エントリーシートは履歴書よりも先に企業に提出する用紙なので、ほとんどの学生にとって本格的に企業の選考を受ける初めての経験となるでしょう。
そのため、不慣れなうちはエントリーシートのマナーや記入内容などについて不安を覚える学生も多いです。
ここでは、エントリーシートに住所を記入する際の注意点についてまとめました。
ガクチカや自己PRなど難しい項目をどう書くか考える前に、住所など基本項目の書き方をしっかり理解しておきましょう。
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エントリーシートの住所の正しい記入方法
エントリーシートに住所を書く際の記入方法について紹介します。
手紙を出す際のハガキ・封筒に住所を書く時とは違い、ビジネスのスタイルに適した書き方を心がけなければなりません。
こうした点がきちんと守られていると、採用担当者も「しっかりした学生」「よく就活の知識について勉強しているまじめな学生」という印象を受ける可能性が高いでしょう。
逆にこうした部分で不備が多いと、エントリーシートの時点で大きなマイナス評価を受けることになりかねません。
最近はエントリーシートをWeb上で提出することも多いですが、手書きの時は文字の丁寧さにも気を配りましょう。
字の上手な方でも、急いで書いた殴り書きは多くの文字を見ている採用担当者にすぐ見破られてしまうものです。
省略しない
エントリーシートに住所を書く際に注意すべきなのは、省略しないという点です。
同じ県内の企業であれば、都道府県を省略して〇〇市から始めることもあります。
しかし、基本的には「東京都」など都道府県から住所をすべて記入するようにしてください。
もちろん、マンション・アパート名も省略せずに記入するのが基本です。
カタカナの長いマンション・アパート名である場合など、どうしても住所を省略せずに書くと複数行になってしまうことがあります。
複数行になっても読みやすいよう、どこで改行するかや文字の大きさなどに気を配って記入しましょう。
エントリーシート内に郵便番号マークがない場合、意外にこの郵便番号の数字を記入し忘れる方が多いのでご注意ください。
ハイフンを使用しない
エントリーシートの住所では普通に手紙を出す場合と違い、番地も正式に書くようにするのが大切です。
「〇〇町1条2丁目3-4-101号室」といった形で書いてしまう方がたくさんいらっしゃいます。
これをエントリーシートに適した正しい書き方に直せば、「〇〇町1条2丁目3番4号(アパート名)101号室」という形になります。
お住まいの地域によっては、番地の書き方が「〇番〇号」という形ではない可能性もあります。
正式な書き方について自信がない時は、事前に確認するようにしましょう。
もちろん、この書き方は履歴書に住所を記入する際も同じです。
どうしても堅い書き方で長くなってしまいますが、こうしたところで不用意な減点をされないよう注意してください。
英数字と漢数字を使い分ける
エントリーシートのほとんどは、住所を記入する欄も横書きになっているでしょう。
PCで入力するもの、Web上のフォームで入力するものも基本的に横書きです。
横書きの場合、住所に使う数字は英数字となります。
逆に縦書きに住所を書かなければいけない際は漢数字と書くのが基本的なルールです。
これはエントリーシートのルールというより、日本語のルールの範疇となっています。
その他のビジネス文書などを書く際のルールでもあるので、エントリーシートを記入する際に覚えておいてください。
普段住所を書いたり入力したりする時、番地の部分を漢数字で書くことはあまりないでしょう。
縦書きなのに番地の部分を思わず英数字で書いてしまうことはよくあるので、注意したいポイントです。
ふりがなは企業の指定に従う
エントリーシートの住所記入欄に、「ふりがな」もしくは「フリガナ」という欄が設けられていることがあります。
エントリーシートでは記入の必要がない場合もありますが、履歴書では住所の上にふりがなを振ることが圧倒的に多いです。
ここをひらがなで書くか・カタカナで書くかを迷う方が多くいらっしゃいます。
これは「ふりがな」とひらがなで書かれている場合はひらがなで、「フリガナ」とカタカナ表記の場合はカタカナで書くのがルールです。
マンション名などをひらがなで書くのは少し違和感があり、かえって読みにくくなってしまうケースもありますがルールに従いましょう。
エントリーシートによってひらがな・カタカナどちらになっているか違うので、よく確認するようにしてください。
また、ふりがなを振るのは都道府県と市区町村のみで、番地や数字には振らないようにしましょう。
一般的なことと思えるかもしれませんが、普段スマートフォンやパソコンなどで文字を書くことが多く、久々にペンを握る人はこうしたことは意外と忘れてしまうのです。
消せないボールペンで書く
間違えた時のために、消せるボールペンで住所を書きたいと思っている人も多いでしょうが、手書きで作成する場合は必ず消せないボールペンを用いるようにしましょう。
シャーペンやフリクションボールペンで書いてはなりません。
下書きとしてシャーペンを使うこと自体は問題ではありませんが、提出の際ではボールペンのインクがにじまないように気をつけて消しましょう。
また、文字の大きさやインクの太さや濃さにも気をつけましょう。
また、色は必ず黒で作成してください。
エントリーシートに住所を記入する際のポイント
エントリーシートの住所を書いているとふとした疑問が出てきたり、書き詰まることがあると思います。
また書いていたら意外と住所が長かったり、文字のサイズを間違えて枠に書ききれなくなってしまって困ったという方はぜひ参考にしてください。
番地を正しく記載する
普段住所を書くときに丁目や番地の間に「-(ハイフン)」や「の」を使用することが多いと思います。
しかしエントリーシートでこの記載方法はマナー違反です。
省略せずに「1丁目2番地3号」などといったように丁寧に記載しましょう。
もちろん伝わらないわけではありませんが正確に書くことによって、丁寧な印象を与えるというよりはできていないとマイナスな印象を与える可能性のある基本的なマナーです。
分かりやすく区切りをつける
丁寧に区切りをつけて記入することによって担当者が読みやすくなります。
どうしても住所が長くてマナー的にも省略ができないため、区切りが小さくて見えにくくなってしまう恐れがあります。
そんなときは適切改行を意識したり、マンション名が長いときは成績名称の一部を省略することも検討しましょう。
ただし、相手が正確に理解できるようにすることが必要です。
エントリーシートに住所を記入する際の注意点
続いて、エントリーシートに住所を記入する際の注意点についても紹介します。
書き間違えた時はどうしたら良いのかといった点について迷う方が多いので、記入する前にぜひ参考になさってください。
以下の見出しで紹介する注意点は、電話番号などの基本項目すべてに共通する事柄です。
こうした基本的なルール・注意点を理解しておけば、履歴書などその他の書類を書く際や様式の違うエントリーシートを書く場合も迷わずに済みます。
それほど複雑なルールはないので、事前に確認しておきましょう。
同上は使用可能
多くの方が悩むのは、「同上」という書き方をしても大丈夫かという点です。
先ほどの「記入方法」の見出しで、住所は都道府県やアパート名なども含めて省略しないのが基本であると紹介しました。
そのため、複数の欄で同じことを書かなければいけない場合も「同上」と省略してはいけないのではと考えるのも無理はありません。
しかし、同じことを書く場合に「同上」とすることは問題なく、むしろ読む方の手間が省かれることになります。
履歴書などでも本籍と現住所が同じ場合など、「同上」とできる項目がある場合は使って問題ありません。
基本的に企業の指示に従うように記入していきましょう。
エントリーシートによっては記入前に簡単な説明・指示がある場合もあるので、焦らず記入前にゆっくり読むことが大切です。
書き間違えてしまった場合の対処法
住所を書き間違えてしまうことは珍しくありません。
手書きの場合はPCと違い簡単に文字を消すことができませんが、訂正印があれば修正しても大丈夫です。
間違えた部分に定規でまっすぐ二重線を引き、その上に訂正印を押します。
訂正印を持っていないという学生もいらっしゃいますが、入社後も訂正印はずっと使う道具なのでこの機会に用意しておくことをおすすめします。
ただ、住所が長く訂正印で修正すると文字が小さく見にくくなってしまう場合は、書き直すようにしましょう。
もし、提出後に間違いが発覚した場合、企業に直接電話や訪問といった形で修正することになるので提出前には注意が必要です。
間違いがないか目視で確認するだけでなく、声に出して読んでみることで基本的な書き間違いを防ぐことができます。
就職後に引っ越す場合
就職後に引っ越す場合、住所をどうすれば良いのかと考える学生もいらっしゃいます。
しかし、内定が出ても、配属先が決まり実際に引っ越すまでは現住所に必要な書類などが送られます。
そのため、エントリーシートには現在住んでいる住所を書いて問題ありません。
万が一就職活動の途中、なんらかの理由で住所を移ることになった場合は志望している企業に連絡しましょう。
何か前の住所に送られている書類などがないかも、あわせて確認しておくことをおすすめします。
地方の学生の中には、一時的に就職活動のために上京してアパートを借りる方も多いです。
現住所と書類などの送り先を変えてほしい際は、その旨備考欄などで企業に伝えておきましょう。
この場合もアパートを引き払い書類の送り先を戻してほしい時、忘れずに企業に連絡するようになさってください。
送り方も要注意
せっかく質の高いエントリーシートを作成し、本記事を参考にした上で住所も上手く書けたとしても、送り方が間違っていては意味がありません。
記述は当然のことながら、大学の入学手続きのように指定された封筒や送り方がある場合も多いため、注意してください。
間違った送り方や足りない書類があるとその時点で不採用が確定してしまうこともあります。
エントリーシートの住所欄Q&A
エントリーシートの作成に慣れるまではどうしても不安に思うことや疑問に思うことが多くあります。
ここでは、エントリーシートの住所欄に関するよくある質問について詳しく解説していきます。
自分一人で作成していて不安に感じてしまっている方はぜひ参考にしてみてください。
住所はどうやって改行する?
マンションやアパートで暮らしていると、どうしても住所欄が長くなってしまいます。
そうした時には住所を改行して記入する必要があります。
住所を改行する際の明確なルールはないため、読みやすいところで改行することをお勧めします。
基本的にはマンション名やアパート名で改行すると読みやすいとされているため、小さな字で左揃えで改行すると良いでしょう。
現住所と住民票が異なる場合は?
現住所と住民票の住所が異なる場合もあるでしょう。
その時には、基本的に現住所を記入すると良いとされています。
企業があなたの住所を知りたいと考えている理由は、必要書類の送付などをする際の送付先を知りたいと考えているためであり、正確な住所などは入社時の契約書で知ることができればいいと考えているため、選考段階では現住所を記入するだけで十分と言えるでしょう。
また、内定をいただいてから引っ越しを考えている場合にも同様に現住所を記載すると良いでしょう。
その際には備考として現住所と住民票が異なる旨や引っ越しを考えている点についても記載するようにしましょう。
「〜方」の使い方は?
履歴書やエントリーシートの形式によっては、〇〇方とされているものもあります。
〇〇方とはあなたが住んでいる場所が下宿先や親戚の家である場合など、表札と苗字が異なる場合に記入するものです。
例えば、あなたが田中さんで、住んでいる場所の表札が佐藤さんであった場合、「佐藤方」と記入することになります。
もしも使用する必要これを読めば何も記入する必要はありません。
書き間違えてしまった場合は?
手書きで書く場合、集中していたとしても誤字や脱字といったミスをしてしまうことは珍しくありません。
特に非常に忙しいなどの理由で書き直す余裕もないといった人はどうすれば良いのでしょうか。
結論として、修正液や修正テープを使うことは禁止です。
ビジネスマナーがなっていない人物であるとみなされてしまいます。
最も良い方法は書き直すことですが、あまりにも忙しい人は間違えた箇所に二重線を引き、訂正印を押しましょう。
これが正しい修正方法です。
ただし、期日に余裕がある場合はできれば書き直した方が良いです。
面倒くさいかもしれませんが、書き直すようにしましょう。
結論としてコピーで使い回しをすることは絶対にNGです。
提出した内容の確認や雛形のテンプレートとして保管用にコピーを取ることは問題ありませんが、それを企業に送るのは絶対にNGです。
コピーしたことは相手に伝わってしまうため、非常にマイナスな印象を与えてしまいます。
エントリーシートの住所欄はこれで完成!例文を紹介
完成図がわからないとイメージがわかず、書き出しにくいという方も多いと思います。
そこでここではエントリーシートの住所欄の完成版を紹介します。
一緒に確認してみましょう。
エントリーシート例文
エントリーシートにおいては、ハイフンを使わずに丁目・番地・号で記載するようにしましょう。
ベンチャー企業など細かいところを気にしていない企業を受ける場合は問題ないかもしれませんが、基本的には正しい形式で提出することをおすすめします。
東京都A市B町5-1-3 → ×
東京都A市B町5丁目1番3号 → 〇
エントリーシートは提出前に一度添削してもらおう
エントリーシートを初めて提出する前には、一度添削してもらうことをおすすめします。
締め切りまでの日程はほとんどの企業がある程度余裕を持たせておくはずなので、特に最初に提出するものは不備がないか添削してもらうことが重要です。
次に出すエントリーシートは記入項目が違っている可能性もありますが、基本的な「ルール・マナー」「記入方法」などは共通しています。
ルールに沿って記入されているか経験者に確認してもらい、自信を持って提出できるようにしておきましょう。
エントリーシートは徐々にグレードアップさせていくもの
エントリーシートを一枚書き上げ提出したからといって、それで終わりではありません。
本命企業から内定を得るまで、なども試行錯誤を繰り返して志望者自身が自信を持ってアピールできる内容にグレードアップさせていく必要があります。
最初のうちは良いアピールができているか不安になるはずなので、例文を調べたりコツを学んだりしながら書いていくのも良い方法です。
就活エージェントや大学の就職課スタッフなど、専門家の添削サービスを受けられる際は積極的に利用しましょう。
文章を書くことが得意な方でも、「就活」という限定的なシーンで良いアピールができる文章を書けるとは限りません。
就職活動に詳しい方の意見を取り入れ、より良いエントリーシートを書けるよう練習を続けてください。
就活市場エージェント
エントリーシートの書き方に悩んでいる方や今後の就活の進め方に不安がある方におすすめのサイトも紹介しておきます。
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まとめ
エントリーシートは多くの学生にとって初めて企業に提出する書類となるため、最初に書く一枚は本当に緊張するものです。
不備がないか・ルール通りに書けているか不安になる方も多くいらっしゃいます。
しかし、基本的なルールはそれほど難しいものではなく、自己PRなど内容に迷う項目もたくさん書いていくうちに上手なアピールができるようになってくるものです。
エントリーシートでの練習は履歴書を書く際にも役立ちますし、面接で話す内容を整理しておくうえでも意味があります。
あくまで一次選考前のふるい分け程度で、エントリーシート自体が採用の大きな決め手とならない場合でも非常に大切なステップです。
面倒な作業だからと投げやりな気持ちで臨むのではなく、どうしたら良いアピールになるか頭を動かしながら書くことをおすすめします。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート