未経験の業界・職種に転職する際の志望動機の作成のポイントをまとめました

未経験の業界・職種に転職する際の志望動機の作成のポイントをまとめました

「かねてより興味のあった職種に挑戦したい」 「今の仕事は向いていない」と、未経験業界や職種に挑戦する人は少なくありません。未経験分野への転職は難しいイメージもありますが、20代や第二新卒など年齢が若ければ、ネガティブに捉えられる可能性は高いです。未経験の転職では同業種の場合以上に、志望動機が重要です。この記事では未経験の業界に転職する際の、志望動機作成のポイントを解説しています。 

未経験の転職での志望動機は熱意をアピールするだけになってはいけない

未経験の志望動機でよくありがちなミスが、熱意をアピールするだけの内容になってしまうことです。転職全般に言えますが、応募先企業に貢献する経験やスキルを持っているのかという点が重要になります。そのため具体的な実績に触れずに、意欲の高さをアピールしても不十分な志望動機となってしまいます。では具体的にどういった点をアピールすべきなのでしょう。

転職先で役立つスキルをアピール

すぐに活躍できる人材だと面接で具体的にアピールするために、転職先で役立つスキルをアピールしましょう。未経験だからアピールできるものはないと思いがちですが、その企業の求める人物像を意識すれば、アピールポイントが見えてきます。また、どの職種でも必要となるポータブルスキルというのがあります。例えば、コミュニケーション力や責任感などはどの業種でも必要となるスキルです。

キャリアプランを明確にしていることをアピール

5年後・10年後になりたい姿を具体的に述べ、キャリアプランが明確に備えていることをアピールしましょう。将来像が自分自身で明確に定まっていれば、短期離職の心配はないと考えられます。また、業務内容がきちんと理解できているのだなと好印象です。ただ、その会社で実現不可能なものを述べると逆に低評価につながるので、事前に企業研究は徹底的にしたうえで臨みましょう。

業務内容への詳しい理解をアピール

実際の業務内容にはどのようなものがあるか具体的に述べられると良いでしょう。未経験からの転職は、どうしても経験者と比べスキルを疑問視されてしまいます。業務内容に関して理解していれば成長が早いと期待できます。業務に関連する知識が身につく資格の取得もアピールできると即戦力のイメージが湧くでしょう。 

【未経験への転職】志望動機作成のポイント

未経験分野への転職の場合、経験者と異なるアピール方法を取る必要があります。未経験者の志望動機作成のポイントを紹介します。 

業界・職種・企業に興味をもった理由を明確にする

まず未経験の分野になぜ挑戦しようと思ったのか、その理由を明確にしましょう。経験者・未経験者ともに述べる必要があるポイントですが、異業界異職種への転職の場合、合わせて業界や職種に興味を持った理由も伝える必要があります。なぜ今まで培った経験やスキルを積み重ねず、キャリアチェンジを志したのか、人事担当者が最も気になるポイントなので明確な回答を用意しましょう。

未経験の弱みを補填するために行っている努力を伝える

転職の場合、未経験であることはマイナスに働きます。ただ、その弱みを補填するために行なっている努力を伝えることで、帳消しにすることができます。例えば、未経験からプログラマーに転職する場合、独学でプログラミングを学び資格を取得した事や自らアプリを構築した経験を伝えると効果的です。実際に行なっていることを伝えれば、意欲の高さや向上心などもアピールできます。

新たな環境への積極性・適応力をアピール

新たな環境にうまく馴染めるのかという点も、面接官は心配します。その不安を払拭するためには、積極性や適応力といった点をアピールすると良いでしょう。積極性があれば周囲とうまくいく可能性が高まりますし、適応力があれば前職固有のやり方に固執せず、転職先のやり方を受け入れるでしょう。自己PRで積極性や適応力をアピールポイントに据えるのがおすすめ。具体的なエピソードを交えて論理を補強できると採用に有利に働くでしょう。

ポータブルスキルをアピールする

どの職種にも求められるポータブルスキルをアピールすることで、未経験転職のアピールポイントがないという悩みの良い解決先になります。ただ、志望動機はあくまでもなぜここを選んだのか明確にする質問なので、自身の能力のアピールがメインにならないよう注意です。自分が持っている能力が転職先に行かせることを、志望動機の一部としてさらりと伝えましょう。 

【転職の志望動機】企業が未経験者を求める理由

中にはあえて未経験者を求める企業も存在します。ここでは企業が未経験者を求める理由はなぜか解説します。 

柔軟性をもった人材を求めている

企業を取り巻く環境は多様化し、この先どうなのか誰も予想もできない状況です。この環境の中、大多数の企業が求めるのは柔軟性を携えた人材です。どんな環境でも力を発揮できる人材を求めているのです。

未経験こその斬新なアイディアを求めている

競合他社に一歩リードするため、また停滞した状況を打開するため、企業はは革新的なアイデアを求めています。経験者では業界特有の考え方が染みつき、斬新なアイデアが生まれる辛いという事情があります。この点、未経験者であれば価値感を吹き飛ばすような新たな視点から斬新なアイデアを思いつく可能性も高いです。柔軟性とアイディア力は、未経験転職の際の重要なKWです。

未経験の転職でもアピールできる志望動機の例文

 

未経験の転職でもアピールできる志望動機の例文を紹介します。良い例・悪い例合わせて紹介するので比較してみてください。

営業→事務

悪い例

医療機器の法人営業を担当し、多くの顧客の担当者と商談を行っていたので、交渉力やコミュニケーション力には自信を持っています。このような能力は御社の新規営業にも活かせると考えています。これまでの経験を十分に活かし、御社に貢献したいです。

上記の例は一件問題なさそうに思いますが、内容が曖昧なため面接官に刺さる内容ではありません。交渉力やコミュニケーション力を発揮したエピソードやどのように過去の経験を活かせるのかという具体的な内容も含めましょう。

良い例

前職は医療機器の法人営業を担当しておりました。営業活動ではお客様ごとに個別で資料を作成し、分かりやすい説明に努めていました。前職で培ったコミュニケーション力や営業力を活かし御社の新規営業部門で活躍したいと思い応募しました。パワーポイントやエクセルなどの PC スキルも高く、 MOS の資格も取得しております。これまでの経験を活かし事務職として即戦力となれるよう努力いたします。

転職で行っていた努力を具体的に説明したことで、コミュニケーション力や交渉力に優れている証明になりました。PC スキルもあると伝え、事務職として即戦力になるアピールもできています。 

事務→営業

悪い例

前職は一般事務でした。個人の能力を正当に評価される環境なら年収アップが実現できると感じ、営業を志望しました。未経験なのでどこまでお役に立てるかわかりませんが、人と話をするのは好きなので一生懸命頑張ります。

まず営業の魅力を「年収アップが実現する環境」と待遇面に触れているのが良くありません。また、事務職で培ったスキルをどのように活かせるのかも伝わりません。「どこまでお役に立てるかわからない」という表現は謙遜で言ってるのでしょうが、企業にとっては採用を見送る可能性が高い表現です。

良い例

前職は事務職で勤務していましたが、人と話をするのは好きなので、かねてより営業職には興味を持っていました。 御社は幅広いクライアントと取引実績があり、未経験の方でも活躍している方が多いと聞いたので志望しました。営業ではお客様のニーズを適切に把握することが大切だと思います。前職では相手の事を第一に考え、円滑にコミュニケーションを取ることを心がけてきました。培ったコミュニケーション力は、営業職でも顧客と良好な関係を築く際に役立つと考えています。 

前職で活かせるスキルを具体的に述べているので好印象です。なぜその企業なのかという点を明確に説明できているので良いですね。 

システムエンジニア→営業

悪い例

システムエンジニアは顧客が求めるシステムを構築するのが仕事ですは。目的を達成し顧客から喜んでいただくのはありがたいことです。営業の仕事も売上目標を達成するというのは共通しているので、未経験ですかお役に立てる自信があります。ぜひよろしくお願いします。 

SE と営業の仕事に繋がりが感じられません。また、SEの経験をどう営業に役立てるのか具体的に述べる必要もあるでしょう。

良い例

私はこれまで SE として5年間勤務してきましたが、かねてより営業として活躍したいとの思いがあったため、この度転職を決意いたしました。SE はプロジェクトの全工程において作業担当者を束ねるプロジェクトのリーダー的存在であります。クライアントや作業担当者など様々な人と円滑にコミュニケーションをとる必要があるので、営業と共通するところがあると考えます。 また、毎月目標をたて達成するために努力を積み重ねるという点も共通していると思います。前職での経験・実績を営業職としても活かせればと考えています 

SE と営業の共通点を述べることでアピールが具体的になりました。 

事務→システムエンジニア

悪い例

それまでは営業事務を担当して、パソコンで在庫管理を担当していました。最低限のPC スキルを備えているため、未経験でもエンジニアとして活躍できると考えています。

事務職とエンジニアの業務のつながりが見えないため、説得力あるアピールができていません。もう少し具体的なエピソードを含め、論理を補強する必要があるでしょう。 

良い例

前職では営業事務を3年間経験しておりました。システムの導入により在庫管理の効率が劇的にアップした経験からシステム開発に興味を持ち、自分でもプログラミング言語の勉強を始めました。 3ヶ月独学で勉強し、現在では簡単なアプリも作れるようになりました。システムエンジニアは未経験の職種ですが、こうした経験は御社でも役立つと考えております。 

システムエンジニアに敬意を興味を持った経緯が具体的に述べられており納得がいく志望動機となりました。実際に取り組んでいることを伝えることで、吸収の早さもアピールできています 

まとめ

未経験分野への転職の場合、志望動機は重要です。NG なのは入社意欲をアピールするだけの志望動機になってしまうことです。なぜ未経験分野に挑戦しようと思ったのか、前職で培った経験・スキルはどう活かせるのか言及することで、魅力ある志望動機となります。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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