「面接の時に短所を聞かれる理由は何だろう?」 「自分の短所はどのように探せばよいのだろう?」 「自分の短所を克服するとアピールするにはどうすればいいのだろう?」 就活をしている人でこのような悩みを持つ人は多いのではないでしょうか。
この記事では、企業が短所を聞く理由、面接で短所を伝えるときのコツ、エントリーシートで短所を記載する際のコツ、自分の短所を探す際のポイントを紹介します。
また、就活で短所を克服するというアピールをするときに使える例文を、性格別と職種別に分けて紹介します。
この記事を読めば、自分の短所を的確に知ることができるだけでなく、就活で短所を克服するというアピールの方法を知ることができ、就活で有利になるでしょう。
就活で役立つ「自分の短所を克服するというアピール方法」を知りたい人は、ぜひ読んでみて下さい。
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企業が短所を聞く理由
就活において、企業が求めていることや企業が質問する意図は何かを理解しておくことはとても重要です。
理解することで的確な回答ができ、企業が知りたいと思うことを伝える事ができます。
それでは、企業が短所を聞く理由について詳しく紹介していきます。
誠実さを知るため
まずは、誠実さを知るためです。
企業が一緒に働きたいと思う人は、やはり誠実な人です。
自分の短所を包み隠さずに答えることができる人は誠実な人だと思われますが、短所をごまかしたり隠したりする人は誠実ではないと思われ、印象が悪くなってしまうので気を付けましょう。
課題解決力を知るため
仕事をするうえで、課題を解決する能力があるかどうかはとても大切です。
企業は、短所をどのように克服するかを聞くことで、仕事で課題を与えられたときにうまく対処できる人材かどうかを見極めています。
短所を克服するための具体的な行動や対策があれば、仕事でもその能力を発揮できると思われ有利になるでしょう。
弱さと向き合う強さがあるか知るため
短所は自分の弱みともいえます。
その弱みである自分の短所をしっかり言えるということは、自分としっかり向き合えている証拠です。
仕事をしていると様々な困難が訪れますが、その際自分の弱さと向き合い、克服しながら解決しなければなりません。
企業は、どのように自分の弱みと向き合い、立ち向かっていくのかを知るために短所を聞きます。
自己分析ができているか知るため
自分の短所を言えるということは、自分を客観的に見ることができ、きちんと自己分析ができているということです。
仕事において客観的に物事を見れる力は有利になります。
仕事で失敗してしまった時、自分を客観視できる人は自分と真摯に向き合い、どうすればいいかを考えて対処することができ、成長につながります。
逆に自分を客観視できない人は、失敗を他人のせいにしたり、周りの環境のせいにしたりするので企業が求める人材とは異なるということです。
社風や職種の適性を知るため
企業によって職種が違うのはもちろん、社風も様々です。
例えば、チームワークや協調性を重視している会社で、「人の意見よりもまずは自分の考えを強調することが短所」であることを言った場合、「この人には協調性がなく社風には合わない」と判断されてしまいます。
企業は、短所を聞くことで自分たちの会社に適性があるかを見極めているのです。
面接で短所を伝えるときのコツ
面接で短所を伝えるときのコツは3つあります。
そのコツをあらかじめ知っておけば、面接で焦らずに自己アピールができるので覚えておきましょう。
それでは、面接で短所を伝えるときのコツを詳しく紹介していきます。
- 自己評価を客観的にできていることを伝える
- ポジティブな言葉で前向きにアピールする
- 短所と向き合い改善していることを伝える
自己評価を客観的にできていることを伝える
短所の克服方法をいきなり伝えるのではなく、自分が自己評価を客観的にできている、という点をアピールしましょう。
自分の短所を言えるということは、自分のことを客観視できているということになります。
実際に人から言われたことのある短所のエピソードなどがあれば、それを伝えることで「人の意見にも耳を傾けられる」「自分を客観視できている」と思われ有利になるでしょう。
ポジティブな言葉で前向きにアピールする
短所を伝える際は、暗くならないように、ポジティブな言葉で前向きにアピールしましょう。
短所だからといって自分を卑下してしまっては、面接官に良い印象を与えられません。
短所はネガティブな面ですが、それをはきはきと明るく話すことで自分自身を積極的にアピールしましょう。
短所と向き合い改善していることを伝える
短所は自分の弱みでもありますが、きちんと向き合い、改善していることを面接官に伝えましょう。
そうすることで、自分の短所をきちんと認めて自分自身を客観的に見ることができる人、という印象を面接官に与えることができます。
また、面接官は仕事で課題をどのように改善していくかという課題解決力を知りたいので、短所と向き合いどのように克服したかというエピソードはしっかり伝えましょう。
エントリーシートで短所を記載するときのコツ
エントリーシートで短所を記載するときのコツは、努力すれば克服できる短所を書くことです。
短所を克服するのにどのような努力をしているかを書くことによって、企業に成長意欲があると印象付けられます。
この時、克服方法の補足説明を1行程度の文章で記載するようにしましょう。
そうすることで、数多くのエントリーシートを見る面接官にも読みやすく、伝わりやすいエントリーシートになり、好印象を与えられます。
自分の短所を探す際の7つのポイント
自分の短所を探すのは容易ではありません。
短所は弱みなので、その弱い部分を認めたくないという思いが働くこともあります。
また、自分を客観的に見ることも難しいでしょう。
しかし、短所を探すポイントさえ知っておけば、自分が知らなかった短所にも気づける可能性があります。
短所を探す際のポイントは7つあります。
それぞれについて、詳しく紹介していきましょう。
- 自分にあう企業であるかを見極める材料にする
- 思い付く短所を多く書き出してみる
- 失敗体験を振り返る
- 他己分析してもらう
- 短所を探す過程で落ち込まず伸びしろがあると考える
- 長所から考察する
- 適性診断を活用する
1:自分にあう企業であるかを見極める材料にする
自分の短所から考えるのではなく、希望する企業の求める人材像をまずは把握し、その人物像に対して自分に足りていないものは何かを考えることから始めましょう。
業種によって求める人物像は違いますが、例えば接客業の場合は明るく社交的な人物が求められるので、口数が少なく堅いタイプだと短所になります。
このように、業種や職種、企業を研究分析し、自分に合う企業かどうかを見極めることで短所を探すことができます。
2:思い付く短所を多く書き出してみる
まずは思いつく限りの自分の性格について書き出してみて下さい。
頭の中で考えているだけではなく、実際に書きだすことで思いつくこともあります。
自分の性格を書き出すうちに、今まで気にしていなかった短所になるような性格に気づくこともあるでしょう。
3:失敗体験を振り返る
今までに自分が失敗したことのある経験を思い出してみましょう。
その時に何が原因で失敗したかを考えることで、短所が見えてくることもあります。
いくつかの失敗した経験を思い出し、その失敗の中で共通している短所は何かを考えることで、自分の短所がはっきりするでしょう。
また、その失敗した際の解決策があれば、短所の克服へのエピソードにつなげられるので、失敗体験を振り返ることは大切です。
4:他己分析してもらう
いくら考えても自分の短所が見えてこない、分からないという場合は、他己分析してもらいましょう。
自分のことを分かってくれている家族や友人に、自分の短所はどのようなものがあるかを聞くことで、自分では見えなかった強み弱みが見えてきます。
第三者からの意見は信ぴょう性もあるので、自己分析と他己分析の結果を照らし合わせることで、自分の短所を見つけることができるでしょう。
5:短所を探す過程で落ち込まず伸びしろがあると考える
短所を探すことは、自分のできないところ、弱い所と向き合うことになります。
その過程で落ち込んでしまうこともあるでしょうが、短所は決して悪いことではありません。
むしろ、自分のできないところや弱い所は、克服できれば強みとなり成長できるんだ、伸びしろがあるんだ、と前向きにとらえましょう。
短所が欠点になるのは、自分で短所と分かっていても何もせずただ放置している場合です。
自分自身と向き合い、落ち込まずに克服するための努力をすることで成長でき、それが企業へのアピールポイントとなるでしょう。
6:長所から考察する
短所は長所と表裏一体なので、まずは長所から探してみるといいでしょう。
自分の長所を探すことで、相対的な短所が見えてくることもあります。
例えば、「好奇心旺盛」という長所は、言い換えれば「飽きっぽい・八方美人」という短所にもなりますし、「几帳面」という長所は「神経質」ととらえることもできます。
長所のとらえ方を変えることで短所も見つけられるので、長所短所の自己分析が同時にできることもメリットです。
7:適性診断を活用する
色々考えたけれどやっぱり自分の短所を探すのは難しい、ということであれば、長所短所を診断してくれるツールを活用しましょう。
自己分析診断、長所短所診断など、様々な企業の診断ツールがありますが、簡単な質問に答えていくだけで自分の性格を診断してくれるだけでなく、短所を長所にするポイントや、就活のアドバイスなども同時にしてくれるため便利なので、活用してみて下さい。
【性格別】就活で短所を克服するというアピールで使える例文15選
自分の短所を把握したら、次はその短所を克服するというアピール文を考えます。
面接官は、短所をどのように克服したかを知りたいので、しっかりアピールしましょう。
ここでは、性格別の短所を克服する例文を紹介していきます。
1:マイペースな場合
「私の短所は、マイペースなところです。
学生時代にゼミのリーダーをしていたのですが、自分が夢中になってしまうと周りを見ずに一つの作業に没頭し、それだけに時間を費やしてしまうことがありました。
その行動が、周りのメンバーに「自分勝手」「マイペース」と思われていることを知り、自分の課題であると思いました。
まず、メンバーと定期的に話し合う時間を作り、作業を分担することにしました。
その結果、コミュニケーションが増えることでそれぞれが得意な作業を知ることができ、効率よく作業を分担できるようになりました。
入社後も、周りの人とのコミュニケーションを大切にし、相手の立場に立って物事を考えながら仕事を進めていきたいと考えています。」
これは、マイペースだから一つのことに夢中になりすぎてしまう、という印象の文章ですが、マイペースだからこそ一つのことに集中できる、という長所としてアピールできる例文でもあります。
2:心配性・慎重な場合
「私の短所は心配性であることです。
何をするにも常にミスがないかをチェックし、何度も確認をしてしまいます。
学生時代にアルバイトをしていたご飯屋さんで売り上げを確認する際、数え間違いがないかを何度も確認するので、他の従業員よりも時間がかかっていました。
何日か集計をしているうちに、1度目の集計で金額があっていることがほとんどだったことが分かり、それからは確認作業は3回と決め、作業することにしました。
その結果、集計にかかる時間が大幅に短縮され、残り時間で今までできなかった清掃までできるようになりました。
この経験をしてから、何事にも慎重になりすぎると感じた時は、確認作業は3回までと決めて行動するようにしています。」
これは、慎重になりすぎるという短所をどのように克服したかが分かりやすい例文になっていて、時間の使い方がうまくなったというアピールもできています。
3:あがりやすい・緊張しやすい場合
「私の短所は、人前で何かをするときに緊張しやすいことです。
昔から人前で話すことが苦手だったので、授業で課題発表をグループで行う時も裏方にまわり、発表する役割を避けてきました。
しかし、ある時グループ全員が発表をしなければならない機会が訪れ、このままではいけないと思い、人前で発表する時に少しでも緊張を和らげられるように、何度も何度も繰り返し練習をしました。
その結果、「たくさん事前準備をした」という自信がつき、いつもよりも緊張することなく、うまく発表することができました。
この経験を通して、苦手なことでも繰り返し練習する努力をすることで、成果が出るということを学びました。
仕事においてもこの経験を活かし、貢献したいと考えております。」
これは、緊張しやすいから人前を避けてきたけれど、努力することで克服できるということが良く分かる例文になっています。
4:優柔不断な場合
「私の短所は優柔不断であることです。
洋服を買いに行った際も、どの色の服が自分に合うか、どのデザインのものがコーディネートしやすいか、など自分が納得できるまでとことん悩んでしまい、2時間も3時間も友達を付き合わせてしまうこともありました。
今まで自分が納得するまで時間をかけて悩んで選んだものは、後悔も失敗したという気持ちも持ったことがありません。
しかし、時間をかけすぎてしまうことで周りに迷惑をかけることは良くないと思い、決断力を必要とするときは考えるのは10分、といったように自分の中で時間を決めて行動するようにしています。
仕事においても、自分が納得できるまでとことん考え抜くことは活かしつつ、周りの状況を見ながら決断することもできるようになりたいと思っております。」
この例文では、優柔不断という短所は「失敗しない方法をしっかり考えられる堅実な人」という印象を与えられるだけでなく、決断力をつけられるように努力もしていることをアピールできています。
5:せっかち・短気な場合
「私の短所はせっかちであることです。
大学時代、未経験でしたがバレーボールのサークルに入りました。
周りは経験者ばかりだったので、早くみんなに追いつきたいという気持ちで毎日トレーニングや練習を頑張ってきたのですが、気持ちばかりが焦ってしまい、間違ったトレーニングや無茶な練習を行っていたため、ケガをしてしまいました。
その結果、試合に出ることが叶わず悔しい思いをし、自分の気持ちばかり焦って行動してもいい結果は生まれないことを悟りました。
また、バレーボールはチームプレーで成り立つので、独りよがりな行動は周りにも迷惑がかかることを学びました。
この経験を活かし、仕事でもチームプレーを大切にしながら企業に貢献していきたいです。」
この例文では、せっかちな性格でしっぱいしたけれど、その経験から学びを得たことが分かります。
6:飽きっぽい場合
「私の短所は、飽きっぽい所があることです。
中学校では野球部に入り3年間頑張っていましたが、高校では違うことがしたいと思いバスケ部に入部しました。
大学に入ると、また違うことがしたくなり、サッカー部に入りました。
飽きっぽい性格なので、学生時代には様々な部活をしてきましたが、野球もバスケも試合に勝つという目標を達成するとそれで満足してしまったので長続きしなかったように思います。
大学で始めた短距離走は、自分との闘いで、毎日タイムの更新を目標に走りました。走っていい記録が出ても、次の日はもっと早く、と目標が毎日更新されるので、いつまでたっても飽きずにいられる競技です。
好奇心旺盛なので色々な物に興味を持ちチャレンジすることは強みでもありますが、飽きっぽいという短所にもなります。
学生時代の経験から、何かをするときには目標をもって取り組めば短所を克服できることを学びました。
仕事でも、まずは目標を立て、それに向かって努力していきたいと思います。」
この例文では、飽きっぽいという短所は好奇心旺盛という長所になることも示せ、うまく克服したエピソードもアピールできています。
7:頑固な場合
「私の短所はこだわりが強すぎることです。
学生時代にアルバイト先のコンビニで、補充や清掃の仕事をする際、自分がこうだと思ったやり方で作業をしていたのですが、自分の時間内に作業が終わらず、引継ぎの方に迷惑をかけることがありました。
そこで、一緒の時間に働いていたアルバイトの子を観察してみると、自分とは全く違ったやり方で作業をしており、そのやり方のほうが作業効率がいいということに気づきました。
自分がいいと思っているやり方でも、視点を変えてみたり他の人からのアドバイスを聞いたりすることで、よりよい方法が見つけられることを経験してからは、自分のやり方だけにこだわることなく、柔軟な対応ができるようになりました。
仕事でも、効率よく働けるように、周りの人の意見も聞きながらやっていきたいと思っています。」
この例文では、こだわりが強かったけれど失敗した経験から柔軟に対応できるようになったという克服をアピールできる例文になっています。
8:流されやすい場合
「私の短所は、相手の気持ちを考えすぎてしまうところです。
相手の気持ちを考えてしまうがゆえに、自分のやりたいことに対して本来の力が発揮できなくなります。
学生時代に野球部に入っていましたが、夏の大会のレギュラーを決める際、今までレギュラーだった先輩と入れ替わりで自分が入ることになりました。
自分も必死に練習してきたので、レギュラーを勝ち取れたことはとても嬉しかったのですが先輩にとっては最後の大会だったので、自分がレギュラーになったことを申し訳なく思ってしまい、その気持ちのせいでプレーがぎこちなくなり、結果スタメンで出ることができなくなりました。
この経験から、相手の気持ちを考える事は大切だけれど、考えすぎてしまうと自分のチャンスを逃がしてしまうと学び、それからは何事にも臆せず全力で挑み、チャンスをつかむ努力をしています。」
流されやすいを相手の気持ちを考えすぎると置き換え、相手の気持ちを考えられることもアピールしつつ、失敗から克服する努力をしていることも伝わる例文になっています。
9:おせっかいな場合
「私の短所は、面倒見がよすぎ、余計な世話を焼いてしまうことです。
学生時代に飲食店でアルバイトをしていたのですが、面倒見が良いことを評価されて新人教育を任されました。
新人の子が早く一人前になるように教育するのが私の役目だったのですが、その子が接客で戸惑っていたりオーダーを間違えたりした際、新人だから私がカバーしなければと思い、指導するのではなく代わりに仕事をしていました。
その結果、一ヶ月経っても新人の子は仕事を一人でこなせず、そのままバイトをやめてしまい、辞める際に、失敗した仕事も最後まで自分でやりたかったと言われました。
この経験から、自分は相手のためだと思ってやっていることでも、相手のためにならないこともあるのだということを学びました。
それからは、誰かが失敗したり困っていたりした時には、相手に一緒に手伝ってよいかを聞くように心がけています。」
この例文は、面倒見がよすぎる事で失敗した経験から、相手のためになることをするように心がけるという改善する姿勢をアピールできています。
10:諦めが悪い・負けず嫌いな場合
「私の短所は、負けず嫌いな所です。
誰かと勝負をしているわけではなくても、学校のテストやアルバイト先の売り上げなど、競争相手がいるシーンでは絶対に一番になりたいという気持ちが働き躍起になってしまいます。
自分が勝てなかったときに悔しい気持ちを隠せなかったり、一番でなければ意味がないと泣いたりしていました。
しかし、その行動が周りに気を遣わせ、雰囲気を悪くしてしまうことが多々あることに気づきました。
それからは、負けたくない気持ちをもって何かに取り組む姿勢はいいけれど、負けたからと言って意味がないわけではない、負けることによって得られる学びがある、負けた時は次回どうすればよいかを考えるきっかけになる、と前向きにとらえるように努力しています。」
この例文は、負けず嫌いな性格を短所ではなく長所にもとらえられるような文章になっていて、克服するように努力しているアピールもできています。
11:楽観的な場合
「私の短所は、何でもプラス思考で考えてしまう所です。
学生時代、提出期限まで余裕のある課題が出た時など、周りの友人はその日のうちから計画的に少しずつ課題を始めていましたが、私は期限は先だし何とかなるだろうと思い、いつも提出期限ぎりぎりになってから作業を始めていました。
しかし、中には時間をかけて取り組まなければいけない課題や、難しすぎる課題もあり、結局友人に助けてもらったり、期限前日に徹夜したりなど、ギリギリで仕上げることもありました。
そういった経験からこのままではダメだと感じ、課題が出た時は、まず自分がどのくらいの時間でできるかの計画を立てて取り組むようにしました。
それからは、何かにとりかかるときは事前計画をしっかり立てることで、慌てることなく期限まで余裕をもって仕上げられるようになり、内容のクオリティも高くなりました。」
この例文は、プラス思考という長所にもなりうることをアピールしつつ、その性格のせいで失敗した経験を活かして計画的に行動できるようになった克服エピソードになっています。
12:周りが見えなくなる(没頭しやすい)場合
「私の短所は、一つのことに集中すると没頭しすぎてしまうことです。
何かに集中すると周りの声も聞こえないほどになるので、趣味の絵を書き始めると気が付いたら夜通し書き続けて寝不足になることもあり、そのせいで体調を崩すこともありました。
その経験から、何かに集中するのは良いことですが、没頭しすぎてしまうと周りが見えなくなり自己管理ができないと周りに迷惑をかけてしまうと悟りました。
それからは、何かを始めるときには時間を決めて行うようにし、時計を見ることを忘れても大丈夫なようにアラームをセットして取り組むようにしています。
仕事においても、時間の使い方を意識し、有意義に使えるようにしていきたいと考えております。」
この例文は、短所の没頭しやすいという集中力があることをアピールでき、それによって失敗した経験から時間の使い方を学んだということも伝えられています。
13:神経質な場合
「私の短所は、神経質であるところです。
自宅でも定物定位は当たり前で、本の巻数も数字順に並べたり、部屋の掃除も何時間もかけて隅々まできれいにしなければ気が済まないので、自分でも疲れることがよくありました。
しかし、神経質だからこそ、何事に対しても全力でやり切る向上心があります。
アルバイト先の本屋では、本を店頭に並べる際、時間はかかりましたが見た目もきれいなだけでなくお客様が探しやすいように並び替えるなど考えながら行っていた結果、お客様からここの本屋は本が見やすくて買いやすい、とお褒めの言葉をいただきました。
そのことがきっかけで、神経質だからこそ常に全力でやりきる力は自分の強みでもあるんだということに気が付きました。
仕事でも神経質になりすぎないようにしながら、常に全力でやり切る力を活かしつつ貢献していきたいと考えております。」
この例文は、神経質だからこそ全力でやり切る力があるということがアピールできています。
14:自信がない場合
「私の短所は自己評価が低いことです。
高校生の時に部活のバレー部でキャプテンに選ばれました。
しかし、私なんかがチームを引っ張っていけるだろうか、私よりも適任者がいるのではないだろうかと考え、その不安な気持ちがプレーにも出てしまい、周りにも影響し、私がキャプテンになってからの最初の試合は散々な結果でした。
そのことがあってから、みんなに選ばれて決まったキャプテンの私が、部員たちを不安にさせることがあってはいけないと思い、私ならできる、大丈夫、と自分を鼓舞し、練習も人一倍努力しました。
その結果、自分にも自信が持て、その自信が部員にも伝わり、チームを全国大会まで引っ張っていけるキャプテンに成長できました。」
この例文では、自分に自信が持てなかったことを克服し、リーダーシップをとれるようになったことがアピールできています。
15:相手の意見を尊重しすぎる場合
「私の短所は相手の意見を尊重しすぎてしまうところです。
相手の意見ばかりを尊重するので、自分に言いたいことがあっても遠慮してうまく伝えることができませんでした。
大学のサークルで毎年お花見をしていたのですが、ある年、お花見場所や食べたい料理で意見がバラバラになることがありました。
私は毎年経験していたので、去年までと同じでいいのではないかという意見を出そうとしましたが、相手の意見を尊重して言い出せずにいました。
その結果、お花見前日まで何も決まらず、サークル内からも不満が出てきたため、メンバーの一人が去年と同じにしよう、と意見を出してくれ、何とかまとまりました。
その時、私がもっと早くに意見を言っていればこんなに時間はかからなかっただろうと自分の意志が弱いことを反省しました。
それからは、自分がやりたいこと、こう思っているという意志は必ず口にするように努力しています。」
この例文では、失敗した経験から自分の意志の弱さを反省し、改善するために努力していることをアピールできています。
【職種別】就活で短所を克服するというアピールで使える例文
ここでは、就活で短所を克服するというアピールで使える例文を、職種別に紹介していきます。
Webディレクター、Webデザイナー、ゲームプランナー関係の仕事を希望される方は、参考にしてみて下さい。
Webディレクター希望の場合
「私の短所は、 助けを求めるのが苦手であることです。
学生時代にグループワークをするとき、私がリーダーになったのですが、リーダーだから頑張らないと、という気持ちで、しんどいときでも誰にも助けてほしいと言えずにほとんど1人でまとめ作業をしていました。
ある日、自分1人で課題をやるには時間もパワーも足りなくなってしまい、初めて周りに助けを求めました。
すると、本当に自分が大変な時は周りとコミュニケーションをとり、助けてもらうことで、課題のほうも効率よく仕上げられ、他のメンバーの得手不得手まで知ることができ、個々の得意なことを活かしてあげられるリーダーになれました。
Webディレクターではコミュニケーション力が必要となるので、失敗から学んだことを活かし、仕事でも貢献していきたいです。」
Webディレクターの場合、コミュニケーションのスキルがあるほうが有利となるので、失敗から克服したことをアピールできている例文です。
Webデザイナー希望の場合
「私の短所は、頑固であるところです。
学生時代に入っていた美術部では、周りが認めていても自分がクオリティに納得していなければ何度も何度もやり直しをしたり、納得できなければ提出期限を過ぎても納得いくまで諦めずに修正したりしていました。
しかし、そのことが周りからは融通がきかない、もう少し肩の力を抜いたほうが良い、と言われることもあり、それまでは自分の考えが正しいと思っていたのですが、一度周りの声に耳を傾け力を抜いてみることにしました。
すると、自分が納得できるまで躍起になっていたときよりもいい作品ができ、コンクールで入賞することができました。
それからは、自分のこだわりも大事だけれど、周りの意見に耳を傾け、適度に力を抜くことが有益につながることもあると学びました。
この経験を、仕事でも活かしていきたいです。」
この例文では、短所がWebデザイナーという職に向いていることがアピールできています。
ゲームプランナー希望の場合
「私の短所は完璧主義な所です。
アルバイト先の飲食店でも、食器を洗う際にピカピカにしなければ納得できないので人よりも時間をかけてしまったり、清掃もとことんしなければ納得できずに、いつも帰りが遅くなっていたりしました。
この経験から、細かい部分までこだわることは大切ですが、行き過ぎると周りに迷惑が掛かってしまうことを学んだので、それからは周りに合わせた行動をするように心がけています。」
この例文は、短所がゲームプランナーの仕事で役立つことを答えているだけでなく、周りにも合わせられるということがアピールできています。
面接で避けたほうがよい短所とは?
就活の面接では基本的に嘘をつかないほうがいいですが、短所を伝える際はその短所をどうアピールするかが大切になってくるので、正直になりすぎてもいけません。
中にはアピールポイントにつながらない短所もあるので、気を付けましょう。
それでは、面接で避けたほうがいい短所について紹介します。
意識すれば直せるようなもの
例えば、「朝起きられず遅刻してしまう」や「忘れ物が多い」という短所は、自分の意識を変えることで改善できる短所です。
社会人として当たり前にできなければならないことを短所ですと言ってしまっては、面接官に負の印象しか与えられません。
面接で短所を答えるときは、改善できる短所や、長所にもなりうる短所を伝えるようにしましょう。
社会人としての適性が疑われるもの
「嘘をついてしまいます」や「お金にルーズです」などの短所も、社会人としての適性が疑われるのでやめたほうがいいでしょう。
こういった短所は、企業に入ってからもトラブルを起こす原因になると思われ、印象が良くありません。
社会人としてだけでなく、人としても信用されないような短所は避けましょう。
仕事に影響のある欠点に該当するもの
例えば接客業の面接で「人と話すことが苦手」「引っ込み思案」という短所を答えてしまっては、この職種には向いていないと判断され、良い結果とはなりません。
自分の希望する職種や業種に影響するような欠点となる短所は、伝えるメリットがないのでやめておきましょう。
身体的特徴や疾患に関するもの
体型や体質などについての短所も、面接では答えないようにしましょう。
身体的なことは、本人が努力しても変えられないものがほとんどです。
面接官が短所を聞くのは、克服するためにどのような努力をしているかを知りたいのであって、努力しても変えることのできないものは伝えても意味がありません。
面接で短所に関する質問に対する答え方の注意点
面接で短所に関する質問をされた際、答え方にはいくつか注意点があります。
面接官に少しでもいい印象を与えられるように、覚えておきましょう。
それでは、どのようなことに注意すればよいか、詳しく紹介していきます。
必要以上にネガティブな表現にならないようにする
短所を答える際は、出来るだけネガティブにならないように言い方を考えましょう。
短所は自分の弱みなのでどうしてもネガティブな表現になりがちですが、あまりにネガティブすぎると、面接官に「改善する気がないのでは?」という印象をもたれる可能性もあります。
ポジティブな言葉に変換し、克服することや改善することに前向きであることをアピールしましょう。
「短所はない」と答えない
面接の際、「短所はない」と答えてしまうことは避けてください。
面接で短所を聞かれるのは、その人が企業に合う人かどうかを把握したいからです。
面接官に短所がないと答えるのは、自己分析ができていない、あるいは、過剰な自信家、という印象を持たれてしまうのでやめましょう。
短所を長所のように見せない
面接で短所を答える際、「優しすぎる」や「まじめすぎる」といったように、短所を長所のように見せることはやめましょう。
短所を聞かれるのは、短所とどのように向き合っているかを面接官が知りたいからです。
もし長所を過剰にした短所を答えてしまうと、自己分析ができない人、短所を取り繕って自分の弱みに向き合えていない人、と思われる可能性もあるので注意しましょう。
自己PRや長所と矛盾が生じないようにする
例えば、自己PRや長所に「コミュニケーション能力が高い」と書いているのに、短所が「悩みがあれば人に言えずに抱え込んでしまうこと」だとしていると、どちらが本当なのかと、面接官も悩んでしまいます。
こういった矛盾が起きないように、しっかりチェックしましょう。
短所は克服すると前向きな姿勢で伝えよう
面接で短所を答えるとマイナスなイメージになるのではと考える人も多いでしょうが、決してそうではありません。
面接官は短所の悪い所が知りたいのではなく、その短所を改善する努力はしているのか、短所を克服しているのか、ということが知りたいのです。
短所を聞かれたら素直に自分の短所を伝え、その短所を克服するために何を行っているか、ということを前向きにアピールしましょう。
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