「学生時代にそんなに特別な経験をしていない」
「ガクチカでこれまでの人間関係をアピールしたいけど、どう書いたらいいかわからない」
「そもそも、人間関係はガクチカになるの?」
このように、ガクチカを上手くアピールすることが大切だとはわかっていても、何をどう書けばよいのかわからず、不安になる人も多いのではないでしょうか。
しかし、あなたがこれまでに培ってきた様々な人間関係を振り返って整理することで、志望企業から評価されるガクチカをまとめることは十分可能です。
この記事では、自分自身のこれまでの人間関係を生かして企業から評価されるガクチカを書くことの大切さと、その道筋をお伝えします。
この記事を読めば、自己PRに不安を持つ方も、自信をもってガクチカをまとめることができるでしょう。
ぜひ参考にしてください。
【人間関係のガクチカ】就活の自己prで必要なガクチカとは?
ガクチカは、就活の際に必須となるエントリーシートの中で記載を求められることが多い項目です。
自分が学生時代に力を入れてきたことについてのエピソードを通して、「どのような困難をどのように乗り越えてきたか」「その結果、どのような力を身につけてきたか」を具体的にアピールすることができます。
サークル活動の成果やアルバイト、留学などをガクチカとして思い浮かべがちですが、最近は新型コロナウィルス感染症の影響でそれらの経験が思うようにできなかったというケースも増えており、アピールできる実績が少ないことを心配する就活生もいるでしょう。
しかし、企業が見ようとしているのは、実績や結果ではなく、あなたのこれまでの人間関係のあり方です。
以下で詳しくご説明します。
【人間関係のガクチカ】ガクチカで人間関係はアピールできる
「人間関係といってもなんだか漠然としていて、アピールポイントになるんだろう。」と思う人も多いでしょう。
しかし実は、企業は就活生の人間関係の中に見られるトータルな「人柄」に注目しています。
特別に輝かしい実績がなくても、これまでの人間関係を丁寧に振り返って深掘りすることで、アピールポイントを作ることは十分可能です。
あなたが経験してきた人間関係のエピソードを通して、あなたの人柄をガクチカでアピールしましょう。
ガクチカと自己PRの違いは?
「ガクチカ」と「自己PR」は就職活動で重要なポイントですが、内容と目的が異なります。
ガクチカは、学生時代に力を入れた具体的なエピソードを示し、課題の克服や学びを伝えるものです。
企業は、ガクチカを通じて応募者の行動力や問題解決力を評価します。
例えば、アルバイトでの売上向上や、サークルでのリーダーシップ発揮の経験などが挙げられます。
一方、自己PRは、自分の強みや性格を通じて「企業にどう貢献できるか」をアピールするものです。
ガクチカが「経験ベース」なのに対し、自己PRは「強みベース」で構成され、両方を組み合わせることでより効果的に自己アピールができます。
【人間関係のガクチカ】人間関係のアピールを企業が評価する理由
企業にはそれぞれ、社風や求める人物像があり、それに合った人物を求めています。
どんなに優秀な人材でも、社風に合わなければ入社後上手くなじむことができず、能力を発揮することは難しいからです。
そのため、企業はあなたのこれまでの人間関係から、あなたがどのような人物であるかを見極めようとします。
これまでの人生の中で、友人関係をはじめとする人間関係の構築にどう意識して取り組んできたのか、それがわかるガクチカを企業は求めているのです。
以下では具体的に評価しているポイントを3つに分けて紹介していきます。
- チームワーク力
- コミュニケーション能力
- 適応力や柔軟性
チームワーク力
企業では、多くの仕事がチーム単位で進められます。
そのため、チームメンバーとの良好な人間関係や協調性は、業務を円滑に進め、成果を上げるための重要な要素です。
チームワーク力がある人は、他者と目的を共有し、それぞれの役割を理解して連携し合いながら仕事を進めることができます。
また、チーム内で意見が異なる場面においても、対立をうまく調整し、建設的に解決へ導くスキルも含まれます。
企業にとっては、チームメンバーと良好な関係を築き、全体の士気を高めるような人材は貴重であり、結果的に生産性向上にもつながるため、特に評価されます。
コミュニケーション能力
職場での業務は「報告・連絡・相談」を通して他者と連携することが必須です。
コミュニケーション能力が高い人は、必要な情報を正確かつ迅速に伝え、相手の意見を的確に理解して円滑にやりとりができるため、仕事の効率が高まります。
また、分かりやすく伝える力や、相手の意図を理解するために傾聴する姿勢があると、職場内のトラブルも減り、信頼関係が構築されやすくなります。
人間関係においてスムーズなコミュニケーションができる人材は、組織内での情報共有や意思決定を円滑にし、チーム全体の目標達成に貢献できると企業は評価します。
適応力や柔軟性
現代の職場では、背景や価値観の異なる人々と協力しながら働く場面が増えています。
こうした環境で柔軟性と適応力を持つ人は、さまざまな価値観や考え方に対して理解を示し、状況に応じて自分の対応を変えることができるため、チームの中で良好な人間関係を築きやすくなります。
異なる視点を受け入れる姿勢は、新しい発想や問題解決につながり、組織にとっても大きな価値となります。
また、変化の激しいビジネス環境においても、柔軟に対応し、スムーズに順応できる力は企業にとって重宝され、幅広い職場環境で活躍できる可能性があるため評価されます。
【人間関係のガクチカ】人間関係でアピールできるポイント4つ
人間関係をアピールしたガクチカが企業に評価されることを見てきました。
では、人間関係をアピールしたガクチカから、企業はあなたの何を読み取るのでしょう。
ここでは4つに分けて見ていきましょう。
- 人柄
- 人脈構築の能力
- 協調性の有無
- コミュニケーション能力の有無
1:人柄
ガクチカに書かれた人間関係のエピソードからまず伝わるのは、あなたの雰囲気や人柄です。
一般的に人柄というと、「優しい」「思いやりがある」「控え目である」「アグレッシブである」など、いろいろな表現ができますが、ガクチカの場合は何を書いてもいいというわけではありません。
上述したように、「社風に合うか」という点が重視されるからです。
したがって、ガクチカにこれまでの人間関係を書く際には、志望企業の社風や求める人物像をしっかりと把握し、それに合致する人柄をアピールするよう意識しましょう。
また、ガクチカに書かれた人柄のエピソードを通して、自己分析の深さも伝わります。
自分と向き合い、内省して成長できる人物であることを示せるよう、ガクチカを書く前にしっかりと自己分析をしましょう。
2:人脈構築の能力
企業の一員として働く際には、人脈構築の能力が重要視されます。
日ごろから人脈を培ってそれを仕事に生かせる人は、結果的に所属企業の発展に貢献できるからです。
これまでに出会った人たちと、どのように関係を築き、それをつないできたのかをガクチカに書かれたそのエピソードから、企業はあなたの人脈構築力を読み取ります。
人脈構築の能力をガクチカでアピールする場合、単に「友人の数が多い」ということでは不十分です。
出会った人たちといかに深くつながり、信頼関係を築いてきたかを丁寧に記述しましょう。
3:協調性
協調性があることは企業人としての必須事項です。
したがって、ただ単に「人に合わせられる」というだけでは当たり前すぎてアピールにはなりません。
かえって、主体性のない人間だという印象を与えてしまう恐れもあります。
ガクチカの人間関係エピソードを通して協調性をアピールするのであれば、他者に迎合するだけでなく、意見を主張すべきところは主張する、相手の立場にも立って、意見を取り入れるべきところは取り入れるというバランス力があることを伝えましょう。
意見が異なる他者とも対等に友好な関係を結んで協力し、高め合っていける人物を企業は求めています。
4:コミュニケーション能力
コミュニケーション能力が大切だということはよく言われますが、ガクチカで評価されるコミュニケーション能力は、「外交的」「人と話すのが好き」という意味ではない点に注意が必要です。
企業が求めるコミュニケーション能力は、自分の意見や気持ちを論理的にまとめて、相手にわかりやすく伝える力、そして、相手の意見や気持ちをしっかりと理解して、行動でそれに応える力です。
ガクチカにまとめる際には、そうした「双方向のやりとり」ができる人間であることを伝えるよう意識しましょう。
【人間関係のガクチカ】ガクチカを書く上で押さえておきたい7つのポイント
人間関係をアピールしたガクチカを通して、企業が読み取ろうとしている内容をお伝えしました。
では、それらを意識して実際にガクチカを書く場合、どのようなことを押さえておけばよいでしょう。
ここでは、7つのポイントを紹介します。
- 結論を最初に
- 人間関係を客観的に説明する
- 長くならないようにする
- 自己PRは具体的に記載する
- 具体的な人間関係のエピソードを使って説明する
- 長所を上手に伝える
- 専門用語は避ける
1:結論を最初に
ガクチカを書くときには、まず結論を書いてしまいます。
ガクチカを上手にまとめ、説得力を持たせるためには、結論を最後に持っていくよりも、最初に持ってくる方が効果的です。
人間関係をアピールしたいガクチカでも、まずは結論から書き始めましょう。
結論を最初に伝えてしまうことで、「この人のガクチカは何なのか、何が言いたいのか」があらかじめ明確になります。
逆に、最初に結論を伝えない文章は、「結局何が言いたいのかわからない」という状況になってしまうこともあり、注意が必要です。
伝えたいことを最初にはっきりと伝えた上で、自分の体験したこと、考えたこと、仕事で活かしたいことなどを述べていくと、分かりやすいガクチカにまとめることができます。
2:人間関係を客観的に説明する
ガクチカで人間関係について記述する際、「私は相手を思いやる気持ちを大切にしています」などとアピールするだけでは評価されません。
それを客観的に伝えることが求められます。
客観性を持たせるためには、できるだけ具体的なエピソードや周囲からの評価などを盛り込みましょう。
思いやりをアピールしたいのであれば、「あなたが他者を思いやって、実際にどんな行動をしたのか」「それによってどんな結果が得られたのか」を伝えることが必要です。
3:長くならないようにする
ガクチカを書くとき、アピールしたいと思うあまり長くなりすぎてしまうケースがあります。
「たくさん書いたほうが熱意が伝わる」と考えがちですが、そうではありません。
長すぎるガクチカは、まとまりのない、ひとりよがりな文章になりがちです。
そうすると企業からは、「考えを整理することができない人」「自分を客観視できない人」という評価をされてしまう可能性があります。
ガクチカに指定字数があればそれを厳守し、指定がなければ300~400字程度を目安に簡潔にまとめましょう。
もちろん、初めから短く書く必要はありません。
まずは思う存分書き出して、それを冷静に自己添削し、伝えたいことを凝縮するつもりでまとめるのがおすすめです。
4:自己PRは具体的に記載する
上述したことと重なりますが、自己PRには具体性が必須です。
「私は真面目な人間です」とだけアピールしても、あなたという人物像は伝わりません。
「真面目」をアピールしたいなら、自分がどんなふうに「真面目」なのかをしっかり深掘りしてみましょう。
「常に10分前行動を心がけている」「目標を達成するまで投げ出さずに取り組む」「毎日自分を振り返って改善すべき点をメモしている」などと具体的に書くと、そこにその人らしさが表れてきます。
このように、自分を表す一言を決めたら、それを具体的に言い換えてみましょう。
5:具体的な人間関係のエピソードを使って説明する
自己PR同様、人間関係のエピソードにも、客観性と合わせて具体性が必要です。
たとえば、周囲への気配りができることをアピールしたい場合、「気配りができる」とそのまま書いても抽象的で上手く伝わりません。
具体的にどのような行動をしたのか書くことが大切です。
「サークル活動の中で後輩の表情が暗いことに気づいて声をかけ、抱えていた悩みを一緒に解決することができた」「アルバイトのシフト組みが上手くいかず店長が困っているのを見て、予定を可視化しやすいスケジュール表を作って提案した」などです。
そのエピソードを読んだ面接官に「周囲に配慮できる人」だと、納得してもらえるよう工夫しましょう。
6:長所を上手に伝える
謙遜することに慣れすぎてしまっているのか、自分の長所がわからないという人も少なくありません。
自己分析ツールを利用したり、周囲の人に尋ねたりして自分の長所を客観的に知る努力をしましょう。
アピールできる長所が定まったら、後は上述したように、エビデンスとなる自分の具体的な行動を書き出し、周囲からの評価を交えて客観的にガクチカにまとめましょう。
7.専門用語は避ける
ガクチカを書くときには、専門用語は避け、分かりやすい文章で書くことも重要視したいポイントとなります。
ガクチカのテーマによっては、専門性の高い事柄についてまとめることになるかと思います。
そのこと自体には全く問題はありませんが、自分が当然知っている事柄の場合、どうしても専門用語を多用してしまう場合があります。
自分にとっては一般知識のつもりでも、他の人からしたら伝わらない可能性もあることを常に念頭に置いておきましょう。
そして、書き終えた後、誰もが理解できる内容であるかチェックするようにしましょう。
自分のガクチカのテーマに対して、全く知識のない人に出来上がったガクチカを読んでもらうようにするといいでしょう。
【人間関係のガクチカ】志望動機で好印象を獲得する方法
ガクチカで人間関係をアピールするときは、結果よりも過程に焦点を当て結果に至るまでの努力を示します。
さらに、自分なりに工夫していることをアピールすることで、主体的であることを伝えます。
また、経験から学んだことや感じたことを伝えることで、自分の判断軸がしっかりしていることが伝わります。
そして、企業に入社後にどのように活かせるのかを含めて、学びや経験だけではなく仕事に結びつくことを示しましょう。
- 結果より過程に焦点を当てる
- 自分なりに工夫していることをアピール
- 経験から学んだこと・感じたこと
- 企業に入社後どのように活かせるか
結果より過程に焦点を当てる
企業はガクチカを読む際に、取り組みの結果・成果よりも取り組みの過程で行った努力や人柄に注目しています。
そのため、結果に至るまでどう考えてどのように行動をしてきたのか、その努力の過程に焦点を当ててアピールすることが大切です。
例えば、共同作業で果たした役割や意見の違いを調整したり、意見交換を活発にした過程はコミュニケーション能力を示すための重要なポイントです。
また、リーダーだけでなくチームに貢献し支えた経験を伝えることで、リーダーシップとフォロワーシップのバランスが取れる協調性をアピールできます。
さらに、困難な状況をどのように乗り越えたかを具体的に述べることで、問題解決能力を示すことができます。
これらの経験を通じて得た反省と学びは、自己成長の証となります。
できるだけ詳しく具体的な出来事を用いて取り組みの過程を伝えることで、人間関係をアピールする志望動機にしましょう。
自分なりに工夫していることをアピール
結果が出るまでの過程で、努力したり工夫したりした自分なりの取り組みをアピールしましょう。
特に、入社後間もない社員は困難に直面することが多々あり、自分自身で努力や工夫をして結果が出るまで進められる力が求められます。
そのため、自分なりに工夫をする力は仕事を進める上での遂行力が高いことをアピールできます。
例えば、自分がどのように結果までの道のりを考えて行動を起こしたのかを伝えます。
これにより視野を広く持ち計画を立てることができて行動力もあることをアピールできます。
次に、行動の結果を目標と照らし合わせて活動内容の振り返りを行い、次への行動に向けてどのような工夫をして改善をしたのかを具体的に述べます。
そして、成果を分析してどのような感想を持ち、次のステップに向けて気持ちを切り替えモチベーションを保ったのかを伝えます。
このような細かな自分なりの工夫を伝えると、齟齬なく企業に就活生の人柄を理解することができます。
経験から学んだこと・感じたこと
経験から何を学んだかを理解し整理しておくことで、自分なりの意見を言えるようにしておきましょう。
単に経験したことを示すだけで終わるよりも、経験を通じて学んだことを自分で整理整頓して伝えることで自分の判断軸があることが伝わります。
課題をどのように捉えて、解決法をどのように考えて行動に移したのかを明確に述べましょう。
その結果を反省し分析して感じたことを率直に述べましょう。
このときの課題の捉え方や考え方、結果の分析に、自分自身の人柄や思考の傾向、価値観が色濃く現れるため重要なアピールポイントになります。
経験から学んだり感じたりすることは、成功だけではなく失敗からも可能です。
その経験の結果の華やかさや目標に対する優劣は関係なく、企業は行動の過程を重視して評価します。
また、成功や失敗の経験を経て成長したと感じることも企業は重視しています。
経験から学んだこと感じたことを含めて魅力的な志望動機にしましょう。
企業に入社後どのように活かせるか
就活は内定を獲得することがひとつの目的ではありますが、最終ゴールではないです。
入社後にどのように企業の中で活躍できるかまでを視野に入れて、志望企業を選ぶことが大切です。
なぜなら、自分のスキルと価値観が企業と合致していると感じると、より長期的な視点で自分のキャリアを計画できるからです。
そのためには、企業研究を行い企業理念や業務の内容の把握をして、自分の強みである人間関係が企業で活用できるかを具体的に考え探します。
そして、自分が想像できる範囲で、企業に貢献できる将来のビジョンを前向きに伝えましょう。
人脈構築や協調性、コミュニケーション能力は、社内での関係構築や新しい知識の吸収を速める重要なスキルです。
また、顧客との交渉や新たな提案を行い、遂行する際に役立つことがあります。
良好な人間関係は信頼と相互理解を築き、それがスムーズで効率的な業務遂行を可能にします。
【人間関係のガクチカ】評価されるガクチカの構成
ここまで、自分のこれまでの人間関係を掘り下げて、ガクチカに盛り込むアピールポイントを発見・整理する方法をお伝えしてきました。
盛り込む内容がそろったら、後は構成です。
構成力も能力のひとつとして評価の対象になります。
ここでは、読みやすいガクチカの構成をお伝えします。
順を追って整理していきましょう。
- 結論ファースト
- 動機
- 目標・困難
- 取り組みと結果
- 自分の人柄・結果
1:結論ファースト
面接官がガクチカを読むのは限られた短い時間ですから、一読してわかりやすい記述であることが必要です。
「具体的なエピソードが大切」とお伝えしましたが、だからといっていきなり「私はカフェでアルバイトをしていました。
その時に…」などとエピソードの詳細から書き出してしまうと、アピールポイントがぼけたガクチカになってしまいます。
伝えたい結論を冒頭に端的に書き、その後に具体例を述べましょう。
「私は周囲の状況をつかみ、臨機応変に物事に対処することが得意です」などと、アピールポイントをまとめてから、それを具体的に説明しましょう。
2:動機
どのようないきさつでその企業を志望するに至ったのか、自分の過去の経験からくるエピソードが志望動機です。
志望動機には、その業界に対する興味関心の深さや本気度が表れます。
表面的な憧れではなく、その業界・企業の現状や問題点、今後の展望などを徹底的に調べ、その中で自分がどのように貢献したいのかを考えて整理しましょう。
3:目標・困難
自分の人柄を具体的に表すエピソードとして、これまでどのようなことを目標に掲げてきたか、その実現の過程にどのような困難があったかを書きます。
この「困難」のエピソードが淡白すぎると、この後に書く「取り組みと結果」のインパクトも弱くなってしまいます。
しっかり振り返り、自分にとっていかに困難だったかが伝わるよう意識しましょう。
4:取り組みと結果
上述した「目標と困難」に対して、自分がどう考え、どう取り組んできたかを具体的に書きます。
ここに個性が出るため、しっかり自己分析をして書きましょう。
また、努力の結果を書く際には、できるだけ客観的に数値や他者からの評価を盛り込むよう留意しましょう。
5:自分の人柄・結果
困難を乗り越えたことで、自分がどう成長できたか、その結果、自分の内面や周囲との関係などにどのような変化があったかを書きます。
結びに、困難を乗り越えて得たものを就職後にどう生かしていきたいかを、決意として述べましょう。
PREP法を知っておこう
ガクチカで評価されるための構成には、PREP法(プレップ法)を使っていきましょう。
PREP法は、P(結論)、R(理由)、E(具体例)、P(結論)の順に展開する話法となります。
PREP法はビジネスシーンにおいて、よく使われている技法であるため、しっかりと使いこなすことによって、採用者に文章作成やスピーチの上手さをアピールすることにもなるでしょう。
さらに、PREP法を採用することによって、自分の考えを論理的に整理できるようになります。
また、そのおかげで説明や文章が簡潔で、相手に内容が伝わりやすい分かりやすいものとなります。
特に、就活でガクチカについて語る際は、時間が限られています。
そのため、短時間で自分の主張を伝えたい場合には、PREP法が非常に効果的です。
【人間関係のガクチカ】例文
私が学生時代に力を入れたのは、アルバイト先でのチームワーク向上の取り組みです。
カフェでのアルバイトでは、忙しい時間帯にミスや連携不足が目立ち、お客様の待ち時間が長くなることが課題でした。
私はそれを改善するため、スタッフ全員での情報共有や役割分担の見直しを提案しました。
具体的には、業務中に互いの動きを確認するための合図を定め、終業後には意見を出し合う場を設けました。
結果として、全員が状況を把握できるようになり、業務がスムーズになったことでクレームが減少しました。
この経験を通して、チームの協力が成果に直結することを学びました。
企業でも、同僚と積極的にコミュニケーションを図り、円滑な連携に貢献したいと考えています。
【人間関係のガクチカ】ガクチカの書き方を知って、企業に人間関係構築力を上手く伝えよう
これまでの人間関係を生かしてガクチカを書くことの大切さと、その道筋をお伝えしました。
華々しいエピソードがなくても、人間関係の構築能力をアピールできるということがお分かりいただけたでしょうか。
これまでの人間関係とその中で考えてきたことを自己分析し、具体的・客観的に書くことで「伝わるガクチカ」ができあがります。
自分と深く向き合い、自分だけのガクチカを書きましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート