はじめに
「就活の自己PRとして、読書と書きたい」 「自分の読書経験を自己PRとして使えるの?」 「読書という趣味を魅力的に伝えるには、どうしたらいいの?」
このように、就活の自己PRに関して気になることがある人や疑問を抱えている人は少なくないでしょう。
本記事では、趣味としての読書を自己PRとして使うことができるのかどうかを説明するとともに、面接で魅力的に伝える方法を紹介しています。
この記事を読むことで、読書という趣味を自己PRに活かす方法を理解でき、また面接官に趣味を伝える様子がイメージできるでしょう。
普段から読書をする習慣があり、それを強みにしたい人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
- 企業が自己PRを聞く理由
- 読書を自己PRにするメリット
- 読書を自己PRにする際のポイント
- 他の学生と差別化できる構成例
- 趣味としての読書を自己PRに書きたい人
- 自己PRで他の学生と差をつけたい人
- 自己PRの書き方がわからない人
- 例文を参考に自己PRを作成したい人
【自己PRは趣味の読書】企業が自己PRを聞く理由
まず、なぜ企業が就活生に自己PRを聞きたいのか、どういった内容を知りたいのかを理解する必要があります。
このポイントがズレると的外れな自己PRになりますので、しっかり押さえておきましょう。
具体的には下記の2点です。
- 応募者の価値観を知るため
- あなたのポテンシャルを見るため
応募者の価値観を知るため
自己PRは学生の個性がよく出ます。
そのため、企業は自己PRを質問することで応募者の価値観を知ることができるのです。
企業は一度に多くの学生を選考します。
そのため学生がどんな経験をしてきて、どんな人柄なのかできるだけ効率的に知りたいのです。
自分の人柄を簡潔に伝えると企業からの高評価を獲得することができます。
あなたのポテンシャルをみるため
企業はあなたの能力に焦点を当てて自己PRを評価しています。
企業は自分の強みを入社後に発揮し、活躍してくれる学生を採用したいと考えています。
自分の能力をよく理解し、入社後にどう活躍できるかをアピールしましょう。
【自己PRは趣味の読書】「趣味は読書」から感じられる印象
趣味として読書が習慣づいている人は、他者からどのような印象があるのか気になるでしょう。
具体的には下記のような印象があります。
- 教養がある
- 落ち着いている
- 感受性や共感力が高い
- ストレス耐性がある
教養がある
本はあらゆる情報を網羅しているため、読書を通じて様々な種類の知識を学ぶことができます。
また、文章を読むことで、語彙力や表現力が身につきます。
語彙力や表現力が身につくと、自分の知恵として蓄積されるので無意識のうちに言葉遣いが、場面に応じたものになっていきます。
自分でも「うまいこと言えたな」と驚く瞬間が何度かおとずれることがあります。
読書量が多いと必然的にバラエティに富んだ表現方法が身につくでしょう。
以上のような点から「趣味は読書」からは、幅広い教養を持ち合わせている印象を持ってもらうことができるでしょう。
落ち着いている
読書は1人で行うものであり、長い時間を費やすものです。
また、集中力を長く保つ必要もあります。
そのため、落ち着いていて集中力が持続する人だという印象が感じられるでしょう。
落ち着いている人や冷静でいられる人は、仕事をするにあたっても冷静に判断できるので社内や顧客から信頼を得やすいのです。
基本的に落ち着いている人は大きな判断ミスをしにくいので安心して仕事を依頼できます。
感受性や共感力が高い
本の中でも特に小説であれば、物語の流れを掴んだり、登場人物の内面を深く掘り下げたりする必要があります。
よって、そういった小説を好んで読む人からは、感受性の高さや共感力の高さを感じることができます。
感受性や共感力が高いと、相手がいま何を考えているのか、この行動が相手にどう思われるかといったことや、顧客のニーズについて的確な対応や提案ができます。
他人の顔色を気にしすぎることはあまり良いイメージを持たれませんが、業務改善による顧客満足度の向上や、新規事業企画の際は欠かせない感性です。
面接において重要なポイントは人間性ですので、感受性や共感力は周りとの適応力として重視されることでしょう。
ストレス耐性がある
趣味を持つことのメリットとして、趣味がストレス発散となりリフレッシュできるという一面があります。
その趣味が落ち着いた読書であるなら、よりストレスとの向き合い方が上手い人だという印象を持たれるでしょう。
ストレス耐性というと、ただ無闇に我慢するといった印象がありますが決してそうではありません。
どの程度のストレスなら許容できるか、どのくらいストレスを抱えるとキャパオーバーになるかなど様々な経験をして、うまくストレスと付き合うことが大切です。
ストレスの処理が上手い人であれば、働きはじめてもスムーズに適応できるというよいイメージを与えられるでしょう。
「趣味は読書」と言える基準は?
平成30年度の文化庁の調査では、約半数の人が1か月に1冊も本を読まないという結果になっています。
ただし、読む本の数は参考程度で、大切なのは熱量です。読書量が多くても、熱意がなければ面接で上手く受け答えができません。
熱意を持って読書に接しているかどうか考えてみましょう。
出典:平成 30 年度「国語に関する世論調査」の結果の概要|文化庁 参照:https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/kokugo_yoronchosa/pdf/r1393038_02.pdf
【自己PRは趣味の読書】読書からアピールできる強み
読書からアピールできる強みはいくつかあります。
自身の人柄にあったアピールポイントを見つけましょう。
趣味として読書をされる人にとって、どのようなことが就活においてアピールできる強みになるか気になるでしょう。
中には思いも寄らなかった特徴を新たに発見するかもしれません。
この機会にぜひ自己理解を深めましょう。
- 知的好奇心
- 考察力
- 説明力
- 継続力
- 計画力
知的好奇心
本をよく読む人は知的好奇心が高い印象を与えます。
なんにでも興味を持ち、知りたい意欲が高いというのは働く上でアドバンテージになります。
学ぶ意欲の高い人は、入社後にも主体的に学ぶ姿勢をとってくれそうだという印象を獲得できるのです。
普段読む本にもよりますが、読書を自己PRにする際は、知的好奇心が高いということをアピールするといいです。
考察力
本は文章で表されている以上の場面にも視野を広げて読み解く必要があります。
映画や漫画など、他のメディアよりも与えられている情報が少ないからこそ自身の考察力が肝となってくるのです。
考察力については、入社後に自分でやるべきことを予測して業務を行うことができる印象を獲得できます。
自分で判断して行動できる人は仕事においても重宝されます。
説明力
本を読む人は語彙力も向上します。
本は難しい漢字や表現が多用されます。
そのため本を読むうえで多くの語彙を知っているため、的確にものを説明する力があるといえます。
自分の伝えたいことを端的に説明する力はとても大事です。
言語化する能力の高い人は意外と少ないので、企業の印象に残りやすくなります。
継続力
本は読み終わるのに最低でも2時間はかかります。
そのため、日をまたいで本を読破することもあります。
同じ本を時間をかけて読み終わるという意味では、読書には継続力が不可欠です。
読書によって継続力をアピールできます。
仕事も基本的にその日にすぐ終わることは少ないため継続力も自己PRになります。
計画力
読書は時間がかかる作業のため、アルバイトや学業などの足を引っ張らないためにスケジュール管理が重要となります。
他の生活と読書を両立できるということも十分アピールになります。
計画力も勿論仕事において大事になりますから、自己PRとしてアピールすることができます。
【自己PRは趣味の読書】それぞれのジャンルから感じられる印象
本の種類は多岐にわたります。
自己PRとして読書のことを話すとき、読んだ本のジャンルは何でもかまいませんが、ジャンルによって印象は変わるでしょう。
読書といってもそのジャンルは多岐にわたります。
自分がよく読んでいるものはどういった種類の書籍が多いのか改めて把握しておきましょう。
どういったジャンルが好きかによって、企業側に与える印象も変わってきます。
ここでは下記4点をご紹介します。
- 小説
- ビジネス書
- 専門書
- ベストセラーや流行している本
以下では、それぞれのジャンルから感じられる印象について、解説しています。
小説
小説には登場人物の心理描写が多く、ときに複雑な心の内面を表現していることもあります。
そのため、小説を読む人からは独特の感性や感受性の高さが感じられます。
その人のセンスが出る部分でもあり、人間性をダイレクトに伝えられるでしょう。
ビジネス書
ビジネス書からは、勉強熱心な面や向上心の高さなどが感じられます。
ビジネス書の内容が志望している業種や業界に適しているものであれば、その業界や企業のことをよく研究しているということで、就職に対して前向きな姿勢を持っていることのアピールにもつながります。
専門書
専門書は、1つの分野に精通している専門性や知識力を持ち合わせている印象を与えます。
熱心さも好印象でしょう。
一方で、その専門性の高さゆえに、話が長くなりすぎたり難しくなりすぎたりしないように注意が必要です。
ベストセラーや流行している本
ベストセラーや流行の本を読んでいる人は、情報感度の高い人だという印象を持たれることでしょう。
情報感度が高いということは、世の中の動きに興味があることのアピールになります。
ただし、他の人とかぶってしまう可能性があるため、具体的な理由を用意しておくと安心です。
【自己PRは趣味の読書】読書を魅力的に伝えるポイント
自己PRに、趣味の読書を効果的に用いるにはどうすればよいのでしょうか。
面接において、魅力的に伝えるにはポイントが存在します。
以下で、それらのポイントを順に説明していきます。
どうすれば魅力的に伝えられるのかについて具体的な方法を解説します。
詳しくは下記の通りです。
- 好きな理由を明確に答える
- 取り組む姿勢をアピールする
- 簡潔に伝える
- 読書で得た学びを伝える
- 具体的な数字を出す
- 想定される質問の回答を準備する
好きな理由を明確に答える
1つ目は「好きな理由を明確に答える」です。
読書を趣味とする人は多いですが、読書が好きな理由は人それぞれでしょう。
読書好きな人が多いため、なぜあなたが読書に対してモチベーションがあるのかを具体的に答える必要があります。
面接では他の就活生と差別化することが必須だからです。
例えば、好きなシーンやセリフ、心に響いた名言などがあげられるでしょう。
好きな理由を、できるだけ細かく深堀して自問自答していきましょう。
なぜそのシーンが好きなのか、なぜそのセリフが心に響いたのか、自分の経験で結びついたものがあるかといったことを考えると、独自の理由が明確になってきます。
自己分析をする
どうして本を好きなのか、読書から学んだことがわからない…といった場合は自己分析をして自分の読書人生を振り返ってみるのも1つの手段です。
自己分析の考え方はいくつかあります。
好きになったものについてその理由を深堀して考えたり、自分史を作ってどういったことに興味がありモチベーションを維持して取り組めたかを知るといった方法など様々です。
自己分析の考え方をベースに、印象に残っている本はなにか、好きな作家にハマったきっかけの本などから自分を分析してみると何か見えてくるかもしれません。
自己分析についてさらに詳しい内容はこちら
取り組む姿勢をアピールする
2つ目は「取り組む姿勢をアピールする」です。
どのように趣味に取り組んだのかや、どんな思いや目標をもって取り組んだのかをアピールしましょう。
ただ単に「読書を頑張った」だけでは面接官の印象に残りません。
口ではいくらでも言うのは簡単ですが、行動すること、実際に取り組むことはそう簡単ではありません。
例えば、小説を読んで人の感情の機微について学び、アルバイトなどの人とコミュニケーションを取る場面で実践したり、ビジネス書の内容を実践するなどです。
企業の求める人物像に合った人柄や強みをアピールするのが効果的になります。
簡潔に伝える
3つ目は「簡潔に伝える」です。
簡潔に伝えることの最重要ポイントは「結論から話す」ことです。
結論から述べて要点を絞って話すことは面接の鉄則になります。
せっかく趣味について語っても、ダラダラと長く話されたり、話の内容がわかりにくかったら聞き手はうんざりしてしまい悪印象を与えてしまいます。
1日に何人もの就活生の自己PRを聞いている面接官からしたらまとまりのない話をされただけで話を聞く気が失せるのです。
結論から話すことを「結論ファースト」といいますが、就活だけでなく様々なビジネスシーンで役立つので覚えておいて損はありません。
読書で得た学びを伝える
ただ読書をしたというだけでは、何のアピールにもなりません。
自分の読書経験からどういったことを学んだのかを伝えることで、読書という趣味は自己PRとして力を発揮します。
読む本は小説でも自己啓発本でもかまいませんが、普段から印象に残った部分を心に留めておくようにしましょう。
具体的な数字を出す
4つ目は「具体的な数字を出す」です。
ただ単に「たくさん本を読みました」という抽象的な伝え方では面接官に良い印象を与えることはできません。
「年間で◯冊読みました」など具体的な数字をあげるとあなたがどれだけ読書に時間を費やし、努力してきたか面接官が理解しやすいので、なるべく数字を用いて説明しましょう。
数字を活用する利点は、誰が見ても共通認識を持てるようにするためです。
「たくさん」といった表現は曖昧であり主観的ですので、できるだけ使うことは避けましょう。
想定される質問の回答を準備する
趣味を尋ねられて読書だと答えた際に、さらに踏み込んだ質問をされることがあります。
よくあるのが、最近読んだ本についての質問です。
直近で読んだ本のタイトルと作者、内容は確認しておきましょう。
それから、その本の感想やその本から得られた学びなども答えられるように準備しておけば安心です。
【自己PRは趣味の読書】自己PRの最強の構成
自己PRにおいて、企業の印象に残るかどうかは回答の構成に依拠するといっても過言ではありません。
以下の基本構成にアピールポイントを当てはめて、伝わりやすい自己PRを作成しましょう。
自己PRは内容がいちばん大事ですが、その内容を生かすも殺すも「構成」次第です。
伝わりやすい自己PRの構成については下記3点です。
- 結論
- 根拠・エピソード
- 入社後の抱負
結論
自己PRに限らず、一番伝えたいことを最初に伝えるよう心掛けましょう。
結論を最初に示すことで話の道筋が立ちやすい上、印象に残りやすくなります。
結論を最初に示す習慣をつけておくと、論理性の高いイメージを与えることもできます。
最初に自分のアピールポイントをしっかり伝えましょう。
根拠・エピソード
最初に示したアピールポイントの根拠やエピソードを次に示します。
根拠・エピソードをアピールすることで、強みを裏付けることができるため、話の信憑性が増します。
エピソードは一つに絞ってできるだけ具体的に示します。
具体的に説明することであなたの人柄がより伝わりやすくなるのです。
挫折や努力の過程をアピールして他の学生と差をつけましょう。
入社後の抱負
最後に、アピールポイントと絡めて、入社後に活躍できることをアピールしましょう。
例えば、知的好奇心をアピールする際には、入社後に知的好奇心を活かして誰よりもはやく仕事をおぼえる、などと伝えると好印象です。
自分の働く姿は想像がつきにくいため具体的なアピールはできないかもしれませんが、企業研究を踏まえ、自分がイメージできる範囲で抱負を掲げましょう。
【自己PRは趣味の読書】「趣味は読書」をアピールする例文3選
面接官は趣味を通して人間性を見ているということと、伝えるときのポイントを意識するとよいでしょう。
以上のことを踏まえて、「趣味は読書」をアピールする例文を紹介します。
ここまで、趣味としての読書を自己PRにするポイントをいくつかご紹介してきましたが、ここからは具体的な例文を3つご紹介します。
少しでも自分に合うと思われたものはぜひ参考にして文章を作っていってください。
- 知的好奇心
- 計画性
- 考察力
例文1:知的好奇心
私は知的好奇心が強い性格で、様々な情報や知識に興味関心があり、積極的に新しいものに触れることで少しでも成長していきたいと考えています。
その最たるものが趣味の読書です。私はあえて特定の好きなジャンルを作らず、分け隔てなく興味のあるものを読んできました。月に最低でも2冊の本を読むことを目標としており、年間で30冊ほど読破しています。
また、読書から得た知識を自分のものにするために自分の言葉で表現したり、SNSで発信したりしています。インプットとアウトプットを繰り返すことで、新たな知識を定着させることが目的です。
読書を通じて手に入れた知識と、コツコツと活動してきた継続力が私の強みだと考えております。
この例文では、今まで読んできた本の冊数について具体的な数字で説明しているので、読書を趣味としていることに説得力を持たせることができます。
また、SNSでの発信など、読書から異なるものへと話を広げることで話に深みが出ます。行動が具体的なので、これも説得力につながるでしょう。
例文2:計画性
私は小さい頃から読書が好きで、空いた時間にコツコツと本を読んできました。
大学に入学するまではミステリー小説を好んで読んでいました。ミステリー小説は物語の展開が複雑なので、ストーリーの先を推測することで、少し先のことを予測する力が育まれました。
大学入学後はビジネス書や自己啓発本など、勉強になる本を読書の中心としました。多くの数を読むよりも、確実に内容を理解するために1冊にしっかりと時間をかけることを意識しています。また、最新情報を得るために、新書からも読む本を選んでいます。
こうした読書習慣から、忙しい中でも読書に時間を割く、計画性を鍛えることができました。また、ビジネスでは重要なポイントなるであろう、最新情報に関心を向ける力も得られたと考えております。
これは、読書を勉強として押し出した例文です。小さい頃はミステリー小説を読んでいた一方で、大学生になってからはビジネス書を読むようになったという具体的なエピソードから、趣味としての説得性を相手に与えます。
大学生になってからビジネス書や自己啓発本を読みはじめたことや、最新情報を意識的に取り入れていることなどは、就活に対する前向きな姿勢を示すことができるでしょう。
例文3:考察力
私は読書を趣味としており、特に近代の文学作品を多く読んでいます。特に太宰治の作品は網羅しています。
高校生のときに、太宰治の作品を初めて読んで、その緻密で繊細な文章に感銘を受けました。それからは太宰治の作品に傾倒し、大学では研究テーマとしました。
大学での研究では、作品をただ読んで楽しむだけでなく、深く掘り下げて作品を多角的に捉えることを意識していました。作品についての理解を深めるには、当時の生活や状況を知る必要があり、その結果、単に作品だけではない様々なものに興味を持つことができました。
その経験から、物事の表面だけを見るのではなく、その裏側の部分まで考察することの大切さを学びました。私が得た情報を精査する力は、ビジネスの場面でも活かせると考えます。
こちらは、小説を中心に読んできたことと、大学での研究をアピールする例文です。大学での研究テーマは実際に自分が取り組んだものですので、話しやすいことでしょう。
1人の作家を深く掘り下げたことで、熱意と集中力をアピールするものとなっています。
【自己PRは趣味の読書】想定質問と回答の例
読書という趣味に関して、面接官からはどのようなことを質問されるのでしょうか。
ここでは、想定される質問とそれに対する回答の例を紹介します。
以下で紹介する回答例を参考に、自信を持って答えられるように準備しておきましょう。
自己PR文を作るのも大事ですが、企業側からの質問を想定しておくことも重要です。
質問に的確に答えられることで、よく考えている、よく準備している人だという印象を与えられます。
よくある想定質問は下記の通りです。
- 読書が好きな理由は?
- どのような本を読むことが多いですか?
- その本が好きな理由は?
- 心に残っているシーンや言葉はどのようなものですか?
- 直近で読んでいる本はありますか?
- 読書でどのような学びを得ましたか?
読書が好きな理由は?
読書を趣味としているのですから、どうして好きになったのか面接官が気になるのは当然と言えます。
好きな理由は人それぞれ違って当たり前なので、自分の思っていることを正直に伝えて問題ありません。
回答例は以下の通りです。
・読書が好きな理由は、本を読むことで今まで知らなかった知識を身につけられるからです。
・読書の醍醐味は、その本の内容を通して、新たな価値観に出会うことだと考えます。
どのような本を読むことが多いですか?
