そもそもコンサルタントの意味とは?仕事内容や有名企業などをご紹介

そもそもコンサルタントの意味とは?仕事内容や有名企業などをご紹介

近年耳にすることが多くなった職業の1つにコンサルタントがあります。

学生の就職先や社会人の転職先としても非常に人気がありますが、コンサルタントがどのような職業なのか、その実態について詳しく知っている人はあまり多くないかもしれません。

ここでは、コンサルタントの仕事内容や種類、企業の実例などについて詳しく説明しますので、就職・転職の際の参考にしてください。

【コンサルタントの意味とは】コンサルタントとは?

コンサルティングの一般的な定義は「企業の抱える経営上の問題点を洗い出し、問題点を解決するために専門的な知識や経験に基づいたアドバイスを行う職業」ということになります。

このコンサルティング業務を行う人がコンサルタントで、コンサルティングサービスを提供する企業がコンサルティングファームです。

市場環境が急激に変化する現代においてコンサルタントの役割は非常に大きなものになっており、やりがいのある仕事として学生の就職先として人気が高まっています。

また、外資系コンサルティングファームでは有能なコンサルタントのヘッドハンティングも日常的に行っているところも多く、能力次第では高額な収入を得ることもできる魅力的な職業です。

【コンサルタントの意味とは】コンサルタントの種類

医師といってもその中に内科医や外科医、整形外科医などさまざまな医師がいるように、コンサルタントにも専門とする分野の違いによってさまざまな種類のコンサルタントが存在します。

たとえば、ITを専門とするITコンサルタントや労務管理を専門とする人事系コンサルタント、税金対策や資金調達を専門とする財務系コンサルタントなどが一例です。

一般的にはコンサルティングファームに勤務している人をコンサルタントと呼びますが、医業経営コンサルタントのように資格を取得すればコンサルタントを名乗ることのできるケースもあります。

ですから、フリーの立場でコンサルタントとして活躍している人もたくさんいるのが実情です。

また、コンサルタントが所属するコンサルティングファームについても、得意とする分野やクライアント先企業との関わり方などによっていくつかの種類に分類することが可能です。

ここでは、その中でも代表的な3つの種類「戦略系コンサルティングファーム」・「総合系コンサルティングファーム」・「シンクタンク系コンサルティングファーム」について詳しく見ていきます。

戦略系コンサルティングファーム

戦略系コンサルティングファームがほかのコンサルティングファームと異なるのは、その対象が経営戦略の実行支援というトップマネジメントレベルの問題に特化しているという点です。

具体的には新規市場や海外市場参入の是非などの事業戦略、M&A戦略を含む組織改革などが挙げられます。

数あるコンサルティングファームの中でも扱う案件の難易度は非常に高くなるため、戦略系コンサルティングファームと呼ばれる企業にはマッキンゼー・アンド・カンパニーやボストン・コンサルティンググループ、ベイン・アンド・カンパニーなどグローバル展開する著名な企業が名前を連ねています。

クライアントについても欧米をはじめ世界に名だたる大企業が対象であり、日本の大企業の名前も数多く見られます。

以前の戦略系コンサルティングファームはアメリカやヨーロッパで蓄積された経営ノウハウをそのまま国内へと輸入して用いるのが一般的でしたが、現在では日本企業独特の風土に合わせて最適化された経営コンサルティングが実践されています。

当然ながら勤務するコンサルタントの質も高くなっています。

戦略系コンサルティングファームでは通常、少数精鋭のコンサルタントがクライアント企業のトップと協議を行うというスタイルが採用されているため新規作用・中途採用ともに募集人数が限られており、コンサルタントを目指す人にとっては戦略系コンサルティングファームは垂涎の的ともいえる存在です。

総合系コンサルティングファーム

総合系コンサルティングファームは本来、「デロイト トーマツ コンサルティング」・「PwCコンサルティング」・「KPMGコンサルティング」・「EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング」の4大監査法人(通称ビッグ4)を母体とする大手コンサルティングファームを指す言葉でした。

最近はコンサルティングファーム同士の合併や資本関係解消などによりその意味合いも薄れ、「アクセンチュア」や「アビームコンサルティング」なども総合系ファームとしてみなされています。

総合系コンサルティングファームはその名の通り、クライアント企業の抱える問題の解決のために経営戦略だけでなく人事や財務・ITなどさまざまな領域からアプローチを行い、総合的な観点からアドバイスを行うコンサルティングファームのことです。

戦略系コンサルティングファームが最上流工程のみを対象とするサービスを提供するのに対して、総合系コンサルティングファームでは最上流から最下流まですべての工程を対象としているのが大きな違いです。

このような特徴から一貫したコンサルティングサービスを提供することができるのが総合系ファームの強みであり、請け負う案件も規模の大きなものが目立ちます。

上述の通り、すべての工程を網羅する必要があることから総合系コンサルティングファームは基本的に数百人・数千人規模のコンサルタントを抱えています。

その中から案件の性質に合わせてプロジェクトメンバーが選ばれて業務にあたりますが、場合によっては提携している別のコンサルティングファームなどと連携してプロジェクトにあたることもあります。

これにより単独のコンサルティングファームでは不可能な大きなプロジェクトにも対応できるので、大規模プロジェクトに携わりたいというコンサルタントには魅力的な職場といえるでしょう。

シンクタンク系コンサルティングファーム

シンクタンク系コンサルティングファームとは主に銀行や証券会社といった金融機関が母体となっているコンサルティングファームのことです。

主なシンクタンクとしては野村総合研究所や三菱UFJリサーチ&コンサルティング、日本総合研究所などがあります。

また、シンクタンク系コンサルティングファームには電通や博報堂といった広告代理店を母体とするもの、富士通や日立など総合電機メーカーを母体とするファームもあります。

シンクタンクというと株価や為替の予測など経済の調査をしているイメージが強く、コンサルティング業務とは結びつきにくいと考える人も多いかもしれません。

しかし、調査・研究・分析を通してグループ企業へ経済情勢や政治問題について提言を行うというシンクタンクの業務はコンサルティング業務と重なる部分も多く、近年は他の民間企業や官公庁を対象としたサービスを手掛けるシンクタンクが増えてきているなど、両者の垣根はなくなってきているのが現状です。

【コンサルタントの意味とは】コンサルタントの仕事内容とは

コンサルティングファームにさまざまな種類があることは説明しましたが、いずれのコンサルティングファームに所属していてもコンサルタントとしての仕事内容にはそれほど違いはありません。

まず、コンサルタントの基本的な働き方として、クライアント企業から依頼があった場合には依頼内容に応じて適切な人材が集められてプロジェクトチームが編成されます。

そして、その仕事が終わればチームは解散となり、また別のプロジェクトに参加するという形です。

チームの中での仕事内容は役職によってある程度決まっています。

コンサルタントの中でも特に実績が豊富でプロジェクトの最終責任者となるのが「パートナー」という役職です。

パートナーはクライアント企業トップとの協議を通して課題解決のための提案を行い、新規プロジェクトを受注するのが重要なミッションとなります。

パートナーの受注した案件を現場で指揮する現場責任者が「マネージャー」です。

プロジェクトの進捗状況を管理することや予算の管理・折衝などが主な仕事になります。

プロジェクトのスケジュールに合わせて実際に作業に当たるのが「コンサルタント」です。

ITや労務、財務など、それぞれの担当するモジュールについて自分の判断で仮設の構築と検証作業を進めて完成を目指します。

ある程度経験を積むとより上流の工程を任されるようになります。

【コンサルタントの意味とは】有名コンサルティング企業を紹介

ここからは代表的なコンサルティングファームをいくつか紹介していきます。

いずれも業界を代表する世界的に有名なファームであり、コンサルタントならぜひ目指したい企業です。

アクセンチュア

アクセンチュアはアイルランドに本社を持つ戦略系コンサルティングファームです。

世界の200都市に拠点を持ち、総従業員はおよそ45万人と業界最大規模を誇っています。

この事業規模を活かしてどんな事業にも柔軟に対応できるようにストラテジー・コンサルティング・デジタル・テクノロジー・オペレーションと5つのサービスラインを構成しているのがアクセンチュアの強みです。

ほかのコンサルティングファームに比べていち早くIT分野に注目したことでも知られ、デジタル分野のプロジェクトを多数手掛けることで高い成長率を現在も維持しています。

日本には1995年に参入、東京本社のほかに北海道・大阪・京都・福島・熊本などの支社を持ち、リモートワークを積極的に推進するなどコンサルタントが働きやすい環境の整備にも力を入れています。

マッキンゼー・アンド・カンパニー

マッキンゼー・アンド・カンパニーは1926年にシカゴ大学経営学部の教授であったジェームズ・O・マッキンゼー氏が中心となって設立されたコンサルティングファームです。

世界で最も早くコンサルティングファームという概念を形成した企業といってよいでしょう。

現在では世界60ヶ国におよそ10,000人のスタッフを抱え、その規模は特筆すべきものがあります。

マッキンゼー・アンド・カンパニーでは国籍はあまり重要ではなく、1つのプロジェクトに対して各国からコンサルタントが呼び寄せられることも珍しくありません。

そのため、社員には高い語学力が求められます。

日本での法人設立は1971年とかなり早く、そのときの代表には多数の著書でも知られる大前研一氏が就任しています。

グローバル企業でありながら日本国内の独特な市場環境に柔軟に対応することで多くの日本企業を取り込んでいるのも大きな特徴です。

ボストン・コンサルティング・グループ

ボストン・コンサルティング・グループはマッキンゼー・アンド・カンパニーと並び称されることも多い、最高峰の戦略系コンサルティングファームの1つです。

近年は数多くの外資系コンサルティングファームが日本支社を展開していますが、その中でもボストン・コンサルティング・グループはボストン本社に次ぐ2番目の支社として1966年に日本支社を設立した歴史を持ちます。

国内での業務に豊富な実績があり企業からの信頼度も高く、非常に優位な立場に立っています。

ボストン・コンサルティング・グループは人材育成に対しての投資を惜しまないことから、コンサルタントのキャリアアップに適した企業としても知られています。

女性の働きやすい職場との評判も高く、魅力的な職場といえるでしょう。

まとめ

コンサルタントは企業の成長を手助けする、非常にやりがいのある仕事です。

給与レベルも高く、魅力的な職業といえます。

コンサルタントが勤務するコンサルティングファームはトップマネジメントに特化した「戦略系コンサルティングファーム」、すべての事業の見直しを行う「総合系コンサルティングファーム」、シンクタンクが母体の「シンクタンク系コンサルティングファーム」の3つがあります。

このようなコンサルティングファームの中で、クライアントからの要望に添って現場でプロジェクトを進めていくのがコンサルタントの主な仕事です。

努力次第によってはアクセンチュアやマッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン・コンサルティング・グループなど世界トップのコンサルティングファームで働くことも夢ではありません。

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