面接で苦手な人について聞かれた際の回答例|ポイントと注意点も解説

面接で苦手な人について聞かれた際の回答例|ポイントと注意点も解説

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はじめに

「面接で苦手な人を聞く理由って何かあるのかな?」 「面接で苦手な人について答えるときに、NGな回答ってあるのかな?」 「苦手な人を伝えるときに、気を付けるポイントって何だろう?」 このように、面接で苦手な人について質問される場合に、たくさんの疑問や不安があるのではないでしょうか。

本記事では、面接で苦手な人について質問する面接官の意図や、答えるときの心構えについて紹介しています。

この記事を読むことで、面接で苦手な人について聞かれた時に、注意するポイントや、回答例がわかるため、面接をスムーズに行えるようになります。

面接で苦手な人について答えることに、不安がある方は、是非この記事をチェックしてみてください。

就活の面接においては、相手を試すような質問やその回答から相手の性格や対応力などを探ろうとする質問が少なくありません。

その一つに「あなたにとって苦手な人はいますか。」「どんなタイプの人が苦手ですか。」といった質問があります。

面接官によく見られたいと思うと、とっさに「苦手な人はいません。誰とでもうまく付き合うようにしています。」と超優等生の返事をしてしまいがちです。

ですが、これは企業が求めている回答ではありません。

苦手な人について面接で問われたとき、どのような対応をすればよいのかご紹介します。

なぜ企業は面接で「苦手な人」について質問するのか

そもそも、企業の面接でなぜ苦手な人を聞いてくるのでしょうか。

質問がシンプルであるだけに、何の意図で質問を投げかけているのか勘ぐってしまう方もいるかもしれません。

苦手な人がいるといったら印象が悪くなるのではないかと、不安になる方もいるでしょう。

もっとも、「苦手な人はいません。」「誰とでもうまくやっていくことを心掛けています。」「誰とでもすぐに打ち解けることができます。」といった優等生の回答はここでは求められていません。

誰しも苦手なタイプの一人はいるものです。

その苦手な相手や相性が合わないなと思う相手と、どう対処していくのか、その対応力などが試されている質問です。

どのような意図を持って質問が投げかけられているのか、詳しく分析していきましょう。

どんな人とも協力して仕事ができるかを確認するため

職場にはいろいろなタイプの人がいます。

怖い上司や先輩、性格が真逆な同僚や反りが合わない後輩などもいるかもしれません。

ですが、職場では性格とか相性で一緒に働く人をより好みすることはできません。

プライベートであれば、苦手な人がいれば、会話をしない、同じ場所に遭遇しないようにするなど避けることも可能です。

ですが、仕事の現場はそうはいきません。

そこで、苦手な人がどんな人であり、その人とどう対応していくのかを知りたいと思って面接官は質問してきます。

これは職場のチームワークや仕事の進め方に関わるだけでなく、取引先との対応が必要な仕事や接客が必要な職種などにも大きく影響します。

苦手な人が取引先だからコミュニケーションが取れない、苦手なタイプの顧客だからサービスが上手に提供できないでは困るからです。

相手が苦手だろうと大嫌いなタイプであろうと、取引先や顧客と円滑にコミュニケーションを図って、他の人と変わらぬ対応をしなくてはなりません。

相手に苦手意識を持たれてると感じさせないことも、業務遂行上求められるノウハウとなります。

あなたが所属しているコミュニティがどんなところか見極めるため

苦手な人を問う質問では、あなたがどんな環境で生活しているのかを知ろうとする目的もあります。

家族関係や学生生活、アルバイトの現場など、携わる人とどんな関係を持っているのか、サークルやアルバイト先などどんな選択をしてきたのかが、苦手な人を尋ねることで見えてきます。

苦手な人としてすぐに出て来るタイプは、今まさに属しているコミュニティで苦手意識を持っている人であるケースがほとんどだからです。

問題解決の能力があるかどうかを知るため

苦手な人がいるのは、人間として仕方のないことです。

求められているのは、苦手な人と一緒に働かなくてはならないケースや苦手な人が取引先やお客様であったときにどう対処するのかといった対応力です。

苦手だからその人とは関わらないようにする、顧客の担当を変えてもらうでは逃げでしかありません。

ビジネスの現場では、そもそも逃げられない場合のほうが多いです。

苦手な人とどう向き合い、どう克服し、バランスを取りながら、うまく仕事の目的や目標を達成していくのか、その対応力や問題解決力が問われています。

人間性や人となりを確認するため

会社はあなたの人間性を知りたいと考えているので、率直に、あなたはどんな人ですかとストレートに聞くこともできます。

ただし、中には自分をよく見せようとする人もいるので、より人間性を知るために、苦手な人はいるか、どのような人が苦手なのかを質問します。

面接で「苦手な人はいません」と答えてもいい?

面接で苦手な人について質問されたら、「苦手な人はいません」と答えてもいいのでしょうか?

苦手な人についての質問は「苦手な人はいない」と答えるのが好印象に聞こえるかもしれません。

しかし本当にそうでしょうか?

人間ですから、苦手な人がいたとしてもそれが面接でマイナスに作用することはありません。

寧ろ自分が苦手とする人の特徴を自身で理解し対処しようとする姿勢こそ好印象に繋がります。

苦手な人がいないはNG

苦手なタイプは誰もがひとつはあるものです。

誰とでも渡り合えるとは別の問題で、誰とでもうまくやっていけるというには、相性が合わない人、自分とは考え方や意見がまったく合わない人であっても、うまくやれるノウハウや考えを持っていることを指します。

つまり、苦手な人がいることを前提にした話です。

いい子ぶろうとせず、苦手なタイプについて具体的に挙げたうえで、その人とこれまでどうやって関わりを持ち、うまく関係を築いてきたのかを話せたほうが面接で求められる回答になります。

苦手な人は素直に答えよう

苦手な人について質問された際は正直に自身が苦手な人について説明しましょう。

この質問はそもそも苦手な人がいる前提でされています。

そのため「苦手な人はいない」という回答が必ずしも好印象というわけではないのです。

苦手な人については素直に答えて差し支えありません。

但し、伝え方には十分注意を払う必要があります。

以下、苦手な人について回答する際のポイントや注意点を説明しています。

参考に自分らしい回答を考えてみてください。

面接で「苦手な人」について聞かれた際のポイント

では、苦手な人について問われた際、どのように回答をするのが正解なのでしょうか。

単に苦手な人はこういうタイプです、で話が終わってはいけません。

なぜ苦手なのかをわかりやすく説明できることと、その人とどう対応するのかを説明できなくてはなりません。

具体的に3つのポイントに気を付けて、順序立てて回答しましょう。

視野の広い回答を心がける

苦手な人という質問は人間関係に関するセンシティブな質問です。

そのため回答にも細心の注意を払う必要があります。

視野の広い回答とは、他の人にも配慮した回答のことです。

苦手だからといって相手に配慮のない回答は印象が悪くなってしまいます。

相手に対して苦手に思う部分についても相手に対する配慮をした伝え方が必要です。

自分の立場だけでなく苦手な人の立場、それを聞く人の立場を意識して視野の広い回答を心がけましょう。

他の質問への回答と一貫性を持たせる

苦手な人に関する回答において、他の質問との一貫性を重視するようにしましょう。

というのも、例えばあなたの苦手な人の特徴があなたの短所に当てはまっていたら説得力がありません。

このように、苦手な人の特徴やエピソードが他の質問に対する回答と一貫していないと企業からの印象は良くありません。

自己分析を精緻化していれば本来このような矛盾は起きません。

苦手な人に関する回答は自分の他の質問に対する回答とも矛盾していないかよく意識いてください。

苦手な人を曖昧にせず具体的に話す

苦手な人について聞かれたら、「そんな人はいません。」とか「自分は誰とでもうまくやれます。」などと、いい子ぶらないようにしましょう。

一方で、バイト先の上司が嫌いとか、ゼミの教授が苦手、自分の母親が苦手など具体的な個人名や具体的な人物を挙げるのはNGです。

関係性が見えてきてしまい、プライベートにおける思考パターンや行動などが見えてしまうからです。

苦手な人を思い浮かべながらも、どの人の何が苦手だと思っているのか、個人を攻撃するのではなく、そのタイプについてわかりやすく伝えましょう。

なぜ苦手なのか理由を話せるようにする

もっとも、この質問は苦手な人のタイプを知って終わる質問ではありません。

求められているのは、なぜ、そういうタイプが苦手かという点です。

苦手な理由を尋ねることにより、その人の性格や考え方、行動パターンや対人能力などが見えてくることもあります。

苦手だとは思っても、何となく苦手とか、自分によくしてくれないから苦手など漠然としているケースも少なくありません。

ですが、よく考えてみると自分が苦手な人の共通点が見えてくるものです。

その人自体が大嫌いという話ではなく、その人のどんな点やどんな行動などを苦手と感じているのか、わかりやすく理由を挙げられるようにしましょう。

苦手でも対応しようとしている部分を見せる

友人関係や学校のクラスメイトなどプライベートであれば、付き合わない、顔を合わせない、話さないといった対応も可能です。

ですが、仕事の現場や相手が取引先や顧客であれば、なおさら避けて通るわけにはいきません。

苦手な人がいた場合にどのような対応を取るのか、自分の対応力を話せるようにしておきましょう。

サークルや委員会活動など学生生活で苦手な人と関わらなくてはいけない場合に、どう対応してきたでしょうか。

また、アルバイト先の上司や同僚、お客様の中に苦手な人がいたら、どう対応してきたか、自分なりに振り返ってみてください。

そのときの対応がベストな回答ではなく、あのときはこういう対応をしてしまったけれど、社会人として成長していくうえで、こういう対応をすべきだったとか、今後はこうしたいといった前向きな取り組み目標でもかまいません。

ネガティブな話もポジティブに伝わるような順序で考える

苦手な人がいるというのはネガティブなイメージがあるので、思わず、苦手な人はいないと答えたくなりますが、ここでは苦手な人に対する対応力が問われています。

苦手な人は誰しもいるのは恥ずかしいことではないので、苦手なタイプをわかりやすく伝え、なぜ、そのタイプが苦手なのか理由を話しましょう。

そのうえで自分はこう対応している、こう対応したらうまくいったという具体的な対処法や対応したうえでの成果や成功談を話せるとベストです。

自己PRと関連付けて考える

苦手な人についての回答は自己PRと関連付けて話しましょう。

自己PRは自身の強みをアピ―ルする項目ですね。

つまり自己PRでは自分の人柄を企業に伝えているのです。

自分の人柄と結び付けて、苦手な人を考えてみましょう。

「自分は真面目な性格をしているから、嘘をつく人が苦手」

「自分は几帳面に仕事をこなしたいから、時間にルーズな人が苦手」

「自分は理人をまとめるのが得意だから、協調性がない人が苦手」

など、自分の強みと対応する苦手な人物像を考えてみましょう。

ただし、苦手な人も同じく人間ですから、コミュニケーションにおいて自分にも問題がある可能性も十分に考慮して、多方面に配慮した回答を心がけてください。

企業の特徴も合わせて回答は慎重に

企業の雰囲気や業務、求めている人材は把握していますか?

企業のニーズに合わせて回答を考えるのもいい方法の一つです。

企業が求めている人材を自分に当てはめて、どういう対応をすべきなのか逆算的に考えてみてください。

但し企業のニーズを軸に回答を用意すると自分らしさが欠けてしまいがちです。

自分の人柄との矛盾などが生じないかよく確認してみましょう。

面接で「苦手な人」を回答する際の注意点

「苦手な人」というのは、なかなか答えるのが難しいものです。

面接官にマイナス評価を付けられないように、堅実な答え方をしたいものです。

「苦手な人」を聞かれた際に注意すべき点について知っておきましょう。

「嫌い」はだめ

苦手な人はあくまで苦手な人として回答しましょう。

「嫌い」という伝え方をしてしまうと相手との関係をよく使用とする意思が見られない上言葉の伝わり方が強くなってしまいます。

「嫌い」という言い回しはどうしても相手とのコミュニケーションを遮断しているように捉えられます。

「苦手」と「嫌い」の区別はつけて回答しましょう。

視野の狭い回答は印象が悪い

視野の狭い回答とは、しての立場になって考えられていない回答のことです。

苦手な人について、当然苦手意識がありますからどうしてもネガティブな感情を抱いてしまうかもしれません。

しかし、相手にもしての価値観や事情があります。

そのため自分の立場からの印象で相手を傷つけるような言い回しを使って回答してしまわないように気を付けましょう。

企業は苦手な人への回答に相手への配慮ができるかどうかも見ています。

広い視野を持って柔らかい表現を心がけましょう。

相手を落とすような伝え方は避ける

相手の印象を落とすような伝え方は避けましょう。

相手もあなたも人間ですから、価値観は違います。

相手の印象を悪くするような伝え方をすると、企業はあなたに人への配慮ができない印象を抱きます。

苦手だからといって相手が絶対悪いかのような伝え方は絶対にやめたほうがいいです。

企業に入社するとどうしても苦手な人とも付き合う必要が出てきます。

そんなとき相手を避けたり、悪い印象を抱き続けて嫌ったりする人材は印象がよくありません。

より良い付き合いができる距離感や問題解決のために行動を起こせる人が好印象を獲得できます。

固定観念は捨てて、対人関係において柔軟であることをアピールするためには苦手な人について落とすような伝え方を避けましょう。

苦手な人を答える際は具体的に答える

苦手な人について回答するときは、なぜ苦手なのかを具体的に説明することが大切です。

しかしながら、ここで気をつけなければいけないのは「具体的」というのはアルバイト先の先輩やゼミの担当教諭といったような対象者の詳細を説明する意味ではありません。

個人名を挙げるなどももちろんNGです。

対象者に関しては、「そういうタイプについて」という風に、できるだけ関係性には触れないようにしましょう。

具体的に話す必要はあるのは、苦手である理由です。

筋の通らない理由や「生理的に受け付けない」といったような話では、マイナスに捉えられてしまいます。

具体的に、どういう状態でどのようなことがあったという事柄を体験談を交えながら説明していきます。

ただ苦手と答えるのはNG

実際のところ、「ああいう人は何となく苦手」というように、感覚的に苦手と感じる相手がいる人も多いのではないでしょうか。

けれども面接の際に、「ただ苦手なのです」といった答えでは、意味がありません。

また、「苦手な人はいません」と答えるのもやめましょう。

あまり好き嫌いのない人も確かにいますが、面接で回答するときにそのように答えるといい子ぶっていると捉えられる可能性もあります。

「ただ苦手」というのは、感情論で生きていると思われてしまいがちです。

理由も合わせて説得力のある回答をしたいものです。

ネガティブで終わらせるのは避ける

「苦手な人」を聞かれたときに重要なことは、苦手であっても、どうにか対応しようとしている姿勢を見せることです。

実際社会人になったときには、自分の苦手なタイプと接する必要性が出てくるシーンは多々あります。

嫌いだからといって苦手意識を表面に出したり関係性を終わらせてしまったりしたのでは、仕事にならないのです。

面接で聞かれたときには、「こういうタイプの人がこういう理由で苦手ですが、自分はそうならないように気をつけています」と反面教師の捉え方で話すのも一つです。

また、「苦手ではありますが、こういう見方をすることで理解できるようになりました」と、自身の柔軟性や寛容さをアピールして締めくくるのもよいでしょう。

どうしても、「苦手な人」という質問は誰かのことを批判するようなネガティブな内容になりがちです。

ネガティブな話題であっても、最終的にはプラス方向に導くような回答をすることが理想的です。

いずれにせよ、相手の愚痴を言うような回答は絶対に避けたいものです。

面接で「苦手な人」について回答するときの例

では、面接で苦手な人について問われたとき、どのような回答がよいかケーススタディをしてみましょう。

協調性がない人

意見を聞かない、一方的な人が苦手というのは悪いイメージはありません。

ですが、仕事のうえでは上司や取引先、顧客の一方的な言い分を飲まなくてはいけない事態も遭遇します。

その際にどういう対応をするのかを、しっかりと話しましょう。

上司や取引先なら自分の意見も伝えたうえで指示に従うとか、顧客なら、どうしてそんな要求をするのかを相手の立場に立って考え、納得のうえでニーズに応えるなどが挙げられます。

優柔不断な人

自分の見解をはっきりしない人やすぐに判断などが変わる人が苦手というのも悪いイメージは与えません。

では、どうしてその人が苦手なのでしょうか。

自分がパッと決められる性格だからイライラするという方もいれば、自分も決められない性格なので相手に決めてほしいと不満に思っているのかもしれません。

苦手だと感じる理由を明確にしたうえで、その人とどう向き合うべきかを考えましょう。

優柔不断な人の代わりに自分がしっかり考えて判断をする積極的な行動を取る、その人の判断に責任を持ってもらえるよう、それで問題ないのかと確認を取るなど相手の成長を促すといった対応法があります。

人任せでリーダーシップがない人

リーダー的な地位や上司としてチームを引っ張っているのに、まとめられない、統率力がない人が苦手というのも理解できます。

では、そういう人が現れたときにどう対応するかが求められます。

リーダーとしてふさわしくないと叱責することや攻撃するだけでは問題は解決しません。

上司である以上、リーダーを降ろせないこともあります。

まとめられない人をフォローしてチーム一丸となって仕事を進めていく、その人にない部分をお互いに補い合いながら仕事をしたいなどが正攻法です。

人は誰しも得手、不得手があるので、得意なことを活かしつつ、リーダーをフォローしたいというのがよいでしょう。

挨拶を返してくれない人

挨拶はコミュニケーションの基本であるため、挨拶を返してくれない人が苦手といっても悪いイメージはありません。

何か作業に集中していて聞こえなかったのかもしれません。

こちらの声が小さかったり、周りが騒がしかったりして、耳に届いていなかっただけかもしれません。

挨拶を返してくれなかったことを、すぐネガティブに捉えるのではなく、何か挨拶を返せない理由があったのではないかと、相手の立場に立って考えることが重要です。

もう一度、自分から挨拶してみるといった行動を心がけると良いでしょう。

嘘をつく人

嘘をつかれていい気分になる人はいないため、苦手な理由に挙げても悪いイメージはありません。

中には自分を擁護するために嘘をついてしまう人もいます。

例えば、仕事の進捗を尋ねたときには順調に進んでいると聞いていたのに、締切間際になって、ほとんど進んでいないことがわかったとします。

そのときに、嘘をついた相手を非難することは簡単ですが、相手の言葉を鵜呑みにせずに、具体的に仕事がどの程度進んでいるか、自分の目で確かめることもできたはずだと頭を切り替えると良いでしょう。

次からは仕事の進捗は具体的に報告してもらうよう相手にお願いをするなど、自分の行動を変えていきましょう。

陰口をいう人

陰口を言う人のことを快く思わない人は多いため、陰口を言う人が苦手なことを伝えることは悪いことではありません。

人間誰しも欠点というものは持っているので、悪いことばかりに注目せずに、良い面を見られるように、視点を変えることも必要です。

この時に、陰口そのものを非難すると、相手も気分を悪くしてしまうかもしれません。

陰口を言っている人にも共感を示しつつ、陰口を言われている人の良いところもあることを伝えてあげると良いでしょう。

時間にだらしのない人

時間を守らない人と仕事をすると、全体のスケジュールに支障が出ることがあるため、時間にだらしない人が苦手なことを伝えるのは悪いイメージはありません。

多くの場合、仕事には締め切りがありますが、1週間後、1ヶ月後など、締め切りが先に設定されている場合もあります。

時間を守れない人の多くは、遠すぎる締め切りに対して、来週までにどこまで終わらせなければならないのか、進捗管理が苦手なのかもしれません。

相手が苦手なことであっても、自分がフォローできる部分があるなら、作業の開始から締め切りまでの中間で進捗を確認するなど、できることを説明すると良いでしょう。

ネガティブなことしか言わない人

ネガティブなことを聞いて気分が良くなる人は少ないため、ネガティブなことを言う人は苦手であると伝えることに悪いイメージはありません。

しかし、ネガティブなことを言う人に、やめるようお願いしてもその人がストレスを溜めてしまうかもしれません。

ネガティブなことを言う人へ共感を示しつつ、少しポジティブになれるような言葉をかけてあげるように心がけると良いです。

人の話を聞かない人

同じことを2度、3度聞いてくる人がいると、仕事の進捗に影響があるため、人の話を聞かないことを苦手な理由に挙げることに悪いイメージはありません。

では、人の話を聞いていない人へ対処するにはどのようにしたら良いでしょうか。

話を理解するのが難しくて、自分の認識が合っているのか心配になり、何度も同じことを聞いてきているのかもしれません。

そんな時は、自分の伝え方が悪くなかったか、理解してもらえるようにするにはどうするか、後で振り返ることができるように、口頭で伝えるのではなく、文字で伝えるなど、自分ができることをするのが良いでしょう。

高圧的で偉そうな態度をとる人

偉そうな態度で接する人を快く思う人は少ないため、高圧的で偉そうな人が苦手なことは、悪いイメージにはなりません。

高圧的で偉そうな人には、どのように接すれば良いのでしょうか。

高圧的な態度を取られると、萎縮してしまうかもしれませんが、重要なのは相手の言い分が正しいかどうかです。

もしも、相手の話す内容が無理難題ならば、客観的な意見で論理的に話をすれば、相手の高圧的な態度に対応できるでしょう。

自分一人の意見では難しい場合は、複数人の意見も取り入れるなどすると良いでしょう。

感情的になる人

感情的に話をされると話し合いができなくなるため、感情的な人が苦手であると伝えることに悪いイメージはありません。

もしかしたら、感情的になる人は、自分の気持ちを言語化するのが苦手なのかもしれません。

感情的に話す人の前で、自分が冷静でいるのは難しいかもしれませんが、話を聞いて、その人を感情的にさせている部分は何かを、一緒に考えてあげるのが良いです。

やる気のない人

やる気のない人と一緒に仕事をすると、生産性が落ちるため、苦手な理由に挙げても悪いイメージはありません。

しかし、中には給料分以上は働きたくないと言う人もいるでしょう。

そんな時は、やる気を出すよう相手を叱責するのではなく、自分も相手も巻き込んでやる気が上がるような仕組みを作ると良いでしょう。

もしも、営業職ならば、案件獲得数を競うほか、もっと簡単なアポイントの件数を競うなどもできるでしょう。

その日・その時の気分で言動が変わる人

話がコロコロ変わったりすると、仕事を進めることが難しいため、その日・その時の気分で言動が変わる人のことを苦手と言うことは、悪いイメージはありません。

では、どのような対応すれば良いでしょうか。

気分屋の人と接するときは、その言動に振り回されないように、自分は冷静でいるように心がけると良いでしょう。

昨日言ったことと今日言ったことが違っても、明日また違うことを言うかもしれません。それぐらい冷静な心構えが良いのではないでしょうか。

相手によって態度をコロコロ変える人

強い人にはペコペコし、弱い立場の人には厳しく当たるような人を快く思う人はいないため、相手によって態度を変える人のことを苦手と言うのは悪いイメージにはなりません。

もしも、自分に対して強い態度を取られたとしたら、どのように対応したら良いでしょうか。

相手からすると、自分は頼りになるような存在ではないのかもしれません。

頼りにされる、必要とされるような人間になれば、相手からそのような態度を取られることはなくなるかもしれません。

相手を非難するのではなく、自分自身を高めることに意識を向けると良いでしょう。

最低限のマナーを守れない人

最低限のマナーを守れない人のことを快く思う人はいないため、苦手な人と伝えることは悪いイメージにはなりません。

しかし、最低限かどうかは人それぞれであるため、注意する場合も、押し付けにならないように注意が必要です。

自分はいい気持ちにならなかったことは伝えつつ、相手の意見も聞くなど、立場を尊重してあげるような態度が必要です。

面接で「苦手な人」について回答するときのNG例

「苦手な人」の質問に対して、批判や愚痴で終わってしまう就活生も少なくはありません。

しかしながらそれでは面接官によい印象は持ってもらえないでしょう。

難しい質問だからこそ、マイナス評価につながらないようにうまく話したいものです。

NG回答例を参考にして、失敗しない答え方を考えましょう。

例文①

「私が苦手なタイプは、いろいろな面においてだらしがない人です。

たとえば待ち合わせをしていても、必ず遅れてくる人は信用ができません。

授業中も、講義中に寝ている人はだらしないと思います。

社会人になったら、時間や仕事においてだらしない人とは一緒に働きたくありません。

みんなが迷惑することをわかってほしいです。」

この回答例の場合、確かに時間などにルーズな人は問題はあるけれども、一緒に働きたくないと言い切ってしまうのはNGです。

職場では、多少時間にルーズな人もいるでしょう。

「何かしらフォローや対策をとるようにしている」といった内容を付け加えたいものです。

例文②

「私は、人間的に未熟な人が苦手です。

例を挙げますと、近所で出会っても挨拶できないような人です。

礼儀がなっていない人は、人間性に問題があると感じます。」

正論の部分はあるものの、「人間性に問題がある」や「人間的に未熟」といった差別的な発言は避けるべきです。

また、「礼儀がなっていない人=人間的に未熟」と決めつけてしまうのも、偏った見方をする人だと思われてしまうかもしれません。

例文③

「アルバイト先の店長が苦手です。

自分の機嫌が悪いときには、アルバイトの人間にきつくあたります。

機嫌がよいときは、同じことをしても怒られません。」

こういった回答例は、ただの愚痴でしかありません。

また、具体的に「アルバイト先の店長」というように誰のことを指すのかを話してしまうのも控えましょう。

こういった内容の場合は、「私はアルバイト先で仕事をする際でも、自分の感情や気分は出さないようにしています。

社会人になっても、そうした姿勢は心がけていきたいと思います」というようにポジティブ論で締めくくりたいものです。

「苦手な人」への対応方法について答える際のポイント

面接の中で「苦手な人」について質問された時は、どのような人が嫌いかというだけではなく、そのような人に対してどのように対応するのかについて聞かれるのが一般的です。

万が一そこまで質問をされなかったとしても、自分から苦手な人に対する対処の仕方を詳しく説明していくと皆さんの人柄について伝わりやすくなることでしょう。

では、苦手な人の対応方法としてどのようなことが求められ、どのような答え方がNGなのでしょうか。

「関わらない」はNG!

苦手な人を目の前にしたら、できれば距離を置いて関わりたくないというのが本音ではないでしょうか。

それは学校生活の中では通用するかもしれませんが、社会へ出ると苦手な人であっても、たとえば上司や同僚、得意先など社内外で仕事の中で関わらなければなりません。

避けたいと思っても避けるわけにはいかない関係なのです。

そうではないと仕事の中でうまく連携が取れなかったり、会社の売上に貢献することができなくなったりなど業務に支障が出るためです。

関わらないということは関係を自ら絶つ状況ですので、会社側からトラブルや困難があっても耐えられず逃げ出してしまうタイプに判断されてしまいます。

また、職場重要なチームワークやコミュニケーションスキルがない人間だと勘違いされてしまうので、関わらないという回答は避けるようにしましょう。

「苦手な人はいません」はNG!

回答に困った時に、「苦手な人はいません」と回答してしまう方もいらっしゃいますが、これもNGです。

実際に苦手な人がいないということはあり得ないからです。

苦手な人がいると答えても、どんな人が苦手と答えてもそれ自体がマイナス評価につながることはありません。

もしそれほど他人のことを気にするタイプではなく、さほど人に対して苦手意識を持つことがない方も、少しでも良いので苦手に感じるタイプの方や自分はそうでありたくないと感じる人がいれば、そのような人を対象にして答えると良いでしょう。

苦手な人がいないと答えてしまうと、正直に言わずに自分を良く見せようとしている、嘘くさいと勘違いされてしまうことがありますので、そのような誤解を受けないためにもなるべく正直に答えましょう。

陰口よりもコミュニケーションをとる努力をしている

本人がいないところで陰口をたたくのは当然褒められた行為ではありません。

そのため、苦手な人を質問されたときの対応に困ってしまうでしょう。

陰口を言うよりも、本人とコミュニケーションをとりながら問題を解決していることをアピールできると良いです。

苦手な人ともコミュニケーションをとって互いに改善しようとする努力は企業にとっても印象が良いです。

苦手な人でもいいところを探す努力をしている

苦手な人は、意識するとどうしてもいやなところばかり気にしてしまいます。

しかし、苦手な人の苦手な部分だけがすべてではありません。

苦手だからと言って色眼鏡を通してその人を判断するのはよくないですね。

そのため、苦手な人について回答する際は、その人のいいところにも目を向けられるといいです。

苦手には原因がありますが、それ以外のことにも視野を広げてみましょう。

最低限のコミュニケーションスキルをアピールするチャンス

既述の通り、苦手な人に対する質問は苦手な人に対する対処方法を知ることで応募者のコミュニケーションスキルをアピールするチャンスにつながります。

関わらないというわけにはいかないので、仕事に差し障りがないような適度な距離で接するようにすると言うことが大切です。

苦手な人に対しては近づかないのではなく、関わらなければならない場面は表面上だけでも適度な距離感で接するように心がけることが必要ですので、その点を具体例などを挙げてアピールしていくと良いでしょう。

また苦手だと思っている相手に先入観を持ってしまっている可能性もあります。

苦手と思い込みすぎてより苦手意識を強くしてしまっては円滑な人間関係は築けません。

相手の苦手な言動も少し視点を変えてプラスに考えられるようにすることで意識をやわらげることもできます。

自分なりのコミュニケーションスキルを考え、さらに具体例を出してアピールしてみましょう。

面接で苦手な人について回答する際の構成

面接で苦手な人について回答する際、どのように話していけば良いのでしょうか。

面接で苦手な人について回答する際の構成は、「結論→理由→対応→結論」の順です。

最初に、どんな人が苦手なのか結論を述べます。

次に、なぜ苦手なのか理由を述べましょう。

そして、苦手な人に対してどのような対応を取るのかを説明します。

最後にまとめの結論を述べます。

構成の具体的な内容を見ていきましょう。

結論

質問への回答は、質問に対する結論から始めるのが基本です。

問いに答えることが、何より大切です。

最初に結論を明確にすることで、話に興味を持ってもらえ、その後の内容も伝わりやすくなります。

苦手な人を尋ねられた際の結論は、どんな人が苦手かを答えることです。

「私が苦手な人は、〇〇な人です。」と簡潔に述べればOKです。

この際に、「××なので、〇〇な人が苦手です。」とか、「△△の経験をして、××だと思ったので、〇〇な人が苦手です。」など、冒頭に理由や経験談などを持ってこないことです。

どんな人が苦手なのかの結論に行きつくまでの話が長くなるので、一番確認したいところが、すぐに伝わりません。

まずは結論を述べ、その後に理由や経験談などを付け加えます。

理由

結論に続けて、理由を述べます。

結論で述べた苦手な人が、なぜ苦手だと感じるのか、具体的かつ客観的に簡潔に説明しましょう。

自分はこういう考えだから、正反対の考えの方が苦手であるとか、こういう経験をしたので苦手になったなど、具体的に伝えましょう。

もっとも、あくまでも客観的であることが大切で、特定の人物を挙げて、こういう人がいたので苦手になりました、といった説明は好ましくありません。

親や親族、大学の教授やバイト先の上司や同僚、友人などが苦手と具体的に挙げるのはNGです。

あくまでも、こんなタイプの人とは、こうした理由で相いれないということを客観的に説明します。

特定の人をイメージしながら、不平不満を述べたりしないよう気を付けてください。

体験談

次に体験談について述べましょう。体験談を話すことで、どうしてそのような人が苦手になったかという経緯が相手に伝わります。

どのようにすればいいか分からないという方は、前述で紹介したものや、以下のような例文を参考にしてみてください。

「私は、時間にルーズな人が苦手です。

なぜなら、時間にルーズな人は、相手の時間を平気で奪っているだけでなく、相手の気持ちも尊重していない気がするからです。

また、待っているこちらからすると、何かあったのではないかと心配になります。

時間にルーズな人には、時間通りに来てほしい理由や、遅れる場合は必ず連絡を入れてもらうようお願いしています。」

対応

こういう人が苦手という話で終わってしまうと、苦手なタイプが職場や取引先、顧客にいた場合、仕事に影響が出るのではと思われかねません。

苦手なタイプと対峙した場合に、どのような対応をするのか、どうやってうまく折り合いをつけることができるのか、自分の対応力について具体的に伝えてください。

特定の人物の名を挙げることや特定の人物をイメージさせることなく、実際にあったエピソードを紹介するのはOKです。

苦手な人とも協力して物事を成し遂げることができた経験、苦手でも相手に気付かれずに対応できた経験、苦手な人を克服できた経験などを伝えましょう。

結論

結論は、話を締めくくる部分です。

最後のまとめとして、苦手な人でも仕事上は問題なく対応でき、業務に支障が出ないことをアピールしましょう。

苦手な人は程度の差こそあれ、誰しもいるものです。

職場をはじめ、仕事をしていくうえで関わっていく人の中には、苦手な人も出てくるのは避けられません。

苦手でも顔に出さずに対応できる、どうしても難しい場合はどのような解決を図るのかなど対処策を述べることで、就職後にどのような人間関係を築けるか、問題や課題が生じた時に、どう乗り越えるのかの姿勢が見えてきます。

対応力や課題解決力を伝え、大きなトラブルを起こすことなく、業務を進めていけることを伝えましょう。

まとめ

面接で苦手な人を問うのは、単に協調性がある人かを判断するのではなく、どんな性格の持ち主であるか、どのような対応ができる人かを知るための質問です。

苦手なタイプを偽りなく答え、その理由と自分なりの対処法を検討しておきましょう。

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