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はじめに
第二新卒者が就活する際に、履歴書の志望動機の書き方で悩んでしまう方が多いようです。
志望動機は、その会社を選んだ理由を伝えるための大切な項目です。
きちんとした内容を考えておかないと、志望動機を見ただけで不採用となってしまうこともあるかもしれません。
第二新卒者向けに、履歴書の志望動機で落とされないためのポイントをいくつかご紹介しますので、書き方で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
【第二新卒の履歴書に書く志望動機とは】まずは志望動機を作る流れを理解しよう
志望動機を書く前に、基本的な流れを理解しておくと良いでしょう。
まず最初に自分自身のキャリアプランを考えておき、そのキャリアプランを達成させるために必要な項目をいろいろとピックアップしてみてください。
その次に、企業研究を行います。
最後に、自分と企業の将来を一致させるようにして、志望動機を考えるようにしてみてください。
自分自身のキャリアプランを考える
志望動機の作成に取り掛かる前に、自分のキャリアプランをよく考えておきましょう。
将来どんな職業に就きたいのか、入社したらどんなお仕事を担当したいのか、どんな風にステップアップしていきたいのかを想像しながら、キャリアプランを思い描いてみてください。
しっかりとしたキャリアプランを考えておくことは、就職活動の際にとても重要なのです。
面接の際にも人事担当者から、将来のキャリアプランについて聞かれることも珍しくありませんので、履歴書を作成する段階からしっかりと考えておくようにしてください。
キャリアプランを達成させるために必要な項目をピックアップする
次は、自分のキャリアプランを実現させるために、どんなことが必要となるのかを考えてみましょう。
たとえば、将来はシステムエンジニアとして活躍したいと思っているのであれば、どんなプログラミング言語を習得すれば良いのか、どんな実務経験を積めば良いのかなど、その目標を実現させるために必要なことをいろいろとピックアップしてみてください。
あまり深く考えすぎてしまうと、かえって何も思い浮かばなくなってしまうこともあるので、とりあえず、思いついたことをどんどんメモに取っておくと良いでしょう。
必要項目を念頭に企業研究をする
キャリアプランを達成させるために必要な項目のピックアップが終わったら、次は企業研究を行います。
自分でピックアップした必要項目を念頭に置きながら、志望する企業がどんな事業を行っているのか、どんな商品やサービスを提供しているのかなどをリサーチしてみてください。
企業研究をする際には、売上高や営業利益の伸び率などチェックして、その会社の業績や成長性も調べておくのがポイントです。
また、年齢、男女別の人員構成なども調べて、どんな社風なのかもよく研究するようにしてみてください。
さらに、昇給や昇進の仕組みがどうなっているのかも調べておくと、キャリア形成の環境が整っている会社かどうかの判断がしやすくなります。
自分と企業の将来を一致させた志望動機を考える
企業研究を終えたら、その会社の将来性についても、よく考えてみましょう。
そして、自分と会社の将来性を一致させるようにして、志望動機を作成してみてください。
もしも、自分が将来やりたいと思っていることと、その会社の将来性にズレが生じてしまうと、志望動機の内容がぼやけてしまいます。
説得力のある志望動機が書けなくなってしまい、人事担当者の印象にも残らなくなってしまう可能性もあります。
自分と企業の将来がピッタリ一致した志望動機であれば、人事担当者は自社に合う人物だと思い、興味を持ってくれるかもしれません。
【第二新卒の履歴書に書く志望動機とは】志望動機で落ちないためのオススメの構成
第二新卒者が志望動機の内容で落とされないためには、しっかりとした構成で記入しておく必要があります。
志望動機の書き方についてはいろいろとありますが、オススメの構成は結論を先に述べておくことです。
次に、志望した理由を述べます。
具体的なエピソード、自分がこれまでにどんな行動を取ってきたのかを伝えて、その経験何を得たのかについても具体的に書いておきます。
最後に、もう一度結論を書くという流れになります。
項目ごとに、志望動機の構成について、見ていきましょう。
結論:私は〇〇という点で貴社を志望しました
人事担当者の目に留まりやすい志望動機を作成するポイントは、結論を最初に書くことです。
たとえば、「私は〇〇という点で貴社を志望しました」というように、自分が志望した理由を一番最初に伝えておくと良いでしょう。
最初に結論から書くことで、自分が伝えたいことが明確になり、読む側にとってもわかりやすい文章となるからです。
書き出しは、そのあとに続く文章の印象を大きく左右するほど、とても大事な部分になります。
結論が先に書かれていれば、人事担当者もそのあとの文章も読みたいと思ってくれることでしょう。
このような結論から先に始める構成の仕方は、志望動機だけでなく、面接の質疑応答の際にも使えます。
エントリーシートの作成、スピーチなどいろいろな場面でも使うことができますので、ぜひ覚えておいてください。
理由:なぜならば、〇〇という経験で〇〇と考えたためです
文章の最初で結論を述べたら、次にその理由を付け加えていきます。
「なぜならば、〇〇という経験で〇〇と考えたためです」といった風に、なぜ自分がその会社を志望しようと思ったのかを、記入するようにしてください。
その会社に興味を持ったきっかけをこれまでの経験と絡めて伝えることで、志望理由がより説得力のある内容になっていきます。
企業の人事担当者も、たくさんある会社の中から、自社を選んだ理由を知りたいと思っています。
志望した理由をきちんと書いておけば、自分の真剣さが企業の人事担当者にも伝わりやすくなることでしょう。
理由を付け加える際には、あまり長い文章にせずに簡潔にまとめるのがポイントです。
エピソード:私は〇〇で〇〇ということをしていました
具体的なエピソードを入れておくのも、志望動機で落ちないためのオススメの構成です。
エピソードを加えておくことで、これまでどんな経験をしてどんな生き方をしてきたのかをアピールすることができるからです。
エピソードを書く際には、「私は〇〇で〇〇ということをしていました」というように、具体的にどんなことをしてきたのかを書いておくと良いでしょう。
できれば、応募先の企業の事業内容やサービスなどに沿ったものにしておくのがオススメです。
たとえば、サービス系の仕事を志望しているのであれば、学生時代のアルバイト経験やボランティア活動などのエピソードを話すことで、コミュニケーションスキルが高い人物であることをアピールできます。
自分がこれまでどんな経験をしてきたのかをよく思い出して、その中から志望動機に含められそうなエピソードがあるか探してみてください。
問題:その経験で〇〇という問題に直面しました
エピソードを伝える際には、良い点だけでなく、あえて、悪い点も伝えてみることで、よりインパクトのある志望動機に仕上げることができます。
たとえば、ボランティア活動のリーダーに抜擢されたけれど、うまくチームをまとめることができなくて困ってしまったなど、これまでに自分が経験した問題点があったら、それを志望動機に加えるようにしてみてください。
このような問題点を書くと、企業の人事担当者がネガティブな印象を持ってしまうのではと心配になる方もいるかもしれません。
ですが、問題点に直面することは、人を大きく成長させるきっかけともなりますので、決してネガティブなことではないのです。
企業側は、問題に直面したときに、その人がどうやって乗り越えてきたのかを知りたいと思っているのです。
行動:そのため、私は〇〇を行いました
どんな問題点にぶつかったのかを述べたら、それをどのようにして解決したのかを記入してみましょう。
企業の人事担当者は、応募者が問題解決能力があるかどうかをチェックしています。
社会に出ると、納期が遅れたり、発注したものが届かなかったりするなどのさまざまな仕事上のトラブルに直面することになります。
仕事だけでなく、上司や先輩や取引先などの人間関係のトラブルで悩むこともあるかもしれません。
そのような問題にぶつかったときに、すぐに逃げ出さずにきちんと対応できる人物を採用したいと企業の人事担当者は考えているのです。
ですから、志望動機を作成する際には、自分がどのようにして問題に立ち向かったのを記入して、自身の問題解決能力をアピールしておくと良いでしょう。
結果:その結果、〇〇になりました
問題に直面した結果、何を得たのかも書いておくことも、志望動機で落ちないためのコツです。
○○という問題にぶつかって、○○という方法で解決しましたと書くだけでは、内容が物足りなくなってしまいます。
その問題を通して、どんなことに気がついたのか、どんな風に変わることができたのか、その後の生活がどう変わったのかなど、結果も伝えるようにしてみてください。
結果を書く際には、ネガティブな内容にしないようするのが大事なポイントです。
できるだけ前向きな言葉を選ぶようにして、問題に直面した結果、良い方向に変わることができたという流れにした方が良いでしょう。
結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております
志望動機の最後には、もう一度結論を持ってきます。
結論をもう一度加えることで、応募者の熱意が伝わりやすくなるからです。
最後の締めの文面は、これまでの経験を活かして、どのように会社に貢献できるのかを伝えるのがポイントです。
「その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております」
などといったように、どんなことで貢献できるのかを具体的に書いて締めることで、好印象を持たれやすい志望動機に仕上げることができます。
大学で勉強してきたこと、取得した資格など、その会社に貢献できそうな知識やスキルなども志望動機に書いておくと良いでしょう。
【第二新卒の履歴書に書く志望動機とは】志望動機でNGな5つのポイント
志望動機で落ちないようにするためには、NG例も頭に入れておくこと良いでしょう。
志望動機のNG例は、志望動機と退職理由に矛盾がある、前職に対するマイナスな発言がある、志望動機が抽象的などです。
また、自分主体の志望動機になってしまったり、ただ企業を褒めるだけの志望動機になったりしてしまうのも好ましくありません。
これら5つのNGポイントについて、項目ごとに見ていきましょう。
志望動機と退職理由に矛盾がある
志望動機と退職理由に矛盾があるのは、好ましくありません。
たとえば、接客の仕事に向いていないと思ったから退職したのに、営業の仕事を志望していると書いてしまったら、その企業の人事担当者は、この人は一体何をしたいのだろうと不信感を抱いてしまうことでしょう。
企業の人事担当者は、第二新卒者を採用する際に、退職理由についても詳しく知りたいと思っています。
なぜ、退職理由を知りたいのかというと、短期間で前職を辞めた第二新卒者を採用しても、またすぐに辞めてしまうのではと、企業側は不安感を抱いているからです。
入社してすぐに辞めない意思があることを伝えるために、きちんとした退職理由を考えておく必要があるのです。
そして、退職理由と志望動機の一貫性を持たせるようにすれば、すぐに辞めしまうのではという不安感も払しょくできて、採用されやすくなることでしょう。
退職理由をどんな風に書くのかについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
前職に対するマイナスな発言がある
残業が多くて不満だった。
自分のやりたい仕事を任せてもらえなかった。
お給料が低かった。
など、前職を辞めた理由は、人それぞれあることでしょう。
どんな事情があったとしても、志望動機を書く際には、前職に対するネガティブな発言はしないようにしてください。
なぜなら、前職の不満や悪口などマイナスになるようなことを志望動機に書いてしまうと、応募先の人事担当者が良い印象を持たないからです。
もしも、お給料が少ないことが不満で前職を辞めたいのであれば、そのことをストレートに書かずに、成果報酬制が整っている御社で活躍したいと思ったというようにポジティブな表現にしておくと良いでしょう。
志望動機が抽象的
第二新卒者が志望動機を書く際に、内容が抽象的になってしまうことがよくあります。
前職で○○の仕事を頑張りましたと書くだけは、抽象的になってしまい、何も伝えることができないのです。
ただ耳障りが良いだけの抽象的な表現をしてしまうと、企業の人事担当者はかえって不信感や疑問を抱いてしまいますので、気をつけるようにしてください。
抽象的な志望動機になってしまう理由は、自己分析や企業分析がしっかりできていないからです。
自分のことや応募先のことをきちんと理解していないと、抽象的なことばかり書き連ねて、文字を埋めようとしてまうので注意してください。
志望動機を書く際には、具体的なエピソードで証明することが大事なポイントです。
自分主体の志望動機
自分主体の志望動機も、NGとなります。
たとえば、「有名企業だから入社したいと思った」「成長したくて志望した」などは自分主体の志望動機です。
そのような自分主体の志望動機では、その人を採用したら自社にどんなメリットがあるのかを企業の人事担当者は判断できないでしょう。
志望動機を書く際には、自分主体にするのではなくて、会社本位にするのが大事なポイントです。
会社本位の志望動機にするためには、「○○で御社に貢献できると考えて志望しました」など、自分の能力がその会社でどのように役に立つのかが伝わる書き方にすると良いでしょう。
自分の熱意、良いところだけをアピールしようとして、ついつい自分本位の文面になってしまう人が多いので、志望動機を書く際には、気をつけるようにしてください。
企業を褒めるだけの志望動機
応募先の企業をひたすら褒めるだけの志望動機は、多くの人がやってしまいがちなNG例です。
気に入られたいと思ってしまうと、企業の良いところを褒めて持ち上げたくなりますが、そのような文面はあまり良い印象をもたれないことの方が多いのです。
もちろん、その会社の商品やサービスを褒めること自体は、悪いことではありません。
ただし、志望動機を作成する際には、ただ褒めるだけで終わらせてしまっては不十分な内容となってしまいますので、注意が必要です。
「御社の○○というサービスを利用して、○○を学ぼうと決めました」といったように、自分のエピソードも交えて、志望動機を作成しておくと良いでしょう。
【第二新卒の履歴書に書く志望動機とは】第二新卒の志望動機の例文
最後に、第二新卒者向けの志望動機の例文を3つご紹介しますので、参考にしてみてください。
志望動機を書く際には、そのままコピーするのではなくて、自分の言葉に置き換えて考えるようにすることが大切です。
自分がこれまでに経験したエピソードなども付け加えることで、説得力のある志望動機が作れるようになります。
例文①
お客様1人ひとりに対して丁寧に接客を行っている姿勢に共感したのが御社を志望した理由です。
私は、前職の○○会社も○○店舗に配属となり、接客業務を担当していました。
ご来店されたお客様に対して常に笑顔を心がけ、お客様の立場になって接客していたことが高く評価されて、アルバイトやパートスタッフの育成業務も任されていました。
難しいお客様が来店されることもありましたが、お気持ちをくみ取りながら接客したことで、そのお客様も心を開いてくださり、常連様となってもらうことができたのです。
御社のサービススタッフに採用されましたら、前職で培った接客スキルやクレーム処理のノウハウを活かして、働きたいと考えています。
例文②
御社の海外事業展開に貢献できる人材になりたいと思ったのが志望理由です。
私は、高校と大学時代に海外留学を経験したことがきっかけで、将来は世界で活躍する人材になりたいと考えるようになったのです。
その夢を叶えるためには、英語力が必要だと考えて、大学3年のときに英検1級を取得しており、最近は、中国語の勉強も始めました。
前職では、国際事業部に配属となり、アメリカやイギリスなど海外の企業との取引業務なども担当していました。
御社の海外事業部では前職で培った経験や語学力を活かして活躍できると考えて、貴社を強く志望しております。
例文③
大学の情報通信学部で学んだ知識を活かして、システムエンジニアとして活躍したいと思ったのが、御社を志望した動機です。
学生時代には、○○システム会社主催のプログラミングコンテストに参加して、賞をもらったことがあります。
そのことがきっかけで、よりITの世界に興味を持つようになりました。
前職では、プログラマーとして3年間○○の開発に携わり、○○や○○などのプログラミング経験を積みました。
入社後は、○○部のシステムエンジニアとして活躍して、人々の生活を支えるシステム開発に携わっていきたいと思っています。
まとめ
以上、志望動機の書き方についてのご紹介でした。
志望動機の作成に取り掛かる前に、自分自身のキャリアプランを考えたり、企業研究をしっかり行ったりしておきましょう。
そのあとで、本記事で紹介したオススメの構成に沿って、文面を考えてみてください。
説得力のある志望動機を書くためには、結論を先に持ってくるのがポイントです。
そして、最後にもう一度結論を持ってきて、その会社に貢献できそうな知識やスキルなども加えて、締めくくりましょう。
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