はじめに
社会人になると自分の給料だけで生活していく必要があるため、給料の高さは企業選びの大事なポイントになるでしょう。
しかし、そのような企業を中心にエントリーしている方は、志望動機として給与の高さを伝えていいのかわからないのではないでしょうか。
また、給与の高さ以外にどのような内容を伝えれば良いのか困っている学生も多いと思います。
そこで本記事では、給料の高さを志望動機にするのは問題ないのか、内定を獲得できる志望動機のポイントを解説します。
【志望動機が給料の高さ】給料の高さを志望動機にするのはアリ?
社会人になると、両親からの仕送りが中断され、アルバイトもできなくなります。
そのため、基本的には自分1人で稼いだ給料で生活しなければなりません。
一人暮らしをしている方は家賃の支払いもあるため、高い給料が手に入らなければ生活が厳しくなることは事実です。
そのため、本音は給料の高さで企業を選んでも良いですが、志望動機として話すことは良くないでしょう。
ここからは、給料の高さを志望動機にしてはいけない理由を説明します。
熱意が低いと思われる
企業は社員1人1人に高い給与を支払うため、それに見合った成果を出してくれる人を求めています。
しかし、給料の高さだけで企業選びをすることは、仕事内容にまったく興味がなく、高い給料を得ることだけを考えている人だと捉えられるでしょう。
そのため、必要最低限の仕事しかしないのではという印象を与えます。
社会人としては、求められた仕事をただこなすだけでは評価されません。
結果として昇給することが難しくなり、将来的には周りに追い抜かれるでしょう。
自己中心的な人だと思われる
企業はさまざまなビジネスに取り組んで収益を上げられるからこそ、社員に給与を支払えるでしょう。
しかし給与のことだけを考えている方は、自分の評価や給与が上がるための行動しかしないのではと思われ、自己中心的な人だとみなされます。
社会においては、自分の業務だけを考えるのではなく、上司や部下と良好な関係を築き、困ったときは助け合うというチームワークも重要です。
実績だけではなく、周囲にも貢献してくれる人を求めています。
すぐにやめるのではないかと思われる
給料の良さだけで会社を選んでいる方は、その企業より給料が良いところから内定をもらった場合、内定を辞退するのではないかという懸念を持たれるでしょう。
また、たとえ入社しても早期離職するのではないかと思われるのです。
採用には多額のコストをかけているため、万が一早期離職が起きてしまうと、その穴埋めをするためにまた費用と人事の手間をかけて、採用活動を再開することになります。
そのため、企業は離職懸念がある方を積極的にはとらないでしょう。
待遇や福利厚生もNG
志望動機を伝える際は、給与だけでなく、待遇などの労働条件、福利厚生を話すこともNGです。
大手企業では、寮・社宅や住宅手当が充実していることも多く、大きな魅力に感じるでしょう。
とくに働き方が日々変化している現代においては、テレワークやフルリモートができる企業も、人によっては心を惹かれるかもしれません。
しかし、これらの内容はすべてその企業の業務内容にかかわることではないため、面接においてはマイナスな評価を与えてしまいます。
【志望動機が給料の高さ】企業は志望動機の何を見るか
志望動機として、給与や待遇、福利厚生面について話すと面接ではマイナスな評価となってしまいます。
それでは、企業は志望動機においてどんな部分を見ているのでしょうか。
それは、熱意、人柄、適性の3点です。
企業はやる気だけではなく、企業や社風にマッチしているのかを志望動機で判断しているのです。
これらを理解することによって、良い志望動機が作れるでしょう。
ここからは、企業が志望動機において何を見ているか、具体的な内容をお伝えします。
熱意
志望動機において、一番大切な部分は熱意でしょう。
そのため、あなたがその企業に対する入社意欲がどれだけ高いかを伝わるような内容にすることが重要です。
また入社だけで満足するのではなく、入社してからどんなことを成し遂げたいかも伝えることで、長期的に活躍する意思があることを伝えましょう。
熱意がある人は将来のビジョンを明確に持っていて、早期に離職することはないだろうと評価され、採用される可能性が高くなります。
人柄
企業は志望動機において、あなたの人柄も理解したいと思っています。
いくら熱意があっても、企業にマッチしない人柄や性格であれば、入社しても早期離職につながる懸念があるからです。
とくに新卒採用においては、社会人経験がない分、人物面を重視した採用になります。
そのため、自分の性格を自己分析で整理しておきましょう。
また、社員のインタビューのページなどを事前に確認し、求める人物像や実際に活躍している社員がどのような人なのかを確認しておきましょう。
適性
あなたがその企業で成果を出せるかどうか、またポテンシャルがあるかどうかも志望動機で見られるポイントです。
たとえば営業職の選考を受ける場合、企業によっては、最初の仕事が飛び込み営業やテレアポなど地道で泥臭いものになるかもしれません。
その場合、打たれ強さや粘り強さがあるかどうかを面接の中で確認するでしょう。
あなた自身のこれまでの経験や性格から、その仕事に向いているか、あきらめずに取り組めるかを判断しています。
【志望動機が給料の高さ】給料以外の志望動機を探すポイント
本音の部分においては、給与の高さで企業選びをすることは問題ありません。
しかし、それを面接の場で、どのように伝えれば良いかわからない方も多いのではないでしょうか。
具体的には、企業分析を念入りに行うことで社風をほめる、また給料以外の就活の軸を見つけることで対策が可能です。
給与が良いという直接的な表現は避けて、一貫性を持った志望動機を伝えられるようにしましょう。
ここからは、給料以外の志望動機を探すポイントについて、具体的な内容をお伝えします。
社風をほめよう
給与が良いということは、社員を大切にしている社風がある証拠だと言えます。
その結果、会社の業績も上がり、さらに社員に還元できるという良い循環が生まれるでしょう。
志望動機で、給与がいいからと直接的な表現をすることは良くありません。
そのため、社員を大切にしている社風に共感したから、仕事に集中できる環境が整っているからなど社風に触れる形で話すと良いでしょう。
企業研究をしっかり行っていることが伝わり、熱意があると評価されます。
企業分析がカギ
上記のように、社風に触れて志望動機を話すと言っても、「社風に共感した」というだけではほかの就活生との差別化につながりません。
むしろ薄っぺらい志望動機だとみなされ、あなたの評価は悪くなってしまうでしょう。
このような事態を避けるためには、入念な企業分析を行う必要があります。
社風が良いと言うだけではなく、どのような部分に魅力を感じたのか、なぜそのように考えたのか、あなたの価値観とマッチするのかを具体的に話せるようにしましょう。
給料以外の就活の軸を見つけよう
給料の高さが志望動機になったとはいえ、日本には数多くの仕事がある中で、給料の高さ以外にあなたがその企業を選んだ理由があるはずです。
志望の理由が給料の高さだけであれば、魅力的な志望動機を作るには限界があります。
給与以外の志望動機を見つけることでより説得力が高くなり、面接の際にも有利になるでしょう。
あなたが何を持って企業選びをしているのかを改めて考えることが大切です。
就活の軸を再度考えるヒントとして、以下の記事もあわせてご確認ください。
一貫性が重要
人事は数多くの学生と会って面接を実施しているため、いわば面接のプロであると言えます。
そのため、その場しのぎで取ってつけたような志望動機は響きません。
無理にその企業に合わせようとして嘘をついた内容を伝えても、すぐにばれてしまいます。
たとえ運よく入社できても、あなた自身が苦しくなり、早期離職につながることもあるでしょう。
自己分析を徹底して行い、自分がどんな価値観を大切にしているのかを志望動機に絡めることが大事です。
【志望動機が給料の高さ】稼ぎたい人におすすめの志望動機
稼ぎたいことを志望動機として話す際、具体的にどのような内容にして話すのが良いのかわからない方も多いと思います。
この章では具体例として、成長したいから、さまざまな仕事を体験できるから、努力が評価される環境だからという3つの志望動機をご紹介します。
いずれの場合も直接的に給与のことは話さず、上手に言い換えをすることが大切です。
あなたの志望する企業に使える志望動機があるかもしれません。
ぜひ作成する際の参考にしてください。
成長したいから
稼ぎたい人には、スキルを磨きたい、いろいろな仕事に挑戦したいなどの志望動機が合っているかもしれません。
稼ぐにはそれなりのスキルなどが求められるため、結果としてあなた自身の成長につながります。
資格が必要な職種においては、資格を取得することで手当が支給され、任される仕事の範囲も広がるでしょう。
そのような企業の選考を受ける際は、あなたの成長できる環境が整っていること、またあなたが入社後に活躍できることを志望動機に交えて話すことが大切です。
様々な仕事を体験できるから
稼ぎたい人の中には、将来管理職を目指したいと考えている人もいるかと思います。
企業によっては役職に就くことで、大幅に給与が上がるでしょう。
管理職になるということは、自分の仕事だけではなく、部下のマネジメントなど幅広い業務を担当することになります。
そのため、さまざまな仕事ができることを志望動機にするのも良いでしょう。
それがあなたにとってなぜ魅力的なのか、それによってどう成長していきたいのかを伝えられるとより良い内容になります。
努力が評価される環境だから
たとえば、志望する企業にインセンティブや評価制度が整っている場合、努力が評価される環境が魅力的であることを志望動機に絡めると良いでしょう。
その制度があなたにとってなぜ魅力的なのか、それによって企業にどのような影響を与えられるのかもあわせて考えておくことが大切です。
不動産業界や外資系企業では、給与ベースは高くなくてもインセンティブで年間数百万円を稼げる企業もあります。
気になる方は採用ページを確認して、事前に制度を調べておくと良いでしょう。
【志望動機が給料の高さ】志望動機を探すコツ
志望動機が給与の高さであるとはいえ、その点だけで企業を選んでしまうと、将来的に仕事に対するモチベーションを保つことが難しくなり、入社したことを後悔する可能性も少なくありません。
給与以外の志望動機を探すことで、仕事選びの際に大切にしている価値観を見つけられるでしょう。
具体的には、自己分析、業界研究、企業研究を行うことが大切です。
ここからは、給与以外の志望動機がなかなか見つからない場合の探し方のコツをお伝えします。
自己分析をする
給与の高さ以外の志望動機を見つけるために、自己分析を行って人生を見つめ直すことが大切です。
給料の多さだけで企業を選んでしまっては、その思いだけでモチベーションを保つことは難しくなるでしょう。
生活のために給料の多さは一定程度大切ですが、それと同時に成長ややりがいも重要となってきます。
あなたが仕事に何を求めるのか、過去の経験から掘り下げて考えてみましょう。
自己分析のやり方について詳しく知りたい方はこちらからどうぞ。
業界研究をする
自己分析の結果から、あなたにマッチした業界を探しましょう。
あなたの挑戦したいことができる業界に絞っていき、なぜその業界に行きたいのかを深掘りしていくのがおすすめです。
1つの業界に絞り込む必要はなく、興味のある業界を3~5つほどに絞り、そこから細かく企業を選んでいきましょう。
業界研究をすることで、それぞれの企業における業界内での立ち位置を理解することができ、面接時にも役立ちます。
業界研究のやり方について詳しく知りたい方はこちらからどうぞ。
企業研究をする
業界が絞れたら、その業界に属する企業を調べましょう。
多くの企業が選択肢として出てくるため、この段階で給料や福利厚生などの条件で絞ることがおすすめです。
あなたのやりたいことができて、かつ給料面などの条件も満たせているため、バランスが良い企業を選ベるでしょう。
企業が絞り込めたら、競合他社との比較も忘れないようにしてください。
条件面以外で優れている部分を調べておくことで、面接の際に丁寧な企業研究ができていると評価されるでしょう。
就活エージェントを活用しよう
自己分析の方法、志望動機の作成、仕事選びのポイントがわからないなど、就職活動の進め方に悩んでいる方も多いと思います。
そんなときは、就活エージェントのサービスを使うことで、自分にマッチした仕事探しが可能です。
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まとめ
本音の部分では、給料の高さで企業を選んでも問題ありませんが、志望動機として話すことは良くありません。
また、待遇や福利厚生について話すこともNGです。
面接の場では給与が良いという直接的な表現は避けて、一貫性を持った志望動機を伝えられるようにしましょう。
そのためには、給与以外の志望動機を見つけることが大切です。
自己分析、業界研究、企業研究を行うことで、仕事選びの際に大切にしている価値観を見つけられるでしょう。
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