就活で有利になるとして、近年注目を集めているインターンは、就業期間に応じていくつかの種類に分かれます。
就業期間の短さから気軽に参加できるとして人気なのが1dayインターンです。
ただ、インターンへの参加にあたっては志望動機を聞かれる場合があり、1日だけの就業体験であっても例外ではありません。
せっかくの機会を有効に活用するためにも、志望動機に関するポイントは押さえておくと良いでしょう。
今回は1dayインターンにおける志望動機の書き方に加え、あわせて知りたいメリットについても解説します。
- 1dayインターンにするメリットや内容が分かる
- 1dayインターンを有効活用する方法を解説
- インターンの志望動機の書き方を解説
目次[目次を全て表示する]
【1dayインターン】インターンとは
インターンについて簡単に説明すると「学生が就業前に実際の職場で働いている人から話を聞いたり、業務を体験したりすること」を指します。
就職活動を進めるうえで自分のキャリアを具体的に考えるための貴重な機会となり、企業の業務内容や職場の雰囲気を実際に感じることができます。
近年ではインターンシップへの参加が広まり、多くの学生が積極的に参加するようになっています。
インターンは経験する期間や内容に応じて「長期インターン」と「短期インターン」の2種類に大きく分けられます。
それぞれの内容や期間について確認しましょう。
長期インターン
長期インターンとは約1か月以上の期間で行われるインターンシップを指し、一般的に実務体験を中心に据えたプログラムが多いです。
参加者は企業の一員として働き、社員と同様の業務を担当することが求められます。
仕事の流れや業務の進め方を直接学ぶことができ、職場の一員として実際のビジネスシーンを体験する貴重な機会です。
このため、企業の業務プロセスを深く理解し、自分がその業界や職種に適しているかを見極めることができます。
長期インターンは単なる職場見学ではなく、具体的なプロジェクトやタスクを任されることが多いため、責任感や主体性が求められます。
実際の業務に関わることで、スキルアップやビジネスマナーの習得、チームで働く経験など、多くの学びを得ることが可能です。
さらに、長期インターンを通じて、企業の内情や業界の動向をより深く理解できるため、就職活動を有利に進めるための知識や経験が身につきます。
短期インターン
短期インターンとは1か月未満の期間で行われるインターンシップを指します。
短期インターンの期間は様々で、数日間にわたるものや1週間程度のもの、または1日で完結する「1dayインターン」などがあります。
短期間で完結するため、参加のハードルが低く、特に就活のスタート時期に多くの学生が参加します。
企業の業務内容を簡単に理解したり、社員と交流したりすることで、職場の雰囲気を感じ取ることが主な目的となります。
短期インターンは就活の初期段階で企業理解を深める良い機会であり、エントリーシートや面接でエピソードとして活用できるのもメリットの1つです。
1dayインターンとは?
