キャリアプランがない!今からでも間に合うキャリアプランの考え方やポイントを解説

キャリアプランがない!今からでも間に合うキャリアプランの考え方やポイントを解説

「大学のキャリア支援課で将来どういう仕事をしたいからキャリアプランをしっかりやっておくように言われたけれど、具体的にどんな風になりたいかは全く思い描くことができない」

上記のような悩みを伝えている人にアドバイスをします。

結論から言うと、大学生の時点でキャリアプランを明確に立てておく必要は全くありません。

もちろん将来なりたい自分の姿が明確になっており、そのための道筋も明確に見えているのであれば、キャリアプランをしっかり立てておいて問題はありません。

しかしこれからの時代、今までの常識が全く通用しなくなるリスクが高いです。

大手有名企業でさえ吸収や合併、早期退職の募集など、経営環境の移り変わりは激しさを増しています。

そんな時代においてキャリアプランを、まだ働いていない学生のうちから立ててしまうのは、変化に対応するための柔軟性を奪ってしまうリスクがあります。

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キャリアプランが必要とされる理由

ではなぜ大人たちはキャリアプランを明確に立てろとアドバイスするのでしょうか。

答えは、キャリアプランを語れる学生は就活において有利になりやすいからです。

キャリアプランが明確に語れる学生は面接官の受けが良く、就活面接において高い評価を受けがちです。

よってキャリア支援課の大学職員やキャリアアドバイザー、就活セミナーの講師などは口を揃えて「キャリアプランを明確にしておけ」とアドバイスをしてきます。

将来のことを考えていないと思われるから

キャリアプランを立てていない学生は、自分の将来について考えていないと思われがちです。

もちろんキャリアプランを考えた結果、キャリアプランをあえて立てないという人も多く存在するはずです。

しかし面接官からすると、キャリアプランを明確に語れる学生は魅力的に見えるもの。

キャリアプランが明確になっていれば仕事に対するモチベーションも高く、ちょっとやそっとのことで早期退職してしまうこともないだろうと思われるからです。

仕事のモチベーションがないから

大学時代にアルバイトを経験していた人は、仕事に意欲的に取り組んでいたでしょうか?また出勤するときに楽しい気持ちで仕事に向かえていたでしょうか?おそらくですが、ほとんどの人は「面倒くさい」「ダルい」、さらには「クレーマーが怖いから行きたくない」「店長のパワハラがきつくて、他のバイト探したい」とか思ってたのではないでしょうか。

多くの人はお小遣いや生活費を稼ぐために仕事をするものです。

しかしアルバイトであればある程度自由に仕事を変えたり、あまり稼がなくても生活できたりします。

一方で社会人になると給料や社会的地位も高くなる反面、責任の重さや労働時間の長さなどは飛躍的に増します。

そうした苦しい状況に追い込まれたとき、キャリアプランが明確になっていると、将来自分はどうなりたいと言う姿がはっきりしているので、目の前の仕事は多少きつくでも、将来に渡って仕事をがんばって続けてくれるものです。

反対にキャリアプランが明確になっていない人は、仕事で嫌なことがあったときに続けるためのモチベーションの湧きにくく、結果的に3年未満で早期退職してしまう人も多いです。

良い仕事へつながるから

キャリアプランを立てることの重要性を解く人の中には、キャリアをしっかり築きあげることで将来的に良い仕事につけるから大切だとアドバイスする人も多いです。

確かに明確にキャリアパスの決まっている職種であれば、キャリアプランを明確に立てておくことが重要であると言えそうです。

しかし上述した通り、ほとんどの人にとってキャリアプランはあまり考えるべきものではありません。

もちろん面接を乗り切るために、面接官のウケの良いキャリアプランを考える事は大切かもしれませんが、悩む時間はあまり取らなくてOKです。

キャリアプランは面接で聞かれる!企業が見ているポイント

キャリアプランは企業との面接でも頻繁に聞かれる質問です。

そのため、キャリアプランが思い浮かばない学生は今のうちに対策しておくと良いでしょう。

まずは、キャリアプランを質問する企業は何に着目しているのか確認しましょう。

学生の人柄をうかがうため

企業がキャリアプランを質問する理由の一つとして、学生一人一人の個性を見る意図があります。

キャリアプランは、今後どのように学生が成長したいのか確認できます。

学生一人一人、興味や関心事は異なるはずですから、それを知るためにキャリアプランを聞く企業も少なくありません。

仕事に対する意欲

企業からすれば、できるだけ能力が高く、成長の見込みがある学生を採用したいです。

そのため、キャリアプランは学生の能力を図るための指標となり得るのです。

キャリアプランが思い浮かばない学生は、働くことへの当事者意識が低いと捉えられてしまうリスクがあります。

反対に、キャリアプランが明確な学生は、入社後も意欲的に目標をもって働いてくれることを期待されるでしょう。

主体性や上昇志向があるか

企業は学生に、主体性や向上心を求めます。

主体性が高い学生は学ぶ意識も強く、自身の立てた目標を遂行しきる力があると考えられるからです。

また、上昇志向のある学生は、将来的に企業の管理職を担ってくれる可能性が高いです。

このように、企業は主体性・向上心のある学生を求めています。

企業に自分が活躍できる人材であることをアピールするために、キャリアプランをきちんと考えておきましょう。

キャリアプランの考え方

キャリアプランのない学生は、キャリアプランの考え方がわからないかもしれません。

そもそも、実際に組織人として働いた経験がないですから、働く上でのキャリアプランが思い浮かばないのは至極当然ともいえます。

ここからは、キャリアプランの考え方について説明します。

自分らしいキャリアプランを考えるために役立ててください。

事業や業務についてよく知る

まず、質の高いキャリアプランを作成する基盤となる、志望企業の事業や業務についてよく知る事を心がけましょう。

事業や業務について、知った“つもり”では足りません。

きちんと業務や事業について今一度理解を深めましょう。

企業のHPを見れば大抵の仕事内容を理解することができます。

ここで、同じ業界・業務の他の企業についても比較対象として調査してみるとさらに企業にマッチしたキャリアプランを作成できます。

仕事に対して重視する点に着目して考える

仕事に対して、特に優先するポイントはありますか?

例えば、人間関係や給与、福利厚生ややりがいなど、人によって働く上で大事にすることは違います。

仕事に対して、自身が特に重要視するポイントを洗い出してみましょう。

そうすれば、働くうえでの目標も見つけやすくなります。

人間関係を特に重要だと考えるなら、将来的に部下に慕われる上司になる、皆から相談されるような頼りがいのある人材になる、などをキャリアプランとして制定することができます。

期間によって難易度を調整する

キャリアプランの対象期間によって難易度を調整しましょう。

例えば、5年と10年では、予測される役職などの状況も異なるはずです。

そのため、自分が想定する期間について明確に決定するようにしましょう。

キャリアプランのために何が必要か考える

キャリアプランのためにどのような努力が必要か、具体的に考えてみましょう。

たとえば、先に説明した例として、「慕われる上司になる」というのがありました。

慕われる上司を実現するにはどのような努力が必要でしょうか?

視野を広く持つことが大事なのか、常に知識を蓄えることが大事なのか、まずは沢山の人とコミュニケーションをとることが大事なのか。

人によってどのようにキャリアプランを実現するか異なります。

そのため、自分なりにどのような努力が必要なのか考えてみましょう。

キャリアプランを考えるための材料

ここまで、キャリアプランの考え方についてお話しました。

ここからは、キャリアプランを考える手助けとなるヒントについて説明します。

キャリアプランを考えるために以下の情報を参考にしてみてください。

企業のビジョン・ミッション

一番に確認すべきは企業のビジョン・ミッションです。

企業の社員はビジョンという同じ方向を向いて走っています。

そのため、ビジョンやミッションを自分なりに解釈してキャリアプランを作成すると完成度の高いものができあがります。

また、企業ごとの差も出やすいので、比較に使える点も大きいです。

企業の事業内容

企業の事業内容についても、よく知っておくべきしょう。

企業の事業について、どのようなスキルが必要なのか、どのような人材にニーズがあるのか確認する材料となります。

また、なぜ企業がその事業に力を入れているのかという点にも着目できるとさらに発展したキャリアプランを描くことができます。

ベンチャーか大手か

企業の規模についても焦点を当ててみましょう。

ベンチャー企業はまだ成長過程にあります。

そのため、一緒に成長できる点や、自分のペースで努力が結果につながる点についてアピールすることが有効といえます。

大手は基盤が整っていることが特徴です。

仕事とプライベートを完全に区別することができる点や、名前による信頼性が高い点などに着目すると良いかもしれません。

好印象を獲得するキャリアプランのポイント

好印象を獲得するために、キャリアプランのなにを意識すればいいかお伝えします。

好印象を与えるキャリアプランの特徴は以下の通りです。

具体的であるか

キャリアプランはできるだけ具体的であることが大切です。

何年後の話なのか、どの程度の規模の話なのか、要点に数字を用いて伝えると聞き手にも伝わりやすくなります。

目標は具体的であればあるほど想像もしやすいため、実際に叶えやすくなります。

それを叶えるための努力ができるか

キャリアプランについて、実際に叶えるためにはそれなりの努力が必要となってくるはずです。

キャリアプランを叶えるために具体的にどのような過程を要するのか考えてみましょう。

また、それを自分なりの言葉で伝えることでえより現実的に叶えられることをアピールできます。

仕事内容とマッチしているか

どんなにいいキャリアプランでも、実際の事業内容や業務に必要な能力との齟齬があるとうまくいきません。

企業にあったキャリアプランなのか、最後に再度確認してみましょう。

仕事内容のなかで活かせるキャリアプランであるかどうかが最終的に重要になるのです。

キャリアプランの伝え方

キャリアプランの伝え方について、基本的な構成からお話します。

まずは以下の順番で伝えることを意識してキャリアプランを完成させましょう。

目標を明確に伝える

最初に、目標を明確に伝えることが重要となります。

キャリアプランについて、どのような考えを持っているか伝えましょう。

何事も、まず結論から伝えることがその後の話に大きな影響を与えます。

結論を最初に示すことでそれ以降、話の道筋が立ちやすくなります。

再現性があることをアピール

キャリアプランに結び付けて、自身の目標を達成できる再現性があることをアピールしましょう。

自分のこれまでの経験について、キャリアプランに役立つエピソードがあればそれについて詳しく話してみてください。

企業に貢献できる意思をアピール

最後に、企業に貢献できる意思をアピールしましょう。

キャリアプランは実際に組織人として想定される将来的な目標です。

そのため、キャリアプランを達成することで企業に貢献できることを併せてアピールしましょう。

キャリアプランがないのは問題じゃない?大切なのは「柔軟な発想」

管理人はキャリアプランを立てることに反対はしません。

ただし「キャリアプランを明確にきっちり立てて、それ以外の仕事をするつもりはない」という姿勢に対して反対の意見を提唱したいです。

キャリアプランは明確にするものでなく、将来的に自分のどんな仕事をしたいか、どんな働き方をしたいか、どんな生き方をしたいかといった漠然なイメージを思い浮かべるべきだと思います。

それでは実際に、どのようなキャリアプランを立てるべきかアドバイスしたいと思います。

キャリアプランを考えるなら、最悪のケースを考えてみないか

キャリアプランを立てるのであればまずは最悪のケースから考えてみませんか。

怪我や病気で途中でキャリアを中断しなければならないリスク、育児や介護などで仕事にフルコミットできないリスクなどを考慮し、無理のない、かつ食いっぱぐれをしない働き方について模索するべきではないでしょうか。

キャリアプランや会社に頼るだけでなく、自分で稼ぐ方法も考えてみないか

そうしたキャリアプランを練っていくうちに、最終的にいくつかところは自分でお金を稼ぐ、つまり独立や起業にたどり着くと思います。

企業の平均寿命は約30年と言われており、自分の働く期間よりも企業の倒産するリスクの方が高いと思われます。

そうした状況において、転職するだけでなく独立・起業するといった働き方を目指しても良いのではないでしょうか。

キャリアプランがない人が持っている長所?計画には柔軟性が必要

上記のようなキャリアプランを練っていると疑問に思うのが「計画が漠然としすぎていて、具体的にどんな仕事についたほうが良いか分からない」「そもそも希望の仕事に就けるか分からない」という状況です。

キャリアプランをしっかり練って行動した人には受け入れがたい意見かもしれませんが、これからはキャリアプランをあまり明確に練らずに、とにかく行動できる人が強みになる時代だと思います。

キャリアプランをあまり明確にせずに行動できる人は、変化に対して柔軟でかつ積極的に受け入れていこうと行動に移していける人です。

行き当たりばったりと思うかもしれませんが、これからの不確実な時代を生き抜くためには行動力が大切ではないかと思います。

キャリアプランの作り方

キャリアプランをあまり明確に立てず、行動力を生かしてとにかく実行することが大切だとお話ししましたが、それだと物足りない人もいるかと思います。

最後にある程度、キャリアプランのおおまかな作り方をアドバイスして終わりたいと思います。

キャリアプランを作る上で考えるべき事は、どのように仕事人生を終えるか考えることです。

あなたが60歳前後になった時、もしくは働けなくなって引退を考えるとき、あなたはどんな仕事をして、周りにどんな人がいると思いますか?

自分にとってベストだと思うシチュエーションはイメージできれば、それがあなたにとってのベストなキャリアプランです。

ゴールに向かって、どのようなキャリアを歩めば良いかイメージするのは、それほど難しいことではないと思われます。

まとめ

キャリアプランがないと悩んでいる人は特に気にする必要はないと思います。

キャリアプランを明確にするよりも、どのように今の不確実な時代を生き抜くべきか、どのような分野にコミットしていきたいか、キャリアのゴールはどのような風がイメージできるかといったところを考え抜く必要があると思います。

キャリアプランはあなたにとって明確な地図になりますが、目指すべきゴールや周りの環境が変わったときにはあなたの行動を縛るものになってしまいます。

キャリアプランについてあれこれ悩むよりも、自分はどんな働き方をしたいか、どんな生き方をしたいかといったところについて悩む方が良いのではないでしょうか。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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