この質問は、本のジャンルを掘り下げて確認するためのものです。
面接官はあくまで人間性を見極めようとしているので、ジャンルは関係ありません。
無理をしてビジネス書などを選ぶ必要はなく、自分の言葉で説明できるものを選びましょう。
回答例は以下の通りです。
・私はミステリー小説を好んで読みます。物語の展開やトリックを予想しながら読むことに、面白さを感じるからです。
・私がよく読むのは自己啓発本です。新たな知識や考えを学ぶことができるので、積極的に読むようにしています。
その本が好きな理由は?
特定の好きな本を述べた際に、その本を好きな理由を尋ねられることがあります。
これは、好きな本について掘り下げることで、その人の人柄を確認することが目的です。
この質問に対して、好きな理由を素直に述べてかまいません。人間性につなげられるとよりよいでしょう。
回答例は以下の通りです。
・私がその本を好きな理由は、書かれてある内容が非常に実践的だからです。その本に書かれてあることを実際に意識して行うことで、時間の使い方が上手くなり、効率的に物事に取り組むことができるようになりました。
・主人公の悩みに共感したからです。私も同じような悩みを抱えていましたが、努力する主人公の姿を見て、前向きな気持ちになることができました。
心に残っているシーンや言葉はどのようなものですか?
これは、本の具体的な内容についての質問になります。
印象的だったシーンや言葉を正直に話したあと、なぜ心に残ったのかという理由も伝えてください。
心に残ったシーンや言葉よりも、むしろその理由の方が大切です。分かりやすくしっかりと伝えましょう。
回答例は以下の通りです。
・主人公が苦労したあと、最後に夢を掴むシーンが印象的でした。私も就活に取り組む中で、上手くいかないこともありますが、そのシーンに背中を押された気持ちになりました。
・「比べるのは他人ではなく過去の自分」という言葉が心に残っています。それまでは他人と比べて自分を卑下していましたが、過去の自分と比べてどれくらい成長したのかという指標で、自分を評価できるようになりました。
直近で読んでいる本はありますか?
この質問は、直近に読んだ本を聞くことで、その人の関心事や読書の習慣について確認するためのものです。
しばらく本を読んでいなかったとしても、直近で読んだ本を答えれば問題ありません。
正直に「忙しくて読んでいません」と答えたり、読んでいない本を答えたりするのはやめておきましょう。
回答例は以下の通りです。
・本屋大賞を受賞した作品を読みました。SNSなどでも話題になっていたので、興味を持ちました。フィクションではありますが、考えさせられる内容となっており、自分の行動を改めるきっかけとなりました。
・「メモの魔力」という本を読みました。その本からはメモの重要性を学び、その本を読んだことをきっかけに普段からメモをとるようになりました。
読書でどのような学びを得ましたか?
最後に紹介するのは、読書から得た学びを尋ねる質問です。
趣味からでも、学びを得る前向きな姿勢を持ち合わせているかを確認しています。
読書から得た学びは人間性に直結するものになります。
自分の姿勢や人柄、考え方などを分かりやすく伝えることで、しっかりと自分をアピールしましょう。
回答例は以下の通りです。
・私は様々な属性を持った人たちのエッセイを読むことで、多様な価値観に触れることの大切さを学びました。自分と違う考えを持った人を否定することなく、協調性を持って物事を進めることができるようになりました。
・私は多くの小説を読む中で、多種多様な悩みや苦しみがあることを知りました。それからは、他の人から悩みを相談されたとき、その人の気持ちになって親身に寄り添うことを心掛けています。
「趣味は読書」を強力な自己PRにする準備をしよう
自己PRとしての読書について解説してきました。
面接官に伝える際のポイントや、読書経験が十分に強力な自己PRになることを理解してもらえたことでしょう。
趣味の読書を自信もって伝えるためにも、まずはこの記事を読んで内容を整理し、これからの就活や面接対策として参考にしてみてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート