【説明会は何社?】はじめに
企業説明会は就活生がはじめて企業担当者と会う大切なイベントです。
なかにはその後の選考過程を進むために説明会参加を必須としている企業もあります。
学生にとっては、志望企業の情報をより収集できる貴重なチャンスではないでしょうか。
しかし、やみくもに参加数を増やし、数をこなすことが目的になってしまっては、効率的な就活とは言えません。
ここでは、企業説明会の回数と内定の関係性や、説明会参加のコツについて説明します。
【説明会は何社?】説明会の参加は何社が平均?
企業説明会への参加は何件くらいが妥当なのでしょうか。
アンケート調査結果によると、大体20社から40社くらいの企業の説明会に参加している学生が多いようです(※1)。
はじめから志望する業界が決まっている学生などは、説明会参加数が少ないのに対し、まだ絞り切れていないためにさまざまな業界を見てみたいという学生は、説明会に参加する数が多いのでしょう。
また、内定がなかなか出ずに就活が長引いている学生も参加数が多い傾向にあります。
もちろん、就職に対する意識が高い学生ほど早くから活動を開始し、多くの説明会に参加しているとも言えるでしょう。
※1キャリアパーク:https://careerpark.jp/40377
【説明会は何社?】数が多ければ良いとは限らない
説明会の数が少なければ、比較対象情報が乏しいために志望動機をまとめることが難しいケースもあります。
逆に、説明会に多く参加している学生は、同業他社との比較をきちんと行い、質疑応答での質問も的確に行うことができるかもしれません。
説明会に参加した後に応募企業を絞るわけですから、母数が少なければその分内定を獲得する社数も統計的には少なくなるわけです。
とはいえ、あまりに多くの説明会に参加すると、しっかり予習をする時間がない、一社一社の印象が残らないなど、結局参加して終わりになってしまうなどの問題もあります。
多く受ければ良いというわけではなく、目的意識を持って参加することが大切でしょう。
【説明会は何社?】説明会参加のメリット
企業理解が深まる
最大のメリットは企業について詳しく知れることです。
会社説明会はほとんどの企業が社屋で開催します。
したがって、ホームページを見るだけではわからなかった会社の雰囲気をつかめます。
会社の文化・風土といった空気感を知ることは、企業選びにおいて非常に重要な要素となるのです。
また、実際に働いている社員から仕事のやりがいや苦労話など、実際に会わないと聞くことのできない貴重な話も聞けるでしょう。
このような社員の話した印象に残る言葉や、仕事に対する熱意などはエントリーシートをはじめとした、独自のエピソードに活かせます。
企業をよく知り、企業の理念や考え方とミスマッチのないエントリーシートを作成すれば、ほかの学生と差別化をはかれるはずです。
人事担当者へのアピールになる
企業説明会に参加して、積極的に質問をすると、説明で聞けなかったことを掘り下げられ、疑問を解消できます。
また質問をする機会は、説明会の中で唯一自分をアピールできる場です。
企業説明会では参加名簿で参加を把握されています。
合同説明会や単独説明会など複数回参加していると、あなたの志望意欲を伝えられます。
さらに顔を覚えてもらうことがあれば、面接などの選考では有利に働く可能性もあるでしょう。
どの企業もあらかじめ「説明会は選考には関係ない」と注意書きしているところがほとんどです。
しかし、採用担当者も人間です。
同じような能力をもった学生が面接に参加したとき、印象のまったくない人よりも、説明会に来ていた印象のある人に興味をもつのは、必然といっても良いでしょう。
選考条件を満たせる
選考へ進むために、説明会参加が必須の会社もあります。
自分の志望する会社の情報をよく確認して、説明会への参加が必須であれば、必ず参加しましょう。
参加が必須とされている会社の場合、説明会後にエントリーシートの配布や、筆記試験や一次面接などが続けて行われます。
また「説明会は選考には関係ない」と注意書きしていても、志望度の高い会社に関しては、特に説明会の内容に注意してください。
参加必須としていない説明会でも、説明会の後にグループワークや社員との懇談のような内容があった場合、これは事実上の選考です。
建前では選考に関係ないとされていますが、採用担当者は学生の態度や受け答え、考え方を見ています。
何も準備せずに参加すると、アピールするチャンスを逃してしまいかねません。
ほかの学生と交流できる
説明会に参加するメリットは、企業の情報を入手できることです。
さらにほかの就活生と交流すると、たくさんの情報交換できます。
たとえば自分がまだ説明会に参加していない企業の情報を得られたり、お互いの就活の進行度合いを話したりすることで自分の現状を確認できるでしょう。
大学が違うだけでなく、さまざまな学部や学科の学生が参加しているので、違う視点で業界分析や企業分析をしていることも多いです。
そのような新しい考え方に触れると自分の知識がアップデートされ、視野が広がるきっかけにもなるはずです。
また就活という共通の目標だけでつながる相手だからこそ、仲の良い大学の友人には言えない就活の悩みも相談しやすいかもしれません。
【説明会は何社?】説明会参加のデメリット
事実上一次選考になっているような説明会もあり、できるだけたくさんの説明会に参加して、少しでも多くの採用担当者に自分をアピールしておきたいところです。
しかし、やみくもに参加することが内定への近道とは限りません。
説明会に参加するためには、どうしても時間とお金がかかりますし、どちらも費やすには限度があるでしょう。
説明会にばかり気を取られて、次の選考へ進むころに息切れしていては元も子もありません。
必要な説明会を見極め効率よく参加し、かつ有意義なものにする必要があります。
時間が削られる
就職活動に使える時間は限られています。
その中で、エントリーシートや履歴書を作成し、説明会や選考へ参加していかなければなりません。
そのため、志望度や内容を見ながら「この説明会には本当に参加するべきか」どうか見極める必要があります。
1つの説明会にかかる時間は、説明会だけでも1時間半から2時間、グループワークや一次選考を含んだ場合は3時間から4時間はかかると思った方が良いでしょう。
さらに参加するには往復の時間もかかるのですから、1日のうちに2社の説明会に参加するのはよほど計画しないと難しいです。
つまり基本的に「1日に参加できる説明会は1社」ということになります。
この限られた時間の中で、優先度を考えながら参加する説明会を絞っていかなくてはいけません。
交通費がかかる
企業説明会自体は無料で参加できます。
しかしWeb説明会でない限り、説明会参加には交通費がつきものです。
最終面接であれば企業側が交通費を負担してくれるところもありますが、説明会参加の交通費は自腹を切るしかありません。
当然のことですが証明写真代や履歴書代、スーツ購入代など就職活動にはお金がかかることも多いです。
交通費もその中の1つで、1回の参加が数百円であっても回数が積み重なれば数万円にもなりますし、遠方へ参加しようと思えば新幹線や飛行機を利用することになり、一度に数万円かかってしまいます。
無駄なお金をかけないためにも、参加すべき説明会は見極めるようにしましょう。
ただし志望度の高い企業の説明会は遠方であっても、交通費など惜しまず必ず参加するようにしてください。
【説明会は何社?】有意義な説明会参加にするためには
説明会の参加を最大限有意義なものにするためには、事前の情報収集が欠かせません。
何も考えないで参加しても的確な質問をすることは難しいでしょう。
質疑応答時に企業担当者に質問する場合には、ホームページで簡単に調べられることや、すでに説明会で説明があった内容は避けることが基本です。
説明会で得た情報をもとに志望動機を組み立てる気持ちで、なるべく積極的に質問をするといいでしょう。
また、説明会の後に個別に人事担当者に質問することも可能であることがほとんどです。
適切な質問であれば、意欲が高い学生として良い印象を与えることもできるのではないでしょうか。
【説明会は何社?】ある程度の数の説明会には行くべき
このように、実りの多い説明会参加にするためには、計画的に説明会に参加する必要があります。
また、業界研究のためにもある程度の数の説明会に参加することが重要です。
できれば、20社以上は参加するようにし、しっかり自分が行きたい会社を見極めるようにしましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート