【新卒就活】自己PRで責任感をアピールするには?例文や伝え方のポイントも紹介

【新卒就活】自己PRで責任感をアピールするには?例文や伝え方のポイントも紹介

「就活で責任感を自己PRするのは効果的?」 「責任感がある事を伝えるエピソードって何?」

このように、責任感という強みで自己PRを作成したい人は、沢山の疑問や不安があるのではないでしょうか。

本記事では、就活の自己PRで責任感をアピールするときのコツや注意しなければならないポイントを紹介しています。

目次目次を全て表示する

自己PRで責任感はアピールできる?

今回は、自己PRで責任感をアピールしたい方のために上手に面接官に伝えるコツをアドバイスします。就職の面接では必ずと言って良いほど自己PRをする機会があるので、企業とマッチした人物である事をしっかりとアピールできるようにチェックしてみてください。

企業が自己PRを聞く意図は?

自己PRは自分がどんな人物であるのかを伝え、自分の強みや魅力をアピールする事で、志望する企業に対して自分を売り込む機会です。

企業の担当者が自己PRを聞いて、この人を採用したい、この人と一緒に仕事をしたいと思ってもらえるにはどのような自己PRをすれば良いのでしょうか。

そのためには、企業が自己PRをなぜ尋ねるのか、自己PRを聞く意図を知る必要があります。意図を知れば、それに即した自己PRができるようになるからです。

どういう人か知りたい

企業が人材を採用するという事は、単に仕事ができそうな人を選べば良いわけでありません。仕事ができそうな人を選ぶだけなら、わざわざ面接をしなくても、学歴やテストの結果などで選べば効率的と言えます。

ですが、企業で仕事をしていくという事は、単に知識が豊富、学校の勉強ができる人だけでは足りません。一緒に仕事をしたいと思える人物である事、顧客や取引先の前に安心して出せる事、企業の将来を担ってくれる人物である事が求められます。

単に成績が良い、スキルや資格を有しているだけではなく、どんな性格の持ち主なのか、責任を持って仕事ができ、企業に貢献してくれる人物かを知りたいと考えています。それを自己PRを通じて、どんな人物かチェックしているのです。

能力を知りたい

いかに学歴が高い、TOEICのスコアが高い、IT資格などを有していると言っても、実際に仕事でそれを使いこなせる能力があるとは限りません。

一方で、履歴書やエントリーシートに並べられるスキルや資格がなくても、仕事を遂行していくうえで必要な能力を持っている人はいくらでもいます。

勉強ができるといった形式的な能力ではなく、その人の人間力とも言うべき能力、たとえば、責任感のような能力を持ち合わせているかを知りたいと考えています。

仕事をしっかりとやり遂げる能力があるか、組織の一員として順応できる能力があるかなど、企業でビジネスを遂行するうえで必要な人間力を備えているかを知りたい意図で自己PRを尋ねているのです。

自社にマッチしているか知りたい

単に仕事ができそうな人を選ぶのであれば、大学で選んだり、SPIなどのスコアが高い順に選んだりする方法もあります。

ですが、組織の中で働いていくためには既存の人材と一緒に仕事ができる人、社風に合う人、企業の仕事の流儀などに合う事が求められます。自社が求めている人物像にマッチしているかを知りたい意図で、自己PRを聞いてくるのです。

いかに優秀な人材であっても、環境が合わなければ、能力を存分に発揮できない可能性があります。それでは企業にとってだけでなく、本人にとってもメリットがありません。

自社にマッチしているか否かは採用にあたって重要な要素であり、お互いにミスマッチが起こらないよう人物像や成りを自己PRから知りたいという意図があります。

企業が求める責任感とはどういうもの?

企業が求める責任感とは、その職種によって内容が異なります。

たとえば、医療系の仕事や看護師、介護士など人の命に関わる仕事では、ミスをしないようにする努力や自身に対する厳しさといった責任感が求められます。

さらに、会計や事務といった仕事では、自身の仕事を正確にこなす事で会社全体の利益や信頼につながるため、仕事内容に責任を持つ勤務姿勢が求められるでしょう。

このように職種によって「責任感」の持つ言葉の意味は細かく異なりますが、企業の一員として働いていくにあたっては、「業務を最後までこなす事」や、「仕事を円滑にこなすための努力を惜しまない事」が求められていると考えられます。

自己PRで責任感がある事をアピールする際のポイント

ここでは、自己PRに際して責任感がある事をアピールする際にポイントとなる事を見ていきましょう。

大枠では、PREP法と呼ばれる論理的な表現形式が基本となります。

  • 結論から話す
  • 具体的なエピソードを盛り込む
  • 責任感がある事を別の言葉で言い換える
  • 入社後に責任感がある事をどう活かすのかを話す
  • 何に対するどういう責任感なのかを具体的に伝える
  • 他の人とも連携・協力できる事を伝える

結論から話す

PREP法の最初と最後のPは、結論となるポイントを意味します。

はじめに自らの主張である責任感を前面に出す事の利点は、論点が明確になり、人事にとっても評価や質問の方向性がハッキリするため、続く話をうまく責任感と結び付ける事ができる事です。

また話してたとしても、言いたい事を最初に明確にしておく事で、続く内容が脱線する事を防ぐ効果もあるため、責任を持って最後まで話し続けられる人という印象を付ける効果も見込めるでしょう。

具体的なエピソードを盛り込む

主張の理由を簡潔に述べた後は、それを支えるエピソードを述べましょう。

これらはPREP法のRとEにあたる部分で、人事の方に、責任感が具体的にどのような場面で発揮され、どんな有益な結果をもたらしたのか、またその人の責任感が、入社した場合はどのような勤務姿勢として現れるのかを伝える手段になります。

具体的な話があれば、聞き手にとっての説得力が増します。また、内容をイメージしやすくなるため、漠然とした主張に比べて、正確な評価を下しやすい事も利点です。

責任感がある事を別の言葉で言い換える

責任感がある事を主張する際には、最後の結論では、もう少し具体的な言葉を入れた方が良いでしょう。

たとえば、結果の完遂に重点を置くなら、あきらめずに物事に取り組む継続力や忍耐力を、高い目標の追求に重点を置くなら、使命感を持って物事に取り組む事をそれぞれ前面に出す事ができます。

これらのより具体的なメリットを聞けば、人事側も責任感の中でもどんなよさを発揮してくれそうか、より具体的で正確な評価を下す事が可能になり、好印象を抱く可能性が高まるでしょう。

このパターンの変形としては、責任感を最後の結論に置き、最初のポイントでは言い換えを強調する事もあり得ますが、いずれにせよ、両者で言い換えを行うと、しつこい印象を与えないメリットもあります。

入社後に責任感がある事をどう活かすのかを話す

ここまでのPREP法は、他の自己PRでもある程度よく見かける定番の表現方法です。

責任感がある事をアピールする際には、差別化ポイントとして、入社後の責任感の活かし方も具体的に話しましょう。

それによって、高い入社意欲を持っている事、強い責任感を持って企業研究を行ってきた事が伝わり、責任感の強さを手っ取り早く実演できるという利点があります。

何に対するどういう責任感なのかを具体的に伝える

責任感の自己PRでは、何に対するどういう責任感なのかを具体的に伝えるようにしましょう。具体性のないエピソードは説得力がなく、ぼんやりとした印象を与えてしまいます。

たとえば、高校生の頃に部活でキャプテンとして活躍した事を書くのであれば、「メンバーと目標を達成するために自身の責務を果たした」といった内容になります。

また、アルバイトでの経験をもとに自己PRを書く際は、「お客様のニーズに応えるためにマニュアルの改善を申し出た」といった内容にすると良いでしょう。

責任感を持って活動した目的や対象者について言及する事で、面接官が抱くイメージがより鮮明になります。

他の人とも連携・協力できる事を伝える

社会人になると、同僚と協力しながら仕事を進める能力が求められます。特に警察官や保育士など、人の安全に関わる仕事をする場合は尚更です。

そのため、責任感をアピールするにあたっては、自身の責任感だけを自己アピールして終わる事がないよう気を付けましょう。他者とも連携できる事を、あわせてしっかりアピールしていく必要があります。

自己PRを作る際の構成

自己PRを作る際、一から自分で構成などを考えて書くよりも、ある程度決まった構成に沿って書く方が書きやすいです。

文章的にきちんと整った自己PRなら、読み手側にもその内容を伝えやすいでしょう。そのためには、結論、理由、エピソード、問題、行動、結果、結論の順番で文章を構成するのがオススメです。

採用側に最初から最後まで飽きられずにしっかり読んでもらえるように、わかりやすく印象的な自己PR文を作りましょう。

結論:私の自己PRは好奇心旺盛なところです(アピールポイント)

最初に、あなたが自己PRで一番伝えたいアピールポイントを、わかりやすく提示します。例文では「好奇心旺盛」ですが、今回は「責任感」をアピールポイントとして考えましょう。

面接で第一印象がとても大切なように、自己PRにおいても、最初の文章はとても重要です。最初の一文が良いと、自己PRの文章全体が良い印象として相手に届きます。

最初に「責任感」をアピールポイントとして伝える際は、そのままダイレクトに書くと、曖昧でありきたりな自己PRになってしまいます。

採用担当者は、何十人もの就活生の履歴書を読まなければなりません。あなたの自己PRが、他多数の就活生に埋もれずに最後まで読んでもらえるよう、採用担当者の興味を惹くような書き出しが必要です。

そのため、ダイレクトに「責任感が強いところです」と書くよりも、「何事も最後までやり遂げられる意志の強さがあります」などと、自分なりに表現を変えてみましょう。

理由:なぜならば〇〇で〇〇という事があったからです

いくらあなたに強い責任感があっても、ただ「私には責任感がある」と書くだけでは、読み手側も信用する術がありません。

次に結論の理由を述べる事で、採用担当者を納得させましょう。そのためには、あなた自身の責任感の強さを発揮したエピソードを提示しましょう。

詳しい内容は次に説明するとして、その経験で起きた事が、あなたにとってどうして責任感の強さと結びついているのか、端的に述べておきます。ここは長々と書くよりも、まずは言い切っておいた方が、読み手側を次の展開に引き込む事ができるでしょう。

エピソード:私は〇〇で〇〇をしていました

次に、具体的にエピソードを説明していきましょう。どこでいつ何をどのようにしていたのか、読み手側にわかるように、その経験の内容を詳しく述べていきます。

また、わかりやすい結果や実績がある場合は、この部分でその結果を述べると良いでしょう。

その経験がイベントなどの場合は、何人規模だったのかなど人数を述べたり、大会やコンクールなどの結果が出るものでは、その順位を書いたりするなど、結果や成果が出ているなら、最初の方に書いておくと良いです。

結果や成果の他に、期間などでも構いません。何日間継続した、何回行った、など、あなたの責任感が発揮された経験の中で表せる数字があれば、積極的に取り入れてください。

問題:その経験で〇〇という問題に直面しました

責任感をアピールするエピソードなので、何か頑張ったり努力したりした経験であるはずです。

その中で、責任感が必要になるような何らかの問題に直面した事もあったでしょう。経験した問題や課題の説明をするわけですが、注意点としては、エピソード自体に重きを置きすぎないようにする事が大切です。

これは多くの就活生が陥りやすい点で、エピソードを語る事に力を入れすぎて、あなた自身の強みを語りきれないという失敗がよくあります。

採用側が知りたいのは、エピソードよりも、その問題や課題を通して責任感という力がどのように身についたか、その責任感という強みを志望する会社でどう活かせるか、という点です。

そのため、自己PRを考える際は、エピソードを語る事自体に集中する事は避けます。根拠となるエピソードを語る部分はサブとして、責任感という強みをメインにアピールしましょう。

行動:私は〇〇と考え〇〇を行いました

その問題や課題を通じて、解決するためにあなたが考えた事や、それによりとった行動、工夫、解決方法の詳細を述べます。

これは、できるだけ具体的に書くと良いでしょう。なぜなら、ただ「必死で努力した」「全員一丸となって工夫した」などの抽象的な書き方では、採用担当者には、その解決した様子がまったく想像できないからです。

せっかく自己PRに書けるような経験があるのですから、どうあなたが努力したかを述べ、あなたが自己PRとして伝えたい「責任感」の根拠を書きましょう。

この部分を詳しく書く事で、採用者側も、あなたにどんな責任感があり、どう仕事に取り組む人間なのかを理解できます。

できれば、具体的にとった行動とともに、なぜその行動をとったのか、もわかるように書きましょう。あなたが行き当たりばったりな行動をとる人ではなく、ロジカルな考えもできる責任感の持ち主だと証明できます。

結果:その結果〇〇となり〇〇に大きく貢献しました

あなたがとった行動で、どんな事が起き、課題や問題がどのような結果を迎えたのかを書きます。

数字で表せる結果が出ているなら、数字を使う事でわかりやすく相手に伝えられるでしょう。または、あなたの責任感の強さが現れるような言葉を誰かにかけられたなら、それをエピソード調に書くのもオススメです。

いずれにせよ、あなたが持つ責任感を裏付ける証拠として、その行動によって引き起こされた結果を、わかりやすい言葉で書きましょう。

結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております

あなた自身の責任感を自己PRとして提示した最後に、「あなたの会社で私はこの長所をこのように貢献します」と相手側に伝えましょう。

仕事での活かし方に触れる事で、採用側もあなたの会社での活躍する姿をイメージできます。あなたの責任感の強さが、会社でどのように発揮できるのか、しっかりとしたイメージをあなた自身も持つようにしてください。

自己PRで責任感をアピールするときの注意点

自己PRで責任感をアピールする際にはいくつか気を付けなければならない注意点があります。こうした注意点についてしっかりと理解していなければせっかくの自己PRで企業に対してマイナスイメージを与えてしまう事につながってしまいます。

ここでは、自己PRで責任感をアピールする際の注意点について詳しく解説していきます。

与えられた事をこなしただけの経験はアピールしない

「与えられた仕事(役割)をこなした」という経験だけでは、責任感の自己PRとして内容が不十分です。そのため、与えられた事をこなしただけの経験はアピールに使えないと考えましょう。

自身の責任感から、与えられた役割や仕事に加え何をする事ができたのかをアピールする事が好ましいです。

苦労話にならないようにする

自己PRで責任感についてアピールする際には、エピソードを盛り込む事でより自己PRに説得力が増します。しかし、エピソードを話す中で、苦労話にならないよう気を付けましょう。あくまで着地点は責任感についてのPRである事を、忘れないようにしましょう。

肩書きばかりを強調しない

自己PRで責任感についてアピールする場合には、肩書きばかりを強調しないよう気を付けましょう。肩書きを強調する事で、自慢のような悪印象を与えてしまう可能性があります。

頑固な印象を与えないようにする

「責任感」というワードは、下手に使うと頑固な印象を与えかねません。「正義感に溢れて融通が利かない」といったネガティブな印象を持たれる場合もあるでしょう。

責任感がある事をアピールする場合には、頑固な印象を与えないよう注意するようにしましょう。周囲の人からの評価について言及したり、柔軟な発想ができる事を付け加えたりする事をおすすめします。

当たり前の事をアピールしない

責任感の自己PRに限らずですが、中にはアルバイトに遅刻しませんでした、学校に遅刻しませんでしたといった事をアピールする方がいます。

ここまで露骨ではないにしろ、あなたがアピールしようとしているその責任感は果たして本当に自己PRになっているのか一度客観的に考えてみる事をおすすめします。

責任感には2種類ある

自分がどんな人物であり、どんな能力を持ち、どのように志望する企業に貢献するかをPRするうえで、責任感が強い人物だとアピールした場合、企業の担当者はどのような反応を示すのでしょうか。

責任を持って仕事をする事は、社会人として欠かせない要素です。企業に就職して働くという事は、単にお給料をもらって生活を立てていくためではありません。

企業の業績に貢献し、企業が持続的に成長していくための収益をもたらし、企業の成長を支えていく事が求められます。その事を認識して責任を果たそうとする人物は、企業にとっても頼もしいものです。

もっとも、責任感には2種類あるのをご存知でしょうか。いずれの責任感を意味しているのか、両方とも兼ね備えているのかも自分で明確にしておく事が大切です。

すべて自分の責任と思える「自責」

与えられた仕事を責任持って遂行する、仕事をミスしたり、結果が出せなくても人のせいにしたり、環境などのせいにせず、すべて自分に責任があると思える「自責」が一つの種類です。

責任感があると自己PRする場合、少なくとも「自責」を有している事を具体的に示す事が求められます。

有言実行でやると決めた事は最後まで責任を持って遂行しようとする事、うまくいかなくても言い訳をせず、自分の責任としてとらえ、なぜできなかったかを振り返って改善につなげようとする姿勢などを持っている人物である事をPRしましょう。

他責の問題もすべて自分が解決しようと思える「当事者意識」

もう1種類の責任感は他人のミスや他人の結果も含めて、すべて自身の問題としてとらえたり、自分の責任として他人を信頼して任せられたりするという「当事者意識」です。

将来的にプロジェクトチームを引っ張っていきたい、店長や支配人といった組織をまとめて牽引していく立場になりたい方をはじめ、管理職やマネジメント職として求められる能力の一つです。

学生時代までの経験で、「当事者意識」を持って他人の行動や他人の結果に対してまで責任を持って臨んだ事がある方は、あまりいないかもしれません。

ですが、店長志望や将来はマネジメント職になりたいと考えている方は、入社後の目標として、もう1種類の責任感も持てるようになりたいとビジョンを語ると良いのではないでしょうか。

人事から見た自己PRが責任感の方のイメージ

人事から見た自己PRが責任感の方は、どんなイメージを持つかご存知でしょうか。

責任感とは、その言葉の通り、何事においても責任を重んじながら行動するといった意味があります。

社会人として一度決めた事を、責任を持って最後までやり遂げたり約束を守ったりする事は大切な事です。しかしながら、社会人が責任を持って仕事をこなす事は当たり前と言われてしまうかもしれません。

そのため、自己PRで責任感をアピールする際には、根拠となる具体的なエピソードを交えたり責任感を活かしたりしてどのような成果を上げる事ができるのかをしっかりと採用担当者に伝えなければいけません。

伝え方によっては、責任感がありすぎて大きなストレスを感じ、周囲と協調性を持って仕事をこなす事ができないのではないかといったマイナスイメージを持たれてしまう事もあるので注意しましょう。

責任感を持ちながら柔軟に仕事ができる事をアピールするのはもちろんの事、周囲と協力して対応できるなどバランス良く行動できる事を伝える事も大切です。

最後までやり遂げる

就職面接で自己PRをする際に責任感があるところをアピールする就活生も少なくありません。世間一般的にも採用担当者から見ても責任感のある人は、高く評価されます。

社会人として責任感がある事でどんな小さな仕事でも最後まで丁寧にやり遂げるといったプラスのイメージを持つ事もあるでしょう。

中には、仕事の内容によって取り組む姿勢に大きな差が出てしまう人もいます。残念ながら途中で仕事を投げ出してしまい同僚だけでなく、お客様にまで不快な思いをさせてしまう人もいるのです。

これでは、社会人として認められないだけでなく、企業にとって大きな損失にもなりかねません。

しかし、責任感のある人は同僚はもちろんの事、お客様や取引先の方にも迷惑をかける事なく最後まで仕事をやり遂げます。

企業は、円滑に同僚と仕事ができ、仕事に貢献してくれる人材を求めています。

面接や履歴書で就活生の自己PR部分はもっとも重視している部分でもあり、企業にふさわしい人物であるかを判断しているため、自己PRで責任感をアピールするならこれまでの経験を交えながら自分の良さをしっかりと伝えていきましょう。

リーダーとして周りを引っ張っていく

責任感を持って最後まで仕事をやり遂げる誠実な人は、同僚たちからも厚い信頼を得られます。大きな仕事を任せられたり社内のリーダーとして周囲を引っ張ったりしていける人物だとみなされる事もあるでしょう。

また、責任感のある人物は、たとえ大きな困難にぶつかってしまったとしても意見が右往左往してしまう事がありません。自身の発言に責任を持ち最後まで一貫して真摯な態度で仕事に取り組みます。

いつでも責任感を持って仕事に邁進するため、同僚はもちろん、上司からの評価も高くリーダーとして活躍できる人物として頼られる事も多いでしょう。

全力で与えられた仕事に取り組む

企業にとって、責任感のある人物とは、与えられた仕事を途中で投げ出したりせず、全力で最後まで取り組む人物です。また、責任感がある以上、仕事をきちんと終わらせるために全力で頑張る努力家だ、という印象も持っています。

仕事とは、短期間で終わるものではなく、1ヶ月や半年、大きなプロジェクトともなれば、終了までに年単位の時間がかかります。

企業は、責任感がある人物ならば、長期間であっても、こつこつと努力を重ねて業務を完遂してくれるだろうという期待を持っています。努力家である事に裏付けられた責任感を、エピソードを交えてアピールすると良いでしょう。

ルールや規則をしっかり守る

責任感がある人物は、企業のルールや社会人としての基礎的なマナーや決まり事をきちんと守る人物だと受け取られます。

責任感を持ってルールを守る事で、周囲からの信頼が得られ、頼りにされる事も多くなるので、結果として、周囲とのコミュニケーションが良好になり、スムーズに仕事ができるようになります。

社会人として、ルールを守る事は当たり前ですが、そうした最低限の規則を守ろうとする姿勢を伝える事で、企業側に安心して採用を検討してもらう事ができます。

長期的に企業へ貢献してくれる

責任感のある人は、入社後に配属された部署で与えられた役割をしっかりこなす事で企業に貢献してくれる、と思われています。

企業は長期的に勤めてくれる人材が欲しいと思っています。すぐに仕事に飽きてしまったり、途中で業務を投げ出して退職してしまったりするような人材を採用する事は避けたいのです。

責任感をアピールする人物ならば、困難があっても逃げ出さず、じっくりと仕事に取り組んで、長期的に企業に貢献してくれるだろうと受け止めてもらえます。

責任感の自己PRで周りと差別化する方法

自己PRで責任感をアピールする就活生は非常に多いからこそ、周りの就活生との差別化が重要になってきます。責任感があるとアピールするだけでは漠然としすぎているためポイントは人事に対して入社後にも活かせるスキルである事をアピールする事が必要になってきます。

ここでは自己PRで責任感をアピールする際に他の就活生と差別化する方法について詳しく解説していきます。

何に対しての責任感なのか明確にする

責任感といってもさまざまな責任感が存在します。

何に対して責任感を発揮するのかという視点を持つ事で人事もより具体的にイメージする事ができ、内定を獲得する確率が非常に高くなります。

たとえば、与えられたポジションや仕事に対しての責任感なのか周りの人に対する責任感なのかといったところでも人事に対してアピールできるでしょう。

また、あなたの責任感は何に対して発揮される責任感なのかまで深く考える事で自己分析にもなるので、一度過去の経験を振り返る事をおすすめします。

再現性がある事をアピールする

企業は再現性を求めています。

これは営利を目的とした組織である以上、偶然の産物に頼るのではなく明確な理由を持って出した利益でなければ継続して利益を出す事ができないからです。

そのため、あなたの責任感が発揮されたエピソードには再現性があるのかどうか、再現性があるのならばなぜそのように考えるのかが必要です。

これはたとえば、エピソードを深堀りする中であなたがどうして責任感があると感じたのかどうかを考える事でわかります。

具体的にイメージさせる

人事は具体的になぜあなたが責任感があると考えるのかを知りたいと考えています。また、具体的にイメージできるという事はあなたと一緒に働く姿もイメージできるという事につながり、内定の獲得に近づきます。

具体的にイメージさせるためには、あなたのエピソードが説得力のあるものである必要があります。

そのためにもエピソードが決まった時点でそのエピソードが再現性があるかどうかという客観的な視点があるかどうかについて考えるためにも一度友達や教授にあなたの自己PRを添削してもらう事をおすすめします。

自己PRで責任感を伝えるための言い換え例

「責任感」とは、どういう意味かというと、「自分の行動や仕事について、責任を重く感じる気持ち」の事です。

したがって、「責任感」はこうした気持ちや、そこから出てくる行動を表す表現を使えば、言い換える事ができます。

具体的に見ていきましょう。

「真面目」

「責任感がある」とは、責任を果たすために何事にも一生懸命に取り組むという事です。一生懸命な姿勢は、真面目な人だという印象を与えます。

したがって、責任感がある事を伝えるために、「私の長所は真面目なところです」と言い換える事ができます。

「几帳面」

几帳面な人は、細かいところによく気がつくため、細部にまで気を配る事ができ、仕事の品質を上げる事ができます。

普通なら手を抜いてしまうようなところまで、責任を持って最後まで対応できるのが、几帳面な人です。

したがって、責任感をPRするために「私は几帳面な性格です」と言う表現を使う事ができます。

「向上心」

責任感に含まれる意味のうち、目標に対して真剣に行動する、という面に注目すると「向上心がある」という言い換えができます。

自分の言動に責任を持って周囲の意見をまとめ、行動に移していく様子は「向上心がある」と受け取られます。したがって、「私は向上心を持って行動する事ができます」という表現を使って責任感をPRする事ができるのです。

「周囲からの信頼を得られます」

社会人は、自分の行動に責任を持たなければなりません。言う事とやる事が違っていたり、一つの事に対する意見がころころ変わったり、やると言った事を実行しなかったりする人は、自分の言動に責任を持っているとは言えず、周囲の信頼を得る事もできません。

逆に言えば、周囲からの信頼があるという事は、責任感があるという事です。

したがって、「チームワークが必要なとき、周囲からの信頼を得られます」という表現は責任感があるPRになります。

「解決策を考えられます」

「責任感」は、自分の言った事や行動に対して、それを果たそうとする気持ちの事を言います。いろいろな困難や課題が出てきたときでも、それを解決するための努力を惜しまないのが、責任感のある人です。

したがって、「どんな問題が起きても、解決策を考えられます」という事で、責任感をPRできます。

「苦手な事へも努力できます」

責任感がある人物は、どんな困難であっても解決策を考え、地道に取り組む事ができる人物でもあります。また、地道に取り組むには努力を積み重ねる事が大切です。

したがって、困難に取り組めますというアピールとして、「私は、苦手な事に対しても、解決のために努力できます」という表現をする事で、責任感をPRできます。

「最後までやり遂げます」

仕事を最後までやり遂げられるのは、責任感がある人です。仕事を途中で放り出さず、最後までやり抜く事は責任感のあらわれともいえます。

したがって、「私は、どんな仕事でも最後までやり遂げます」といえば、責任感がある事をPRしている事になります。

自己PRで責任感を話す際の例文

ここからは責任感をアピールするための自己PRの例文を紹介していきます。責任感の強い方は是非参考にしてみてください。

1:アルバイトでの経験

私は、やると決めた事は最後まであきらめずやり遂げる性格です。周囲には困難だからあきらめた方が良いと言われた事も目標を達成するために粘り強く頑張る強い精神力があります。

私は学生時代、アパレル関係でアルバイトをしてきましたが、入店当初から売り上げが悪く日に日にお客様の数も減っていました。そこで売り上げを上げ、もっと活気のあるお店にするには何をすべきか考えました。

他のスタッフとのミーティング時間を増やし、お客様に寄り添うサービスを提案した結果、その案が採用され少しずつではありますが売り上げが伸び活気のあるお店へと変わっていきました。

私は、御社でも責任感を持ち、目標を達成する事をあきらめずに貢献していきたいと思っています。

2:部活動での経験

私は何事にも責任感を持ち、やるべき事を最後まで全うしてきました。

学生時代には、部活のリーダーを務めた経験がありますが、ただ技術力を上げるだけでなく大きな困難にぶつかっている部員にアドバイスをするなど、常に温かくサポートする事を心がけてきました。

自身の評価を気にするのではなく周囲に寄り添えるようなリーダーになる事を目標として行動し続けた結果、部員や恩師から厚い信頼を得られたと感じています。

御社に入社した際にも周囲の気持ちに寄り添い、仲間たちと協力しながら仕事に専念したいと思います。

3:受験勉強での経験

私は、困難だと言われていた志望大学に合格するため、人よりも勉学に力を入れてきました。

アルバイトを続けながら受験勉強をする事はとても大変でしたが、途中でどちらかを投げ出す事は決してしませんでした。

睡眠時間を減らし勉強とアルバイトを続ける事は周囲には難しいと言われていたのですが、最後まであきらめずに目標に向かって努力した事は私の大きな財産となっています。

念願の志望大学に合格した後も変わらずアルバイトを続け、周囲の評価も上がりました。

この経験を活かし今後も社会人として責任を持ち、御社に成果を残せるよう努力していきたいと思います。

4:大学の卒業研究での経験

私の武器は、責任感です。

たとえば、重要で価値のある情報などを、高い意識を持って慎重に管理しつつ、優れた成果を出す事ができます。

私は大学の卒業研究において、御社も参加している産学連携プロジェクトに携わってきました。

このプロジェクトでは、参加している企業の有する特別な技術など、高度に専門的で、安易に拡散されるべきではない機密事項をいくつも取り扱ってきたため、情報管理には細心の注意を払う必要がありました。

これらの情報が仮に漏れてしまうと、すでに多くの分野でヘッドハントなどによって国外流出してしまった技術の流出がさらに進み、国内産業に大打撃を与えてしまう可能性があったからです。

詳しい内容は御社でも部門が異なる人事の方にはお話する事ができませんが、これらの技術の仕組みに踏み込みすぎずに、かつ学会に発表できるに足る再現性のある内容が記述された論文を完成させる事は、非常に困難な作業でした。

しかしながら、私は無事担当教授とともにこの論文を完成させ、国内の学会専門誌に発表する事ができました。

このように、私は、機密情報を十分に注意して管理しながらも、高い成果を残す事ができます。

御社に入った暁には、エンジニアとして、大学での研究成果を活かして、最新鋭技術のさらなる開発に取り組みたいと考えています。

5:大学時代のサークル活動での経験

私の武器は、物事を最後まで、みんなと協力しながら完遂する力です。

大学時代は映画研究サークルの会長として、自ら脚本、監督、主演俳優を兼任して映画制作に取り組みました。

一般に、映画は一人だけでできるものではなく、制作に時間がかかります。私が脚本を書いた映画は、セリフやシーンの分量と内容から考えると、サークルのメンバー全員でさまざまな役割を担いながら、1年かけてじっくり制作する必要のあるものでした。

関係者全員が一丸となって取り組まない限り、このような一大プロジェクトは完成しません。

このため、私は監督として、演技指導なども積極的に行ったり、出演する役者や撮影係、照明担当などの意見も必要に応じて取り込んでシーンの移りを改善したりなど、複数の部門に総合的に携わって、メンバー全員のモチベーションの維持に取り組んできました。

そのうえで、さらに全体スケジュールも組んで、映画制作が期日内に無事完了するようにする事にも、注意を払う事が必要でした。

こうして、みんなで一丸となって制作した映画は、大学の文化祭で上映されましたが、来場者から高い評価をいただき、おかげさまで最優秀メディア賞を受賞する事ができました。

このように、私は、チーム一丸となって、物事を責任を持って成し遂げる能力を持っています。

映画制作の際に学んだスケジュール管理の経験を活かし、御社では、石油プラントなど、多くの巨大プロジェクトの建設を受注していますが、入社した暁には、プロジェクトマネージャーとして総合的かつ適切なスケジュール管理を行い、プラントなどの各種プロジェクトの確実な感性に貢献するつもりです。

責任感×〇〇で自己PRを差別化しよう

責任感が強いという事は社会人として重要な要素のため、PRとしては効果的です。

しかし責任感が強いというだけでは自己PRとしては印象が薄くなってしまいがちです。責任感をアピールしたいのであれば、責任感と一緒に他の強み、もしくは具体的なエピソードを交えてアピールするようにしましょう。

なぜ責任感だけでは弱いのか、責任感をアピールしたときにはどうしたら良いのかを紹介していきます。自己PRで責任感をうまく伝える参考にしてください。

責任感だけでは弱い理由

自己PRで「責任感が強いです」というアピールだけでは採用担当者には響きません。理由として、その責任感が何に対しての責任感なのか具体的に伝わらないからです。

また責任感が強いという事は、必ずポジティブに受け取られるわけではありません。責任感は場合によってネガティブに受け取られてしまう事があるのです。ネガティブに受け取られる責任感の強さを3つ例に挙げましょう。

1.仕事上で何か問題が起きたときに一人で抱え込んでしまうのではないか 2.仕事を頼まれたときに断る事ができずに仕事量が多すぎてパンクしてしまう危険性があるのではないか 3.同僚や部下に対しても自分と同じだけの責任感を押し付けてしまうのではないか

責任感をアピールする際にはデメリットに受け取られないような表現や言い回しができるようにしましょう。

責任感は何かと一緒にアピールできる

責任感をアピールするときには、その責任感が発揮されたエピソードと一緒にアピールするケースが多いでしょう。その際に責任感は何に対しての責任感なのかを明確に伝えましょう。

たとえば、アルバイトのエピソードで責任感を伝えたい場合には、与えられた仕事を全うしたという責任感なのか、お客様との約束を守ったという責任感なのかを明確にしてください。

またその責任感の強さを入社後にどのように役に立てる事ができるのかもあわせてアピールしましょう。

採用担当者が採用を判断するうえで一番大事にする事は、採用した場合にどのようなメリットがあるかです。具体的に伝える事で、採用担当者は入社後の働き方や活躍をイメージしやすくなるのです。

責任感の強さが応募した企業でどのように役に立てるか考えてみましょう。

責任感は多くの就活生がアピールする

責任感だけのアピールでは弱い理由として、責任感をアピールする就活生は多くいるという事も挙げられます。

多くの学生は一つは何かを成し遂げた経験があり、「達成=責任感の強さ」に結び付ける事ができるため、責任感を自己PRする就活生は多いのです。そのため、責任感のアピールだけでは採用担当者の印象には残らないのです。

印象に残るためには、責任感と他の何かを掛け合わせてアピールするようにしましょう。サークルでイベント開催を任され成功させたというエピソードを例に挙げます。

1.さまざまな困難があったが責任を持ってイベント開催までこぎ着け、成功させた。 2.さまざまな困難があったが、サークルメンバーとディスカッションの場を設け、困難の対策案を出し合い、イベントは開催する事ができ、成功しました。

1と2を比べると、2では協調性やリーダーシップも合わせてアピールができます。

仕事上で必要な責任感なのかを見極めるポイント

自己PRで「責任感」をアピールするには、企業がどういった責任感を求めているかを知っておく必要があります。

一般的に言う責任感と、企業が仕事上で必要とする責任感とは違っています。責任感のうち、どのような要素や能力が求められているのか、それを理解してPRしなければならないのです。

企業が求めている責任感をアピールしなければ意味がないので、しっかりとポイントを押さえてアピールしましょう。

  • 期待以上の結果を導き出せるか
  • 困難な事でもやり遂げる事ができるか
  • 主体的に考え行動する事で役割を果たせるか

期待以上の結果を導き出せるか

一般的に、責任感がある人は、向上心も持ち合わせています。そのため、常に「もっと自分のレベルを上げたい」「もっと良い結果を出したい」と考えています。

企業にとって、期待している以上の結果を出す事は、仕事上で必要な事です。目標以上の成果を達成するために、責任感を持って努力できる、というアピールをしましょう。

困難な事でもやり遂げる事ができるか

企業では、引き受けた仕事を最後までやりきる責任感が求められます。途中で仕事を投げ出さない、中途半端な形で終わらない事が大切なのです。

仕事をしていれば、困難な問題が持ち上がる事もあります。そのとき、あきらめたり放り出したりせずに、最後までやり遂げる責任感こそ、企業にとって必要な責任感です。

主体的に考え行動する事で役割を果たせるか

企業は、自分で考えて物事に取り組む姿勢を見せてくれる人物を責任感があると判断します。物事に取り組むとは、機械的に仕事を処理するだけではなく、仕事の中で起きた問題を見極め、解決に向けて動けるという事です。

また、企業では、社員の誰もが自分だけの役割を持っています。仕事において役割を果たす事も、責任を持ってやるべき事です。

したがって、主体的に考えて行動を起こし、仕事に臨んで役割を果たす事は、企業にとって必要な責任感であると言えます。

責任感を自己PRで話したNG例

責任感があると言うと長所のように感じますが、内容や伝え方によってはマイナス評価になってしまうので注意しなければいけません。

責任を感じすぎて自分を責めたり、自分一人ですべてを抱え込んだりしてしまうのは良い印象は受けないでしょう。また、自己PRするときに何が言いたいのかわかりにくい発言も、もったいないです。

ここでは責任感の自己PRのNG例について、よくないポイントも説明しながら紹介します。

NG例1

私は責任感が強い事が強みです。

学生時代は飲食店でアルバイトをしていたのですが、覚える事がとても多い仕事で新人は辞める人も多かったです。そんな中で私は長く続ける事ができて、アルバイトの身でありながらもチームリーダーを任されるようになりました。

新人にいろいろと教える役割ですが、残念ながら私の教え方が下手なのかどんどん辞めていくのです。私は自分が未熟なせいだと悩み、営業時間が終わってからも店に残って考え込む日が続きました。

いつもこんな風に責任を持って真面目に取り組む性格です。御社に入社してからも、責任感を持って仕事と向き合うつもりです。

NGポイント

この例文では、確かに真面目で責任感が強い性格である事は伺えます。しかしながら、一人で問題を抱え込んで悩んでも、結局は何の解決にも至りません。店長に相談するなどして、周りの協力も得ながら物事を対処していく事が必要だと言えます。

責任を抱え込みすぎている内容は、良い評価にはつながらないでしょう。

NG例2

私は学生時代に、登山サークルで部長を務めていました。

いろいろな山があり、軽々しい気持ちで登山するのは危険です。部長という立場上、メンバーの命を抱えているとも言えます。常に私はみんなの体調を見ながら全体の事を考えて登山をしていました。

登山しない日も、皆の弱い部分をカバーできるようにそれぞれに合ったトレーニングメニューを考えてあげました。

部長として責任を持って動いた事は、入社後の仕事にも活かせると思います。

NGポイント

この就活生は、登山サークルにおいて自分の責任感を発揮したエピソードを話したかったのでしょう。

しかしながらこの例文では、一体何をアピールしたいのかがわかりづらいです。この例文の問題点は、結論から述べていない事です。

自己PRでは、もっとも言いたい結論を最初に話す事が大切です。「私の強みは責任感を持って行動できるところです」とまず言い切りましょう。その後に、その裏付けとなるエピソードを話すようにします。

NG例3

私は責任感がある性格だと自負しております。

駅伝サークルに所属しておりましたが、やはり駅伝というのはチームワークが大切です。一人の失敗や甘えは連帯責任になると常に言い聞かして練習に励んでおりました。

さらに健康管理や怪我をしないケアも重要です。一人が怪我をすると、チームに響くからです。しかしながら、中には自分の事しか考えておらず、試合前に夜中まで居酒屋で飲んでいるメンバーもいました。

私はそういう姿が許せなくて、「一人ひとりがもっと責任を持って大会に向かわなければいけないのではないか、前日に飲むとは何事だ。もっと責任を持ってくれ」と怒りました。

御社の仕事もチーム営業という事なので、各自がしっかりと責任を持って売り上げ貢献していけるように自らがまず実践したいです。

NGポイント

この話を聞くと、かなり熱い人間性を感じるかもしれません。しかしながら、どこかこの人の責任感は、周りの人への押し付けにもなっています。ややトラブルメーカー的な存在になりそうな不安も拭えません。

チームワークが必要な職種であるなら尚更、面接官にとっては心配が残る内容となりそうです。

NG例4

私は人一倍責任感が強い性格です。そのため、友人と話すときでも自分が発言した事に責任を持つようにしています。

けれどもときには、あんな事言うのではなかったと責任を感じてしまい、自分の発言を後悔して眠れなくなる事があります。人を傷付けてしまったのではと考え始めると、とても悲しくなって落ち込んでしまいます。

それくらい責任感が強いので、常に言葉選びには注意して人間関係を築くように心がけております。

御社での事務員の仕事は、電話受付が多いとお聞きしました。電話でお客さまとお話する機会が多くなるので、尚更一言一言に責任を持って皆さまと接していきたいです。

NGポイント

この例文では、せっかくの責任感がど事なくネガティブに影響してしまっている感じがします。発言に責任を持つのは良い事ですが、そのために眠れなくなるというのは精神面で心配になってしまいます。

責任感があるあまりにストレスを溜め込みやすいと伺える内容はNGです。責任感をアピールする際には、ポジティブで明るい方向性のエピソードにしたいものです。

NG例5

私は、常に責任感を持って物事に向き合う事ができます。

学生時代はカフェでウェイトレスのアルバイトをしていましたが、店のルールを守って規定どおりの身だしなみをして、遅刻もした事がありません。決められた通りに休憩時間も守りました。

中には規律違反をして怒られている人もいましたが、私は責任ある性格のおかげで、規律を守って働く事ができます。

御社では事務職を希望しておりますが、責任を持って会社のルールに反する事は決していたしません。事務仕事においても、そうした真面目な性格を活かしたいです。

NGポイント

社会人として、会社の規律や時間を守る事は当然です。アルバイト時代でも、きちんとした身だしなみでルール違反せずに働く事は当たり前で、責任感があるとは言いにくいです。ビジネスマンとして当たり前の事をあえてアピールする必要はありません。

コツをつかんで自己PRで責任感をアピールしよう

責任感がある人は、社会人として非常に高い能力があるだけでなく、とても魅力的です。あなたの良さがしっかりと採用担当者に伝わるように、自己PRで責任感を伝える際には今回ご紹介したアドバイスを参考にしてアピールしていきましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

RECOMMEND この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます