不動産業界に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。
扱う商材の金額が他の仕事に比べて高く、責任の重い仕事であることは間違いありません。
しかし実は不動産業界といっても様々な業務があり、それぞれ向ている人がいます。
ここではどのような人が不動産業界に向いているのか、またどのようにすれば不動産業界に向いている人になれるのか詳しくご紹介します。
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不動産業界とはどんな業界?
不動産業界には向いている人と向いていない人がいます。
イメージ通りな点とイメージとは違った点があるでしょう。
また不動産といっても様々な仕事があるため、実は意外な人が向いている場合もあります。
数億、数十億の金額が動く
不動産は時に数億、数十億の金額が一気に動くことがあります。
このような仕事はめったにありません。お客様にとっては一生に一度の買い物であることが多くなります。
そのような責任の重い仕事をしたい方には向いています。
実は様々な仕事内容がある
不動産業務は個人相手のイメージが強いように思います。
しかし商業施設を扱ったり、都市開発をするなど様々な仕事内容があります。
つまり不動産を探している人の接客をしたり、既に入居している人達のマンションを管理することだけではないのです。
営業力やトーク力がないと無理とお考えの方もいらっしゃいますが、実はその他にも企画力や、相手に対する気配りや細かいチェックなどが出来る方も重宝されます。
不動産には大きくわけて3つの業界があり、またそれぞれでも様々な仕事があります。自分にあった仕事を見つけられる可能性があるのです
不動産業界のイメージは?
不動産業界には、他の業界と比べて独特のイメージがいくつかあります。
しかし、それらがすべて実情に合致しているとは限りません。
ここでは、不動産業界が一般的にどのようなイメージを持たれているか、また実際にそのイメージと異なる点についても紹介します。
アナログなイメージ
不動産業界には、「アナログで非効率的」といったイメージを抱かれることが少なくありません。
他業界ではデジタル化が進む中、不動産業務は書類作成や手続きなど多くの場面で人手に依存しており、物件の調査や契約なども対面対応が多く見られます。
こうした手作業中心の業務が多いため、効率性が低く、長時間労働になりがちで、残業時間が他業界と比較しても長いとされています。
ただし、最近ではIT技術の導入が進み、物件情報のデジタル管理やオンライン契約の整備など、業務効率化を図る企業も増えています。
体育会系なイメージ
不動産業界は「体育会系」といった印象が強い業界の一つです。
特に上下関係が厳しく、目標達成のために気合や根性が求められるといったイメージが強いでしょう。
これは、不動産の取引が大規模かつ顧客対応に集中する業界特性も影響していると考えられます。
しかし、近年では個々の努力やスキルを重視し、より柔軟な働き方を支援する企業も増えています。
昔の「体育会系」のイメージが持たれることが多い一方で、今では社内でのコミュニケーションや働き方改革を重視する企業も多く、古くからの体育会系の風潮が必ずしも強いとは限りません。
難しいイメージ
不動産業界には「大きなお金が動く業界であり、難しい」というイメージもあります。
特にデベロッパーのように、大規模な開発プロジェクトや土地活用を手掛ける企業では、扱う業務の専門性や責任が大きく、高難易度な仕事と捉えられることが多いです。
入社自体も狭き門とされるデベロッパーは、学生の中でも高い志を持つ人々にとって挑戦的な業界です。
しかし、企業によっては新入社員にも手厚い研修が提供され、着実にステップを踏んでスキルを磨く仕組みが整えられています。
イメージと異なることが多い
学生が不動産業界に抱くイメージの中には、実際の現場と異なる点も少なくありません。
たとえば、アナログで長時間労働という印象が強いものの、企業によってはデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、ITツールの導入を積極的に行っている例も増えています。
また、働き方改革法の影響で、長時間労働の是正に取り組む企業が増え、残業時間が短縮される動きも進んでいます。
さらに、体育会系の印象が強い業界ですが、実際には努力次第でキャリアアップが可能な環境が整っている企業も多く、年齢や経験に関係なく成果を評価する風土が根付きつつあります。
不動産業界には成長の機会が多く、挑戦意欲のある人には適した職場環境も少なくありません。
不動産業界の今後
不動産業界では、時代の変化に合わせてDX化や働き方改革、省エネ対策など新たなトレンドが進行中です。
ここでは、不動産業界において注目されるトピックを具体的に紹介します。
業務のDX化
不動産業界では、従来の紙媒体を使った書類管理や、取引先との電話対応などのアナログな業務が根付いています。
これが社内の人材不足や長時間労働につながり、業務効率化の障害となっています。
こうした背景から、デジタルトランスフォーメーション(DX)化が急務とされています。
DX化の推進により、データのクラウド化やオンラインでの契約手続き、物件情報のデジタル管理が可能になり、業務の効率化とスピード向上が期待されています。
2024年問題
「2024年問題」とは、働き方改革関連法により建築業従事者と運送ドライバーの労働時間に新たな規制が加わることで、建築費や運送費の上昇が予想される問題です。
2021年頃の「ウッドショック」で建築資材の価格が高騰した影響に加え、労働時間の制約によって人件費がさらに増加し、建築工事費の上昇が懸念されています。
特に、不動産業界は建築業との結びつきが強く、資材の価格や工事費の上昇は業界全体に影響を及ぼします。
この問題は、不動産市場の価格にも反映され、消費者の住宅購入コストや家賃に影響を与える可能性があります。
省エネ型住宅
不動産業界では、政府の方針により省エネ型住宅の普及がさらに進むと予測されています。
2025年以降、新築住宅において一定の省エネ基準を義務付ける計画が進行中で、企業も環境に配慮した住宅の提供に向けた取り組みが求められます。
また、省エネ住宅への移行を促進するために補助金制度も拡充されており、こうした政府の支援策によって省エネ型住宅の需要が高まっています。
脱炭素化や温暖化防止の観点からも、エネルギー効率の良い住宅は注目されており、不動産企業にとっても新たな競争分野として重要視されています。
不動産業界の仕事
不動産業界とは、建物や土地に関する業務を行って収益を上げる業界のことです。
近年は、不動産業界の市場規模も比較的安定しており、学生の注目も高まっています。
不動産業界とひとことで言っても大きく分けて4つの仕事があり、事業内容は多岐にわたります。
各分野の事業が連携して不動産を流通させることで、不動産業界が成り立っているのです。
もちろん、どの仕事もやりがいのある仕事です。
まずは、それぞれの仕事の特徴とやりがいを確認してみましょう。
販売営業・販売仲介
不動産の仲介とは、新築・中古の一戸建てやマンション、アパートなどを顧客に売買・賃貸するために仲介する仕事のことです。
不動産仲介会社に勤務し、顧客を相手に営業を行います。
会社は、全国展開している大手から地域に密着した小さな不動産屋までさまざまです。
不動産仲介会社は、家の売却や賃貸を希望する大家と、家の購入や賃貸を希望する顧客を結び付け、契約を成立させることで両者から手数料を得ます。
言い換えれば、売主や貸主とお客様の間に立って橋渡しをするのが仲介の仕事です。
不動産仲介会社は、売却や賃貸の希望者を探して物件情報を収集します。
そして仕入れた物件情報を公開して、広告を見て問い合わせをしてきた顧客に営業活動を行い、契約に結び付けます。
不動産業の中でも、私たちに一番なじみ深い仕事ではないでしょうか。
やりがい
不動産仲介のやりがいは、高額な商品を扱って収益が得られるダイナミックなところです。
それだけ責任も重くなりますが、契約が成立したときの達成感はひとしおです。
また、顧客からどのような家を買いたい(借りたい)か条件を聞き出して、条件に合った案件を探し出し、一緒に家探しをしていくところにも面白さがあります。
うまくマッチングできたとき、自分が提案した物件に満足してもらえたときには、大きな喜びを感じます。
「こちらの会社にお願いしてよかった」「いい部屋が見つかった」と直接お礼を言ってもらえるのも、顧客に対面して営業を行う仲介業ならではのやりがいです。
住宅・土地販売
住宅・土地販売は、分譲マンションや建売住宅、住宅を建築するための土地を販売する仕事です。
住宅を建築するハウスメーカーやデベロッパー(開発業者)が顧客を対象に新築の住宅を販売するケースもあれば、ハウスメーカーやデベロッパーが建築した住宅を不動産販売会社が販売することもあります。
また不動産販売会社は、オーナーから委託された分譲マンションや一戸建て、土地の販売も担当します。
具体的な仕事内容は、法人や個人の顧客に対して物件情報を宣伝し、興味を持った顧客、住宅展示場に来た顧客を対象に営業活動を行い、契約に結び付けるというものです。
また、不動産の購入を検討している顧客の相談窓口を担当し、物件情報の提供や資金計画のアドバイスも承ります。
やりがい
住宅は、生活の営みに欠かせない衣食住の1つです。
不動産の販売を通して人の暮らしを支える大切な役割ということで、モチベーションを持って仕事にのぞめます。
さらに住宅の購入は誰にとっても一生の大きな買い物です。
その重要なライフイベントをお手伝いする責任感、顧客のニーズを満たすため真摯にサポートを行う使命感は、ほかの業種ではここまで求められません。
それだけに、不動産業のプロとして対応し顧客を満足させることができれば、大きな達成感が得られます。
不動産営業には専門知識やスキルが求められますが、営業を通して顧客の心をつかんで契約につなげるためのトーク力が磨かれ、学びが多いところも魅力です。
単に商品を売るだけにとどまらず、取引を通じて関わる顧客と信頼関係を築く充実感もあります。
販売営業・販売仲介
不動産業界における仲介の仕事は、不動産販売営業と不動産販売仲介に分類されます。
不動産販売営業は、自社やグループ会社が所有する不動産を個人の顧客に向けて販売する職種です。
一方で、不動産販売仲介は、個人や企業が所有する不動産を代理店として販売する職種で、仕入れからクロージングまでの一連の業務を担うため、難易度の高い仕事と言えます。
仲介職は、顧客との信頼関係構築や新生活のサポートを通してやりがいを感じることができ、顧客と直接関わりながら働きたい人や、土地や建物の専門知識を得たい人に向いている職種です。
企画・開発
企画・開発職では、不動産の売買や賃貸に関わる仲介、プロジェクトの立案・推進を担当します。
具体的には、不動産を購入した後、建物や施設の建設を計画し、市場調査や需要予測から収益性の高い不動産プロジェクトを立案・推進するのが開発職の業務です。
また、賃貸物件所有者と借主の間で、契約締結をおこなう仲介業務や、物件の運営管理を担う業務もあります。
さらに、投資業務も担っており、投資家から資金を集めて不動産資産の運用もしています。
このような業務では、市場動向や法制度の把握、マネジメント能力、交渉力など幅広いスキルが求められています。
企画・開発職は、住宅や商業施設の開発によって、地域の発展に貢献することができ、住環境の向上やインフラ整備など地域全体にポジティブな影響を与えられるやりがいのある仕事です。
建物の建設計画ではアイデアやビジョンを形にでき、業務の成果が可視化されることから高い達成感を得られるでしょう。
投資
不動産投資とは、不動産投資におけるリスクの管理や収益の最大化を目指す取り組みを指します。
不動産投資では、投資物件の選定・評価やリスク管理、対策の策定、収益最大化に向けた戦略立案など投資に関わる幅広い業務を担います。
このような業務は、不動産市場の変化に対応し、投資家や顧客の利益を守る重大な役割を果たしていると言えます。
また、不動産投資の業務からは、市場の変化に対応できるリスク管理能力を磨くことで、投資家や顧客からの信頼度を高めることができ、成果を上げられることにやりがいを感じられるでしょう。
さらに、収益最大化に向けて、適切な戦略や対策を講じることによって、投資物件の収益を拡大させることができ、大きな成功体験を積むこともできます。
これらの投資に関わる重要な業務を遂行するには、市場動向や法律・規制の把握はもちろんのこと、投資家や顧客と円滑なやり取りができるコミュニケーションスキルが求められています。
宅建業者との違い
不動産業界と一口に言っても、すべてが「宅建業者」と呼ばれるわけではありません。
不動産業界にはさまざまな業種が含まれますが、その中でも、売買や賃貸の仲介を専門に行う企業が「宅建業者(宅地建物取引業者)」として分類されます。
宅建業者は、顧客の不動産購入・売却・賃貸の仲介を主な業務とし、取引が発生する際に法的に必要な資格と認可が求められることが特徴です。
これに対し、デベロッパーや管理会社、資産運用を行う不動産ファンドなども不動産業界に属しますが、これらは直接売買・賃貸の仲介を行わないため、宅建業者に該当しません。
不動産業界の良い点・悪い点
自分が不動産業界に向いているかを知るためには、まずは業界のことをしっかりと理解しておくことが大切です。
不動産業界の良い点を知って自分に合いそうかを検討するとともに、不動産業界の悪い点も理解して、「自分には向いていない」「合わない」「将来性がないから止めておこう」などの判断材料にしましょう。
不動産業界の良い点
不動産業界の良い点が自分の考えや価値観、将来の展望などに合うのであれば、仕事にやりがいが持て、不動産業界向けと言えるかもしれません。
そこで、具体的にどのような点が良い点なのかをご紹介しますので、自分の性格や価値観、やりたい仕事や将来の目標などに合いそうかを検討してみてください。
不動産に関する知識がつく
当然ながら、不動産に関する知識がつきます。
不動産売買や賃貸を扱うには宅地建物取引主任者の資格取得を求められるのも一般的です。
大手の不動産会社だと、資格取得に向けて集団研修や通信講座、eラーニングなどの講座を受講させ、一斉に受験をさせるケースが多いです。
受験対策を通じて宅建業法や建築基準法、都市計画法、民法や借地借家法など、不動産関連の幅広い法令や制度、税制などの知識を身につけることができます。
もっとも、資格試験に合格できるかはその人次第です。
しっかりと勉強して臨まないと合格できず、同期の中でも取り残されてしまうことになりかねません。
年に1度しか受験のチャンスがないので、合格を目指して頑張りましょう。
お客様の一生の買い物に携われる
不動産は高額であり、中でもマイホームは一緒に一度の高額な買い物と言われることがあります。
お客様の一生の買い物に携われるのが、不動産業界でお客様のニーズに合わせて新築の提案や売買などをサポートできる魅力です。
さまざまな人と出会える
不動産業界では新築を建てたい人、買いたい人をはじめ、売りたい人、貸したい人や借りたい人などさまざまな立場の人と出会えます。
年代も幅広く、初めての一人暮らしをする学生さんなどの若い人から、初めてのマイホームを求める30代、40代の人、買い替えを希望する50代の人や、年金対策のために不動産運用をしたいシニア世代に至るまでさまざまな人と出会え、多様なニーズに応えられるのが魅力です。
不動産業界の悪い点
では、不動産業界の悪い点にはどのようなことがあるでしょうか。
「悪い点が自分の考えや価値観に合わない」「やりたい仕事からかけ離れている」と感じる場合には、不動産業界には向いていないかもしれません。
業界全体が古い体制の可能性が高い
不動産業界は不動産販売や新築提案を中心に高いノルマが課され、成績をお互いに競い合うケースも多く、営業所が昔ながらの体育会系の体制であることも多いです。
昔ながらの電話営業などを徹底されるなど、今の時代にそぐわないワークスタイルや営業所の性質などが合わない方や、途中でギブアップする方も多いです。
クレームが多い
新築後に不具合が出た、購入した新築物件や中古物件に不具合があるなどクレームが入ったり、賃貸住宅のオーナーや借主からのクレーム、住宅の近隣住民や自治会、自治体からのクレームが入ったりするケースも多いです。
不動産管理会社に就職したり、不動産管理部門の配属になったりすれば、24時間365日対応のワークスタイルを求められ、日夜クレーム対応に追われることもあります。
離職率が高い
販売実績が出ない、成績が悪いと営業所にいづらくなったり、現実問題としてお給料やボーナスが減り、生活が難しくなったりして辞めざるを得なくなる方もいます。
営業所内の競争が激しく、仕事が辛くなる方、上司にノルマを課されたり、成績が出せないことをなじられたりして、精神的にストレスを感じて追い詰められ、退職をする方も多いのです。
さらに、大家さんや借主からのクレームに追われて、嫌になり辞めるという方もおり、離職率が高い業界でもあります。
不動産業界に向いている人になるために特徴をつかもう
不動産業界で務めるためには、不動産業界のことをより知る必要があります。
それぞれ詳しくご紹介します。
不動産業界の仕事は3種類ある(開発・流通・管理)
土地の取得から建物や施設の設計・建設、販売までの一連の業務を担当する事業です。
具体的には、市場調査や需要予測を行い、収益性の高いプロジェクトを立案、資金調達や許認可手続きを進めていきます。
開発事業では、地域の発展に貢献することができ、完成したプロジェクトが地域や利用者から評価されることにやりがいを得られます。
賃貸物件の所有者と借主の間を取り持ち、契約締結に導く、仲介業務をおこなう事業です。
不動産の売買や賃貸契約の業務では、顧客と直接関わることができるため、身近で新しい生活へのサポートを提供することによって、やりがいを感じられます。
物件や施設の運営管理、メンテナンスや清掃などの業務をおこなう事業です。
さらに、テナント誘致や賃料回収などの業務を担う場合もあります。
不動産管理は、物件や施設の維持管理によって、安定した収益を確保することができ、投資家や所有者からの信頼を得ることにやりがいを感じられる仕事です。
不動産業界に向いている人の特徴
それではどのような能力を持っていると、不動産業界に向いているといえるのでしょう。
不動産業界といっても、開発、流通、管理と様々な仕事の内容があり、ある程度向いている能力は異なっているのですが、以下のような能力のある方はどの不動産業界のどの仕事についても有利になるといえます。
仕事全般的にいえることなのですが、コミュニケーション能力の高い人は仕事をしていく上で有利になります。
お客様や大家さん、管理会社など不動産は様々な人たちとコミュニケーションをとることが大切となります。
また同僚や上司などと社内でコミュニケーションをとることも重要です。
不動産は決して個人でできる仕事ではないため、コミュニケーション能力は必要なスキルなのです。バイトやチームスポーツなどですでに経験を培っている人は不動産業界に向いている人といえるでしょう。
まず勉強熱心である必要があります。
不動産業界は取得すべき資格が多いです。
特に宅建などは難易度が高く、そのうえ年に1回しか受験のチャンスがありません。
仕事の合間に時間を確保して、勉強する習慣を身につける必要があります。
勉強は資格取得に限りません。
不動産業界はさまざまな年齢、職業の人と接することが多く、幅広い知識や経験がないと顧客からの信用は得られません。
そのうえ、売りたい物件自体、そして周辺エリアのことなどもすぐに答えられる必要があります。
常に新しい知識の習得が必要な仕事なので、それは念頭に置きましょう。
負けず嫌いなのも大切なポイントです。
不動産業界は成約数など比較的仕事の成績が表に出やすいものです。
社員全員にわかるように、営業成績が壁に貼られているような会社もあるでしょう。
先輩や同期に負けたくない、という気持ちを持って、業務に励むことができる人は向いています。
成績が良くない時はその理由を考えて、自分に足りない部分を補うために勉強や訓練をし、「次こそは!」と自分を奮い立たせられる人は強いです。
不動産業界はガッツがある人材を採る傾向がありますので、自分はそのようなタイプなのか考えてみてください。
ポジティブに考えられることも大切です。
不動産の仕事にはクレームがつきものです。
顧客からのクレームやリクエストは日常茶飯事と考えたほうが良いでしょう。
そのために必要以上に落ち込む人はこの業界には向いていません。
素早く対応し、その後は気持ちの切り替えが早くできる人が良いです。
新しい学びがあった、自分の成長に役立ったと前向きに捉え、ポジティブな考え方ができる人は向いています。
営業や接客が多い業界なので、ポジティブさやコミュニケーション能力の高さは大切です。
不動産業界で勤めるためには、常に新しい情報をキャッチできる必要があります。
オーナーさんとのやりとりの他、オフィスビルや商業施設など様々な業務に就く可能性があるため、それぞれに必要な情報があります。
例えば商業施設であれば、周辺の店の情報や会社、学校があるか、人の流れを読むなど様々な情報が必要となります。つまり色々なところにアンテナをはっている必要があります。
十分な情報を集めるためには、メディアからの情報を集めるだけでは十分ではありません。
そこで不動産の周辺や最寄り駅の環境、駅から不動産までなど歩かなければ集まらない情報もあります。
また実際に不動産まで何度も足を運び、メンテナンスの状態を確認することも大切であるため、フットワークの軽い方が向いています。
特に開発をするためには、将来的なビジョンを相手に伝えることが大切となります。
5年後、10年後もっと先まで自分がどのような考えでいるのか、どのような目標をたてるのか、そのためにどのようなことをしていくのかビジョンを持つことが必要です。
特に不動産管理を担当する場合、メンテナンスのチェックや、管理費を計算するなど様々な細かいチェックが必要となります。
入居する方、退去する方の管理はもちろんのことながら、電燈が切れている、エレベーターが動かない、庭の植木の剪定、災害対策など住民が過ごしやすいような細かな配慮を必要とするのです。
管理会社の担当の方が気配りができる人であれば、住民からの評価が高くなりその建物自体の評判がよくなるのです。
不動産業界は年功序列であることが少なく、経験が少ない方でも結果を残していけば評価をされます。
また様々な経験を積むことができるので、キャリアアップを考えている方には向いている業界であるといえます。
不動産業界に向いていない人の特徴
不動産業界は、人との接触が多く、変動の激しい業務が特徴です。
顧客と信頼関係を築くためのコミュニケーション能力や、プレッシャーに耐えられる精神力、柔軟な働き方への適応力が求められます。
以下に、不動産業界で成功するのが難しいとされる人の特徴を紹介します。
不動産の営業では顧客や取引先と直接関わる場面が多いため、コミュニケーションが苦手な人には難しい環境です。
顧客の要望を聞き出し、信頼関係を築くことが求められるため、会話がスムーズにできないと、成果に結びつかないことが多いです。
また、トラブルが発生した際にも適切な対応をしなければならず、人とのやりとりが苦手だとストレスになりがちです。
こうした場面でうまく対応できないと、顧客からの評価も低くなり、業績にも影響が出るため、特にコミュニケーション力に不安を感じる人には向かない職種といえます。
不動産業界は、目標の達成が求められるため、プレッシャーの多い環境です。
顧客からの厳しい要求や、大きな契約に関するプレッシャー、営業成績による評価など、ストレスを感じる場面が頻繁にあります。
そのため、ストレス耐性が低く、プレッシャーに負けやすい人には厳しい仕事といえます。
ストレスへの耐性が弱いと、頻繁に心身の負担が蓄積され、モチベーションの低下や健康への影響が心配されます。
不動産業界では、大きなお金が動く仕事が多く、契約内容や対応に高い責任感が求められます。
顧客の人生に影響するような取引に関わることも多いため、責任感を持って真摯に対応できる人が重要とされます。
たとえば、不備のない契約書類の作成や、顧客の要望に応じた迅速なサポートなど、責任感がないと支障をきたすことが多々あります。
また、不動産取引は法的にも複雑なため、細かな確認作業を怠ると、大きな問題につながることもあります。
不動産営業では、歩合制やインセンティブ制度を採用している企業が多く、安定的な給与を期待することが難しいことがあります。
そのため、着実に固定収入を得たい人や安定した収入を重視する人にとっては、不動産業界は不向きです。
この業界では、成果に応じた報酬が得られる一方で、波のある収入が特徴であり、収入が不安定になるリスクもあります。
安定よりも自分の実力を試してキャリアアップや収入増を目指したい人には適していますが、安定した生活を望む人にとっては適職とは言い難いでしょう。
不動産営業は、顧客の都合に合わせたスケジュールで対応することが多いため、土日祝日も仕事をするケースが多くあります。
また、顧客対応のため、業務時間外の出社や対応が必要になる場合もあるため、定時に退社したい、週末は休みたいといった固定された働き方を望む人には難しい環境です。
特に、不動産業界では顧客のスケジュールに柔軟に対応できる姿勢が求められるため、決まった勤務時間で働きたい人にはストレスがかかりやすい職場といえます。
不動産業界に向いている人になるため今からできること
不動産業界で働きたいと思ったら、この業界で働くために今からでもできることに取り組みましょう。
心構えや知識の習得など、事前に準備できることはあります。
早めにスタートダッシュがきれると、余裕を持って仕事に臨めます。
新しい職場に早く慣れるためにも、できる準備をしてみてください。
自分の軸を見つける
一口に不動産業界といってもかなり幅が広いです。
仲介、住宅・土地販売、企画・開発などさまざまな分野があります。
自分はどのような仕事に興味があるのか、どのようなことに適性がありそうなのかをもう一度整理しておくと良いでしょう。
大手不動産会社など業務内容が幅広いところの場合は、どの部署に配属されるかわかりません。
自分の興味の対象がかなり限定されているのであれば、それを専門にやるところに就職するのも良いかもしれません。
やりがいを見つける
どの仕事でも大事なことですが、自分なりのやりがいを見つけるのも大切なことです。
「営業成績トップを目指す」のも良いですし、「困りごとを解決する」も良いです。
どんな状況や案件でもブレずに、目指したいことがあると、自分の行動指針になりますし、常に上を目指す奮起剤になるでしょう。
他人との比較が唯一の物差しだと疲れてくるので、自分なりのやりがいやこだわりを持つことが、仕事を長く続ける秘訣でもあります。
そしてブレない人というのは必ず評価されます。
ストレス発散できる趣味を見つける
どの仕事にもストレスはつきものですが、不動産業界は自分のコントロール外のことで、お叱りを受けることが多々あります。
自分には非がなくても謝りに行くケースもあるでしょう。
そして、営業成績などで落ち込むこともあるかと思います。
自分の機嫌をとる方法、ストレス発散の方法を見つけるのは大切です。
気分転換に散歩する、ドラマを見る、ちょっと高いスイーツを買う、友人と飲みに行くなど、自分が間違いなく機嫌良くなれる方法を複数持っておくと良いです。
不動産に関わる資格や知識を勉強する
不動産関連の資格や知識を勉強しておくのも良いでしょう。
知識不足によるミスは多いものです。
知識を持っていれば多くの失敗を免れることができますし、その分ストレスも減ります。
宅建の勉強をすることやビジネスマナーを学ぶなど始めてみるのがおすすめです。
勉強をする癖を早めにつけることも後々役立ちます。
最初から高すぎる目標を設定してしまうと挫折する可能性があります。
少しずつ慣れるためにも、1日30分ぐらいから始めてみてはいかがでしょうか。
継続することが大切
どのようなことも継続することが大切です。
学生時代はテスト前の猛勉強で乗り切れることもあったかと思いますが、社会人の勉強は継続して初めてものになります。
社会に出たら、学生時代よりよっぽど勉強している、と思う人も多いのではないでしょうか。
瞬発力よりも、コツコツと努力を続けられる人のほうが社会人として強いです。
この意識改革ができるかどうかが社会人としての分かれ道と言っても過言ではないくらいです。
まずは小さなことから続けられる人になりましょう。
不動産業界に就職するための選考対策
不動産業界の良い点だけでなく、悪い点も理解した上で、自分が不動産業界に向いている、ぜひともやりたい仕事がある、競争が求められる不動産業界で勝負したいと考えたとき、不動産業界に就職するためにはどうしたらいいのでしょうか。
選考を突破するための対策についてご紹介します。
志望動機対策
数ある不動産会社の中で、なぜその会社を選んだのか、志望動機でアピールしなくてはなりません。
また、人手不足の中で離職率が高い不動産業界では、すぐに辞めてしまわないかを気にしています。
そのため、志望動機でいかに入社意欲の高さや、職種や仕事への熱意をアピールできるかがポイントになります。
志望動機対策について詳しくは以下の記事をご覧ください。
面接対策
不動産業界では人と人との交渉や提案、対話の機会が多いので、コミュニケーション力やプレゼン力、交渉力などが重視されます。
また、成績や成果を出すことが求められる業界なので、バイタリティーがあり、競争力のある人を求めている会社が多いです。
面接においては、エントリーする企業ごとに求められる人物像を把握し、求められる能力や人柄、性格などの強みをアピールすることが大切です。
面接対策について詳しくは以下の記事をご覧ください。
まとめ
不動産業は3つの事業に分かれており、それぞれにあった得意分野は異なります。しかし共通して必要なのはコミュニケーション能力や、法律や新しくできた政策などを勉強し続けることが必要です。細かいことに気がつく人は管理業務が向くなど、自分にあった業務をみつけるようにしてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート