はじめに
「就活のWebテストってなに?」 「Webテストの種類や対策、注意点を知りたい」 このように、はじめてのWebテストに対して、たくさんの疑問や不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、はじめてWebテストを受検する方に向けた内容を紹介しています。Web概要や種類、事前に行うべき対策や注意点などに加えて、評価に直結する能力試験について解説しています。
本記事を読むことで、Webテストを受検する方法や効果的な予習のやり方に加え、混同しやすいSPIとWebテストの違いなどを把握できます。これらの知識を基に選考を突破するための具体的な方法が得られるため、今やるべきことが明確になるでしょう。
はじめてWebテストを受検する方は、是非、最後まで読んでみて下さい。
そもそもWebテストとは?
就活の際に用いられるWebテストは、企業が応募者の適性を知るためにオンラインで行うテストのことです。
昨今の大手企業や人気業界では、求人応募やインターン応募が多くなっているため、積極的にWebテストを導入する傾向にあります。Webテストの主な内容は、応募者の学力を測る能力検査と、応募者の性格や資質を測る適性検査の2つです。
はじめに、Webテストを行う目的と実施される時期を解説します。
Webテストを行う目的
Webテストを行う目的は、膨大な応募者の中から企業が求める人材を効率良く見つけることです。
企業の採用活動には多額の費用がかかります。そのためWebテストを実施することで、経費削減や人的負担の軽減、採用活動の効率化を図っていると考えられます。
よってWebテストは企業側のメリットが大きくなり、優秀な人材の確保に寄与しているといえるでしょう。
Webテストが行われる時期
Webテストが行われる時期は、早い企業で3月下旬頃です。
現在の就活を取り巻く環境では、説明会やWebテストなどの広報活動は3月の初めから解禁され、ペーパーテストや面接といった選考活動は6月に解禁されます。企業によって時期の違いはありますが、Webテストは遅くても5月上旬までには行われるでしょう。
そのため、Webテストに向けた勉強は、解禁される半年ほど前から行うのがおすすめです。
Webテストで行われる検査内容
Webテストで行われる検査内容は、大きく分けて能力検査と適性検査の2つです。
能力検査では、主に日本語の読解力と数学に関する問題が出題されます。この検査では、PCや電卓の操作力も試されるため、苦手と感じる方も少なくありません。適性検査では、応募者の気質や性格などの確認が二者択一形式で行われます。
ここでは、上記の内容について詳しく紹介していきます。
能力検査
Webテストにおける能力検査は、企業で働くための学力を測る検査です。
検査項目は、長文読解や文章の並べ替えといった言語分野と、速度算や確率などの非言語分野があります。どちらも、事前に学習しなければ高評価を得られにくいレベルにあるため、過去問題集などの予習が欠かせません。
また、志望企業によって重視する評価対象が異なるため、企業自体の情報収集も肝要です。
適性検査
応募者の能力を測る能力検査に対し、適性検査は応募者の適性を判断するための検査を行います。
可視化されにくい部分を測る検査であり、社会適合性やストレス耐性、企業との相性などを確認する内容がメインとなっています。回答方法は「はい」か「いいえ」の二択から選ぶ形式が多く、直感による部分が大きいと言えるでしょう。
企業によっては適性検査を重視する場合もあるため、志望企業の特徴や理念を把握しておくことが大切です。
Webテストの受け方
Webテストは、自宅でパソコンを使って受検する方法と指定のテストセンターで受検する方法があります。
企業によってWebテストの受検方法が異なるため、どちらとも受検形式の概要を把握しておきましょう。
ここでは、Webテストの2つの受け方について解説します。
自宅のパソコンで受ける
自宅からパソコンを使う場合は、ESを提出したあとに企業から送信されるメールのURLにアクセスすることで受検できます。
Webテストでは、インターネットエクスプローラのブラウザでJAVAscriptを使用するケースが多く見られるため、事前にインストールしておきましょう。
また試験当日の動作不良を防ぐためにも、受検前に動作環境を整えておくことが重要になるでしょう。
テストセンターへ出向く
指定のテストセンターへ出向いて受検する場合も、企業のホームページにログインして日程や会場の予約を行います。
テストセンターでの受検は、パソコンが用意されているため動作設定や環境確認は不要です。ただ、テストセンターでは能力検査しか受け付けていません。事前に適性検査を受検する必要があるため、所定の順序を確認しておきましょう。
WebテストとSPIの違い
ここでは、混同されがちなWebテストとSPIの違いを解説します。
Webテストは、パソコンを用いてインターネット上のテストを行う受検方法を指し、SPIは株式会社リクルートが作成したテストの種類を指しています。
つまり、SPIによるテストをWebテストで行うという関係になり、あくまで「テストの種類」と「受検方法」ということになります。
よく用いられるWebテストの種類
就活のWebテストにおいては、主に4種類のテストが用いられています。
Webテストは、企業によって採用されているテストが異なるため、代表的なWebテストを対策しておく必要があるでしょう。
ここでは、採用活動でよく使われているWebテストを紹介していきます。
玉手箱
玉手箱は、日本エス・エイチ・エル株式会社が提供している適性テストです。
玉手箱のWebテストは、能力検査と適性検査から出題されます。言語分野では、語句の文法や長文読解といった国語が出題され、非言語分野では、四則逆算型や空欄補充などを中心に出題されます。
Web-GAB
Web-GABは、玉手箱と同じ日本エス・エイチ・エル株式会社が提供している試験です。
Web-GABの出題範囲は、言語理解と計数理解テストが併せて90問ほど、適性検査が70問ほど出されます。所要時間は合わせて80分となっていることから、スピーディーな解答が求められます。
また、計数理解テストにおいては電卓の使用が認められているため、忘れずに準備しておきましょう。
TG-WEB
株式会社ヒューマネージが提供しているWebテストが、TG-WEBです。
TG-WEBは高難度なWebテストとして知られており、事前予習なしでは良い評価が得られにくいでしょう。言語分野では長文読解や空欄補充などが出題され、非言語分野では展開図や推論などが出題される傾向にあります。
SPI
SPIは、株式会社リクルートが提供している適性試験です。
能力テストでは語句の文法や同義語反意語などの言語分野と、四則計算や推論といった非言語分野から出題され、個人の内面を可視化する適性テストも行われます。またSPIは、受検者の回答状況によって問題が変化するなど、ユニークな特徴も持ち合わせています。
SPIを適性試験として採用している企業は多く、就活においては頻繁に目にすることがあるでしょう。
はじめてのWebテストの前に確認しておくこと
はじめてのWebテストでは、わからないことも多く、入念な準備が求められます。
できるだけ情報を集めることが重要になり、Webテストに関しては、志望企業が用いるテストの種類や実施日などを事前に把握しておく必要があるでしょう。また、パソコンの動作確認もあらかじめ行っておくと安心です。
ここでは、はじめてのWebテストの前に押さえておくべきポイントを紹介します。
志望企業で実施されるWebテストの種類を確認しておく
志望する企業が見つかったら、どのような形式のWebテストが行われるのかを確認しておきましょう。
Webテストの実施は、企業によって方法や種類が異なります。同じ業界でも、全ての企業が同様のテストを採用しているとは限りません。また、Webテストは回答の使いまわしが不可能であることも留意しておきましょう。
志望企業がどのようなWebテストを実施しているかがわかったら、早めの対策を立てることが肝要です。
必要なものや時間をチェックしておく
Webテストに必要なものや時間は企業によって異なるため、こちらもあらかじめ確認しておきましょう。
とくに、能力検査の非言語分野では電卓が欠かせない問題が出題されます。また、言語分野においては、メモ用紙や辞書の使用が認められているケースもあるため、受検前には手元に用意しておくことをおすすめします。
動作環境の確認を行っておく
Webテストを受検する際に、パソコンの動作環境の確認は欠かせません。
Webテストに対応したアプリがインストールされていなければ、テスト自体を受けることができず無効となってしまう恐れがあります。仮に試験前にインストールを試みたとしても、時間がかかって、試験開始までに間に合わないこともあるでしょう。
そのため志望企業を見つけた段階で、Webテストに対応するソフトやアプリを備えておくことが重要といえます。
Webテストに向けてしておきたい対策
Webテストで高評価を得るには、事前に対策が必要です。
企業が用意するWebテストは、入念に予習すればそこまで難易度は高くありません。苦戦する理由として、出題問題への不慣れや時間配分のミスなどが挙げられます。いずれも、あらかじめ対策をしておけば良い評価に繋がるでしょう。
ここでは、はじめてのWebテストに向けた対策を紹介します。
参考書などを用いて勉強する
Webテスト対策としてポピュラーな方法が、Webテストに特化した参考書などで勉強することです。
書店にはたくさんの参考書が並んでいますが、購入する際は1冊に絞り、反復して取り組むことが効率的でしょう。基本的にどの参考書においても、問題に慣れることを優先することが重要です。
1冊の参考書を使い込むだけでも、Webテスト対策として十分であると言えます。
時間配分を意識する癖をつけておく
また、参考書や問題集を用いて練習問題を行う場合は、時間配分を意識して取り組むといいでしょう。
Webテストの能力検査では、時間制限を設けている場合が多く、じっくり考えていては間に合わない可能性があります。志望企業のWebテストを把握できるのであれば、テストの制限時間や問題数を調べておきましょう。
時間を意識しながら解答するクセをつけると、はじめてのWebテストでも時間制限内で終わらせられるようになるでしょう。
お試しWebテストや同一テストを実施しているほかの企業を受けてみる
ある程度Webテスト対策が仕上がったら、模擬テストを受けてみるのも効果的です。
とくに、はじめてのWebテストでは、自分に足りない部分を知るための有効な手段となります。
能力試験の対策で押さえておくべきこと
ここからは、能力検査において具体的な対策を紹介していきます。
適性検査は内面を測るもので抽象的と言えるテストですが、能力検査は応募者の実力を客観的に判断するため、合否に直結しやすい要素と言えます。企業が求めるレベルになければ、いくら適性が合っていても採用には結び付きにくいでしょう。
では、能力検査で出題される言語分野と非言語分野について解説します。
言語分野の場合
能力検査のうちの1つ、言語分野は国語のような問題が出題されます。
出題範囲は、2語の関係や空欄補充、語句の意味や成り立ちに加え、文の並び替えや長文読解などです。難易度は中学校で履修するレベルですが、熟語や慣用句の意味などの学習を怠ると点数は伸びにくくなるでしょう。
さらに、テスト形式によっては30分で40問出題される場合があるため、時間配分が重要になります。
非言語分野の場合
非言語分野では、中学・高校レベルの算数や数学の問題が出題されます。
出題範囲は、推論や順列、損益算や代金精算などの計算問題に加えて、集合や割合などがあります。とくに非言語分野では推論に苦戦するケースが多く、ほかの就活生と差がつきやすい問題です。事前対策では推論を中心に行うといいでしょう。
さらに、テスト形式によっては30分で40問出題される場合があるため、時間配分が重要になります。
Webテストはどれくらい取れればいいの?
Webテストの合格ラインは、志望する企業によって異なります。
たとえば、同じテストを2社受検したとしても片方は合格し、片方では落ちるというケースがあります。また、能力検査と適性検査のどちらに比重を置いているかという点も、企業ごとで違うため一概には判断できません。
どんなテスト形式でも、高得点を取ることが採用への確実な道であるため、はじめてのWebテストでは自分の能力を高めることに注力するといいでしょう。
はじめてのWebテストにはしっかりと準備をして挑もう
就活におけるWebテストは、事前準備なしでは厳しい結果になりやすいでしょう。
とくに、はじめてのWebテストでは勝手がわからず、想定外の出来事に戸惑う可能性もあります。テスト当日の失敗を少しでも減らすためには、事前にしっかりと情報収集を行い、本番を想定した対策を練ることが重要です。
志望企業のテスト形式に合わせた準備は、選考を突破する確率を数段上げるため、しっかりと対策をしてWebテストに臨みましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート