商社に就職したいなら長期インターンに参加しよう!メリットもあわせて解説

商社に就職したいなら長期インターンに参加しよう!メリットもあわせて解説

今回は、多くの就活生が憧れる「商社」の内定を勝ち取るための強力な武器となる「長期インターン」について、その魅力と活用法を徹底的に解説していきます。

総合商社をはじめとする商社業界は、そのグローバルな事業展開やダイナミックな仕事内容から、毎年非常に高い人気を誇ります。

しかし、その分、内定への道のりは険しいもの。

周囲のライバルと差をつけ、人事担当者の目に留まるためには、学生時代の経験が何よりも重要になります。

その中でも、実務経験を通じてビジネスの最前線を体感できる長期インターンは、あなたの市場価値を飛躍的に高める絶好の機会です。

この記事を読めば、なぜ商社志望のあなたに長期インターンが必要なのか、そして、どのようにその経験を就活に活かしていけば良いのかが明確になるはずです。

一歩先を行く就活の準備を、ここから始めましょう!

長期インターンとは?

「長期インターン」という言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのようなものか、短期インターンやアルバイトと何が違うのか、意外と知らない学生さんも多いのではないでしょうか。

長期インターンとは、一般的に3ヶ月以上の長期間にわたって、企業の一員として実務に携わる就業体験のことを指します。

大学1、2年生から参加できるプログラムも多く、学業と両立しながらビジネスの現場でスキルを磨くことが可能です。

単なる企業説明会や数日間のグループワークで終わる短期インターンとは異なり、社員と同じような責任と裁量権を持って仕事に取り組むため、より深くその業界や企業を理解できるのが最大の特徴です。

商社のような厳しい選考を突破するためには、他の学生にはない「リアルな経験」が求められます。

このセクションでは、長期インターンの本質を理解するために、短期インターンやアルバイトとの違いを明確にしながら、その価値を深掘りしていきます。

短期インターンとの違い

長期インターンと短期インターンの最も大きな違いは、その「期間」と「目的」にあります。

短期インターンは、1日から数週間程度の短い期間で行われ、主に業界研究や企業理解を深めることを目的としています。

会社説明会やグループワーク、社員との座談会などが主な内容で、企業側にとっては自社の魅力をアピールし、多くの学生に認知してもらうための広報活動という側面が強いです。

一方、長期インターンは3ヶ月以上、長い場合は1年以上にわたって継続的に勤務します。

その目的は、学生を「戦力」として捉え、実際の業務を通じてスキルアップを促すことにあります。

社員の指導のもと、具体的なプロジェクトやタスクを任され、成果を出すことが求められます。

そのため、得られる経験の質と深さが全く異なります。

短期インターンが企業の「お試し見学」だとすれば、長期インターンは実践的な職業訓練の場と言えるでしょう。

ビジネスの厳しさと面白さの両方を肌で感じられるのが、長期インターンの醍醐味です。

アルバイトとの違い

長期インターンとアルバイトは、どちらも給与をもらいながら働くという点では共通していますが、その「責任の重さ」と「成長機会」において決定的な違いがあります。

アルバイトの多くは、マニュアルに沿って決められた業務をこなすことが中心です。

もちろん、社会経験を積む上で非常に有意義ですが、求められるのは主に労働力の提供であり、業務の裁量権は限定的です。

それに対して長期インターンでは、社員と同様のレベルで主体的に考え、行動することが求められます。

単に指示を待つのではなく、自ら課題を見つけ、解決策を提案し、実行に移すといった一連のビジネスプロセスを経験できます。

任される業務の範囲も広く、企業の売上や利益に直結するような重要なプロジェクトに参加できるチャンスも少なくありません。

このような経験を通じて得られるスキルや視座は、アルバイトではなかなか得難いものです。

お金を稼ぐことを主目的とするアルバイトに対し、長期インターンは自己投資とキャリア形成を目的とした活動であると理解すると良いでしょう。

商社志望で長期インターンに参加するメリットは?

グローバルな舞台で多様なビジネスを展開する商社は、いつの時代も就活生にとって憧れの的です。

総合商社、専門商社を問わず、そこで働く社員には、高いコミュニケーション能力、主体性、ストレス耐性、そして何より未知の状況に飛び込んでいけるチャレンジ精神が求められます。

こうした能力は、座学やサークル活動だけで身につけるのは難しいもの。

だからこそ、商社を本気で目指すあなたに、長期インターンへの参加を強くおすすめします。

ビジネスの最前線で社員と共に汗を流す経験は、商社パーソンに求められる資質を実践的に養う絶好の機会となります。

ここでは、長期インターンへの参加が、あなたの商社への道をいかに力強く切り拓いてくれるのか、具体的なメリットを3つの側面から詳しく解説していきます。

この経験が、あなたのガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を、誰にも真似できない圧倒的な強みに変えてくれるはずです。

社会的・専門的なスキルを習得できる

長期インターンの最大のメリットは、大学の授業では決して学べない、生きたビジネススキルを習得できる点にあります。

例えば、正しい言葉遣いや名刺交換といった基本的なビジネスマナーから、実践的なPCスキル、分かりやすい資料の作成方法、ロジカルな報告・連絡・相談の仕方まで、社会人としての基礎体力を徹底的に鍛えることができます。

さらに、職種によってはマーケティングのフレームワークや営業のノウハウ、データ分析の手法といった専門的な知識やスキルを深めることも可能です。

重要なのは、これらのスキルを「知っている」レベルから「使える」レベルにまで引き上げられることです。

社員のフィードバックを受けながら試行錯誤する経験は、あなたの成長を飛躍的に加速させます。

商社の仕事は、多様な関係者を巻き込みながら複雑な課題を解決していくことの連続です。

長期インターンを通じて養われる主体性や実践的なビジネススキルは、商社の選考はもちろん、入社後にも必ず役立つ強力な武器となるでしょう。

就活に役立てられる

長期インターンの経験は、あなたの就職活動をあらゆる面で有利に進めてくれます。

特に、エントリーシート(ES)や面接で必ず問われる「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」において、他の学生と圧倒的な差をつけることができます。

アルバイトやサークル活動のエピソードも素晴らしいですが、企業の利益に貢献するために試行錯誤した長期インターンの経験は、人事担当者にとって非常に魅力的に映ります。

例えば、「営業の長期インターンで、自ら仮説を立ててアプローチ方法を改善し、目標達成に貢献した」といった具体的なエピソードは、あなたの課題解決能力や主体性を雄弁に物語ります。

また、実際にビジネスの現場を経験することで、自分が本当にやりたいことや、向いている仕事が明確になります。

これにより、志望動機に深みと説得力が増し、「なぜうちの会社なのか」という問いに対して、自身の経験に基づいた力強い言葉で答えることができるようになります。

企業理解の深化とリアルな成功体験は、自信を持って選考に臨むための大きな支えとなるでしょう。

志望企業の選考で優遇を受けられる可能性がある

全ての企業に当てはまるわけではありませんが、長期インターンに参加することで、選考プロセスにおいて何らかの優遇を受けられる可能性があります。

特に、インターン生の受け入れに積極的なベンチャー企業やIT企業では、その傾向が顕著です。

例えば、インターンシップ参加者限定の早期選考ルートに案内されたり、一次面接や二次面接が免除されたりするケースがあります。

企業側としては、長期間にわたってあなたの働きぶりや人柄をじっくりと見極めているため、優秀だと判断した学生を早い段階で確保したいと考えるのは自然なことです。

さらに、インターンでの活躍が認められれば、そのまま内定に直結することもあります。

いわゆる「インターン採用」です。

商社を第一志望としながらも、他業界の長期インターンで実力をつけ、その企業から内定を得ることで、精神的な余裕を持って本命の選考に臨むことができます。

このように、長期インターンはスキルアップだけでなく、キャリアの選択肢を広げる上でも非常に有効な手段なのです。

商社の長期インターンの業務内容の例

「商社志望だから、インターンも商社でなければ意味がないのでは?」と考える学生さんがいるかもしれません。

しかし、現実は少し異なります。

総合商社が新卒向けに募集する長期インターンの数は、残念ながら非常に限られています。

ですが、心配する必要はありません。

商社のビジネスは、トレーディングや事業投資を軸に、広告、マーケティング、企画、営業など、非常に多岐にわたる機能から成り立っています。

そのため、IT企業やベンチャー企業、専門商社などでこれらの職種に関する実務経験を積むことは、将来商社で働く上で必ず役立ちます。

むしろ、特定の分野で専門性を磨くことが、総合商社の選考において強力なアピールポイントになることも少なくありません。

ここでは、商社のビジネスにも通じる、長期インターンで経験できる代表的な業務内容をいくつかご紹介します。

自分の興味や、将来つけたいスキルと照らし合わせながら、視野を広げてみましょう。

広告

広告の長期インターンでは、主にWeb広告の運用アシスタントとして、日々の広告効果のモニタリングやレポート作成、広告文の作成などに携わります。

具体的には、GoogleやYahoo!、SNSなどに表示される広告が、どれくらいの費用で、どれだけの成果(クリック数や商品購入など)に繋がったかをデータで分析し、改善策を考える仕事です。

この業務を通じて、データ分析能力や論理的思考力が鍛えられます。

商社においても、市場の動向を正確に読み解き、事業戦略を立てる上でデータに基づいた判断は不可欠です。

広告運用というミクロな視点でのPDCAサイクルを回した経験は、マクロな視点が求められる商社のビジネスにおいても応用できる普遍的なスキルと言えるでしょう。

地道なデータとのにらめっこから、顧客の心を動かすための最適な一手を見つけ出す、知的な面白さがある仕事です。

マーケティング

マーケティングの長期インターンは、市場や顧客を理解し、商品やサービスが売れる仕組みを作る仕事です。

業務内容は非常に幅広く、市場調査(リサーチ)や競合分析、SNSアカウントの運用、ブログ記事やメルマガといったコンテンツの作成、イベントの企画・運営など多岐にわたります。

これらの業務を通じて、世の中のトレンドを掴む力や、顧客のニーズを深く理解する能力が養われます。

商社の仕事は、世界中の人々を相手に、まだ世にない価値を提供する仕事です。

「何が求められているのか」「どうすればその価値を届けられるのか」を常に考え続ける必要があります。

マーケティングのインターンで培われる課題発見能力と企画力は、まさに商社パーソンに求められる中核的なスキルです。

自分のアイデアが形になり、ユーザーの反応をダイレクトに感じられるやりがいのある仕事です。

企画

企画職の長期インターンでは、新規事業の立案や既存サービスの改善、キャンペーンの企画などに携わります。

市場調査の結果や顧客からのフィードバックをもとに、「もっとこうすれば良くなるのでは?」というアイデアを出し、それを具体的なプランに落とし込んでいきます。

企画書を作成し、社員の前でプレゼンテーションを行う機会も多いでしょう。

このプロセスを通じて、論理的思考力や情報収集能力、そして説得力のあるプレゼンテーション能力が徹底的に磨かれます。

商社の事業投資や新規ビジネスの創出は、まさにこの企画力の賜物です。

様々な情報を統合し、事業の将来性や収益性を予測し、関係者を巻き込みながらプロジェクトを推進していく力は、商社のビジネスそのものです。

ゼロからイチを生み出す面白さと、自分のアイデアで事業を動かすダイナミズムを体感できるのが、企画職の魅力です。

営業

営業の長期インターンは、ビジネスの最前線を体感できる絶好の機会です。

社員に同行して商談の現場を経験したり、営業資料の作成をサポートしたり、電話やメールで新規顧客にアプローチ(テレアポ・インサイドセールス)したりと、その業務は多岐にわたります。

営業と聞くと、精神的なタフさが求められるイメージがあるかもしれませんが、それ以上に重要なのが顧客の課題を正確にヒアリングする力と、それに対する最適な解決策を提案する力です。

まさに、商社のトレーディング業務の基本と言えるでしょう。

世界中のサプライヤーと顧客をつなぎ、双方にとってメリットのある取引を実現するためには、高度なコミュニケーション能力と交渉力が不可欠です。

営業インターンで培われる対人折衝能力は、あらゆるビジネスシーンで通用する強力な武器となります。

顧客から「ありがとう」と直接感謝される瞬間の喜びは、何物にも代えがたい経験です。

エンジニア

「商社でエンジニア?」と意外に思うかもしれませんが、現代の商社はDX(デジタルトランスフォーメーション)を積極的に推進しており、テクノロジーの活用が不可欠となっています。

そのため、エンジニアとして長期インターンを経験することも、将来のキャリアにとって大きなプラスになります。

インターンでは、自社で開発しているWebサービスやアプリの機能追加、社内業務を効率化するツールの開発など、実践的なプログラミング業務に携わります。

この経験を通じて、プログラミングスキルはもちろん、課題を構造的に理解し、論理的に解決していく能力が身につきます。

商社が関わる大規模なプロジェクトでは、技術的な知見が求められる場面が多々あります。

文系出身者であっても、エンジニアリングの基礎を理解していることは大きな差別化要因となり、テクノロジーとビジネスを繋ぐ貴重な人材として評価される可能性を秘めています。

デザイナー

デザイナーの長期インターンもまた、商社志望者にとって有益な経験となり得ます。

業務内容としては、WebサイトやアプリのUI/UXデザイン、広告用のバナー制作、営業資料やプレゼンテーション資料のデザイン改善などがあります。

デザイナーに求められるのは、単に見た目を美しくすることだけではありません。

最も重要なのは、「どうすればユーザーにとって分かりやすく、使いやすいか」を徹底的に考え抜くユーザー視点での思考力です。

このスキルは、商社が新たなサービスや事業を考える際に極めて重要になります。

また、複雑な情報やデータを、図やグラフを用いて視覚的に分かりやすく伝える情報デザインの能力は、国籍や文化の異なる多様なステークホルダーとの円滑なコミュニケーションを助けてくれます。

クリエイティビティを発揮しながら、ビジネス上の課題解決に貢献できるのがデザイナー職の面白さです。

商社の長期インターン選考で評価される学生の特徴

長期インターンのポジションは、特に人気企業の場合、本選考さながらの倍率になることも珍しくありません。

企業側も、時間とコストをかけて学生を受け入れるからには、単なる労働力としてではなく、共に成長し、事業に貢献してくれるポテンシャルを持った人材を求めています。

つまり、選考では「この学生と一緒に働きたいか」「成長しそうか」という視点で厳しく評価されるのです。

商社を志望する皆さんであれば、その厳しい選考を突破するための心構えはできているはず。

ここでは、長期インターンの選考において、企業が特に注目する学生の特徴を3つご紹介します。

これらのポイントを意識して自己分析を進め、面接に臨むことで、あなたの魅力がより一層伝わるはずです。

熱意がある

長期インターンの選考で最も重要視されるのが、その仕事に対する「熱意」です。

なぜ数ある企業の中からうちを選んだのか、インターンを通じて何を学び、どのように成長したいのか、そしてその経験を活かして将来何を成し遂げたいのか。

これらの問いに対して、自分自身の言葉で情熱的に語れる学生は高く評価されます。

企業は、指示されたことをこなすだけの受け身な学生ではなく、主体的な学習意欲を持ち、自ら仕事を見つけて積極的に取り組んでくれる学生を求めています。

そのためには、徹底的な企業研究が不可欠です。

「御社の〇〇という事業に感銘を受け、その中で△△という課題を解決したい」といった具体的なレベルまで落とし込むことで、あなたの本気度が伝わります。

スキルや経験に自信がなくても、この企業への貢献意欲と成長への渇望が、ポテンシャルとして評価されることは少なくありません。

発想力が豊か

特に、変化の速いIT企業や新しい価値創造を目指すベンチャー企業では、学生ならではの柔軟な「発想力」が期待されています。

凝り固まった常識や既存のやり方にとらわれず、自由な視点から新しいアイデアを出せる能力は非常に価値があります。

例えば、面接で「当社のサービスを、もっと若者層に広めるにはどうすれば良いと思いますか?」といった質問をされるかもしれません。

ここで求められるのは、完璧な正解ではありません。

自分なりに仮説を立て、その根拠を論理的に説明しようとする姿勢です。

日頃からニュースやトレンドにアンテナを張り、物事に対して「なぜだろう?」「もっとこうしたらどうだろう?」と考える習慣をつけておくと良いでしょう。

課題発見能力と、それを解決するための柔軟な思考力は、常に新しいビジネスチャンスを探し求める商社の仕事にも直結する重要な資質です。

語学力が高い

グローバルにビジネスを展開する商社を目指す上で、「語学力」が大きな武器になることは言うまでもありません。

特に海外との取引が多い企業や、外資系の企業の長期インターンでは、語学力が選考の重要な評価項目となります。

TOEICのスコアが高いことも一つの指標にはなりますが、企業が本当に見ているのは、実践的なコミュニケーション能力です。

つまり、英語やその他の言語を使って、物怖じせずに自分の意見を伝え、相手の話を理解し、交渉できるかということです。

留学経験や海外でのボランティア経験など、実際に異文化の中でコミュニケーションをとった経験は、大きなアピールポイントになります。

また、語学力は単なるスキルではなく、異文化理解力や多様性を受け入れる姿勢の表れでもあります。

多様なバックグラウンドを持つ人々と協働することが日常である商社において、この能力は不可欠と言えるでしょう。

まとめ

今回は、商社志望の就活生に向けて、長期インターンの重要性とその活用法について詳しく解説してきました。

長期インターンは、単に就活を有利に進めるためのテクニックではありません。

それは、実務経験を通じてビジネスの厳しさと面白さを学び、社会人として、一人の人間として大きく成長するための貴重な投資です。

長期インターンを通じて得られる実践的なスキル、具体的な成功体験、そして深まった企業理解は、あなたの言葉に説得力と熱量を与え、商社の厳しい選考を突破するための強力な武器となります。

また、他業界のインターンに参加することで視野が広がり、自分でも気づかなかった新たな可能性に出会えるかもしれません。

この記事を読んで、少しでも長期インターンに興味が湧いたなら、ぜひすぐに行動を起こしてみてください。

まずはインターンシップの求人サイトを覗いて、どんな企業がどんな学生を求めているのかを調べることから始めてみましょう。

 

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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