1dayインターンとは、1日で終わるインターンのことです。
後述しますが、説明会やセミナーのような形式が多いのが1dayインターンの特徴です。
企業が1dayインターンを行う意図は以下のようなものがあります。
企業の意図
・企業のことを知ってもらいたい
・学生との交流を通して、優秀な学生を見つけたい
企業は、自社の雰囲気や社風に合った学生を採用したいと考えており、短期インターンを開催している企業の多くが採用を目的としています。
短期間での交流になるので、内々定を出すことは滅多にありませんが、就活が解禁させる4年生の4月には入社を目的に戻ってきて時ほしいという考えを持っています。
【1dayインターン】内容を紹介
この見出しでは、1dayインターンの内容について詳しく解説していきます。
1dayインターンと言っても、企業によって内容やプログラムはそれぞれです。
開催されるインターンの内容は以下のように、大きく3つに分類できます。
それぞれ見ていきましょう。
見学・体験形式:社員と同じ仕事を任せられることが多く、業務内容や自分の適性の理解ができる
説明会・セミナー型:1dayインターンに多く、社員に質問する機会となるため気軽に参加できる
ワークショップ形式:グループワークが行われ、コミュニケーション能力を磨くことができる
説明会・セミナー形式
最も開催されるのが多いのは、説明会・セミナー形式の1dayインターンです。
業界・企業の説明や働き方について聞けたり、具体的な業務内容や企業理念について学ぶことができます。
中には、座談会という、企業の社員の方と実際にお話をする機会が設けられる場合もあります。
座談会では、企業のHPや説明会では聞けない情報や、社員の方が大切にしている考えややりがいを聞くことができます。
見学・体験形式
見学・体験形式の1dayインターンは、実際に企業を訪問して、職場の雰囲気や業務内容を見ることができます。
また、企業で行われている業務を体験できる機会がある企業もあります。
このような形式のインターンに参加することで、説明会・セミナー形式よりも業務のイメージが明確になり、雰囲気を知ることができます。
プログラムに関しては、数時間で終わるものから1日かけて行うものまであります。
他の1dayインターンより人気なため、倍率が高いので予約する必要があります。
ワークショップ形式
ワークショップ形式のインターンでは、参加した学生同士で企業から与えられた課題に対してディスカッションを行います。
他のインターンと違って、企業で実際に行われている業務を体験できます。
このような形式と取ることで、働くイメージを膨らますことができるだけでなく、ビジネスに対する心構えを学ぶことができます。
この形式のインターンは、サマーインターンや本選考の一貫として行われることがあります。
参加を希望する場合は、早めにエントリーしておくことが大切です。
【1dayインターン】企業が開催する意図
企業はなぜ1dayインターンを開催するのでしょうか。
それぞれの企業によって異なる意図が存在するでしょうが、多くの企業に当てはまる理由は以下の2つです。
企業側の意図を理解した上で、より実りのあるインターンにできるように取り組みましょう。
学生に興味を持ってもらうため
企業が1dayインターンを開催する意図の1つは学生に自社への興味を持ってもらうためです。
1dayインターンは企業説明会や業界の紹介、社員との座談会、グループワークなどが中心となり、学生に対して企業の魅力や業務内容を直接伝える場となります。
短時間で企業の概要や職場の雰囲気を知ることができるため、学生にとっては企業を理解するための貴重な機会です。
企業側もこの機会を通じて自社の強みや特色をアピールし、学生に好印象を与えることを目指しています。
多くの学生との接点を作るため
1dayインターンを開催するもう1つの意図は、多くの学生との接点を作ることです。
短期で参加しやすい1dayインターンは多くの学生が気軽に参加できるため、企業は様々な学生と出会う機会を得られます。
企業は自社に合った人材を見つけることができるだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐこともできます。
さらに、1dayインターンを通じて企業は学生の特性やスキルを見極めることができます。
グループワークやディスカッションを通じて、リーダーシップを発揮する学生や、協調性の高い学生など、通常の選考プロセスでは見えにくい面を知ることができるため、採用活動の参考にできるのです。
【1dayインターン】参加するメリット
志望動機の書き方を確認する前に、1dayインターンに参加するメリットを押さえておきましょう。
就業体験と一口に言っても、職場への在籍期間によって得られるものは異なるため、インターンに臨む学生側の目的もおのずと変わるはずです。
短期間のインターンにおけるメリットを念頭に置いておかないと志望動機が的外れとなり、企業側に好印象を与えられません。
気になる企業のインターンへ参加するためにも押さえておきたい、1dayインターンのメリットをここでまず解説します。
業界や企業への理解が深まる
1dayインターンは、貴重な就業体験の機会である点に変わりはなく、加えて現役社員とコミュニケーションを取ることもあります。
そのため学生にとって気になる情報である企業の雰囲気をある程度は把握でき、自分に合っているかどうかなどがわかります。
さらに、就業体験の一環としてその業界の最新の動向などを聞けることもあるでしょう。
いずれも学生にとって重要な情報ですが、自分で調べるのは難易度が高いものばかりです。
1dayインターンに参加すれば、企業の資料からはうかがい知れない職場の雰囲気や業界の動向などを効率良く把握でき、就活を進めやすくなるでしょう。
詳細な企業情報を知れる
1dayインターンでは訪問した企業についての説明を受けられることも多く、どのような会社なのか、他社よりも強い点はどこなのかといったことがわかります。
関係者が直接行う説明は、資料よりも内容がくわしかったり情報が新しかったりして、関心のある企業についての知識をしっかりと深められることでしょう。
企業説明会と同じくらいの情報を得られ、別の機会に行われるガイダンスへとあらためて足を運ぶ必要がなくなります。
関心のある企業の研究を並行して行える点もメリットの1つです。
交流ができる
1dayインターンに参加する最大のメリットの1つは、他の就活生や企業の社会人との交流ができることです。
インターンを通じて、同じ志を持つ学生たちと接する機会が増え、就活仲間を作ることができます。
1人で就活を進めるよりも多くの情報や刺激を受けることができ、モチベーションを保つうえで大きな助けとなります。
また、他の就活生の視点や考え方を知ることで、自分自身の視野を広げ、就活の進め方や志望動機の整理に役立てられるでしょう。
さらに、社会人との交流も就職活動において非常に貴重な経験です。
実際に働いている社員から直接話を聞くことで、企業の実際の業務内容や職場の雰囲気をリアルに感じることができ、公式サイトや就活サイトだけでは得られない情報を手に入れることができます。
【1dayインターン】参加するデメリット
続いて、1dayインターンに参加するデメリットについても紹介します。
以下の2つのデメリットを踏まえた上で、自分が本当に1dayインターンに参加するのか、もしくはその1日を活用してESの作成や面接対策など、別の就活対策に力を入れるのか検討してみてください。
内定直結はごく少数
1dayインターンの参加には多くのメリットがありますが、その反面、内定直結の可能性が低いというデメリットも存在します。
多くのインターンシップは参加することでその取り組みが評価され、内定に繋がったり、早期選考に招待されたりするケースがありますが、1dayインターンではこのような優遇措置を受けられることは少ないです。
これは1dayインターンが多くの学生に門戸を開いており、企業側も比較的多くの参加者を受け入れているため、個々の学生に対する評価やフィードバックが十分に行われにくいからです。
また、1dayインターンは短時間で企業の概要や業界の紹介がメインとなるため、参加者の業務スキルや適性を評価する機会が限られています。
そのため、1dayインターンに参加するだけでは他の参加者と大きな差別化が難しく、特別な待遇を受けることは難しいのが現実です。
インターンシップと内定の関係についてはこちらの記事でさらに詳しく紹介しています。
気になる方はぜひ参考にしてみてください。
業務の体験はできない
1dayインターンに参加するもう1つのデメリットは、実際の業務体験がほとんどできない点です。
長期のインターンであれば、社員と同様の業務を体験し、実務の中で必要なスキルや仕事の進め方を学ぶことができますが、1dayインターンでは時間に制約があるため、そのような実務体験は期待できません。
多くの場合、企業説明や簡単なワークショップ、社員との座談会が中心となるため、業務の具体的な内容や、日々の業務の流れを深く理解することは難しいです。
企業に対する理解が表面的なものに留まってしまい、自分がその職場でどのように働くのか、具体的なイメージを持つことができない可能性もあります。
あくまで、1dayインターンは「企業文化や業界の基本的な理解を深める場」として位置付けましょう。
【1dayインターン】参加することに意味はある?
1dayインターンは業務体験ができないため「意味がないのではないか」と考える方もいるでしょうが、意味のないインターンは存在しません。
1dayインターンは短期間で手軽に参加できるため、多くの企業を比較し、自分に合った業界や職種を見つけるための第一歩として非常に有効です。
各企業の文化や雰囲気、業務内容の概要を知ることができ、短期間で様々な企業を見て回ることができるため、就職活動の方向性を定める上で大きな助けとなります。
また、具体的な職場の雰囲気や社員の働き方、企業が大切にしている価値観など、実際に参加してみなければわからない情報を得ることもできます。
これにより、自分の価値観や希望とマッチする企業を探しやすくなり、本選考への意欲が高まることでしょう。
さらに、実際に社員と話すことで、就職活動へのモチベーションも上がり、面接やエントリーシートの内容にも深みが増します。
そのため、1dayインターンは複数参加し、まずは広く企業を見てみることが重要です。
【1dayインターン】有効活用するポイント
この見出しでは、1dayインターンを有意義な時間にするポイントを解説していきます。
1dayインターンは、正しく活用すれば様々なメリットがあり、就活のヒントを得る機会になる場合もあります。
ただその場にいるだけでは、インターンを有効活用することはできないので、以下のポイントを意識して、参加しましょう。
参加目的を明確にする
まず、1dayインターンに参加する際には、「参加目的を明確にする」ことを意識しましょう。
インターンは参加が義務付けられているものではないため、一人ひとりの目的がとても大切になります。
参加目的で他の学生と差別化を図ることで、面接官に好印象を与えることができます。
逆に、参加目的を明確にせずに参加してしまうと、何の印象も残らず、意味のない時間になってしまいます。
参加目的を明確にすることで、参加した際に取るべき行動や、確認しておきたいことがはっきりします。
前述の通り、1dayインターンは就活で役立つスキルや経験を得る場とは少し異なり、参加すれば目に見えて有利な立場となるわけではありません。
もちろん企業や業界についての知識が深まり、適切な就職先を選びやすくなることはあります。
1日だけの就業体験を活かせるかどうかは学生側の意識次第であり、インターンに参加する目的をしっかり整理しておくことが大切です。
前述のメリットやインターンの募集要項などを参考に、何について学びたいのかを整理してみてください。
主体的に行動する
つぎに、「主体的に行動する」ことを意識しましょう。
内定が出ないからと言って受け身で参加していては、自分の知りたい情報や疑問などは解消されません。
インターンを有効活用するために、自ら行動を起こし、主体的に行動しましょう。
1dayインターンという貴重な機会を最大限活かしましょう。
【1dayインターン】志望動機を作る際のポイント
1dayインターンの特徴を押さえたら、いよいよ志望動機を作っていきます。
志望動機は定番の質問であり、各学生の評価にも大きく影響します。
ぜひとも企業側の目に留まる志望動機を作りたいところですが、思いつくことをそのまま並べても魅力的なものはなかなかできません。
優れた志望動機を作るにはコツがあります。
志望動機の作成にあたって知っておきたいポイントをここで解説するので、ぜひ確認してみてください。
インターンを選んだ理由を明確にする
学生を受け入れる側にとって応募理由は気になるものであり、就活の本番ではもちろんのこと、インターンにおいても重要です。
自分が興味を抱いていると第三者へ説明できるよう、自分の関心をしっかりと整理しておかないといけません。
たとえば接客のアルバイトをしている中でサービス業への興味が芽生えたなど、関心が生まれたきっかけや経緯などを振り返ってみてください。
その興味をもとに、なぜその業界や企業のインターンに応募したのかも、説明できるのが望ましいです。
それぞれの業界や企業については、しっかり勉強していることを前提とされやすいので、あわせてよく調べておきましょう。
自己分析や企業分析が有効!
本人の興味や経験と、応募先である業界や企業に接点を見出せるほうが、説得力は増します。
自然な流れで応募に至ったのだと思ってもらえるよう、業界や企業との接点をしっかりとふまえて志望動機を作りたいところですが、それには自分や相手のことをよく把握しておくことが必要です。
ゆえに、志望動機の作成にあたって、まずは自己分析や企業・業界分析が有効です。
自己分析にあたってまずは長所や短所などを書き出し、その理由や裏付けとなるエピソードを振り返ってみてください。
あわせて、自分がどのような人間だと思うか周囲の人に聞いてみることも大切です。
このような分析を通して、自分のイメージが以前よりも具体的になるでしょう。
業界分析は細かいことにあまりとらわれず、全体像を把握するイメージで特徴をチェックしてください。
たとえば、国内におけるシェア・売り上げの規模・将来性などをざっくりと調べます。
企業研究としては、競合・自社・市場や顧客を調べる「3C分析」が有効です。
各分析の方法についてくわしく知りたい方は、自己分析の記事・業界研究の記事・企業研究の記事をそれぞれご覧ください。
企業の求める人物像であることをアピールをする
企業側には求めている人物像があり、現在必要な人材がどうしても優先して採用されます。
いくら自然な志望動機を考えられても「弊社に現在必要な相手ではない」と思われれば、どうしても優先される可能性は低く、就業体験の機会を逃すことにもつながりかねません。
自分の中に企業側が求める人物像と一致する部分があるなら、しっかりアピールしておきたいところです。
そのためにもまずは相手が求めている人物像を把握する必要があります。
応募先の企業のHPや就活情報サイトに手掛かりがよくあるため、まずはそれぞれの情報をしっかりチェックしましょう。
把握した情報をもとに自分が必要な人材だとうまくアピールできると効果的です。
企業への興味・関心を伝える
1dayインターンを開催している企業の多くは、先述した通り「企業を多くの人に知ってほしい」という考えを持っています。
企業への興味・関心を伝えることで、参加の意欲をアピールすることができ、面接官に好印象を与えることができます。
また、企業への興味・関心を自分の言葉にまとめて、伝えることで説得力が増し、より効果的です。
志望する企業について詳しく知っておく必要があるので、企業のHPや募集要項などによく目を通しておきましょう。
【1dayインターン】志望動機の注意点
構成面では問題がなくとも、そのほかの点がほかの応募者と比べて劣っていれば評価を得られないこともあるため注意が必要です。
どのようなことに気をつければ良いのかが最初からわかっていれば、志望動機がより作りやすくなるでしょう。
また、完成した志望動機がよりブラッシュアップされ、希望している1dayインターンに参加しやすくもなります。
どのような点にさらに気をつければ良いのかについて、ここで解説します。
主観的な理由にする
志望動機において主観性は重要なポイントであり、何がきっかけで応募に至ったのかがわかるようにすることが大切です。
たとえば「自分が顧客として、その企業の商品やサービスを利用する中で興味をもつようになった」などの内容にすると良いです。
反対に避けたいのは、表面的な理由だけで選んだように見えるものです。
大手だから、従業員の満足度が高いからといった理由だけでは一般的に不十分であり、高評価はあまり期待できません。
どのようなところに魅力を感じるのかを今一度しっかりと整理してみましょう。
具体的な理由にする
志望動機には具体性も必要であり、抽象的な理由では企業側の心をあまりつかめません。
たとえば「企業理念に共感した」は頻繁に使われるフレーズですが、具体性にやや欠けます。
これだけでは応募の動機に納得しにくく、別の学生のほうが優先されるおそれもあります。
企業理念に共感したのが事実なら、もう一歩踏み込んで、どのような点に共感したのかを述べましょう。
たとえば地域密着で経営されている企業なら「近隣住民にしっかり寄り添っている点に共感した」や「貴社の企業理念と私の就活の軸が一致していて、自分がやりたい仕事ができる」といった風に書くと具体性が増します。
どのような内容にするにせよ、具体的に書くことを意識しましょう。
一貫性をもたせる
志望動機に一貫性があるかどうかも重要であり、述べられていることと学生本人の行動が一致していないように見えると高評価にはつながりません。
たとえばアパレル業界への興味が語られているのに不動産会社の就業体験に応募しているのは、ちぐはぐな言動であり、一貫性がないと判断されやすいです。
その志望動機を読んだ担当者が疑問や違和感を覚えるものでないかどうかには、注意しなければなりません。
たとえ事実や本音だったとしても、一貫性がないように見えるものは避けたほうが好ましく、応募先に応じて内容や表現を調整しましょう。
【1dayインターン】志望動機の構成
志望動機として必要な内容をリストアップできたら、次は構成を工夫します。
内容が充分なら問題ないと思うかもしれませんが、伝え方も重要です。
伝え方を誤ると、自分の言いたいことが充分に相手へと伝わらず、しっかりと時間をかけて志望動機の用意をしたにもかかわらず、企業側から高評価を得られないこともあります。
企業側は多くの学生を相手にしており、各応募者にじっくりと向き合う時間がないことも考慮しておかないといけません。
内容と同じく気をつけたい、志望動機の構成をここで解説します。
参加したい理由
まずはその1dayインターンに参加したい理由を述べることが大切です。
何かを伝えるときに結論から話すのは社会人の基本であり、その就業体験に参加したい理由は、志望動機における結論にあたるからです。
各学生の応募の動機は受け入れ先の企業が特に注目しているポイントであり、冒頭に配置されていると担当者が必要な情報を効率良く把握できます。
このような配慮ができると当然評価を得やすく、企業側から歓迎されることも多いです。
ただ、冒頭にて結論が長々と書かれていると台無しなので、端的に述べるよう心掛けてください。
参加する目的
1dayインターンに参加する目的も志望動機には欠かせない内容です。
理由は前述の通りで、たとえ1日だけあっても、誰もが就業体験を受けられるわけではないからです。
就業体験に参加する目的は、学生を選ぶ基準の1つとしてよく見られています。
その就業体験に参加するにふさわしい目的のあるほうが、当然受け入れられやすいです。
何のために応募したのかよくわからないようでは断られる確率が高まるため、1dayインターンに参加する目的も忘れずに述べてください。
なお「業界の理解を深める」など、短期の就業体験であることをふまえた目的にすることも大切です。
なぜこの企業なのか
次に書くのは、応募する企業を就業体験先に選んだ理由です。
1dayインターンは短期の催しとはいえ、受け入れられる人数が限られていることも珍しくはありません。
また、1日だけとはいっても社内に人を招き入れるにあたって、負担もあるものです。
ゆえにその会社に合っている学生のほうが優先されやすく、自社でなければならない理由があるのかどうかが注視されています。
相応の理由がないと受け入れを見送られるおそれもあるため、自分がその業界・企業を就業体験先に選んだ動機をしっかりと述べてください。
学びたいこと
「学びたいと思っていること」も述べるようにしましょう。
インターンに参加して、どのようなことを学びたいと思っているかを伝えることで、「企業研究をきっちりと行っているな」「参加の熱意や企業への興味が伝わってくる」といった印象を与えることができます。
また、「学びたいこと」は志望動機の内容に沿ったモノにしましょう。
例えば、志望動機の具体的エピソードで部活でのチームワークについて話していたのに、後半の学びでは計画性を述べていたら、志望動機に矛盾が生じてしまいます。
さらに、その学びを企業でどのように活かすことができるか、まで考えることができたら好印象です。
結論
最後に、結論として、1dayインターン参加の意気込みやインターンの経験を通して何を得たいかなどの「ゴール」を書きましょう。
誰にでもゴールや得たいものがあるはずです。
分からないという方は参加の目的を明確にしたり、自己分析を行ってみましょう。
自分の考えをきちんと整理することで、インターンで自分の目的を叶えるために、主体的に動いてくれそうという期待をさせることができます。
【1dayインターン】志望動機の例文
飲食業界(400字ver.)
私は食を通じて多くの方の生活を支えられるようになりたいといった理由から、貴社のインターンを希望します。
私は料理が苦手であり、1人暮らしを始めてからは、近所の飲食店を利用する機会も多かったのです。
当初は特に意識していなかった飲食店のありがたさをやがて意識するようになり、食の提供は多くの人に役立つ重要な仕事だと考えて、興味をもつようにもなりました。
特に貴社は年中無休の店舗を全国に多数展開していることから、より多くの方の食に貢献している企業だと考えております。
私自身も貴社の店舗を何度も利用していることから興味が高まり、この度のインターンに応募いたしました。
当日には社内工場の見学があるとのことで、店舗で使われる食材を一括で製造する仕組みをしっかりと理解したいと考えています。
また、できるだけ多くの方の生活を支えられる人材となれるよう、貴社の方針である「広い視野をもって柔軟に社会の要望に応える姿勢」を少しでも学ぶことも今回の目的としております。
IT業界(400字ver.)
私は現在のアルバイト先でコーディング業務に触れ、プログラミングに興味を持ち、実際にインターンで経験したいと思ったのが志望した理由です。
もともとITとは無縁の生活を送っていましたが、コーデキング業務が私たちが普段使っているアプリと繋がっていることを知り、「自分でもサービスを提供したい」と思うようになりました。
国内最大級のサービスを提供している貴社で、サービスの開発について学び、自分自身の成長に繋げていきたいと考えています。
また、どんな時代にも対応でき、顧客のニーズを先取りした新たなサービスを提供する貴社の雰囲気に触れ、お客様目線で物事を考える経験をしたいと考えています。
現在は、自分自身でプログラミングを学んでおり、新しいことを恐れず追及するように心がけています。
持ち前の学習意欲と主体性を活かし、このインターンをより良いものにしたいと考えています。
食品業界(400字ver.)
貴社を志望する理由は、食品業界で消費者の健康と安全に直接貢献できる企業である点に強く魅力を感じたためです。
私が食品業界に興味を持ったのは、アルバイトで食材の仕入れに関わった際に、消費者のニーズと企業の品質管理の重要性を実感したことがきっかけです。
実際に品質管理の現場を目の当たりにした際、食の安全性を高め、安心して消費できる製品を提供することがいかに重要かを学びました。
特に貴社は品質基準の厳格さと消費者志向の姿勢を持ち続け、業界をリードしている点が私の価値観とまさに一致しています。
貴社のインターンを通じて現場の業務や製品が生まれるプロセスを学び、そこで得た知識と経験を基に、新しい提案や改善を行うことで、さらなる品質向上に貢献したいと考えています。
消費者に安心を届けるために、自らが品質の守り手となり、現場で培った柔軟な対応力と学んだ知識を最大限に活かし、貴社の発展に寄与したいと思います。
広告業界(200字ver.)
貴社を志望する理由は、広告ができるまでの過程を知りたいと考えているからです。 スポーツ会場で貴社の広告をみたとき、自分もこんな広告作成に携わりたいと感じました。 広告作成は、多様なステップを経て、リリースされますが、貴社ではその過程をインターンを通して、経験することができます。 インターン参加することで、自分に必要なスキルを知り、終了後には、スキル習得に取り組みたいと考えています。
金融業界(200字ver.)
私は、このインターンでお客様に接する窓口業務に関する業務の体験をしたいと思い、貴社へのインターンを参加します。
私は、居酒屋のアルバイトで接客をした経験から、将来は、実際にお客様と接する仕事がしたいと考えています。
貴社のインターンでは、窓口業務に従事している方との座談会が開催されます。 銀行の窓口業務がどのようなものなのか、インターンを通して業界研究を進めていきたいです。
商社(200字ver.)
私は、総合商社で働くイメージを具体化させたいと考え、貴社のインターンに志望します。
シンガポールへの留学経験で、日本の製品のレベルの高さを身をもって体感し、誇らしく思いました。
より多くの人に日本の製品の良さを知ってもらう仕組み作りがしたいと考えています。
貴社のインターンでは、事業が形になるまでのプロセスを学ぶことができます。 インターンでの経験を通し、必要なスキルを学びたいと考えています。
【1dayインターン】志望動機は見直しが大事
これまで解説してきた内容をふまえて志望動機を作ると、ある程度は見栄えのするものができあがることでしょう。
しかしそれで作成は完了ではなく、何度か見直すことをおすすめします。
自分でも読み返して内容や表現を修正するのはもちろんのこと、友達や家族などに見てもらうことも大切です。
自分では気づかない問題点を指摘してもらえるため、志望動機がよりブラッシュアップされます。
志望動機は第三者から見て問題のないものが望ましく、自己満足に終わるものでは不十分です。
作成時点では100点のものができたと思っても、見直しは忘れずに行いましょう。
就活エージェントを活用しよう
就活エージェントとは、キャリアコンサルタントが就活をサポートするサービスのことです。
「自己分析がうまくできない」「自分に向いている会社がよくわからない」など、さまざまなお悩みに対してアドバイスを行っています。
SEや面接対策のサポートも行っており、企業から高評価を得るための志望動機に関するアドバイスも可能です。
就活エージェントを通せば、自分で作成した志望動機が効率良くブラッシュアップされ、希望している1dayインターンにも参加しやすくなるでしょう。
数ある就活エージェントのなかでも、就活市場エージェントはおすすめです。
登録が簡単で学生側に費用もかからないことから、これまでにも多く利用されています。
少しでも興味があるときにはぜひこちらのサイトをチェックしてみてください。
【1dayインターン】よくある質問
続いて、多くの就活生の方からいただく1dayインターンに関する質問について詳しく回答します。
この記事を読んでくれている方の多くが気になることでしょうから、ぜひ参考にしてみてください。
志望する業界や企業がまだ決まっていない場合は少なくとも5社以上の1dayインターンに参加することをおすすめします。
様々な企業を比較することで、業界ごとの特徴や企業ごとの雰囲気を理解し、自分に合う職場環境を見つけやすくなります。
一方で、既に志望業界や企業が決まっている場合は1dayインターンではなく、より実務に近い経験ができる長期のインターンや複数日にわたるインターンシップに参加する方が効果的です。
実際の業務を体験することで、志望度をより高めることができ、エントリーシートや面接で具体的な志望理由として活かすことができます。
1dayインターンだからといって、マナーを軽視してはいけません。
ビジネスマナーの基本をしっかりと守ることが重要です。 服装については特に指定がない場合はオフィスカジュアルを意識し、清潔感のある身だしなみを心がけましょう。
また、遅刻や早退は厳禁で、時間厳守を徹底することが求められます。
さらに、インターン中の言葉遣いや態度にも気を配り、社会人としての自覚を持った行動を心がけることが大切です。
たとえ1日だけの参加でも、企業に良い印象を与えることができれば、今後の選考においてプラスに働く可能性があります。
また、髪型や髪色にも当然ながら注意を配る必要があります。
それらのマナーについてはこちらの記事で詳しく紹介しているため、参考にしてみてください。
1dayインターン終了後には必ずお礼メールを送ることをおすすめします。
企業側はインターンを開催するために多くの労力とコストをかけているため、参加者からのお礼の言葉は非常に喜ばれるでしょう。
お礼メールは単なる感謝の意を伝えるだけでなく、企業への熱意を再度示す機会にもなります。
インターンを通じて学んだことや、特に印象に残ったエピソードに触れ、今後の選考に向けての意欲を示すことで、企業側の好感度を高めることができます。
お礼メールは簡潔で丁寧な文章を心がけ、感謝の気持ちを忘れずに伝えましょう。
まとめ
1dayインターンは訪れた企業やその業界の研究に向いており、就活に役立つ経験やスキルを得る場とは少し異なります。
この点は志望動機の作成にも関わるため、しっかりと確認しておきましょう。
あわせて、適切な志望動機を作るために自分・業界・企業の分析もそれぞれ行いつつ、就業体験を希望する理由や参加目的なども明確にしましょう。
アピールすべきことができたら、構成のポイントや注意点をふまえて志望動機を実際に作ってみてください。
完成したものを周囲の方や就活エージェントなどに見てもらって修正すれば、企業から高評価を得やすくなり、希望する1dayインターンにも参加しやすくなることでしょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート