【大学に通う意味って何?】大学に対して無気力な学生の原因と解決策を解説!

【大学に通う意味って何?】大学に対して無気力な学生の原因と解決策を解説!

はじめに

この記事をご覧になっている方は、晴れて大学生になったものの、いつの間にか通う気力を失ってしまったという、悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか。

また昨年から続くコロナ禍の影響で、キャンパスに通うこと自体減ってしまいました。

「大学に通う意義がわからなくなってしまった」という大学生も多いかもしれません。

そして大学に通う意義を見失ったことで、中退してしまう大学生が多いというのも現状です。

しかし、本当に大学へ通うことに意義はないのでしょうか。

この無気力な状態から脱出し、再び大学に通う意欲を取り戻す方法は何かないのでしょうか。

この記事では大学に対して無気力となってしまう原因や、その解決方法について解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

【大学に対して無気力】よくある症状である

大学生が社会的役割である本業(学業および進路選択)に対し、選択的に退却・回避し無気力・無感動となる症状を「スチューデント・アパシー」といいます。

またこの症状は、大学生特有のものというわけではありません。

中高生や社会人にも見られるもので、「無気力症候群(アパシー・シンドローム)」といいます。

スチューデント・アパシーになる学生は、本来は努力家で能力も高いものです。

しかしある時点から特別な理由もなく、学業への意欲を喪失してしまったというパターンが多いといいます。

スチューデント・アパシーの特徴的な症状は、選択的無関心(学業や進路選択には無関心だが、バイトや恋愛には活動的で)や自覚症状がないことです。

さらに、本人は困っていない、症状を認めたがらないなどもあるでしょう。

また女性にはあまり見られず、真面目で負けず嫌いな男子学生が陥りやすいのも特徴です。

2021年に文部科学省が実施した「新型コロナウイルスの影響を受けた学生への支援状況等に関する調査」を紹介します。

このなかでは、「学生生活不適応や修学意欲低下」が大学中退の理由の2位にあがっています。

またある調査では、大学を中退する理由の1位として、「大学に通う意味を見出せなくなった」というものがあげられているのです。

無気力になる原因とは

厳しい受験勉強の末にようやく念願の志望校に合格したのに、入学後に意欲を失ってしまうのはなぜなのでしょうか。

大学生がスチューデント・アパシーに陥ってしまうのは、単にその人が怠け者だからというわけありません。

さまざまな原因があることもわかっています。

このような問題を解決に導くためには、まずその原因を知ることが第一歩です。

ここではスチューデント・アパシーの原因として、代表的なものを5つ紹介していきましょう。

大きな目標がなくなった

大学に入った途端に目標を見失ってしまうことは、スチューデント・アパシーの大学生に見られます。

高校生まではテストでよい点数を取る・受験に合格するなど、勉強をする理由は明確です。

モチベーションが維持されやすい環境にあったといえます。

ところが大学に入れた途端に、次の目標を見つけられずに意欲を失ってしまうのが、スチューデント・アパシーの原因の1つです。

入学後「この職業に就きたい」などの明確な目標がないと、勉強する目的を見失ってしまいます。

そうして無気力状態に陥ってしまいがちでしょう。

毎日同じことを繰り返している

刺激が少なく、毎日の生活が同じことの繰り返しだと感じるようになってしまうことも、スチューデント・アパシーの要因の1つです。

大学生活が始まると、講義やサークル活動、新たな友人との交流やアルバイトなどのさまざまな新しい体験があります。

毎日が刺激に満ちあふれていて、楽しいと感じる学生がほとんどでしょう。

しかしそのような体験も日常的になると、どうしてもいつかは飽きてしまいます。

そして、日々の生活がつまらないと感じてしまうようになります。

こうなると日々淡々と同じことを繰り返しているという感覚になり、生活に対するモチベーションを維持できなくなってしまうのです。

その結果、スチューデント・アパシーに陥ってしまうことになります。

主体的な行動ができていない

主体性のない大学生は意外に多く、これもスチューデント・アパシーの原因の1つです。

高校生までは、学校や塾で先生から与えられた課題や目標にしたがって行動すれば、周りと同じような結果を出せたでしょう。

しかし大学では、自分が学びたいと思う講義は自分で選択しなければなりません。

さらには、自分のなりたい職業や、将来の目標などは自分で決めるというように、大学生になると学生自身の主体性を求められるようになります。

しかし、大学に入る以前の受動的な行動スタイルから抜け出せないために、自分自身の目標設定や将来に向けた活動が上手くできない、という学生は多いのです。

そうして主体性を求められる大学生活に適応できず、やがて無気力状態に陥ってしまうのです。

趣味がない

趣味となるものがないのも、スチューデント・アパシーの原因の1つです。

音楽・写真・漫画・ゲームなど、趣味として何か没頭できるものが1つでもあれば、人生は楽しく豊かなものになるでしょう。

反対にそういった趣味がまったくないと、気軽に気分転換ができません。

ストレスも溜まりやすくなり、余計な不安や心配ごとで頭がいっぱいになってしまいます。

その結果心身ともに疲れ果てて、無気力状態に陥りやすくなってしまうのです。

将来に不安がある

将来に対する不安も、大学生がスチューデント・アパシーとなる原因の1つです。

これは、大学に入った時点で将来の目標が定まっていない学生に起こりやすい問題です。

入学後、明確な目標がないまま日々を過ごしていくと、「なんとなく就職し働き、これを繰り返して歳を重ねていくのだろうか」という将来への不安を抱きやすくなります。

この不安が就活や将来に向けての行動を妨げてしまい、学業や進路選択に対する無気力状態を生み出してしまうのです。

【大学に対して無気力】大学に通う意味とは

大学に通う意味を見出せば、スチューデント・アパシーの状態を抜け出すきっかけとなる可能性があります。

スチューデント・アパシーになり、大学に通うことの意義を見出せなくなってしまった大学生は多いでしょう。

それでは本当に、大学へ通うことに意味はないのでしょうか。

大学は「学問」(研究)をするところです。

それを通して「なんのために生きるか」「これからどのように生きるか」という、自分自身への問いに対する答えを見つけられます。

また自分の周りの環境や社会に対し、これからどのように関わっていけばよいかを考えるきっかけともなります。

その後の人生につながることもあるでしょう。

以上のことから大学へ通うことには、少なからず大事な意味があるといえるでしょう。

大学に通うメリット

大学へ通うことには、いったいどのようなメリットがあるのでしょうか。

学問を通して得られる学びはもちろんですが、ほかにもさまざまなメリットがあります。

しかしそれが何かわからないために、意欲を失ってしまう大学生は多いのです。

大学へ通う意味について自分のなかでイメージできれば、モチベーションの維持や向上につながることでしょう。

そこでこの項目では大学へ通うことで得られることについて、具体的な例を4つ紹介していきます。

専門的な学問を学べる

専門的な知識を学べるのが、大学に通う大きなメリットの1つといえるでしょう。

大学では卒業のために単位を取得する必要があるため、専門的な知識を義務的に学ぶこととなります。

大学での学習は課題が設定されています。

ゴールが見えるという点で取り組みやすく、予備知識を得られるという点が自己学習との大きな違いです。

また大学では専門ごとに学部や学科が分かれているので、自分の興味がある学問を追求できます。

さらに興味があれば、他学部の分野でも自由に講義を受けられるのです。

そして自分と同じように専門的な知識を学ぶほかの学生との交流ができれば、自分の学習意欲が刺激され、モチベーションの維持・向上につながることでしょう。

就職の幅を広げられる

就職の幅を広げることも、大学へ通う大きなメリットの1つです。

大学を卒業することは「大卒の資格を得る」といい換えられます。

大卒であることを応募条件の1つとしている企業は多く、高卒よりも求人数が多いのです。

職業の選択肢を増やせるうえに、男女ともに年収が上がる可能性もあります。

大学に進学する理由で最も多いのが「就職のため」というほどです。

大卒というのは就活において、大切なステータスの1つであるともいえます。

また大学で工学を学んだ人が、メーカー企業でエンジニアとして就職するといったようなこともあります。

つまり大学で専門的に学んだことが就職先の業務内容と関連し、進路選択に結びつけられるのです。

もしもほかの学部や分野に興味が湧き、その道に進みたいと思った場合でも、大学生のうちは時間が十分にあります。

学習する時間は確保しやすいでしょう。

たとえば医学部でなくても医者を目指せたり、文系の学生だけれど、空いた時間を利用してプログラミングを勉強し、プログラマーとしてIT業界に就職したりすることもあります。

入学当初の予定とはまったく違う道を選択できます。

自分次第で将来の選択肢を増やせるのは、大きなメリットといえるでしょう。

やりたいことを見つけられる機会が多くある

やりたいことを見つけられるところも、大学へ通うことで得られるメリットの1つです。

大学生活のなかで体験できることは、講義や研究だけではありません。

サークル活動やアルバイト・ボランティア、インターンなど、大学生だからこそ経験できることは数多くあるのです。

このような活動に参加すれば、出会う人や得られる経験の幅を大きく広げられるでしょう。

大学へ入学した当初ははっきりとした目標がなかった、という人でも大丈夫です。

サークル活動などを通し、さまざまな経験を得た末に、自分のやりたいことを見つけられたという人もいます。

活動をしている人たちの輪のなかへ入ることに、最初は戸惑いを覚えるかもしれません。

しかし、「少しやってみようかな」という程度の気持ちで十分なので、勇気をもって飛び込んでみることが大切なのです。

自分から積極的に行動すれば、本当にやりたいことを見つけやすくなり、モチベーションの向上にもつながります。

交友関係や人脈が広げやすい

交友関係や人脈を広げやすくなることは、大学に通うメリットの1つといえます。

大学には高校までとは違い、全国各地からさまざまなバックグラウンドをもった人たちが集まるものです。

新たな交友関係や人脈を作れます。

授業のクラスメイトやサークル仲間・アルバイト仲間、恋愛相手などがいるでしょう。

また、新しくできた友達の友達・留学生など、交友関係を築き上げるさまざまな人がいます。

交友関係を広げることは、単純に楽しいことだけではありません。

交流を通して新たな知見を得たり「これからの自分」について、考えるためのきっかけにもなったりもします。

何より大学内で交友関係を広げれば、大学生活への満足感や成長しているという実感を得られやすくなるという、メリットがあります。

実際に大学内で交流のある友人が多く存在するほど、大学生活の満足度は高くなる傾向にあるという研究結果もあるのです。

大学のなかで良好な人間関係のネットワークを作り上げることが、大学生活への適応においても重要だといえます。

高卒での就職の場合は同じ地域出身の人が多かったり、バックグラウンドや思考が自分と比較的近かったりするため、大学ほど広がりを得られない可能性もあります。

大学生でいることのメリット

前の項目では、大学へ通うことのメリットについて解説していきました。

しかしそれ以前に大学生であることにも、大きなメリットが数多くあるのです。

大学生であることのメリットは、在学中にはなかなか気づきにくいものです。

就職して社会人になったときに、はじめてその大切さに気づくかもしれません。

ここでは大学生でいることのメリットの一部を紹介します。

せっかくの大学生活ですから、これらのメリットを最大限利用して、満足いくものにしていきましょう。

まとまった自由な時間ができる

大学生活の4年間は、自由なまとまった時間をもてます。

これは非常に大きなメリットです。

大学では自分で受講する講義を選び、空いた時間は自由に使えます。

その空いた時間を利用して興味があることへの学びを深めるなど、やりたいことに集中して取り組めます。

また夏休みなどの長期休暇期間を利用して、国内・海外への旅行やヒッチハイクをする、留学して語学や海外の文化について学ぶなどもありでしょう。

成約にしばられることなく、興味のあることに時間をたっぷり使えるのです。

就職して社会人になると、このようにまとまった自由な時間を確保することは大変難しくなります。

多くの時間を自由に使えることは、まさに大学生にとっての特権だといえます。

学割が使える

自由な時間が多いことに加え「学割」が使えるというのも、非常に大きなメリットの1つだといえるでしょう。

学割として代表的なものは、公共交通機関や携帯電話の料金プランなどがあります。

新幹線や飛行機の学割(ANAのスカイメイトなど)もあります。

また学割プランを提供する旅行会社もあるので、これらを利用して旅行を楽しめるでしょう。

最近ではパソコンの学割サービスもあり、音楽サービスのサブスクリプションでも学割プランがあります。

社会人になると使えなくなってしまうさまざまな学割サービスを活用して、安い価格で大学生活を満喫できるのは、メリットであるとしかいいようがありません。

【大学に対して無気力】大学に通う意味を見出すには

ここまで大学に対して無気力となってしまう原因や、大学へ通うことや大学生でいることのメリットについて解説していきました。

大学生活を満足できるものにするためには、やはり大学に通う意味を見出すことが必要となります。

その実現のためには、やはり自分自身が主体的に行動することが必要です。

それでは具体的に、どのような行動を起こせばよいのでしょうか。

ここからは大学に通う意味を見出すための、具体的な対策について解説します。

人脈を広げる

大学には、さまざまなバックグラウンドをもった人たちが全国各地から集まるうえに、海外からの留学生もいます。

授業やサークル活動などを通して、新たな交友関係を築けるでしょう。

また、楽しい時間を過ごしたり、新たな知見を得たりと、充実した大学生活を過ごせるようになります。

この充実感が、大学に通う意味を見出すきっかけになるはずです。

大学という環境にいることを活かし、同じ授業を受けている人に話しかけてみたり、気になるサークルの見学に行ってみたりするなどがおすすめです。

あるいは実際にそこに入ってみるなど、自分から行動してみるとよいでしょう。

目標を立てる

先述のとおり目標を見失ってしまうことが、スチューデント・アパシーの大きな原因となります。

無気力な状態から脱出し、有意義な大学生活を送るために大切なことは、小さなことでもよいので何か1つ目標を見つけることです。

大学のなかで多くの人と交流し、さまざまな活動に取り組んでみましょう。

そうすれば自分のやりたいことや、自分がこうなりたいと思う将来像が見つかるかもしれません。

将来像の実現のために、たとえば就活に役立ちそうな資格の取得を目指す、月に何冊以上の本を読むなどがあります。

貯金を頑張ってみる、などのことでも構わないでしょう。

少しでも目標ができれば単調に感じていた日常に彩りが戻り、有意義なものになるでしょう。

環境を変える

大学に通う意味を見出すために、環境を変えてみるというのも1つの手です。

単調な毎日だと次第に刺激がなくなり、意欲も低下しやすくなってしまいます。

新しいアルバイトに挑戦してみる、長期のインターンシップに参加してみるなどがあるでしょう。

特にインターンシップへ参加できるのは大学生ならではの体験です。

あえて新しい環境に飛び込むことで、自然に行動が変わり将来の目標につながることもあります。

また勉強したい分野のスクールに加入するなど、強制的に何かしなければならない環境を構築することも、無気力の改善が期待できます。

自分から目標に向かって行動するのが難しいという場合は、環境に委ねてみてもよいでしょう。

趣味を見つける

音楽や漫画・ゲームなど何か没頭できるような趣味や、楽しいと思うことがありませんか。

それだけで生活に張りが出て、豊かなものになります。

そしてストレス発散もできますので、スチューデント・アパシーの予防ともなりえます。

趣味が進路につながる場合もありますので、さまざまな趣味が紹介されているWebコンテンツを探してみましょう。

そこから自分が興味をもてるものからはじめてみるとよいでしょう。

どうしても趣味が見つからない場合は、読書がおすすめです。

新たな知識が増え知見も広がることで日常の見方が変わり、新鮮な体験ができるかもしれません。

どういったことでもよいので、何か1つ趣味となるものが見つかると、大学へ通うことのモチベーション向上につながるでしょう。

まとめ

これまで、スチューデント・アパシーの原因や、その対策について解説してまいりました。

スチューデント・アパシーの原因は、大学生になり明確な目標を見失い、主体的に行動できなくなってしまうことにあります。

大学に通うことの意味を見出し、有意義な大学生活を過ごすために最も必要なのは、自分自身が主体的に行動することです。

もしも、何かほかに目標があるというのであれば、思い切って大学を中退し、その道へ進むことも1つの手段です。

しかし、明確な目的や目標のない状態で中退してしまうと、より路頭に迷ってしまいかねません。

せっかく大学生になれたのですから、大学生にしかない特権をフル活用し、さまざまなことに挑戦してみてはどうでしょうか。

特に、大学生はまとまった自由な時間を得られる、という大きな強みがあります。

今しか使えない時間を有効活用して、なぜ大学へ通うのかという意味を見出し、有意義な大学生活を過ごしていきましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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