メーカーとは?業務や職種、就職に役立つメリットやデメリットを徹底解説!

メーカーとは?業務や職種、就職に役立つメリットやデメリットを徹底解説!

はじめに

メーカーは製造業とも呼ばれ、製品へと加工するための素材製造から、製品の加工をする企業まで幅広い種類があります。

納品先もB to Bのメーカーをはじめ、近年では小売店におろさず、直接インターネットでダイレクト販売をするB to Cのメーカーも増えてきました。

製品づくりのための研究開発職から製造現場での業務、営業や販売、広報、仕入れやコスト管理など幅広い職種があり、理系、文系問わず、人気職種の一つです。

【メーカーとは】メーカーとはどんな業界なのか

メーカーは素材や部品、製品などを製造する業種で、いわゆる生産者の位置づけになります。

自社で製造する製品に必要な原材料を仕入れ、製造を行い、それを必要とする法人やエンドユーザーに販売するために仕入れを行う卸売業者や小売業などの流通業者へと納品します。

製造する製品も非常に多彩であり、B to B向けに特化した製品から、エンドユーザーが一般消費者である製品まで幅広いのも特徴です。

同種の製品でも、他のメーカーにはない製品の開発や、性能、品質にこだわりがあり、製品開発に携わるスタッフ、改良に携わるスタッフもおり、常に新しい技術を採り入れ、時代のニーズやユーザーのニーズを捉えながら、製品開発や製造を行っています。

製造のプロセスにも各社のこだわりや、独自の製造ラインや自社専用の製造機械の開発などが行われており、唯一無二の製品の作り出しに力を入れています。

日本の製造業は品質や性能のよさ、安全性などで世界からも高い評価を得てきました。

made in Japanは高品質の証であり、日本のメーカーの手にかかれば、作れないものはないほど技術の高さやきめ細やかな制作プロセスで注目を集めてきました。

もっとも、近年ではコスト競争や労働者不足を補うために海外の工場で製造するケースも増えています。

それに伴い、メーカーに勤務することで海外赴任をし、現地でのマネジメントを行ったり、現地でも販売ができるか文化や生活習慣をリサーチしたりして現地向けの商品開発に乗り出す企業も増えてきました。

グローバルに活躍したい就活生にとっては、魅力ある職種となっています。

大量生産、大量消費の時代から、生活が豊かになりニーズも多様化してきた消費者の細かなニーズに対応する付加価値の高い製品の開発が必要な時代に突入しています。

AIやIoTなど最新のIT技術と融合した製品開発も求められており、メーカー業界は新たな時代への変革期を迎えています。

メーカーにも種類がある

メーカーは機械や車など大型のものから、衣料品や食料品など消費者の生活にとって身近なものまでさまざまな種類の製品を製造しています。

具体的な製品の種類ではなく、どんな目的や特性を持った製品を製造しているかにより、大きく3つの種類に分類が可能です。

素材メーカー

素材メーカーは鉄鋼や化学素材、樹脂やゴム、非鉄金属、紙、ガラスなどの製品の素となる素材を製造するメーカーです。

石油や鉄、アルミ、木などの原材料を仕入れ、それを加工して自動車や機械、建材などの一部として加工されるための高品質で安全な素材を作ることを基本にしています。

部品メーカー

部品メーカーは製品全体を作るのではなく、その一部に特化して製造を手掛けているメーカーです。

日本は部品に強く、あらゆる製品のメーカーの要求に応えて、きめ細やかな設計と職人の作業による部品が作れると、世界から評価を受けています。

機械や自動車部品にはじまり、スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスの部品、家電製品など、大中小問わず、さまざまな部品メーカーが存在します。

特に町工場や中小企業のメーカーが活躍しているのも、部品メーカーの特徴です。

加工メーカー

加工メーカーは素材メーカーで製造された素材を加工して製品へと仕上げるメーカーとなります。

素材メーカーや部品メーカーから仕入れた素材や部品を組み立て、加工して車を作る自動車メーカーや、下処理された食材や製粉された小麦粉、製造された調味料などを加工して食品を作る食品メーカー、ポリエステルやコットンなどの素材からさまざまな色に仕上げられた生地を仕入れて衣料品に加工するアパレルメーカーなどが挙げられます。

なお、素材から加工まで一貫して行う自社生産・加工メーカーも少なくありません。

医薬品メーカーや化粧品メーカーが代表的で、素材となる物質や成分を自社で研究・開発して量産化を行い、さらにその素材を駆使して新しい医薬品や化粧品を企画、開発して最終製品へと仕上げる加工まで担います。

【メーカーとは】どんな職種があるの?

メーカー、イコール製造というと、工場で作業をするスタッフや技術者などがイメージされがちです。

ですが、製品を製造して販売するうえでは多くのプロセスがあり、さまざまな職種が存在しています。

メーカーでの開発や製造というと、理系出身者や工学系出身者が希望する職種と見られがちですが、営業からコスト管理、広報や事務に至るまで幅広い職種があるので、文系、理系を問わず、あらゆる学部や学科の出身者がチャレンジできる業界です。

海外との取引や、海外への工場建設なども増えているため、語学力なども活かせる仕事が用意されています。

営業職

いかに高品質な素材や製品を製造しても、買ってくれる人がいないのでは経営は成り立ちません。

かけたコストを大きく上回る売り上げを目指すことが求められます。

自社で製造いた製品の魅力や内容を伝え、加工メーカーや流通小売業などに売り込んでいく役割を担うのが営業職です。

法人担当者へのアプローチや折衝はもちろん、新たな導入先の開拓も欠かせません。

食品メーカーの営業職にいたっては小売店で並べるスペースを確保したり、自ら新製品を並べて歩くような地道な活動もしたりしています。

生産管理職

生産管理職はメーカーでは、非常に重要なポジションを担っています。

品質の維持やコスト管理などはもちろんですが、売れ残りを作らないこと、逆に需要があるのに供給できない状況を作らないことなど、企業の売り上げや収益も左右するポジションです。

各メーカーにおける製品や製造技術に対する確固たる専門知識や技術を有するとともに、マネジメント的な能力も必要になります。

商品企画職

消費者や法人などエンドユーザーが何を求めているのかをリサーチし、時代のニーズをキャッチアップしながら、新しい商品の開発を担う職種です。

少子高齢化や経済のグローバル化に伴い、従来のターゲット層だけでなく、対象となるユーザーも広がりを見せており、国内外の多様なニーズを細かく分析して商品開発へと活かす必要が生じています。

モノがあふれ、飽和状態にもある中で、次なるヒット所品をいかに生み出すかは大きな課題です。

長年愛される商品を維持するとともに、会社の成長を止めないための次世代を担う商品開発は不可欠です。

研究開発職

商品企画職からの依頼に基づき、新たな製品のための素材や原料、部品などを開発したり、既存の製品をよりブラッシュアップするために常に改良や新たな成分や技術の開発を担ったりする職種です。

製造する製品の種類により、専門資格や専門知識、技術などが求められます。

たとえば、医薬品メーカーであれば薬剤師の資格や、薬剤に関する専門知識が求められます。

製造職

製造現場を担う職種で、メーカーには欠かせない人材です。

製造を一から担うほか、日本ではライン製造による役割分担も少なくありません。

アルバイトやパート、派遣スタッフなどさまざまな人材が携わる中で、やがては、現場をまとめ上げて管理するリーダーや管理職としての役割も期待されています。

宣伝・広報

B to Bの製品はもちろん、エンドユーザーが消費者である B to Cのケースでは、宣伝や広報の役割も重要です。

食品や化粧品を中心にテレビCMや雑誌広告、現在ではSNSやオンラインショップなどのネットも駆使して、販路拡大や売り上げ増大を目指します。

資材調達

資材調達は地味な職種に思えて、実はとても重要です。

製品の素となる資材は、いかに高品質で安心のものを、いかに低コストで仕入れるかでその後の製品の品質や収益にも関わってくるからです。

メーカーに向いている人の特徴

メーカーは分野や職種が多彩で、それぞれ人材に求めるスキルや適性が異なっています。

ひとことでメーカーといっても、分野が違えば企業が求めるタイプは大きく異なります。

すでに希望する仕事の方向性がはっきりしているなら、その分野に向いているのはどんなタイプかリサーチして対策を行えば、就活を有利に進められるでしょう。

漠然とこの業界への就職を考えているという人は、分野別に傾向をリサーチし、どの分野のメーカーに向いているのか分析したうえで、自分が応募すべき企業を導き出すのがおすすめです。

電気系メーカー

電気系メーカーは、電気製品(家電、情報・通信機器、電子部品など)の開発と生産、そして販売や営業を行っています。

また、いわゆる「ものづくり」と呼ばれる仕事も行っています。

専門色が強い分野のため、少なくとも電気系に興味のある人が向いているのはいうまでもありません。

開発や生産などの技術系の職種は、電気系や機械系の学生が適していますが、事務系の職種は理工・文系に関係なく志すことができます。

また、部署や職種によっては特有のスキルが求められることもあります。

数学が得意

電気・電子分野の開発・製造を行う職種では、数学の公式を応用して製品を開発したり、図形や図面を見ながら作業を進めたりするため、数学的知識を利用した業務が多くを占めています。

したがって、技術者になるなら数学が好きな人や、数学が得意な学生が断然有利です。

電気系メーカーの技術職は、電気系や機械系の大学生・大学院生を募集していることが多いため、自然と数学に明るい人材が集まってきます。

ただし、数学が苦手な人が必ずしも不利になるとは限りません。

事務系の部門は文系も多く、電気系の専門知識を学んでいなくても事務職や営業職に就くことができます。

職種を選べば、各分野の専門スキルを活かして活躍することが可能です。

協調性がある人

ものづくりの仕事といえば、一人で黙々と作業をするイメージを持つかもしれません。

しかし、メーカーの仕事はチームプレーのもとに成り立っているので、技術職系・事務職系どちらの部門においても協調性が必要です。

メーカーは各部門が連携して1つの製品を作りあげるため、全体的に業界には組織を大切にする風土が根付いています。

より良い製品を作るため、安全に作業をするためにも、互いの立場を共感する思いやりや現場を大切にする気持ちが必要です。

しかし、メーカーの分野や企業の規模により、多少の差はあります。

このようにメーカーでの仕事は、個人プレーを好む人よりも組織の一員として企業に貢献することに喜びを感じる人のほうが向いているでしょう。

手先が器用

メーカーの中でも、精密電気機器や電子部品など、非常に緻密な手作業を要する職場では手先が器用な人の方がその力を発揮します。

手先が器用というのはあくまでも主観的な判断、自己または他己から見た評価であり、採用の合否に直接かかわるものではありません。

しかし、緻密な手作業に専念するにはやはり向き・不向きがあります。

苦手意識のある人は、効率が下がったり作業中にストレスが増えたりすることになってしまいます。

もし、子どもの頃から工作や細かい作業が得意で手先の器用さに自信がある人は、面接で積極的にアピールしてみるとよいでしょう。

また、「どちらかというと不器用」という人も作業の工程を1つずつ丁寧に行うことを心がければ、ミスなく仕事が遂行できるようになります。

食品メーカー

食品メーカーは、工場で食品を製造し、製品を流通経路に乗せて消費者へ販売しているメーカーです。

私たちの生活に密着した分野で、学生からも人気の高い就職先です。

製品の企画と開発、製造、管理、そして経営、営業、販売などの部門で構成され、職種は技術系と事務系に分かれます。

開発や製造などの技術系は、応募条件として理工学部と設定することが多くなっています。

特定の資格は求められませんが、食品の取り扱いに関する資格(食品衛生責任者、栄養士、調理師など)があると有利です。

食が好き

食品メーカーで働くには、何より食が好きであることが大切です。

食べることや食べ歩きが趣味の人や、料理が好きまたは美味しいものを提供して人に喜んでもらいたいという気持ちの強い人は、食品メーカーに向いています。

食品メーカーは単に製品を生産・製造するだけではなく、美味しいと思ってもらえる商品やもっと喜んでもらえるような商品を提供していく努力が必要です。

社員自身が食品に興味がなければ、より良い商品を作り出すモチベーションを持ち続けることは難しいでしょう。

商品を研究・開発する段階においては、もっとも重要な食味を決めるため「官能評価試験」が行われます。

官能評価試験に携わる人は、優れた味覚と嗅覚が必要になります。

味覚や嗅覚は、日頃の鍛錬で高めることができるものです。

普段から食にこだわり、舌を鍛えてきた人は、食品開発でその能力を発揮することができるでしょう。

誠実な人

誠実さはどの仕事にも必要ですが、特に食品メーカーは人が口にするものを取り扱っているため、社員一人一人に誠実さを持って真摯に仕事へ取り組む姿勢が求められます。

消費者に提供する製品は、常に安全で安心して食べられるものでなければなりません。

不祥事や事故が絶対に起こらないよう、厳しく定めたコンプライアンスを遵守することが大切です。

もし、一度でも不祥事などを起こしてしまうと、メーカーの信頼は大きく失墜してしまいます。

そういったことが起こらないよう、組織、チーム全体が連帯し、責任を持って仕事に取り組む必要があります。

万が一、トラブルが起きてしまったときには、誠意を持って消費者に対応する姿勢が求められます。

目新しいものが好き

メーカーは、常に売れる商品を世に送り出し、利益を生み出す努力をしなければなりません。

そのため、常に商品の売れ筋をチェックし、どのような商品を販売すれば売り上げが伸びるのか分析する必要があります。

食品は流行のブームが商品の売り上げに影響することが多いので、メーカーの企画・開発部門は消費者に飽きられないよう、目新しい商品を送り出す努力を続けています。

そのため、企画・開発に携わる社員には、好奇心、世の中の流行を察知するアンテナも求められます。

基本的には既存の概念だけにとらわれず、目新しいものが好きな人の方が食品の企画・開発に向いているでしょう。

「こんな商品があったらおもしろいな」と探求心を持ち続ける人や、チャレンジ精神のある人にも適しています。

化粧品メーカー

化粧品メーカーは、化粧品を開発・製造して販売するメーカーです。

企業によっては他社のブランド製品の開発と製造を行っているところもあります。

華やかなイメージがあり、女性に人気の高い就職先といえるでしょう。

職種は、製品の研究開発などの技術職、安全な化粧品を提供するため製品を管理する品質管理・薬事担当、そしてマーケティング、営業、宣伝などがあります。

職種によって求められるスキルもそれぞれ異なりますが、美にかかわる業界のため、どの部門も共通して「人を美しくすること」に喜びを感じられる人が向いています。

化粧品、美容に興味がある

化粧品メーカーで働くときには自社の商品を愛する気持ちが大切なので、化粧品や美容に興味がある人であれば化粧品メーカーの仕事は、まさに適職といえるでしょう。

実際に、化粧品メーカーに就職する人は、自身がメイクに携わった経験から「メイクをすることが好きだから」「その化粧品ブランドのコンセプトが好きだから」という動機を持つ人が非常に多いです。

自社の商品を愛する気持ちがあれば、自信を持って商品を提供することができますし、消費者も安心して化粧品を手に取ることができます。

また、美容には人を幸せな気持ちにする力があるため「一人でも多くの人を笑顔にしたい」という気持ちの強い人も、化粧品メーカーの仕事に向いています。

トレンドに敏感

トレンドに敏感な人は、化粧品・美容業界に向いています。

消費者は常に新しい文化や流行に関心を持っています。

特に化粧品・美容は流行の移り変わりが早い業界です。

少し前のトレンドはすぐに「流行遅れ」とみなされ、商品の売り上げが下がってしまうことも少なくありません。

そのため、化粧品メーカーは常に新製品を提供することが求められます。

化粧品メーカーへの就職を希望する人は、化粧品への興味や美意識に加え、トレンドをキャッチするアンテナを磨くとよいでしょう。

自社のブランドはもちろん、他社の製品の知識も深め、さらにアンテナを張り巡らせておくことが大切です。

化粧品、ファッション、芸能情報など広いジャンルの流行をチェックし、常に新鮮な情報を収集する習慣をつけておくのがおすすめです。

メーカーと商社の違い

メーカー同様、商社もとても人気のある業界です。

商社も製品を販売する点ではメーカーと似通った事業を行っていますが、もちろん、それぞれはまったく異なる業界ですので、違いをしっかり理解しておきましょう。

簡単に言えば、メーカーは自社でモノを作る会社、商社は製品を調達して売る会社です。

商社の中にはかなり手広く事業を行い、モノを作る会社と提携したり、グループ内にモノを作る会社を持っていたりもします。

メーカーの中にも、独自ルートで原材料を調達したり販売したりする企業もあります。

昨今は境界があいまいになり、判断がつきにくい場合もあるかもしれませんが、あくまでも自社でモノを作っているかいないかが見分けるカギです。

原材料を仕入れて加工し製品を作って売るのがメーカーであり、商社は国内外からあらゆる品を調達して販売するのが仕事です。

仕事内容の違い

メーカーと商社で重なりやすい業務が営業です。

ただ、メーカーの営業は自社製品を販売するのが仕事であり、他社から調達した製品を販売する商社の営業とはそこが大きく異なります。

メーカーの営業は完成品を売るのも仕事ですが、売れる商品を作るために企画段階からプロジェクトに加わることもあります。

場合によっては素材から開発することもありますし、自社製品に対する専門知識も必要となるのが特徴です。

扱う商品は自社のものだけに限られますが、それだけ深く製品を理解する必要があります。

一方で商社の営業は、顧客から「欲しい」と言われたものを調達したり、「売りたい」と言われたものを販売するルートを開拓したりするのが主な仕事です。

メーカーが顧客となる場合も多々ありますし、いかに要望に沿ったものを探して提供するかが勝負どころです。

扱う品は種類も数も膨大なので、それぞれに対する理解を深めるよりも、広い知識と迅速な対応が求められるのが特徴です。

年収の違い

メーカーと商社の年収を比較すると、一概に言えませんが、商社のほうがメーカーより高めになる傾向があります。

ただしこれは企業規模にもよりますし、職種や勤務地によってもかなり変動するため必ずしもそうとは限りません。

なぜ商社のほうが高めになるかと言えば、商社はあまり固定費がかからないからです。

メーカーのように工場を持てば設備投資も必要ですし、ランニングコストもかかりますが、商社はそれらを自社で抱える必要がありません。

また商社は基本的に在庫を持たないので、保管のコストもかかりません。

そうした経費を人件費に分配したり、拠点に人員を派遣して赴任手当をつけたりすることから高めになりやすいと言えるでしょう。

やりがいの違い

やりがいに関しては一人ひとり違いますので、こればかりは何とも言えません。

強いて言えば、メーカーを希望する人はモノ作りをすることにやりがいを感じ、商社を希望する人は顧客の御用聞きをすることにやりがいを感じる傾向があります。

世界で活躍するという点においては、昨今はメーカーにも商社にもチャンスがあります。

ただ、自分一人で莫大な金額を動かすような大きな取引をしたいなら、総合商社のほうが向いているでしょう。

メーカーに就職するメリット

ここではメーカーに就職するメリットを3つご紹介します。

もしメーカー業界に就職しようと考えている方は是非参考にしてください。

平均年収が高い

一つ目のメリットは平均年収が高いということです。

これは先ほど商社との違いでも述べましたが、メーカーは比較的平均年収が高いとされています。

実際に2020年の業種分類別の平均年収ランキングではメーカーが453万円で一位にランクインしています。

ちなみにメーカー企業の中ではたばこを扱う企業の平均年収が641万円で二位に100万円以上の差をつけて一位にランクインしています。

経営が安定している

二つ目のメリットは経営が安定しているということです。

この理由としては素材や部品を扱うメーカー企業は販売先が国内外に多数あるために、景気や消費者の影響を受けづらいという点が挙げられます。

メーカー企業の中でも特に素材を製造する上流工程メーカーは経営が安定しているとされています。

上流工程メーカーとは紙や木材、鉄など、主に製品の部品になる素材を製造している企業のことを言います。

ホワイト企業が多い

三つ目のメリットはホワイト企業が多いということです。

メーカー企業は生産管理がきちんと行われているため、社員に膨大なタスクを強いる可能性が他の業界に比べて比較的少ないです。

その他、福利厚生がかなり充実しているところもあります。

これらの点はメーカー企業の中でも差がありますのでご自身の志望する企業については必ず口コミやホームページなどを参考にするようにしましょう。

メーカーに就職するデメリット

先ほどはメーカーに就職するメリットについて解説しました。

ですがその反面、デメリットも存在するのです。

そこでここからはメーカーに就職するデメリットを2つご紹介していきます。

年功序列の風潮が残る企業が多い

一つ目のデメリットは他の業界と比べて比較的年功序列の風潮が残る企業が多いということです。

というのもこれは先ほどのメリットで述べたメーカー企業は経営が安定しているという点が深く関係しています。

メーカーは経営が安定していて、創業年数が長い企業が多いため、年功序列の風潮が残っている場合が多いのです。

そのため実力主義でどんどん出世したいと考えている人にはあまり向いていない業界かもしれません。

転勤が多い

二つ目のデメリットは転勤が多いということです。

理由としてはメーカー企業が効率的に物作りをするためには各地に拠点を持つことが必要になるからです。

そのため、大手企業になるにつれて拠点の量が増え、転勤の可能性も高くなります。

どうしても転勤をしたくない人は他の業界にも視野を広げるようにしましょう。

【メーカーとは】メーカーに就職するための重要なポイント

メーカーの内定をゲットするには、どのようなことに気をつけてエントリーシートを書いたり、面接に臨んだりすればいいのでしょうか。

アピールすべきポイントについて解説します。

あなたのモノづくりに対しての熱意を述べる

研究開発職や製造職はもちろん、営業職など職種の種類を問わず、モノづくりに対する熱意を具体的に述べられることは重要なポイントです。

営業職は保険や金融、不動産などモノ以外のものでもできるわけですから、なぜ、その企業が作っているモノを売りたいのかを伝えなくてはなりません。

形あるモノ、想いが詰まったモノの魅力を消費者や事業者に伝える営業職として、モノづくりへの理解や情熱がないと役割を担えないからです。

その会社でなくてはいけない理由を述べる

メーカーは製造する種類も多彩で、同じ業種であっても、数えきれないほどのメーカーが存在しています。

その中で、なぜその会社を志したのか、製造されている製品の具体名や企業理念、製造技術やプロセスのほかの会社との違いまで言及して伝えましょう。

他社とは違うことを理解していることは、その会社への情熱や想いが強いことを意味し、他ではないその会社を選んだ理由が伝わりやすくなります。

その会社の製品のよい点、悪い点を理解しておく

当然ながら、製造している製品の名称や種類、利用目的や利用者、品質や性能などを強い興味を持って理解しておきましょう。

エンドユーザーの声を調査するなど、自分でも使っている製品についてはその評価も踏まえます。

よい点だけでなく、悪い点も理解し、ユーザーの満足を高めるため、よりよい製品の製造に尽力したい熱意を語りましょう。

メーカーの動向と今後の課題

メーカーの業界研究をする上で注目したいのが、今後の動向と課題です。

とくに日本はモノ作りの国として世界進出していますので、経済産業省や厚生労働省、文部科学省などもメーカーの動向には注意を払っています。

業界の直近の課題は人手不足の解消とデジタル人材の育成でしょう。

また、モノ作りにおいて提供されるのがいわゆる「モノ」からサービスやソリューションへと移行する点も特筆できます。

昨今、AIやIoTといった言葉もよく耳にするようになりましたし、生産の現場においてもRPAの導入などが盛んに行われるようになりました。

労働人口の減少と併せて働き方改革も進められ、日本の生産現場は技術面で大きく変化を初めています。

こうした中、メーカーはいかにクオリティを落とさず生産性を上げるか、どのような付加価値をつけた新しい商品を生み出すかが大きな課題となっています。

大昔はモノを作れば売れるという時代でしたが、すでにモノが余り出している中、どうすれば売れるものを作れるかに頭を悩ませているのが現状です。

メーカーと一口に言ってもさまざまな企業があり、就活生に人気が高いのは食品・化粧品・家電・電機メーカーのほか、自動車・製薬メーカーなどがあります。

それぞれのジャンルにそれぞれの課題がありますが、いずれにしても日本が今置かれている現状を理解することが必要です。

たとえば、食品メーカーは日本の総人口が減少に向かう中、単身世帯の増加や後期高齢者向けの食品開発などが課題となりますし、家電・電機メーカーは一時は世界に誇ったブランド力が低迷している現状があります。

自分の目指すメーカーが現在どのような課題を抱えているのか、どうすれば未来が拓ける打開策となるのか、自分なりによく考え、自分なりの見解や提案を見いだすことがメーカーへ就職するためのポイントと言えるでしょう。

まとめ

メーカーは多彩な業種があるほか、職種も多彩です。

自分の興味や知識、技術などに基づき、どのメーカーで何をしたいのかを明確に絞り込みましょう。

そのうえで、モノづくりに対しての熱意、会社でなくてはいけない理由、製品のよい点だけでなく悪い点まで含めて理解し、具体的なアピールができることが内定獲得のカギを握ります。

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