【最新版】広告業界の就活について解説!近年のある動向とは?

【最新版】広告業界の就活について解説!近年のある動向とは?

「広告業界ってどんな仕事?」 「広告業界の現在の動向やこれからは?」 「広告業界に就職する場合のポイントは?」 このように、広告業界に興味がある方や就職を検討している方は多くの疑問を抱えているのではないでしょうか?

本記事では、広告業界の仕事がどのような仕組みで行われているのか、現在や今後の動向、さらに就活で役立つ企業情報と志望動機や自己PRの基本構成について紹介していきます。

この記事を読むことで、広告業界について理解が深められるほか、企業の情報や自己PRの仕方について知ることができるため、就活の際に役立つでしょう。

広告業界への就職を考えている人や、これから大学受験や進路を考えている人は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

【広告業界の志望動機】そもそも広告業界とは?

【広告業界の志望動機】そもそも広告業界とは?

広告業界はとても人気のある業界ですが、業界について詳しく理解している、という方は案外いないのではないでしょうか?

特に、これから志望動機を書こうとしているならば、広告業界の理解を深めておく必要があります。

この項目では、そもそも広告業界とは?について説明します。

広告業界は世の中の変化に敏感な業界になりますので、まずは基本の情報を紹介し、そのあと近年のトレンドについても解説いたしますので、ぜひ読みこんでみてください。

ここでわかること

  • 広告業界の概要
  • 広告業界のビジネスモデル
  • 広告業界の主な職種

広告業界の概要

まず、広告とは何か、広告の目的、またその業態について説明します。

広告とは、商品やサービス、キャンペーンの認知度を上げるために、個人や企業が打ち出すサービスの1つです。

広告主が広告を出す目的は、大きくは以下の3つに分けられます。

広告を出す目的

  • ブランド認知度の向上
  • 売上の増加
  • Webサイトへのアクセス数の増加

広告は、広告主にとって、潜在顧客にアプローチする貴重な機会となります。

そんな広告を、広告のプロとして、培ってきたノウハウを実践したり、伝えたりしていくことが、広告業界の社会における役割といえるでしょう。

では、広告業界はどのようなビジネスモデルで成り立っているのでしょうか。

次で詳しくみていきましょう。

広告代理店のビジネスモデル

広告代理店は、広告枠の仲介だけでなく、マーケティングや販売促進など幅広い業務を担っています。

広告主から制作費用を出資し、広告代理店がクライアントの要望に基づき、企画・制作するのが一般的なビジネスモデルです。

そして、メディア企業が広告枠を提供することで、広告代理店は広告を掲載することができます。

総合広告代理店

広告業界を目指す学生に人気な有名企業は、総合広告代理店に該当する場合が多いです。

総合広告代理店は、テレビやラジオ、新聞、雑誌など幅広いメディアを扱う代理店であり、企画から制作まで総合的に手がけています。

このような総合広告代理店には、大手代理店である電通や博報堂などが挙げられます。

これらの総合広告代理店は、広告主のニーズや課題に基づいて、市場調査を実施し、効果的な広告手法や制作、方向性を企画します。

そして、広告戦略のアドバイスやあらゆる媒体の広告運用を行い、幅広い経験からクライアントの広告活動を支援しているのです。

複数の媒体をまたいで広告を打てるため、労力の面でも費用対効果の面でもメリットが得られるのが特徴です。

専門広告代理店

専門広告代理店は、テレビやラジオ、インターネットなど特定の媒体を専門とする広告会社です。

また、制作や運用、PRなど特定の業務を専門とする会社もあります。

これらの専門広告代理店は、特定の広告媒体や業務に特化していることから、その分野における専門知識や独自のノウハウを持っています。

そして、総合広告代理店が幅広いメディアを扱っているのに対し、雑誌広告や屋外広告など特定の領域において深い専門性があることが専門広告代理店の特徴です。

近年は、インターネット広告代理店が急成長しており、代表的な企業としては、クリエイティブ・ディレクション・パートナーズやダブルクリックが挙げられます。

ハウスエージェンシー

ハウスエージェンシーは、特定の事業会社専属の広告代理店です。

総合広告代理店やネット専業代理店とは異なり、特定の企業に対して専属で広告業務を担当します。

ハウスエージェンシーは、専属企業に特化したサービス提供や広告戦略の立案を行い、その企業のブランドやメッセージを効果的に伝えることを強みとしている広告代理店です。

たとえば、JR西日本の駅ポスターや看板などの交通広告の管理・運営・販売を担当するJR日本コミュニケーションズのように、特定の企業の広告活動を支援しています。

その他にも、代表的なハウスエージェンシーとして、JR東日本企画や東急エージェンシーなどが挙げられます。

広告業界の主な仕事内容

広告代理店の主な仕事は、広告主のニーズや課題に基づいて市場調査を実施し、効果的な広告手法や制作、方向性を企画することです。

そして、これらの業務を遂行するために、クライアントの情報管理やスケジュール、予算管理などの役割も担っています。

【広告業界の志望動機】広告業界の主な職種

広告業界と一口に言っても、その職種はさまざまです。

ここからは、まず自分が特にどんな仕事をしたいのか考えるために、広告業界の職種について知りましょう。

営業職

営業職は、クライアントとの関係を構築し、広告提案することが主な業務です。

そのため、円滑なコミュニケーションと、クライアントのニーズに基づいた広告戦略を提案し、実行する力が求められます。

マーケティング職

マーケティング職は、クライアントの商品やサービスに関する市場動向や競合他社の分析を行い、広告戦略を立案することが主な仕事です。

クライアントのブランドや製品の成功に向けて戦略的なサポートを実施するマーケティング職は、広告代理店内で重要なポジションとされています。

クリエイティブ職

クリエイティブ職は、クライアントのニーズに合った広告コンセプトやデザインを生み出すことが主な仕事です。

具体的には、広告キャンペーンのコンセプト立案からデザイン制作、コピーの作成まで幅広い業務を担っており、ブランドや商品を魅力的に表現しています。

エンジニア職

エンジニア職の主な仕事は、ウェブサイトやアプリケーションの開発、デジタル広告の設計や運用、データ分析などの技術的な業務です。

クリエイティブ職やマーケティング職と連携しながら、クライアントのニーズに合ったテクノロジーを活用した広告ソリューションを提供しています。

広告業界の動向

広告業界の動向

1900年代はマス4媒体が主力だった広告業界も、2000年代頃から徐々に減少傾向にあります。そして、時代はインターネット広告に変化しさらなる拡大が見込まれています。ここでは、日本の広告業界の現在の動向について詳しく紹介していきます。

現在の動向

2021年頃の日本の広告費は、全体で約6兆8,000億円と前年比の10%ほど増加しました。しかし、これはコロナなどの影響により低下した年との比較であり、その前の水準には戻っていない状況です。

媒体別では、好調のインターネット広告費がマスコミ媒体を初めて上回る結果となりました。スマホやインターネットの普及により、今後もインターネット広告のさらなる拡大が続くと予測されています。

動画広告が売上を伸ばしている

インターネット広告の中でも特に急成長を遂げているのが動画広告です。2021年頃の動画広告の市場規模は、約4,200億円と前年比+42%ほどの大幅増でした。

その背景には、SNSの利用率の増加による動画の流通量の増加があります。さらにコロナによる、巣ごもり需要が動画視聴時間の増加の後押しとなったと考えられています。

動画はテキストや写真よりも、より多くの情報量を短時間で伝えられるため広告として優れていることからも、今後も成長が見込まれている注目の媒体です。

海外展開が加速

近年、大手広告企業の海外展開が加速しています。その背景として、広告のデジタル化の時代に合わせてデジタル領域を強化する目的があるといえるでしょう。

例えば、広告代理店大手の電通は多くの海外企業と積極的なM&Aで進出しています。その多くは、広告やサービスを扱うデジタルエージェンシーであり、結果として電通の海外事業の総売上高は国内を上回り、海外売上高比率は約6割を超えるほどの成長を遂げています。

今後も国内の広告費の減少や人口減少を背景に、各企業の海外展開は加速していく見込みです。

コロナ禍によるマス4媒体・イベント告知の落ち込み

2020年頃の日本の広告費は、各種イベントや広告販売キャンペーンの中止により大幅に減少しました。インターネット広告以外、特にマス媒体への影響が大きかったようです。

具体的には、各種イベントの中止により告知の出稿が減衰し「新聞広告費」は前年比81%ほど、「ラジオ広告費」は85%ほど、「テレビ」は89%ほどに減少しました。

過去の動向

15年ほど前の広告業界では、マス媒体が主流だったようです。特に、2000年代前半では1位がテレビ広告、2位が新聞広告とマス媒体が首位を走っていました。

しかし、2008年頃のリーマンショック後、企業の広告費削減によりマス媒体は減衰していきます。さらに若者のテレビ離れが進み、スマホの普及によるインターネット広告の需要が徐々に増えてきたようです。

インターネット広告費がテレビを抜いた

マス媒体が主流だった2000年代前半、インターネット広告はじわじわ成長を遂げてきました。2009年頃には新聞広告費を超え、さらに2019年頃には約2兆円規模へと拡大し、初めてテレビ広告費を抜きました。

テレビ広告を中心としたマス媒体の広告費が減少傾向にある一方で、インターネット広告はまだまだ右肩上がりとなるでしょう。

ネット事業を強化するための買収や提携

広告業界では、大手企業を中心にネット事業の強化に向けた買収や連携が加速しています。専門性の高い企業を取り混むことで、いち早くノウハウを得ることができ、ネット事業拡大への効果が見込まれるからです。

具体例として、2018年10月頃に電通は、ネット広告の大手企業と資本提携を発表しました。

将来の動向

時代の流れに合わせて変化を続ける広告業界は、最新技術の導入によりさらなる規模拡大が見込まれています。また、企業の改革も迫られコンサルティングファームの参入なども必要となってきているようです。

ここでは、5Gの発展による広告の変化と、コンサルティングファームの参入による変化について紹介していきます。

5Gの発展による広告の変化

広告業界では、インターネット広告の事業拡大に向けて5Gの導入が注目されています。5Gとは、第5世代の移動体通信技術のことで、4G回線よりも「高速・大容量」「低遅延」「大多数同時接続」などが可能となります。

例えば動画広告の場合、配信者側は綺麗な映像を届けたいと思ってもデータ容量が大きいとユーザー側の負担が大きくなるため、出稿しにくいのが現状です。

しかし、5Gが導入されることで、より自由度の高い情報を配信できるようになります。また、スマホに限らずloTの拡大も見込まれるでしょう。

そのため、5G導入により動画広告やデジタル広告のさらなる規模拡大と、それにあわせて企業の導入が急務になってきます。

コンサルティングファームが広告業界に参入

近年、広告業界に参入するコンサルティングファームが注目されています。コンサルティングファームとは、企業の抱える課題の解決をサポートしてくれる企業のことです。

例えば、事業戦略や財務戦略の策定、システム導入・構築、M&Aなどの課題に対して、コンサルティングファームは活用されます。

広告がデジタル化によって業務の見直しが必要となるなか、コンサルティングファームの手を借りビジネスを展開していくことは避けられないでしょう。

広告業界が求める人物像

広告業界が求める人物像

広告業界では、社内外にとらわれず多くの職種との連携が必要となるためコミュニケーション力の高さが求められます。特に、広告主からの要望を正確に汲み取る力が必要です。

また、広告は時代の変化に合わせ目まぐるしく変化しています。そのため、世の中の流行に敏感であることや、柔軟な発想力や創造性のある人材が広告業界から求められるでしょう。

広告業界は、広告代理店、制作会社でも異なるため企業ごとの求める人物像について理解し、自己PRの内容を考えると良いでしょう。

広告業界の志望動機の書き方

広告業界の志望動機の書き方

競争率の高い広告業界への就職を検討している方は、志望動機で自分をアピールする必要があります。志望動機には、まずなぜ広告業界を志望したのか、そのきっかけや熱意の高さを伝えるのが大切です。

また、企業の特徴を踏まえた上で数ある広告業界の中でなぜその企業を選んだのか、そこで自分は何ができるのかを伝えられるとライバルとの差がつくでしょう。

広告業界の自己PRの基本構成

広告業界の自己PRの基本構成

自己PRでは、話す内容の「結論」、それを裏付ける「エピソード」、定量的な「結果」を伝え、最後に自分の「仕事でどう活躍できるか」といった流れで伝えられると良いでしょう。

その際、求められている人材や企業の特徴に対して、自分がどう活躍できるかを意識して伝えるのがおすすめです。ここからは、具体的な流れについて紹介していきます。

結論

自己PRでは、話す内容の結論を最初に伝えると良いでしょう。例えば「私の長所は○○です」「私の強みは○○です」など、これから話す内容を最初に伝えることで聞き手側の理解がしやすくなります。

エピソード

次に、結論を裏付けるエピソードを伝えることでより説得力が深まります。しかし、ただ漠然とエピソードを話しても良いわけではありません。

企業は、自己PRからその人の物事への取り組む姿勢などをみることで、求めている人材なのかを判断します。そのため、今までの経験の中で直面した課題や目標に対して、どのように行動し解決できたのかをより具体的に話しましょう。

結果

エピソードの後には、行動したことでの結果を伝えることで自分の強み・長所をアピールすることができます。結果は、できるだけ定量的に伝えることを意識しましょう。例えば「○○を行ったことで、○○人増やす事ができた」といった伝え方がおすすめです。

さらに、そのエピソードを通して得られた学びなどもあわせて伝えられると良いでしょう。

仕事でどう活躍できるか

自己PRの最後には、入職後に企業でどう活躍できるのかを伝えましょう。面接官に、「自社で活躍できる人材」と感じてもらうためには企業が求めている人材についてリサーチしておく必要があります。

自分の強みや長所と、企業が求めている人材がマッチする点を探して、伝えられるように準備しておきましょう。

広告業界に向いている人とは

広告業界に向いている人とは

広告業界へ就職を検討している方は、自分が広告業界に向いているのか知ることで自己PRの際に有利でしょう。

広告業界に向いている人の要素はいくつかあります。ご興味がある方は、参考にしてみてください。

コミュニケーション能力が高い

広告業界の中でも特に広告代理店では、広告主の要望を正確に汲み取りプランニングする必要があるため、高いコミュニケーション能力が求められます。また、媒体や制作会社に共有する窓口ともなるため正確な報告スキルも求められます。

さらに、広告制作会社で働く場合もチームで進めていくため、広告業界ではどの分野においてもコミュニケーション能力が大切であると認識しておくと良いでしょう。

最新情報への感度が高い

広告業界では、世の中の最新情報への感度が高い人が向いているといえるでしょう。最新情報とは、新しい媒体や流行のコンテンツ、最新テクノロジーなどのことです。

広告業界は、常に目まぐるしく情報が変化しています。変化にあわせて提案や制作を行う必要があるため、広告業界で活躍していくには、常に最新情報にアンテナを張っていくことが重要です。

チャレンジ精神がある

広告業界では、好奇心旺盛でチャレンジ精神がある人が向いているといえるでしょう。広告は流行にあわせて常に新しいアイデアや技術が求められます。そのたびに、新しいことにチャレンジしていくことができる精神が大切です。

広告業界の大手企業5社

広告業界の大手企業5社

広告業界は華やかで高収入なイメージから、就活生に人気の高い業界です。その分、倍率も非常に高いため就職活動の際には、各企業について情報収集が必要になります。

ここからは、広告業界の大手企業について紹介していきます。ご興味がある方は、チェックしてみてください。

1:株式会社 電通

日本の広告代理店のなかでも大手の電通は、世界でも上位の売り上げ規模を持つ企業です。事業内容は、「マーケティング・デジタルマーケティング・クリエイティブ・プロモーション・メディア・コンテンツ・PR・グローバル・ビジネス」に分類されます。

特にテレビ広告で国内シェアを25%ほど占めています。また、海外進出も進めており、デジタル領域への対応も一歩リードしている企業といえるでしょう。

常に課題意識をもち解決できる「考える力」と、アイデアを「実現する力」を持った人材が求められています。

2:株式会社 サイバーエージェント

サイバーエージェントの事業内容は、「メディア事業・インターネット広告事業・ゲーム事業・投資育成事業」の4つです。

特に、創業以来展開してきたインターネット広告事業は国内上位のシェアを誇ります。広告効果を大きくする運営力・クリエイティブ力は高く、AIを活用した事業を展開している会社です。

サイバーエージェントが求める人物像は、「素直で、いいやつ」という人柄を重視しています。主体性を持ち、固定概念にとらわれず臨機応変に対応できる人材であることをアピールできると良いでしょう。

3:株式会社 博報堂

次は、博報堂です。生活者を中心とすることを理念としており、ユーザーのデータを元に緻密な分析から広告戦略を練ることを得意としている会社です。

また、「クリエイティブの博報堂」とも呼ばれるほど制作部門が強く、ロゴデザインで有名な佐藤可士和さんを輩出している企業です。

博報堂は、個性を尊重し「働く未来の自分を探しに行く」というコンセプトを押しています。つまり、自分で考える力が求められており、アピールしていけると良いでしょう。

4:株式会社 デジタルホールディングス

デジタルホールディングスの主な事業内容は、「マーケティング事業・シナジー投資事業」です。マーケティング事業では、大手企業だけでなくベンチャー企業まで幅広くネットビジネスを支援しています。

シナジー投資事業では、「金融投資事業・デジタルシフト事業・事業開発事業・AI事業・中国事業」など、多くの企業支援を行っています。

デジタルホールディングスの求人のテーマは「殻を破って、型破れ。」です。失敗を恐れずに自ら正解を創ることが大切であるという意味と解釈できるでしょう。自主的に挑戦し続けられることを自己PRでアピールすることを意識しましょう。

5:株式会社 ジェイアール東日本企画

ジェイアール東日本企画の事業内容は、「広告代理店+媒体社」という組み合わせで事業を展開しています。

他にはない、総合広告会社と媒体社が一体となったユニークな企業です。交通大手のJR東日本グループであるため、交通系資源やデータを活用できるのが強みであり、広告業務の枠を超え展開しているといえるでしょう。

広告業界について理解を深めよう

広告業界について理解を深めよう

普段から様々な媒体で触れている広告は、マス媒体からインターネット広告が中心となり日々進化を遂げています。広告業界でもビジネスの変化だけでなく、個々の求められる能力も変化しています。

広告業界へ就職を検討している方は、広告業界の仕組みや仕事内容を理解し、各企業がどんな人材を求めているのかを調査しながら進めていきましょう。

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