志望動機を難しく考えすぎないためのポイントとは?例文もあわせて紹介

志望動機を難しく考えすぎないためのポイントとは?例文もあわせて紹介
柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

はじめに

「エントリーシートに志望動機を書かないといけないけど、何を書けばいいんだろう。」
「就職活動で志望動機を考えているけれど、まとめるのが難しいな。」
「考えれば考えるほど、志望動機がまとまらなくなるんだけど…。」

就職活動で必ず考えなければならないのが志望動機です。必ず考えなければならないものだけに逆に難しく考えすぎてはいないでしょうか。

この記事では、就職活動で志望動機を考える際のポイントや、難しく考えすぎないためにどうしたらいいのか、志望動機を上手にまとめるコツなどもまとめています。

志望動機といっても難しく考える必要はなく、自分の素直な気持ちに基づいて考えだせばいいことに気付くでしょう。

志望動機を考える時に難しく考えすぎて困ってしまう前に、ぜひこの記事を読んでみてください。

志望動機を難しく考えすぎてしまう5つの理由

就職活動で必要なのが志望動機です。自分がなぜこの企業で働きたいのかを企業の採用担当者に伝える項目です。そして、企業の採用担当者は、志望動機を見たり聞いたりして、自社への理解度や入社後の意欲の高さを見極めたいと考えています。

それを理解しているため、志望動機を考える時に力が入ってしまうのではないでしょうか。実際に志望動機を考える時に難しく考えすぎてしまう理由を紹介します。

1:志望動機を企業に合わせている

昔から絶対この企業に入りたいと思っていた場合は、自然と志望動機も考えられるでしょう。しかし、求人を見て何となくこの企業がいいと思い志望先にした場合が志望動機を考えられない場合があります。

そのような場合、どうしても志望動機を考える時に、企業の採用担当者によく見てもらいたいと、自分を軸にせず企業に合わせて考えてしまいがちです。そういった場合、志望動機を考えるのが難しくなります。

2:企業の名前だけで選んでいる

志望先の企業の選び方はいろいろあります。名前はそれほど知られていなくても、その企業が行っている仕事に憧れ選んだ場合は、それが自然と志望動機になります。

逆に、その企業の仕事よりも名前だけで志望先に選んだ場合はどうでしょう。特に世間的に有名だからと、企業の名前だけで志望先に選んだ場合は、志望動機がなかなかまとまらなくなるでしょう。

3:周囲の評価ばかり気にしている

周りの評価ばかり気にしている人は、志望動機を難しく考えすぎてしまう傾向があります。

周囲に自分が志望した企業をどう評価されるかに始まって、自分がその企業にふさわしい人間と思われるかどうか、など次々と周りの評価を気にするため。そして、結果的に社会で評価が高いと思われている企業ばかりに目が行ってしまうでしょう。

その企業のネームバリューや、周囲の評価を気にして志望企業を選んでしまうと、一生懸命考えても説得力の低い志望動機しか考えられない可能性があります。

4:自分についての分析が不足している

自分について分析する目的は、企業選びの軸を作るためや、企業の採用担当者に自分をアピールするためです。

自分についての分析がしっかりできていると、難しく考えなくても、なぜその企業を選んだのかがまとめやすいでしょう。言い換えれば、なぜその企業を選んだのかがさっと答えられない場合は、自分についての分析が不足しているといえます。

自己分析の方法についてはこちらの記事を参考にしてください

5:自分の行きたい企業ではない

就職活動で志望する企業を選ぶ時、どのような視点で選ぶでしょうか。

例えば、親が喜んでくれるかどうかや、友達にすごいと言われるかどうか。そして、自分の知り合いの中でより高い年収がもらえるかどうかなどといった、自分がどうしたいかより、他人との比較などで選んだりすることがあるでしょう。

このように、他人の軸で志望する企業を選ぶと、本来の自分の行きたい企業を選べず、志望動機が上手くまとまらなくなってしまう可能性があります。

志望動機を難しく考えすぎる3つのデメリット

志望動機を難しく考えすぎるといろいろなデメリットが起こってきます。

ないものを無理やりひねり出したところで、出てくるわけもなく、考えている時間だけが無駄に過ぎ、自分で自分の考えが分からなくなってしまうことがあります。

ここからは、考えすぎる3つのデメリットを紹介します。

1:熱意が伝わらない

志望動機を難しく考えすぎるデメリットの1つ目は、難しく考えすぎてしまうと企業の採用担当者には伝わりにくいということがあげられます。

難しく考えすぎた志望動機は、結局自分でも上手く理解することができず、考えに考えた結果、何を言いたいのか自分でもよく分からなくなってしまう場合があります。

そうなると、なぜこの企業を志望したのかが企業の採用担当者が理解できなくなるため、いくら立派な言葉を並べても、熱意が全く伝わらなくなるでしょう。

2:時間が志望動機だけにとられてしまう

志望動機を難しく考えすぎるデメリットの2つ目は、時間が志望動機だけにとられてしまうことです。

志望動機を難しく考えすぎると、時間がかかりすぎて就職活動で本来行わなければならない試験対策や面接対策などに使う時間がなくなってしまいます。

志望動機を考えることだけが、試験対策や面接対策ではありません。志望動機を考えるために時間を取られてしまわないようにしましょう。

3:本心が分からなくなる

志望動機を難しく考えすぎる人は、企業を志望する理由が次々と変わってしまうことがあります。そうなれば、自分の本心が分からなくなってしまうでしょう。

最初はシンプルでストレートな理由だったとしても、より良く見せようと難しく考えすぎてしまうと、結果的に本心からズレた志望動機を言ってしまうことになる可能性があります。

志望動機を難しく考えすぎないための7つのポイント

いきなり志望動機がまとまることはほぼないでしょう。そこで難しく考えすぎてしまうと、志望動機が作られた嘘のようなものになり、本心が相手に伝わりにくくなる可能性があります。

ここからは、志望動機を難しく考えすぎないポイントを紹介していきます。

  • ありきたりな理由にエピソードを添える
  • 企業選びの軸を決める
  • 卒業生を訪ねて企業について知る
  • 感情を押し出すように意識する
  • できることから志望動機を書く
  • 周囲の人に整理してもらう
  • 自己実現ができると判断した理由を書く

1:ありきたりな理由にエピソードを添える

志望動機で伝えることは、その企業に興味を持ったきっかけや、なぜ他の企業ではなくその企業に入社したいと思ったかという点です。

応募する企業について、魅力に感じる部分を具体的にまとめてみましょう。ありきたりな志望動機でも、その人ならではのエピソードを付け加えられると相手の印象に残ります。

志望動機は、自分とその企業がいかにあっているかを伝えることが重要になるため、エピソードを交えながら、志望者がその企業で働いている姿を企業の採用担当者がしっかりとイメージできる内容にすることがポイントです。

2:企業選びの軸を決める

企業選びの軸を決めることも、志望動機を難しく考えすぎないためのポイントといえます。

就職のために企業を調べたり、企業にかかわる業界について調べたりして、新しい知識を得ると、それまでの興味関心が少しずつ変わってくる可能性があります。

特に、就職といった節目である時には、興味関心の変化が頻繁に起こるといっていいでしょう。だからこそ、企業選びの軸を決めることが大切といえます。

企業選びの軸を決めると、他人の価値観に支配されずに自分自身の価値を持って企業を選べるでしょう。

企業選びの軸・就活の軸の考え方や作り方はこちらの記事を参考にしてください

3:卒業生を訪ねて企業について知る

志望する企業に対するイメージや興味は持てても、仕事の具体的なイメージがわかなかったり、実際に就職してからの職場の雰囲気に不安を感じて、なかなか志望動機が考えられなかったりした場合、その企業に勤める卒業生を訪ねることをおすすめします。

企業のパンフレットやホームページを見ることで、企業のイメージは何となくつかめるでしょう。しかし具体的なイメージを持って、次の行動を起こすためには、実際に働いている先輩である卒業生に直接話を聞くことが有効です。

具体的なイメージがつかめると、就職活動に関する行動が起こしやすくなります。

4:感情を押し出すように意識する

志望動機を含め、面接では理論的に自分をアピールすることが大切です。しかし、理論だけでなくそこに感情を押し出すことを意識するのも難しく考えすぎないために大切です。

どんなに難しい志望動機を考えて、論理的な文章を作ったとしても、そこに熱意がなければ企業の採用担当者の心は動くことはありません。例えばこの企業が好きだという志望動機でも、熱意という感情を全面に押し出すことで心が動くでしょう。

理論ばかりに頼ってしまっている人は、難しく考えずに、時には感情を押し出すように意識してみましょう。

5:できることから志望動機を書く

企業は、この企業を志望している人が自社のどこで活躍できそうかということを考えています。どこで活躍できそうかを企業に伝える時に重要なのが、自分は何ができるかです。

気を付けたいのが、人と比べて自分は何ができるかという考え方ではなく、自分自身ができると思えることがあれば、それでいいということです。まずは自分ができることから志望動機を書いていきましょう。

6:周囲の人に整理してもらう

志望動機がなかなかまとまらない人は、自分で志望動機が整理できていないという場合があります。

自分で志望動機を整理できていない人の特徴として、志望動機はたくさん思いつくけれど上手くまとまらないことや、志望動機は何となく思いつくけれど言葉にならない、などがあげられます。

これらの特徴に当てはまる人は、思い切って周りの人に相談して、整理してもらうのも1つの方法です。学生の場合は、大学のキャリアセンターや内定者の先輩などに相談してみましょう。

7:自己実現ができると判断した理由を書く

志望動機を書く時に、自分が就職して実現したいことがなぜその企業でなくてはならないのかをはっきりさせましょう。

自己実現ができると判断したことは、自分自身のことですから、難しく考えすぎることはありません。自分が判断した理由を素直にまとめればよいでしょう。

もちろん、この企業で自己実現ができるかどうかという視点がなければなりません。そのような視点を絶えず持って、志望する企業を決めていきましょう。

志望動機を書く時のコツと例文

志望動機を書く時には、おおよその流れがあることを確認しましょう。

志望動機を書く時には、最初に結論を示し、続いて企業に対して自分ができることこと、そして最後に自分と企業の共通点の順で書いていくことがポイントです。

例えば、「高校と専門学校で身に着けたスキルを活かしたいと思い、貴社を志望しました。」など、書き出しではっきりと志望動機を書きましょう。

続いて、「これまで、中古マンションの仲介販売を行っていましたが、お客様の要望に応えられない、もどかしさを感じていました。注文住宅の分野においてお客様が大変満足を得ておられる貴社であれば、お客様の希望の住宅を実現する良い案を提案できると考えています。」

このように、自分ができることを示します。

企業のホームページに、「何事にも挑戦する企業」とあれば、「私は貴社の職務は未経験ですが、何事にも挑戦する気持ちで、貴社に貢献したいと考えています。」というような、企業との共通点となる言葉を盛り込んでみましょう。

どうしても志望動機が思いつかない場合

これまで志望動機を難しく考えてしまう理由や難しく考えすぎないポイントなどを紹介しました。

しかし、実際に志望動機を作るのは苦労するため、それでも志望動機が思いつかない場合があるかもしれません。

そういった場合は、以下で紹介する方法を用いることで解決することができるでしょう。

自己分析・他己分析をする

どうしても志望動機が思いつかない場合は、まず自己分析や他己分析をするとよいでしょう。

自己分析や他己分析によって、志望する企業や業界と親和性の高いエピソードや強み、人間性が見つかることがります。

また自己分析を行うことで、自分に合った企業や業界が新しく見つかることもあり、選択肢を広げることにもつながります。

分析を通じて自分の強みやエピソードを振り返りながら、志望動機の内容を考えましょう。

具体的な自己分析の仕方はこの記事を参考にしてください。

業界・企業研究をする

どうしても志望動機が思いつかない場合には、業界・企業研究をしてみるのもよいでしょう。

志望動機を書くうえで、業界や企業のことを深く知るのは重要です。

業界や企業の研究を進めていくと、自分にとっての仕事のよさや魅力が見つかります。

自分の経験や強みが活きるような業界や企業が見つかります。

また、志望動機を作成するうえで、企業が求める人物像に合っているかも重要な点になるので、業界・企業研究が役に立ちます。

詳しい業界研究の仕方はこちらの記事を参考にしてください。

就活エージェントを利用する

どうしても志望動機が思いつかない場合には、就活エージェントを活用するのも選択肢の1つです。

プロのアドバイザーから、内定獲得までの自己分析から志望動機作成、面接対策など手厚いサポートを受けられます。

就活エージェントは、さまざまな業界や職種の情報を持っているので、効率的かつ効果的な志望動機作成の相談ができます。

また、就活エージェント経由でしか得られない選考ルートもあるため、ぜひ活用を検討してみてください。

就活のプロによるサポートについてはこちらから。

志望動機は考えすぎずシンプルにまとめよう

志望動機は、ぼんやりと何を書こうかと考えていても、文章にはしづらいです。そのように、志望動機がなかなか思い浮かばないという時には、どんな細かなことでも文字に起こし、内容を整理してみましょう。

それを元に、あまり難しく考えすぎずに、シンプルに自分の考えが伝わるように心がけることが大切です。

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