【例文7選】就活の「将来像」とは?見つけ方と回答のポイントを解説!

【例文7選】就活の「将来像」とは?見つけ方と回答のポイントを解説!

今回は、面接で良く聞かれる将来像について解説していきます。

過去の経験を振り返るのにも大変なのに将来なんて考えられないといったお考えがあるのも理解できます。しかし、しっかり将来像を見据えることができると自分に合う会社やファーストキャリアはどのように積むべきなのかが見えてきます。

そうすれば、少しずつでも自分の将来にワクワクできるのではないでしょうか?

この記事を読んでしっかり将来像を固められるように準備していきましょう。

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就活における「将来像」とは?

就活における「将来像」とは自分が将来的にどのような姿を目指しているか、そのビジョンを意味します。これは自分自身の理想のキャリア、成し遂げたいこと、将来のライフスタイルなどを具体的に描くことで形成されます。

就職活動においては企業側が応募者の将来像を知ることで、その人が自社のビジョンや方針とどれほど一致しているかを判断する材料となります。したがって、将来像が明確でない場合、選考の過程で自分の志望理由や目標が曖昧に見えてしまい、企業側に良い印象を与えられない可能性があるでしょう。

将来像が就活で重視される理由は採用担当者が入社後の定着率や長期的な貢献を見極めたいと考えるからです。例えば、将来の目標が企業の成長や事業内容と一致していれば、企業に対して具体的にどのように貢献できるかを説明しやすくなります。

また、採用担当者に対して自分がどの役割を担い、どのように成長したいかを伝えることで、入社後のモチベーションや適性についてもポジティブな印象を与えることが可能です。

就活で企業が将来像を質問する意図

就活で企業が将来像を質問する意図
  • 企業とのマッチングを知りたい
  • 学生の人柄が知りたい
  • 成長意欲が知りたい
  • キャリアのスピード感覚を知りたい

面接では本当に将来像について多く聞かれます。特に突破が難しくなる高次の面接程、将来像にしっかり深掘りしてきます。

ここでどうして面接で、就活生の将来像を聞くのでしょうか?その質問の意図が理解できていれば、もし将来像が描けなかったとしても準備はしていけると思います。

以下で、企業が将来像を質問する意図を解説していきます。

企業とのマッチングを知りたい

企業が就活生に将来像を質問する意図の1つは、応募者が企業とのマッチングをどの程度意識しているかを知ることです。将来像は入社後のモチベーションや働く姿勢に大きく影響を与えるため、企業はそれが自社の求める人物像と合致しているかを確認したいと考えています。

もし学生の将来像が企業の方向性やビジョンと一致していない場合、入社後にモチベーションの低下や業務への不適応が発生し、早期離職やパフォーマンスの低下につながるリスクがあります。企業はこの質問を通じて、自社が求める方向性と学生の目指す将来像がどれほど合っているかを見極めているのです。

したがって、自分の将来像を描く際に企業研究を十分に行う必要があります。企業の公式サイトや会社説明会での情報をしっかり確認し、自分のキャリアプランとどのように結びつけられるかを考えることが大切です。

学生の人柄が知りたい

企業が将来像を聞くのは、学生の人柄を知りたいという意図もあるためです。その人が将来活躍したい場所や活かしたい能力、具体的な働き方などをヒアリングすれば、一人ひとり異なる価値観やものの考え方は自然と見えてくるでしょう。

企業はそれぞれの適性を考慮したうえで配属先や担当業務を考える必要があるため、採用にあたって人柄を確かめることは欠かせません。

また、将来像を通じて人柄がわかれば、自社が社員に求めるキャリア形成に合う人か判断しやすくなるでしょう。企業が理想とする形でキャリアを築いてくれる人あれば、仕事内容や社風が本人が望む将来像の妨げになることはなく、むしろ企業はその将来像を手に入れるための絶好の場を用意できます。

つまり学生と企業の相性の高さを確かめられる良いきっかけになるため、企業は将来像を質問し、学生の人柄をチェックしているのです。

成長意欲が知りたい

企業が将来像を聞く意図には、成長意欲を知りたいという狙いも関係しているでしょう。自分の将来を見据えて真面目に就活している学生は、将来的に成長し、積極的に会社へ貢献してくれる可能性が高いといえます。

企業はそんな学生の真面目さや意欲を買ったうえで採否を考えるため、より成長意欲が高い学生かどうか見極める必要があるのです。

「もっと学びたい」「苦手を克服して新しい自分になりたい」という姿勢が見えれば、成長意欲の高さを感じられるため、将来の貢献度の高さに期待が持てるでしょう。

本人の語る将来像からは、そういった学ぶ姿勢や成長に対して貪欲な姿勢が見えるものです。そのため将来像をアピールする際は、自分自身の具体的な成長意欲の高さが伝わるように意識することが大切です。

キャリアのスピード感覚を知りたい

企業が将来像を聞く理由には、キャリアのスピード感覚を知りたいという心理もあるといえます。一人ひとりキャリアのスピード感覚は異なりますが、成長したい姿勢を強く持っている学生は、早いうちにキャリアアップし第一線で活躍することを望むものです。

企業は、そういった主体性や積極性を持つ人を採用したいと考えています。主体性や行動力にあふれる学生を採用すれば、どんどん必要なことを吸収して伸びてくれるため、自社に明確に貢献してくれる日も近いでしょう。

反対に「のんびりゆっくり成長できればいい」というスピード感覚の学生は、大きな伸びに期待できないため、採用を見送る傾向にあります。自社が理想とするスピード感覚でキャリアを形成していける人か知るためにも、企業は学生に将来像を聞いているのです。

就活において将来像が必要な理由

就活において将来像が必要な理由
  • 自分が本当にやりたいことが明確になるから
  • いま就活で何をすべきかがわかるから
  • 就活の軸が定まるから
  • 志望動機に説得力が増すから
  • 面接対策になるから

続いて、就活において将来像を考えなければならない理由について紹介します。

以下の4つの理由をしっかりと理解しておけば、将来像を考えてから就活に取り組もうという気持ちになることでしょう。

自分が本当にやりたいことが明確になるから

将来像を考えることは、自分が本当にやりたいことを明確にするために必要なプロセスです。

自分がどのような仕事に情熱を持ち、何を大切にしているかを深く理解していないと、就活は「表面的な選択」で終わってしまいます。その結果、入社後に自分が本当に求めていた環境ではなかったと感じたり、早く転職したいと思ってしまう可能性が高まるのです。

自分が何をしたいのかを明確にすることで、選択肢を絞り込み、自分に合った企業や職種を見つけやすくなります。例えば、チームでの協力が好きな人と、個人のスキルを活かして仕事をしたい人では選ぶべき企業の特徴が異なるでしょう。

将来像を描くことで、自分の価値観や理想の働き方が具体化し、応募先の選定基準を明確にできるでしょう。

いま就活で何をすべきかがわかるから

将来像を考えることは就活中に自分が何をすべきか明確にする手助けにもなります。

自分が将来どのようになっていたいのかを考えると、目指す自分になるために何が足りないかが明確になるはずです。しかし、将来像が定まっていないと、業界研究、自己分析、企業研究、エントリーシートの作成、面接対策など、様々なタスクがすべてバラバラに感じられてしまい、何を優先すべきかも分からなくなってしまいます。

そこで、ゴールとしての将来像を設定し、やるべきことを効率的に整理して順序を立てて進めることが求められるのです。例えば、自分の将来像が営業職でキャリアを積むことであれば、営業職に求められるスキルや経験を調べ、それに基づいて自己分析を行いましょう。

また、営業職が活躍する業界や企業を重点的に調査し、それに沿ったエントリーシートを作成することで、選考対策も効率化します。このように、今就活で何をすべきか分からないという人こそ、将来像について考える必要があるのです。

就活の軸が定まるから

将来像を考えることは就活の軸を定めるためにも欠かせない対策です。就活の軸とは自分が企業や職種を選ぶ際の基準であり、これが定まっているかどうかで就活の進め方は大きく変わります。

軸がない場合、自分の判断基準が曖昧になってしまうため、企業選びに迷いが生じ、選考対策にも一貫性が欠けてしまいます。

一方で、軸が明確であれば、自分が本当に応募したい企業を特定しやすくなり、効率的かつ効果的に就活を進めることができるでしょう。例えば、自分が「チームで協力して大きな目標を達成したい」という軸を持っている場合、その軸に基づいてチームワークを重視する企業文化を持つ会社を選ぶことができます。

同時に、自分がその軸に基づいてどのように企業に貢献できるかを明確に伝えることができ、採用担当者にも強い印象を与えられるでしょう。

志望動機に説得力が増すから

将来像を考えることで、志望動機に説得力を持たせることも可能です。志望動機は就活の選考において非常に重要な要素であり、自分がその企業を選んだ理由を具体的かつ納得可能な形で伝える必要があります。

将来像が明確であれば、それを志望動機に織り交ぜることで、自分の目標と企業の特性がどのように一致しているかを示すことが可能です。

これにより、採用担当者に対して、自分が企業で活躍するビジョンを具体的にイメージさせることができます。

例えば「将来的にはプロジェクトマネージャーとしてチームを率い、希望のプロジェクトを成功させたい」という将来像を持っている場合、その目標を達成するために必要なスキルを学べる環境や研修制度が充実している企業を選び、その理由を説明すると、志望動機が具体的かつ説得力のあるものになります。

面接対策になるから

将来像について考えることで面接対策になります。あらかじめ回答内容を作成しておくことで焦らずに対応できるからです。

その場で考えながら話すことは不可能ではありません。しかし、考えながら話すことで言葉に詰まったり、最悪の場合思いつかなかったりするでしょう。

一方であらかじめ自分で決めた回答であれば事前に練習ができます。自宅で何度も復唱しておくことで、スラスラ将来像について語れるでしょう。その結果、志望動機や成長意欲のアピールが可能です。

「将来は海外支店の立ち上げに携われる人材になりたいです」など、自分なりの将来像について説明できるように対策しましょう。

将来像を決めずに就活を進めるリスク

将来像を決めずに就活を進めるリスク
  • 企業とのミスマッチ、早期離職に繋がる
  • 選考通過率が下がる
  • 入社後に成長が遅れる
  • 必要のない不安やストレスが溜まってしまう

続いて、将来像を定めずに就活を進めるリスクについて紹介します。

以下の要素を把握しておかないと、将来像を定めずに「なんとなく」で就活を進めてしまうことにつながってしまいます。必ず納得して就活を成功させるために、まずは明確に将来像を定めましょう。

企業とのミスマッチ、早期離職に繋がる

将来像を定めずに就活を進めると、企業とのミスマッチが発生しやすくなり、その結果として早期離職につながるリスクが高まります。

企業選びにおいて明確な軸がないと、自分がなぜその企業を選んだのかという点に自信が持てなくなります。例えば、表面的な条件だけで企業を選んでしまうと、仕事内容や職場環境が自分の価値観や目標に合わず、働き始めてから違和感を感じるケースが少なくありません。

自分の将来像が曖昧なままだと、企業研究や志望動機作成の段階でも深く掘り下げることが難しくなり、企業が求める人物や仕事の内容を理解しないまま選考に臨むことになり、採用担当者に熱意や適性を伝えきれないこともあります。

つまり、早期離職につながるだけでなく、まず内定を得られない可能性すらあるのです。しっかりと将来像を定め、ミスマッチや早期離職を避けましょう。

選考通過率が下がる

先ほども少し触れた部分でありますが、将来像を決めずに就活を進めると、選考通過率が下がるというリスクもあります。

面接やエントリーシートでは採用担当者が応募者の目指す姿や志望動機を深掘りする質問をしてきます。しかし、自分の将来像が曖昧だと、これらの質問に対して具体的かつ説得力のある回答をするのが難しくなってしまうのです。

その結果、志望度や適性が低いと判断され、選考で不利になる可能性が高まります。

例えば「5年後や10年後にどのような社会人になりたいですか」と問われた際、将来像が曖昧だと、抽象的な回答しかできず、採用担当者に具体性や熱意を伝えることができません。一方で、自分がどのようなキャリアを築きたいのかを明確に持っていると、仕事を通じて達成したい目標や身につけたいスキルについて具体的に説明できます。

このような回答は企業側に「この人は入社後も積極的に成長しようとしている」といった印象を与えることができ、内定も近づきます。

入社後に成長が遅れる

将来像を決めずに就活を始めると、入社後の成長が遅れてしまう可能性があります。

仕事をする上で、自分が何を目指しているのかが明確でないと、日々の業務での目標が定まらず、成長のスピードが鈍化してしまいます。将来像は働く上でのモチベーションや指針となるものであり、それがないと迷いながら仕事を進めることになりやすいのです。

例えば、自分がどんなスキルを身につけ、どのような役割を目指しているのかを考えていないと、日々の業務の中で何を優先すべきかわからなくなります。その結果、ただ「言われたことをこなすだけ」になり、自発的に学びや挑戦をする機会を逃し続けてしまうでしょう。

また、キャリア形成においても具体的な方向性がないと、必要なスキルの取得や役割の拡大が遅れる可能性があります。将来像が明確であれば、業務の中で必要なスキルや経験を意識しながら働くことができるため、将来像を設けてから入社することが重要です。

必要のない不安やストレスが溜まってしまう

将来像を考えずに就活を始めると、必要のない不安やストレスが溜まる原因にもつながるでしょう。

自分が将来的にどのような姿を目指しているのかが曖昧な状態では、何を基準に企業を選べば良いのか分からず、選考を進める中で焦りや迷いが生じることが多々あります。就活ではエントリーシートの作成や面接対策など、多くのタスクをこなさなければならないため、方向性が定まっていないと精神的な負担が増大してしまいます。

選考が進む中で「自分はこの仕事が本当に合っているのだろうか」「この企業で良いのだろうか」といった迷いが生じると、負のループに陥ってしまうでしょう。

このような迷いは、将来像が明確であれば未然に防ぐことが可能です。就活開始が遅れて、焦りを感じている方はすぐにESを作成しようとしてしまいますが、まずは将来像を設けてから就活対策を始めることが大切です。

就活で将来像を考える方法

就活で将来像を考える方法
  • 業界分析や企業分析から将来像を見つける
  • キャリアアンカーをもとにして考える
  • 過去経験から尊敬できる人を思い浮かべる
  • 過去経験からやりがいに感じたことを探す
  • 将来どうなっていたいかを考える
  • OB・OG訪問でなりたい社員を見つける
  • やりたくないことを排除する

ここまで面接で将来像を聞く意図や将来像を考えるメリットなどについて解説してきました。しかし、いきなり将来像を考えろと言われても難しいところがあると思います。

そこでここからは、将来像をどのようにして考えるべきかについて記載していきます。ぜひ、参考にして頂いて魅力ある将来像を描いてみて下さい!

業界分析や企業分析から将来像を見つける

業界分析や企業分析から将来像を見つけるのがおすすめです。自分が志望する業界の動向や企業の事業内容について詳しく分析することで、自分の将来像を明確にする材料になるからです。

例えばこれから成長する業界に就職した場合、給与や賞与のアップが期待できます。一方で市場規模が縮小している業界にいると給与や賞与のアップは厳しい状況になるでしょう。

給与面を大切にする価値観を持っている人は、前者の業界に就職するべきです。反対に給与面よりも働きがいを優先したい人は、後者の業界でも問題はありません。

上記のように自分が将来を見極めるためにも業界分析と企業分析は必要です。

キャリアアンカーをもとにして考える

将来像を考える際は、キャリアアンカーをもとにするアプローチがあります。キャリアアンカーとは、自分自身のキャリア形成において、譲りたくないと考える価値観やこだわり、考え方、要望などのことです。

キャリアアンカーに基づいて将来像を考えれば、将来的にどのような人でありたいのかを、自分が普段大事にしていることを考慮したうえで将来像を定められます。

なお、キャリアアンカーとは、具体的には以下の8つに分類できることが特徴です。

キャリアアンカー
  1. 管理能力: マネジメントを担うことで成長するタイプ
  2. 技術的・機能的能力: エキスパートを目指すタイプ
  3. 安全性: リスク回避と継続性・安全性を重視するタイプ
  4. 創造性: 創造的な仕事を好むタイプ
  5. 自律と独立: 自分なりの方法で仕事を進めたいタイプ
  6. 奉仕・社会献身: 他人や社会に貢献したいタイプ
  7. 純粋な挑戦: 困難にチャレンジするのが好きなタイプ
  8. ワークライフバランス: 生活スタイルを重視するタイプ

キャリアアンカーの中から自分に当てはまる分類を確かめれば、自分がどんなことを重視して働く人なのかがわかってきます。

それにより、将来像も定まっていくため、組織の中での動き方なども考えながら整理してみましょう。

なお、キャリアアンカーの分類については診断ツールもあるため、わからない場合はツールをもとに自分のキャリアアンカーを確かめることもおすすめです。

過去経験から尊敬できる人を思い浮かべる

将来像を考えるときに、まずは過去の経験を徹底的に深掘りしてみましょう。その中で例えば、尊敬していた人や目指していた人、何か取り組んでいた時の目標などがあったと思うので、それを将来像に活用してみるのもありだと考えます。

ただ面接の場では、尊敬していた・尊敬している人や目指していた・いる人を答える場合には、しっかり理由も答えられるように準備しておきましょう。

過去経験からやりがいに感じたことを探す

将来像を考える際は、自己分析し、とにかく自分について知ることが欠かせません。自分とはどのような人なのか、どのようなときに自分らしくいられるのかを確かめるのなら、過去の経験を振り返りましょう。

さまざまある過去の経験を一つひとつ思い出しながら、やりがいを感じたことを思い出すことが大切です。やりがいを感じたときや何も考えずに没頭できたときこそ、自分が自分らしくいられる瞬間といえます。

その瞬間を働き方に置き換えてみれば、働くうえでどのような将来どのような自分でありたいのかは見えてくるでしょう。

勉強やアルバイト、部活、趣味など、過去の経験を自己分析結果をもとに思い出し、将来像の設定につなげてみてください。

将来どうなっていたいかを考える

将来像を考える上で、ぼんやり抽象的に考えるのもありですが、○歳までにといった年齢のような具体的なもので区切っていくと「結婚していたい」「子どもがほしい」「家や車がほしい」などとやりたいことがでてくる可能性があります。

そこで、年表などを作ってみて、この年でこれをする、こうなっていたいなどと目に映る形で書き込んでいくと将来像も明確になっていくのでおすすめです。

3年後の姿

3年後は入社から一定の経験を積み、ある程度1人で仕事をこなせるようになり、後輩ができるタイミングでもあります。したがって、3年後には自分が具体的にどのようなスキルを身につけ、どのような業務に携わっているのかを明確に答えましょう。

例えば「3年後にはプロジェクトの中核メンバーとして活躍し、自分が主体的に仕事を進めることでチームに貢献したい」といったように、具体的なプロジェクトや役割を挙げると説得力が増します。

また、どのようなスキルを磨き、どのような経験を積んでいるかを説明することで、自分の成長ビジョンを企業に伝えることができます。現実的、かつ少し先を見据えた目標を設定することが大切です。

5年後の姿

5年後には業務スキルが十分に身につき、部門の主力として活躍していることが期待されます。より責任のあるポジションに就き、チームやプロジェクトをリードする役割を担っていることを想定して回答を組み立てることが重要です。

例えば「5年後にはリーダーシップを発揮し、部門の重要なプロジェクトを主導する立場になりたい」と具体的に語ると、自分が成長を見据えていることが伝わります。

また、企業に対してどのような貢献ができるのか、自分の存在がどう企業の成長に貢献できるのかをアピールすることが大切です。自分がどのようなポジションに就き、どのような役割を果たしているのか、具体的なビジョンを持っていることが評価のポイントとなります。

10年後の姿

10年後はスペシャリストやゼネラリスト、中間管理職などの立ち位置が求められる時期です。ここでは、少し大きな目標を語ることも許容されるため、自分の理想像や目指すべき姿を具体的に描くことが大切です。

例えば「10年後には自分の専門分野でのスペシャリストとして、業界のリーダーシップを取れる存在になりたい」や「部門を統括するマネージャーとして、事業の方向性を決定する立場で貢献したい」といったように、自分の成長の軌跡を描きつつ、目指すべき姿を明確に示しましょう。

分のキャリアがどのように発展し、どのようにして企業の発展に寄与しているのかを具体的に説明することが重要です。自分がどのような役割を果たし、どのように企業の成長に貢献するかを語ることが求められます。

OB・OG訪問でなりたい社員を見つける

将来像を考える上でうってつけなのは、OB・OG訪問です。

OB・OGはいわば自分が行きたいと思っている会社で目指すことができるロールモデルです。

いいなと思う社員さんを見つけるだけで自分の目標の存在になる可能性が考えられます。

面接の場合でも、御社の営業部の○○さんのように3年目で営業部長になりたいです、といったような面接官がイメージしやすいような将来像も伝えることができます。

やりたくないことを排除する

全く将来像が浮かばない方は、まずはやりたくないことを排除する考え方もあります。なかには、「会社に縛られることは嫌だ」と考える人もいます。

過去の経験からモチベーションややる気が起こらなかったことは、なりたくない自分のひとつと考えて、自分が人生や仕事において興味があることや何を大事にしているか考えることいいでしょう。

以下ではモチベーショングラフの作成方法についてご紹介をしています。モチベーショングラフは過去にモチベーションが高かったイベントを明確化でき、興味があることやモチベーションが低かったときに、どのように乗り越えてきたかがわかります。

過去のこれらの感情の変化を分析することによって、将来像が明確化する助けになるでしょう。ぜひ下の記事をぜひ参考にしてみてください。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒エージェント本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

将来像を考える時はその企業で叶えられることを考えてみることもポイントです。たとえば「入社してすぐは〇〇に携わり、将来は△△の製品開発をしたい」などとその企業にいることで叶えられることを例に根拠をもって具体的に回答ができるように考えていきます。また「起業したい」などといった、その企業を飛び出て実現させるような将来像を伝えてしまうと企業を踏み台にするような印象を与えるため、避けたほうが無難です。面接の時は、その企業へ入社して活躍する意欲が高いかを判断してもらうためにその企業で叶えられることを事例に回答していくといいでしょう。

面接官にバッチリ刺さる将来像の答え方

面接官にバッチリ刺さる将来像の答え方
  • 「結論」ファースト
  • なぜそう思ったのかの「動機」
  • そのためにはどんな「行動」が必須なのか述べる
  • 企業に入社したら「実現したいこと」
  • 短期的な目標と長期的な目標を伝える

ここまで将来像の考え方について記載しました。しかし、どんなに素晴らしい将来像を掲げていたとしても、それが相手に伝わらなかった場合は無意味に等しいです。

ここでは将来像にかかわらず他の分野でも活用できる面接官にバッチリ刺さる答え方について解説していきます。

「結論」ファースト

実際の面接を受けた方や面接練習をした方、面接対策のセミナーに参加した場合にどこでも言われることが、どのような質問でも結論ファーストで答えろということです。

結論ファーストで答えることができれば、ダラダラ答えられるよりも聞く側が先に結論を知っていた方が理解しやすいからです。

先に理由から入ってしまうと、面接官は「結局何が言いたいのだろうか」と話よりも結論を考えながら話を聞くことになります。

それではせっかくの文章が頭に入りません。面接では結論ファーストをとにかく意識してみましょう。

なぜそう思ったのかの「動機」

将来像を答えると、聞いた側はなぜいろんな目指したい姿がある中で、その将来像を選んだのか気になります。結論ファーストで答えた後には、そう思った動機を自身の考え方や過去経験をもとに深掘りした上で、説明できる状態を作って下さい。

面接の場では、結論で答えた後に、このなぜそう思ったのかの動機を答えるので、ここは簡潔すぎなくても大丈夫です。

しかし、長すぎず短すぎず、相手に自分の動機が刺さるように答えられるようにしましょう。

そのためにはどんな「行動」が必須なのか述べる

将来像の動機を伝えたら、次はそうなるためには入社後にどのような行動を起こすことが必要なのかを述べられると、この就活生は自分のなりたい姿を実現するためにやることが明確で、しっかり考えられていると印象をもってもらえます。

それに加えて、企業研究ができていることもアピールできます。社内にはどんな部署があって、どんな制度があるかなどを知った上で述べているので、説得力のある将来像のアピールになります。

短期的な目標と長期的な目標の双方に対して具体的な行動計画を示すことで、面接官に対してあなたの計画が現実的であり、着実に達成に向けて努力する姿勢があることを印象付けられます。

特に、目標達成に向けたステップを細かく分け、どの段階で何を行うべきかを明確にすることで、面接官に具体的なイメージを持ってもらうことが大切です。

自分の計画の中でどのスキルや経験が不足しているのかを認識し、それを補うための具体的な行動も示すと、より現実味が増します。

また、自分の成長と会社の成長がどのようにリンクするかを意識し、相手に納得感を与えることもポイントです。

短期的な目標と行動

短期的な目標と行動について述べる際には、3〜5年後の近い将来を見据えた目標を具体的に設定し、その達成のためにどのような行動を取るのかを細分化して伝えることが重要です。

この時期はまだ自分が学びの段階にあることを意識し、まずは基礎的なスキルを磨くための行動計画を示すと良いでしょう。

例えば「3年後にはプロジェクトの中心メンバーとしてリーダーシップを発揮できるようになりたい」という目標を掲げるとします。

そのためには「現場での経験を積む」「業務の全体像を理解する」「社内外のコミュニケーションスキルを向上させる」「専門知識を深めるための研修や資格取得に積極的に参加する」などの行動が求められます。

「月に1回の社内勉強会で発表を行い、知識を深める」「上司や先輩からフィードバックを積極的に求め、改善点を迅速に取り入れる」など、細かく行動を設定しておくと面接官にも伝わりやすくなります。

長期的な目標と行動

長期的な目標と行動を述べる際には、10年後の遠い未来を見据えた大きな目標を掲げ、それに向けてどのような行動を取るかを伝えることが求められます。長期的な目標は多少大きく、理想的で現実味に欠けるものであっても構いませんが、そのための行動計画をしっかりと示すことで説得力を持たせることが重要です。

例えば「10年後には新規事業を立ち上げ、会社の成長を牽引する存在になりたい」という目標を設定した場合、その達成には多くの経験を積み、スキルを磨き、必要であること、そしてそのための行動を明確に伝える必要があります。

「まずは現場での業務経験を積み重ね、業界の知識を深めるとともに、マーケティングや経営の知識を習得する」「新規事業の企画に積極的に参加し、企画立案や事業運営のスキルを磨く」など、現実的かつ具体的な行動計画を示すことで、目標の実現に向けた道筋を伝えられます。

企業に入社したら「実現したいこと」

会社に入社してから実現したいこと、叶えたいことまで具体的に話すことができるとより面接官も入社後の姿をイメージしやすいです。また、将来像と併せて企業に入社してから実現したいことを述べられると強い入社意欲も面接官に伝えることができます。

将来像も大事ですが、企業は入社意欲を感じない就活生を取りたいとは思わないと思うので、将来像に加えてしっかり入社意欲もアピールしていきましょう。

短期的な目標と長期的な目標を伝える

短期目標と長期目標の両方を伝えることで、面接官に効果的なアピールができます。入社意欲と成長意欲の2つが同時にアピールできるからです。

10年後の目標だけでは現実味のないアピールになるでしょう。そのため、短期的な目標も伝えることで具体性のあるアピールになります。

例えば「10年後はマネージャーになるのが目標です。そのため3年以内にチームリーダーに昇格するつもりです」と長期と短期の両方を伝えましょう。長期から短期に移ることで10年後の目標達成に向けて、現在努力するべきことが明確になっているアピールにもなります。

将来像を説明する際は、短期目標と長期目標を合わせて伝えるようにしましょう。

将来像の例文7選を一挙紹介

将来像の例文7選を一挙紹介
  • 例文①: 営業成績で1位になりたい
  • 例文②: 自分の開発した製品を世に出したい
  • 例文③: 誰からも信頼されるような人材になりたい
  • 例文④: 常に成長し続け、市場価値を高めたい
  • 例文⑤: 技術を極めたスペシャリストになりたい
  • 例文⑥: 頼れるマネージャーになりたい
  • 例文⑦: 後輩の教育に携わりたい

ここまで将来像を考えるメリットや面接官にバッチリ刺さる伝え方などを解説してきました。少しは、将来像を考えられるようになったのではないでしょうか。

しかし、漠然としすぎてまだまだ本番の面接では答えられないと考えている方も多いと思います。以下で、例文をいくつか紹介しますので、参考にして頂ければと思います!

例文①: 営業成績で1位になりたい

私は、営業成績で1位になりたいです。大学まで空手を続け、どのような大会でも2番だったので、1番に対して、強い執着心があります。
入社後に営業成績で1位を取るためには、営業で結果を出している人に教え乞ったり、分析を行ったり、誰よりも汗水垂らして仕事に従事していきます。
また営業成績で1位を取った後には、営業部長になり、結果のでる営業方法を他者にも伝播していきたいです。

例文②: 自分の開発した製品を世に出したい

私は、自分の開発した製品を世に出したいです。
私の父がエンジニアとして働いており、父が開発した製品が世の中の人に役立っている光景を見て、自分でもそれを成し遂げたいと思いました。
入社後に自分の開発した製品を世にだすためには、開発スキルを向上させることはもちろんのこと、製品開発のリーダーになって先導していきたいと思っています。まずは、同期の中で1番の開発スキルを習得し、御社の開発中の新製品に少しでも関わりを持ちたいです。

例文③: 誰からも信頼されるような人材になりたい

私は、誰からも信頼されるような人材になりたいです。高校時代の部活動の顧問の先生が誰にも分け隔てなく接し、誰からも信頼されている様子を見て、かっこいいと思いました。
入社後に誰からも信頼されるような人材になるためには、与えられた業務で結果を出し続けることと結果のだせるチームのリーダーになり周りを先導していきたいと思っています。
まずは、入社後にアポ獲得数1番をとりたいと考えています。

例文④: 常に成長し続け、市場価値を高めたい

私は、常に成長し続け、市場価値が高い存在になりたいです。
私の尊敬している人である有名人Nさんの誰もマネできない唯一無二な存在として活躍している姿を見て、私も社会から必要とされながらも唯一無二な存在でありたいと思うようになりました。
入社後に、成長し続け、市場価値を高めていくためには、様々な業務をやらせて頂いて、スキルを磨き、たくさんのスキルを掛け合わせる必要があると考えています。
まずは、営業職でどんな人にも売れるような能力をつけ、その後に他のスキルも身につけていきたいです。

例文⑤: 技術を極めたスペシャリストになりたい

私は、技術を極めたスペシャリストになりたいです。私は、サッカーが好きで海外サッカーをよく見るのですが、何かに卓越したスキルをもっている選手が活躍しているのを見て、自分も何かに特化した人材になりたいと思いました。
入社後は、自分の適性を見定め、その分野に詳しい人からスキル構築・向上のために積極的に吸収していきたいと思います。
まずは、様々な業務に携わらせて頂き、自分にどのような適性があるのか見極めたいと思っています。

例文⑥: 頼れるマネージャーになりたい

私は将来、頼れるマネージャーになりたいです。 これは、単に組織内で昇進することだけでなく、後輩が困っているときや挫折したときに経験者として具体的なアドバイスやサポートすることのできる存在になることです。
過去の経験や成功例を通じて、チーム全体が共有するビジョンや目標を明確にし、メンバーがそれに向かって働けるような環境を作り上げることが大切だと考えています。
そのためにも、積極的にリーダーシップスキルを磨き、たくさんの業務を経験し、スキルを向上させていきます。
さらに、柔軟性と適応力を備え、変化する状況にも迅速に対応できるようにしていきます。
組織やチーム全体がより一体感を持つことで、共に成長できるようなリーダーシップを発揮していき、企業に貢献をしていきたいです。

例文⑦: 後輩の教育に携わりたい

私は、後輩の教育に携わっていきたいです。
後輩の教育に携わりながら、成長できる環境を提供し、彼らが自分の力を最大限に発揮できるようにサポートしたいです。
私は自らの経験や知識を共有し、後輩たちがスキルや専門知識を習得しやすいノウハウや企業が大切にしていることを伝えられる存在でありたいと考えています。
その他にも、単なる知識の伝達だけでなく、問題解決能力やコミュニケーションスキルの向上にも焦点を当て、実践的なスキルを身につけられるようなプログラムを構築していきます。
これが、社員として一丸となって目標を目指す組織づくりに大切だからです。
後輩たちが成功に向かって進む姿を見ることが、私の喜びであり、そのために貢献していきたいです。

将来像が全く思いつかない時は?

将来像が全く思いつかない時の対処法
  • 就活のプロに相談する
  • 周囲の大人を見てみる
  • 志望企業の先輩に聞いてみる

就活は自分1人で対策する必要はありません。自分以外の力を借りることで効率よく準備できるでしょう。

将来像が頭に思い浮かばない人は以下の文章で解説する方法を試してください。自分でもマネできそうと思った方法から挑戦してみましょう。

就活のプロに相談する

まずは、就活のプロに相談しましょう。就活に必要な情報を網羅しているからです。

就活生の中には就活は何から始めればいいか、わからない人もいるでしょう。就活エージェントに相談することで自分に必要な対策が明らかになります。

とくに面接対策が効果的です。自己分析は専用ツールで簡単にできます。企業分析も公式ホームページを見ることで情報収集が可能です。しかし、面接対策は相手が必要になります。

そこで就活エージェントを活用しましょう。実際の面接を想定した対策ができます。

就活のプロに見てもらうことで判明する改善点もあるでしょう。就活エージェントをうまく活用し、効率よく面接対策してください。

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周囲の大人を見てみる

次に周囲の大人を見てみるのもおすすめです。身近にいる人を参考にすることで具体的な将来像が作成できます。

まずは自分の両親や大学の先輩の働き方を調査しましょう。さまざまな働き方を知ることで、自分の理想が見つかるかもしれません。

また、近しい間柄であれば質問してみましょう。直接聞くことで発見できることがあります。

現在の日本では働き方の多様化が進んでいます。必ずしも9時出社の18時退勤がベストとは限りません。在宅ワークやフレックスタイムを利用することで、より柔軟な働き方が可能になりました。

将来像が思いつかない就活生は、一度自分の周りにいる大人を観察してみましょう。

志望企業の先輩に聞いてみる

最後は志望企業の先輩に聞いてみましょう。実際に働く人の意見を知ることで、自分の価値観との相性が確かめられるからです。

OBOG訪問に参加できそうな就活生は質問してみましょう。

OBOG訪問は人脈が大切です。部活の先輩や大学のキャリアセンターに相談することでチャンスが巡ってくるでしょう。

また、その場で考えて質問するのは効率が悪いため、あらかじめ疑問点をまとめておくことをおすすめします。先輩社員に対して入社意欲があることのアピールになるでしょう。

他にもインターンシップも効果的です。業務内容を体験しながら先輩に質問ができます。企業の公式ホームページや就活情報サイトだけではわからない情報が得られるため、積極的に活用しましょう。

将来像で気をつけるべきNGポイント

将来像で気をつけるべきNGポイント
  • 内容が企業とマッチしない
  • プライベートすぎる
  • 漠然としている
  • 事実を誇張してしまう
  • 実現性のない将来像を言う
  • 特にないと言う

ここまで就活で用いる将来像について様々な角度から解説してきました。

しかし、将来像を考えることや面接で、将来像を伝える時には、気をつけるべき注意点やNGポイントがいくつか存在しますので、それを理解した上で、将来像の見直しや本番の面接に臨んで頂きたいと考えています。

内容が企業とマッチしない

就活生本人の目指すものが、自社で叶えられないと面接官が判断した場合には、面接で落とされる可能性が高くなります。

これには賛否両論あります。入社後のミスマッチを回避できたとも考えられますし、逆にすごく行きたかった会社の場合には、しっかりと企業分析をした上で自分が本来考えていた将来像を変更しなければならない状況が生まれてしまいます。

筆者としては、前者でいてほしいなと思っています。

就活は自分の将来像を叶えるための手段でしかないので、自分の目指すべき姿を曲げてまで、入社すると入社後がしんどいと思います。等身大の自分を受け入れてくれる会社を探す方が中長期的にハッピーな社会人生活を送れている自分が想像できるのではないでしょうか。

プライベートすぎる

プライベートな願望を話しすぎてしまうと、仕事のイメージができていないのかと思われがちなので良くないです。就活は、企業と就活生両方に選ぶ権利が与えられていますが、どうしても育成や入社後のサポートなどでコストがかかるのは企業なので、企業の方が立場が高くなりがちです。

なので、個人的なプライベートばかり述べていると、他に企業に貢献しようとしてくれる就活生はごまんといるので、落とされる可能性が高くなってしまいます。

しかし、個人的なプライベートも述べすぎるとダメなだけで、少々述べるぐらいなら大丈夫です。

漠然としている

将来像は、夢ではありません。

自分が立てた将来像の実現可能性がしっかりあることを筋道を立てて、面接官に伝える必要があります。

そのためには、しっかりと未来と過去の自己分析が必要となります。過去経験をもとに大事な価値観や考え方を洗い出し、こんな価値観や考え方を大事にしているから将来はこんなことがしたい、こんな風になりたいと自分だけでなく、相手にもイメージがわくように伝えなければいけません。

事実を誇張してしまう

面接でよくありがちなことですが、事実を誇張してしまうことは控えましょう。将来像の動機として、過去経験を用いる場合、事実からかけ離れてしまうと面接官の深掘りに対応できない場合があります。

面接なので、少しくらい盛ることは許容範囲だと思われますが、誇張しすぎると、例え目の前の面接を突破できたとしても入社後に居づらくなるケースも考えられますので、事実からかけ離れ過ぎずに将来像を考えていきましょう。

実現性のない将来像を言う

実現性のない将来像を話すことはNGです。例えば「入社3ヶ月で営業売り上げ1位を達成したい」といった目標は現実味がないと捉えられることが多いです。

入社後は通常、数ヶ月間の研修期間が設けられており、その間に業務の基礎や社内のルール、製品知識などを学ぶ必要があります。そのため、実務に本格的に携わるのは研修が終わってからとなり、数ヶ月で成果を上げるのは実質、不可能です。

また、すでに活躍している先輩社員がいる中で「短期間でトップに立つ」という発言は、業界の知識や経験の不足を露呈するだけでなく、先輩に対して非常に失礼です。面接官に「口だけの人間」「自己分析不足」といった印象を持たれるでしょう。

企業側は新卒の人材に対して「即戦力」としての活躍よりも「着実に成長し、長期的に貢献できること」を求めています。したがって、将来像を話す際には、自分の成長の過程を踏まえた現実的な目標設定を心掛けることが重要です。

特にないと言う

特にないと言うのは避けましょう。面接官から自己分析ができていないと判断されるからです。

就活は自分の価値観をきちんと理解することが大切です。

面接官は、就活生の回答から自社との相性を確かめています。他にも現在持っているスキルより仕事に対する意欲や将来性が重要視されます。そのため、特にないと発言することで面接官にマイナスな印象を与えるでしょう。

質問に回答するために嘘をつく必要はありません。まずは自己分析を通して自分の将来について考えてみましょう。

また、将来像について年数に指定がない場合は身近な目標から考えるのもおすすめです。1年後の姿を想像するだけでも将来像の作成につながります。

就活の将来像に関するよくある質問

就活の将来像に関するよくある質問
  • 将来の自分についてのイメージはどのようにしたら沸きますか?
  • 避けるべき将来像の答え方はありますか?
  • 「将来の展望」とは違いますか?
  • 「将来のビジョン」とは違いますか?

最後に、将来像の面接における答え方に関してよくある質問をチェックしていきましょう。

将来像をしっかり定めて明確な答え方をするためには、将来像について正しい認識を持つことが大切です。そのため少しでもわからないことや不安なことがあれば、よくある質問をチェックしたうえで問題を解決しておきましょう。

では、質問の回答を一つひとつまとめていきます。

将来の自分についてイメージを固めるためには、会社説明会やインターンシップに参加することが重要です。

会社説明会やインターンシップに参加すれば、働き方や具体的な業務内容について詳しい情報を知ることができるため、自分の活躍している姿をイメージしやすくなるからです。

特にプログラム内に業務体験やグループワークが含まれるインターンシップは、会社で働くことを疑似体験できるためおすすめです。

社会人経験を積むことで将来像を考えやすくしたい場合は、長期インターンで実際に働いてみることも良いでしょう。

将来像を答える際は、志望先企業に関連しない将来像を回答するのは避けましょう。

企業は本人の人柄や入社意欲などを確かめるために将来像を聞いているため、志望先企業にまったく関係のない将来像を答えていては、企業の狙いから外れてしまいます。

そのため、アピールとして意味がなくなってしまい、企業からは「的外れなことを言っている」などとネガティブな評価をされることになります。

たとえば趣味に関する将来像、家庭を築く中での理想的な将来像などが挙げられます。

将来像は、「将来の展望」とおおよそ意味は同じです。

将来像は将来的になりたい自分の姿を指しているため、将来の展望は、なりたい立場や理想とする環境などを伝えると良いでしょう。

ただし、基本的にどちらも企業として聞いている意図は変わりません

企業は本人の人柄やキャリアに対する考え方をヒアリングしたいと考えているため、将来像はなりたい自分について焦点を当てること、将来の展望は目指す方向性などを伝えて分ける形で問題はありません。

「将来のビジョン」も、実際のところは「将来の展望」とほぼ同じ考え方で問題ないでしょう。

どちらも将来像と同様に、企業は、本人の人柄・キャリア形成についての価値観などを知りたい狙いで質問しています。

ビジョンには構想、理想像、展望などの意味があるため、和訳すれば将来像や将来の展望とほぼ同じ意味であることがわかります。

そのため将来のビジョンを聞かれた際は、将来像・将来の展望と同じ方向性の答え方で問題ありません。

まとめ

今回は、将来像について解説してきました。就活において、過去の経験でさえ深掘りが大変なのに未来のことを考えろと急に言われても難しいところが実際あると思います。

実際に、人の考えなんてすぐに変わることが多いですし、未来の状況もどんな風になっているか予想がつかないこともあるからです。

しかし、そう思わず、未来の自分がどうなりたいのか・どうありたいのかを分からないなりに考え続けてほしいなと思います。

将来像はこれからの人生で、自分が進んでいくための指針になります。この指針がブレブレだと迷いながら人生を送ることになり、人生が充実しにくいと思います。

だからこそ、この就活という機会に将来像を考えてみてください。未来や自分の考えは変わりますので、考えることに意味があると思っています。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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