はじめに
海外留学勢の皆さん!バイリンガルの皆さん!就活の調子はいかがでしょうか?
貴重な海外での経験や、自分の語学スキルを武器に就活をしようと色々と見て回っていると「ボスキャリ」というイベントを目にするのではないでしょうか?
本日は、ボスキャリ初心者の皆様のために、「ボスキャリとは一体なんなのか」を実際に参加経験のある現役就活生の視点から解説していきます!
この記事を読んでおけば、きっとあなたがボスキャリに参加するべきなのかどうかがわかるはずです!
【ボスキャリとは】ボスキャリ2021最新情報(6月現在)
2021年の秋のボスキャリはオンラインでの開催が決定しました!
2021年の秋に開催が予定されていた今年度のボスキャリは、日米間の渡航規制や現段階での感染症予防策としてのイベント開催の制限などを考慮した結果、昨年と同様オンラインでの開催が決定しました。
去年のボスキャリ同様オンラインになったことで、今まで参加者にとって、1番の壁であったボストンまでの渡航費をかけずにボスキャリに参加できます!
ぜひこの際にボスキャリの攻略法をこの記事で把握して、今年度のオンラインボスキャリに備えてください!
【ボスキャリとは】ボスキャリってそもそも何?
ボスキャリとは、「ボストンキャリアフォーラム」という就活イベントの略称です。
「留学生・バイリンガル生の就活といえばボスキャリ一択!」
と言うくらい、メジャーなイベントで、海外から日本へ帰国する留学生にとっての就活のスタンダードとなっています。
実際、現役大学生の僕より、ずっと上の世代の人からも、当時ボスキャリで就職先を見つけたと言う話をよく耳にします。
留学生向けの唯一の就活イベントといっても過言ではないでしょう。
ボスキャリは、世界的に見ても最大規模かつ、最も長い歴史を誇る日英バイリンガル向けの就活イベントです。
毎年8000人以上の参加者を記録し、初回の1987年以来、多くのバイリンガル人材の就職活動をサポートしてきました。
3日間ほどニューイングランド地方(米東海岸ニューヨークより北を指す)最大の展示場を貸し切って開催される大規模イベントです。
毎年秋頃、10月から11月の間に米マサチューセッツ州のボストンで開催され、日本の就活イベントがそのままアメリカに来た様な、不思議な光景を目にすることができます。
【ボスキャリとは】ボスキャリの特徴
就活生にとってのボスキャリの最大の特徴は、その限定枠とスピード感です!
もちろん、留学生・バイリンガル生向けと言う特徴もありますが、ボスキャリの最大の魅力は内定の取得率です。
ほとんどの求人が、留学経験やバイリンガルスキルを応募の最低資格とする様な限定枠なので、ライバルの数が一般的な就活イベントよりも自然と減ります。
また、一般的な就活イベントの場合、即日に内定が出ると言ったことはまずありません。
しかしながらボスキャリでは、企業説明会、書類審査、そして面接からの内定までが、3日間の間に終了すると言うことが多々あります。
定期的に日本に帰国できない留学生や、海外にいる日本人学生が集まる唯一の機会ですので、採用側もスピーディーに選考を行います。
このような特徴から、事前応募枠ももちろんありますが、当日イベント中に求人に応募して選考に参加するといったことが可能な、「ウォークイン枠」といったものもあります。
そのため、企業説明会に書類選考、社員との座談会、さらには一次面接から最終面接まですべてが、イベント期間中に開催されます。
一般的な就活でのプロセスを、全て数日の間に、一箇所で済ませることができるのが最大の特徴です。
【ボスキャリとは】誰が参加できるの?
ボスキャリの主催団体であるキャリアフォーラム側からは、あくまでも「日英バイリンガル向け」という参加資格しか提示されていません。
英語のレベルや、留学の種類や期間なども、明白に記載されていません。
これはなぜかと言うと、企業の求人ごとに求められている人材が大きく異なっているからです。
本社だけでなく日本支社内の公用語も英語である様な外資企業から、海外展開をしている日系企業の海外部署や国内本部など、幅広い種類の求人が集まるのがボスキャリです。
バイリンガル向けなので、学部のみならず、修士や博士号持ちの人材向けの限定求人や、更には普通の転職ポジションなどもボスキャリではたびたび見かけます。
結果、下記の様なバックグラウンドを持った就活生たちが集まります。
- 海外正規留学生(学部生・学院生)
- 長期・短期交換留学生(留学中・留学終了後関係なく)
- 海外経験のある学生(帰国子女など)
そのため、あくまでもボスキャリに参加するだけならば、厳しい参加条件はありませんが、各求人に応募となると、それぞれ自分が見合ったレベルの人材であるか確認する必要があります。
ボスキャリ自体に参加するための最低資格がある方は、英語に自信があったり、何かしらの留学や海外経験がある方となります。
しかしながら、実際問題、ボストンに渡米できるかどうかが実質の応募資格と言えるでしょう。
【ボスキャリとは】どんな企業が参加してるの?
ボスキャリに参加している企業は、毎年100社前後です。
外資系企業はもちろんのこと、日系企業や日本の政府関係、更に近年は、急成長中のベンチャー企業なども参加しています。
これらの参加企業は、大きく二種類に分けることができます。
「海外展開やグローバル人材を必要としている日系企業」
「日本支社を持つ外資系企業」
どの参加企業も、いわゆる大手と言われるところで、一般的な就活イベントでピックアップされている様な人気企業ばかりです。
参加企業の業種も数多くあり、理系文系問わず、数多くの職種のポジションを募集しています。
文理の区別をしないアメリカ特有の就活文化を取り入れているからこそ、どの様なバックグラウンドを持った就活生でも必ず自分の強みを活かせるポジションを見つけることができるでしょう。
また、求人も正社員採用だけでなく、海外では主流な3ヶ月以上の長期インターンなどの求人も数多く見かけます。
特に外資などは、2・3年生向けの長期インターン枠と、4年生向けの正社員枠の両方を設けていることが大半です。
ボスキャリで募集しているインターンは、日本のインターンとは大きく異なり、海外インターンに近いものが多いです。
下記の記事で海外インターンについて書いているので、是非ご覧ください。
【ボスキャリとは】どうやって参加するの?
ボスキャリへの参加はいたって簡単です。参加日の入場直前までに、ボスキャリの公式ページで参加登録をしておくだけです。
参加登録をしておくことで、事前応募などと、当日の就活がスムーズにいきます。
極論、オンライン登録をしていなくても、当日その場で参加することは可能です。
実際、ボストン界隈に既にいる留学生で、就活開始前の学生などでも、見学といった軽い気持ちで当日にフラッと参加していることが多いです。
実際問題、参加するに当たって一番の課題となる点は、ボストンまでの渡航費と現地での宿泊費です。
しかしながら、現在コロナ禍において、オンラインで昨年実施されたため、例年より参加が楽になっています。
また、同様の趣旨のイベントが世界各国で開催される様になったので、規模は劣りますが、自分の参加できる地域の姉妹イベントに参加するのも手です。
【ボスキャリとは】当日の一連の流れ
参加経験者として、ボスキャリに参加する就活生には大きく二種類のタイプがいると思っています。(個人的意見です...)
前もって選考に応募しておき、当日に面接などの最終段階に挑むパターンの事前応募などをしてきた準備万全組
当日企業ブースに立ち寄り、様々な企業を見て回り応募するパターンのウォークイン枠重視の当日ぶっつけ本番組
二つのどちらのタイプかによって、1日の流れが大きく変わってきます。
事前応募かウォークインどちらに本腰を入れるかは、人それぞれです。
上記のどちらかのパターンが、一般的なボスキャリの1日の流れになります。
どちらのパターンも、それぞれの強みがあります。
しかしながら、学年や自分の就活段階によって、どちらの行動パターンを取るか考慮する必要があります。
もちろん、両方の組み合わせも可能です。
事前応募組の流れ
事前応募組は、就活本番の3・4年生や、1・2年生の場合は活動的な、いわゆる意識高い系の就活生などに見かけるパターンです。
ボスキャリの特徴点としては、どの企業でも、大抵の場合はウォークインで当日立ち寄りでの選考への参加が可能な点です。
しかしながら、倍率の高い人気企業などでは、事前応募が4ヶ月ほど前から実施されており、最終面接と、その一つ前の会食面接などが、ボスキャリ期間中に実施されることが多いです。
結果、事前応募組は、ボスキャリ当日に企業の面接専用ブースに行き、面接に参加します。
そのため、当日の立ち寄りでの選考参加などに費やす時間はあまりないことが多いです。
ウォークイン組の流れ
ウォークイン組は、就活を始める前の学生や、諸事情で就活に時間を費やせなかった学生に多く見かけるパターンです。
当日から選考に参加するのをメインとします。
多くの企業が説明会や座談会をイベント期間中に毎日実施しているので、それらに参加し、気に入った企業にレジュメを提出し、書類選考に参加するといった流れです。
もちろん、説明会が実施されていなくても、当日ブースに立ち寄りその場で話を聞き、選考に応募することも可能です。
書類選考を通過した場合は、イベント期間中に企業から連絡があり、翌日や早ければ当日に面接を実施し次のステップへと進んでいきます。
【ボスキャリとは】初心者向け攻略法
ボスキャリは、一般的な就活イベントと違い、日英両方の就活文化を取り入れたユニークな就活の場です。
そのためここでは、学年に関係なくボスキャリを有効活用できる攻略法を簡単に紹介します!
事前準備
まず、本命の求人や企業などがある場合は、事前応募しておきましょう。
正社員や内定インターンのみならず、マンツーマンでの座談会などを予約制で実施している企業も多くあります。
事前応募の予定を立てておくことで、それを基準に当日のウォークインなどを計画することができます。
実際経験者からしても、これが一番効率的かつ、オールラウンドに対応できます。
また準備する書類も、ボスキャリと一般的な就活イベントでは異なります。
事前応募枠とウォークイン枠どちらの場合でも、企業によってはESではなく、レジュメの提出を求められることが多いです。
レジュメとは、直訳すると履歴書になりますが、求められる内容が履歴書とは異なってきます。
そのため、ボスキャリの公式サイトでは、参加を事前登録しておくと簡易的なレジュメを制作できるサービスがあります。
しかし、これらはあくまでも簡易的なものです。
下記の記事でレジュメの作り方を詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
参加のタイミングと予定の立て方
ボスキャリは3日間のうち、好きな日に参加することが可能です。
日によって参加企業が異なる場合もあるので、好きな日程に参加しましょう。
しかしながら、初日の方が倍率が低く、応募枠もまだ埋まっていないため、ウォークイン枠に本腰を入れての参戦の場合は、初日の午前中から参加することをおすすめします。
しかしながら、一番効率の良い予定の立て方としては、事前応募経由でいくつかの面接や座談会の予定を立てておき、残り時間をウォークインや他の企業ブースへ足を運んだりすることに使うことが一番良いでしょう。
ボスキャリ前後に、同様の学生層を狙った企業イベントなども実施されるので、せっかくボストンに足を運ぶのであれば充実した滞在にすることをおすすめします。
【ボスキャリとは】関連イベント
現在となっては、このボスキャリを発端とした数々の派生イベントが、キャリアフォーラムネットの名の元で開催されています。
ボストンに足を運ぶことが難しい就活生が多いことから、現在はボストン以外にも以下のロケーションでボスキャリの姉妹イベントが開催されています。
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ロサンゼルス
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ロンドン
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東京、大阪、京都
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シンガポール、上海
この一連のイベントは、今では〇〇キャリアフォーラムと呼ばれており、総参加企業は800社以上、参加者の内定率取得率は70%以上を誇っています。
各地で開催されることによって、足が運びやすくなっただけではなく、各留学先に見合った就職活動をすることができる様になっています。
バイリンガルスキルや留学経験がある方は、是非参加してみてはいかがでしょうか?
【ボスキャリとは】注意点とマイナス点
ボスキャリ経由で求人に応募する際には、注意点がいくつかあります。
また、通常時はボストンへの渡航という大きなコストも伴うイベントですので、自分が参加する価値があるのかどうか見極める必要があります。
まず一つ目は、自分が企業の求めている人材としてマッチしているかと言う点です。
自分のスキルを活かせるポジションなのかどうかと言うことを、一般的な就活イベントより一層考える必要があります。
海外正規留学生ももちろん参加しており、言い換えてみれば日本で働くことが可能である外国人籍の就活生も、ボスキャリに参加しています。
結果、アメリカの一流大学であるハーバード大やスタンフォード大、さらには英オックスフォード大やケンブリッジ大の生徒なども普通にボスキャリに参加しています。
そのため、例えば日本の国内大に在学し、数ヶ月の留学経験がある方などは、外国人チームの中で働くことがわかっている外資ポジションなどに応募する場合、自分の英語力や海外経験が、そのポジションに見合っているかどうかなどを考える必要があります。
一方で、海外大学で正規留学をしている方は、日本国内での活躍が求められる日系企業などでは、海外流のスタイルや価値観をそのポジションで求められているのかどうかなども考慮する必要があります。
どんなにスペックであっても、求められている人材とミスマッチしていると問題があるということです。
もう一つは、応募先の企業に関しての注意点です。
自分が応募したい企業やポジションなどが日本国内向けだった場合、ボスキャリでは募集していない場合が多いです。
あくまでも、バイリンガルであり、海外経験や語学力を必要とするポジションの募集がメインです。
最終的には時と場合によりますが、本当にボスキャリの限定枠から応募した方が良いのか、または自分の求めている企業やポジションがボスキャリ経由で見つけることができるのか、などを考えておく必要があります。
特に、日本向けの日系企業のポジションや、日本初のスタートアップやベンチャーなどは、ボスキャリなどではなく就活市場などのサイトを利用して応募する方が、良いこともあります。
まとめ
ボスキャリがどういったイベントなのか、理解していただけたでしょうか?
特定の就活生向けであることや、一般的なイベントではあり得ないスピードでの内定取得など、さまざまな特徴があるのがボスキャリです。
日英バイリンガル、または留学経験のある方であれば、自分のその経験を最大限に生かせる就活イベントであることには間違い無いです。
比較的簡単にボストン現地に足を運べる方は、一度参加してみるといいかも生れません。
留学当時の友人や、自分と似た様なバックグラウンドを持つ旧友などと偶然再会したなんてこともよく聞きます。
日頃参加できない方も、現在コロナ禍でオンラインで開催されている最中に、ぜひ機会があれば参加してみてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート