はじめに
「介護業界への就職を検討しているけど、志望動機に何を書けば良いか分からない」
「介護業界の志望動機でNGとされているものはあるの?」
「職種によって志望動機は変えるべき?」
介護業界への就職を考えている人の中には、このようにたくさんの疑問や不安があるのではないでしょうか。
この記事では、介護業界の志望動機のポイントや構成方法、志望動機の中でアピールしたいポイントなどを紹介しています。
このほか、職種ごとの志望動機の例や介護業界でNGとされている志望動機の例なども紹介していますので、志望動機の具体的な書き方が把握できるでしょう。
介護業界への就職を考えている人は、ぜひこの記事を参考にしてください。
- 介護業界の志望動機のポイント
- 介護業界の志望動機の例文
- 介護業界の志望動機を作成する際の注意点
- 介護系の企業が何を重視して採用するか
- 介護業界の志望動機の書き方が分からない人
- 介護業界の志望動機の例文を読みたい人
- 介護系の企業が何を重視しているのか知りたい人
- 介護業界について知識が無いが、興味があるひと
【新卒介護:志望動機の例文】介護業界とは?
高齢化が急激に進む日本において、お年寄りや身体が不自由な方の身の回りの世話や生活のサポートを行う介護職は非常に社会的役割の大きな仕事です。
介護職のニーズも非常に大きく、介護の仕事を目指しているという方も多いと思います。
介護の仕事をするためにも、介護業界というものをよく理解しておきましょう。
そもそも介護職とはどのような業界に分類されるのかご存じでしょうか。
実は、介護職はサービス業に含まれるものであり、その中の医療・福祉分野に位置づけられています。
介護職と呼ばれるものにはいくつか種類があり、資格が必要なものもあれば、無資格で働くことができる仕事もあります。
介護の仕事に就くと、病院や福祉施設などで働くことになります。
介護業界の仕事内容
介護業界の仕事として皆さんが一番イメージしやすいのは、ホームヘルパーが行う身体介助や生活サポートでしょう。
高齢者と直接触れ合う仕事であり、食事・入浴・排泄の介助といったこと以外にも移乗介助・更衣介助などがあります。
思っているよりも力のいる仕事であり、体力勝負なところもあります。
介護施設の中にはレクリエーションや交流会などのイベントが行われますが、こういった企画の立案や運営などを行うのも介護の仕事です。
工夫をこらしたイベントを実施して施設を利用する高齢者に喜んでもらいましょう。
ケアマネや生活相談員のように直接的に介助などをせずに、高齢者一人ひとりに適切なケアプランを作成したり、高齢者やその家族の介護に関する相談に乗ったりするのも介護業界の代表的な仕事の1つです。
介護には保険が適用されるものもありますが、サービス料などの負担はかなり重いものがあります。
限られた費用の中で充実した介護を受けられるようにアドバイスしなければなりません。
介護業界のやりがい
世間的には「仕事が大変な割に給与水準が低い」と言われることが多い介護職ですが、非常にやりがいのある仕事とも言えます。
介護の仕事は人と人とが直接向き合う仕事なので、相手の反応が直接伝わってきます。
何か問題があれば嫌な顔をされたりして心を開いてくれないこともありますが、満足してもらえばうれしさや喜びといったものが表情などから伝わってきます。
信頼関係ができれば心を開いてくれるようにもなり、「ありがとう」といった感謝の言葉をもらうこともできるでしょう。
これは大きなやりがいです。
さまざまな働き方ができるというのも介護の仕事にやりがいを感じる1つの理由でしょう。
子どもが学校に行っている平日の昼間だけ数時間働きたいという女性も多いともいますが、半日型のデイサービスといった仕事であればそのような働き方でもOKです。
逆に少しでも多く稼ぎたいという場合は、24時間体制の介護施設で夜勤シフトにして働くことで短時間で効率よく稼ぐことができます。
介護業界のキャリアステップ
介護業界の仕事はやりがいが大きいと言いましたが、キャリアアップしやすいという点でもやりがいを感じやすい業界です。
まず、介護の仕事には学歴や年齢などによる差がありません。
多くの仕事では学歴や年齢がハンディキャップになることがありますが、介護の仕事は誰でも仕事ができます。
また、資格がなくても仕事ができます。
資格がないとできる仕事が限られてしまったり給料が安く抑えられてしまったりしますが、仕事を通じて介護に必要な知識やスキルを身につけて資格を取得できれば、大きなキャリアステップが望めます。
さまざまな研修を受けたり、資格試験に合格したりすれば管理職として働くことができるようになり、給料もアップするでしょう。
国家資格である介護福祉士に合格できれば、介護のプロとしてより大きな役割を果たせるようになります。
【新卒介護:志望動機の例文】介護職に資格は必要?!
結論として 2024年4月以降、認知症介護基礎研修の受講が義務化されたため、無資格者は働けなくなりました。
働いてる施設を問わず、直接介護に関わる人は全て対象となります。
しかし、この研修は認知症の人を介護する上で必要な基礎知識や技術の習得を目的とした簡単な研修であり、約150分で終わるため、そこまで負担の大きなものではありません。
確認テストやワークなども課されますが、そこまで難しいものではないため、勉強が苦手な方や知識に不安がある方も心配する必要はないといえます。
【新卒介護:志望動機の例文】看護や福祉との違い
介護福祉という言葉があるように、介護には看護や福祉に通ずる部分があります。
人の役に立つことをしたい、コミュニケーション力を活かしたいという人は、福祉や看護職でも良いのではないかと面接官に思われてしまうことがあります。
したがって、介護と看護・福祉の違いを簡単に押さえておきましょう。
福祉との違い
介護職と福祉はともに人々の生活を支援する役割になっていますが、その対象や方法、範囲には明確な違いがあります。
介護職は主に高齢者や障害のある方を対象に、日常生活を安全かつ快適にするためのサポートを提供します。
食事、入浴、排泄の補助や日常生活の動作支援などを行います。
利用者の身体的なケアに重点を置いており、直接的な身体介護が中心です。
一方、福祉はより広い範囲をカバーしており、対象者は児童や生活困窮者など多岐にわたります。
生活補助だけでなく、医療、教育、住居の確保や就労支援なども含まれます。
したがって介護は直接的に体が不自由な人や高齢者をサポートする仕事、福祉は何かしら困難を抱えている人の生活を全般的にサポートする仕事といえます。
看護との違い
介護職と看護職の違いも押さえておきましょう。
介護職は先ほども説明したように、高齢者や障害のある人の日常生活を支援することを目的としており、安全かつ快適に生活できるように身体的なサポートを提供することがメインです。
一方で、看護職は対象が障害のある人や高齢者に限らず、病気やけがの治療、療養のサポートが目的です。
看護師や保健師といった資格も必要であり、医療知識と技術を駆使して患者の治療に直接関わるのが仕事です。
もちろん、看護師も障害のある方や高齢者を対象に業務を行うことはありますが、介護職は高齢者と身体に障害のある方の身体的なサポートが中心であり、看護職は病気の方や療養が必要な方に医療的なサポートを提供するのが主な仕事です。
【新卒介護:志望動機の例文】介護業界の種類
一言で「介護業界」と言っても、そこにはさまざまなサービスや働き方があり、職種によって仕事内容や働く場所も変わってきます。
高齢者や障害者に対する接し方も変わってくるので、「介護業界の中でどのような仕事がしたいのか」「どんな施設で働きたいのか」ということを前もってしっかりと確認しておくことが大切です。
ここでは介護業界の施設やサービス、職種などについて詳しく説明していくので、介護業界を目指す方はぜひ参考にしてください。
入居介護施設
介護職に携わる方の主な勤務先の1つが入居介護施設です。
これは高齢者や身体の不自由な方が入居する施設のことで、一般的に老人ホームや介護施設と呼ばれるものです。
「特別養護老人ホーム(特養)」は自治体や社会福祉法人などが運営する公的な介護施設で、比較的費用が安いのが特徴です。
しかし、利用するには要介護認定が必要です。
同じ公的な介護施設として「介護老人保健施設(老健)」というものもあります。
特養は高齢者の介護が主な目的ですが、老健は高齢者が自宅で生活できるように医療的なケアやリハビリを行うのが主な目的の施設です。
入居介護施設には民間が運営するものもあります。
民間運営の施設は一般的に「有料老人ホーム」と呼ばれ、介護主体のところもあれば健康な高齢者が入所する施設もあるなど、サービス内容は施設によってさまざまです。
デイサービス
介護施設には入居型だけでなく通所型の施設もあります。
通所介護施設として代表的なものが「デイサービス」です。
デイサービスには1日型と半日型があり、1日型は朝から夕方まで、半日型は朝からお昼までサービスを受けることができます。
最近はお泊まりデイサービスというものもあり、勤務先がお泊まりデイサービスを行っている場合は、夜勤が発生するケースもあります。
デイサービスを利用するのは、普段は自宅で生活している介護認定を受けた高齢者です。
利用者を自宅まで迎えに行き、施設では入浴や食事など身の回りのお世話をしたり、リハビリを行ったりします。
また、引きこもりを防ぐためにさまざまなレクリエーションなども企画されています。
このようなレクリエーションの企画や運営も介護に携わる方の大切な仕事です。
ホームヘルパー
ホームヘルパーは介護保険法上では訪問介護員と呼ばれ、高齢者の身体介助や生活サポートなどを行うのが主な仕事です。
また、通院が必要な高齢者の付き添いなども行います。
自治体や民間企業の運営する介護施設やデイサービス、自宅で生活されている高齢者の自宅などさまざまな場所でホームヘルパーは活躍しています。
ホームヘルパーとして働きたいという場合は、介護職員初任者研修の資格を取得するのがオススメです。
これは介護職の入門資格となるもので、介護に関する基礎的な知識やスキルがあることの証明となります。
資格がなくてもホームヘルパーとして働くことは可能です。
ただし、できる仕事の幅は狭くなってしまいます。
勤務先によっては働きながら資格を取得できる制度が整備されているところもあるので、初心者の場合はそういった勤務先を選ぶのも良いでしょう。
介護支援専門員(ケアマネ)
介護職の仕事は高齢者や身体の不自由な方の身の回りのお世話だけではありません。
介護を必要とする人がよりよい生活を送ることができるように、幅広い観点からさまざまなサポートを行っています。
ケアマネ(ケアマネージャー)は正式には「介護支援専門員」とも呼ばれ、それぞれの高齢者・要介護者について「どのようなサービスを受けるべきか」という最適なケアプランを作成するのが主な仕事になります。
ケアマネとして働くには介護支援専門員実務研修受講試験に合格しなければなりません。
この資格は国家資格ではなく、各都道府県が実施する公的資格ということになります。
福祉系の資格の中では難易度が高く、合格率は25%ほどです。
独学でも合格することは可能ですが、効率的に学習を進めるにはスクールや通信講座などを利用するのがオススメです。
【新卒介護:志望動機の例文】介護業界の志望動機のポイント
介護業界は高齢化が深刻化し、介護ニーズが増す中で将来性もある業界の一つです。
もっとも、介護というのは人の生命や体に関わり、介護される方はもちろん、ご家族とも深く関わる大きな責任感を伴う仕事です。
近年では介護職員を巡る大きな事件や事故も増えており、介護業界でも人材の選考には慎重にならざるを得ません。
いかに人手不足の業界だからといって、人材のニーズが高いから、将来的にも仕事があるからなど単純な理由で志しても採用には至らないでしょう。
本気で社会問題に貢献し、心を込めた介護サービスを提供したいと考える、誠実で熱意ある志望動機が求められています。
なぜ介護を目指すのか
まずは、数ある業界の中から、なぜ介護業界で働きたいと考えたのかを明確にしなくてはなりません。
当然ながら、人手不足だから内定が出やすいなど単純な理由ではだめです。
介護業界を敬遠する学生さんからすれば、介護の仕事はつらい、大変、責任が重いなどイメージが悪いのが現実です。
24時間365日のニーズがあり、拘束時間や労働時間が長い割には収入面や待遇面も整っていないと言われる職場です。
そうしたマイナスイメージがある中で、なぜ介護業界を志すのか、説得力のある理由が必要です。
少子高齢化といった日本が抱える問題や、地域や個別の家庭が抱える介護ニーズを踏まえながらも、その課題の解決のために、なぜ自らが貢献したいと考えたのか、具体的に説明しましょう。
なぜその仕事を選んだのか
介護の仕事といっても、業態や職種はさまざまあります。
24時間365日体制で高齢者のケアを行う特別養護老人ホームや老人保健施設、有料老人ホームなどの介護施設で介護職員や相談員として働く、リハビリやリクリエーション、日々の身体管理や介護予防などを目的にしたデイサービス施設で働く選択肢もあります。
また、訪問介護事業所で自宅訪問によるホームヘルパーとして活躍する、さまざまな経験を積みながらいずれはケアマネージャーとしてコンサルティング業務や指導者的な役割を目指したいという方もいるでしょう。
介護といってもさまざまある中で、なぜその仕事をしたいと思ったのかも、明確かつ具体的に説明できなくてはなりません。
原体験に基づく
採用したいと思える志望動機を伝えるうえで、介護の原体験は大きな意義を占めます。
高齢化という社会的な問題や地域の抱える問題の解決に貢献できるからとか、社会から求められている仕事だからといった大義名分を繰り広げるより、実際に介護を体験して、それを仕事にして役立ちたいと思うことは、介護の本質を理解できている人材だとわかるからです。
現実の介護は大変なこと、つらいこと、思うようにならないことも少なくありません。
その大変さやつらさを経験してもなお一生の仕事にしたいと思えたのはなぜなのか、採用担当者は知りたいと興味を抱きます。
祖父母や親、兄弟姉妹などの介護経験をはじめ、介護施設へのボランティア活動による体験、学校の実習で実際に現場で業務を体験した際のエピソードを踏まえ、それによって何を得て、なぜ仕事に就きたいと考えたのかを説明できるようにしましょう。
【新卒介護:志望動機の例文】志望動機の構成
介護業界の志望動機は、選考担当者が何を知りたいと思っているのかを把握し、エピソードなどを交えながら具体的な内容で作成していくこともポイントです。
自分の強みを上手にアピールし、なぜ介護業界を目指そうと思ったのかを伝えると好印象です。
ここでは、どうしてこの仕事に就きたいと思ったのか、その熱意をうまく伝えるための志望動機の構成法について解説します。
ポイントや注意点を確認し、あなたの魅力や熱意を伝えてみてください。
結論:私は〇〇という点で貴社を志望しました
介護業界を目指す方は、志が高く何事にも真面目に向き合い誠実な人がとても多いです。
そのため、たくさんの魅力や強みがあり、アピールポイントを1つに絞り切ることは難しいと感じてしまうかもしれません。
しかし、志望動機を書く際には、長々と文章を連ねていくのではなく、簡潔に伝えることも選考担当者から高評価を獲得するコツです。
まず初めに相手が最も知りたい結論を挙げ、自分の思いややる気を述べていきましょう。
あいまいな言葉で伝えるのではなく、わかりやすく介護業界のどういった点に魅力を感じ志したのかを自分の言葉で伝えることで、その人の誠実さを感じ魅力的な人物だと認めてもらえます。
理由:なぜならば、〇〇という経験で〇〇と考えたためです
志望動機は、結論だけでなく「なぜそう思ったのか?」という理由や根拠が必ずあるはずです。
理由や根拠を述べる際には、これまでの自身の経験を交えていくとわかりやすくなります。
なぜ介護業界を目指そうと思ったのか、そのキッカケとなった経験を思い出してみましょう。
たとえば、「祖母の介護を手伝った経験から、家族の負担や心労を知り介護を求める方の力になりたいと考えたからです」というように自身の経験を交えて書くと信ぴょう性が増します。
選考担当者の心をつかむには、やる気や熱意のほかにも本当にこの業種で働きたいという強い思いを相手に納得させなければいけません。
信ぴょう性を高めるために、これまでの自身の経験を挙げ具体性のある理由を述べていきましょう。
エピソード:私は〇〇で〇〇ということをしていました
志望動機は、ただ自分の思いを連ねるだけでは印象に残りません。
1日に何人もの履歴書を確認する選考担当者にインパクトを残すなら、エピソードを挙げて「もっと読みたい」思ってもらえるような動機を記載していきましょう。
また、エピソードを挙げた後に問題を提起し自身の行動によって解決したというポジティブな流れで文章を組み立てていくと問題解決能力のある人物だということをアピールできます。
もし、大学などで福祉の勉強をしていたのであれば学業を通して得た経験をもとにエピソードを盛り込んでみてもいいでしょう。
介護業界で一からスタートするという方は、日常生活の中で出会った高齢者や障がい者との触れ合いをもとに志望動機のエピソード部分を作成してみてもいいのではないでしょうか。
問題:その経験で〇〇という問題に直面しました
介護業界を目指したエピソードを述べたら、次に問題を提起します。
志望する会社によって特徴や社風には違いがあるので、まずはそれらを踏まえたうえで自身が経験した問題に触れると次の構成につながる行動や結果に触れやすくなります。
選考担当者は、問題解決能力を持ち合わせている人物かという点のほかにも価値観や人柄を、志望動機を通して知りたいと思っています。
そのため、自身が経験した問題を志望動機に取り入れる際には、必ず最終的に良い結果をもたらしたものを選ばなければいけません。
問題を解決することができずにそのままあきらめてしまったというようなエピソードでは、マイナスイメージを与えてしまい、良い結果を得られません。
ここでは、必ずポジティブな形で問題を解決し良い結果や成果を生み出したエピソードを盛り込んでみることもポイントです。
行動:そのため、私は〇〇を行いました
介護業界では、時に思わぬ問題に直面することがあります。
その都度、問題解決能力が求められますが、行動力を発揮し適切な形で解決できる高い能力を持ち合わせた人物が介護業界では欠かせません。
志望動機を書くうえで問題に直面した際にどのように行動し解決したのかを記載していくと、あなたの問題解決能力をアピールでき、介護業界で必要な人物だと認めてもらえます。
選考担当者を納得させるには、何をどう解決したのかだけに触れるのではなく、どう分析し、さらにどのように行動して、その結果何を得られたのかまで具体的に伝えなければいけません。
ただ友人や家族に協力してもらったという解決法やインターネットで情報を集めて問題を解決したという誰にでも簡単にできる行動では、あなたの魅力を知ってもらうことは困難です。
あなたの能力や努力が伝わる行動に関するエピソードを取り入れて上手にアピールしましょう。
結果:その結果、〇〇になりました
自身が問題解決能力がある人だということを志望動機を通してアピールする際には、問題とどのように向き合い行動し、そこで得た成果や結果まで記載しておくと具体性が増します。
また、感じたことや学んだことにまで触れて、より明確に自分の思いを伝えてみることも効果的です。
志望動機は、会社側から「ぜひ一緒に働きたい」と思ってもらえるような好印象な文章を書くこともポイントです。
相手に自分の思いがしっかりと伝わるように自分なりの言葉で記載し、読み手の心を引き付けていきましょう。
志望動機の結果となる部分は、「〇ヶ月で〇〇になりました」というように数字を入れ成果の大きさをアピールすることも効果的な書き方です。
結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております
最後に入社後に自身がどのように貢献できるのかを記載します。
ここでは、自身が持ち合わせているスキルや特技をアピールしながら、今後の活躍や目標を伝えると効果的です。
また、将来の自分の理想をイメージして思いを伝えても構いません。
会社と自身の思いがマッチするように入社後の意欲を記載する際には、事前に会社の特徴や社風などを確認しておくと安心です。
まずは、会社のホームページやパンフレットなどを参考にして特徴をしっかりとつかんでみてください。
志望する会社ならではのエピソードを取り入れながら自身の思いや目標を記載すると、自社で働く強い意思があると判断され、高評価を得やすいです。
【新卒介護:志望動機の例文】志望動機は志望する仕事によって変えよう
介護業界にもさまざまな業態や職種があるため、志望する仕事によって内容を変えるのが基本です。
それぞれの仕事によって、対象となる要介護者が異なったり、サービスを提供する目的や役割、関わる人たちが異なったりするため、仕事の要点を踏まえた志望動機を構成しなくてはなりません。
老人ホーム
老人ホームは介護度が比較的重い人や寝たきりの方もおり、24時間365日体制での介護が必要です。
シフトを組んで夜勤もこなさなければなりません。
おむつ交換や食事の介助、服薬管理や痰の吸引など高度な技術やより責任感ある業務を任される職場です。
老人ホームによって入居者の介護レベルも異なるので、個々の条件も踏まえて、なぜ、大変な仕事を志すのかを具体的にしましょう。
デイサービス
デイサービスは一人暮らしの高齢者や、日中に家族が留守にする高齢者、生活リズムを整えたい高齢者やリハビリなどが必要な高齢者が訪れる施設です。
寝たきりのような重度の介護が必要な利用者はおらず、デイサービスのみの仕事であれば夜勤もありません。
一方で半日程度の時間で健康チェックや入浴、食事などのサービスを提供するとともに、介護予防やリハビリのためのトレーニングなどを行わなくてはなりません。
老人ホームが生活そのもののサポートを担うのに対し、デイサービスは高齢者がより快適に過ごしたり、家族の負担を軽減したりする役割などを担います。
老人ホームではなく、なぜデイサービスを選んだのか、目的を明確にし、自分が何をしたいと目標を持っているのか具体的にしましょう。
ホームヘルパー
ホームヘルパーは一人暮らしの高齢者のケアや、家族が介護している高齢者の介護を補助するお仕事です。
直接、自宅に出向いて仕事を行い、一人で担当することもあるので、より高い技術や対応力、コミュニケーション力の高さも要求されます。
自宅にホームヘルパーに来てもらった体験などを踏まえ、どうして施設介護より訪問介護を選んだのかを具体的にしましょう。
ケアマネージャー
ケアマネージャーになるには知識や技術だけでなく、実務経験が求められます。
将来、ケアマネージャーを目指すために、なぜその施設や事業所で経験を積みたいと思ったのかを明確にしましょう。
そのうえで、ケアマネージャーとなった暁にはどのような仕事をしたいのか、どのように職場に貢献したいのかを具体的にします。
【新卒介護:志望動機の例文】介護業界の志望動機でアピールしたいポイント
介護に携わることへの誠実な想いや熱意、貢献したい気持ちはもちろん重要ですが、それだけではできないのが介護という仕事です。
体力や忍耐力も要求されますし、思うようにならないことがあっても感情をコントロールできる冷静さや心の温かさも必要です。
高齢者やご家族が安心して任せられる技術やノウハウの習得も不可欠です。
そのために今ある自分のスキルや能力、強みをアピールしましょう。
体力や根性
寝たきりの高齢者は体のすべてを預けてくるので、わずかに移動させるだけでも体力が必要です。
24時間対応で、1名で何人もの高齢者をケアする必要もあり、体力や根性も要求されます。
人手不足の中で体調を崩して休んでばかりでは、採用側としても困ります。
部活動などを通じて得た体力や根性、学校ではいつも皆勤賞だった実績などをアピールしましょう。
介護をしてきた経験
実際に家族の介護にあたってきた経験はもちろん、学生時代を通じてボランティアをしたことなど、わずかであっても介護実習で得た経験とそこで得られた成果などを具体的に語りましょう。
年長者とのコミュニケーション能力
祖父母と仲がいい、祖父母に育てられた、地域の高齢者との触れ合いを大切にしているなど、エピソードを踏まえて、年長者とのコミュニケーション力に不安がないことをアピールしましょう。
介護に関する資格
介護職員初任者研修や介護福祉士、理学療法士など学生時代に取得できた資格があれば、積極的にアピールしてください。
介護に関する資格は知識だけでなく、実技面も伴わないと得られない資格が多いため、即戦力や期待の新人として採用確率も高まります。
【新卒介護:志望動機の例文】介護業界の志望動機例
介護業界で採用されるための志望動機は、仕事別に体験などを踏まえながら、熱意をアピールすることがポイントだとわかりました。
それを踏まえて、仕事別に志望動機例をご紹介します。
あくまでも一例ですので、自分の体験やその志望企業のサービス内容や対象者を踏まえて検討をしてください。
老人ホーム
老人ホームを志望する場合の志望動機の例文
私が御ホームを志望したのは、医療措置が必要な高齢者も含め、高度な介護を提供しているからです。
私の曽祖父は介護度が重度であり、なかなか対応してくれる施設が見つからずに困った経験があります。
そのときの家族の負担や心労を知るからこそ、重度な介護状態にある方やそのご家族の助けになりたいと考えました。
デイサービス
デイサービスを志望する場合の志望動機の例文②
私が御社でデイサービスに携わりたいと志望したのは、高齢化社会が深刻化する中介護予防が重要と考えたからです。
慣れ親しんだ自宅で生活しながら、介護の重度化を予防できるデイサービスを通じて高齢者が自分らしい生活を送ることをサポートし、ご家族の負担軽減やリフレッシュにも役立つことができます。
私の祖父はデイサービスに通い始めてから地域での友人も増え、帰宅してからも楽しそうにお喋りすることが増えました。
やや認知症気味に感じていたのが、リハビリやリクリエーションを通じて祖父らしさが戻ってきました。
こうした下支えができるデイサービスの仕事は、高齢者にとっても家族にとっても望ましく、介護予防やQOLを高めるという目的が明確でやりがいがあると志望するに至りました。
デイサービス施設を志望する場合の志望動機の例文②
私は学生時代に取得した理学療法士の資格を活かしたいと御施設のデイサービス職を志望します。
デイサービスでは介護予防や介護度の進行を抑え、自立を支援できるサービス提供が必要だと考えています。
そのためには、私のような専門資格を持つスタッフの存在も欠かせません。
高齢化社会を踏まえ介護予防や高齢者の自立支援に従事したいと、老人ホームや高齢者病棟での実習を積んできました。
御施設にはまだ常駐の理学療法士がいないと伺いましたので、資格と経験を活かし、リハビリを担い、リクリエーションを通じた介護予防などに尽力したく、志望いたしました。
ホームヘルパー
ホームヘルパーを志望する場合の志望動機の例文
私が御社でホームヘルパーを志したのは、住み慣れた自宅で安心のケアが受けられることが理想と考えるからです。
私の祖母は一時期、施設に入所しましたが、雰囲気やサービスに馴染めず、認知機能が低下してしまいました。
自宅に戻り、ホームヘルパーさんと家族のケアに切り替えたところ、状態がよくなった経験があります。
家族だけでは大変だった介護もホームヘルパーさんのスキルと、どんなときでも前向きで笑顔で私たちに接してくれたことで、本当に助けられました。
私もそんなホームヘルパーを目指したいと考えています。
ケアマネージャー
ケアマネジャーを志望する場合の志望動機の例文
私がケアマネージャーを志しているのは、きめ細やかなアドバイスと最初のプランニングが、高齢者やそのご家族が満足できる介護を行ううえで重要だと考えるからです。
父が脳卒中で倒れ、介護が必要になったときは途方に暮れましたが、ケアマネージャーのサポートと父のために考えてくれた最善のプランでリハビリに成功し、今ではほぼ一人で自律した生活ができるまでに回復しました。
私も家族を支え、本人にとっても最善の介護プランが提供できるケアマネージャーに成長するために、多彩なケースを扱う御社で経験を積みたいと志望するに至りました。
有料老人ホームの介護職
有料老人ホームを志望する場合の志望動機の例文
私が御社の介護職を志望するのは、御ホームの環境やサービスに魅力を感じたからです。
実は5年前に亡くなった私の祖父がお世話になっていました。
祖父は御ホームへの入所前に別のホームに入所していましたが、環境が合わず、介護も十分とはいえませんでした。
両親が近隣で評判などを調査し、御ホームへの転所を決めたのです。
一人1部屋の個室や窓から見える美しい景色、温泉完備など寝たきりの祖父も心から楽しんでいました。
介護職員の数も多く、頻繁に巡回してくれるため、祖父も家族も安心して任せられました。
介護施設によってこんなにも違いがあるのかを実感したとともに、スタッフの親身な対応に心を動かされ、介護の道を志望することを決めたのです。
だからこそ、入所者にも家族にも安心を与える御ホームの一員になりたいと志望しました。
特別養護老人ホームの介護職
特別養護老人ホームを志望する場合の志望動機の例文
私は御ホームでボランティアをしたことをきっかけに、御社での介護職を志望しています。
学生時代に友人に誘われてボランティアに参加しましたが、初めての私が話をするだけでもご高齢者が喜んでくださいました。
人生の先輩を尊ぶことができ、人の笑顔を引き出すことができる、一生を通じてやりがいのある仕事だと感じたのが介護職を志したきっかけです。
その際に一人でも多くの人がいることが、入居者の方に安心を与え、心の充実も与えられると感じたのも事実です。
私に介護の道を志すきっかけを与えてくれた御ホームで、入居者の満足のために欠かせない人材の一人となれればと思い、志望しました。
【新卒介護:志望動機の例文】介護業界のパターン別志望動機例
介護業界は比較的に新卒でも目指しやすい業界です。
しかしながら選考をクリアするためには、働く意欲を訴える志望動機が必要になってきます。
今現在活躍している人たちは、どういった志望動機を持っていたのでしょうか。
パターン別に、いくつかの志望動機の事例を紹介します。
介護業界に興味を持っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
例文①:資格取得の意欲をアピール
例文①
「日々の生活の中で介護業界に関心を持っておりましたが、希望していたのは教育業界でした。
さまざまな教育文献も勉強しましたが、調べる中で自身が興味あるのはやはり介護の分野だと気付きました。
いつしか教育事業よりも介護事業に関する文献ばかりを読むようになっておりました。
両親も高齢になり介護が必要な状態です。
今こそ介護業界で、自らもっとこの世界のことを学びスキルアップしたいと思い始めたのです。
私の目標は、介護福祉士であり、それに必要な資格も取得していきたく思っております。
御社は資格取得制度が非常に充実しており、入社後の資格取得率もとても高いと知りました。
現在は介護に関する資格は持っておりませんが、御社で介護に必要な資格もしっかりと取得してこの世界で活躍できる人間になりたいと熱く思っております。」
例文②:介護職員・ホームヘルパーになりたい
例文②
「私は、学生時代は飲食店のウェイトレスのアルバイトをしており、卒業後は輸入雑貨店にて接客販売スタッフに携わっておりました。
とにかく人間が好きで、人と接する仕事がしたかったのです。
輸入雑貨店も接客販売という形でたくさんのお客様と出会うことができました。
しかしながら数年前に父が介護の末に他界したことをきっかけに、もっと人の助けにつながる接し方をしたいと思うようになりました。
輸入雑貨販売も接客はしますが、人の役に立つという点では物足りなさを感じてしまいます。
そこでホームヘルパーなどの介護の仕事で、人と接することができればと考えるようになったのです。
本来の人間が好きで人と接する仕事がしたいのは変わりません。
介護の世界では未経験ですが、アルバイトでの接客業で培った気配りやコミュニケーション能力を活かして新たに頑張りたいと思っております。」
例文③:家族の介護をきっかけに介護業界を志望
例文③
「祖父の介護を手助けしてくれた、ホームヘルパーのようになりたいと思ったため、貴社を志望しました。
私の祖父が5年前に病気で倒れて突然、介護が必要な状態になってしまいました。
祖母や母と協力しながら介護をしていましたが、知識や経験がなく、思うようにいかないことばかりでした。
その時、フォローして下さったのが、貴社のホームヘルパーでした。
祖父の介護はもちろん、家族の心のケアまでしてくださり、私も皆さんのように介護を受ける方もその家族も支えることができるホームヘルパーになりたいと考えるようになりました。
貴社に入社しましたら、家族の心のケアまでできるホームヘルパーになりたいと考えています。」
例文④:家族を介護してくれた介護士に憧れた
例文④
介護の現場は、要介護者とその家族が直面するさまざまな課題や困難を乗り越える場であると考えています。
私の家族も祖母の高齢にともない、介護の必要性に直面しました。
その際、私たち家族を支えてくれたのが介護士の方々でした。
手厚いケアと優しい対応のおかげで、祖母は笑顔を取り戻し、穏やかな日々を過ごすことができたのです。
その変化を目の当たりにした瞬間、私は強く感じました。
「介護士の方々は単なる身体的なサポートだけでなく、心のケアも行っているのだ」と。
祖母の笑顔や、家族が安心して日常を送れることはすべて、介護士の方々の専門的な知識や技術、そして何よりも人としての温かさによってもたらされたものです。
この経験から、私は1人でも多くの高齢者とその家族に安心と笑顔を届けるため、介護士としての道を志望するようになりました。
祖母のケアを通して感じた、人の生活の質を向上させることの大切さや、高齢者一人ひとりの人生を尊重し、その人らしい生活をサポートすることの意義。
これらを胸に、私は介護のプロフェッショナルとして成長し、多くの方々に役立つ存在となることを目指しています。
例文⑤:自身のボランティア経験から介護業界を志望
例文⑤
私は介護のボランティア活動を通じて、利用者一人ひとりが持つ独自の人生や価値観、そしてその背景にあるさまざまなエピソードに触れる機会を得ました。
高齢者たちの中には戦争を経験した方、多くの困難を乗り越えてきた方、家族との思い出を語る方など、多彩な背景を持つ方々がいました。
彼らの話を聞く中で、私は1つの気づきを得ました。
それは、どんなに歳を重ねても、人はその人らしさを失いたくないと願っているということです。
彼らは自分の歴史や価値観を大切にしつつ、今を積極的に生きていこうとしていました。
しかし、体の不調や日常生活の困難など、さまざまな壁に直面していることも事実でした。
私がボランティアとして関わった時、その壁を乗り越え、彼らの「その人らしい生活」をサポートすることの重要性を深く実感しました。
この経験を通じて、私は介護業界で働きたいと強く思うようになりました。
高齢者一人ひとりの人生や価値観を尊重し、その人らしい生活をサポートすること。
これは私がボランティア活動で学んだ、介護の真髄だと感じています。
この信念を持ち続け、介護業界でのキャリアを通して、多くの高齢者とその家族に寄り添い、サポートしていきたいと思っています。
【新卒介護:志望動機の例文】介護業界が志望動機でチェックしているポイント
これから介護職で頑張りたいと思ったら、志望動機は一貫性を持たせるようにしましょう。
本当にこの人は介護の仕事に就きたいと思っているのか、手っ取り早くなんでも良いから働きたいと思っていそうかを見極めたいと思っています。
面接で聞かれる中でも、志望動機には注目しているのです。
内定をもらえるようにするためにも、まずはどんな点に注目して志望動機を聞かれているのか知っておきましょう。
長く働いてくれるか
介護の仕事は簡単そうに見える方もいるかもしれませんが、想像以上に大変です。
精神的にも肉体的にも疲れを感じてしまいやすいため、多少のことがあってもへこたれずに長く働いてくれる人を採用したいと思っています。
そのためにも志望動機を聞き、気持ちがこもっていて長く続けられそうな人物かどうかは見られています。
採用しててもすぐに離職してしまっては、これまで教えてきた仕事もすべて無駄時間となってしまい意味がないのです。
人が足りないと言われている業者でもあるため、できるだけ定着してくれる人材を欲しいとも思っています。
志望動機は具体的に述べるようにして、気持ちがこもっていないような抽象的な話をするのは避けるようにしましょう。
職種理解ができているか
介護では具体的にどんな仕事をするのかを、ある程度把握していないとダメです。
そもそも興味があって頑張りたいと思っているのであれば、ある程度仕事の内容を理解していなければなりません。
面接でも突っ込まれた質問をされることもあり、受け応えでどの程度職種が理解できているか見られています。
もし良い部分だけを見ていてしっかりと理解できていなければ、入社後にギャップを感じてしまいやめてしまうかもしれません。
すぐに辞められてしまっては、ほかに働いている人にも迷惑がかかってしまい大変です。
想像以上にキツい仕事だからこそ、その覚悟があるのかどうかも重要視して見られています。
素質があるか
実際に仕事をした時に適している人かどうかを、志望動機から読み取っています。
さらに体力がありそうか、コミュニケーションが上手に取れる人かも見ているのです。
利用者さんだけでなく、そのご家族の方とも話す機会があります。
今日はどんな状態だったのか、今後どのようにしていくのかなどお互いに話をしていかなければなりません。
体力だけあっても人とのコミュニケーションが上手ではない場合、企業としても不安を感じます。
さらに年配の方や痴ほう症などで通常のような会話ができない人もいますので、スムーズで思いやりのあるやりとりができる人かどうかもチェックされています。
【新卒介護:志望動機の例文】介護業界の志望動機で好ましくないもの
介護の志望動機を考える場合、相手に悪い印象を与えてしまう内容や表現は避けるようにしましょう。
ここでは、介護業界の志望動機で好ましくないものを紹介していきます。
以下で紹介することに注意しながら、志望動機を考えましょう。
介護業界における人材不足を補うことを最重要視する
介護業界は慢性的な人材不足な状態の現場が多いですが、「人材不足な業界の役に立ちたい」といった人材不足を補うことを重要視することはやめましょう。
志望動機は、自分の強みや魅力がどのように仕事で活かせるかアピールするためのものです。
人材不足という業界のネガティブな面ばかりに着目して志望動機を書いても、アピールにはなりません。
また、人材不足を補うことに着目してしまうと、「なぜその企業(施設)でなければならないのか」「その企業でどのように働きたいのか」という部分がはっきりしません。
「他の企業でも良いのでは」と思われれば、採用を見送られてしまう可能性があります。
志望動機では、どうしてその企業なのかという部分を明確にしましょう。
待遇や給与にばかり言及する
「福利厚生が充実している」「給与に惹かれた」「休みがしっかり取れる」など待遇や給与にばかり言及するのは、好ましくありません。
働く上で給与や待遇は重視すべきポイントではありますが、そればかりに言及すると介護への興味を疑われ、働く意欲が低いと判断されてしまいます。
待遇の良い場所があれば、すぐに転職してしまうと思われる可能性もあり、相手にネガティブな印象を与えてしまうでしょう。
待遇や給与にばかり言及せず、キャリアや介護業界を志望した理由をしっかり説明できるようにしてください。
学びたいという点を強調してしまう
スキルや経験に不安がある人は、熱意があることを示すために学びたいという点を強調してしまいがちですが、志望動機としては好ましくないでしょう。
学びたいという気持ちを持つことは悪いことではありませんが、仕事に貢献できること、会社の利益のために価値を提供できることが見えなければ採用を見送られてしまいます。
また、学びたいという姿勢を強調してしまうと、主体性に欠けるという印象を与えるだけでなく、自分のためにしか行動できない人と思われてしまう可能性もあるでしょう。
志望動機では、学びたいという点を強調せず、自分が持つスキルや経験を活かして貢献したいことが伝わる内容にした上で、不足している部分は仕事の中で学びたいとするようにしてください。
【新卒介護:志望動機の例文】介護業界を志望する際に知っておきたい注意点
介護業界を志す場合、採用担当者を納得させられる志望動機を作ることも大切ですが、業界への理解を深めておくことも重要です。
良い志望動機が出来上がったとしても、業界への理解が不足していれば早期離職につながってしまいます。
ここからは、介護業界を志望する際に知っておきたい注意点を紹介しますので、参考にしてください。
夜勤や休日出勤がある可能性
就職を希望する施設によっては、夜勤や休日出勤がある可能性を考慮しておきましょう。
特別養護老人ホームや有料老人ホームなどの入居介護施設では、24時間体制で入居者のケアを行わなくてはいけません。
夜勤や休日出勤があることを理解した上で、応募するようにしましょう。
給与水準が高くはないこと
厚生労働省が発表した令和3年賃金構造基本統計調査によると、全国の平均賃金は男女計で307.4千円となっているのに対して、介護業界も含まれる医療・福祉の平均賃金は男女計で291.7千円となっています。
介護業界の賃金は全国平均を下回っており、給与水準は決して高くはないということを理解しておくべきでしょう。
ただ、介護業界で給与アップが望めないわけではありません。
資格を取得したり、長く働き続けたりすることで介護業界の中で給与を上げることはできます。
介護業界への就職を希望する場合は、資格取得を目指すなどすると良いでしょう。
出典:令和3年賃金構造基本統計調査の概況|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/dl/13.pdf
救急対応する可能性
介護の現場では、いつ何が起こるか分かりません。
食事や入浴などの日常の介助だけでなく、急な事故やケガ、病気で救急対応しなくてはいけないこともあります。
限られた人員で利用者や入居者のケアを行わなければならない夜勤などの時に、救急対応を迫られると、精神的にきつく、つらいと感じてしまう可能性があるでしょう。
介護の仕事は介助だけでなく、救急対応があることも理解しておいてください。
【新卒介護:志望動機の例文】介護業界の志望動機が思いつかない時の対処法
今後高齢化がもっと進み介護が必要になる人も増えると言われていますので、需要があるだろうと思って介護職を決めた方もいるかもしれません。
なんとなく気持ちがあるものの、面接官を納得させられるような志望動機がなかなか思いつかないという時もあるでしょう。
その場合にはどう対応したら良いのか、こちらでいくつか方法を紹介していきます。
就活の軸を作る
まずは自分の中でどんなことは譲れないのか、やりたいことは何か突き詰めて考えながら就活の軸を作りましょう。
自分をしっかりと知り就活の軸ができれば、介護の仕事への志望動機も自然と出来上がってきます。
就活の軸にマッチしているだけで、アピールも上手に行えるようになり質問をされても一貫性のある受け応えもできるようになります。
就活の軸は自己分析をしないとできないので、まずは紙などにこれまで頑張ってきたことや好きなことを書き出してみましょう。
ほかにも自己分析ではモチベーショングラフがオススメですので、ぜひ以下の記事も参考にしながら就活の軸を今一度考えてみましょう。
企業研究をする
志望動機がハッキリと決まらない時には、どんな職種か自分の中でしっかりと理解していないからかもしれません。
なんとなく人の話やニュースなどで介護の仕事に就いて聞いたことがあっても、具体的にどのような仕事かまでは細かく答えられない方もいるでしょう。
就活ではどこまで企業についてや業務内容などについて知っているのか、面接などで質問されます。
企業研究をしておくとより深く会社のことや介護についてわかるようになってくるため、志望動機につながる部分も見つかります。
具体的にどのように企業研究すれば良いのかは、以下の記事を参考にしながら介護について理解を深めてみましょう。
【新卒介護:志望動機の例文】就活エージェントを効率よく使おう
介護の就職先を探す際にも、志望動機以外にも面接でどのようにさまざまな質問へ答えたら良いのかわからないなど迷いも出てくるでしょう。
周りに同じ介護職を目指している友人や知人がいない場合、深い相談などでもできずに1人で行き詰まってしまうかもしれません。
困った時にはすぐ相談ができ、自分に合った職種を紹介してくれる就活エージェントは使えるだけ使いましょう。
自分では気が付かなかった部分を教えてもらうことや就活の軸づくりも一緒に行ってくれます。
軸が出来上がりどんな仕事をしたいのか決まったら、詳しく企業紹介までしてくれるので頼もしいでしょう。
自分に合わない時にはやめても構いません。
就活エージェントをお探しなら、就活市場エージェントにお任せください。
まとめ
介護業界は人材不足で、高齢化によるニーズが高い業界である一方で、仕事の大変さやトラブルなども問題視されている業界です。
それゆえに、なぜそこで仕事をしたいと考えたのか、より具体的で明確にさせることが大切です。
介護に携わる高い決意と責任感、本気度が伝わるよう、仕事内容をよく理解し、実地体験などを踏まえながら志望動機を検討しましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート