総合商社とはどのような会社?規模や福利厚生などランキングで比較!

総合商社とはどのような会社?規模や福利厚生などランキングで比較!

就活では総合商社を考えることがあります。

他業界よりも規模の大きな総合商社について、主にランキング形式で比較・まとめをしてきます。

総合商社とは?

まず、総合商社とは各種の商品を多角的に扱っている大規模な卸売業者のことです。

日本ではメーカーが直接販売部門を持たないという事情があり、世界では珍しくこの業態を確立しました。

特定の商品を扱う専門商社と区別して総合商社と呼ばれています。

日本にある「三菱、伊藤忠、住友、豊通、丸紅、三井、双日」の総合商社の概要について説明します。

 

三菱商事は総合商社の中でもバランスが取れており、多岐にわたる商品を扱っている総合商社の中でも最大級の規模を誇っています。

海外でMITSUBISHIが関わるというとプロジェクトが採用されやすいとも言われているほどです。

 

伊藤忠商事は総合商社の中でも珍しく繊維や食料、住生活などの非エネルギー分野が強みです。

ファミリーマートやEvianを持っており、ブランドについて学びたいのであれば伊藤忠はおすすめです。

 

住友商事は金属や輸送機、メディアなどが強みです。

住友系の企業との協業をしており、三井住友銀行や新日鉄住金とのパイプが強いです。

総合商社は一般的に海外との取引がメインですが、住友は国内で有力企業との取引を身近に見ることができます。

 

豊田通商はトヨタグループの商社です。

利益の7割を自動車関連事業が占めているのが特徴で、総合商社の中やや専門商社よりの特徴を持っています。

また、アフリカ事業にも積極的です。

 

丸紅は食料分野が強く、穀物の取扱量に関しては総合商社で最大です。

他の総合商社と比較して若手に裁量権が渡ることが特徴で、グローバルに挑戦できる野心を抱えた学生にはおすすめです。

 

三井物産は資源やエネルギー分野に強く、総合商社業界でもかなりの取引量があります。

「人の三井」と言われており、人材重視でチャレンジの機会を多く与えられるのが特徴です。

 

双日は総合商社の中でも比較的規模の小さな企業ですが、航空関連事業は国内トップのシェアを誇っています。

最近はIoT関連にも注力しており、新しいことに対応できる学生が求められています。

他業界から見た総合商社のメリットランキング

総合商社に就職すると、

  1. 高い収入を得られる

  2. 世界で活躍できる

  3. 人脈が広がる

というメリットがあります。 

まず、収入は他業界よりもかなり高いです。

20代後半で年収が800万円を超えたり、初任給でさえ24万円も貰えたりするところがあります。

20代後半全体の平均年収が344万円なので、総合商社はかなりの高水準です。

次に、世界で活躍できるという点です。

総合商社は世界中のものを買い付けたり売ったりしています。

現地の人と交流ができたり、値段の交渉を行ったりとかなり忙しく活躍できます。

語学力やマーケティングスキルなどが活用できるため、これらの能力を試したいのであればおすすめの業界です。

人脈が広がるということも大きなメリットの1つです。

様々なトレーダーと関わることができ、彼らと情報共有ができます。

もし退職・転職したとしても総合商社時代の人脈を利用し、ビジネスを始めることもできます。

総合商社の規模ランキング

日本には先述の通り7つの総合商社がありますが、それぞれ規模が異なります。

ここでは2018年の売上を基準に規模のランク付けを行います。

第7位…双日 1.8兆円

双日は総合商社の中でも規模が小さく、財閥系の専門商社のいくつかにも売上で負けています。

第6位…住友商事 4.8兆円

7位の双日と約2.7倍の差を付けて6位にランクインしたのは住友商事。

第5位…三井物産 4.8兆円

住友同様4.8兆円の売上ですが、純利益は三井の方が上のためこの順位にしました。

住友の純利益は3,085億円で三井の純利益は4,184億円です。

売上が同じで純利益は住友が小さいということは、住友の方が費用を多くかけているということです。

第4位…伊藤忠商事 5.5兆円

三井や三菱が資源に重きを置いているのに対し、伊藤忠は非資源分野を中心に扱っています。

そのため売上も安定しているのが特徴です。

第3位…豊田通商 6.4兆円

トヨタグループなので自動車をメインに扱っています。

自社だけでなくスバルやダイハツ、日野も輸出しています。

売上こそ6.4兆円と商社でも高いのですが、純利益は1,302億円と下位です。

第2位…丸紅 7.5兆円

非資源分野に注力しており、穀物やパルプ部門が強みです。

資源に依存している部分が少なく、安定した売上を出しています。

第1位…三菱商事 7.5兆円

丸紅と同じ売上ですが、純利益は三菱の方が高いのでこちらを上位にしました。

丸紅の純利益は2,112億円ですが、三菱の純利益は5.601億円にも上ります。

総合商社業界自体他業界と比較しても大規模な事業を行っていますが、その中でもより大きな取引に関わりたいということであれば三菱や丸紅などを狙うと希望に添えると思われます。

総合商社の福利厚生ランキング

このランキングでは、家賃手当、有給休暇平均取得日数を評価します。

単純に足し算をし、例えば家賃手当が年間10万・有給休暇平均取得日数が10日だった場合は20という指標です。

第7位…伊藤忠商事 12.2

伊藤忠は家賃手当がなく、有給休暇平均取得日数は12.2日です。

第7位…双日 12.2

双日は家賃手当がなく、有給休暇平均取得日数は12.2日です。

第7位…丸紅 12.2

丸紅は家賃手当がなく、有給休暇平均取得日数は12.2日です。

第4位…三菱商事 13.2

三菱は家賃手当がなく、有給休暇平均取得日数は13.2日です。

第3位…三井物産 13.9

三井は家賃手当がなく、有給休暇平均取得日数は13.9日です。

第2位…住友商事 16.8

住友は家賃手当がなく、有給休暇平均取得日数は16.8日です。

第1位…豊田通商 36.4

豊田通商は家賃手当が毎月2万円、有給休暇平均取得日数は12.4日です。

全業種での有給休暇平均取得日数は8.4日なので、総合商社はどの企業も高い水準にいます。

特に住友商事は有給休暇を取りやすく、平均の2倍もあります。

総合商社は家賃手当がないところがほとんどですが、流石はトヨタグループ。

豊田通商は毎月2万円、年間にすると24万円も補助があります。

見出し5:総合商社の給料ランキング

続いて、総合商社の給料です。

すべての総合商社は平均年収1,000万円を超えていますが、その中でも格差はあります。

第7位…豊田通商 1,050万円

福利厚生では上位の豊田通商ですが、年収の額面では下位です。

総合商社はその規模で5大商社(三菱、三井、伊藤忠、丸紅、住友)と7大商社(5大商社に豊田通商、双日を入れたもの)と呼ばれていますが、5大と7大での差が大きいです。

第6位…双日 1,090万円

双日は豊田通商とほぼ変わらない給料となっています。

豊田商事や双日が低く、三菱が上位になっていることから規模と給料は比例すると覚えておくと良いでしょう。

第5位…住友商事 1,303万円

6位の双日より200万円程度高いです。

規模も違うのでかなり年収も変わりますね。

就職難易度も双日より住友の方が高いですが、この収入差であれば挑戦する価値は十分にあります。

第4位…丸紅 1,332万円

5位~2位はそこまで差がありません。

給料を最も重視するのであれば5大商社を狙うと間違いないです。

第3位…三井物産 1,418万円

ここから1,400万円を超えます。

第2位…伊藤忠商事 1,459万円

3位とあまり差はありません。

非資源に強みのある伊藤忠や丸紅と資源分野に強みのある三井や三菱では給料において特に違いがないのが特徴です。

第1位…三菱商事 1,540万円

売上、純利益、そして給料と他社と圧倒的な差をつける三菱。

ここだけが平均年収1,500万円を超えています。

ここまでの高収入になると数十万円は誤差だとは思いますが、圧倒的な収入を手に入れることができます。

日本人サラリーマンの平均年収は441万円なので、総合商社に就職できるとその約3倍の収入を見込めます。

総合商社の離職率ランキング

2015年に入社した人のデータを利用し、3年後の離職率について調査しました。

離職率の低いものほど順位が高いです。

第7位…丸紅 7.5%

福利厚生などは一般的な総合商社とあまり変わりません。

年度によって多少の開きはあるためこの順位になっています。

第6位…伊藤忠商事 6.8%

他の商社よりは若干離職率が高いですが、やはり待遇なども大差ないためこの順位となっています。

第5位…三井物産 6.5%

丸紅や伊藤忠とほぼ変わりません。

残業に厳しく長時間労働が予防されているため、離職率は低い傾向にあります。

第4位…三菱商事 4.8%

商社という特性上激務のイメージのある三菱ですが、年間休日120日以上かつ三井物産と同様時間管理に厳しいため、待遇面ではかなりいい環境です。

そのため離職率も5%未満といい数字を出しています。

第3位…双日 4.5%

離職率5%を切っている超優良企業の1つです。

定着率がかなり高く、退職もやむを得ない事情を抱えている場合が多いです。

少なくとも条件面で退職を考えるような企業ではありません。

第2位…住友商事 2.8%

第3位の双日も十分低い離職率ですが、それを更に下回るのが住友です。

3%を切る離職率は商社だけでなく業界全体からみてもホワイト企業と言えます。

第1位…豊田通商 2.5%

5大商社ではありませんが、かなり低い離職率です。

平均年収は1,000万円程度と5大商社よりも低いですが、家賃手当が出るなど福利厚生で優れていることがこの離職率の理由です。

そもそも大卒者の3年後離職率は全体平均で30%程度です。

したがって7位の丸紅(7.5%)も1位の豊通(2.5%)も誤差のようなものです。

総合商社は待遇面や給与面ともに他の業界から頭一つ抜けており、新入社員が退職を考えるような理由は特にありません。

どの企業もホワイトと言って差し支えない離職率です。

まとめ

一言で総合商社といっても、特に力を入れている事業や扱う商品が異なります。

自分がどのような事業に携わりたいか、あるいはどのような条件で働きたいかをよく考え、企業を選びましょう。

海外赴任の多い業界ですが、それを受け入れられるのであれば待遇面などかなり魅力的なので、高い就職難易度に臆せず挑戦してみましょう。

RECOMMEND この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます

広告掲載をご検討の企業さまへ