多くの企業がインターンシップ制度を取り入れて人材の育成や就職活動サポートに力を注いでいます。
仕事を体験できる、企業に顔を売るなど多くのメリットがあるインターンシップですが、なかには競争率の高いインターンシップもあるようです。
インターンシップの選考においては特に志望動機が重要視されるといわれています。
やる気と適性を的確にアピールして選考を通過するために、ここでは事務職のインターンシップの志望動機について分析していきます。
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【事務職インターンシップの志望動機】職種に合わせた志望動機を考えよう
インターンシップの志望動機では、具体的に書けば書くほど採用担当者の印象に残る傾向があります。
担当者からすれば、本気で自分たちの企業で働きたいと考えている人材を優先的に採用したいものです。
志望動機の内容が濃いと、それだけ真剣に自分たちの企業と向き合ってくれていると感じられるでしょう。
事務職においては、細かい職種に合わせた志望動機を考えるようにします。
たとえば、会計が中心となる経理事務と、営業のサポートが中心となる一般事務とでは求められる資質が異なります。
病院で働く医療事務であれば医療や法律の知識が少しでもあれば有利になりますし、総務事務では接客力なども試されます。
仕事内容に合ったPRポイントを書くようにしましょう。
【事務職インターンシップの志望動機】志望動機で見られるポイント
志望動機では主に以下の3つのことが見られています。
以下の点を意識しながら志望動機を書いていきましょう。
会社や業界の理解
まず志望動機では応募する会社や業界の深い理解を示すことが重要です。
会社や業界についての理解が深いと、よく調べており、志望度が高いと判断されたり、本当に自分がその会社・業界でやりたいことができるのかなどを知ることができます。
会社とマッチしているか
次に会社とマッチしているかどうかが見られています。
たとえ優秀な人材でも、行う業務や社風、働き方に合っていなければ、会社で活躍することは難しくなります。
そのため、企業は自社とマッチしている人材を中心に採用しています。
志望度
もちろん志望動機では志望度が見られています。
企業は高いコストを払って採用活動を行っており、できるだけ内定辞退者を出したくないと考えています。
そのため、志望度が高く、内定辞退などしないかどうかは特に見られています。
【事務職インターンシップの志望動機】事務職に共通した適性とは
事務職には5つの共通した適性が存在します。
以下の5つの資質を持っていることを志望動機でアピールすることができれば、インターンシップに合格する可能性が増えるでしょう。
組織能力
事務職では、複数のタスクやプロジェクトを同時に管理する必要があります。
そのため、タスクを効率的に整理し、優先順位をつけ、スケジュールを管理する能力が重要です。
そのため、組織能力は共通して求められる適性となっています。
コミュニケーション能力
事務職では、顧客や同僚、上司との円滑なコミュニケーションが必要です。
電話やメールを通じた明確なコミュニケーション能力や、問題解決のための適切な情報共有能力が求められます。
このような点からコミュニケーション能力が必要になります。
デジタルスキル
現代の事務職では、コンピューターやオフィスソフトウェアの使用が必須です。
ワードプロセス、スプレッドシート、データベース、電子メール、スケジューリングツールなどの基本的なデジタルスキルが必要です。
業務でこれらを使うことができるデジタルスキルが求められます。
注意力
事務職では、情報の正確性や文書の整合性が重要です。
細部への注意を払い、ミスを最小限に抑えることが求められます。
そういった点で、注意力が必要になります。
柔軟性
多くの場合、事務職では変化や予期せぬ課題に対処する必要があります。
忍耐強さや柔軟性を持って、新しい状況に適応し、問題を解決することが重要です。
【事務職インターンシップの志望動機】経験や資格を志望動機に盛り込もう
自分が事務職に向いているとアピールし、インターンシップに採用されるためには経験談を持ち出すのが有効です。
事務職には接客力が求められているのであれば、接客のアルバイトをしていた人には有利に働くでしょう。
たとえば、飲食店や販売店でのアルバイトで接客マニュアルを仕込まれた人は採用担当者の印象に残りやすくなります。
また、電話オペレーターのアルバイトもビジネスマナーに厳しいため、事務職に生かせます。
事務職に役立つ資格がある場合も志望動機に盛り込むようにしましょう。
経理システムを操作することが多い事務職では簿記の知識が力になります。
また、マイクロソフトオフィスのスペシャリストも採用にあたって優遇が期待できます。
【事務職インターンシップの志望動機】志望動機の7つの構成
インターンシップの選考に通るために、どのように志望動機を構成すべきか確認していきましょう。
志望動機の7つの構成
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結論:私は〇〇という点で貴社を志望しました
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理由:なぜならば〇〇という経験で〇〇と考えたためです
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エピソード:私は〇〇で〇〇ということをしていました
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問題:その経験で〇〇という問題に直面しました
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行動:そのため私は〇〇を行いました
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結果:その結果〇〇になりました
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結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております
1.結論:私は〇〇という点で貴社を志望しました
最初に述べるべきは結論です。
その企業を志望した一番のポイントを明確にしましょう。
結論からスタートすることに慣れていない方、抵抗を感じる方もいるかもしれません。
ですが、企業にとっては一番知りたいのが、自社のどんなところに魅力を感じて志望したのかです。
これにより、どれだけ自社を理解しているかや、その人の熱意や入社意欲の強さが伝わってきます。
企業の担当者としては、就活生が他社にもエントリーしていることは了解済みですから、自社が本命なのか否かを、志望したポイントから見極めようとしています。
他社と差別化が図れるようなポイントを最初に挙げることで、選考者が興味を持ち、あなたに注目して話を聞いてくれるようになるのです。
2.理由:なぜならば〇〇という経験で〇〇と考えたためです
次に、結論で挙げた志望動機に至った理由を述べましょう。
どのような経験から、エントリーした企業で仕事をしたいと思ったかを具体的に述べます。
「大手だから。」、「有名だから。」、「収入が高いから。」といった表面的な理由や単純な理由は避けてください。
自分の過去の経験などに基づき、こんな仕事がしたいと思った、この企業で働く目的を見出したといった理由を挙げることがポイントになります。
ご自身の経験が企業を志望する動機に結び付いたとアピールすることで、自社が本命かもしれないという入社意欲の高さや熱意を伝えやすくなります。
3.エピソード:私は〇〇で〇〇ということをしていました
結論、理由を述べたら、入社後の活躍に結び付くエピソードを紹介しましょう。
エピソードで紹介した経験をもとに、入社後にどう貢献できるかをアピールできる経験を選ぶことがポイントです。
不動産業界をはじめ、その企業で活躍するにはどのような能力が求められるか、業界研究や企業研究をしっかり行って理解しましょう。
企業が求める人物像にマッチする自分の能力や強みがあるかを検討し、それに合ったエピソードがないか、過去の経験の棚卸しを行います。
その中から1つだけエピソードを選び、どのような経験だったかを簡潔に説明してください。
4.問題:その経験で〇〇という問題に直面しました
過去の経験から1つを選ぶ際に押さえておきたいポイントがあります。
それは自分が何らかの問題に直面し、それを乗り越えたり、解決したりするために自ら行動を起こし解決したエピソードであることが、アピール材料として大切だということです。
過去の経験談をただ話しても、昔話や思い出話になってしまいます。
面接官はあなたの昔語りや美談を聞きたいと思っているわけではありません。
あなたがどんな人物であり、入社後にどんな活躍をしてくれそうな人物なのかをエピソードから知りたいと思っています。
そのためには、何らかの問題に直面し、それを自らの行動で乗り越えたといった成果が見える内容であることが必要となるのです。
5.行動:そのため私は〇〇を行いました
経験の概要を説明し、直面した問題についてわかりやすく状況説明をしたら、それに対して、あなたがどのような行動に出たのかを説明しましょう。
行動は入社後の活躍につながるような、不動産業界の仕事をしていくうえで必要となるような行動であることがベストです。
直面した問題に対して自ら考え、自ら能動的に取った行動であることが求められます。
誰かが考えて、誰かの指示で行った受動的な行動や、誰かに行ってもらったという行動ではなく、自らが動いた積極的な行動をアピールしましょう。
動ける人材であること、決断力があること、根性があることなど、自分の強みが発揮できた行動を示せるエピソードを紹介してください。
6.結果:その結果〇〇になりました
行動に出たところまでを話したところで安心してしまい、その結果を伝え忘れる方も少なくありません。
ビジネスをしていくうえでは、結果が求められます。
とくに不動産業界は大きな取引がなされるため、営業活動や顧客から相談を受けた段階から実際に取引が成立するまで長い時間がかかることもあるほか、結果として契約に至らない場合も少なくありません。
いかに交渉に時間をかけたり、顧客のコンサルティングを丁寧に行ったりしても、成約につながらなければ、企業の業績に貢献できません。
そのため、エピソードの紹介においても、行動を出たところまでで終えるのではなく、その結果、どうなったのかを具体的に説明するようにしましょう。
7.結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております
エピソードの結果を述べたら、最後の総括としての結論を述べます。
これはあなたを売り込む最後のメッセージとなります。
エピソードで紹介した経験をもとに、入社後にどのような貢献ができるかを具体的に述べてください。
ただ単に「経験を活かして頑張ります。」はNGです。
これでは、どの企業でも使い回しができるので、本当に自社が本命なのかと疑われてしまう可能性があります。
最後まで気を抜かず、手を抜かず、その企業への入社意欲の高さと熱意をアピールし切りましょう。
そのためには、その企業の他社との差別化ポイントや、企業が求める人物像、その企業の仕事のスタイルなどに照らし合わせ、〇〇という点で貢献をしたいと具体的に伝えることが大切です。
【事務職インターンシップの志望動機】インターンシップの志望動機、例文
一般事務職のインターンシップに応募したという前提で以下に志望動機の例文を記します。
志望動機は200文字前後でコンパクトにまとめるように意識しましょう。
また、主旨は冒頭に書いておきましょう。
私は自分の能力と経験を生かせると思ったので御社でのインターンシップ制度に応募させていただきました。
私は几帳面で真面目な性格であり、大学のサークル活動では会計係を任されてきました。
正確に活動計画を立てて収支を合わせることをやりがいとしてきました。
その間、簿記を学び、資格を取得するにいたりました。
インターンシップを通じてパソコン操作などの実務に磨きをかけ、社会人として成長したいと考えています。
何卒よろしくお願いいたします。
【事務職インターンシップの志望動機】志望動機とは自己PRと同義
文章が苦手な人は履歴書を埋めるのに時間がかかりがちです。
特に志望動機ではある程度のボリュームを綴らなければいけないので面倒に感じてしまうことでしょう。
しかし、志望動機とは企業にやる気を伝える重要な項目であり、自己PRと同義だといえます。
採用担当者が読み込むポイントでもあるので手抜きせず、切実な言葉を綴りたいところです。
志望動機の書き方がどうしても分からないという人は、ジョブコミットを覗いてみるのがおすすめです。
就職情報サイトであるジョブコミットでは、さまざまな業界で役立つコラムが多数掲載されています。
もちろん、インターンシップの応募に際しても参考になる情報があるので、有効活用してライバルに差をつけましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート