はじめに
やりがいを感じられないと、せっかく就職した先の仕事もすぐに辞めて転職を考えてしまう可能性が高くなります。
どのようなことにやりがいを感じやすいのか、しっかり考えてから仕事選びをすることが重要です。
企業を選ぶのに軸を定める理由
周りにも自慢できそうな仕事だからなんとなく受けるなど、考えの薄い就職は危険です。
入社した後に情熱が持てず、自分が思い描いていたこととギャップを大きく感じやすくなってしまいます。
早い段階からせっかく入社した職場を辞めたくなり、苦しい毎日を送ることとなってしまうでしょう。
自分の中でしっかりとこの条件だけは譲れない、これがあれば後の条件は少し相違があっても気にならないという軸を決めておくと、まったく自分の考えとは違う会社へ入社することを避けられます。
軸がしっかりとしていると、仕事をしていて失敗してしまったときやうまくいかないときにも、前向きにハードルをクリアするため考えられるようになりますし、多少のことではくじけず頑張れます。
なぜ人事は企業選びの軸を聞くのか?
企業側としても、自分たちの会社の考えと似た軸を持っている人を採用したいと思っています。
ミスマッチな人材だと、すぐに辞められてしまうこともわかっています。
ギャップが大きいと働く新入社員だけでなく、教えていく企業側も大変です。
どんな軸を持っているのか聞くことで、あまり企業を研究せずに軽い気持ちで面接に来ているのか、しっかりと勉強してきていて興味を持って受けているのかも見ています。
社風を理解して軸も企業側で大切にしているものと一致している学生を採用することで、お互い働きやすくなります。
学生の思考に一貫性があるか
考えをしっかりと持っていると、様々な面接の質問に一貫性を持って答えられます。
逆に考えがほとんどなくその場しのぎだと、話と話がちぐはぐしてわけがわからない点が出てきます。
面接官はプロで何人も見てきていますので、学生が企業をどのくらいの意気込みを持って受けているのか見破れるものです。
具体的な話の内容や企業について突っ込んだ話をしたときの反応なども見ています。
しっかりと企業の研究をしている学生はある程度きちんと答えられますし、話も働いている未来が見えるような一貫性を持って話せます。
学生の企業選びの軸と自社はマッチするのか
どんなに立派な軸を話しても、受けている企業と考えにギャップがあると一緒に働くのは難しいと思われてしまいます。
たとえば全国に転勤が当たり前にあるような職場の面接を受けているのにもかかわらず、地元でしか働きたくないという考えが強ければ難しくなります。
お互い考えていることが同じか似ていなければ、軸が立派でも面接で採用されない場合もあるのです。
企業選びの軸”やりがい”
日常を過ごしていて、どんなときに自分はやりがいを感じるのかを知るということは大変重要です。
人それぞれ価値観に違いがありますし、軸を持っているとやりがいのある仕事に就きやすくなります。
自分は何にやりがいを感じやすいのか、じっくりとまずは考えてみてください。
仕事内容
どんなに名が知れていて友人に自慢できるような企業だとしても、仕事の内容や事業の内容を見たときにピンとこない場合は避けましょう。
これはお互いの今後のためでもありますし、もっと自分の考えに合った企業を見つけられるかもしれません。
たとえばプログラミングの仕事が好き、ITについて考えるのが好きな方なら、具体的にプログラミングやITの知識を活かして働けるのかをチェックします。
さらにすぐにでも自分は即戦力で働きたいと考えていて、会社の仕事の内容にも20代から責任のある仕事をして活躍してくれる人を募集していれば、お互いの軸や考えが一致します。
しっかりとマッチしていると実際に働いてからも、毎日充実させながら仕事ができるでしょう。
仕事から得られる自分への成果
自分の成長にやりがいを感じられると、仕事をしていても楽しくなります。
そのためにもどういった分野で成長していきたいと考えているのか、じっくり時間をかけて考えてみましょう。
カッコよさだけで決めてしまっても、そこで具体的にどのように成長したいか見えない企業は避けましょう。
周りにどう思われるかよりも、好きでよく考えている分野だとやりがいを感じやすくなります。
大企業だけでなく、中小企業の中に本当にやりたい仕事があるかもしれません。
視野は広く持ち、自分に嘘をつかずやりがいを感じられる仕事選びを意識しましょう。
やりがいを感じた経験を思いおこそう
これまで学生のうちに経験してきた、部活動、アルバイト、ボランティア活動などから、こういったときにやりがいを感じたなと思うエピソードは探せば出てくるものです。
まずはやりがいを感じた瞬間を思い浮かべ、箇条書きでも良いのでメモしましょう。
そして面接でも自分の軸をしっかりと話せるように、さらに整理していきましょう。
成長×やりがい
これまでできなかったことを練習し訓練することによって評価されると、成長ややりがいを感じやすくなります。
今までの生活でアルバイトをしてきた学生の中でも、最初は新人で仕事も遅く苦労した過去がある方もいるでしょう。
たとえばしっかりと一人前になれるよう、自分なりに努力をして仕事も短い時間で多くのことができるようになり、さらにリーダーを任されて時給もUPしたときに成長という達成感を感じやすいものです。
このような日常での成長を感じるとやりがいを感じやすいのだと、自分を分析できます。
さらに仕事の内容も新たなステージへと進むことで、心も成長しさらにやりがいも感じられるものです。
結果×やりがい
何か頑張った後に結果がついてくると、やりがいを感じやすくもなります。
これまでたとえば営業の仕事をしてきたとして、最初の頃はあまり売れ行きも良くなくて苦戦していたとします。
それでも先輩に話を聞いたり工夫をしたりしているうちに、結果が出て達成できたときやりがいを感じやすいです。
アルバイトなど働いたことがない方でも、勉強などでも考えれば結果が出てやりがいにつながる瞬間はあります。
たとえば勉強をしてもなかなか理解ができないところがあり、何回も考えているうちにやっとわかったとして、テストでも良い点が取れ結果勉強へのやりがいを感じられたというようなエピソードでも立派な経験です。
挫折×やりがい
挫折は経験してしまった瞬間は辛いもので、立ち直るまでに時間がかかる場合もあります。
だからこそ、そこを乗り越えたときにやりがいを感じやすいでしょう。
これまでの人生すべて順風満帆に来たという学生さんはほとんどいないはずです。
少なからず1回以上は、うまくいかず心も落ち込んでしまう程の挫折を味わっているのではないでしょうか。
たとえば部活動で仲間は県大会などで活躍している一方、なかなか結果が出なかったとします。
それでも次の大会まで悔しい気持ちを忘れずに練習し、次に自分の方が成績が出せ県大会に出場できたとしたらやりがいを感じるでしょう。
このような挫折から成功したエピソードを思い出してみましょう。
継続×やりがい
小さい頃から何かずっと続けている習い事でも構いません。
アルバイトもずっと高校1年生から今でも続けているという場合でも、立派な継続力です。
きっとその間に、辞めたくなったときや挫折しそうな気持ちになった経験もあるのではないでしょうか。
しかし苦しいときも乗り越えて継続したときに、始めたばかりの頃とは比べものにならないくらいの成果が出るとやりがいを感じるでしょう。
継続することで見えてくる境地みたいなものもありますので、こういった体験も思い出して面接で話せるようにしておきましょう。
さらに習い事をしていて先生になれる免許まで取得したなどの実績がある場合、立派なエピソードでもあり面接でも使えます。
挑戦×やりがい
学生の頃は初めて体験しなければならないことも多く、挑戦の連続ではないでしょうか。
だからこそ挑戦をすることによって得られるやりがいのエピソードも、考えると多数出てくるでしょう。
立派な挑戦ではなくても、毎日料理をするなどでも良いのです。
そこから様々なメニューの料理を作って、新しい国のメニューに挑戦しおいしく作れたときにやりがいを感じたなどでも構いません。
学校での勉強での挑戦、ボランティア活動で人のために役立ちたいと初めての体験でもなんでもOKです。
仕事でノルマのある会社だったが挑戦したいと思い働き、苦戦しながらもコツを掴みトップの成績を収められるようになったなど働いたときのやりがいあった挑戦も思いおこしてみてください。
面接でやりがいをうまく伝える方法
せっかく頭の中では上手な文章が浮かんでいても、しっかりと伝わらなければもったいないです。
どんなことにやりがいを感じられるのか、自分の言葉で心を込めながら伝えましょう。
誰かが考えてくれたような決められた定型文のようなものではなく、自分のオリジナルな文章をわかりやすく伝えると面接官の頭の中にも残りやすいです。
良い文章には良い伝え方を
文章が良くても、何を言っているのかわからない話し方、姿勢は残念な結果を招きます。
面接ではその人の雰囲気もしっかりと見られています。
どういった伝え方をすると好印象な学生に見えるのか、こちらでは具体的に紹介していくので参考にしてみてください。
上手に伝われば、内定をもらえる可能性へ近づけます。
姿勢
普段からも姿勢を正すクセをつけ、特に面接では猫背にならないように気を付けましょう。
面接で話をしていても、緊張してしまうと頭の中も真っ白になってしまい姿勢も前屈みになりやすいです。
猫背ですと見た目にも悪く、せっかく良いことを言っていても姿勢ばかりが気になって終わってしまいます。
背筋を伸ばし、女性であれば足は開かず手を膝の上、男性も手は必ず膝の上に置いておきましょう。
お辞儀をする角度も、しっかりと鏡で見て研究してみてください。
自分が思っているよりもお辞儀が浅かったり、逆に変に深すぎたりしている可能性もあります。
すべて同じ角度で会釈をすれば良いわけでもないので、本番で緊張してもできるように練習しておきましょう。
笑顔
変な笑みを浮かべて話す必要はありませんが、できる限り笑顔を心掛けましょう。
せっかく明るい話をしているのに、無表情で淡々と話してしまうと暗い話に聞こえてしまいます。
本人はそのつもりがなくても、相手には知らないうちに暗い印象を与えてしまうのです。
気が付いたときには口角を上げて話をし、口を閉じているときにも意識します。
爽やかに素敵な笑顔で話ができれば、この人と一緒に働きたいと良い印象を持ってもらえます。
大きな声
大きな声といっても叫ぶような声ではなく、明るくハキハキとした声を心掛けましょう。
自信がない質問をされてしまうと、必然的に口をあまり開いて話せずモゴモゴになってしまいます。
そして面接官も何を話しているのか聞き取りにくく、印象も良くないまま終わってしまいます。
大きい声を意識できるように、面接ではあらゆる質問を想定しておきましょう。
新しい質問でも練習した中に似たものがあれば、比較的答えやすくなります。
PREP法
より面接官にわかりやすく伝える文章の作り方があります。
PREP法といって、この方法を使うとより相手に何が言いたいのか上手に伝えられます。
まず結論を話して、理由、具体例で話す方法となり、さらに最後に結論を繰り返す方法です。
日本語というのは、最初に主語を話して最後に結果の述語がきます。
ただ面接のときに長々とエピソードを話しても、一体何が言いたかったのか伝わりにくいものです。
何人もの話を面接官は聞いているので、インパクトのあるわかりやすい話しか印象に残りません。
せっかく素敵なことを話しているのにも関わらず、何を言っているのかわからないまま終わってしまうとしたらもたいないです。
何が言いたいのか、始めにバンっと伝えましょう。
まとめ
仕事は楽しいことばかりでなく、どちらかというと大変なことや苦しいことも多いものです。
だからこそ、幾度となく壁があっても乗り越えるためにはやりがいを見つけておくことです。
自分にとって辛いことがあっても、その先にやりがいや達成感があれば頑張れます。
逆に意味のないことをしていると感じると、何をしていても辛さが先にきてしまい辞めたくなるでしょう。
自分の考えと企業の考えが同じだと、仕事を始めたときにも共感でき心からやりがいを感じられるようになります。
学生のときは時間もあるので、じっくりと自分の軸を考えてみてくださいね。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート