります。

就活の将来像に関するよくある質問

将来の自分についてイメージを固めるためには、会社説明会やインターンシップに参加することが重要です。

会社説明会やインターンシップに参加すれば、働き方や具体的な業務内容について詳しい情報を知ることができるため、自分の活躍している姿をイメージしやすくなるからです。

特にプログラム内に業務体験やグループワークが含まれるインターンシップは、会社で働くことを疑似体験できるためおすすめです。

社会人経験を積むことで将来像を考えやすくしたい場合は、長期インターンで実際に働いてみることも良いでしょう。

将来像を答える際は、志望先企業に関連しない将来像を回答するのは避けましょう。

企業は本人の人柄や入社意欲などを確かめるために将来像を聞いているため、志望先企業にまったく関係のない将来像を答えていては、企業の狙いから外れてしまいます。

そのため、アピールとして意味がなくなってしまい、企業からは「的外れなことを言っている」などとネガティブな評価をされることになります。

たとえば趣味に関する将来像、家庭を築く中での理想的な将来像などが挙げられます。

将来像は、「将来の展望」とおおよそ意味は同じです。

将来像は将来的になりたい自分の姿を指しているため、将来の展望は、なりたい立場や理想とする環境などを伝えると良いでしょう。

ただし、基本的にどちらも企業として聞いている意図は変わりません

企業は本人の人柄やキャリアに対する考え方をヒアリングしたいと考えているため、将来像はなりたい自分について焦点を当てること、将来の展望は目指す方向性などを伝えて分ける形で問題はありません。

「将来のビジョン」も、実際のところは「将来の展望」とほぼ同じ考え方で問題ないでしょう。

どちらも将来像と同様に、企業は、本人の人柄・キャリア形成についての価値観などを知りたい狙いで質問しています。

ビジョンには構想、理想像、展望などの意味があるため、和訳すれば将来像や将来の展望とほぼ同じ意味であることがわかります。

そのため将来のビジョンを聞かれた際は、将来像・将来の展望と同じ方向性の答え方で問題ありません。

企業が面接であなたの将来像を聞くのは、自社で長期的に活躍し、貢献してくれる人材かを見極めるためです。そのため、あなたが描くキャリアパスが、企業が想定する一般的なコース(例:マネージャー職)と異なっていても問題ありません。重要なのは、その目標達成が最終的に会社にどのような価値をもたらすかを具体的に説明できることです。

たとえば、企業が管理職コースを想定していても、あなたが「専門職(スペシャリスト)として技術を極めたい」という目標を持つ場合、「極めた専門性をもって、将来的にはチーム全体の技術レベルを牽引し、新たな事業分野の開拓に貢献したい」と、目標を企業への貢献に結びつけて語りましょう。企業の一般的な制度やコースを否定するのではなく、多様な経験を積みながらも、最終的には自分の専門分野で最大の成果を出すという計画性と柔軟性を示すことが鍵となります。

「正直すぎる回答」は、その内容が個人的な願望(例:高収入、楽な働き方)に終始する場合、評価されない可能性が高いです。面接で語るべき将来像は、「仕事を通じて実現したい価値」や「プロフェッショナルとしての成長意欲」であり、個人的な願望はその結果や対価であるべきです。

たとえば、「高い給与を得たいから早く出世したい」という本音は、「自分の成果と責任の大きさに応じた評価を得たい。そのため、いち早く事業に貢献し、責任あるポジションで成果を出せるよう努力する」と言い換えましょう。これにより、あなたの目標が仕事への意欲と責任感に基づいていると伝わります。「正直さ」とは、仕事に対する覚悟と向き合う姿勢を示すことであり、単に本音を吐露することではありません。あなたの目標を、必ず企業への貢献や仕事の成果に接続して語るようにしましょう。

まとめ

今回は、将来像について解説してきました。就活において、過去の経験でさえ深掘りが大変なのに未来のことを考えろと急に言われても難しいところが実際あると思います。

実際に、人の考えなんてすぐに変わることが多いですし、未来の状況もどんな風になっているか予想がつかないこともあるからです。

しかし、そう思わず、未来の自分がどうなりたいのか・どうありたいのかを分からないなりに考え続けてほしいなと思います。

将来像はこれからの人生で、自分が進んでいくための指針になります。この指針がブレブレだと迷いながら人生を送ることになり、人生が充実しにくいと思います。

だからこそ、この就活という機会に将来像を考えてみてください。未来や自分の考えは変わりますので、考えることに意味があると思っています。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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